JP5686605B2 - 樹脂組成物およびそれからなる成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物およびそれからなる成形体に関し、特に成形時の溶融流動性を備えた樹脂組成物およびそれからなる成形体に関する。
成形用の原料として用いられる公知の熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン(PP)、ABS、ポリアミド(PA6、PA66など)、ポリエステル(PET、PBTなど)、ポリカーボネート(PC)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等が挙げられる。これらの樹脂は、各種電子機器、電子部品、機械部品などの分野に広く使用されている。これらの熱可塑性樹脂は、タルクやガラス繊維等の強化用充填材が配合されることで強度や耐熱性が改善されたり、また特定の機能を有する充填材が配合されることで種々の機能が付与されたりしている。
PDA、携帯電話、パソコンなどの携帯電子機器の筐体には、成形品の表面外観や低そり性に優れるポリカーボネート樹脂やABS樹脂等の非晶性熱可塑性樹脂が使用されてきている。近年では、電子機器が小型化、軽量化されることに伴って、筐体も薄肉成形品が求められるようになっている。その目的のために、前述のポリカーボネート樹脂やABS樹脂に、タルクやガラス繊維などが強化材として配合されるようになってきている。しかし、これらの強化樹脂組成物では、その強化材の配合量を多くすることに伴って、筐体等の強度は向上するが、樹脂の流動性が低下する。このため、特に筐体のような薄肉で複雑な形状の製品を成形することが難しい。
一方、最近の電子機器においては、その高性能化、小型化および軽量化に伴い、各種の電子部品で発生する熱を効果的に外部へ放散させる熱対策が非常に重要な課題になっている。このため、その電子機器の構成材料である樹脂成形材料の放熱性の改良を求める声が大きくなってきている。樹脂成形材料の放熱性を改良するための公知の手段として、熱伝導率の高い充填材料(窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、黒鉛等)を配合する手法が知られている。例えば、JP62−131033Aには、熱可塑性樹脂に黒鉛粉末を充填した熱伝導性樹脂成形品が、JP2001−151905Aには、ポリフェニレンスルフィド樹脂に酸化マグネシウムや酸化アルミニウムを充填した樹脂製放熱板が、それぞれ記載されている。しかしながら、高熱伝導性樹脂組成物を得るためには、充填材を多量に添加する必要がある。すると、そのために成形加工性が著しく低下してしまって、樹脂組成物の用途が限られてしまうという問題がある。
このように充填材が多量に添加された樹脂組成物の加工性を改善する手法として、可塑剤を添加することが知られている。しかし、可塑剤を添加すると、樹脂組成物の強度が著しく低下するうえに、溶融混練時に可塑剤が揮発してしまうという問題がある。可塑剤がブリードアウトするといった問題もある。
そこで、本発明の課題は、射出成形時などの加工時の溶融流動性に優れた樹脂組成物およびそれからなる成形体を提供することにある。
本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)熱可塑性樹脂(A)と、充填材(B)と、所定量の溶融粘度低下剤(C)とを含み、前記所定量の溶融粘度低下剤(C)は、下記(a)と(b)とのいずれかであることを特徴とする樹脂組成物。
(a)溶融粘度低下剤(C)が、下記式(i)で示される1級アミン化合物(D)と、アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)との反応によって得られる多官能性アリル化合物(C1)であり、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100質量部に対する多官能性アリル化合物(C1)の含有量が3〜20質量部である。
R−(NH (i)
ここで、n=1〜4、Rは芳香族系もしくは脂肪族系の置換残基を示す。
(b)溶融粘度低下剤(C)がダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)としてのダイマー酸ベースポリアミド樹脂および/またはダイマー酸ベースポリエステル樹脂であり、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100容量部に対するダイマー酸ベースポリアミド脂の含有量が25〜45容量部であり、ダイマー酸ベースポリエステル樹脂の含有量が10〜45容量部であり、溶融粘度低下剤(C)がダイマー酸ベースポリアミド樹脂を含む場合の、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との容量比(A/B)が、30/70〜60/40である。
)アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)が、骨格にイソシアヌレートを有する化合物であることを特徴とする()の樹脂組成物。
)骨格にイソシアヌレートを有する化合物が、モノグリシジルジアリルイソシアヌレートであることを特徴とする()の樹脂組成物。
)充填材(B)が、10W/(m・K)以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材(B1)であることを特徴とする(1)から()までのいずれかの樹脂組成物。
溶融粘度低下剤(C)が多官能性アリル化合物(C1)またはダイマー酸ベースポリエステル樹脂である場合の、熱可塑性樹脂(A)と熱伝導性充填材(B1)との容量比(A/B1)が、20/80〜95/5であることを特徴とする()の樹脂組成物。
)熱伝導性充填材(B1)が、平均粒径1〜300μmの鱗片状黒鉛と、平均繊維径1〜30μm、平均繊維長1〜20mmの黒鉛化炭素繊維と、六方晶系結晶構造を有する平均粒径1〜200μmの鱗片状窒化ホウ素と、平均粒径0.5〜150μmの酸化アルミニウムと、平均粒径0.5〜150μmの酸化マグネシウムと、平均粒径0.5〜150μmの炭酸マグネシウムと、平均粒径0.5〜150μmの酸化亜鉛とから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする()または()の樹脂組成物。
)熱可塑性樹脂(A)がポリアミド樹脂であることを特徴とする(1)から()までのいずれかの樹脂組成物。
)上記(1)から()までのいずれかの樹脂組成物を成形したものであることを特徴とする成形体。
)上記(1)から()までのいずれかの樹脂組成物を成形したうえで放射線を照射したものであることを特徴とする成形体。
本発明によれば、所定量の溶融粘度低下剤(C)を含むものであるため、加工時の溶融流動性に優れた樹脂組成物、およびそれにより得られる成形体を提供することができる。
特に、溶融粘度低下剤(C)が多官能性アリル化合物(C1)である場合には、多官能性アリル化合物(C1)は、1分子中に多数のアリル基を有することから、公知の方法でアリル基と樹脂を架橋させることで成形品の機械的特性を強化することができるため、機械的特性に優れ、かつ加工時の溶融流動性に優れた樹脂組成物、およびそれからなる成形体を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いることができる熱可塑性樹脂(A)としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性PPE、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸類、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、液晶ポリマー等が挙げられる。なかでも成形性、耐薬品性、経済性の点でポリアミドが好ましく、また、成形性、耐熱性、機械的強度の点で液晶ポリマーも好ましい。
本発明に使用することができるポリアミド樹脂としては、ラクタムあるいはアミノカルボン酸の重合、またはジアミンとカルボン酸の重縮合によって得られるホモポリアミドおよびコポリアミド、そしてこれらの混合物が挙げられる。
