JP6526939B2 - 熱伝導性樹脂成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、熱伝導性樹脂成形品に係わり、更に詳しくは熱伝導率が高く経済的な熱伝導性樹脂成形品に関するものである。
近年、電気・電子部品の小型化、高性能化にともない部品内での発熱が顕著となり、熱の蓄積による機器の性能低下が問題となっている。そこで、安全性や信頼性の観点から熱伝導性に優れた材料が求められている。従来、高い熱伝導性を必要とする材料には金属材料が用いられてきたが、部品の小型化、高性能化のため材料には軽量性や易成形加工性が要求されており、樹脂への代替が進んでいる。しかしながら、樹脂は熱伝導性が元々低く、樹脂自体の高熱伝導化には限界がある。
従来は熱伝導率の高い無機フィラーを高充填することで熱伝導率を向上させるのが主な技術であった。ナノフィラーを単独で用いる技術が見られるが、熱伝導率を向上させるには高充填する必要がある。ナノフィラーの大量充填は均一な分散が難しく、流動性も悪くなるので成形性が悪くなる上に、ナノフィラー自体が高価であるため実用的でない。
カーボンファイバー(CF)とその他の熱伝導性ナノフィラーの組み合わせにより熱伝導率を上げる方法もあるが、本質はナノフィラーを高充填して熱伝導率を向上させるものであり、ナノフィラーの分散性の悪さや、CF、ナノフィラーの価格が高いという面からやはり実用的ではない。また、CFとナノフィラーの組み合わせでは、線として存在するCFは、ナノフィラーと熱伝導パスを形成する能力において、面として存在する平板状フィラーよりも劣る。また、平板状フィラーとナノフィラーの組み合わせの組成物もあるが、ナノフィラーの特殊構造により熱伝導率を向上させており、本質的にはナノフィラーを高充填して熱伝導率を向上させるという考え方である。
CFと比べると平板状フィラーで若干のコスト低減効果の可能性はあるものの、ナノフィラー大量充填は分散性の悪さや価格の面からやはり実用的ではない。樹脂に、フレーク状アルミニウムフィラーとカーボンナノチューブ(CNT)を混合し熱伝導率を向上させる技術もある(特許文献1)。この技術は熱伝導率をある程度まで向上させる手法としては効果的であるが、金属の中でも軟らかいアルミを用いているためアルミニウムフィラーが互いに接触する程の量を充填するとアルミニウムが変形してしまい、熱伝導率向上に重要な層構造を形成できなくなる。これは特許文献1の実施例で熱伝導率の異方性がそれほど大きくないところから推察できる。従って、フレーク状アルミフィラーとCNTの組み合わせからなる熱伝導性樹脂組成物は、金属並の高熱伝導率(10W/m・K以上)を実現するのは困難である。
また、特許文献2には、核部と該核部から伸びた針状結晶部とからなる酸化亜鉛ウィスカーと、六方晶窒化ホウ素又は平板形状酸化アルミからなる平板形状無機充填材とを、これら熱伝導性充填材の配合量合計が10〜70体積%とになるように、熱可塑性樹脂に配合させた電気絶縁性の熱伝導性樹脂組成物が開示されている。酸化亜鉛ウィスカーと窒化ホウ素などの平板形状無機充填材を組み合わせることにより、効率よく熱伝導パスが形成されるので、それぞれ単独で同量充填した場合よりも高い熱伝導率が得られ、また比較的少量の熱伝導性充填材の添加によって、高い熱伝導率を付与でき、射出成形性も良好である点が記載されている。
特開2012−072363号公報 特開2011−132264号公報
