JP5656846B2 - 混合器具及び両頭針の刺通方法 - Google Patents

混合器具及び両頭針の刺通方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5656846B2
JP5656846B2 JP2011530852A JP2011530852A JP5656846B2 JP 5656846 B2 JP5656846 B2 JP 5656846B2 JP 2011530852 A JP2011530852 A JP 2011530852A JP 2011530852 A JP2011530852 A JP 2011530852A JP 5656846 B2 JP5656846 B2 JP 5656846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
puncture needle
needle
plug
double
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011530852A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011030787A1 (ja
Inventor
研司 横山
研司 横山
明 澤田
明 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRUMO KABUSHIKI KAISHA filed Critical TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2011530852A priority Critical patent/JP5656846B2/ja
Publication of JPWO2011030787A1 publication Critical patent/JPWO2011030787A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5656846B2 publication Critical patent/JP5656846B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/14Details; Accessories therefor
    • A61J1/20Arrangements for transferring or mixing fluids, e.g. from vial to syringe
    • A61J1/2089Containers or vials which are to be joined to each other in order to mix their contents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/14Details; Accessories therefor
    • A61J1/20Arrangements for transferring or mixing fluids, e.g. from vial to syringe
    • A61J1/2003Accessories used in combination with means for transfer or mixing of fluids, e.g. for activating fluid flow, separating fluids, filtering fluid or venting
    • A61J1/2006Piercing means
    • A61J1/201Piercing means having one piercing end
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/14Details; Accessories therefor
    • A61J1/20Arrangements for transferring or mixing fluids, e.g. from vial to syringe
    • A61J1/2003Accessories used in combination with means for transfer or mixing of fluids, e.g. for activating fluid flow, separating fluids, filtering fluid or venting
    • A61J1/2006Piercing means
    • A61J1/2013Piercing means having two piercing ends
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/14Details; Accessories therefor
    • A61J1/20Arrangements for transferring or mixing fluids, e.g. from vial to syringe
    • A61J1/2003Accessories used in combination with means for transfer or mixing of fluids, e.g. for activating fluid flow, separating fluids, filtering fluid or venting
    • A61J1/2048Connecting means
    • A61J1/2065Connecting means having aligning and guiding means

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

本発明は、例えば、固体状又は液体状の第1成分と液体状の第2成分とを混合するための混合器具、及び両頭針の刺通方法に関する。
従来から、医療機関等においては、例えば、患者に対し、点滴注射(輸液)を行ったり、癒着防止剤や生体組織接着剤等を投与したりする場合等において、薬剤を液体で希釈又は溶解して薬液を調整し、その薬液をシリンジで吸引して用いる場合がある。この場合、薬液を得るためには、両頭針を備えた器具を用い、その両頭針の一方に、固体又は液体の薬剤が収容され内部が陰圧にされた薬剤容器の栓体(ゴム栓)を刺通して接続し、他方に、蒸留水等の液体が収容された液体容器の栓体を刺通して接続し、薬剤容器と液体容器とを連通する。すると、薬剤容器の内部は陰圧となっているので、液体容器内の液体は、薬剤容器側に引かれて、両頭針を経て、薬剤容器内に流入する。その後、薬剤容器を数回振る。これにより、薬剤容器内の薬剤は、流入した液体で希釈又は溶解される。
なお、両頭針を用いて薬剤と液体を混合する器具に関する従来技術を開示する文献としては、例えば、特表2008−523851号公報、特開2001−333961号公報が挙げられる。
ところで、両頭針を薬剤容器と液体容器に接続する際、両頭針の液体容器側の穿刺針が液体容器の栓体を貫通するより先に、両頭針の薬剤容器側の穿刺針が薬剤容器の栓体を貫通すると、薬剤容器の陰圧が解除されてしまい、液体容器側から液体を吸引することができなくなる。また、両頭針の薬剤容器側の穿刺針が薬剤容器の栓体を貫通するより先に、両頭針の液体容器側の穿刺針が液体容器の栓体を貫通すると、液体が漏出することで、薬剤容器へ流入する液体の量が変わってしまい、薬剤と混合させる液体の量を適量にすることができない。
従って、従来の混合器具では、両頭針の薬剤容器側の穿刺針が薬剤容器の栓体を貫通するタイミングと、液体容器側の穿刺針が液体容器の栓体を貫通するタイミングとが同時でない場合には、薬剤容器内の陰圧が解除され、あるいは液体が漏出するといった操作ミスが生じる。また、前記2つのタイミングを一致させるために、薬剤容器及び液体容器に両頭針を刺通させるときの動作スピードを速くするといった手法も考えられるが、技量や力等が不足する者にとっては取り扱いが困難である。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、両頭針の薬剤容器側の穿刺針が薬剤容器の栓体を貫通するタイミングと、液体容器側の穿刺針が液体容器の栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器内の陰圧を維持し且つ液体の漏出を防止することで、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具、及び両頭針の刺通方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、第1成分と第2成分とを混合するための混合器具であって、前記第1成分を収容し、弾性材料からなる第1栓体によって口部が封止されて内部が陰圧状態とされた第1容器と、前記第2成分を収容し、弾性材料からなる第2栓体によって口部が封止された第2容器と、前記第1栓体に刺通される第1穿刺針と前記第2栓体に刺通される第2穿刺針とを有し、前記第1栓体と前記第2栓体とに刺通されたとき、前記第1容器と前記第2容器を連通する中空状の両頭針と、を備え、前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメンとを有し、前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲むとともに軸線方向に対して傾斜した刃面を有し、前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲むとともに軸線方向に対して傾斜した刃面を有し、前記第1穿刺針と前記第2穿刺針は、それぞれ、前記刃面を含む先端管部よりも基端部側の位置に、前記先端管部の外径よりも大きな外径をもつ拡径部により構成され、前記第1栓体及び前記第2栓体に対する貫通抵抗が前記先端管部よりも大きい貫通抵抗増大部が設けられ、前記各先端管部の前記刃面の軸線方向高さは、それぞれ、前記第1栓体及び前記第2栓体の、前記両頭針が刺通される部分の厚みよりも短い、ことを特徴とする。
上記の本発明の構成によれば、第1穿刺針と第2穿刺針は、それぞれ、先端の刃面に開口部が形成された先端管部と、該先端管部よりも基端部側に設けられ先端管部よりも第1栓体又は第2栓体に対する貫通抵抗が大きい貫通抵抗増大部とを有するので、両頭針を第1容器と第2容器に接続する際には、先ず、相対的に貫通抵抗が小さい針先を含む先端管部がゴム栓に挿入され、次に、相対的に貫通抵抗が大きい貫通抵抗増大部が挿入される。この場合、第1穿刺針及び第2穿刺針の針先の開口部が、それぞれ第1栓体、第2栓体で閉塞された後に、第1穿刺針と第2穿刺針が、それぞれ第1栓体と第2栓体を貫通する。従って、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器内の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。すなわち、第2穿刺針が第2栓体を貫通するより先に、第1穿刺針が第1栓体を貫通しても、第2穿刺針の先端の開口部は第2栓体により閉塞されているので、薬剤容器の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針が第1栓体を貫通するより先に、第2穿刺針が第2栓体を貫通しても、第1穿刺針の先端の開口部は第1栓体により閉塞されているので、液体が漏出することがない。従って、本発明によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、第1容器内の陰圧が維持され、且つ液体の漏出が防止されるので、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具が提供される。
上記の構成によれば、先端管部の外径よりも大きな外径をもつ拡径部により前記貫通抵抗増大部が構成されるので、先端管部と拡径部の外径の違いによって生じる段差により、簡素な構成で貫通抵抗を大きくすることができる。
また、上記の混合器具において、前記第1穿刺針と前記第2穿刺針は、それぞれ、前記先端管部を含む金属材料からなる内管と、該内管を囲繞し前記貫通抵抗増大部を形成する外管とを有する、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、刃先を含む先端管部が金属材料で構成されるので、刃先を鋭利に形成しやすい。従って、刃先を鋭利に形成して、先端管部の、第1栓体及び第2栓体に対する貫通抵抗を小さくすることで、先端管部を第1栓体及び第2栓体に刺入するのに要する力を小さくできるので、取り扱いが一層容易となる。
また、上記の混合器具において、第1の一端部と、第1の他端部と、前記第1の一端部から前記第1の他端部まで延在する中空筒状の第1の側部とを有し、前記第1容器が前記第1の側部の内側に保持され、前記第1の一端部に第1開口が形成された第1ホルダと、第2の一端部と、第2の他端部と、前記第2の一端部から前記第2の他端部まで延在する中空筒状の第2の側部とを有し、前記第2容器が前記第2の側部の内側に保持され、前記第2の一端部に第2開口が形成された中空筒状の第2ホルダと、前記両頭針が設けられ、前記第1ホルダの前記第1一端部に前記両頭針の軸線方向にスライドして嵌合可能であるとともに前記第2ホルダの前記第2一端部に前記両頭針の軸線方向にスライドして嵌合可能なコネクタと、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1栓体が第1開口側に位置する格好で第1容器を装着した第1ホルダと、第1穿刺針を第1栓体に向けたコネクタとを、軸線方向にスライドさせて嵌合させるとともに、第2栓体が第2開口側に位置する格好で第2容器が装着された第2ホルダと、第2穿刺針を第2栓体に向けたコネクタとを、軸線方向にスライドさせて嵌合させることで、第1穿刺針が第1栓体に刺通されるとともに第2穿刺針が第2栓体に刺通される。このように、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを互いに嵌合させる際に、互いにスライドすることで軸線方向に相対移動がガイドされるので、第1栓体及び第2栓体に対して第1穿刺針及び第2穿刺針を、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具が提供される。
また、上記の混合器具において、前記第1穿刺針が前記第1栓体に刺通され且つ前記第2穿刺針が前記第2栓体に刺通される状態となる相対位置関係で、前記第1ホルダ、前記コネクタ及び前記第2ホルダが嵌合したとき、前記第1ホルダ、前記コネクタ及び前記第2ホルダが互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするロック機構を備え、前記ロック機構は、前記第2ホルダの外周部に設けられ、前記第2の他端部側から前記第2の一端部側に向かって延出するロック部と、前記第1ホルダの外周部から外側に突出する突出片と、前記コネクタの外周部から外側に突出する突出片と、を有し、前記ロック部は、前記第1ホルダの前記突出片と、前記コネクタの前記突出片とに係合可能である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダが、その連結をロック機構によってロックされ、全体として一体化した混合器具として取り扱うことができるので、混合器具を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
また、上記の混合器具において、前記第1容器、前記第2容器及び前記両頭針の組が2つ設けられ、前記第1ホルダには、2つの前記第1容器が装着され、前記第2ホルダは、2つの前記第2容器が装着され、前記コネクタには、一対の前記両頭針が、軸心方向に垂直な方向に離間して設けられ、一方の前記両頭針と他方の前記両頭針は、互いの離間方向に関して、刃面の向きが互いに逆向きに配置されている、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、一対の両頭針がそれぞれ第1栓体及び第2栓体に刺入されるときに、一対の両頭針に水平方向に作用する力が、一方の両頭針と他方の両頭針とで互いに相殺されるので、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを相互に嵌合させるときの、各部材間の摺動抵抗の増大が防止される。従って、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを相互に連結するときの、不要な抵抗力の増大を防止できるので、取り扱いの一層容易な混合器具が提供される。
また、本発明は、第1容器の口部を封止する弾性材料からなる第1栓体と、陰圧状態とされた第2容器の口部を封止する弾性材料からなる第2栓体とに、一端側に第1穿刺針が設けられ他端側に第2穿刺針が設けられた両頭針を刺通し、前記第1容器と前記第2容器とを連通させる、両頭針の刺通方法であって、刃面を含む先端管部よりも基端部側の位置に、前記先端管部の外径よりも大きな外径をもつ拡径部により構成され、前記第1栓体及び前記第2栓体に対する貫通抵抗が前記先端管部よりも大きい貫通抵抗増大部がそれぞれ設けられた前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針を有する前記両頭針を用意する工程と、前記第1穿刺針の先端を前記第1栓体に押入して、前記第1穿刺針の前記貫通抵抗増大部により前記第1穿刺針の前記第1栓体に対する挿入量の増大を一時的に阻止しながら前記第1穿刺針の先端の第1の開口部を前記第1栓体で閉塞するとともに、前記第2穿刺針の先端を前記第2栓体に押入して、前記第2穿刺針の前記貫通抵抗増大部により前記第2穿刺針の前記第2栓体に対する挿入量の増大を一時的に阻止しながら前記第2穿刺針の先端の第2の開口部を閉塞する両端シール工程と、該両端シール工程の後、前記第1穿刺針を前記第1栓体に刺通し、前記第2穿刺針を前記第2栓体に刺通することで、前記第1容器と前記第2容器とを連通させる連通工程と、を含むことを特徴とする。
上記の本発明の両頭針の刺通方法によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。すなわち、第2穿刺針が第2栓体を貫通するより先に、第1穿刺針が第1栓体を貫通しても、第2穿刺針の先端の第2の開口部は第2栓体により閉塞されているので、薬剤容器の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針が第1栓体を貫通するより先に、第2穿刺針が第2栓体を貫通しても、第1穿刺針の先端の第1の開口部は第1栓体により閉塞されているので、液体が漏出することがない。従って、本発明によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、第1容器内の陰圧を維持し且つ液体の漏出を防止することで、操作ミスなしに簡単に両頭針の刺通を行うことができる。
また、本発明は、第1成分と第2成分とを混合するための混合器具であって、前記第1成分を収容し、弾性材料からなる第1栓体によって封止されて内部が陰圧状態とされた第1容器と、前記第2成分を収容し、弾性材料からなる第2栓体によって口部が封止された第2容器と、前記第1栓体に刺通される第1穿刺針と前記第2栓体に刺通される第2穿刺針とを有し、前記第1栓体と前記第2栓体とに刺通されたとき、前記第1容器と前記第2容器を連通する両頭針と、を備え、前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメンとを有し、前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲む刃面を有し、前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲む刃面を有し、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれにおいて、前記刃面は、針最先端から、針中心線を斜めに横断して、前記針中心線を基準として前記針最先端が存在する側とは反対側の側面まで延在する、縦断面が凹み形状の凹み面として形成され、前記凹み面のうち基端側の部分は、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針の先端部がそれぞれ前記第1栓体及び前記第2栓体に食い込んだ際に、前記第1栓体及び前記第2栓体を一時的に受けるアゴ部として機能する部分であり、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれの前記アゴ部及び針先角度と、前記第1栓体及び前記第2栓体のそれぞれの弾力特性は、前記第1穿刺針が前記第1栓体に押圧され且つ前記第2穿刺針が前記第2栓体に押圧されたとき、前記第1栓体及び前記第2栓体が弾性変形して前記第1穿刺針の前記刃面及び前記第2穿刺針の前記刃面にそれぞれ密着することにより、前記両頭針の前記第1の開口部及び前記第2の開口部それぞれ前記第1栓体及び第2栓体によって封止されるように設定されており、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針の前記刃面の軸線方向の高さは、それぞれ、前記第1栓体及び前記第2栓体の、前記両頭針が刺通される部分の厚みよりも短い、ことを特徴とする。
