JP3238170B2 - 輸液容器 - Google Patents

輸液容器

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JP3238170B2
JP3238170B2 JP23709791A JP23709791A JP3238170B2 JP 3238170 B2 JP3238170 B2 JP 3238170B2 JP 23709791 A JP23709791 A JP 23709791A JP 23709791 A JP23709791 A JP 23709791A JP 3238170 B2 JP3238170 B2 JP 3238170B2
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彰宏 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は点滴治療に用いられる輸
液容器に関し、詳しくは治療時に無菌的に薬液を調整し
て使用することができるようにした輸液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】液状で保存すると変質する抗生物質や抗
癌剤などの粉末あるいは凍結乾燥された薬剤は、一般に
バイアルなどに収容されており、点滴治療を行う際に溶
解液で溶解して使用される。従来このような粉末あるい
は凍結乾燥剤は、薬剤の入ったバイアルと溶解液の入っ
た容器とを両頭針または連結管などの連通用具を用いて
連通し、溶解液を薬剤の入った容器に移し、薬剤を溶解
液で溶解して薬液に調製している。ところがこの操作は
煩雑で手間がかかる上に、薬剤の入った容器に連通用の
孔をあける操作を行うので調整される薬液が汚染される
恐れがある。
【0003】かかる問題を解決するものとして、特開平
2-1227号公報に薬剤容器と溶解液や希釈液(以下、総称
して「溶解液」という)の容器との連通が容易であり、
調製された薬液の汚染を確実に防止することができる輸
液容器が提案されている。この輸液容器は図6に示すよ
うに、内部に溶解液が収容された可撓性容器40と該可撓
性容器40に連結されたカプセル41と、該カプセル41内に
保持される薬剤容器42と、前記可撓性容器40の内部と薬
剤容器42の内部とを連通する連通手段43とからなってい
る。可撓性容器40は最上端に閉鎖膜44を備えた液体通路
部45を有しており、一方薬剤容器42の口部46は刺通可能
な栓で密封されている。前記連通手段43は中間にハブ47
を有し、両端に刃先を有する中空の穿刺針48と、該穿刺
針48の一方の刃によって薬剤容器42の栓が刺通された後
に、穿刺針48の他方の刃によって可撓性容器40の閉鎖膜
44が刺通されるように連通順序を制御する制動手段49と
からなっている。
【0004】前記制動手段49によって、薬剤容器42の栓
が刺通された後に可撓性容器40の閉鎖膜44が刺通され
る。この刺通操作には実施例として図7に示されるよう
なカム50を有するキャップ51をカプセル41に被せること
により、カム50が押さえ部材52のカムフォロア部53に当
接し、キャップ51の回転により押さえ部材52が下方に移
動するようになっている。その際、押さえ部材52のガイ
ド棒54とカプセル41の内面に形成されたガイド溝55の嵌
合によって薬剤容器42は回転不能かつ軸方向移動自在に
ガイドされ昇降するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、かかる
輸液容器は内部薬剤の汚染防止および薬剤容器と溶解液
容器との連通の簡略化という点に関してはかなり改良さ
れたけれども、制動手段49の部品が複雑であるとともに
部品点数が多く、またキャップ51の回転操作により連通
を行わねばならず、かなりの手間を要すという問題があ
る。本発明の目的は連通操作がきわめて簡単で、かつ部
品点数の少ない輸液容器を提供することである。
【0006】本発明は液体通路部と薬液取出口を有し内
部に溶解液または希釈液を収容した液体収容容器と、内
部に薬剤を収容した薬剤容器と、該液体収容容器と薬剤
容器を無菌的に連通させる連通手段、および前記液体収
容容器、連通手段、薬剤容器をこの順序に配置して無菌
