JP2006091785A - 光導波路板 - Google Patents
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Abstract
【課題】光導波路板において、簡単な構成により、導波路の経路長を増加させることなく高次モード光の除去を可能とするとともに外形全長の短縮を可能とする。
【解決手段】光導波路板1は、シングルモード用の光導波路板であり、光を導波するコア10を備え、このコア10が、Y分岐形状を備えた分岐コア部11と、分岐コア部11の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位12及び第1曲線コア部位12とは反対側に曲がる第2曲線コア部位13で構成されるS字形状を備えた曲線導波路部14と、を備え、曲線導波路部14の少なくとも一部において、コアに光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が分岐コア部11よりも小さい低拘束部位2を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】光導波路板1は、シングルモード用の光導波路板であり、光を導波するコア10を備え、このコア10が、Y分岐形状を備えた分岐コア部11と、分岐コア部11の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位12及び第1曲線コア部位12とは反対側に曲がる第2曲線コア部位13で構成されるS字形状を備えた曲線導波路部14と、を備え、曲線導波路部14の少なくとも一部において、コアに光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が分岐コア部11よりも小さい低拘束部位2を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、光情報通信システムなどにおいて用いられるY字型の導波路形状を持つ光導波路板に関する。
従来から、光情報通信の分野でよく用いられる光導波路として、平面基板上に形成されたクラッド内に、クラッドよりも屈折率の高いコアを埋設したものが一般的である。このとき光はコア周辺を導波する。このような光導波路には様々な形状のものが知られており、例えば一定の幅および厚みを有する直線導波路や曲線導波路、一定の厚みで幅が単調に変化するテーパ導波路、また直線導波路からテーパ導波路を介して2本に分岐するY分岐導波路などがある。光通信の分野では長距離、大容量の通信を行う観点から、シングルモード光のみを伝搬させる光導波路がよく用いられている。
また、光ファイバからの光信号に対して分岐、結合等の処理を行う受動部品として、一段又は多段にY分岐した光導波路を有するシングルモードの光導波路板が用いられている。このような光導波路板は、図11に示すように、基板5の上に光信号を導波するコア10と、コア10を埋設するクラッド6とで構成され、コア10の両端には、矢印IN,OUTで示されるように光を入出射するため、光ファイバが接続される。このようなコア10とクラッド6からなる光導波路においては、光導波路板がシングルモード光用に構成されていたとしても、シングルモード光以外の高次モード光が全く発生しないわけではなく、光ファイバからの光入射時の光軸の位置ずれや角度ずれ、分岐コア部11付近におけるコア10の構造(テーパ導波路構造)に由来して、シングルモードからの高次モードへの結合が起こりうる。このため、シングルモード導波路にも一部高次モード光が混在する場合がある。
上述のような高次モード光は、光の伝搬に伴って光パルスの広がり方が顕著になるので、光信号の品質劣化の原因となる。そこで高次モード光の除去、又は低減をするため、図12に示すように、通常のコア10に対して、コア断面において厚さ及び幅が小さいモードフィルタ導波路7を、光導波路の要所に設けて高次モード光をコア外部に放射させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、光導波路の構成に用いる材質には石英系とポリマ系の2つがあり、ポリマ系の場合は石英系に比べて作製に要するコストは安くすませることができる反面、材料そのものによる光吸収による光損失が大きいという欠点がある。そのため、光デバイスの設計においては、光導波路の全長をなるべく短くすることが、挿入損失を下げる重要点となっている。
特開平9−5549号公報