上記の本発明の構成によれば、第1穿刺針及び第2穿刺針のそれぞれの針先角度と、第1栓体及び第2栓体のそれぞれの弾力特性が、上記のように設定されているので、両頭針を第1栓体と第2栓体に刺通させる際には、先ず、第1穿刺針で押圧された第1栓体及び第2穿刺針で押圧された第2栓体がそれぞれ弾性変形することで、ルーメンの両端開口部が、それぞれ第1栓体、第2栓体で同時に封止され、その後、第1穿刺針と第2穿刺針が、それぞれ第1栓体と第2栓体を貫通する。従って、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器内の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。すなわち、第2穿刺針が第2栓体を貫通するより先に、第1穿刺針が第1栓体を貫通しても、ルーメンの第2穿刺針側の開口部は第2栓体により封止されているので、薬剤容器の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針が第1栓体を貫通するより先に、第2穿刺針が第2栓体を貫通しても、ルーメンの第1穿刺針側の開口部は第1栓体により封止されているので、液体が漏出することがない。従って、本発明によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、第1容器内の陰圧が維持され、且つ液体の漏出が防止されるので、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具が提供される。
また、上記の混合器具において、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれにおいて、前記側面と前記凹み面との交点と、前記針最先端とを結ぶ線分は、前記針中心線に対して傾斜しており、前記凹み面のうち前記線分に対して最も深い箇所から前記線分に下ろした垂線の前記線分との交点が、前記線分の中点よりも前記側面寄りに位置するとともに、前記ルーメンの中心が、前記針中心線よりも前記側面寄りの位置に設定されている、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、第1穿刺針及び第2穿刺針のそれぞれにおいて、凹み面として形成された刃面の基端部側の部位がアゴ部として機能し、このアゴ部により第1栓体及び第2栓体に対する貫通抵抗が大きくなるので、第1穿刺針及び第2穿刺針の先端が第1栓体及び第2栓体に食い込んだ際に、アゴ部で第1栓体及び第2栓体を一時的に受ける状態となる。そして、ルーメンの開口部は針中心線よりも刃面の基端部側(アゴ部側)に寄った位置に設定されているので、アゴ部で第1栓体及び第2栓体を受けているときは、第1栓体及び第2栓体によりルーメンの開口部が同時に封止される。従って、ルーメンにおける両端開口部の同時封止が一層確実になされる。
また、上記の混合器具において、第1の一端部と、第1の他端部と、前記第1の一端部から前記第1の他端部まで延在する中空筒状の第1の側部とを有し、前記第1容器が前記第1の側部の内側に保持され、前記第1の一端部に第1開口が形成された中空筒状の第1ホルダと、第2の一端部と、第2の他端部と、前記第2の一端部から前記第2の他端部まで延在する中空筒状の第2の側部とを有し、前記第2容器が前記第2の側部の内側に保持され、前記第2の一端部に第2開口が形成された中空筒状の第2ホルダと、前記両頭針が設けられ、前記第1ホルダの前記第1一端部に前記両頭針の軸線方向にスライドして嵌合可能であるとともに前記第2ホルダの前記第2一端部に前記両頭針の軸線方向にスライドして嵌合可能なコネクタと、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1栓体が第1開口側に位置する格好で第1容器を装着した第1ホルダと、第1穿刺針を第1栓体に向けたコネクタとを、軸線方向にスライドさせて嵌合させるとともに、第2栓体が第2開口側に位置する格好で第2容器が装着された第2ホルダと、第2穿刺針を第2栓体に向けたコネクタとを、軸線方向にスライドさせて嵌合させることで、第1穿刺針が第1栓体に刺通されるとともに第2穿刺針が第2栓体に刺通される。このように、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを互いに嵌合させる際に、互いにスライドすることで軸線方向に相対移動がガイドされるので、第1栓体及び第2栓体に対して第1穿刺針及び第2穿刺針を、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具が提供される。
また、上記の混合器具において、前記第1穿刺針が前記第1栓体に刺通され且つ前記第2穿刺針が前記第2栓体に刺通される状態となる相対位置関係で、前記第1ホルダ、前記コネクタ及び前記第2ホルダが嵌合したとき、前記第1ホルダ、前記コネクタ及び前記第2ホルダが互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするロック機構を備え、前記ロック機構は、前記第2ホルダの外周部に設けられ、前記第2の他端部側から前記第2の一端部側に向かって延出するロック部と、前記第1ホルダの外周部から外側に突出する突出片と、前記コネクタの外周部から外側に突出する突出片と、を有し、前記ロック部は、前記第1ホルダの前記突出片と、前記コネクタの前記突出片とに係合可能である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダが、その連結をロック機構によってロックされ、全体として一体化した混合器具として取り扱うことができるので、混合器具を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
また、上記の混合器具において、前記第1容器、前記第2容器及び前記両頭針の組が2つ設けられ、前記第1ホルダには、2つの前記第1容器が装着され、前記第2ホルダは、2つの前記第2容器が装着され、前記コネクタには、一対の前記穿刺針が、軸心方向に垂直な方向に離間して設けられ、一方の前記両頭針と他方の前記両頭針は、互いの離間方向に関して、刃面の向きが互いに逆向きに配置されている、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、一対の両頭針がそれぞれ第1栓体及び第2栓体に刺入されるときに、一対の両頭針に水平方向に作用する力が、一方の両頭針と他方の両頭針とで互いに相殺されるので、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを相互に嵌合させるときの、各部材間の摺動抵抗の増大が防止される。従って、第1ホルダ、コネクタ及び第2ホルダを相互に連結するときの、不要な抵抗力の増大を防止できるので、取り扱いの一層容易な混合器具が提供される。
また、本発明によれば、第1容器の口部を封止する弾性材料からなる第1栓体と、陰圧状態とされた第2容器の口部を封止する弾性材料からなる第2栓体とに、一端側に第1穿刺針が設けられ他端側に第2穿刺針が設けられた両頭針を刺通し、前記第1容器と前記第2容器とを連通させる、両頭針の刺通方法であって、
前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメンとを有し、
前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲む刃面を有し、
前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲む刃面を有し、
前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれにおいて、前記刃面は、針最先端から、針中心線を斜めに横断して、前記針中心線を基準として前記針最先端が存在する側とは反対側の側面まで延在する、縦断面が凹み形状の凹み面として形成され、
前記凹み面のうち基端側の部分は、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針の先端部がそれぞれ前記第1栓体及び前記第2栓体に食い込んだ際に、前記第1栓体及び前記第2栓体を一時的に受けるアゴ部として機能する部分であり、
前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれの前記アゴ部及び針先角度と、前記第1栓体及び前記第2栓体のそれぞれの弾力特性が、前記第1穿刺針が前記第1栓体に押圧され且つ前記第2穿刺針が前記第2栓体に押圧されたとき、前記第1栓体及び前記第2栓体が弾性変形して前記第1穿刺針の前記刃面及び前記第2穿刺針の前記刃面にそれぞれ密着することにより、前記両頭針の前記第1の開口部及び前記第2の開口部が前記第1栓体及び第2栓体によって封止されるように、それぞれ設定された前記両頭針、前記第1栓体及び前記第2栓体を用意する工程と、
前記第1穿刺針の先端を前記第1栓体に押入して、前記第1栓体を弾性変形させることで、前記第1穿刺針の先端の前記第1の開口部を前記第1栓体で閉塞させるとともに、前記第2穿刺針の先端を前記第2栓体に押入して、前記第2栓体を弾性変形させることで、前記第2穿刺針の先端の前記第2の開口部を閉塞する両端シール工程と、該両端シール工程の後、前記第1穿刺針を前記第1栓体に刺通し、前記第2穿刺針を前記第2栓体に刺通することで、前記第1容器と前記第2容器とを連通させる連通工程と、を含むことを特徴とする。
上記の本発明の両頭針の刺通方法によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。すなわち、第2穿刺針が第2栓体を貫通するより先に、第1穿刺針が第1栓体を貫通しても、第2穿刺針の先端の第2の開口部は第2栓体により閉塞されているので、薬剤容器の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針が第1栓体を貫通するより先に、第2穿刺針が第2栓体を貫通しても、第1穿刺針の先端の第1の開口部は第1栓体により閉塞されているので、液体が漏出することがない。従って、本発明によれば、第1穿刺針が第1栓体を貫通するタイミングと、第2穿刺針が第2栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、第1容器内の陰圧を維持し且つ液体の漏出を防止することで、操作ミスなしに簡単に両頭針の刺通を行うことができる。
本発明に係る混合器具によれば、両頭針の薬剤容器側の穿刺針が薬剤容器の栓体を貫通するタイミングと、液体容器側の穿刺針が液体容器の栓体を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器内の陰圧の維持し且つ液体の漏出の防止することで、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる。
本発明に係る両頭針の刺通方法によれば、操作ミスなく簡単に両頭針の刺通を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る混合器具を示す断面図である。 図2Aは、ロック機構の第1の状態を示す一部省略拡大断面図である。図2Bは、ロック機構の第2の状態を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合器具における両頭針及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合器具における両頭針の先端部の寸法を説明する一部省略拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合器具において、両頭針の先端管部が第1栓体及び第2栓体に挿入された状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合器具において、両頭針の先端管部が第1栓体に挿入された状態を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合器具において、両頭針が第1栓体及び第2栓体を貫通し、第1容器と第2容器が連通した状態を示す断面図である。 図8Aは、本発明の第1の実施形態に係る混合器具における両頭針の第1変形例を示す一部省略拡大断面図である。図8Bは、本発明の第1の実施形態に係る混合器具における両頭針の第2変形例を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る混合器具を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る混合器具を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る混合器具において、両頭針の先端管部が第1栓体及び第2栓体に挿入された状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る混合器具において、両頭針が第1栓体及び第2栓体を貫通し、第1容器と第2容器が連通した状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具における両頭針及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具における両頭針の第1穿刺針及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具において、両頭針が第1栓体及び第2栓体に刺通される途中の状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具において、第1穿刺針のルーメンが第1栓体によって封止された状態を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合器具において、両頭針が第1栓体及び第2栓体を貫通し、第1容器と第2容器が連通した状態を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合器具を示す分解斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合器具を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合器具における一対の両頭針及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合器具において、一対の両頭針が第1栓体及び第2栓体に刺通される途中の状態を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合器具において、一対の両頭針が第1栓体及び第2栓体を貫通し、第1容器と第2容器が連通した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、説明の都合上、図1〜図12の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」という。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る混合器具10を示す分解断面図である。この混合器具10は、例えば、固体状又は液体状の第1成分と液体状の第2成分とを混合するためのものである。前記のように、第1成分は固体状又は液体状と例示し、第2成分は液体状と例示したが、これに限定されるものではない。第1成分はゲル状でもよく、また気体であってもよい。同様に、第2成分も、固体、気体あるいはゲル状のものでもよい。
図1に示すように、混合器具10は、第1成分を収容する薬剤容器(第1容器)12と、薬剤容器12が装着される薬剤側ホルダ(第1ホルダ)14と、第2成分を収容する液体容器(第2容器)16と、液体容器16が装着される液体側ホルダ(第2ホルダ)18と、薬剤容器12と液体容器16を連通するための両頭針20と、両頭針20が固定されたコネクタ22とを備える。
薬剤容器12及び液体容器16としては、それぞれ特に限定されないが、例えば、バイアル瓶(バイアル)等を用いることができる。
薬剤容器12には、第1成分である薬剤が収容されている。薬剤の形態としては、特に限定されず、例えば、固体(錠剤、顆粒剤等)、粉体(散剤等)、液体(液剤等)が挙げられる。また、生体組織接着材を調剤する場合、薬剤を例えばトロンビン、あるいはフィブリノーゲンとすることができる。また、癒着防止材を調剤する場合、薬剤を例えばスクシンイミジル基で修飾したカルボキシメチルデキストリン、あるいは炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムとの混合物とすることができる。薬剤容器12内は、陰圧になっている。
液体容器16には、第2成分である液体が収容されている。第2の成分は、第2成分である薬剤を希釈又は溶解する、例えば、蒸留水等の液体である。
図1に示すように、薬剤容器12は、硬質の容器本体24と、容器本体24の口部を気密に封止する弾性材料からなる第1栓体26とを有する。液体容器16は、硬質の容器本体28と、容器本体28の口部を気密に封止する弾性材料からなる第2栓体30とを有する。
容器本体24、28の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種ガラスや、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂等が挙げられる。また、ガラスと樹脂とでは、樹脂がより好ましく、容器本体24、28が樹脂で構成されている場合には、焼却廃棄が可能となり、廃棄の手間が軽減される。なお、容器本体24、28は、内部の視認性を確保するために、光透過性を有する(実質的に透明または半透明である)のが好ましい。
第1栓体26及び第2栓体30は、後述する第1穿刺針42及び第2穿刺針44で刺通可能なものであり、その構成材料としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。また、ブチルゴムを用いる場合、そのゴム硬度は、好ましくは39〜53°ShoreA、より好ましくは、45〜47°ShoreAである。
第1栓体26及び第2栓体30において、両頭針20が刺通される部分の厚さt(図5参照)は、好ましくは、1〜4mmであり、より好ましくは、2.0〜2.5mmである。
薬剤側ホルダ14は、薬剤容器12を収容する有底筒状の部品である。薬剤側ホルダ14の構成材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ‐(4‐メチルペンテン‐1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン‐スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂等が挙げられる。
薬剤側ホルダ14の一端部には、第1開口14aが形成されており、薬剤容器12は第1開口14aを通して薬剤側ホルダ14に挿入されるようになっている。
また、薬剤側ホルダ14の上端部左右には、水平方向外側に突出する突出片32、34が設けられており、この突出片32、34には、それぞれ、上下方向に貫通する穴32a、34aが穿設されている。
薬剤側ホルダ14の内部には、薬剤容器12を薬剤側ホルダ14に対して拘束するための拘束部材36が設けられている。拘束部材36は、上端及び下端が開口した筒状であり、拘束部材36の外周に設けられた凸部(図示せず)が、薬剤側ホルダ14の内周に設けられた凹部(図示せず)又は薬剤側ホルダ14の側周壁に設けられた穴部(図示せず)に係合することで、薬剤容器12が薬剤側ホルダ14に対して、所定の位置で固定される。
拘束部材36の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ14の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
液体側ホルダ18は、液体容器16を収容する有底筒状の部品である。液体側ホルダ18の側周壁の高さは、図1に示すように液体容器16が液体側ホルダ18の内部に完全に収容されるように設定される。
液体側ホルダ18の内周面には、液体容器16を支持するための支持ガイド19が周方向に複数設けられるとともに、液体容器16の挿入深さを規制するための規制突起21が設けられている。
液体側ホルダ18の一端部には、第2開口18aが形成されており、液体容器16は第2開口18aを通して液体側ホルダ18に挿入されるようになっている。
また液体側ホルダ18の外周部の左右には、下方に向かって延在する一対のロック部38、40が設けられている。一対のロック部38、40は、それぞれ、アーム部38a、40aと、アーム部38a、40aの先端に設けられた第1係合部38b、40bと、第1係合部38b、40bよりもアーム部38a、40aの基端側に設けられた第2係合部38c、40cとを有する。アーム部38a、40aの外側面には、それぞれ、上下方向に間隔をおいて複数の突起38d、40dが形成されている。
図1に示すように、両頭針20は、第1栓体26に刺通される第1穿刺針42と、第2栓体30に刺通される第2穿刺針44とを有する。両頭針20は、コネクタ22に一体的に設けられている。
コネクタ22は、水平方向に延在する仕切り板46と、仕切り板46から下方に延在する下部側壁48と、仕切り板46から上方に延在する上部側壁50とを有する。仕切り板46の下面には、第1穿刺針42が設けられ、仕切り板46の上面には、第2穿刺針44が設けられている。コネクタ22の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ14の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
下部側壁48は、第1穿刺針42を囲繞するように形成され、第1穿刺針42の先端(刃先)が下部側壁48よりも下方に突出しないように、下部側壁48の高さ(上下方向寸法)は、第1穿刺針42の高さよりも長く設定されている。