的に密封し収容した袋状の包材からなる輸液容器におい
て、前記包材が、前記液体収容容器側と薬剤容器側のシ
ール面にそれぞれ吊下げ用孔を有しており、液体収容容
器側のシール面は薬液取出口の収容部分が幅狭になるよ
うに形成され、かつ薬液取出口の収容部分を横切るよう
に切取線が設けられてなる輸液容器である。
【0007】更に、本発明は前記輸液容器において、内
部に溶解液または希釈液が収容されており、一端に閉鎖
膜を備えた液体通路部を有し、他端に薬液取出口を有
し、かつ前記液体通路部の外周面に複数の環状リブと、
該環状リブにほぼ垂直の縦ガイドが設けられたボトル
と、第1円筒体と該第1円筒体の一端に形成された底壁
とからなる一端が開放されたほぼ円筒状の第1部材と、
第2円筒体と該第2円筒体の内部に形成された隔壁とか
らなる両端が開放されたほぼ円筒状の第2部材とからな
る連通部と、口部が刺通可能な栓で密封された薬剤容器
と、前記ボトル、連通部および薬剤容器を無菌的に密封
してなる包材とからなり、前記第1部材は中間にハブを
有し両端に刃先を有する中空の穿刺針を備え、かつ開放
側端部に前記ボトルの環状リブと係合する内方環状突起
を有しており、さらに前記第1円筒体には少なくとも1
つの切込みがその軸方向にほぼ平行に形成されるととも
に、少なくとも1つの外方突起がその外周面に形成され
ており、前記第2部材の隔壁には前記穿刺針の外径とほ
ぼ同一内径の開口部が形成されており、かつ前記ボトル
側の第2円筒体に前記第1部材の外方突起が嵌まる孔が
形成されてなる輸液容器である。
【0008】更にまた、本発明は前記輸液容器におい
て、第1部材の切込みが軸対称に一対形成されてなる輸
液容器である。また、本発明は前記輸液容器において、
第1部材の底壁に空気抜き孔が形成されてなる輸液容器
である。更に、本発明は前記輸液容器において、穿刺針
のボトル側刃先にゴムキャップが被せられてなる輸液容
器である。
【0009】
【作用】本発明の輸液容器においては、吊下げ用の孔を
液体収容容器側のシ−ル面と薬剤容器側のシ−ル面の両
方に設けてあるので、単に輸液容器をハンガ−などに吊
下げておくだけで薬剤を溶解することができる。すなわ
ち最初液体収容容器側の吊下孔をハンガ−に掛けて輸液
容器を吊るしておき、連通手段により液体収容容器と薬
剤容器とを連通すると、液体収容容器の溶解液が自然落
下して薬剤容器に移行し薬剤容器の薬剤が溶解される。
次に輸液容器を薬剤容器側の吊下孔をハンガ−に掛けて
吊るすと、調製された薬液が薬剤容器から液体収容容器
に自然落下により移行する。輸液治療を行う場合には、
薬液が全て液体収容容器に移行した段階で液体収容容器
の薬液取出口に輸液セットを接続すればよい。
【0010】また、図2の輸液容器においては、単にボ
トルを薬剤容器の方に押すだけで、連通部の作用によっ
て薬剤容器の内部とボトルの内部の連通を行うことがで
きる。すなわち、ボトルを薬剤容器の方へ押すと、第1
部材は外方突起と切込みによって軸方向内側に変形して
いるので第2部材の内部を摺動する。その結果、最初に
薬剤容器の栓が穿刺針によって刺通される。この場合ボ
トルの液体通路部の環状リブと第1部材の内方環状突起
は係合状態にあり、第1部材が摺動している間に穿刺針
が誤ってボトルの閉鎖膜を刺通することはない。
【0011】薬剤容器の栓を刺通した後に、更にボトル
を薬剤容器の方へ押すと、第1部材の底壁が第2部材の
隔壁に達し、第1部材の摺動は停止する。この時第1部
材の外方突起が第2部材の孔に嵌まり、第1部材は元の
形状に復帰してボトルの環状リブと第1部材の内方突起
の係合が解かれる。更に第1部材を押すと、ボトルは穿
刺針の方へ移動して穿刺針がボトルの閉鎖膜を刺通す
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明の一例を実施例に基づいて説明
する。図1は本発明の輸液容器の一実施例を示す平面図
であり、図2は包材を除く輸液容器の一部断面を含む平
面図であり、図3は図2に示す第1部材の一部破断斜視
図であり、図4は図2に示す第2部材の一部破断斜視図
であり、図5は本発明の包材を除く輸液容器の他の実施
例を示す平面図であり、図6は従来の輸液容器の要部断