しかしながら、上述した図12や特許文献1に示されるような光導波路板においては、次のような問題がある。すなわち、光導波路の経路長は、光入射直線部、テーパ部(分岐コア部)、曲線部、出射直線部の長さの総和で決まり、これらが多段に組み合わされた光導波路板において、段数に略比例して光導波路の経路長が増加する。そして、上述のように、高次モード光を除去するモードフィルタ導波路7が、分岐コア部11の手前、及び最後の直線部に設けられ、複数箇所で高次モード除去を行っている場合、光導波路の各直線部に設けたモードフィルタ導波路7の長さがさらに加わり、経路長の短縮が困難である。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、導波路の経路長を増加させることなく高次モード光の除去ができるとともに外形長を短縮できる光導波路板を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、光を導波するコアを備え、このコアが、Y分岐形状を備えた分岐コア部と、前記分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位及び前記第1曲線コア部位とは反対側に曲がる第2曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた曲線導波路部と、を備えたシングルモード用の光導波路板であって、前記曲線導波路部の少なくとも一部において、コアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力である拘束力が前記分岐コア部よりも小さい低拘束部位を備えているものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の光導波路板において、前記低拘束部位のコア形状が、光の進行方向に対してコア幅が狭くなるテーパ形状を備えているものである。
請求項3の発明は、請求項2記載の光導波路板において、前記低拘束部位の入光側のテーパ形状が光軸に対して非対称のものである。
請求項4の発明は、請求項3記載の光導波路板において、前記低拘束部位の出光側のテーパ形状が光軸に対して対称のものである。
請求項5の発明は、光を導波するコアを備え、このコアが、Y分岐形状を備えた第1分岐コア部と、前記第1分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位及び前記第1曲線コア部位とは反対側に曲がる第2曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた第1曲線導波路部と、前記第1曲線導波路部のコアと光結合し、Y分岐形状を備えた第2分岐コア部と、前記第2分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第3曲線コア部位及び前記第3曲線コア部位とは反対側に曲がる第4曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた第2曲線導波路部と、を備えたシングルモード用の光導波路板であって、前記第1曲線導波路部の少なくとも一部において、コアに光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が前記第1分岐コア部よりも小さい低拘束部位を備え、前記第1曲線導波路部のコアの中心軸と前記第2分岐コア部のコアの中心軸とがずれているものである。
請求項1の発明によれば、曲線導波路部内の少なくとも一部に低拘束部位を備えるので、従来例のような直線状のモードフィルタを備えた場合に比べ導波路長を短くできる。そのため、導波路材料に吸収される光(材料損失分)を少なくでき、かつシングルモード光のみを取り出すことができる。また、低拘束部位を直線部に設けないので光導波路板の全長を従来より短縮できる。
請求項2の発明によれば、連続的なコア形状の変化(テーパ形状)により低拘束部位を形成するので、コアとクラッドの屈折率差を小さくして低拘束部位を設ける場合の境界部における反射やモードの不整合による光損失よりも少ない光損失で、高次モードのみを除去又は低減させることができる。
請求項3の発明によれば、導波路形状によって決まる光の強度分布の中心(重心)を考慮して強度分布の中心がコア形状の幅方向中心となるように非対称なテーパ形状を設定して低拘束部位を設けることができるので、高次モード光の除去の他に、光導波路中に発生しているモードの不一致による放射損失の解消を行うことができる。また、連続的なコア形状の変化(テーパ形状)により低拘束部位を形成するので、低拘束部位への結合損失を低減し、挿入損失を低く抑えることができる。
請求項4の発明によれば、導波路形状によって決まる光の強度分布中心を考慮して、強度分布の中心がコア形状の幅方向中心となるようにテーパ形状を設定することにより、出光後の光の揺らぎ(光の強度中心の揺らぎ)を少なくすることができる。このような形状にすることで、低拘束部位において過剰な損失を生じないようにすることができる。
請求項5の発明によれば、曲線導波路部内の少なくとも一部に低拘束部位を備えるので、直線状のモードフィルタを備えた場合に比べ導波路長を短くしてコアに吸収される光を少なくでき、かつシングルモード光のみを取り出すことができる。また、導波路形状によって決まる光の強度分布の中心を考慮して、第1の曲線導波路から出射する光の強度分布の中心の方向に第2の分岐導波路のコア中心軸をずらすことができるので、第2の分岐導波路に入射後の光の揺らぎを防止でき、分岐後の光量を狙い通りに制御することができる。また、低拘束部位を直線部に設けないので光導波路板の全長を従来より短縮できる。