上部側壁50は、第2穿刺針44を囲繞するように形成され、薬剤容器12に挿入可能な形状及び大きさに設定されている。第2穿刺針44の先端(刃先)が上部側壁50よりも上方に突出しないように、上部側壁50の高さは、第2穿刺針44の高さよりも長く設定されている。上部側壁50の上端部左右には、水平方向外側に突出する突出片52、54が設けられており、この突出片52、54には、それぞれ、上下方向に貫通する穴52a、54aが穿設されている。
コネクタ22は、上部側壁50の外周面をスライド面として、薬剤側ホルダ14の内側に挿入可能である。すなわち、コネクタ22は、薬剤側ホルダ14に対して、両頭針20の長手方向(上下方向)にスライドして嵌合可能であるように構成されている。
前述した液体側ホルダ18は、下端部外周面をスライド面として、コネクタ22に挿入可能である。すなわち、液体側ホルダ18は、コネクタ22に対して、両頭針20の長手方向にスライドして嵌合可能であるように構成されている。
第1の実施形態において、前述したロック部38、40、突出片32、34及び突出片52、54により、ロック機構37が構成されている。このロック機構37は、薬剤側ホルダ14、コネクタ22及び液体側ホルダ18が、第1穿刺針42が第1栓体26に刺通され且つ第2穿刺針44が第2栓体30に刺通される状態となる相対位置関係で、嵌合したとき、薬剤側ホルダ14、コネクタ22及び液体側ホルダ18が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするものである。
ロック機構37は、図2Aに示す第1の状態と、図2Bに示す第2の状態とを取り得る。第1の状態では、液体側ホルダ18がコネクタ22及び薬剤側ホルダ14と一括して係合している。第2の状態では、液体側ホルダ18がコネクタ22と係合しているが、薬剤側ホルダ14との係合が解除されている。
薬剤側ホルダ14の突出片32、34は互いに同じ構成であるため、以下、右側の突出片34について代表的に説明する。同様に、ロック部38、40及びコネクタ22の突出片52、54についても、それぞれ、右側のロック部40、右側の突出片54について説明する。なお、これらの突出片34、ロック部40、突出片54は、一対ずつ配置されたものであるため、第1の状態や第2の状態が確実なものとなる。
図1、図2A及び図2Bに示すように、ロック部40は、液体側ホルダ18の側壁の外周部に突出した板状をなすアーム部40aと、アーム部40aの一方の面401に突出した第1係合部40bと、アーム部40aの他方の面402に突出した第2係合部40cとで構成されている。
アーム部40aは、その他方の面402が液体側ホルダ18の側壁に対向するように配置されている。また、アーム部40aは、その一端部(図中上側の部分)が液体側ホルダ18の側壁に支持、固定されている。これにより、アーム部40aは、片持支持されたものとなり、その途中を液体側ホルダ18の側壁に向かって押圧することにより弾性変形することができる。また、アーム部40aは、側面視でクランク状をなすように形成された、すなわち、液体側ホルダ18の側壁との離間距離が他端側(図中下側)に向かって段階的に増大するように形成されたものである。
図2A及び図2Bに示すように、第1係合部40bは、アーム部40aの先端に突出形成された爪で構成されている。この第1係合部40bには、鉛直方向に対し傾斜した傾斜面403が形成されている。また、傾斜面403の反対側には、水平な係合面404が形成されている。
第2係合部40cは、第1係合部40bよりも上側の位置に突出形成された爪で構成されている。この第2係合部40cには、鉛直方向に対し傾斜した傾斜面405が形成されている。また、傾斜面405の反対側には、水平な係合面406が形成されている。
図2Aに示すように、薬剤側ホルダ14の突出片34は、第1係合部40bと係合し得るものである。組立状態で、突出片34の穴34aにはアーム部40aが挿入可能である。コネクタ22を薬剤側ホルダ14に挿入した状態で、コネクタ22に液体側ホルダ18を接続すると、突出片34の穴34aにアーム部40aが挿入されていく。その際、アーム部40aに設けられた第1係合部40bは、その傾斜面403が穴34aの内周部に押圧されつつ当該内周部を乗り越える。第1係合部40bの傾斜面403が穴34aの内周部を乗り越えると、アーム部40aは、自身の弾性力により復元して、図2Aに示すように、係合面404が突出片34の下面に係合することができる。これにより、液体側ホルダ18と薬剤側ホルダ14とが係合する。また、図2Aに示す状態では、アーム部40aの他方の面402と突出片34の穴34aの内周部との間には、間隙410が形成される。そして、第1係合部40bの係合面404の図中左右方向の長さは、間隙410の間隙距離より若干短い。
そして、図2Aの状態からアーム部40aを、間隙410の間隙距離分だけ、液体側ホルダ18の側壁に向けて押圧して弾性変形させることができる。これにより、第1係合部40bの係合面404が突出片34の下面から離間する(図2B参照)。これにより、第1係合部40bと突出片34との係合、すなわち、液体側ホルダ18と薬剤側ホルダ14との係合が解除される。
図2A及び図2Bに示すように、コネクタ22の突出片54は、第2係合部40cに係合するものである。組立状態で、突出片54の穴54aには、アーム部40aが挿入可能である。コネクタ22を薬剤側ホルダ14に挿入した状態で、コネクタ22に液体側ホルダ18を接続すると、突出片54の穴54aにアーム部40aが挿入されていく。その際、アーム部40aに設けられた第2係合部40cは、その傾斜面405が穴54aの内周部に押圧されつつ当該内周部を乗り越える。第2係合部40cの傾斜面405が穴54aの内周部を乗り越えると、アーム部40aは、自身の弾性力により復元して、図2Aに示すように、係合面406が突出片54に係合することができる。これにより、液体側ホルダ18とコネクタ22とが係合する。
また、図2Aに示す状態では、アーム部40aの他方の面402と穴54aの内周部との間には、間隙412が形成される。間隙412の大きさは、間隙410とほぼ同等である。そして、第2係合部40cの係合面406の図中左右方向の長さは、間隙412の間隙距離より十分短い。これにより、第2係合部40cは、前記間隙412が形成されていても、突出片54に十分且つ確実に係合することができる。
また、第2係合部40cは、第1係合部40bと異なり、図2Aの状態からアーム部40aを液体側ホルダ18の側壁に向かって押圧して弾性変形させたとしても、(アーム部40aに対する押圧及びその解除にかかわらず)、係合面406が突出片54に係合した状態が維持される(図2B参照)。
このように、ロック機構37は、ロック部38、40の第1係合部38b、40bが、それぞれ、薬剤側ホルダ14の突出片32、34に係合し、ロック部38、40の第2係合部38c、40cがそれぞれ、コネクタ22の突出片52、54に係合することにより、液体側ホルダ18がコネクタ22及び薬剤側ホルダと一括して係合した第1の状態となる。また、第1の状態からアーム部38a、40aを押圧操作した際、アーム部38a、40aの第1係合部38b、40bと薬剤側ホルダ14の突出片32、34との係合が解除され、アーム部38a、40aの第2係合部38c、40cがコネクタ22の突出片52、54と係合したままとなっている。これにより、ロック機構37は、液体側ホルダ18がコネクタ22と係合しているが、薬剤側ホルダ14との係合が解除された第2の状態となる。
なお、図1に示したロック機構37の変形例として、ロック部38、40と同様の構成のロック部を薬剤側ホルダ14に設け、該ロック部係合する、突出片32、34と同様の構成の突出片を液体側ホルダ18に設けてもよい。
図3は、コネクタ22と一体的に形成された両頭針20及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。図3に示すように、第1穿刺針42と第2穿刺針44は、それぞれ、刃面56、58を含む先端管部60、62よりも基端部側(仕切り板46側)の位置に、第1栓体26及び第2栓体30に対する貫通抵抗が先端管部60、62よりも大きい貫通抵抗増大部64、66が設けられている。
第1の実施形態において、貫通抵抗増大部64、66は、その一形態として、先端管部60、62の外径よりも大きな外径をもつ拡径部64A、66Aにより構成されている。貫通抵抗増大部64、66は、他の形態(変形例)として、第1穿刺針42と第2穿刺針44のそれぞれの外周面に山部と谷部が交互に連結して上下方向に延在するギザギザ状(鋸刃状)に形成されてもよい。
図3に示すように、第1の実施形態において、第1穿刺針42と第2穿刺針44は、それぞれ、先端管部60、62を含む相対的に小径(細径)に形成された金属材料からなる内管68と、内管68を囲繞し貫通抵抗増大部64、66を形成する相対的に大径に形成された外管70、72とを有している。外管70、72の先端から突出した内管68の先端が、前述した先端管部60、62を構成している。
内管68の構成材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅系合金等が挙げられる。
第1の実施形態において、内管68は、第1穿刺針42と第2穿刺針44とで共通の1本の部材であるが、第1穿刺針42と第2穿刺針44とでそれぞれ別部材としてもよい。
外管70、72の構成材料としては、前述した薬剤容器12の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
外管70、72と仕切り板46とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。
図3に示すように、第1の実施形態において、第1穿刺針42の刃面56と、第2穿刺針44の刃面58は、軸心方向(図3で上下方向)に対して同一方向に傾斜し、その傾斜角度も略同一に設定されている。ただし、第1の実施形態の変形例として、第1穿刺針42の刃面56と、第2穿刺針44の刃面58は、軸心方向に対して互いに逆方向に傾斜して形成されてもよい。
図4は、混合器具10における両頭針20の先端部の寸法を説明する一部省略拡大断面図である。なお、第1穿刺針42と第2穿刺針44とは、基本的に同様の構成であるため、以下では、両頭針20のうち、代表的に第1穿刺針42の先端部の寸法について説明する。
図4に示すように、内管68(先端管部60)の外径をP、外管70(拡径部64A)の外径をQ、外管70の先端面から、内管68の開口部のうち最も基端側の部位までの軸線方向の距離をL1、外管70の先端面から、内管68の開口部のうち最も先端側の部位までの軸線方向の距離をL2、内管68の軸線方向と刃面56とのなす角をθと定義する。
この場合、Pは、例えば、1.20mm〜1.30mm(好ましくは、1.25mm)に設定してよい。Qは、例えば、2.25mm〜2.35mm(好ましくは、2.3mm)に設定してよい。L1は、例えば、0.7mm〜0.9mm(好ましくは、0.8mm)に設定してよい。L2は、例えば、1.5mm〜1.7mm(好ましくは、1.6mm)に設定してよい。θは、例えば、55°〜60°(好ましくは、57°)に設定してよい。また、好ましくは、Q−Pが、0.95〜1.15mmである。
図示した構成の混合器具10では、Pは1.25mm、Qは2.3mm、L1は0.8mm、L2は1.6mm、θは57°に設定され、栓体26の厚さは3mmに設定されている。
第1の実施形態に係る混合器具10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果について説明する。
図1に示すように、薬剤容器12を薬剤側ホルダ14に収容し、拘束部材36により薬剤容器12を薬剤側ホルダ14に固定するとともに、液体容器16を液体側ホルダ18に装着し、液体容器16を液体側ホルダ18により保持させる。
次に、両頭針20が取り付けられたコネクタ22を、第1穿刺針42を薬剤容器12側に向けた状態にして、薬剤側ホルダ14に挿入するとともに、液体容器16が装着された液体側ホルダ18を、第2栓体30を第2穿刺針44に向けた状態にして、コネクタ22に挿入する。
この挿入過程において、図5及び図6に示すように、第1穿刺針42及び第2穿刺針44の、先端管部60、62(内管68のうち外管70、72から突出した部分)が第1栓体26及び第2栓体30に刺入(挿入)される一方、貫通抵抗増大部64、66として機能する拡径部64A、66Aを形成する外管70、72の先端が、それぞれ第1栓体26と第2栓体30に当接することで、第1穿刺針42の第1栓体26に対する挿入量の増大、及び第2穿刺針44の第2栓体30に対する挿入量の増大を一時的に阻止する状態が生じることになる。
このような状態が生じるのは、拡径部64A、66Aは、先端管部60、62よりも大径であるために貫通抵抗が大きく、両端の先端管部60、62が完全に第1栓体26及び第2栓体30に挿入された後でなければ、拡径部64A、66Aが第1栓体26及び第2栓体30に挿入されないからである。
この場合、図6に示すように、先端管部60(62)の刃面56(58)の軸線方向の高さhは、第1穿刺針42(第2穿刺針44)が刺通される部分の、第1栓体26(第2栓体30)の厚さtよりも短いから、第1穿刺針42の先端が第1栓体26に押入されることで第1穿刺針42の先端の開口部が、第1栓体26によって閉塞されているとともに、第2穿刺針44の先端の第2栓体30に押入されることで第2穿刺針44の先端の開口部が、第2栓体30によって閉塞されている。すなわち、第1穿刺針42の開口部と第2穿刺針44の開口部の両方が閉塞された状態となる。なお、図6に示すように、第1栓体26の、第1穿刺針42が刺通される部分の裏面側には、凹部26aが形成され、第1穿刺針42が刺通しやすくなっている。第2栓体30の、第2穿刺針44が刺通される部分の裏面側にも、第1栓体26の凹部26aと同様の凹部が形成されている。
そして、図5の状態から、液体側ホルダ18が薬剤側ホルダ14側にさらに押し込まれると、図7に示すように、混合器具10が組立状態となる。これにより、前述したように、ロック機構37が容易に第1の状態となる。すなわち、アーム部38a、40aの第1係合部38b、40bが薬剤側ホルダ14の突出片32、34に係合するとともに、アーム部38a、40aの第2係合部38c、40cがコネクタ22の突出片52、54に係合する。このようなロック機構37の作用により、薬剤容器12と液体容器16の相互位置関係が規制され、すなわち、各容器12、16が不本意に移動するのが防止され、よって、薬剤容器12と液体容器16の連通状態が確実に維持される。
また、この場合、図7に示すように、第1穿刺針42及び第2穿刺針44の拡径部64A、66Aがそれぞれ第1栓体26及び第2栓体30に刺入して貫通するので、第1穿刺針42及び第2穿刺針44の針先(刃面)が、それぞれ薬剤容器12内及び液体容器16内に進入する。これにより、薬剤容器12と液体容器16が両頭針20によって連通された状態となる。
また、この場合、薬剤容器12の内部は陰圧となっているので、液体容器16内の液体は、薬剤容器12側に吸引されて、両頭針20を経て、薬剤容器12内に流入する。その後、薬剤容器12内の薬剤と前記液体がよく混ざるように、混合器具10を複数回振ると、薬剤容器12内の薬剤は、流入した前記液体で希釈又は溶解される。
第1成分と第2成分の混合が完了したら、液体側ホルダ18に設けられたロック部38、40のアーム部38a、40aを、液体側ホルダ18の内方に向かって押圧する。これにより、前述したように、アーム部38a、40aの第1係合部38b、40bと薬剤側ホルダ14の突出片32、34との係合が解除され、一方、アーム部38a、40aの第2係合部38c、40cがコネクタ22の突出片52、54と係合したままとなる。すなわち、ロック機構37が第2の状態となる。
そして、この状態のまま、液体側ホルダ18を上方に向かって引っ張る。これにより、液体容器16を収容した液体側ホルダ18をコネクタ22ごと薬剤側ホルダ14から離脱させる(取り出す)ことができる。この場合、2つのアーム部38a、40aの外側面には、それぞれ突起38d、40dが設けられているので、使用者がアーム部38a、40aを側面から内方に向かって押したとき、この突起38d、40dが滑り止めとして機能することで、液体側ホルダ18を引き抜きやすい。
次いで、コネクタ22が取り外された薬剤側ホルダ14を上下反転させる。その後、薬剤側ホルダ14の左右側面を内方に向かって押すと、拘束部材36と薬剤側ホルダ14との係合が解除される。これにより、薬剤側ホルダ14から薬剤容器12が拘束部材36ごと離脱する(落下する)。
なお、前述したように、第1の実施形態では、第1穿刺針42の刃面56と、第2穿刺針44の刃面58は、軸線方向に対して互いに同一方向に傾斜している。この構成により、第1穿刺針42と第2穿刺針44が第1栓体26及び第2栓体30に刺入されるときに、第1穿刺針42と第2穿刺針44に水平方向に作用する力が、互いに相殺されるので、コネクタ22が薬剤側ホルダ14の内周面に押し付けられる現象を防止でき、結果として、コネクタ22を薬剤側ホルダ14に挿入するときの、両者間の摺動抵抗の増大が防止される。
以上のように、第1の実施形態によれば、第1穿刺針42と第2穿刺針44は、それぞれ、先端の刃面に開口部が形成された先端管部60、62と、先端管部60、62よりも基端部側に設けられ先端管部60、62よりも第1栓体26又は第2栓体30に対する貫通抵抗が大きい貫通抵抗増大部64、66(拡径部64A、66A)とを有するので、両頭針20を薬剤容器12と液体容器16に接続する際には、先ず、相対的に貫通抵抗が小さい針先を含む先端管部60、62が第1栓体26及び第2栓体30に挿入され、次に、相対的に貫通抵抗が大きい貫通抵抗増大部64、66が挿入される。
この場合、第1穿刺針42及び第2穿刺針44の針先の開口部が、それぞれ第1栓体26、第2栓体30で閉塞された後に、第1穿刺針42と第2穿刺針44が、それぞれ第1栓体26と第2栓体30を貫通する。従って、第1穿刺針42が第1栓体26を貫通するタイミングと、第2穿刺針44が第2栓体30を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器12の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。
すなわち、第2穿刺針44が第2栓体30を貫通するより先に、第1穿刺針42が第1栓体26を貫通しても、第2穿刺針44の先端の開口部は第2栓体30により閉塞されているので、薬剤容器12の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針42が第1栓体26を貫通するより先に、第2穿刺針44が第2栓体30を貫通しても、第1穿刺針42の先端の開口部は第1栓体26により閉塞されているので、液体が漏出することがない。従って、簡単に取り扱うことができ、操作ミスを防止することができる混合器具10が提供されるとともに、操作ミス無く簡単に両頭針20の刺通を行うことができる両頭針20の刺通方法が提供される。
第1の実施形態によれば、先端管部60、62の外径よりも大きな外径をもつ拡径部64A、66Aにより貫通抵抗増大部64、66が構成されるので、先端管部60、62と拡径部64A、66Aの外径の違いによって生じる段差により、簡素な構成で貫通抵抗を大きくすることができる。
第1の実施形態によれば、刃先を含む先端管部60、62が金属材料で構成されるので、刃先を鋭利に形成しやすい。従って、刃先を鋭利に形成して、先端管部60、62の、第1栓体26及び第2栓体30に対する貫通抵抗を小さくすることで、先端管部60、62を第1栓体26及び第2栓体30に刺入するのに要する力を小さくできるので、取り扱いが一層容易となる。
第1の実施形態によれば、薬剤側ホルダ14、コネクタ22及び液体側ホルダ18を互いに嵌合させる際に、これらが互いにスライドすることで軸線方向の相対移動がガイドされるので、第1栓体26及び第2栓体30に対して第1穿刺針42及び第2穿刺針44を、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具10が提供される。
第1の実施形態によれば、薬剤側ホルダ14、コネクタ22及び液体側ホルダ18が、その連結をロック機構37によってロックされ、全体として一体化した混合器具10として取り扱うことができるので、混合器具10を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
図8Aは、本発明の第1の実施形態における基本形の両頭針20に対する第1変形例を示す一部省略拡大断面図である。前述した第1実施形態の基本形では、内管68により小径の先端管部60、62を構成し、外管70、72により大径の拡径部64A、66Aを構成したが、図8Aに示す第1変形例に係る両頭針71のように、第1穿刺針73と第2穿刺針74とを、それぞれ、先端管部76、78と、拡径部80、82とを一体的に形成してもよい。この場合の第1穿刺針73及び第2穿刺針74の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ14の構成材料と同様のものと用いることができる。
図8Bは、本発明の第1の実施形態における基本形の両頭針20に対する第2変形例を示す一部省略拡大断面図である。図8Bに示す第2変形例に係る両頭針90のように、貫通抵抗増大部96、98は、第1穿刺針92及び第2穿刺針94のそれぞれの先端部近傍に一体的に設けられた突起部64B、66Bであってもよい。この場合、突起部64B、66Bは、第1穿刺針92及び第2穿刺針94のそれぞれの外周を一周する環状突起であってもよく、一周未満の範囲で延在する突起であってもよい。また、第1穿刺針92及び第2穿刺針94のそれぞれにおいて、突起部64B、66Bは第1穿刺針92及び第2穿刺針94の長手方向(軸線方向)に間隔をおいて複数設けられてもよい。