ポリアミド樹脂の好ましい例として、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリカプラミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリカプラミド/ポリウンデカミドコポリマー(ナイロン6/11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリカプラミド/ポリドデカミドコポリマー(ナイロン6/12)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリカプラミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリカプラミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMDT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、およびこれらの混合物ないし共重合体等が挙げられる。なかでも、成形性、経済性の点でナイロン6、ナイロン66が好ましい。
本発明に使用することができる液晶ポリマーとは、光学異方性溶融相を形成可能な性質を有する溶融加工性ポリマーを指す。このような液晶ポリマーは、溶融状態で剪断応力を受けることによりポリマー分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を有している。このようなポリマー分子は、一般に細長く、扁平で、分子の長軸に沿ってかなり剛性が高く、普通は同軸または平行のいずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有している。例えば、全芳香族系若しくは半芳香族系の、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリエステルアミド又はこれらの混合物等が挙げられる。
液晶ポリマーの好ましい例として、液晶ポリエステル、液晶ポリエステルアミド、液晶ポリエステルカーボネート、液晶ポリエステルエラストマー等が挙げられる。なかでも、成形性の点で液晶ポリエステルが好ましい。
液晶ポリエステルとしては、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエステルを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、充填材(B)を含有する。本発明で用いられる充填材(B)としては、特に限定されないが、機械的性質や熱的性質などを改善する目的で用いられるものや、導電性、熱伝導性、磁性、圧電性、電磁波吸収、難燃性、紫外線吸収等の機能を付与する目的で用いられるもの等を、代表例として挙げることができる。充填材(B)の形態としては、球状、粉状、繊維状、針状、鱗状、鱗片状、ウィスカ状、マイクロコイル状、ナノチューブ状などが挙げられる。
充填材(B)の具体例としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、金属粉(銀、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、錫、鉄、ステンレス等)、導電性酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、各種フェライト、磁性酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボン、黒鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸カリウム、ゾノトライト、マイカ、タルク、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、フッ化エチレン(たとえばテフロン(登録商標))粉、シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸、ホウ酸亜鉛、酸化セリウム、酸化カルシウム、シリカゲル、セピオライト、活性炭、ゼオライト、タングステン、酸化ジルコニウム、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、ガラス繊維、炭素繊維、黒鉛化炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維、ステンレス繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、ケナフや麻等の天然繊維等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)[後述する熱伝導性充填材(B1)を含む]との容量比(A/B)は、20/80〜95/5であることが好ましく、30/70〜90/10であることがより好ましく、30/70〜60/40であることが特に好ましい。充填材(B)の配合量が5容量%未満では充填材を配合した効果が十分に得られない場合があり、配合量が80容量%を超えると、流動性が著しく低下するため成形加工時の負荷が高くなりすぎて操業性が低下する場合がある。
本発明において、樹脂組成物に熱伝導性を付与するために、充填材(B)として、10W/(m・K)以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材(B1)を使用することができる。熱伝導性充填材(B1)としては、導電性充填材、絶縁性充填材の何れでも用いることが可能である。熱伝導性充填材(B1)の熱伝導率は、その焼結品を用いて測定することができる。熱伝導性充填材(B1)の具体的な例としては(括弧内に熱伝導率の代表値[単位:W/(m・K)]を記す)、酸化アルミニウム(36)、酸化マグネシウム(60)、酸化亜鉛(25)、炭酸マグネシウム(15)、炭化ケイ素(160)、窒化アルミニウム(170)、窒化ホウ素(210)、窒化ケイ素(40)、カーボン(10〜数百)、黒鉛(10〜数百)等の無機系充填材、銀(427)、銅(398)、アルミニウム(237)、チタン(22)、ニッケル(90)、錫(68)、鉄(84)、ステンレス(15)等の金属系充填材などが挙げられる。これらは、1種で用いることができるほかに、2種以上併用することもできる。
熱伝導性充填材(B1)の平均粒径は、後述する特定のものを除いて、0.5〜300μmであることが好ましく、1〜150μmであることがより好ましい。平均粒径が0.5μm未満では、分散不良により凝集塊が生じやすくなり、均一な成形品が得られず機械的物性が低下したり熱伝導性にバラツキが生じたりするため好ましくない。平均粒径が300μmを超えると、樹脂中に高濃度に充填することが難しくなったり、成形品表面が粗くなったりする場合があるので好ましくない。
上記例示した充填材のうち、本発明においては、熱伝導性充填材(B1)として、熱可塑性樹脂(A)への配合した際の熱伝導効率が高いことから、黒鉛、窒化ホウ素を使用することが好ましい。また、経済性の点では酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛を使用することが好ましい。
本発明で用いることができる黒鉛系充填材の形態としては、球状、粉状、繊維状、針状、鱗片状、ウィスカ状、マイクロコイル状、ナノチューブ状などが挙げられる。なかでも、鱗片状黒鉛、黒鉛化炭素繊維が、熱可塑性樹脂(A)に配合した際に熱伝導効率を高くすることができるため、特に好ましい。
鱗片状黒鉛の平均粒径は、1〜300μmであることが好ましく、5〜150μmであることがさらに好ましい。平均粒径が1μm未満では分散不良により凝集塊が生じやすく、このため均一な成形品が得られず、機械的物性が低下したり熱伝導性にバラツキが生じたりすることがある。平均粒径が300μmを超えると、樹脂組成物中に高濃度に充填することが困難になり、また成形品表面が粗くなることがある。