しかしながら、高熱伝導率の無機フィラーを高充填する方法では、加工機スクリューの摩滅や材料の流動性低下による加工性の低下、材料の機械特性の低下が課題であった。フィラー間の距離が縮まったとしても、熱伝導の妨げになる樹脂がフィラー間に存在し、該フィラーではこの隙間をつなぐ熱伝導パスが形成できず、高熱伝導率のフィラーを高充填しても得られる効果は限定的であった。また、ナノフィラーを高充填する手法は分散性が悪く、加工性や品質安定性の低下が課題であった。また、ナノフィラーの大量充填及び炭素繊維の採用によるコストアップが課題であった。特許文献1のように軟質金属を用いた場合、充填率を上げても層構造を維持できるか、すなわち熱伝導率を更に向上できるかが課題となる。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、安価で汎用的な熱伝導性フィラーの特定の組み合わせた成形性に優れた熱伝導性樹脂組成物を用いて、高熱伝導率を有する熱伝導性樹脂成形品を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、(a)熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるベース樹脂と、共に熱伝導性を有する(b)グラファイト(但し、膨張グラファイトを除く)であり且つ面方向の径が0.1μm〜200μmでアスペクト比が10以上で、鱗片状、平板状、又はフレーク状の少なくともいずれか1種である導電性鱗片状炭素フィラー及び(c)カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)からなる群より選ばれる1種以上であり、且つ直径が10nm〜30μm、繊維長が1μm〜3mmであり、アスペクト比が100以上である導電性繊維状炭素フィラーとからなり、(a)ベース樹脂、(b)鱗片状炭素フィラー、(c)繊維状炭素フィラーの合計を100体積%とした場合に、(b)鱗片状炭素フィラーと(c)繊維状炭素フィラーの合計体積を5〜70体積%とし且つ(c)繊維状炭素フィラーの配合量を0.1〜15体積%とし、これらを分散混合若しくは溶融混練してなる熱伝導性樹脂組成物を用い、平面方向に平行に切り出した断面に存在する鱗片状炭素フィラーの投影面積が、鱗片状炭素フィラーの表面積に対して35%以上を占める場合を同一平面と規定した場合、1つ以上の鱗片状炭素フィラーの面が互いに同一平面内に並んだ平面構造を形成し、該平面構造が同一平面方向を向いた1つ以上の層構造を形成し、該平面構造に接触する樹脂層において繊維状炭素フィラーの分散層を形成し、繊維状炭素フィラーが層間に熱伝導パスを形成した断面構造を備えてなることを特徴とする熱伝導性樹脂成形品を構成した(請求項1)。
以上にしてなる本発明の熱伝導性樹脂成形品は、(a)熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるベース樹脂と、共に熱伝導性を有する(b)グラファイト(但し、膨張グラファイトを除く)であり且つ面方向の径が0.1μm〜200μmでアスペクト比が10以上で、鱗片状、平板状、又はフレーク状の少なくともいずれか1種である導電性鱗片状炭素フィラー及び(c)カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)からなる群より選ばれる1種以上であり、且つ直径が10nm〜30μm、繊維長が1μm〜3mmであり、アスペクト比が100以上である導電性繊維状炭素フィラーとからなり、(a)ベース樹脂、(b)鱗片状炭素フィラー、(c)繊維状炭素フィラーの合計を100体積%とした場合に、(b)鱗片状炭素フィラーと(c)繊維状炭素フィラーの合計体積を5〜70体積%とし且つ(c)繊維状炭素フィラーの配合量を0.1〜15体積%とし、これらを分散混合若しくは溶融混練してなる熱伝導性樹脂組成物を用い、平面方向に平行に切り出した断面に存在する鱗片状炭素フィラーの投影面積が、鱗片状炭素フィラーの表面積に対して35%以上を占める場合を同一平面と規定した場合、1つ以上の鱗片状炭素フィラーの面が互いに同一平面内に並んだ平面構造を形成し、該平面構造が同一平面方向を向いた1つ以上の層構造を形成し、該平面構造に接触する樹脂層において繊維状炭素フィラーの分散層を形成し、繊維状炭素フィラーが層間に熱伝導パスを形成した断面構造を備えてなることにより、熱の伝達を阻害していた樹脂層領域の熱伝導能力を大きく向上させることができる。