[第2の実施形態]
図9は、本発明の第2の実施形態に係る混合器具100を示す分解斜視図である。図10は、本発明の第2の実施形態に係る混合器具100を示す断面図である。
図9及び図10に示すように、混合器具100は、固体又は液体状の第1成分を収容する2つの薬剤容器(第1容器)112A、112Bと、2つの薬剤容器112A、112Bが装着される薬剤側ホルダ114(第1ホルダ)と、液体状の第2成分を収容する2つの液体容器(第2容器)116A、116Bと、2つの液体容器116A、116Bが装着される液体側ホルダ118(第2ホルダ)と、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bをそれぞれ連通するための2つの両頭針120A、120Bと、両頭針120A、120Bが固定されたコネクタ122とを備える。すなわち、前述した第1の実施形態では、薬剤容器12、液体容器16、及び両頭針20の数がそれぞれ1つであったが、第2の実施形態では、これらの数はそれぞれ2つとなっている。
薬剤容器112A、112Bの構成は、基本的には前述した薬剤容器12の構成と同様である。また、2つの薬剤容器112A、112Bの構成は、互いに大きさ及び形状が異なること以外は、略同様の構成である。薬剤容器112A、112B内は、陰圧になっている。
液体容器116A、116Bの構成は、基本的には前述した液体容器16の構成と同様である。また、2つの液体容器116A、116Bの構成は、互いに大きさ及び形状が異なること以外は、略同様の構成である。
薬剤容器112A、112Bに収容される第1成分は、前述した薬剤容器12に収容される第1成分と同様の薬剤を用いることができる。
液体容器116A、116Bに収容される第2成分は、前述した液体容器16に収容される第2成分と同様の液体を用いることができる。
薬剤側ホルダ114は、2つの薬剤容器112A、112Bを収容する有底筒状の部品であり、その構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ14の構成材用と同様のものを用いることができる。
薬剤側ホルダ114の一端部には、第1開口114aが形成されており、薬剤容器112A、112Bは第1開口114aを通して薬剤側ホルダ114に挿入されるようになっている。
また、薬剤側ホルダ114の上端部左右には、水平方向外側に突出する突出片132、134が設けられており、この突出片132、134には、上下方向に貫通する穴132a、134aが穿設されている。
薬剤側ホルダ114の内部には、2つの薬剤容器112A、112Bを薬剤側ホルダ114に対して拘束するための拘束部材136が設けられている。拘束部材136は、上端及び下端がそれぞれ開口した一対の筒状部137A、137Bと、一対の筒状部137A、137Bを互いに連結する連結部139とを有している。
拘束部材136は、さらに、一対の筒状部137A、137Bの間に設けられた係合凸部141を有し、該係合凸部141が、薬剤側ホルダ114の内面に設けられた係合凹部143に係合することで、薬剤容器112A、112Bが薬剤側ホルダ114に対して、所定の位置で固定される。なお、係合凹部143に代えて、薬剤側ホルダ114の側壁に穴部を設け、前記係合凸部141が該穴部に係合するように構成してもよい。
拘束部材136の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ14の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
液体側ホルダ118は、2つの液体容器116A、116Bを収容する有底筒状の部品である。図10に示すように、液体側ホルダ118の内周面には、2つの液体容器116A、116Bをそれぞれ支持するための支持ガイド119A、119Bが複数設けられるとともに、液体容器116A、116Bの挿入深さを規制するための規制突起121A、121Bが複数設けられている。
液体側ホルダ118の一端部には、第2開口118aが形成されており、液体容器116A、116Bは第2開口118aを通して液体側ホルダ118に挿入されるようになっている。
また液体側ホルダ118の外周部の左右には、下方に向かって延在するロック部138、140が設けられている。一対のロック部38、40は、それぞれ、アーム部138a、140aと、アーム部138a、140aの先端に設けられた第1係合部138b、140bと、第1係合部138b、140bよりもアーム部138a、140aの基端側(図中上側)に設けられた第2係合部138c、140cとを有する。アーム部138a、140aの外側面には、それぞれ、上下方向に間隔をおいて複数の突起138d、140dが形成されている。
第2の実施形態において、前述したロック部138、140、突出片132、134及び突出片152、154により、ロック機構137が構成されている。このロック機構137は、薬剤側ホルダ114、コネクタ122及び液体側ホルダ118が、第1穿刺針142A、142Bが第1栓体126A、126Bに刺通され且つ第2穿刺針144A、144Bが第2栓体130A、130Bに刺通される状態となる相対位置関係で、嵌合したとき、薬剤側ホルダ114、コネクタ122及び液体側ホルダ118が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするものである。
ロック機構137は、液体側ホルダ118がコネクタ122及び薬剤側ホルダ114と一括して係合する第1の状態と、液体側ホルダ118がコネクタ122と係合しているが、薬剤側ホルダ114との係合が解除されている第2の状態とを取り得る。このロック機構137の構成及び機能は、第1の実施形態におけるロック機構37の構成及び機能と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、ロック機構137の変形例として、ロック部138、140と同様の構成のロック部を薬剤側ホルダ114に設け、該ロック部と係合する、突出片132、134と同様の構成の突出片を液体側ホルダ118に設けてもよい。
図9及び図10に示すように、2つの両頭針120A、120Bは、それぞれ、第1栓体126A、126Bに刺通される第1穿刺針142A、142Bと、第2栓体130A、130Bに刺通される第2穿刺針144A、144Bとを有する。2つの両頭針120A、120Bは、コネクタ122に一体的に連結されている。
2つの第1穿刺針142A、142Bと2つの第2穿刺針144A、144Bは、それぞれ、刃面を含む先端管部160A、160B、162A、162Bよりも基端部側(仕切り板146側)の位置に、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対する貫通抵抗が先端管部160A、160B、162A、162Bよりも大きい貫通抵抗増大部164、165、166、167が設けられている。
第2の実施形態において、各貫通抵抗増大部164、165、166、167は、その一形態として、先端管部160A、160B、162A、162Bの外径よりも大きな外径をもつ拡径部164A、165A、166A、167Aにより構成されている。貫通抵抗増大部164、165、166、167は、他の形態(変形例)として、第1穿刺針142A、142Bと第2穿刺針144A、144Bのそれぞれの外周面に山部と谷部が連続して上下方向に延在するギザギザ状(鋸刃状)に形成されてもよい。
第2の実施形態において、2つの第1穿刺針142A、142Bと2つの第2穿刺針144A、144Bは、それぞれ、先端管部160A、160B、162A、162Bを含む金属材料からなり相対的に小径(細径)に形成された内管168A、168Bと、内管168A、168Bを囲繞し貫通抵抗増大部164、165、166、167を形成する相対的に大径に形成された外管170A、170B、172A、172Bとを有している。外管170A、170B、172A、172Bの先端から突出した内管168A、168Bの先端が、前述した先端管部160A、160B、162A、162Bを構成している。
内管168A、168Bの構成材料としては、前述した第1の実施形態における内管68の構成材料と同様のものを用いることができる。外管170A、170B、172A、172Bの構成材料としては、前述した第1の実施形態における外管70、72の構成材料と同様のものを用いることができる。
第2の実施形態において、一方の内管168Aは、第1穿刺針142Aと第2穿刺針144Aとで共通の1本の部材であるが、第1穿刺針142Aと第2穿刺針144Aとでそれぞれ別部材としてもよい。他方の内管168Bについても同様である。
外管170A、170B、172A、172Bの構成材料としては、前述した薬剤容器112A、112Bの構成材料と同様のものを用いることができる。
2つの外管170A、170B、172A、172Bと仕切り板146とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。
第2の実施形態において、第1穿刺針142A、142Bの刃面と、第2穿刺針144A、144Bの刃面は、軸心方向に対して互いに逆方向に傾斜し、その傾斜角度の絶対値も略同一に設定されている。また一方の第1穿刺針142Aの刃面の傾斜と、他方の第1穿刺針142Bの刃面の傾斜は、一対の両頭針120A、120Bの間を通る上下方向の線に関して鏡像配置(線対称配置)となるように、角度が設定されている。同様に、一方の第2穿刺針144Aの刃面の傾斜と、他方の第2穿刺針144Bの刃面の傾斜は、一対の両頭針120A、120Bの間を通る上下方向の線に関して鏡像配置(線対称配置)となるように、角度が設定されている。
ただし、第2の実施形態の変形例として、第1穿刺針142A、142Bの刃面と、第2穿刺針144A、144Bの刃面は、図2に示した第1の実施形態における両頭針20と同様に、軸線方向に対して同一方向に傾斜して形成されてもよい。
コネクタ122は、水平方向に延在する仕切り板146と、仕切り板146から下方に延在する下部側壁148と、仕切り板146から上方に延在する上部側壁150とを有する。仕切り板146の下面には、2つの第1穿刺針142A、142Bが接続され、仕切り板146の上面には、2つの第2穿刺針144A、144Bが接続されている。コネクタ122の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ114の構成材料と同様のものを用いることができる。
下部側壁148は、2つの第1穿刺針142A、142Bを全体として囲繞するように形成され、2つの第1穿刺針142A、142Bの先端(刃先)が下部側壁148の下端よりも下方に突出しないように、下部側壁148の高さ(上下方向寸法)は、2つの第1穿刺針142A、142Bの高さよりも長く設定されている。
上部側壁150は、2つの第2穿刺針144A、144Bを全体として囲繞するように形成され、2つの第2穿刺針144A、144Bの先端(刃先)が上部側壁150よりも上方に突出しないように、上部側壁150の高さは、2つの第2穿刺針144A、144Bの高さよりも長く設定されている。また、上部側壁150の上端部左右には、水平方向外側に突出する突出片152、154が設けられており、この突出片152、154には、上下方向に貫通する穴152a、154aが穿設されている。
コネクタ122は、上部側壁150の外周面をスライド面として、薬剤側ホルダ114に挿入可能である。すなわち、コネクタ122は、薬剤側ホルダ114に対して、両頭針120A、120Bの長手方向(上下方向)に移動可能に構成されている。
また、前述した液体側ホルダ118は、下端部外周面をスライド面として、コネクタ122に挿入可能である。すなわち、液体側ホルダ118は、コネクタ122に対して、両頭針120A、120Bの長手方向に移動可能に構成されている。
2つの両頭針120A、120Bのそれぞれの先端部の寸法及び角度は、前述した第1の実施形態における対応部分の寸法P、Q、L1、L2及び角度θ(図4参照)と同様に設定されてよい。
本発明の第2の実施形態に係る混合器具100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果について説明する。
図10に示すように、薬剤容器112A、112Bを薬剤側ホルダ114に収容し、拘束部材136により薬剤容器112A、112Bを薬剤側ホルダ114に固定するとともに、液体容器116A、116Bを液体側ホルダ118に装着し、液体容器116A、116Bを液体側ホルダ118により保持させる。
次に、2つの両頭針120A、120Bが取り付けられたコネクタ122を、2つの第1穿刺針142A、142Bを薬剤容器112A、112B側に向けた状態にして、薬剤側ホルダ114に挿入するとともに、2つの液体容器116A、116Bが装着された液体側ホルダ118を、第2栓体130A、130Bを第2穿刺針144A、144Bに向けた状態にして、コネクタ122に挿入する。
この挿入過程において、図11に示すように、第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bの、先端管部160A、160B、162A、162B(内管168A、168Bのうち外管170A、170B、172A、172Bから突出した部分)が第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに刺入(挿入)される一方、貫通抵抗増大部164、165、166、167として機能する拡径部164A、165A、166A、167Aを形成する外管170A、170B、172A、172Bの先端が、それぞれ第1栓体126A、126Bと第2栓体130A、130Bに当接することで、第1穿刺針142A、142Bの第1栓体126A、126Bに対する挿入量の増大、及び第2穿刺針144A、144Bの第2栓体130A、130Bに対する挿入量の増大を一時的に阻止する状態が生じることになる。
このような状態が生じるのは、拡径部164A、165A、166A、167Aは、先端管部160A、160B、162A、162Bよりも大径であるために貫通抵抗が大きく、両端の先端管部160A、160B、162A、162Bが完全に第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに挿入された後でなければ、拡径部164A、165A、166A、167Aが第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに挿入されることがないからである。
そして、この場合、先端管部160A、160B、162A、162Bの刃面の軸線方向高さは、それぞれ、第1栓体126A、126B、第2栓体130A、130Bにおける、第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bが刺通される部分の厚さよりも短いから、第1穿刺針142A、142Bの先端の開口部が、第1栓体126A、126Bによって押圧されて閉塞されるとともに、第2穿刺針144A、144Bの先端の開口部が、第2栓体130A、130Bによって押圧されて閉塞される。すなわち、第1穿刺針142A、142Bの開口部と第2穿刺針144A、144Bの開口部の両方が閉塞された状態となる。
そして、図11の状態から、液体側ホルダ118が薬剤側ホルダ114側にさらに押し込まれると、図12に示すように、混合器具100が組立状態となる。これにより、ロック機構137が容易に第1の状態となる。すなわち、アーム部138a、140aの第1係合部138b、140bが薬剤側ホルダ114の突出片132、134に係合するとともに、アーム部138a、140aの第2係合部138c、140cがコネクタ122の突出片152、154に係合する。このようなロック機構137の作用により、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bの相互位置関係が規制され、すなわち、各容器112A、112B、116A、116Bが不本意に移動するのが防止され、よって、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bの連通状態が確実に維持される。
また、この場合、図12に示すように、第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bの拡径部164A、165A、166A、167Aがそれぞれ第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに刺入され、第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bの針先(刃面)が、それぞれ薬剤容器112A、112B内及び液体容器116A、116B内に進入する。これにより、2つの薬剤容器112A、112Bと2つの液体容器116A、116Bが、それぞれ対応する両頭針120A、120Bによって連通された状態となる。
また、この場合、2つの薬剤容器112A、112Bの内部は陰圧となっているので、2つの液体容器116A、116B内のそれぞれの液体は、薬剤容器112A、112B側に吸引されて、2つの両頭針120A、120Bを経て、2つの薬剤容器112A、112B内のそれぞれに流入する。その後、混合器具100を数回振る。これにより、薬剤容器112A、112B内のそれぞれの薬剤は、流入した液体で希釈又は溶解される。
薬剤と液体の混合が完了したら、液体側ホルダ118に設けられたロック部138、140のアーム部138a、140aを、液体側ホルダ118の内側に向かって押圧する。これにより、アーム部138a、140aの第1係合部138b、140bと薬剤側ホルダ114の突出片132、134との係合が解除され、一方、アーム部138a、140aの第2係合部138c、140cがコネクタ122の突出片152、154と係合したままとなっている。すなわち、ロック機構137が第2の状態となる。
そして、この状態のまま、液体側ホルダ118を上方に向かって引っ張る。これにより、液体容器116A、116Bを収容した液体側ホルダ118をコネクタ122ごと薬剤側ホルダ114から離脱させる(取り出す)ことができる。この場合、2つのアーム部138a、140aには、それぞれ突起138d、140dが設けられているので、この突起138d、140dが滑り止めとして機能することで、液体側ホルダ118を引き抜きやすい。
次いで、コネクタ122が取り外された薬剤側ホルダ114を上下反転させる。その後、薬剤側ホルダ114の左右側面を内方に向かって押すと、拘束部材136に設けられた係合凸部141と薬剤側ホルダ114に設けられた係合凹部143との係合が解除される。これにより、薬剤側ホルダ114から薬剤容器112A、112Bが拘束部材136ごと離脱する(落下する)。
なお、前述したように、第2の実施形態では、第1穿刺針142A、142Bの刃面と、第2穿刺針144A、144Bの刃面は、軸線方向に対して互いに逆方向に傾斜し、一方の両頭針120Aと他方の両頭針120Bが互いに鏡像配置となっている。この構成により、2つの両頭針120A、120Bが第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに刺入されるときに、2つの両頭針120A、120Bに水平方向に作用する力が、一方の両頭針120Aと他方の両頭針120Bとで互いに相殺されるので、コネクタ122を薬剤側ホルダ114に挿入するときの、両者間の摺動抵抗の増大が防止される。
以上のように、第2の実施形態によれば、第1穿刺針142A、142Bと第2穿刺針144A、144Bは、それぞれ、先端の刃面に開口部が形成された先端管部160A、160B、162A、162Bと、先端管部160A、160B、162A、162Bよりも基端部側に設けられ、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対する貫通抵抗が先端管部160A、160B、162A、162Bよりも大きい貫通抵抗増大部164、165、166、167(拡径部164A、165A、166A、167A)とを有するので、両頭針120A、120Bを薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bに接続する際には、先ず、相対的に貫通抵抗が小さい針先を含む先端管部160A、160B、162A、162Bがそれぞれ第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに挿入され、次に、相対的に貫通抵抗が大きい貫通抵抗増大部164、165、166、167が挿入される。
この場合、第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bの針先の開口部が、それぞれ第1栓体126A、126B、第2栓体130A、130Bで閉塞された後に、第1穿刺針142A、142Bと第2穿刺針144A、144Bが、それぞれ第1栓体126A、126Bと第2栓体130A、130Bを貫通する。従って、第1穿刺針142A、142Bが第1栓体126A、126Bを貫通するタイミングと、第2穿刺針144A、144Bが第2栓体130A、130Bを貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器112A、112Bの陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。