黒鉛化炭素繊維としてはピッチ系の炭素繊維が好ましく、これは、例えば、JP2003−49327Aに記載されている、なかでも、メソフェーズピッチを原料とし、1000〜3000℃の高温で焼成されることで黒鉛化が発達したピッチ系炭素繊維が好ましい。黒鉛化の程度は、特に制限されないが、黒鉛繊維に近づくに従って長さ方向の熱伝導率が増加する。本発明において、黒鉛化炭素繊維の長さ方向の熱伝導率は通常100W/(m・K)以上、好ましくは500W/(m・K)以上である。
黒鉛化炭素繊維の平均繊維径は、1〜30μmであることが好ましく、5〜20μmであることがさらに好ましい。平均繊維径が1μm未満では十分な熱伝導率が得られず、平均繊維径が30μmを超えると成形性などが低下することがある。
黒鉛化炭素繊維の平均繊維長は、1〜20mmであることが好ましく、3〜15mmであることがさらに好ましい。平均繊維長が1mm未満では、十分な熱伝導率が得られない。平均繊維長が長いほど、熱伝導率が高くなるだけでなく、曲げ強度や曲げ弾性率も大きくなる。しかし、平均繊維長が20mmを超えると、流動性の低下が大きく、成形性などの点で好ましくない。
黒鉛化炭素繊維の市販品としては、例えば、日本グラファイトファイバー社製の商品名「GRANOC」や、三菱化学産資社製の商品名「ダイヤリード」等が挙げられる。
本発明で用いることができる窒化ホウ素の形態としては、球状、粉状、繊維状、針状、鱗片状、ウィスカ状、マイクロコイル状、ナノチューブ状などが挙げられる。成形体としたときに面方向に配向しやすく、その結果、熱伝導率を高めることができることから、鱗片状であることが好ましい。窒化ホウ素を含有することにより、樹脂組成物の絶縁性を低下させずに熱伝導性を向上させることができる。
窒化ホウ素の平均粒径は、1〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがさらに好ましい。平均粒径が1μm未満では、分散不良により凝集塊が生じやすくなり、このため均一な成形品が得られず、機械的物性が低下したり熱伝導性にバラツキが生じたりすることがある。平均粒径が200μmを超えると、樹脂組成物中に高濃度に充填することが困難になり、また成形品表面が粗くなることがある。
窒化ホウ素の結晶系は、特に限定されるものではない。六方晶系、立方晶系、その他いずれの結晶構造の窒化ホウ素であっても適用可能である。なかでも、六方晶系結晶構造を有する窒化ホウ素は、熱伝導率が大きいので好ましい。
本発明で用いることができる酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛の形態としては、球状、繊維状、紡錘状、棒状、針状、筒状、柱状などが挙げられる。熱可塑性樹脂(A)に配合したときに樹脂の流動性の低下を抑えることができることから、球状であることが好ましい。酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムを含有することにより、樹脂組成物の絶縁性を低下させずに熱伝導性を向上させることができる。
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛の平均粒径は、0.5〜150μmであることが好ましく、1〜100μmであることがさらに好ましい。平均粒径が0.5μm未満では分散不良により凝集塊が生じやすくなり、このため均一な成形品が得られず、機械的物性が低下したり熱伝導性にバラツキが生じたりすることがある。平均粒径が150μmを超えると、樹脂組成物中に高濃度に充填することが困難になり、また成形品表面が粗くなることがある。
本発明に用いられる充填材(B)は熱可塑性樹脂(A)との密着性を向上させるために、カップリング剤で表面処理を施されたものでもよい。カップリング剤の例としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤等、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノシラン系カップリング剤や、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系カップリング剤や、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネートなどのチタン系カップリング剤等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよいし、併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、所定量の溶融粘度低下剤(C)を含有する。本発明で用いられる溶融粘度低下剤(C)は、多官能性アリル化合物(C1)とダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)とのいずれかである。
多官能性アリル化合物(C1)は、特に限定されないが、樹脂組成物の溶融加工温度において液状であることが必要である。また多官能性アリル化合物(C1)は、添加された樹脂の溶融粘度を低下させ得ることから、可塑剤としても有効に作用することになる。
多官能性アリル化合物(C1)の具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、モノグリシジルジアリルイソシアヌレート、ジグリシジルモノアリルイソシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート、モノグリシジルジメタアリルイソシアヌレート、ジグリシジルモノメタアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、モノグリシジルジアリルシアヌレート、ジグリシジルモノアリルシアヌレート、トリメタアリルシアヌレート、モノグリシジルジメタアリルシアヌレート、ジグリシジルモノメタアリルシアヌレート、アリルグリシジルアミン、ジアリルモノグリシジルアミン、モノアリルジグリシジルアミン、モノグリシジルジメタアリルアミン、ジグリシジルモノメタアリルアミン、グリシジルアリルクロレンデート、アリルグリシジルアジペート、アリルグリシジルカーボネート、アリルグリシジルジメチルアンモニウムクロリド、アリルグリシジルフマレート、アリルグリシジルイソフタレート、アリルグリシジルマロネート、アリルグリシジルオキサレート、アリルグリシジルフタレート、アリルグリシジルプロピルイソシアヌレート、アリルグリシジルセバセート、アリルグリシジルサクシネート、アリルグリシジルテレフタレート、アリルグリシジルタトレート、グリシジルメチルアリルフタレートなどが挙げられる。これらの化合物のうち、骨格にイソシアヌレートを有する化合物が好ましく、特に、トリアリルイソシアヌレート、モノグリシジルジアリルイソシアヌレートが、取扱い性、経済性の点で好ましい。
また、多官能性アリル化合物(C1)として、上記化合物のほかに、下記式(i)で示される1級アミン化合物(D)と、アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)との反応によって得られるアリル化合物を用いることができる。
R−(NH (i)
ここで、n=1〜4、Rは芳香族系もしくは脂肪族系の置換残基を示す。