また、フィラーの第1成分としてグラファイトからなる鱗片状炭素フィラーを用いているため、繊維状ナノフィラーと熱伝導パスを形成する能力が炭素繊維よりも高く、一般に価格も安価なためコスト低減効果がある。更に、剛性の高いグラファイトを用いることで、フィラーが変形することなく充填でき、効率的な層構造を形成し、かつナノ繊維と面で接触することにより熱伝導パスを形成しやすくすることが可能となり、これまで達成できなかった熱伝導率を実現することが可能となった。
繊維状炭素フィラーは、サイズが小さくアスペクト比が大きいので、鱗片状炭素フィラーの作る層構造間に熱伝導パスを効率良く形成できることから、少ないフィラーの量で所定の熱伝導率を達成できる。それにより、同じ熱伝導率を持つ材料において従来の高充填量の技術と比較した場合、スクリューの摩滅、流動性の低下、加工性の低下といった課題を解決できる。
本発明は従来の技術のように、ナノフィラー同士が製品全体に熱伝導パスを巡らせて熱伝導率を向上させるものではなく、鱗片状炭素フィラーの層間の樹脂層に熱伝導パスを形成する構造のため、ナノフィラーが少量で済み、低コスト化とフィラーの分散性を良くするのに効果を発揮する。
エポキシ樹脂にグラファイトのみを充填した場合と、グラファイトにカーボンナノファイバーを2体積%加えて充填した場合のグラファイト充填量に対する熱伝導率の変化を示すグラフである。 本発明の熱伝導性樹脂組成物を用いた成形品の断面構造を模式的示したものであり、(a)は層構造に平行な面の断面、(b)は層構造に直交する面の断面を示している。 本発明の熱伝導性樹脂組成物を用いた成形品の断面SEM画像である。
先ず、本発明に用いる熱伝導性樹脂組成物は、(a)ベース樹脂中に、共に熱伝導性を有する(b)鱗片状炭素フィラー及び(c)繊維状炭素フィラーを充填し、良好な熱伝導性、放熱性を有するとともに、成形性にも優れた特性を有するものである。
(a)ベース樹脂は、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等の熱硬化性樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、液晶ポリマー、ポリカーボネート、ポリ乳酸等、好ましくは、ポリプロピレン以上の耐熱性を有する熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは1種単独あるいは2種以上の併用もできる。
(b)鱗片状炭素フィラーは、面方向の径が0.1μm〜200μmであり、アスペクト比が10以上であることが好ましい。望ましくは面方向の径が1μm〜30μmでアスペクト比が50以上100以下である。
鱗片状炭素フィラーとは、鱗片状のもの以外に、平板状若しくはフレーク状であれば限定されることはないが、特にグラファイト(黒鉛)が良好である。グラファイトの種類として、αグラファイト及びβグラファイトどちらでも良い。また、天然グラファイト、人工グラファイトのどちらでも良い。グラファイト以外には、グラフェン等が挙げられる。また、グラファイトとグラフェンを組み合わせても良い。
(c)繊維状炭素フィラーは、直径が10nm〜30μm、繊維長が1μm〜3mmであり、アスペクト比が100以上であることが好ましい。特に、繊維状炭素フィラーが、カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)からなる群より選ばれる1種以上の導電性繊維状炭素フィラーであることがより好ましい。カーボンナノチューブ(CNT)は、シングルウォールでもマルチウォールでも良い。また、カーボンナノファイバー(CNF)は、直径がナノメートルサイズで、繊維長がマイクロメートルサイズであることが好ましい。