以下、本発明の一実施形態に係る光導波路板について、図面を参照して説明する。図1(a)、(b)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る光導波路板1及び従来品比較例の上部クラッドを除いた状態を示す。光導波路板1は、シングルモード用の光導波路板であり、図1(a)に示すように、光を導波するコア10を備え、このコア10が、Y分岐形状を備えた分岐コア部11と、分岐コア部11の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位12及び第1曲線コア部位12とは反対側に曲がる第2曲線コア部位13で構成されるS字形状を備えた曲線導波路部14と、を備え、曲線導波路部14の少なくとも一部において、コアに光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が分岐コア部11よりも小さい低拘束部位2を備えている。
本発明の光導波路板1は、図1(b)に示すような従来の光導波路板とは異なり、Y分岐を通過した光の電界分布の揺らぎを抑えるための長い出射直線部15のコアが必要なく、長さdだけ導波路長を短縮できている。また、背景技術で述べたように電界分布の揺らぎを低減する目的でモードフィルタ導波路をコアの入射直線部と出射直線部に設けた光導波路板と比べても、導波路長の短縮が可能である。これは、本発明の光導波路板1では、モードフィルタ導波路に相当する低拘束部位2を、曲線導波路部14の少なくとも一部に配置しているので、この部位を通過した光は、電界分布の揺らぎが低減されており、出射直線部15のコアに入射する段階で、既に揺らぎはある程度納まっていることによる。従って、後続の直線導波路の長さは、従来例よりも短くすることができ、光導波路の全経路長及びデバイス長(光導波路板の外形長)を短縮することができる。この結果、本光導波路板1では、導波路材料(コア10やクラッド)に吸収される光(材料損失分)を少なくでき、かつシングルモード光のみを取り出すことができる。
次に、図2,図3を参照して、上述の低拘束部位の構造について説明する。低拘束部位2は、コア10に光を拘束しコア10からの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が分岐コア部11よりも小さいコア部分である。このような低拘束部位をコア10に形成する方法として、コア10とコア10を囲んでいるクラッドとの屈折率差を小さくして光を漏洩させたり、コア10の幅を狭くして光が反射を繰り返しながら導波するための実効的な屈折率を下げることにより光を漏洩させたりするなどの方法がある。そこで、図2(a)(b)に示すように、コア10にテーパ形状を持たせて導波路幅を変化させることにより低拘束部位2を形成すると、連続的に屈折率を変化させることが可能で、損失は発生せず、高次モードのみを除去あるいは低減させることができる。なお、図3(a)に示すように、テーパ形状を用いずコア幅を急激に変化させて低拘束部位2を形成したり、図3(b)に示すように、コアとクラッドの屈折率差を低拘束部位2の部分だけ変えたりすると、通常コア10部分と低拘束部位2の境界部分において屈折率分布が不連続に変化して、反射やモードの不整合による損失が生じてしまうなどのデメリットがあるので好ましくない。このように、コア幅が狭くなるテーパ形状により低拘束部位を形成すると、コアとクラッドの屈折率差を小さくして低拘束部位を設ける場合よりも、境界部における反射やモードの不整合のための光損失が低減でき、高次モードのみを除去あるいは低減させることができる。
次に、図4、図5、図6を参照して、低拘束部位2の入光側のテーパ形状について説明する。上述したテーパ形状による低拘束部位2を曲線導波路部14の一部に形成する場合、導波路の光軸に対称なテーパ形状とするのが良いとは限らない。一般に、図4に示すように、曲線状の導波路、例えば第1曲線コア部位12を通過した断面S2における光の強度分布I(x)は、通過する前の断面S1における光の強度分布I(x)と比べてピークPの位置が曲率中心から見て曲線の外側方向にシフトする現象が起こる。このシフト量は、導波路を構成するコア10のサイズ、コアとクラッドの屈折率差、導波路の曲率、曲線部の位置(直線から曲線に移行してすぐであるか、あるいはずっと曲線を伝搬した後であるか)などによって変わる。
上述の観点から、低拘束部位2の中心を光の強度分布I(x)におけるシフト量にあわせて形成するのが望ましく、好適な低拘束部位2の形状が種々考えられる。例えば、図5に示すように、コア10の曲率中心側(内側)のみにテーパ形状を設けたテーパ形状部21と曲率中心の反対側(外側)の形状はそのままとするストレート形状部22とからなる低拘束部位2や、両側ともテーパ形状であるが内側において傾斜のきついテーパ形状とするもの、又は、外側にはさらに外側に向いて傾斜したテーパ形状として内側には外側における傾斜以上の傾斜を有するテーパ形状とする(外側に屈曲した形状を経てコア幅が狭くなっている)もの等が考えられる。なお、これらのテーパ形状は直線の傾斜部とは限らず曲線の傾斜部によるテーパ形状であってもよい。