式(i)で示される1級アミン化合物(D)は、n=2であるジアミン類が好ましい。n=2のジアミン類の具体例としては、エチレジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4´−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、4,4´−ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)スルホン、4,4´−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、2,2´−ジメチル−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ビス(トリクロロメチル)−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ビス(トリブロモメチル)−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ジフルオロ−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ジクロロ−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2´−ジブロモ−4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、4,4´−ジアミノジシクロヘキサン、2,2−ビス(4−アミノシクロへキシル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,3−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,7−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,3−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,2−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、2,2´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ビス(トリクロロメチル)−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ビス(トリブロモメチル)−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジフルオロ−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジクロロ−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジブロモ−4,4´−ジアミノビフェニル、4,4´−ジアミノビフェニル、4,4´−ジアミノ−ベンゾフェノン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−2−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−2−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)フルオレン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられる。
式(i)で示される1級アミン化合物(D)のうち、n=1であるモノアミン類の具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、モノアミルアミン、ジアミルアミン、エチルブチルアミン、n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンツアルデヒド、m−アミノベンツアルデヒド、p−アミノベンツアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−アミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。
式(i)で示される1級アミン化合物(D)のうち、n=3であるトリアミン類の具体例としては、1,3,5−トリアミノベンゼン、トリス(3−アミノフェニル)アミン、トリス(4−アミノフェニル)アミン、トリス(3−アミノフェニル)ベンゼン、トリス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)トリアジン等が挙げられる。
式(i)で示される1級アミン化合物(D)のうち、n=4であるテトラアミン類の具体例としては、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、3,3´,4,4´−テトラアミノビフェニル、3,3´,4,4´−テトラアミノジフェニルスルホン、3,3´,4,4´−テトラアミノジフェニルスルフィド、2,3,6,7−テトラアミノナフタレン、1,2,5,6−テトラアミノナフタレン等が挙げられる。
種々の特性を調整する等の目的で、これらの内の複数のアミンを併用することも可能である。
上記1級アミン化合物(D)と反応させるアリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)としては、アリル基とグリシジル基の両方を有するモノマー性化合物であれば特に限定されない。多官能性化合物(E)を例示すると、モノグリシジルジアリルイソシアヌレート、ジグリシジルモノアリルイソシアヌレート、モノグリシジルジメタアリルイソシアヌレート、ジグリシジルモノメタアリルイソシアヌレート、モノグリシジルジアリルシアヌレート、ジグリシジルモノアリルシアヌレート、モノグリシジルジメタアリルシアヌレート、ジグリシジルモノメタアリルシアヌレート、アリルグリシジルアミン、ジアリルモノグリシジルアミン、モノアリルジグリシジルアミン、モノグリシジルジメタアリルアミン、ジグリシジルモノメタアリルアミン、グリシジルアリルクロレンデート、アリルグリシジルアジペート、アリルグリシジルカーボネート、アリルグリシジルジメチルアンモニウムクロリド、アリルグリシジルフマレート、アリルグリシジルイソフタレート、アリルグリシジルマロネート、アリルグリシジルオキサレート、アリルグリシジルフタレート、アリルグリシジルプロピルイソシアヌレート、アリルグリシジルセバセート、アリルグリシジルサクシネート、アリルグリシジルテレフタレート、アリルグリシジルタトレート、グリシジルメチルアリルフタレートなどが挙げられる。
これらの化合物のうち、多官能性化合物(E)としては骨格にイソシアヌレートを有する化合物が好ましく、特に、モノグリシジルジアリルイソシアヌレートが好ましい。
上記した、1級アミン化合物(D)と、アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)とを混合し加熱することにより、アミンとグリシジルの熱による付加反応により、1分子中に多数のアリル基を有する化合物が得られる。反応させる際の1級アミン化合物(D)と多官能性化合物(E)の配合比は、1級アミン化合物(D)1当量に対しグリシジル基が1〜2当量となるようにすればよい。1級アミン化合物(D)が脂肪族系の場合は、アミンの求核性が強いため、1つのアミンに対して2つのグリシジル基を付加反応させることができる。すなわち、例えば脂肪族ジアミン1モルに対し、グリシジル基は4モル量反応すると考えられる。1級アミン化合物(D)が芳香族系の場合は、アミンの求核性が比較的弱く、2つのグリシジル基を付加反応させることができない場合がある。すなわち、例えば芳香ジアミン1モルに対し、グリシジル基は概略2モル量反応すると考えられる。
1級アミン化合物(D)と多官能性化合物(E)とを反応させる方法は、特に限定されるものではないが、例えば、上述のように、1級アミン化合物(D)と多官能性化合物(E)とを所定量混合し、加熱溶融させることにより、上記反応を簡便に行うことができる。その際、必要に応じて適当な反応溶媒を用いることも可能である。反応させるための加熱温度は、通常80〜200℃の範囲で設定すればよい。反応させる際の雰囲気は、特に限定されず、大気中で反応を行えばよい。ただし、酸素による酸化が問題となる場合は、窒素ガスなど不活性ガスで雰囲気を置換すればよい。
このようにして得られた反応生成物は、沸点が高いため、溶融加工する際に揮発しにくく、架橋助剤、末端封鎖剤などとしても有効に使用できる。また、1分子中に多数のアリル基を有することから、公知の方法でアリル基と樹脂とを架橋させることができて、効率良く樹脂を強化することができる。
本発明の樹脂組成物において、多官能性アリル化合物(C1)の添加量は、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100質量部に対して、3〜20質量部であることが必要であり、好ましくは4〜15質量部である。添加量が3質量部未満の場合は十分な溶融流動性が得られない場合がある。反対に20質量部を超える場合は、溶融粘度が低下しすぎて溶融混練時にペレット化ができなくなる場合があったり、得られる成形体の物性が大幅に低下する場合があったりする。