面図であり、図7は図6に示す輸液容器の連通手段の一
部破断斜視図である。図中、1は液体収容容器(ボト
ル)、2は薬剤容器、3は連通手段、4は包材、5は第
1部材、6は第2部材、7は第1吊下孔、8は第2吊下
孔、9は第1シ−ル部、10は第2シ−ル部、12は薬液取
出口、13は液体通路部を示す。
【0013】図1および図2に示すように、本発明輸液
容器は内部に溶解液を収容したボトル1と、内部に乾燥
薬剤を収容した薬剤容器2と、このボトル1と薬剤容器
2を無菌的に連通させる連通手段3、およびボトル1、
連通手段3、薬剤容器2をこの順序に配置して無菌的に
密封し収容した袋状の包材4からなる輸液容器であり、
包材4のボトル1側のシ−ル面である第1シ−ル部9
と、薬剤容器2側のシ−ル面である第2シ−ル部10に
は、夫々吊下げ用の孔として第1吊下孔7と第2吊下孔
8が設けられている。そして第1シ−ル部9におけるシ
−ル面はボトル1の薬液取出口12の収容部分が幅狭にな
るように形成されており、第1シ−ル部9の薬液取出口
12収容部分には、好ましくはこの部分を横切るように切
取線11が設けられている。
【0014】以下各構成要素について詳しく説明する。
ボトル1はポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミドなどの可撓性に富む材料で形成された
容器であり、その連通手段3に接続される側の端部には
閉鎖膜(ボトル1内の溶解液を外部から遮断するための
薄膜。図示せず)を備えた液体通路部13が形成され、こ
の液体通路部13と反対側の端部には薬液取出口12が形成
されている。そして液体通路部13の外周面には複数の環
状リブ14からなる段差部15が形成されている。また、こ
の環状リブ14とほぼ垂直方向、すなわちボトル1の軸方
向には、後述する第1部材5の切込み24に挿入される縦
ガイド16が軸方向に平行に形成されている。なお、縦ガ
イド16の数は限定するものでないが通常1〜2個であ
る。
【0015】薬剤容器2はガラスまたはプラスチック製
であり、内部には固体状(粉末を含む)の薬剤が収容さ
れている。薬剤容器2の口部17は穿刺針21を刺通可能な
ゴム栓で密封されている。連通手段3はボトル1側の第
1部材5と薬液容器2側の第2部材6からなっており、
ボトル1を薬剤容器2の方に押した時に、第1部材5の
穿刺針21が先ず薬剤容器2の栓を刺通し、次いでボトル
1の閉鎖膜を刺通するようになっている。
【0016】第1部材5は第1円筒体18と該第1円筒体
18の一端に形成された底壁19とからなり、ボトル1側が
開放されたほぼ円筒状の部材で、ポリオレフィン、ポリ
塩化ビニル、ポリエステル、ABS樹脂、ポリカ−ボネ
−トなどの可撓性樹脂で製造される。第1部材5は中間
にハブ20を有し両端に刃先を有する中空の穿刺針21を備
えている。なお、本実施例においては、ハブ20は底壁19
と一体に形成されており、底壁19の中心の孔に穿刺針21
の針管が挿入され固着されているが、前記ハブ20を底壁
19と別体に形成して、針管が固着されたハブ20を底壁19
の孔に挿入する構造とすることも可能である。穿刺針21
のボトル1側の刃先には、薬剤容器2内の薬剤が洩れる
のを防ぐためのゴムキャップ34が被せられているのが好
ましい。また、ハブ20のボトル1側端部には止水性を高
めるために、O−リング33を設けるようにしてもよい。
【0017】第1部材5の開放側端部には、前記ボトル
1の環状リブ9と係合する内方環状突起22が形成されて
いる。この内方環状突起22は、穿刺針21が薬剤容器2の
栓を刺通するより前にボトル1の閉鎖膜を刺通しないよ
うにするための工夫であり、本発明輸液容器の組立に際
して、第1部材5にボトル1の液体通路部13を挿入し易
くするために、図2に示すようなテ−パ−23を形成して
おくのが好ましい。第1円筒体18には、図3に示すよう
な切込み24が形成されている。この切込み24は第1部材
5の内方への変形を容易ならしめるとともに、液体通路
部13の縦ガイド16を切込み24に挿入した時のガイド溝の
役目を果たすものであり、開放端側がやや幅広の台形の
形に形成するのが好ましい。切込み24の数は特に限定さ
れないが、第1部材5の軸方向内側への変形をスム−ズ