また、図6に示す低拘束部位2は、入光側で光軸に対して非対称なテーパ形状部21、出光側で光軸に対して対称なテーパ形状部23、これらの中間部ではストレート形状部22となっている。このような低拘束部位2を構成する各部の形状は、上述したように光の強度分布を考慮して、強度中心(重心)がコア形状の幅方向中心となるようにテーパ形状を設定することにより、導波路のモードと伝播する光のモードとの不一致による放射損失や、低拘束部位2に光を導入又は導出するときの結合損失を低減し、挿入損失を低く抑えることができる。
ここで、図6に示す低拘束部位2についてさらに述べる。光軸に対して非対称な入光側のテーパ形状部21は、モードの不一致による放射損失や、低拘束部位2との結合損失を低減する。出光側のテーパ形状部23は、コア10の幅を元の幅に戻すのが1つの役目である。テーパ形状部23では、光がモードフィルタとなる低拘束部位2を通過しており、光の揺らぎも抑制されている。そこで、このような光がコア10にスムースに結合できるように、出光側のテーパ形状部23は、光軸に対して対称に形成するのが望ましい。
ここで、図7を参照して、低拘束部位2の配置について説明する。上述では、低拘束部位2を曲線導波路部14の少なくとも一部に設けるとしているが、曲線導波路部14の中でも、第1曲線コア部位12と第2曲線コア部位13の境界部近傍において低拘束部位2を備えるのが好ましい。第1曲線コア部位12と第2曲線コア部位13は、その境界において、通常、これらの部位を互いに滑らかに結合させるために同じ光軸方向を持つような形状パターンとされる。第1曲線コア部位12と第2曲線コア部位13は、それぞれ曲率中心の位置が導波路の左右にあり、第1曲線コア部位12と第2曲線コア部位13の境界は変曲点となり、その変曲点は曲線導波路部14のほぼ中央付近に位置する。この変曲点位置に低拘束部位2を設けるとS字曲線の点対称位置であるので、光導波路板1を双方向で使用する場合を想定すると、矢印IN,OUTで示すように、上り、下りのいずれから光を入射させても、低拘束部位2が双方向において同じようにモードフィルタ機能を発揮し、低拘束部位2で生じる放射損失も、上り、下りでほぼ同じとすることができる。このような使用法を想定する場合は、低拘束部位2を構成するテーパ形状は、光軸に対して対称とするのが望ましい。このように、曲線導波路部14の中央付近である第1曲線コア部位12と第2曲線コア部位13の境界部に低拘束部位2を備えることにより、光導波路板1を双方向通信で用いる場合に上り下りの両方向で同じ特性(モードフィルタ)を持たすことができる。
次に、図8、図9を参照して、Y分岐を多段に設けた場合、及びコアの中心軸をずらした場合について説明する。図8に示す光導波路板1は、シングルモード用の光導波路板であり、2段のY分岐構造を有している。まず、1段目のY分岐構造として、光を導波するコア10が、Y分岐形状を備えた第1分岐コア部11aと、第1分岐コア部11aの分岐後のコア10に光結合し、コア10間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位12a及び第1曲線コア部位12aとは反対側に曲がる第2曲線コア部位13aで構成されるS字形状を備えた第1曲線導波路部14aと、を備える。
2段目のY分岐構造として、コア10が、第1曲線導波路部14aのコア10と光結合し、Y分岐形状を備えた第2分岐コア部11bと、第2分岐コア部11bの分岐後のコア10に光結合し、コア10間隔が広がる側に曲がる第3曲線コア部位12b及び第3曲線コア部位12bとは反対側に曲がる第4曲線コア部位13bで構成されるS字形状を備えた第2曲線導波路部14bと、を備えている。
そして、光導波路板1のコア10における第1曲線導波路部14aの少なくとも一部において、コア10に光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が第1分岐コア部11aよりも小さい低拘束部位2を備え、第1曲線導波路部14aのコア10の中心軸と第1曲線導波路部14aに光結合する第2分岐コア部11bのコア10の中心軸がずれた構造となっている。
上述の光導波路板1のように、Y分岐を直列に組み合わせると、光をさらに数多く分割することができる。従来の光導波路板では、第2の分岐における光量の分岐比が等しくなるように、直線部に低拘束部位を設けることがおこなわれている。本発明の光導波路板1では、第1曲線導波路部14aの少なくとも一部において低拘束部位2を設ければ、第2分岐コア部11bに入射する光の揺らぎを減少できるので、コアの直線部を短く、さらには、直線部をなくして、すぐに次の第2分岐コア部11bへと接続することができる。その結果、導波路の経路長を短くでき、光導波路板1全体の挿入損失を低減可能である。同様にして、さらに直列に接続した場合にも、この低拘束部位2を応用可能であり、この経路短縮効果(挿入損失低減効果)は、コア10の各直線箇所について効果があり、従って、Y分岐を増やせば増やすほど大きな経路短縮効果が得られる。