すなわち、第2穿刺針144A、144Bが第2栓体130A、130Bを貫通するより先に、第1穿刺針142A、142Bが第1栓体126A、126Bを貫通しても、第2穿刺針144A、144Bの先端の開口部は第2栓体130A、130Bにより閉塞されているので、薬剤容器112A、112Bの陰圧を維持できる。また、第1穿刺針142A、142Bが第1栓体126A、126Bを貫通するより先に、第2穿刺針144A、144Bが第2栓体130A、130Bを貫通しても、第1穿刺針142A、142Bの先端の開口部は第1栓体126A、126Bにより閉塞されているので、液体が漏出することがない。従って、第1穿刺針142A、142Bが第1栓体126A、126Bを貫通するタイミングと、第2穿刺針144A、144Bが第2栓体130A、130Bを貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器112A、112B内の陰圧を維持し且つ前記第1成分の漏出を防止することで、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具100が提供されるとともに、操作ミスなく簡単に両頭針120A、120Bの刺通を行うことができる両頭針120A、120Bの刺通方法が提供される。
第2の実施形態によれば、先端管部160A、160B、162A、162Bの外径よりも大きな外径をもつ拡径部164A、165A、166A、167Aにより貫通抵抗増大部164、165、166、167が構成されるので、先端管部160A、160B、162A、162Bと拡径部164A、165A、166A、167Aの外径の違いによって生じる段差により、簡素な構成により貫通抵抗を大きくすることができる。
第2の実施形態によれば、刃先を含む先端管部160A、160B、162A、162Bが金属材料で構成されるので、刃先を鋭利に形成しやすい。従って、刃先を鋭利に形成して、先端管部160A、160B、162A、162Bの、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対する貫通抵抗を小さくすることで、先端管部160A、160B、162A、162Bを第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに刺入するのに要する力を小さくできるので、取り扱いが一層容易となる。
第2の実施形態によれば、薬剤側ホルダ114、コネクタ122及び液体側ホルダ118を互いに嵌合させる際に、これらが互いにスライドすることで軸線方向の相対移動がガイドされるので、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対して第1穿刺針142A、142B及び第2穿刺針144A、144Bを、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具100が提供される。
第2の実施形態によれば、薬剤側ホルダ114、コネクタ122及び液体側ホルダ118が、その連結をロック機構137によってロックされ、全体として一体化した混合器具100として取り扱うことができるので、混合器具100を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
なお、2つの両頭針120A、120Bの一方又は両方を、図8Aに示した両頭針71と同様に構成してもよく、あるいは、図8Bに示した両頭針90と同様に構成してもよい。
[第3の実施形態]
図13は、本発明の第3の実施形態に係る混合器具200を示す分解断面図である。なお、第3の実施形態に係る混合器具200において、上記第1の実施形態に係る混合器具10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
この混合器具200は、第1実施形態に係る混合器具のコネクタ22を、これとは別構成のコネクタ202に置き換えた構成である。このコネクタ202には、薬剤容器12と液体容器16を連通するための両頭針204が設けられている。両頭針204は、第1栓体26に刺通される第1穿刺針206と、第2栓体30に刺通される第2穿刺針208とを有する。両頭針204は、コネクタ202に一体的に設けられている。
コネクタ202のその他の部分の構成は、第1実施形態に係る混合器具のコネクタ22と同様である。すなわち、コネクタ202は、水平方向に延在する仕切り板46と、仕切り板46から下方に延在する下部側壁48と、仕切り板46から上方に延在する上部側壁50とを有する。仕切り板46の下面に第1穿刺針206が設けられ、仕切り板46の上面に第2穿刺針208が設けられている。
下部側壁48は、第1穿刺針206を囲繞するように形成され、第1穿刺針206の先端(刃先)が下部側壁48の下端部よりも下方に突出しないように、下部側壁48の高さ(上下方向寸法)は、第1穿刺針206の高さよりも長く設定されている。
上部側壁50は、第2穿刺針208を囲繞するように形成され、薬剤容器12に挿入可能な形状及び大きさに設定されている。第2穿刺針208の先端(刃先)が上部側壁50よりも上方に突出しないように、上部側壁50の高さは、第2穿刺針208の高さよりも長く設定されている。
コネクタ202は、上部側壁50の外周面をスライド面として、薬剤側ホルダ14に挿入可能である。すなわち、コネクタ202は、薬剤側ホルダ14に対して、両頭針204の長手方向(上下方向)にスライドして嵌合可能であるように構成されている。
混合器具200は、混合器具10のロック機構37と同じ構成のロック機構37を備えている。このロック機構37は、第1穿刺針206が第1栓体26に刺通され且つ第2穿刺針208が第2栓体30に刺通される状態となる相対位置関係で、薬剤側ホルダ14、コネクタ202及び液体側ホルダ18が嵌合したとき、薬剤側ホルダ14、コネクタ202及び液体側ホルダ18が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするものである。
なお、図13に示したロック機構37の変形例として、ロック部38、40と同様の構成のロック部を薬剤側ホルダ14に設け、該ロック部に係合する、突出片32、34と同様の構成の突出片を液体側ホルダ18に設けてもよい。
図14は、コネクタ202と一体的に形成された両頭針204及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。図14に示すように、両頭針204には、その長手方向(軸線方向)に延在する両端が開口したルーメン210(中空部)が形成されている。ルーメン210の一方の開口部は、第1穿刺針206の刃面212において開口しており、ルーメン210の他方の開口部は、第2穿刺針208の刃面214において開口している。
第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれの針先角度θ1、θ2と、第1栓体26及び第2栓体30のそれぞれの弾力特性は、第1栓体26が第1穿刺針206に押圧され且つ第2栓体30が第2穿刺針208に押圧されたとき、両頭針204のルーメン210の両端開口部が第1栓体26及び第2栓体30によって封止されるように設定されている。
第1穿刺針206及び第2穿刺針208の構成材料としては、前述した薬剤容器12の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
第1穿刺針206と仕切り板46とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。同様に、第2穿刺針208と仕切り板46とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。例えば、第1穿刺針206、第2穿刺針208を金属製、好ましくはSUSで形成し、コネクタ202の本体を樹脂材からなる一体成形品としてもよい。
図14に示すように、第3の実施形態において、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれの刃面212、214は、縦断面が湾曲した凹み面として形成されている。すなわち、代表的に、第1穿刺針206について言えば、刃面212は、軸線方向に対する傾斜度が、刃面212の基端部216から先端部218に向かうに従って増大するように、形成されている。
また、第1穿刺針206の刃面212と、第2穿刺針208の刃面214は、軸心方向と垂直な方向(図14で左右方向)に関し、同一方向に指向している。
また図14に示すように、第1穿刺針206の刃面212の軸線方向の高さh1は、第1栓体26における第1穿刺針206が刺通される部分の厚さt1(図13参照)よりも短く設定されている。同様に、第2穿刺針208の刃面214の軸線方向の高さh2は、第2栓体30における第2穿刺針208が刺通される部分の厚さt2(図13参照)よりも短く設定されている。この場合、第1栓体26及び第2栓体30における前述した厚さt1、t2は、好ましくは、1〜4mmであり、より好ましくは、2.0〜2.5mmである。
図15は、混合器具200における両頭針204の第1穿刺針206及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。なお、第1穿刺針206と第2穿刺針208とは、基本的に同様の構成であるため、以下では、両頭針204のうち、代表的に第1穿刺針206の形状について説明する。
図15に示すように、第3の実施形態において、刃面212の先端部218と基端部216とを結ぶ線分Aを基準としたときの凹み面(刃面212)の最も深い箇所から線分Aに下ろした垂線Bと線分Aとの交点が、線分Aの中点よりも刃面212の基端部216寄りに位置し、好ましくは、前記交点と先端部218との距離が、線分Aの長さの3/5〜4/5の範囲に設定される。すなわち、刃面(凹み面)212は、刃面212の基端部216側が、先端部218側よりも深くえぐられた湾曲形状に形成されている。また、ルーメン210の中心C2は、第1穿刺針206の中心線C1よりも刃面212の基端部216寄りの位置に、設定されている。
刃面212の先端部218の接線と中心線C1とのなす角度θ1aは、望ましくは5°〜40°、より望ましくは10°〜30°である。角度θ1aが5°未満の場合、刃先の強度が弱くなり、第1栓体26に刺さる際に先端が曲がって刺し難くなる。また、角度θ1aが40°を超える場合は、刃先が鈍角となるため、穿刺時の刺通抵抗が大きくなり操作性が低下することが懸念される。
刃面212の基端部216の接線と中心線C1とのなす角度θ1bは、望ましくは90°〜150°、より望ましくは100°〜130°である。角度θ1bが90°未満の場合、ルーメン210が第1穿刺針206の基端側に張り出すこととなり、第1栓体26と接触した際のシール性が失われ、さらに張り出した部分によって第1栓体26がくり抜かれ、コアリングが発生することが懸念される。また、角度θ1bが150°を超える場合、穿刺時に刃面212が第1栓体26に十分に接触せず、シール性に劣ることが懸念される。
図示した構成の混合器具200では、θ1aは30°、θ1bは110°に設定されている。
第3の実施形態に係る混合器具200は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果について説明する。
図16に示すように、薬剤容器12を薬剤側ホルダ14に収容し、拘束部材36により薬剤容器12を薬剤側ホルダ14に固定するとともに、液体容器16を液体側ホルダ18に装着し、液体容器16を液体側ホルダ18により保持させる。
次に、両頭針204が取り付けられたコネクタ202を、第1穿刺針206を薬剤容器12側に向けた状態にして、薬剤側ホルダ14に挿入するとともに、液体容器16が装着された液体側ホルダ18を、第2栓体30を第2穿刺針208に向けた状態にして、コネクタ202に挿入する。
この挿入過程において、図16に示すように、第1穿刺針206が第1栓体26に押圧されるとともに、第2穿刺針208が第2栓体30に押圧され、これによって、第1栓体26及び第2栓体30は弾性変形する。図17は、このときの第1穿刺針206、第1栓体26及びその周辺の状態を示す一部省略拡大断面図である。
ここで、前述したように、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれの針先角度と、第1栓体26及び第2栓体30のそれぞれの弾力特性は、第1穿刺針206が第1栓体26に押圧され且つ第2穿刺針208が第2栓体30に押圧されたとき、両頭針204のルーメン210の両端開口部が第1栓体26及び第2栓体30によって封止されるように設定されている。このため、両頭針204を第1栓体26と第2栓体30に刺通させる際には、先ず、第1穿刺針206で押圧された第1栓体26及び第2穿刺針208で押圧された第2栓体30がそれぞれ弾性変形することで、第1栓体26が第1穿刺針206の刃面212に密着するとともに、第2栓体30が第2穿刺針208の刃面214に密着する。結果として、ルーメン210の両端開口部が、それぞれ第1栓体26、第2栓体30で封止される。
ところで、従来の両頭針では、栓体に対する貫通抵抗を小さくなることを考慮し、針先角度は比較的小さく設定されているため、両頭針は栓体を容易に貫通する。従って、従来の両頭針では、ルーメンの両端開口部が栓体で同時に封止されることがない。
これに対し、本発明の第3の実施形態は、第1穿刺針206と第2穿刺針208の針先角度を従来よりも大きく設定することで、第1栓体26及び第2栓体30に対する貫通力(刺通力)を意図的に低下させ、これによって第1栓体26及び第2栓体30を大きく弾性変形させることで、ルーメン210の両端開口部を第1栓体26及び第2栓体30によって封止するというものである。
ここで、第1栓体26及び第2栓体30によってルーメン210の両端開口部が封止される状態になるか否かは、第1穿刺針206及び第2穿刺針208の貫通力(針先の鋭さ)と、第1栓体26及び第2栓体30の硬さや伸び特性などの弾力特性によって決定される。従って、第1穿刺針206及び第2穿刺針208の針先角度θ1、θ2は、第1栓体26及び第2栓体30の弾性特性を考慮して設定される。
また、第3の実施形態では、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれにおいて、凹み面として形成された刃面212、214の基端部側の部位がアゴ部として機能する。このアゴ部により第1栓体26及び第2栓体30に対する貫通抵抗が大きくなるので、第1穿刺針206及び第2穿刺針208の先端が第1栓体26及び第2栓体30に食い込んだ際に、アゴ部で第1栓体26及び第2栓体30を一時的に受ける状態となる。そして、ルーメン210の開口部は針中心線1よりも刃面212、214の基端部側(アゴ部側)に寄った位置に設定されているので、アゴ部で第1栓体26及び第2栓体30を受けているときは、第1栓体26及び第2栓体30によりルーメン210の両端開口部が同時に封止される。
図16の状態から、液体側ホルダ18が薬剤側ホルダ14側にさらに押し込まれると、図18に示すように、混合器具200が組立状態となる。これにより、前述したように、ロック機構37が容易に第1の状態となる。すなわち、アーム部38a、40aの第1係合部38b、40bが薬剤側ホルダ14の突出片32、34に係合するとともに、アーム部38a、40aの第2係合部38c、40cがコネクタ202の突出片52、54に係合する。このようなロック機構37の作用により、薬剤容器12と液体容器16の相互位置関係が規制され、すなわち、各容器12、16が不本意に移動するのが防止され、よって、薬剤容器12と液体容器16の連通状態が確実に維持される。
また、図16の状態から、液体側ホルダ18が薬剤側ホルダ14側にさらに押し込まれ、第1栓体26への第1穿刺針206の食い込み量が、ある程度まで大きくなると、第1栓体26が第1穿刺針206による押圧に耐えられなくなることで、第1穿刺針206が第1栓体26に刺入される。同様に、第2栓体30への第2穿刺針208の食い込み量が、ある程度まで大きくなると、第2栓体30が第2穿刺針208による押圧力に耐えられなくなることで、第2穿刺針208が第2栓体30に刺入される。すると、第1穿刺針206及び第2穿刺針208の刃面212、58が、それぞれ薬剤容器12内及び液体容器16内に進入した状態となるから、薬剤容器12と液体容器16が両頭針204によって連通される。
また、この場合、薬剤容器12の内部は陰圧となっているので、液体容器16内の液体は、薬剤容器12側に吸引されて、両頭針204を経て、薬剤容器12内に流入する。その後、薬剤容器12内の薬剤と液体がよく混ざるように、混合器具200を複数回振ると、薬剤容器12内の薬剤は、流入した液体で希釈又は溶解される。
第1成分と第2成分の混合が完了したら、液体側ホルダ18に設けられたロック部38、40のアーム部38a、40aを、液体側ホルダ18の内方に向かって押圧する。これにより、前述したように、アーム部38a、40aの第1係合部38b、40bと薬剤側ホルダ14の突出片32、34との係合が解除され、一方、アーム部38a、40aの第2係合部38c、40cがコネクタ202の突出片52、54と係合したままとなる。すなわち、ロック機構37が第2の状態となる。
そして、この状態のまま、液体側ホルダ18を上方に向かって引っ張る。これにより、液体容器16を収容した液体側ホルダ18をコネクタ202ごと薬剤側ホルダ14から離脱させる(取り出す)ことができる。この場合、2つのアーム部38a、40aの外側面には、それぞれ突起38d、40dが設けられているので、使用者がアーム部38a、40aを側面から内方に向かって押したとき、この突起38d、40dが滑り止めとして機能することで、液体側ホルダ18を引き抜きやすい。
次いで、コネクタ202が取り外された薬剤側ホルダ14を上下反転させる。その後、薬剤側ホルダ14の左右側面を内方に向かって押すと、拘束部材36と薬剤側ホルダ14との係合が解除される。これにより、薬剤側ホルダ14から薬剤容器12が拘束部材36ごと離脱する(落下する)。
以上のように、第3の実施形態によれば、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれの針先角度と、第1栓体26及び第2栓体30のそれぞれの弾力特性が、第1栓体26が第1穿刺針206に押圧され且つ第2栓体30が第2穿刺針208に押圧されたとき、第1穿刺針206のルーメン210の開口部が第1栓体26によって封止され且つ第2穿刺針208のルーメン210の開口部が第2栓体30によって封止されるように設定されているので、両頭針204を第1栓体26と第2栓体30に刺通させる際には、先ず、第1穿刺針206で押圧された第1栓体26及び第2穿刺針208で押圧された第2栓体30がそれぞれ弾性変形することで、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のルーメン210の開口部が、それぞれ第1栓体26、第2栓体30で封止され、その後、第1穿刺針206と第2穿刺針208が、それぞれ第1栓体26と第2栓体30を貫通する。
すなわち、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれの針先角度と、第1栓体26及び第2栓体30のそれぞれの弾力特性が、上記のように設定されることで、第1穿刺針206及び第2穿刺針208がそれぞれ第1栓体26及び第2栓体30を貫通する以前に、ルーメン210の両端開口部が同時に封止される。
従って、第1穿刺針206が第1栓体26を貫通するタイミングと、第2穿刺針208が第2栓体30を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器12内の陰圧を維持でき、液体の漏出を防止できる。すなわち、第2穿刺針208が第2栓体30を貫通するより先に、第1穿刺針206が第1栓体26を貫通しても、ルーメン210の第2穿刺針208側の開口部は第2栓体30により封止されているので、薬剤容器12内の陰圧を維持できる。また、第1穿刺針206が第1栓体26を貫通するより先に、第2穿刺針208が第2栓体30を貫通しても、ルーメン210の第1穿刺針206側の開口部は第1栓体26により封止されているので、液体が漏出することがない。
従って、本発明によれば、第1穿刺針206が薬剤容器12の第1栓体26を貫通するタイミングと、第2穿刺針208が液体容器16の第2栓体30を貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器12内の陰圧が維持され、且つ液体の漏出が防止されるので、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具200が提供される。
第3の実施形態によれば、第1穿刺針206及び第2穿刺針208のそれぞれにおいて、刃面212、214はそれぞれ湾曲する凹み面として形成され、刃面212、214の基端部と先端部とを結ぶ線分を基準としたときの前記凹み面の最も深い箇所から前記線分に下ろした垂線の前記線分との交点が、前記線分の中点よりも前記刃面の前記基端部寄りに位置するとともに、ルーメン210の中心が、針中心線よりも前記刃面の基端部寄りの位置に設定されている。このような構成により、第1穿刺針206及び第2穿刺針208の先端が第1栓体26及び第2栓体30に食い込んだ際に、刃面212、214の基端部側の部位(アゴ部)で第1栓体26及び第2栓体30を一時的に受ける状態となり、さらにルーメン210の開口部がアゴ部側に寄っているので、ルーメン210における両端開口部の同時封止が一層確実になされる。
第3の実施形態によれば、薬剤側ホルダ14、コネクタ202及び液体側ホルダ18を互いに嵌合させる際に、これらが互いにスライドすることで軸線方向の相対移動がガイドされるので、第1栓体26及び第2栓体30に対して第1穿刺針206及び第2穿刺針208を、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具200が提供される。