に行わせるためには、軸対称に複数個、通常2〜3個形
成するのが好ましい。
【0018】第1円筒体18の外周面には、第1部材5の
底壁19が第2部材6の隔壁29に達した時に、第2円筒体
28の孔32に嵌まる位置および大きさの外方突起25が形成
されている。この外方突起25の形状は特に限定されない
が、第2円筒体28の内周面との摺動性を考慮すれば、図
3に示されるような半球状であるのが好ましい。外方突
起25の数は1つでも複数個でもよいが、第1部材5の第
2部材6内への挿入をスム−ズに行わしめるためには、
切込み24と同様に軸対称に複数個形成するのが好まし
い。また外方突起25と切込み24とを図3に示すように交
互に配置してもよい。第1円筒体18の下端外周面には、
好ましくは図3に示すような環状溝37が形成される。こ
の環状溝37は輸液を行う前に第2円筒体28の内周面に形
成された第1環状小リブ35と係合しており、輸液時には
第2環状小リブ36と係合して、夫々輸液前および輸液時
における第1部材5と第2部材6の抜けを防止する役割
を果たしている。なお、26は空気抜き孔であり、第1部
材5を第2部材6内に挿入する際に、図2において27で
示す部分の空気が圧縮されて、その抵抗で連通操作に力
を要すようになるのを防止している。空気抜き孔26は通
常第1部材5の底壁19に形成される。
【0019】第2部材6は第2円筒体28と該第2円筒体
28の内部に形成された隔壁29とから構成されており、両
端が開放された構造になっている。第2部材6は第1部
材5と同様の材料で製造されており、前記隔壁29には穿
刺針21の外径とほぼ同一の内径を有する開口部30が形成
されている。穿刺針21はこの開口部30内を摺動しつつ移
動し、すなわち実質的な液密状態を保ちつつ移動しうる
ように構成されている。本実施例の第2円筒体28はバイ
アル2側が小径でボトル1側が大径であるが、必ずしも
これに限定されるものではなく、接続される口部17また
は液体通路部13のサイズに応じて適宜の直径を選定する
ことができる。薬剤容器2が接続される側の第2円筒体
28内部には肩部31が形成されており、薬剤容器2の口部
17の上端外周部がこの肩部31に当接している。また、隔
壁29よりもボトル1側の第2円筒体28には前記外方突起
25の嵌まる孔32が外方突起25と同数形成されている。
【0020】35および36はそれぞれ第2円筒体28の内周
面に形成された第1の環状小リブおよび第2の環状小リ
ブであり、これら2つの環状小リブは前述の環状溝37と
係合する。第1の環状小リブ35は環状溝37と係合して
(図2参照)本発明の輸液容器をセッティングする際の
位置決めの役割を果たすとともに、第1部材5と第2部
材6の抜け防止の役割も果たしている。また、連通が終
了して輸液を行う場合には、第2環状小リブ36と環状溝
37とが係合して、第1部材5と第2部材6が移動して抜
けてしまうのを防ぐ役割を果たしている。
【0021】包材4はボトル1、薬剤容器2および連通
手段3を無菌的に密封する外装材であり、ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデンなどで形成される。そして包材4のボト
ル1側の端部および薬剤容器2側の端部は熱溶着などの
手段によって密封されており、ボトル1側の接着面であ
る第1シール部9と薬剤容器2側の接着面である第2シ
ール部10には夫々ハンガーなどに掛けて吊下げるための
第1吊下孔7および第2吊下孔8が穿設されている。第
1シール部9におけるシール面はボトル1の薬液取出口
12の収容部分が幅狭になるように形成されており、第1
シール部9の薬液取出口12の収容部分には、好ましくは
この幅狭部分を横切るように切取線11が設けられてい
る。
【0022】本発明の輸液容器は、ボトル1、薬剤容器
2および連通手段3を、クリ−ンル−ムなどの無菌的雰
囲気下で図2に示される状態にセットしたのち、包材4
に収容してその開口部分をシールし、第1吊下孔7およ
び第2吊下孔8を穿設した後必要ならば切取線11を設け
ることにより得られる。本発明において、薬剤容器2に
収容される薬剤の例としては次のようなものがある。抗
生物質としては、セファゾリンナトリウム、セフチゾキ
シムナトリウム、塩酸セフォチアム、塩酸セフメノキシ