多官能性アリル化合物(C1)は、1分子中に多数のアリル基を有することから、公知の方法に従い、架橋剤との併用、または、電子線やγ線などの放射線照射処理との併用により、熱可塑性樹脂(A)を架橋させることができる。中でも、所望の形に成形した後に短時間で処理ができるという点から、電子線やγ線により架橋することが好ましい。γ線は電子線に比べて透過性が強いために照射が均一となるので、γ線を用いた架橋がより好ましい。電子線照射には公知の電子加速器等が使用でき、γ線の照射には、公知のコバルト60線源等による照射装置を用いることができる。電子線の照射線量は1〜300kGyが好ましく、50〜100kGyがより好ましい。γ線照射の場合は、照射線量は10〜100kGyが好ましく、20〜40kGyがより好ましい。放射線の照射線量が上記上限値を超えると、樹脂の分解によって強度が低下してしまうため好ましくない。また、上記下限値未満では、架橋による効果が発揮されないため好ましくない。照射雰囲気は通常空気存在下で差し支えないが、所望により窒素雰囲気下や真空中で照射を行うことができる。
ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)について説明する。本発明において、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)とは、大豆油、桐油、ト−ル油等の脂肪酸の二量体であるダイマー酸、またはそのアミドを生成可能な誘導体、もしくはそのエステルを生成可能な誘導体を含むジカルボン酸を主な酸成分として、これと、ジアミン、グリコール等の成分とを重縮合して得られる熱可塑性樹脂である。ダイマー酸の主成分は二量体であるが、その他に単量体や三量体などを含んでいてもよい。また、脂肪酸の二量体であるダイマー酸、またはそのアミドを生成可能な誘導体、もしくはそのエステルを生成可能な誘導体を含むジカルボン酸は、水素添加されたものでもよい。
ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)は、熱可塑性樹脂(A)に比べて溶融粘度が低く、これが添加されることで樹脂の溶融粘度を低下させることができることから、可塑剤として有効に作用する。しかも、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)は、樹脂であり分解温度が高く、溶融加工する際に揮発しないため、可塑剤として有効に使用できる。さらに、これが添加されても機械的強度の低下が少なく、さらにブリードアウトをしないという点で有効である。
ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。なかでも、取扱い性、経済性の点でポリアミドが好ましい。
ダイマー酸ベースポリアミドとしては、特に限定されるものではないが、ダイマー酸またはそのアミド生成可能な誘導体を含むジカルボン酸成分と、ジアミンとからなるポリアミド樹脂などが挙げられる。例えば大豆油、桐油、ト−ル油等の脂肪酸の二量体であるダイマー酸と、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミンのようなアルキルポリアミン類などとの反応生成物を挙げることができる。
ダイマー酸ベースポリエステルとしては、特に限定されるものではないが、ダイマー酸またはそのエステル生成可能な誘導体を含むジカルボン酸成分と、グリコールとからなるポリエステル樹脂などが挙げられる。例えば大豆油、桐油、ト−ル油等の脂肪酸の二量体であるダイマー酸と、例えばエチレングリコールや1,4−ブタンジオールのようなグリコール成分とテレフタル酸、イソフタル酸のなどとの反応生成物を挙げることができる。
ダイマー酸ベースポリアミドとダイマー酸ベースポリエステルとは、それぞれ個別に用いることができるし、両者を混合して用いることもできる。
本発明の樹脂組成物において、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)の添加量は、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100容量部に対して、10〜45容量部であることが必要であり、好ましくは10〜25容量部である。ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)の配合量が10容量部未満ではダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)を配合した効果が十分に得られない場合がある。反対に配合量が45容量部を超えると、機械的物性が著しく低下したり、溶融混練時にペレット化できなくなったりする場合がある。
本発明の樹脂組成物には、その特性を大きく損なわない限りにおいて、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、結晶核剤、相溶化剤等を添加することができる。熱安定剤や酸化防止剤としては、たとえばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物等が挙げられる。難燃剤としては、水和金属化合物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等)、窒素含有化合物(メラミン系、グアニジン系)、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤等が挙げられる。結晶核剤としては、ソルビトール化合物、安息香酸およびその化合物の金属塩、燐酸エステル金属塩、ロジン化合物等が挙げられる。相溶化剤としては、アイオノマー系相溶化剤、オキサゾリン系相溶化剤、エラストマー系相溶化剤、反応性相溶化剤、共重合体系相溶化剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種を用いるか、または2種以上併用することができる。本発明の樹脂組成物にこれらを混合する方法は、特に限定されない。
本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)と、充填材(B)と、多官能性アリル化合物(C1)またはダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)とを、さらには必要に応じて各種添加物を、一般的な押出機、例えば一軸押出機、二軸押出機、ロール混錬機、ブラベンダー等を用いて溶融混練することにより、製造することができる。このとき、スタティックミキサーやダイナミックミキサーを併用することも効果的である。混練状態をよくするためには、二軸押出機を使用することが好ましい。充填材(B)と、多官能性アリル化合物(C1)またはダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)とは、特に限定されるものではないが、押出機において、ホッパーから、あるいは、サイドフィーダーを用いて、添加することができる。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、圧縮成形、押出し成形、トランスファー成形、シート成形などの公知の溶融成形手法を用いて、所望の形状に成形することで成形体とすることができる。樹脂組成物を所望の形状に成形したうえで、上述のように放射線を照射することで樹脂を架橋させることができる。
本発明において、10W/(m・K)以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材(B1)を配合した樹脂組成物を成形して得られる成形体の具体例としては、半導体素子や抵抗などのための封止材料、コネクター、ソケット、リレー部品、コイルボビン、光ピックアップ、発振子、コンピュータ関連部品等の電気・電子部品;VTR、テレビ、アイロン、エアコン、ステレオ、掃除機、冷蔵庫、炊飯器、照明器具等の家庭電気製品部品;放熱シート、ヒートシンク、ファンなどの電子部品からの熱を外部に逃すための放熱部材;ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジングなど照明器具部品;コンパクトディスク、レーザーディスク、スピーカー等の音響製品部品;光ケーブル用フェルール、携帯電話機、固定電話機、ファクシミリ、モデム等の通信機器部品;分離爪、ヒータホルダー等の複写機、印刷機関連部品;インペラー、ファン歯車、ギヤ、軸受け、モーター部品及びケース等の機械部品;自動車用機構部品、エンジン部品、エンジンルーム内部品、電装部品、内装部品等の自動車部品;マイクロ波調理用鍋、耐熱食器等の調理用器具;航空機、宇宙機、宇宙機器用部品;センサー類部品等が挙げられる。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、各種物性値の試験方法は、次のとおりである。