(a)ベース樹脂、(b)鱗片状炭素フィラー、(c)繊維状炭素フィラーの合計を100体積%とした場合に、(b)鱗片状炭素フィラーと(c)繊維状炭素フィラーの合計体積が、5〜70体積%である。また、(b)鱗片状炭素フィラーの配合量は、1〜70体積%、望ましくは5〜50体積%である。そして、(c)繊維状炭素フィラーの配合量は、0.1〜15体積%、望ましくは0.1〜10体積%。更に望ましくは0.1〜5体積%である。繊維状炭素フィラーの配合量の上限は、流動性とコストで決まるが、比較的少量でも熱伝導率の増加効果は大きい。
また、フィラーの分散性を上げるために分散剤を添加しても良い。更に、第三成分として、難燃剤、流動性改善剤、硬化剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、潤滑剤、酸化防止剤、補強効果のある充填材等を同時に添加しても良い。
本発明の熱伝導性樹脂成形品は、(a)熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるベース樹脂と、共に熱伝導性を有する(b)鱗片状炭素フィラー及び(c)繊維状炭素フィラーとからなり、これらを分散混合若しくは溶融混練してなる熱伝導性樹脂組成物を用い、1つ以上の鱗片状炭素フィラーの面が互いに同一平面内に並んだ平面構造を形成し、該平面構造が同一平面方向を向いた1つ以上の層構造を形成し、該平面構造に接触する樹脂層において繊維状炭素フィラーの分散層を形成し、繊維状炭素フィラーが層間に熱伝導パスを形成した断面構造を備えるように成形したものである。ここで、平面方向に平行に切り出した断面に存在する鱗片状炭素フィラーの投影面積が、鱗片状炭素フィラーの表面積に対して35%以上を占める場合に同一平面と規定する。望ましくは40%以上を占めることが好ましい。
鱗片状炭素フィラーとして、平均粒子径40μmのグラファイトを用い、繊維状炭素フィラーとして、平均繊維径150nm及び平均繊維長10μmのカーボンナノファイバー(製品名:VGCF−H(昭和電工株式会社製))を用いて、エポキシ樹脂をベース樹脂とした熱伝導性樹脂組成物を用いた成形品の熱伝導率を実測した結果を図1に示す。グラファイト(図中でGrと表示)は充填量を0〜70体積%まで変化させ、カーボンナノファイバー(図中でVGCFと表示)は2体積%に固定した。図2には、鱗片状炭素フィラーと繊維状炭素フィラーを添加した樹脂成形品の断面構造を模式的示している。図2(a)は層構造に平行な面の断面、図2(b)は層構造に直交する面の断面を示し、図中符号1はベース樹脂、2は鱗片状炭素フィラー、3は繊維状炭素フィラーを示している。図3は、本発明の熱伝導性樹脂組成物による樹脂成形品の断面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察した画像である。
図1の実線は、グラファイトのみを充填した場合の熱伝導率の変化を示し、グラファイトの充填量の増加と共に指数関数的に熱伝導率が増加することが分かるが、70体積%を超えると成形性が極端に悪化する。図1の破線は、グラファイトに少量のカーボンナノファイバーを加えた場合の熱伝導率の変化を示し、グラファイトのみの場合と比較して熱伝導率が中間領域(20〜60体積%)で大幅に増加していることが分かる。グラファイトの少ない範囲(1〜10体積%)では、グラファイト同士の接触が少ないため、充分に層構造が形成されず、また層構造が形成されたとしても層間隔が広いため、カーボンナノファイバーによる熱伝導パスが効果的に形成されないために、熱伝導率が低いものと考えられる。一方、グラファイトの多い範囲(60〜70体積%)では、グラファイト同士の接触が限界に近づき、グラファイト自体が熱伝導パスを形成してしまうために、カーボンナノファイバーの添加が熱伝導率の増加に寄与しなかったものと考えられる。
(製造方法)