第3の実施形態によれば、薬剤側ホルダ14、コネクタ202及び液体側ホルダ18が、その連結をロック機構37によってロックされ、全体として一体化した混合器具10として取り扱うことができるので、混合器具200を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
[第4の実施形態]
図19は、本発明の第4の実施形態に係る混合器具300を示す分解斜視図である。図20は、本発明の第4の実施形態に係る混合器具300を示す断面図である。なお、第4の実施形態に係る混合器具300において、上記第2の実施形態に係る混合器具100と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
この混合器具300は、第2実施形態に係る混合器具のコネクタ122を、これとは別構成のコネクタ302に置き換えた構成である。コネクタ302には、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bをそれぞれ連通するための2つの両頭針304A、304Bが一体的に設けられている。
混合器具300は、混合器具100のロック機構137と同じ構成のロック機構137を備えている。このロック機構137は、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bに刺通され且つ第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bに刺通される状態となる相対位置関係で、薬剤側ホルダ114、コネクタ302及び液体側ホルダ118が嵌合したとき、薬剤側ホルダ114、コネクタ302及び液体側ホルダ118が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするものである。
なお、図19に示したロック機構137の変形例として、ロック部138、140と同様の構成のロック部を薬剤側ホルダ114に設け、該ロック部と係合する、突出片132、134と同様の構成の突出片を液体側ホルダ118に設けてもよい。
図19及び図20に示すように、2つの両頭針304A、304Bは、それぞれ、第1栓体126A、126Bに刺通される第1穿刺針306A、306Bと、第2栓体130A、130Bに刺通される第2穿刺針308A、308Bとを有する。2つの両頭針304A、304Bは、コネクタ302に一体的に連結されている。
図21は、一対の両頭針304A、304B及びその周辺を示す一部省略拡大断面図である。図21に示すように、両頭針304A、304Bには、それぞれ、長手方向(軸線方向)に延在する両端が開口したルーメン(中空部)310A、310Bが形成されている。各ルーメン310A、310Bにおいて、一方の開口部は、第1穿刺針306A、306Bの刃面312A、312Bにおいて開口しており、他方の開口部は、第2穿刺針308A、308Bの刃面314A、314Bにおいて開口している。
第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれの針先角度θ1A、θ1B、θ2A、θ2Bと、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bのそれぞれの弾力特性は、第1栓体126A、126Bが第1穿刺針306A、306Bに押圧され且つ第2栓体130A、130Bが第2穿刺針308A、308Bに押圧されたとき、両頭針304A、304Bのルーメン310A、310Bの両端開口部がそれぞれ第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bによって封止されるように設定されている。
第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの構成材料としては、前述した薬剤容器112A、112Bの構成材料と同様のものを用いることができる。
第1穿刺針306A、306Bと仕切り板146とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。同様に、第2穿刺針308A、308Bと仕切り板146とは、一体的に形成されてもよく、あるいは、別部材として製作したものを接着、溶着等により固着した構成であってもよい。例えば、第1穿刺針306A、306B、第2穿刺針308A、306Bを金属製、好ましくはSUSで形成し、コネクタ302の本体を樹脂材からなる一体成形品としてもよい。
図21に示すように、第4の実施形態において、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれの刃面312A、312B、314A、314Bは、縦断面が湾曲した形状の凹み面として形成されている。
一方の両頭針304Aにおいて、第1穿刺針306Aの刃面312Aと、第2穿刺針308Aの刃面314Aは、軸心方向と垂直な方向に関し、同一方向(図20では左方向)に面を向けている。また、他方の両頭針304Bにおいて、第1穿刺針306Bの刃面312Bと、第2穿刺針308Bの刃面314Bは、軸心方向と垂直な方向に関し、同一方向(図21では右方向)に面を向けている。さらに、一方の両頭針304Aと他方の両頭針304Bは、互いの離間方向(図20で左右方向)に関して、互いに逆向きに配置されている。
第4の実施形態の変形例として、図21に示した一対の両頭針304A、304Bの配置に対して、両頭針304A、304Bの向きを、それぞれの中心軸線周りに180°反転させた配置としてもよい。すなわち、一対の両頭針304A、304Bにおいて、第1穿刺針306Aの刃面312Aと第1穿刺針306Bの刃面312Bが互いに向かい合うように配置されるとともに、第2穿刺針308Aの刃面314Aと第2穿刺針308Bの刃面314Bが互いに向かい合うように配置されてもよい。
また、図21に示すように、一方の両頭針304Aにおいて、第1穿刺針306Aの刃面312Aの軸線方向の高さh1Aは、第1栓体126Aにおける第1穿刺針306Aが刺通される部分の厚さt1A(図20参照)よりも短く設定され、第2穿刺針308Aの刃面314Aの軸線方向の高さh2Aは、第2栓体130Aにおける第2穿刺針308Aが刺通される部分の厚さt2A(図20参照)よりも短く設定されている。この場合、第1栓体126A及び第2栓体130Aにおける前述した厚さt1A、t2Aは、好ましくは、1〜4mmであり、より好ましくは、2.0〜2.5mmである。
なお、他方の両頭針304Bにおける、第1穿刺針306Bの刃面312Bの軸線方向の高さと、第1栓体126Bにおける第1穿刺針306Bが刺通される部分の厚さとの関係、及び、第2穿刺針308Bの刃面314Bの軸線方向の高さと、第2栓体130Bにおける第2穿刺針308Bが刺通される部分の厚さとの関係は、前述した一方の両頭針304Aと同様である。
第4の実施形態においては、第3の実施形態(図4参照)と同様に、刃面312Aの先端部318と基端部316とを結ぶ線分を基準としたときの凹み面(刃面)の最も深い箇所から線分に下ろした垂線の線分との交点が、線分の中点よりも刃面の基端部寄りに位置するとともに、ルーメン310Aの中心は、針中心線よりも刃面312Aの基端部316寄りの位置に設定されている。すなわち、刃面(凹み面)312Aは、刃面312Aの基端部316側が、先端部318側よりも深くえぐられた形状に形成されている。一方の両頭針304Aにおける第2穿刺針308Aと、他方の両頭針304Bにおける第1穿刺針306B及び第2穿刺針308Bについても、一方の両頭針304Aにおける第1穿刺針306Aと同様の形状に設定されている。
コネクタ302は、水平方向に延在する仕切り板146と、仕切り板146から下方に延在する下部側壁148と、仕切り板146から上方に延在する上部側壁150とを有する。仕切り板146の下面には、2つの第1穿刺針306A、306Bが設けられ、仕切り板146の上面には、2つの第2穿刺針308A、308Bが設けられている。コネクタ302の構成材料としては、前述した薬剤側ホルダ114の構成材料と同様のものを用いることができる。
下部側壁148は、2つの第1穿刺針306A、306Bを全体として囲繞するように形成され、2つの第1穿刺針306A、306Bの先端(刃先)が下部側壁148の下端部よりも下方に突出しないように、下部側壁148の高さ(上下方向寸法)は、2つの第1穿刺針306A、306Bの高さよりも長く設定されている。
上部側壁150は、2つの第2穿刺針308A、308Bを全体として囲繞するように形成され、2つの第2穿刺針308A、308Bの先端(刃先)が上部側壁150よりも上方に突出しないように、上部側壁150の高さは、2つの第2穿刺針308A、308Bの高さよりも長く設定されている。また、上部側壁150の上端部左右には、水平方向外側に突出する突出片152、154が設けられており、この突出片152、154には、上下方向に貫通する穴152a、154aが穿設されている。
コネクタ302は、上部側壁150の外周面をスライド面として、薬剤側ホルダ114に挿入可能である。すなわち、コネクタ302は、薬剤側ホルダ114に対して、両頭針304A、304Bの長手方向(上下方向)に移動可能に構成されている。
また、前述した液体側ホルダ118は、下端部外周面をスライド面として、コネクタ302の上部側壁150の内側に挿入可能である。すなわち、液体側ホルダ118は、コネクタ302に対して、両頭針304A、304Bの長手方向に移動可能に構成されている。
本発明の第4の実施形態に係る混合器具300は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果について説明する。
図20に示すように、薬剤容器112A、112Bを薬剤側ホルダ114に収容し、拘束部材136により薬剤容器112A、112Bを薬剤側ホルダ114に固定するとともに、液体容器116A、116Bを液体側ホルダ118に装着し、液体容器116A、116Bを液体側ホルダ118により保持させる。
次に、2つの両頭針304A、304Bが取り付けられたコネクタ302を、2つの第1穿刺針306A、306Bを薬剤容器112A、112B側に向けた状態にして、薬剤側ホルダ114に挿入するとともに、2つの液体容器116A、116Bが装着された液体側ホルダ118を、第2栓体130A、130Bを第2穿刺針308A、308Bに向けた状態にして、コネクタ302に挿入する。
この挿入過程において、図22に示すように、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bに押圧されるとともに、第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bに押圧され、これによって、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bは弾性変形する。この場合、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bは、第3の実施形態における第1栓体26(図17参照)と同様に大きく弾性変形する。
ここで、前述したように、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれの針先角度θ1A、θ2A、θ3A、θ4Aと、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bのそれぞれの弾力特性は、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bに押圧され且つ第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bに押圧されたとき、両頭針304A、304Bのルーメン310A、310Bの両端開口部が第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bによって、それぞれ封止されるように設定されている。図示例では、θ1A〜θ4Aは30°、θ1B〜θ4Bは130°に設定されている。
このため、一対の両頭針304A、304Bを第1栓体126A、126Bと第2栓体130A、130Bに刺通させる際には、先ず、第1穿刺針306A、306Bで押圧された第1栓体126A、126B及び第2穿刺針308A、308Bで押圧された第2栓体130A、130Bがそれぞれ弾性変形することで、第1栓体126A、126Bが第1穿刺針306A、306Bの刃面312A、312Bに密着するとともに、第2栓体130A、130Bが第2穿刺針308A、308Bの刃面314A、314Bに密着する。結果として、ルーメン310A、310Bの両端開口部が、それぞれ第1栓体126A、126B、第2栓体130A、130Bで封止される。
ところで、従来の両頭針では、栓体に対する貫通抵抗を小さくなることを考慮し、針先角度は比較的小さく設定されているため、両頭針は栓体を容易に貫通する。従って、従来の両頭針では、ルーメンの両端開口部が栓体で同時に封止されることがない。
これに対し、本発明の第4の実施形態は、第1穿刺針306A、306Bと第2穿刺針308A、308Bの針先角度を従来よりも大きく設定することで、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対する貫通力(刺通力)を意図的に低下させ、これによって第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bを大きく弾性変形させることで、ルーメンの両端開口部を第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bによって封止するというものである。
ここで、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bによってルーメン310A、310Bの両端開口部が封止される状態になるか否かは、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの貫通力(針先の鋭さ)と、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bの硬さや伸び特性などの弾力特性によって決定される。従って、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの針先角度は、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bの弾性特性を考慮して設定される。
また、第4の実施形態では、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれにおいて、凹み面として形成された刃面312A、312B、314A、314Bの基端部側の部位がアゴ部として機能する。このアゴ部により第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対する貫通抵抗が大きくなるので、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの先端が第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに食い込んだ際に、アゴ部で第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bを一時的に受ける状態となる。そして、ルーメン310A、310Bの開口部は両頭針304A、304Bのそれぞれの中心線よりも刃面の基端部側(アゴ部側)に寄った位置に設定されているので、アゴ部で第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bを受けているときは、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bによりルーメンの開口部が同時に封止される。
図22の状態から、液体側ホルダ118が薬剤側ホルダ114側にさらに押し込まれると、図23に示すように、混合器具300が組立状態となる。これにより、ロック機構137が容易に第1の状態となる。すなわち、アーム部138a、140aの第1係合部138b、140bが薬剤側ホルダ114の突出片132、134に係合するとともに、アーム部138a、140aの第2係合部138c、140cがコネクタ302の突出片152、154に係合する。このようなロック機構137の作用により、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bの相互位置関係が規制され、すなわち、各容器112A、112B、116A、116Bが不本意に移動するのが防止され、よって、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bの連通状態が確実に維持される。
また、図22の状態から、液体側ホルダ18が薬剤側ホルダ14側にさらに押し込まれ、第1栓体126A、126Bへの第1穿刺針306A、306Bの食い込み量が、ある程度まで大きくなると、第1栓体126A、126Bが第1穿刺針306A、306Bによる押圧力に耐えられなくなることで、第1穿刺針306A、306Bが、それぞれ対応する第1栓体126A、126Bに刺入される。同様に、第2栓体130A、130Bへの第2穿刺針308A、308Bの食い込み量が、ある程度まで大きくなると、第2栓体130A、130Bが第2穿刺針308A、308Bによる押圧力に耐えられなくなることで、第2穿刺針308A、308Bが、それぞれ対応する第2栓体130A、130Bに刺入される。すると、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの刃面が、それぞれ薬剤容器112A、112B内及び液体容器116A、116B内に進入した状態となるから、薬剤容器112A、112Bと液体容器116A、116Bが、それぞれ対応する両頭針304A、304Bによって連通される。
また、この場合、2つの薬剤容器112A、112Bの内部は陰圧となっているので、2つの液体容器116A、116B内のそれぞれの液体は、薬剤容器112A、112B側に吸引されて、2つの両頭針304A、304Bを経て、2つの薬剤容器112A、112B内のそれぞれに流入する。その後、混合器具300を数回振る。これにより、薬剤容器112A、112B内のそれぞれの薬剤は、流入した液体で希釈又は溶解される。
薬剤と液体の混合が完了したら、液体側ホルダ118に設けられたロック部138、140のアーム部138a、140aを、液体側ホルダ118の内側に向かって押圧する。これにより、アーム部138a、140aの第1係合部138b、140bと薬剤側ホルダ114の突出片132、134との係合が解除され、一方、アーム部138a、140aの第2係合部138c、140cがコネクタ302の突出片152、154と係合したままとなっている。すなわち、ロック機構137が第2の状態となる。
そして、この状態のまま、液体側ホルダ118を上方に向かって引っ張る。これにより、液体容器116A、116Bを収容した液体側ホルダ118をコネクタ302ごと薬剤側ホルダ114から離脱させる(取り出す)ことができる。この場合、2つのアーム部138a、140aには、それぞれ突起138d、140dが設けられているので、この突起138d、140dが滑り止めとして機能することで、液体側ホルダ118を引き抜きやすい。
次いで、コネクタ302が取り外された薬剤側ホルダ114を上下反転させる。その後、薬剤側ホルダ114の左右側面を内方に向かって押すと、拘束部材136に設けられた係合凸部141と薬剤側ホルダ114に設けられた係合凹部143との係合が解除される。これにより、薬剤側ホルダ114から薬剤容器112A、112Bが拘束部材136ごと離脱する(落下する)。
なお、前述したように、第4の実施形態では、一方の両頭針304Aと他方の両頭針304Bは、互いの離間方向に関して、互いに逆向きに配置されているので、2つの両頭針304A、304Bが第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに刺入されるときに、2つの両頭針304A、304Bに水平方向に作用する力が、一方の両頭針304Aと他方の両頭針304Bとで互いに相殺されるので、コネクタ302を薬剤側ホルダ114に挿入するときの、両者間の摺動抵抗の増大が防止される。
以上のように、第4の実施形態によれば、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれの針先角度と、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bのそれぞれの弾力特性が、第1栓体126A、126Bが第1穿刺針306A、306Bに押圧され且つ第2栓体130A、130Bが第2穿刺針308A、308Bに押圧されたとき、ルーメン310A、310Bの第1穿刺針306A、306B側の開口部が第1栓体126A、126Bによってそれぞれ封止され且つルーメン310A、310Bの第2穿刺針308A、308B側の開口部が第2栓体130A、130Bによってそれぞれ封止されるように設定されているので、両頭針304A、304Bを第1栓体126A、126Bと第2栓体130A、130Bに刺通させる際には、先ず、第1穿刺針306A、306Bで押圧された第1栓体126A、126B及び第2穿刺針308A、308Bで押圧された第2栓体130A、130Bがそれぞれ弾性変形することで、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのルーメン310A、310Bの開口部が、それぞれ第1栓体126A、126B、第2栓体130A、130Bで封止され、その後、第1穿刺針306A、306Bと第2穿刺針308A、308Bが、それぞれ第1栓体26と第2栓体130A、130Bを貫通する。すなわち、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bがそれぞれ第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bを貫通する以前に、ルーメン310A、310Bの両端開口部が同時に封止される。