[1]MFR(メルトフローレート):
熱可塑性樹脂組成物のペレットについて、降下式フローテスター(東洋精機製作所社製)を用い、所定荷重、所定温度でのMFR値を測定した。このときのオリフィスは、直径1mm×長さ10mmのものを使用した。
[2]曲げ強度、曲げ弾性率:
ASTM規格D−790に記載の方法に準じて測定した。
[3]衝撃強度:
ASTM規格D−256に記載の方法に準じて、ノッチ付試験片を用いてアイゾッド衝撃強度を測定した。
[4]熱伝導率:
熱伝導率λは、熱拡散率α、密度ρ、比熱Cpを下記方法により求め、その積として次式で算出した。
λ=αρCp
λ:熱伝導率(W/(m・K))
α:熱拡散率(m/sec)
ρ:密度(g/m
Cp:比熱(J/g・K)
熱拡散率αは、[2]で作製した曲げ試験片の樹脂流れ方向について、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置TC−7000(アルバック理工社製)を用い、レーザーフラッシュ法にて測定した。密度ρは、電子比重計ED−120T(ミラージュ貿易社製)を用いて測定した。比熱Cpは、示差走査熱量計DSC―7(パーキンエルマー社製)を用い、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
[5]成形性
供試樹脂組成物を十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製:EC−100型)を用い、幅13mm、長さ130mm、厚さ0.8mmの短冊状試料を射出成形した。得られた成形片の状態について、下記に示す基準で3段階の評価を行った。
良好:外観上問題なく、所定のサイズに成形できていた
やや劣る:所定のサイズに成形はできているが、成形片表面の平滑性が悪かった
不良:流動性が悪く、所定のサイズに成形できなかった
実施例と比較例で用いた原料を以下に示す。
(1)熱可塑性樹脂(A)
・PA6A:ラクタムの重合によって得られたポリアミド6(相対粘度2.6、密度1.13g/cm
・PA6B:ラクタムの重合によって得られたポリアミド6(相対粘度1.9、密度1.13cm
・PA66:ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重合によって得られたポリアミド66(相対粘度2.8、密度1.14g/cm
・LCP:液晶ポリエステル(ユニチカ社製 ロッドランLC−5000、密度1.41g/cm
・PA12:ポリアミド12(アルケマ社製 リルサンAMN、相対粘度2.3、密度1.01g/cm
・PP:ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 MA1B、密度0.9g/cm3)
・PLA:ポリ乳酸(NatureWorks社製、重量平均分子量(MW)=190,000、密度1.25g/cm
(2)充填材(B)
・GrA:鱗片状黒鉛(日本黒鉛工業社製、平均粒径40μm、熱伝導率100W/(m・K)、密度2.25g/cm
・GrB:鱗片状黒鉛(日本黒鉛工業社製、平均粒径130μm、熱伝導率100W/(m・K)、密度2.25g/cm
・GrCF:黒鉛化炭素繊維(日本グラファイトファイバー社製、平均繊維径9μm、平均繊維長3mm、密度2.2g/cm
・BN:六方晶系鱗片状窒化ホウ素(電気化学工業社製、平均粒径15μm、密度2.26g/cm
・ALOA:酸化アルミニウム(電気化学工業社製、平均粒径10μm、熱伝導率38W/m・K、密度3.97g/cm
・ALOB:酸化アルミニウム(電気化学工業社製、平均粒径50μm、熱伝導率38W/(m・K)、密度3.97g/cm
・TC:タルク(日本タルク社製 K−1、平均粒径8μm、密度2.7g/cm
・MgO:酸化マグネシウム(神島化学社製、平均粒径5μm、熱伝導率50W/(m・K)、密度3.58g/cm
・MgCO:炭酸マグネシウム(神島化学社製、平均粒径10μm、熱伝導率15W/(m・K)、密度3.05g/cm
・ZnO:酸化亜鉛(堺化学工業社製、平均粒径10μm、熱伝導率25W/(m・K)、密度 5.78g/cm
・AF:コポリパラフェニレン−3,4′−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ社製、平均繊維径12μm、平均繊維長3mm、密度1.39g/cm
・GF:ガラス繊維(オーウェンスコーニング社製、平均繊維径10μm、平均繊維長3mm、密度2.50g/cm
(3)多官能性アリル化合物(C1)
・TAIC:トリアリルイソシアヌレート(日本化成社製 TAIC、液体、沸点150℃)
・DAMGIC:モノグリシジルジアリルイソシアヌレート(四国化成社製 DA−MGIC、固体、融点40℃、TGA測定による5%質量減少温度178℃)
・C11
1級アミン化合物(D)として1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン(MXDA)を用い、多官能性化合物(E)としてモノグリシジルジアリルイソシアヌレート(DAMGIC)を用い、MXDA1当量に対し、DAMGICが2当量になるよう秤り採り、これらを丸底フラスコに加え、攪拌しながら80℃で30分間加熱した。さらに180℃で30分間加熱して、無色透明な液状物を得た。得られた液状物を室温まで徐冷し、そのときに生成した固形物を粉砕して、多官能性アリル化合物(C11)の白色粉末を得た。
TGA装置(Perkin−Elmer社製 TGA−7)を用いて、5mgの試料を窒素置換雰囲気中で昇温速度20℃/分の速度で室温から600℃まで昇温させ、試料の質量変化を測定した。得られた粉末のTGA測定による5%質量減少温度は375℃であった。MXDAのTGA測定による5%質量減少温度は52℃であった。得られた粉末の融解点は55〜70℃の範囲にあった。
・C12:
MXDA1当量に対し、DAMGICが1当量になるようにした。それ以外はC11の場合と同様にして合成を行い、無色透明な液状物を得た。得られた液状物を室温まで徐冷し、固化した固形物を粉砕して、多官能性アリル化合物(C12)の白色粉末を得た。
得られた粉末のTGA測定による5%質量減少温度は335℃であった。得られた粉末の融解点は50〜60℃の範囲にあった。
・C13:
1級アミン化合物(D)としてヘキサメチレンジアミン(HMDA)を用いた。それ以外はC11の場合と同様にして合成を行い、無色透明な液状物を得た。得られた液状物を室温まで徐冷し、そのときに生成した固形物を粉砕して、多官能性アリル化合物(C13)の白色粉末を得た。
得られた粉末のTGA測定による5%質量減少温度は356℃であった。HMDAのTGA測定による5%質量減少温度は76℃であった。得られた粉末の融解点は35〜45℃の範囲にあった。
(4)ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)
・製造例1(C21)
ダイマー酸(築野食品工業社製、水素添加なし)/1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン=46.5/53.5(モル比)の割合の原料を反応槽に仕込み、240℃で2時間反応させた。反応終了後に払い出し、切断して、ダイマー酸ベースポリアミド樹脂ペレットを得た。得られたペレットの230℃、21.18Nでのメルトフローレート(MFR)は、1800g/minであった。
・製造例2(C22)