本発明に用いる熱伝導性樹脂組成物は、ミクロンサイズの鱗片状炭素フィラーと、ナノサイズの直径を有する繊維状炭素フィラーと樹脂とを混合することで得られるものである。これらを混練する方法は特に限定されないが、たとえば、溶媒を用いたワニス状の熱硬化性樹脂に混合する場合、超音波や遊星回転による分散混合を用いる。あるいは熱可塑性樹脂に混合する場合は二軸式混練押出機を用いて混練することが好ましい。ここでの超音波を用いた分散は2kHz〜200kHz程度の超音波ホモジナイザーであっても良いし、超音波槽でも良い。上記方法では鱗片状炭素フィラー、繊維状炭素フィラー、樹脂の3成分の投入順は適宜選択しても良いし、3成分を同時に投入し攪拌混合してもよい。
上記の二軸混練時の温度は、用いる樹脂に適した温度で行なわれる。例えばポリプロピレン樹脂を用いる場合は180℃以上230℃以下であることが好ましく、より好ましくは200℃以上220℃以下である。ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いる場合は280℃以上350℃以下が好ましい。このような温度で混練することにより、樹脂へのせん断力を適切に調節することができる。なお、混練するにあたって上記3成分の混合順は、特に制限されることなく、同時に添加しても良いし、順番に添加しても良い。また、溶融した樹脂にフィラーを添加しても良く、このような順序で混練することにより、混練時に鱗片状炭素フィラー及び繊維状炭素フィラーに加わるせん断応力などの機械的負荷を最小限に抑制することができ、これらが破壊されるのを防ぐことができる。
混練する前の繊維状炭素フィラーについて、粉末状態(短繊維)のナノ繊維を用いても良いし、有機溶剤によってペースト状態にしたものを用いても良いし、熱伝導性樹脂組成物に用いる樹脂と同種の樹脂をナノ繊維とあらかじめ混合して、ペレットにしたマスターバッチを用いても良い。
(放熱材)
放熱材は、目的に応じた成形方法で前記熱伝導性樹脂組成物を成形することによって作製される。かかる熱伝導性樹脂組成物は、軽量であって、かつ熱伝導性が高く、さらにナノフィラー量が少ないために容易に分散できるという優れた性質を示すため、これによって形成される放熱材は、半導体デバイス、LED照明のケーシング、自動車のヘッドランプやフォグランプ、パワーモジュールや燃料電池モジュールなどの電子デバイスの他、電子部品などに好適に用いることができる。
ここで、本発明の放熱材を成形する方法としては、例えばFRP成形、トランスファー成形などの圧縮成形法;キャスト成形、封入注型などの注型法;カレンダ成形などのロール加工法;RIM成形、射出発泡成形などの射出成形法;押出し発泡成形などの発泡技術法;インフレーションフィルム成形、Tダイフィルム成形などの押出し成形法などを挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜10及び比較例1〜11>
各実施例及び各比較例に用いる熱伝導性樹脂組成物は、以下の各成分を表1に示す混合比となるようにして後述する方法により得られたものである。
尚、樹脂、鱗片状炭素フィラー及び繊維状炭素フィラー(ナノ繊維)を熱伝導性樹脂組成物の構成成分として混合するにあたっては、樹脂をメチルエチルケトン(MEK)に溶解させた溶液に繊維状炭素フィラーを予め混合し、超音波にて繊維状炭素フィラーを分散させた後、鱗片状炭素フィラーを投入し遊星回転の攪拌機にて混合した。実施例10のポリプロピレン樹脂ベースについては、樹脂、鱗片状炭素フィラー及び繊維状炭素フィラー(ナノ繊維)をドライブレンドした後、二軸混練押出機で溶融混練しペレット形状とした。
(1)樹脂
(1−1)実施例1〜9、比較例1〜11;
エポキシ樹脂:製品名:エピクロン850(DIC株式会社製)。
硬化剤:酸無水物 EPICLON B−570H(DIC株式会社製)。
樹脂と硬化剤を当量で添加した。
(1−2)実施例10;
ポリプロピレン:プライムポリプロ BJS−MU(プライムポリマー株式会社製)。