従って、第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bを貫通するより先に、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bを貫通しても、ルーメンの第2穿刺針308A、308B側の開口部はそれぞれ第2栓体130A、130Bにより封止されているので、薬剤容器112A、112Bの陰圧を維持できる。また、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bを貫通するより先に、第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bを貫通しても、ルーメン310A、310Bの第1穿刺針306A、306B側の開口部は第1栓体126A、126Bによりそれぞれ封止されているので、液体が漏出することがない。
すなわち、第1穿刺針306A、306Bが第1栓体126A、126Bを貫通するタイミングと、第2穿刺針308A、308Bが第2栓体130A、130Bを貫通するタイミングとが同時でなくても、薬剤容器112A、112Bの陰圧が維持され、且つ第1成分の漏出が防止される。従って、操作ミスなく簡単に取り扱うことができる混合器具300が提供される。
第4の実施形態によれば、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bのそれぞれにおいて、刃面は凹み面として形成され、刃面の基端部と先端部とを結ぶ線分を基準としたときの前記凹み面の最も深い箇所から前記線分に下ろした垂線の前記線分との交点が、前記線分の中点よりも前記刃面の前記基端部寄りに位置するとともに、前記ルーメンの中心が、針中心線よりも前記刃面の基端部寄りの位置に設定されている。このような構成により、第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bの先端がそれぞれ第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに食い込んだ際に、各刃面の基端部側の部位(アゴ部)で第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bを一時的に受ける状態となり、さらにルーメン310A、310Bの両端開口部がアゴ部側に寄っているので、ルーメン310A、310Bにおける両端開口部の同時封止が一層確実になされる。
第4の実施形態によれば、薬剤側ホルダ114、コネクタ302及び液体側ホルダ118を互いに嵌合させる際に、これらが互いにスライドすることで軸線方向の相対移動がガイドされるので、第1栓体126A、126B及び第2栓体130A、130Bに対して第1穿刺針306A、306B及び第2穿刺針308A、308Bを、軸線方向に正確且つ簡単に刺通させることができる。従って、取り扱いが一層容易な混合器具300が提供される。
第4の実施形態によれば、薬剤側ホルダ114、コネクタ302及び液体側ホルダ118が、その連結をロック機構137によってロックされ、全体として一体化した混合器具300として取り扱うことができるので、混合器具300を振って第1成分と第2成分との混合を促進させる際の作業が容易となる。
本発明は、上述した構成に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。

Claims (12)

  1. 第1成分と第2成分とを混合するための混合器具(10、100)であって、
    前記第1成分を収容し、弾性材料からなる第1栓体(26、126A、126B)によって口部が封止されて内部が陰圧状態とされた第1容器(12、112A、112B)と、
    前記第2成分を収容し、弾性材料からなる第2栓体(30、130A、130B)によって口部が封止された第2容器(16、116A、116B)と、
    前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通される第1穿刺針(42、142A、142B)と前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通される第2穿刺針(44、144A、144B)とを有し、前記第1栓体(26、126A、126B)と前記第2栓体(30、130A、130B)とに刺通されたとき、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)を連通する中空状の両頭針(20、120A、120B)と、を備え、
    前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメンとを有し、
    前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲むとともに軸線方向に対して傾斜した刃面(56)を有し、
    前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲むとともに軸線方向に対して傾斜した刃面(58)を有し、
    前記第1穿刺針(42、142A、142B)と前記第2穿刺針(44、144A、144B)は、それぞれ、前記刃面を含む先端管部よりも基端部側の位置に、前記先端管部の外径よりも大きな外径をもつ拡径部(64A、66A、164A、165A、166A、167A)により構成され、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)に対する貫通抵抗が前記先端管部よりも大きい貫通抵抗増大部(64、66、96、98、164、165、166、167)が設けられ、
    前記各先端管部の前記刃面の軸線方向の高さは、それぞれ、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)の、前記両頭針が刺通される部分の厚みよりも短い、ことを特徴とする混合器具。
  2. 請求項記載の混合器具(10、100)において、
    前記第1穿刺針(42、142A、142B)と前記第2穿刺針(44、144A、144B)は、それぞれ、前記先端管部を含む金属材料からなる内管(68、168A、168B)と、該内管(68、168A、168B)を囲繞し前記貫通抵抗増大部(64、66、164、165、166、167)を形成する外管(70、72、170A、170B、172A、172B)とを有する、ことを特徴とする混合器具。
  3. 請求項1記載の混合器具(10、100)において、
    第1の一端部と、第1の他端部と、前記第1の一端部から前記第1の他端部まで延在する中空筒状の第1の側部とを有し、前記第1容器(12、112A、112B)が前記第1の側部の内側に保持され、前記第1の一端部に第1開口(12a、114a)が形成された第1ホルダ(14、114)と、
    第2の一端部と、第2の他端部と、前記第2の一端部から前記第2の他端部まで延在する中空筒状の第2の側部とを有し、前記第2容器(16、116A、116B)が前記第2の側部の内側に保持され、前記第2の一端部に第2開口(18a、118a)が形成された中空筒状の第2ホルダ(18、118)と、
    前記両頭針(20、120A、120B)が設けられ、前記第1ホルダ(14、114)の前記第1一端部に、前記両頭針(20、120A、120B)の軸線方向にスライドして嵌合可能であるとともに、前記第2ホルダ(18、118)の前記第2一端部に、前記両頭針(20、120A、120B)の軸線方向にスライドして嵌合可能なコネクタ(22、122)と、を備えることを特徴とする混合器具。
  4. 請求項記載の混合器具(10、100)において、
    前記第1穿刺針(42、142A、142B)が前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通され且つ前記第2穿刺針(44、144A、144B)が前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通される状態となる相対位置関係で、前記第1ホルダ(14、114)、前記コネクタ(22、122)及び前記第2ホルダ(18、118)が嵌合したとき、前記第1ホルダ(14、114)、前記コネクタ(22、122)及び前記第2ホルダ(18、118)が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするロック機構(37、137)を備え
    前記ロック機構は、
    前記第2ホルダの外周部に設けられ、前記第2の他端部側から前記第2の一端部側に向かって延出するロック部(38、40、138、140)と、
    前記第1ホルダの外周部から外側に突出する突出片(32、34、132、134)と、
    前記コネクタの外周部から外側に突出する突出片(52、54、152、154)と、を有し、
    前記ロック部は、前記第1ホルダの前記突出片と、前記コネクタの前記突出片とに係合可能である、ことを特徴とする混合器具。
  5. 請求項記載の混合器具(100)において、
    前記第1容器(112A、112B)、前記第2容器(116A、116B)及び前記両頭針(120A、120B)の組が2つ設けられ、
    前記第1ホルダ(14、114)には、2つの前記第1容器(112A、112B)が装着され、
    前記第2ホルダ(18、118)は、2つの前記第2容器(116A、116B)が装着され、
    前記コネクタ(22、122)には、一対の前記両頭針(120A、120B)が、軸心方向に垂直な方向に離間して設けられ、
    一方の前記両頭針(120A)と他方の前記両頭針(120B)は、互いの離間方向に関して、刃面の向きが互いに逆向きに配置されている、ことを特徴とする混合器具。
  6. 第1容器(12、112A、112B)の口部を封止する弾性材料からなる第1栓体(26、126A、126B)と、陰圧状態とされた第2容器(16、116A、116B)の口部を封止する弾性材料からなる第2栓体(30、130A、130B)とに、一端側に第1穿刺針(42、142A、142B)が設けられ他端側に第2穿刺針(44、144A、144B)が設けられた両頭針(20、120A、120B)を刺通し、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)とを連通させる、両頭針(20、120A、120B)の刺通方法であって、
    刃面を含む先端管部よりも基端部側の位置に、前記先端管部の外径よりも大きな外径をもつ拡径部(64A、66A、164A、165A、166A、167A)により構成され、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)に対する貫通抵抗が前記先端管部よりも大きい貫通抵抗増大部(64、66、96、98、164、165、166、167)がそれぞれ設けられた前記第1穿刺針(42、142A、142B)及び前記第2穿刺針(44、144A、144B)を有する前記両頭針(20、120A、120B)を用意する工程と、
    前記第1穿刺針(42、142A、142B)の先端を前記第1栓体(26、126A、126B)に押入して、前記第1穿刺針(42、142A、142B)の前記貫通抵抗増大部(64、66、96、98、164、165、166、167)により前記第1穿刺針(42、142A、142B)の前記第1栓体(26、126A、126B)に対する挿入量の増大を一時的に阻止しながら前記第1穿刺針(42、142A、142B)の先端の第1の開口部を前記第1栓体(26、126A、126B)で閉塞するとともに、前記第2穿刺針(44、144A、144B)の先端を前記第2栓体(30、130A、130B)に押入して、前記第2穿刺針(44、144A、144B)の前記貫通抵抗増大部(64、66、96、98、164、165、166、167)により前記第2穿刺針(44、144A、144B)の前記第2栓体(30、130A、130B)に対する挿入量の増大を一時的に阻止しながら前記第2穿刺針(44、144A、144B)の先端の第2の開口部を閉塞する両端シール工程と、
    該両端シール工程の後、前記1穿刺針(42、142A、142B)を前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通し、前記第2穿刺針(44、144A、144B)を前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通することで、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)とを連通させる連通工程と、を含むことを特徴とする両頭針の刺通方法。
  7. 第1成分と第2成分とを混合するための混合器具(200、300)であって、
    前記第1成分を収容し、弾性材料からなる第1栓体(26、126A、126B)によって封止されて内部が陰圧状態とされた第1容器(12、112A、112B)と、
    前記第2成分を収容し、弾性材料からなる第2栓体(30、130A、130B)によって口部が封止された第2容器(16、116A、116B)と、
    前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通される第1穿刺針(206、306A、306B)と前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通される第2穿刺針(208、308A、308B)とを有し、前記第1栓体(26、126A、126B)と前記第2栓体(30、130A、130B)とに刺通されたとき、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)を連通する両頭針(204、304A、304B)と、を備え、
    前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメン(210、310A、310B)とを有し、
    前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲む刃面(212)を有し、
    前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲む刃面(214)を有し、
    前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれにおいて、前記刃面は、針最先端から、針中心線(C1)を斜めに横断して、前記針中心線(C1)を基準として前記針最先端が存在する側とは反対側の側面まで延在する、縦断面が凹み形状の凹み面として形成され、
    前記凹み面のうち基端側の部分は、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針の先端部がそれぞれ前記第1栓体及び前記第2栓体に食い込んだ際に、前記第1栓体及び前記第2栓体を一時的に受けるアゴ部として機能する部分であり、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)及び前記第2穿刺針(208、308A、308B)のそれぞれの前記アゴ部及び針先角度と、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)のそれぞれの弾力特性は、前記第1穿刺針(206、306A、306B)が前記第1栓体(26、126A、126B)に押圧され且つ前記第2穿刺針(208、308A、308B)が前記第2栓体(30、130A、130B)に押圧されたとき、前記第1栓体及び前記第2栓体が弾性変形して前記第1穿刺針の前記刃面及び前記第2穿刺針の前記刃面にそれぞれ密着することにより、前記両頭針(204、304A、304B)の前記第1の開口部及び前記第2の開口部それぞれ前記第1栓体(26、126A、126B)及び第2栓体(30、130A、130B)によって封止されるように設定されており、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)及び前記第2穿刺針(208、308A、308B)の前記刃面(212、214)の軸線方向の高さは、それぞれ、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)の、前記両頭針が刺通される部分の厚みよりも短い、ことを特徴とする混合器具。
  8. 請求項記載の混合器具(200、300)において、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)及び前記第2穿刺針(208、308A、308B)のそれぞれにおいて、前記側面と前記凹み面との交点と、前記針最先端とを結ぶ線分(A)は、前記針中心線(C1)に対して傾斜しており、前記凹み面のうち前記線分(A)に対して最も深い箇所から前記線分(A)に下ろした垂線(B)の前記線分(A)との交点が、前記線分(A)の中点よりも前記側面寄りに位置するとともに、前記ルーメン(210、310A、310B)の中心(C2)が、前記針中心線(C1)よりも前記側面寄りの位置に設定されている、ことを特徴とする混合器具。
  9. 請求項記載の混合器具(200、300)において、
    第1の一端部と、第1の他端部と、前記第1の一端部から前記第1の他端部まで延在する中空筒状の第1の側部とを有し、前記第1容器(12、112A、112B)が前記第1の側部の内側に保持され、前記第1の一端部に第1開口(14a、114a)が形成された中空筒状の第1ホルダ(14、114)と、
    第2の一端部と、第2の他端部と、前記第2の一端部から前記第2の他端部まで延在する中空筒状の第2の側部とを有し、前記第2容器(16、116A、116B)が前記第2の側部の内側に保持され、前記第2の一端部に第2開口(18a、118a)が形成された中空筒状の第2ホルダ(18、118)と、
    前記両頭針(204、304A、304B)が設けられ、前記第1ホルダ(14、114)の前記第1一端部に、前記両頭針(204、304A、304B)の軸線方向にスライドして嵌合可能であるとともに、前記第2ホルダ(18、118)の前記第2一端部に、前記両頭針(204、304A、304B)の軸線方向にスライドして嵌合可能なコネクタ(202、302)と、を備えることを特徴とする混合器具。
  10. 請求項記載の混合器具(200、300)において、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)が前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通され且つ前記第2穿刺針(208、308A、308B)が前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通される状態となる相対位置関係で、前記第1ホルダ(14、114)、前記コネクタ(202、302)及び前記第2ホルダ(18、118)が嵌合したとき、前記第1ホルダ(14、114)、前記コネクタ(202、302)及び前記第2ホルダ(18、118)が互いに離脱することのないように、その連結を、解除可能にロックするロック機構(37、137)を備え
    前記ロック機構は、
    前記第2ホルダの外周部に設けられ、前記第2の他端部側から前記第2の一端部側に向かって延出するロック部(38、40、138、140)と、
    前記第1ホルダの外周部から外側に突出する突出片(32、34、132、134)と、
    前記コネクタの外周部から外側に突出する突出片(52、54、152、154)と、を有し、
    前記ロック部は、前記第1ホルダの前記突出片と、前記コネクタの前記突出片とに係合可能である、ことを特徴とする混合器具。
  11. 請求項記載の混合器具(300)において、
    前記第1容器(112A、112B)、前記第2容器(116A、116B)及び前記両頭針(304A、304B)の組が2つ設けられ、
    前記第1ホルダ(14、114)には、2つの前記第1容器(112A、112B)が装着され、
    前記第2ホルダ(18、118)は、2つの前記第2容器(116A、116B)が装着され、
    前記コネクタ(202、302)には、一対の前記両頭針(304A、304B)が、軸心方向に垂直な方向に離間して設けられ、
    一方の前記両頭針(304A)と他方の前記両頭針(304B)は、互いの離間方向に関して、前記刃面(212、214)の向きが互いに逆向きに配置されている、ことを特徴とする混合器具。
  12. 第1容器(12、112A、112B)の口部を封止する弾性材料からなる第1栓体(26、126A、126B)と、陰圧状態とされた第2容器(16、116A、116B)の口部を封止する弾性材料からなる第2栓体(30、130A、130B)とに、一端側に第1穿刺針(206、306A、306B)が設けられ他端側に第2穿刺針(208、308A、308B)が設けられた両頭針(204、304A、304B)を刺通し、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)とを連通させる、両頭針(204、304A、304B)の刺通方法であって、