ダイマー酸(築野食品工業社製、水素添加なし)/65.3%ヘキサメチレンジアミン水溶液/カプロラクタム=10.3/7.3/82.4(モル比)の割合の原料を反応槽に仕込み、250℃で2時間反応させた。反応終了後に払い出し、切断してダイマー酸ベースポリアミド樹脂ペレットを得た。得られたペレットの230℃、21.18Nでのメルトフローレート(MFR)は、1300g/minであった。
・製造例3(C23)
ダイマー酸(築野食品工業社製、水素添加なし)/テレフタル酸/1,4ブタンジオール=13.2/26.8/60(モル比)の割合の原料を反応槽に仕込み、240℃にてエステル化反応を行い、次いで定法により、チタン触媒を添加し240℃にて3時間重縮合反応を行った。反応終了後に払い出し、切断して、ダイマー酸ベースポリエステル樹脂を得た。得られたペレットの200℃、21.18Nでのメルトフローレート(MFR)は、800g/minであった。
(5)可塑剤
・HB:p−ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル(花王社製 エキセパールHD−PB、液体、TGA測定による5%質量減少温度285℃)
(実施例1)
二軸押出機(東芝機械社製:TEM26SS、スクリュ径26mm)の主ホッパーに、ポリアミド6樹脂(PA6A)30質量部と、多官能性アリル化合物(C12)5質量部とを供給し、260℃で溶融した。途中、サイドフィーダーよりガラス繊維(GF)70質量部を供給し、十分に溶融混練した。そしてストランド状に押出して冷却固化した後、ペレット状に切断して、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製:EC−100型)を用い、シリンダ温度270℃、金型温度100℃、射出時間20秒、冷却時間10秒の条件で、上述の短冊状試料を射出成形した。
その評価結果を表1に示す。混練および射出成形操作の際に、揮発ガスの発生は観測されなかった。
(比較例1)
実施例1に比べて、多官能性アリル化合物(C1)を添加しないように変更した。それ以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得て、これを射出成形して成形性の評価を行った。その評価結果を表1に示す。混練および射出成形操作の際において、揮発ガスの発生は観測されなかった。
(実施例2、3、5、8、参考例1〜3、比較例2〜7)
実施例1と比べて、熱可塑性樹脂(A)、充填材(B)、多官能性アリル化合物(C1)をそれぞれ表1に示す種類と量に変えた。それ以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を得た。かつ、これを射出成形して成形性の評価を行った。繊維状充填剤はサイドフィーダーにより途中から供給し、それ以外の充填材は主ホッパーより供給し、液体であるトリアリルイソシアヌレート(TAIC)は混練機途中からポンプを用いて注入して、溶融混練を実施した。
その評価結果をまとめて表1に示す。なお、参考例1およびについては、混練および射出成形操作において揮発ガスが大量に発生し、得られた成形体の表面にはトリアリルイソシアヌレートがブリードアウトしていた。
Figure 0005686605
表1から明らかなように、実施例1〜3、5、、参考例1〜3においては多官能性アリル化合物(C1)が可塑剤として機能しているために成形性が良好であるのに対し、比較例1〜7においては可塑剤が配合されていなかったか、または配合量が過少であったため、同じ成形温度ではきれいな成形片が得られなかった。
参考例4
実施例1で用いたのと同じ二軸押出機の主ホッパーに、ポリアミド6樹脂(PA6B)41質量部と、熱伝導性充填材(B1)としての鱗片状黒鉛(GrA)59質量部と、モノグリシジルジアリルイソシアヌレート(DAMGIC)4質量部とを供給し、250℃で溶融混練した。そしてストランド状に押出して冷却固化した後、ペレット状に切断して、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を十分に乾燥した後、250℃、荷重100kgの条件でMFRを測定したところ、100g/10minであった。
次にこの樹脂組成物を、実施例1で用いたのと同じ射出成形機にて、シリンダ温度260℃、金型温度100℃、射出時間20秒、冷却時間10秒で射出成形し、評価用の成形体を得た。なお、混練および射出成形操作において揮発ガスの発生は観測されなかった。
(実施例12〜15、17〜20、22〜27、参考例5〜8、比較例8〜18)
参考例4と比べて、熱可塑性樹脂(A)、熱伝導性充填材(B1)、多官能性アリル化合物(C1)、その他の充填材、その他の可塑剤を、それぞれ表2に示す種類と量に変えた。それ以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を射出成形して、各種物性を測定した。その際に、繊維状充填剤はサイドフィーダーにより途中から供給し、それ以外の充填材は主ホッパーより供給した。液体であるトリアリルシアヌレート(TAIC)は混練機途中からポンプを用いて注入して、溶融混練を実施した。
参考例7およびについては、混練時および射出成形時において、揮発ガスが大量に発生した。参考例7については、得られた成形体の表面にトリアリルシアヌレートがブリードアウトしていた。
実施例12、14、17、19、参考例5、7、比較例8、11、14で得られた成形体に、コバルト60を線源としたガンマ線を30kGy照射した後、強度測定を行い、ガンマ線照射前後の物性比較を行った。
実施例12〜15、17〜20、22〜27、参考例4〜8、比較例8〜18の評価結果を、まとめて表2に示す。
Figure 0005686605
実施例12〜15、17〜20、22〜27、参考例4〜8は、多官能性アリル化合物(C1)が可塑剤として機能しているためにMFR値が大きく成形性に優れていた。これに対し、比較例8〜13および比較例15〜17は、可塑剤としての多官能性アリル化合物(C1)が配合されていないかあるいは少な過ぎたため、多官能性アリル化合物(C1)の配合量を適正としかつ他の条件を同様とした各実施例に比べてMFR値が小さく、成形性に劣っていた。
特に、実施例22〜26、参考例8および比較例15〜17は、充填材(B)が大量に配合されたものであったが、実施例22〜26、参考例8は、所定量の多官能性アリル化合物(C1)を配合することで、比較例15〜17に比べて成形温度を低くすることが可能であった。比較例14は、市販の可塑剤を配合したものであったところ、MFR値は高く成形性に優れているものの、実施例のものに比べて成形体の機械的性能が劣っていた。比較例18は、多官能性アリル化合物(C1)の配合量が多すぎたため、溶融粘度が低すぎて、溶融混練時にストランド状に押出して冷却固化することができず、射出成形用のペレットを作製できなかった。
実施例12、14、17、19、参考例5、7は、多官能性アリル化合物(C1)が配合されていたため、ガンマ線照射によってポリアミド樹脂が架橋されて、曲げ強度が向上した。一方、比較例8、11、14は、多官能性アリル化合物が配合されていなかったため、ガンマ線照射による強度の向上は見られなかった。
参考例9
実施例1で用いたのと同じ二軸押出機の主ホッパーに、ポリアミド6樹脂(PA6A)35容量%とダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C21)15容量%とを供給し、260℃で溶融した。途中、サイドフィーダーよりガラス繊維(GF)50容量%を供給し、十分に溶融混練したうえで溶融混練物をストランド状に押出して冷却固化した。その後、ペレット状に切断して樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を十分に乾燥した後、実施例1で用いたのと同じ射出成形機を用い、実施例1と同じ条件で、上述の短冊状試料を射出成形した。
その評価結果を表3に示す。混練および射出成形操作の際に、揮発ガスの発生は観測されなかった。
(比較例19)
参考例9と比べて、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)を添加しなかった。それ以外は参考例9と同様にして、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を射出成形して、成形性の評価を行った。その評価結果を表3に示す。混練および射出成形操作の際において、揮発ガスの発生は観測されなかった。