(2)鱗片状炭素フィラー
グラファイト:CB150、平均粒子径40μm(日本黒鉛株式会社製)。
(3)繊維状炭素フィラー
(3−1)ナノ繊維
CNF:平均繊維径150nm及び平均繊維長10μmのカーボンナノファイバー(製品名:VGCF−H(昭和電工株式会社製))。
(3−2)炭素繊維
炭素繊維:平均繊維径11μm及び平均繊維長6mmのピッチ系炭素繊維(製品名:ダイアリードK6371T(三菱樹脂株式会社製))。
(4)球状フィラー
球状化黒鉛:CGC−50 平均粒子径50μm(日本黒鉛株式会社製)。
これらを用いて表1に記載の配合比で超音波による分散、遊星回転撹拌機または、二軸混練押出機による混合を行なうことにより熱伝導性樹脂組成物を作製し、それを用いて各実施例及び各比較例に記載の熱伝導性樹脂成形品を成形した。具体的には、各熱伝導性樹脂組成物を面板温度180℃で所定の圧力にてプレス成形することにより、シート状物を得た。尚、得られた該シート状物の平面方向に切り出した断面に存在する鱗片状炭素フィラーの投影面積は、グラファイトを用いた実施例及び比較例においていずれも鱗片状炭素フィラーの表面積に対して35%以上であった。
(特性評価)
上記で得られた各実施例及び各比較例の熱伝導性樹脂成形品の熱伝導率を評価するために、シート状物を切削加工し、10.0mm×10.0mm×厚み1mmの試験片を準備した。この試験片の密度、比熱、熱拡散率及び熱伝導率をそれぞれ、下記の方法によって測定した。その結果を以下の表1に示す。
(密度)
室温(25℃)で水中置換法によって測定した。
(比熱)
測定方法:示差走査熱量測定法(DSC:Differential scanning calorimetry)。
測定装置:入力補償型示差走査熱量測定装置(装置名:DSC6220(エスアイアイ・ナノテクノロジー))。
昇温速度:10℃/min。
試料量:10mg。
(熱拡散率)
測定方法:レーザーフラッシュ法。
測定装置:熱物性測定装置(製品名:TC−7000(アルバック理工))。
測定方向:面内方向の熱拡散率を測定。
(熱伝導率)
上記で得られた密度、比熱、及び熱拡散率の各値をそれぞれ、下記の式に代入することにより熱伝導率を算出した。なお、この熱伝導率の値が高いほど、放熱性に優れる。
熱伝導率(W/m・K)=密度(kg/m)×比熱(kJ/kg・K)×熱拡散率(m/s)×1000(kJ/J)
(評価結果及び考察)
表1において、例えば実施例1〜4と比較例1〜4とを対比すると、グラファイトの充填量が同じでも、高々1体積%の僅かの量のカーボンナノファイバー(CNF)を添加することによって、熱伝導性樹脂成形品の面内方向の熱伝導率が大幅に増加することがわかる。例えば、実施例3(グラファイト35体積%、VGCF0.5体積%)の熱伝導率は、31W/m・Kであるのに対し、比較例3(グラファイト35体積%)の熱伝導率は18W/m・Kである。つまり、鱗片状炭素フィラーに少量の繊維状炭素フィラーを添加することの効果は歴然である。
この理由としては、実施例1〜4においては、鱗片状炭素フィラーと繊維状炭素フィラーを併用することによって、鱗片状炭素フィラーが作る層構造の間を繊維状炭素フィラーで熱伝導パスを効率良く形成することで熱伝導率を高めることができたのに対し、比較例2においては、鱗片状炭素フィラーによる層構造のみが形成され、層間はベース樹脂層が存在して熱伝達パスが充分に形成されず、熱伝導率を高められなかったものと考えられる。
実施例1〜3に対比し比較例6〜9では、鱗片状炭素フィラーのグラファイトに対して形状の異なる繊維状のフィラーを配合した場合、実施例4(グラファイト50体積%、VGCF0.5体積%)の熱伝導率が53W/m・Kであるのに対し、比較例9(CF50体積%、VGCF0.5体積%)では25.4W/m・Kであり、30%も少ない充填量の鱗片状炭素フィラーを用いた実施例3(グラファイト35体積%、VGCF0.5体積%)の熱伝導性樹脂成形品の方が優れた熱伝導性を示すことが明らかとなった。