    前記両頭針は、前記第1穿刺針の先端部で開口する第1の開口部と、前記第2穿刺針の先端部で開口する第2の開口部と、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを連通するように前記両頭針の軸線方向に貫通するルーメン(210、310A、310B)とを有し、
    前記第1穿刺針は、前記第1の開口部を囲む刃面(212)を有し、
    前記第2穿刺針は、前記第2の開口部を囲む刃面(214)を有し、
    前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針のそれぞれにおいて、前記刃面は、針最先端から、針中心線(C1)を斜めに横断して、前記針中心線(C1)を基準として前記針最先端が存在する側とは反対側の側面まで延在する、縦断面が凹み形状の凹み面として形成され、
    前記凹み面のうち基端側の部分は、前記第1穿刺針及び前記第2穿刺針の先端部がそれぞれ前記第1栓体及び前記第2栓体に食い込んだ際に、前記第1栓体及び前記第2栓体を一時的に受けるアゴ部として機能する部分であり、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)及び前記第2穿刺針(208、308A、308B)のそれぞれの前記アゴ部及び針先角度と、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)のそれぞれの弾力特性が、前記第1穿刺針(206、306A、306B)が前記第1栓体(26、126A、126B)に押圧され且つ前記第2穿刺針(208、308A、308B)が前記第2栓体(30、130A、130B)に押圧されたとき、前記第1栓体及び前記第2栓体が弾性変形して前記第1穿刺針の前記刃面及び前記第2穿刺針の前記刃面にそれぞれ密着することにより、前記両頭針(204、304A、304B)の前記第1の開口部及び前記第2の開口部が前記第1栓体(26、126A、126B)及び第2栓体(30、130A、130B)によって封止されるように、それぞれ設定された前記両頭針(204、304A、304B)、前記第1栓体(26、126A、126B)及び前記第2栓体(30、130A、130B)を用意する工程と、
    前記第1穿刺針(206、306A、306B)の先端を前記第1栓体(26、126A、126B)に押入して、前記第1栓体(26、126A、126B)を弾性変形させることで、前記第1穿刺針(206、306A、306B)の先端の前記第1の開口部を前記第1栓体(26、126A、126B)で閉塞させるとともに、前記第2穿刺針(208、308A、308B)の先端を前記第2栓体(30、130A、130B)に押入して、前記第2栓体(30、130A、130B)を弾性変形させることで、前記第2穿刺針(208、308A、308B)の先端の前記第2の開口部を閉塞する両端シール工程と、
    該両端シール工程の後、前記第1穿刺針(206、306A、306B)を前記第1栓体(26、126A、126B)に刺通し、前記第2穿刺針(208、308A、308B)を前記第2栓体(30、130A、130B)に刺通することで、前記第1容器(12、112A、112B)と前記第2容器(16、116A、116B)とを連通させる連通工程と、を含むことを特徴とする両頭針の刺通方法。
JP2011530852A 2009-09-08 2010-09-08 混合器具及び両頭針の刺通方法 Active JP5656846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011530852A JP5656846B2 (ja) 2009-09-08 2010-09-08 混合器具及び両頭針の刺通方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009207384 2009-09-08
JP2009207382 2009-09-08
JP2009207382 2009-09-08
JP2009207384 2009-09-08
JP2011530852A JP5656846B2 (ja) 2009-09-08 2010-09-08 混合器具及び両頭針の刺通方法
PCT/JP2010/065405 WO2011030787A1 (ja) 2009-09-08 2010-09-08 混合器具及び両頭針の刺通方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011030787A1 JPWO2011030787A1 (ja) 2013-02-07
JP5656846B2 true JP5656846B2 (ja) 2015-01-21

Family

ID=43732456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011530852A Active JP5656846B2 (ja) 2009-09-08 2010-09-08 混合器具及び両頭針の刺通方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20120172830A1 (ja)
EP (1) EP2476403A4 (ja)
JP (1) JP5656846B2 (ja)
CN (1) CN102481228B (ja)
WO (1) WO2011030787A1 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7547300B2 (en) 2006-04-12 2009-06-16 Icu Medical, Inc. Vial adaptor for regulating pressure
WO2012132829A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 テルモ株式会社 両頭針及び混合器具
ES2934668T3 (es) 2011-08-18 2023-02-23 Icu Medical Inc Adaptadores de vial de regulación de presión
PT2817240E (pt) * 2012-02-22 2016-06-20 Baxalta Inc Unidade de acondicionamento para impedimento de ativação prematura
WO2013142618A1 (en) 2012-03-22 2013-09-26 Icu Medical, Inc. Pressure-regulating vial adaptors
WO2013150579A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 株式会社メディカルクリエーション 薬剤移送装置
US9688434B2 (en) * 2012-08-17 2017-06-27 Archon Pharmaceutical Consulting Llc System for compounding and packaging ready to reconstitute ophthalmic drug powders to a solution or to a suspension for administration to an eye of patient
JP5427999B1 (ja) * 2012-09-21 2014-02-26 麒麟麦酒株式会社 二室容器
US9089475B2 (en) 2013-01-23 2015-07-28 Icu Medical, Inc. Pressure-regulating vial adaptors
WO2015009746A2 (en) 2013-07-19 2015-01-22 Icu Medical, Inc. Pressure-regulating fluid transfer systems and methods
FR3023189B1 (fr) * 2014-07-04 2021-03-26 Aptar France Sas Dispositif de distribution de produit fluide.
DE102014111035A1 (de) * 2014-08-04 2016-02-04 Aap Biomaterials Gmbh Mischvorrichtung, insbesondere ausgebildet zum Mischen von Knochenzement
CN104340540B (zh) * 2014-10-31 2017-05-17 佛山市塑冠包装有限公司 一种料液即时混合饮料瓶及该饮料瓶的灌装方法
IL237788B (en) 2015-03-16 2019-10-31 Kriheli Marino Septum holders used in injector connectors
CN114259644A (zh) * 2015-09-04 2022-04-01 费雪派克医疗保健有限公司 导管连接器
WO2017057659A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 科研製薬株式会社 2種類の物質を連通するためのシリンジ装置及びその方法
US10292904B2 (en) 2016-01-29 2019-05-21 Icu Medical, Inc. Pressure-regulating vial adaptors
EP3518860A4 (en) 2016-09-30 2020-06-10 ICU Medical, Inc. DEVICES AND METHODS FOR ACCESSING PRESSURE REGULATING VIALS
CN109862863A (zh) * 2016-11-21 2019-06-07 泰尔茂株式会社 药液填充单元、药液填充组件以及填充接合器
EP3654916A1 (en) * 2017-07-20 2020-05-27 Janssen Biotech, Inc. Drug mixing device
EP3654917A1 (en) * 2017-07-20 2020-05-27 Janssen Biotech, Inc. Drug mixing device
JP7174953B2 (ja) * 2019-03-28 2022-11-18 大成化工株式会社 シリンジ用の調製補助具
AU2020252614A1 (en) * 2019-03-29 2021-11-04 Daiwa Can Company Lock mechanism, equipment connector, container connector, and connection equipment
TWI756533B (zh) * 2019-04-11 2022-03-01 磊信國際有限公司 容器
US10661968B1 (en) * 2019-06-20 2020-05-26 Elc Management Llc Container system for mixing and dispensing
WO2021176958A1 (ja) * 2020-03-02 2021-09-10 テルモ株式会社 接続器具
US20230225944A1 (en) * 2022-01-18 2023-07-20 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Devices and methods for a vial adapter assembly

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6224829U (ja) * 1985-07-26 1987-02-16
JP2002159559A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Fukai Kogyo Kk 薬液抽入抽出口用密封装置
JP2003339821A (ja) * 2002-05-23 2003-12-02 Chuei Products Co Ltd 輸液装置
JP2004313602A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Fukai Kogyo Kk バッグ栓及び薬液バッグ
JP2004358016A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Nipro Corp 穿刺ルートに沿って刺入が容易な穿刺針
JP3130932U (ja) * 2007-02-02 2007-04-12 株式会社大塚製薬工場 薬液用容器
JP2008523851A (ja) * 2004-12-16 2008-07-10 ツォンシャン ボタイ ファーマスーティック インスツルメンツ カンパニー リミテッド 薬剤混注用薬剤注入器

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3872867A (en) * 1971-06-02 1975-03-25 Upjohn Co Wet-dry additive assembly
JPS62119946U (ja) * 1986-01-24 1987-07-30
IE60235B1 (en) * 1986-09-18 1994-06-15 Kabi Pharmacia Ab "Connector and disposable assembly utilising said connector"
US4787898A (en) * 1987-05-12 1988-11-29 Burron Medical Inc. Vented needle with sideport
US4850978A (en) * 1987-10-29 1989-07-25 Baxter International Inc. Drug delivery cartridge with protective cover
JP3109246B2 (ja) * 1992-05-26 2000-11-13 株式会社ニッショー 輸液容器
CN1094608A (zh) * 1993-05-07 1994-11-09 森下鲁索株式会社 医疗用容器
CN1154657A (zh) * 1994-04-18 1997-07-16 科技公司 可以混合和供液的注射器组件
JPH08182742A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 輸液容器
DE19513666C1 (de) * 1995-04-11 1996-11-28 Behringwerke Ag Vorrichtung zum Zusammenführen einer ersten flüssigen und einer zweiten festen oder flüssigen Komponente mittels Unterdruck unter sterilen Bedingungen
US6022339A (en) * 1998-09-15 2000-02-08 Baxter International Inc. Sliding reconstitution device for a diluent container
US6253804B1 (en) * 1999-11-05 2001-07-03 Minimed Inc. Needle safe transfer guard
US6616637B2 (en) * 2000-06-21 2003-09-09 Gary E. Alexander Fluid collection safety syringe
AU2003289010A1 (en) * 2002-12-13 2004-07-09 Terumo Kabushiki Kaisha Needle body for medical use and liquid-introducing tool
AT500930B1 (de) * 2004-10-25 2007-03-15 Pharma Consult Ges M B H & Co Verfahren und vorrichtung zum lyophilisieren, rekonstituieren und verabreichen eines rekonstituierten wirkstoffes
DE102006031712B3 (de) * 2006-07-08 2007-12-06 Haindl, Hans, Dr.med. Dipl.-Ing. Transfervorrichtung zur Überleitung einer Flüssigkeit aus einer ersten Flasche in eine zweite Flasche
JP5095382B2 (ja) * 2007-12-26 2012-12-12 テルモ株式会社 接続具
WO2010058806A1 (ja) * 2008-11-21 2010-05-27 テルモ株式会社 接続具
WO2012027563A1 (en) * 2010-08-25 2012-03-01 Baxter International Inc. Assembly to facilitate user reconstitution

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6224829U (ja) * 1985-07-26 1987-02-16
JP2002159559A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Fukai Kogyo Kk 薬液抽入抽出口用密封装置
JP2003339821A (ja) * 2002-05-23 2003-12-02 Chuei Products Co Ltd 輸液装置
JP2004313602A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Fukai Kogyo Kk バッグ栓及び薬液バッグ
JP2004358016A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Nipro Corp 穿刺ルートに沿って刺入が容易な穿刺針
JP2008523851A (ja) * 2004-12-16 2008-07-10 ツォンシャン ボタイ ファーマスーティック インスツルメンツ カンパニー リミテッド 薬剤混注用薬剤注入器
JP3130932U (ja) * 2007-02-02 2007-04-12 株式会社大塚製薬工場 薬液用容器

Also Published As

Publication number Publication date
US20120172830A1 (en) 2012-07-05
CN102481228A (zh) 2012-05-30
EP2476403A4 (en) 2014-11-26
EP2476403A1 (en) 2012-07-18
JPWO2011030787A1 (ja) 2013-02-07
CN102481228B (zh) 2014-07-09
WO2011030787A1 (ja) 2011-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5656846B2 (ja) 混合器具及び両頭針の刺通方法
JP6069936B2 (ja) 輸液セット
JP5896228B2 (ja) 医療用コネクタ
JP4817564B2 (ja) ニードルケース及び輸液容器
CN102481442B (zh) 连接器组装体
JP4454315B2 (ja) 希釈剤容器用のスライド式再構成装置
ES2608284T3 (es) Dispositivo de reconstitución
CN103167857B (zh) 连接器及连接器组装体
JP6128121B2 (ja) 医療用容器
KR100569223B1 (ko) 일체형 수액용기
JPH08126683A (ja) 輸液用容器
JP2011167230A (ja) 混合器具
WO2012132829A1 (ja) 両頭針及び混合器具
JP5411729B2 (ja) 薬剤投与具
WO2011052123A1 (ja) 医療用容器のコネクターセット
JPWO2011046210A1 (ja) キャップ、およびそれを用いた栄養剤用容器並びに栄養剤供給セット
WO2014136652A1 (ja) 液体投与具
US20220370290A1 (en) Medical packaging in the form of an infusion bag and method for transferring liquid from a vial to an infusion bag
JP6104747B2 (ja) 液体投与具
JPH05317384A (ja) 輸液容器
JP3238170B2 (ja) 輸液容器
JPH04253863A (ja) 輸液容器
JP2006081686A (ja) バイアルポートおよびこれを備えた薬液キット
JP2808224B2 (ja) 輸液容器
JPH0591681U (ja) 輸液容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5656846

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250