(実施例33参考例10〜17、比較例20〜26)
参考例9と比べて、熱可塑性樹脂(A)、充填材(B)、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)を、それぞれ表3に示す種類と量に変えた。それ以外は参考例9と同様にして、樹脂組成物を得た。その際に、繊維状充填剤はサイドフィーダーにより途中から供給し、それ以外の充填材は主ホッパーより供給して、溶融混練を実施した。得られた樹脂組成物を射出成形して、成形性の評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
Figure 0005686605
表3から明らかなように、実施例33、参考例9〜17は、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)が配合されていたために、成形性が良好であった。これに対し比較例19〜26は、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)が配合されていないか、あるいは配合量が少なすぎたため、実施例33、参考例9〜17と同じ成形条件では、成形片表面の平滑性に劣るか、または所定のサイズの成形片が得られないものであった。
参考例18
実施例1で用いたのと同じ二軸押出機の主ホッパーに、ポリアミド6樹脂(PA6A)50容量%と、熱伝導性充填材(B1)としての鱗片状黒鉛(GrA)40容量%と、ダイマー酸ベースポリアミド(C21)10容量%とを供給し、260℃で溶融混練を行った。そして、溶融混練物をストランド状に押出して冷却固化し、これをペレット状に切断して、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を十分に乾燥した後、270℃、荷重100kgの条件でMFRを測定したところ、158g/10minであった。
この樹脂組成物を、実施例1で用いたのと同じ射出成形機を用いて、シリンダ温度270℃、金型温度80℃、射出時間20秒、冷却時間10秒で射出成形し、上述の短冊状試料を射出成形した。
その評価結果を表4に示す。混練および射出成形操作において揮発ガスの発生は観測されなかった。
(実施例53〜56、参考例19〜32、比較例27〜40)
参考例18と比べて、熱可塑性樹脂(A)、熱伝導性充填材(B1)、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)、その他の充填材、その他の可塑剤を、それぞれ表4に示す種類と量に変えた。それ以外は参考例18と同様にして、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を射出成形して、各種物性を測定した。その際に、繊維状充填剤はサイドフィーダーにより途中から供給し、それ以外の充填材は主ホッパーより供給して、溶融混練を実施した。
参考例18〜26、比較例27〜34の評価結果を表4に、実施例53〜56、参考例27〜32、比較例35〜40の評価結果を表5に示す。
Figure 0005686605
Figure 0005686605
実施例53〜56、参考例18〜32は、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)が可塑剤として機能していたため、MFR値が大きく、成形性に優れていた。これに対し、比較例27〜30および比較例32〜40は、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)が配合されていないかあるいは少なすぎたため、ダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)の配合量を適正としかつ他の条件を同様とした各実施例に比べてMFR値が小さく、成形性に劣っていた。特に、参考例24〜26および比較例32〜34は、充填材(B)が大量に配合されたものであったが、参考例24〜26は、所定量のダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)を配合することで、比較例32〜34に比べて成形温度を低くすることが可能であった。比較例31は、市販の可塑剤を配合したものであった。この場合は、MFR値は高く成形性に優れているものの、溶融混練時に可塑剤が揮発し、また実施例のものに比べて成形体の機械的性能が劣っていた。

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂(A)と、充填材(B)と、所定量の溶融粘度低下剤(C)とを含み、前記所定量の溶融粘度低下剤(C)は、下記(a)と(b)とのいずれかであることを特徴とする樹脂組成物。
    (a)溶融粘度低下剤(C)が、下記式(i)で示される1級アミン化合物(D)と、アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)との反応によって得られる多官能性アリル化合物(C1)であり、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100質量部に対する多官能性アリル化合物(C1)の含有量が3〜20質量部である。
    R−(NH (i)
    ここで、n=1〜4、Rは芳香族系もしくは脂肪族系の置換残基を示す。
    (b)溶融粘度低下剤(C)がダイマー酸ベース熱可塑性樹脂(C2)としてのダイマー酸ベースポリアミド樹脂および/またはダイマー酸ベースポリエステル樹脂であり、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との合計100容量部に対するダイマー酸ベースポリアミド脂の含有量が25〜45容量部であり、ダイマー酸ベースポリエステル樹脂の含有量が10〜45容量部であり、溶融粘度低下剤(C)がダイマー酸ベースポリアミド樹脂を含む場合の、熱可塑性樹脂(A)と充填材(B)との容量比(A/B)が、30/70〜60/40である。
  2. アリル基及びグリシジル基を有する多官能性化合物(E)が、骨格にイソシアヌレートを有する化合物であることを特徴とする請求項記載の樹脂組成物。
  3. 骨格にイソシアヌレートを有する化合物が、モノグリシジルジアリルイソシアヌレートであることを特徴とする請求項記載の樹脂組成物。
  4. 充填材(B)が、10W/(m・K)以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材(B1)であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 溶融粘度低下剤(C)が多官能性アリル化合物(C1)またはダイマー酸ベースポリエステル樹脂である場合の、熱可塑性樹脂(A)と熱伝導性充填材(B1)との容量比(A/B1)が、20/80〜95/5であることを特徴とする請求項記載の樹脂組成物。
  6. 熱伝導性充填材(B1)が、平均粒径1〜300μmの鱗片状黒鉛と、平均繊維径1〜30μm、平均繊維長1〜20mmの黒鉛化炭素繊維と、六方晶系結晶構造を有する平均粒径1〜200μmの鱗片状窒化ホウ素と、平均粒径0.5〜150μmの酸化アルミニウムと、平均粒径0.5〜150μmの酸化マグネシウムと、平均粒径0.5〜150μmの炭酸マグネシウムと、平均粒径0.5〜150μmの酸化亜鉛とから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項記載の樹脂組成物。
  7. 熱可塑性樹脂(A)がポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項記載の樹脂組成物を成形したものであることを特徴とする成形体。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項記載の樹脂組成物を成形したうえで放射線を照射したものであることを特徴とする成形体。
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