これは、比較例9の炭素繊維(CF)が線でナノ繊維と接触するのに対し、実施例4では鱗片状炭素フィラーを用いることで、樹脂中に層を効率よく形成し、かつナノ繊維と面で接触することにより熱伝導パスを形成しやすくなることで、熱伝導率を高めることができたものと考えられる。
また、実施例8と実施例9とを比較すると、グラファイトの充填量は20体積%と同じで、カーボンナノファイバー(CNF)の充填量が実施例8で5体積%、実施例9で15体積%と3倍に増やしているにも係わらず、熱伝導率は実施例8が25W/m・K、実施例9が28W/m・Kとあまり増加していないことが分かる。このことから、熱伝導率を高めるには、カーボンナノファイバー(CNF)の充填量を増やすよりも、グラファイトの充填量を増やした上で、カーボンナノファイバー(CNF)を少量添加することが最も効果的である。
また、実施例3と実施例10とを比較すれば、ベース樹脂がエポキシ樹脂であってもポリプロピレン樹脂であっても、グラファイトとカーボンナノファイバー(CNF)の充填量が同じであれば、略同じ熱伝導率が得られることを示している。
また、実施例3と比較例11とを比較すると、鱗片状のグラファイトが球状化黒鉛であった場合は充填量が同じであってもカーボンナノファイバーによる熱伝導率の増加効果が得られないことを示している。
以上の結果から、本発明の熱伝導性樹脂成形品は、熱伝導性を示す材料として、鱗片状炭素フィラー及び繊維状炭素フィラー(ナノ繊維)を併用することにより、グラファイトのみを使用した場合あるいは炭素繊維とナノ繊維とを併用した場合と比べて、非常に高い熱伝導性を示すことが明らかとなった。
以上のように本発明の実施の形態及び実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態及び実施例の構成を適宜組み合わせることもできる。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ベース樹脂
2 鱗片状炭素フィラー
3 繊維状炭素フィラー

Claims (1)

  1. (a)熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるベース樹脂と、共に熱伝導性を有する(b)グラファイト(但し、膨張グラファイトを除く)であり且つ面方向の径が0.1μm〜200μmでアスペクト比が10以上で、鱗片状、平板状、又はフレーク状の少なくともいずれか1種である導電性鱗片状炭素フィラー及び(c)カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)からなる群より選ばれる1種以上であり、且つ直径が10nm〜30μm、繊維長が1μm〜3mmであり、アスペクト比が100以上である導電性繊維状炭素フィラーとからなり、(a)ベース樹脂、(b)鱗片状炭素フィラー、(c)繊維状炭素フィラーの合計を100体積%とした場合に、(b)鱗片状炭素フィラーと(c)繊維状炭素フィラーの合計体積を5〜70体積%とし且つ(c)繊維状炭素フィラーの配合量を0.1〜15体積%とし、これらを分散混合若しくは溶融混練してなる熱伝導性樹脂組成物を用い、平面方向に平行に切り出した断面に存在する鱗片状炭素フィラーの投影面積が、鱗片状炭素フィラーの表面積に対して35%以上を占める場合を同一平面と規定した場合、1つ以上の鱗片状炭素フィラーの面が互いに同一平面内に並んだ平面構造を形成し、該平面構造が同一平面方向を向いた1つ以上の層構造を形成し、該平面構造に接触する樹脂層において繊維状炭素フィラーの分散層を形成し、繊維状炭素フィラーが層間に熱伝導パスを形成した断面構造を備えてなることを特徴とする熱伝導性樹脂成形品。
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