上述の光導波路板1において、第1曲線導波路部14bのコアの中心軸と第2分岐コア部11bのコアの中心軸をずらしていることについて説明する。前出の図4に関連して述べたように、また、図9に示すように、曲線導波路(第2曲線コア部位13a)において、光の強度分布I(x)は導波路の中心軸より曲率中心とは反対側にシフト量Δxだけシフトする。従って、直線部をなくして第2分岐コア部11bを第1曲線導波路部14aの第2曲線コア部位13aに接続すると、モードの不一致が発生するため、光損失を生じる。そこで、光強度分布のシフト量Δxに相当する距離だけ第2分岐コア部11bを、第2曲線コア部位13aの曲率中心とは反対側にずらせて配置することにより、モードの不一致を解消することができ、余計な光損失の発生を回避できる。コアの中心軸をずらして光強度分布の中心に合わせたコアに入射する光は、低拘束部位2の効果により第2分岐コア部11bに入射する際に揺らぎも少なく、狙い通りの分岐比に光量を分けることができる。
次に、図10を参照して、光導波路板のさらに他の例を説明する。この光導波路板1は、第1分岐コア部11aの前(分岐前)のコア部に低拘束部位2を備えている。上述した光導波路板1においては、Y分岐を通過することにより発生する導波光の揺らぎを低減するよう低拘束部位2を曲線導波路部14に設けている。ところで、導波光の揺らぎの原因は、このようなY分岐だけではなく、光ファイバから光導波路板の光導波路に光結合するときの光結合のずれによっても発生する。すなわち、光導波路板1における最初の直線導波路においても揺らぎが生じることがある。光が理想的に光ファイバから光導波路へ結合されるならば低拘束部位2をこの直線部に設ける必要はない。しかし、実際にはデバイス組立時に組立のばらつきが発生するので、光結合部の光軸ずれ、角度ずれをゼロにすることはできない。従って、いくらかの揺らぎは最初の直線導波路でも存在することになり、これを抑えるには最初の直線導波路に低拘束部位2を形成することが有効である。光軸のずれがあっても、光ファイバからの入射光の揺らぎを低減できるので、Y分岐誤の光量分岐比のばらつきを抑制でき、結果として光導波路板1やこれを組み込んだデバイス全体の光分岐ばらつきを小さくして、光デバイスの均一性を確保することができる。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
1 光導波路板
2 低拘束部位
10 コア
11 分岐コア部
12 第1曲線コア部位
13 第2曲線コア部位
14 曲線導波路部
11a 第1分岐コア部
12a 第1曲線コア部位
13a 第2曲線コア部位
14a 第1曲線導波路部
11b 第2分岐コア部
12b 第3曲線コア部位
13b 第4曲線コア部位
14b 第2曲線導波路部
2 低拘束部位
10 コア
11 分岐コア部
12 第1曲線コア部位
13 第2曲線コア部位
14 曲線導波路部
11a 第1分岐コア部
12a 第1曲線コア部位
13a 第2曲線コア部位
14a 第1曲線導波路部
11b 第2分岐コア部
12b 第3曲線コア部位
13b 第4曲線コア部位
14b 第2曲線導波路部
Claims (5)
- 光を導波するコアを備え、このコアが、Y分岐形状を備えた分岐コア部と、前記分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位及び前記第1曲線コア部位とは反対側に曲がる第2曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた曲線導波路部と、を備えたシングルモード用の光導波路板であって、
前記曲線導波路部の少なくとも一部において、コアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力である拘束力が前記分岐コア部よりも小さい低拘束部位を備えていることを特徴とする光導波路板。 - 前記低拘束部位のコア形状が、光の進行方向に対してコア幅が狭くなるテーパ形状を備えていることを特徴とする請求項1記載の光導波路板。
- 前記低拘束部位の入光側のテーパ形状が光軸に対して非対称であることを特徴とする請求項2記載の光導波路板。
- 前記低拘束部位の出光側のテーパ形状が光軸に対して対称であることを特徴とする請求項3記載の光導波路板。
- 光を導波するコアを備え、このコアが、
Y分岐形状を備えた第1分岐コア部と、
前記第1分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第1曲線コア部位及び前記第1曲線コア部位とは反対側に曲がる第2曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた第1曲線導波路部と、
前記第1曲線導波路部のコアと光結合し、Y分岐形状を備えた第2分岐コア部と、
前記第2分岐コア部の分岐後のコアに光結合し、コア間隔が広がる側に曲がる第3曲線コア部位及び前記第3曲線コア部位とは反対側に曲がる第4曲線コア部位で構成されるS字形状を備えた第2曲線導波路部と、
を備えたシングルモード用の光導波路板であって、
前記第1曲線導波路部の少なくとも一部において、コアに光を拘束しコアからの光の漏洩を抑えて光を導波するための能力が前記第1分岐コア部よりも小さい低拘束部位を備え、前記第1曲線導波路部のコアの中心軸と前記第2分岐コア部のコアの中心軸とがずれていることを特徴とする光導波路板。
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