ム、セファセトリルナトリウム、セファマンドールナト
リウム、セファロリジン、セフォタキシムナトリウム、
セフォテタンナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、
セフスロジンナトリウム、セフテゾールナトリウム、セ
フピラミドナトリウム、セフメタゾールナトリウム、セ
フロキシムナトリウムなどのセフェム系抗生物質、ま
た、アンピシリンナトリウム、カルベニシリンナトリウ
ム、スルベニシリンナトリウム、チカルシリンナトリウ
ムなどのペニシリン系抗生物質などがある。抗腫瘍剤と
しては、マイトマイシンC、フルオロウラシル、テフガ
ール、シタラビンなどがある。抗潰瘍剤としては、ファ
モチジン、塩酸ラニチジン、シメチジンなどがある。ま
た、ボトル1に収容される溶解液としては、たとえば生
理食塩水、5%ブドウ糖液、注射用蒸留水のほか、各種
の電解質を含む溶液が用いられる。
【0023】次に図1〜図4の輸液容器の連通操作につ
いて説明する。連通操作を開始する前には、第1部材5
の内方環状突起22とボトル1の環状リブ14とがボトル1
先端から数えて最初の溝の部分で係合しており、この状
態では第1部材5は外方突起25および切込み24の作用に
より内方に変形している。ボトル1をバイアル2側へ押
していくと、ボトル1は内方環状突起22と係合している
ので、ボトル1と穿刺針21の位置関係に変化はなく、第
1部材5が第2部材6内を摺動していく。従って穿刺針
21も移動して、まず薬剤容器2のゴム栓が刺通される。
このゴム栓の刺通が完了して第1部材5の底壁19が第2
部材6の隔壁29まで到達すると、外方突起25は孔32内に
嵌まるので、第1部材5の内方への変形は部材自身の弾
性力によって元の形状に戻る。その結果、内方環状突起
22と環状リブ14との係合状態が解かれる(移動可能な程
度に緩くなる状態を含む)。そして、薬剤容器2方向に
さらにボトル1を押すと、ボトル1が第1部材5内に挿
入されて、今度は穿刺針21によって閉鎖膜が刺通され
る。連通が完了したのち第1吊下孔7をハンガーに掛け
て輸液容器を吊るすと、ボトル1の溶解液が自然落下し
て薬剤容器2に移行し、薬剤容器2内の薬剤が溶解され
る。次に第2吊下孔8をハンガーに掛けて輸液容器を吊
るすと、調製された薬液が薬剤容器2からボトル1に自
然落下により移行する。輸液治療を行う場合には、薬液
が全てボトル1に移行した段階で切取線11から下の第1
シール部9を切離し、露出されたボトル1の薬液取出口
12に輸液セットを接続すればよい。
【0024】図5は本発明の包材を除く輸液容器の他の
実施例を示す概略平面図である。図5の輸液容器は、薬
剤が収容された薬剤容器61を収納するカプセル65、溶解
液が収容され、かつ放出出口64を有する溶解液容器62、
前記薬剤容器61を前記溶解液容器62へ向かってカプセル
65内を移動させるための押圧手段66、前記薬剤容器61と
前記溶解液容器62は導管手段63で連結され、両容器61と
62とを選択的に連通する破断部材67および中空針68とか
らなっている。図5の輸液容器の連通操作は、先ず押圧
手段66で薬剤容器61をカプセル65内で下方へ移行させる
ことによって、中空針68の先端が薬剤容器の端部のゴム
栓69を刺通する。次いで、人手によって破断部材67を折
り通路を開くことによって、溶解液容器62と薬剤容器61
が連通される。そして溶解液容器62の溶解液が薬剤容器
に入り薬剤と混合する。その後、薬剤を混合した混合液
は溶解液容器62へ移行され、放出出口64から点滴され
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたことから明らかなよう
に、本発明の輸液容器は包材の液体収容容器側およびバ
イアル側のシール面に輸液容器吊り下げ用の孔が設けら
れているので、溶解液および薬液を移動させる操作(溶
解液容器を押したり揉んだりする操作)が不要になる。
また図2の輸液容器は「押す」操作だけで連通操作を行
ううことができ、従来の回転操作式の輸液容器に比べて
簡単な動作で薬剤と溶解液の混合を行うことができる。
更に、連通操作が単純化されたことに伴い、容器全体の
部品点数が少なくなり、かつ構造も簡単にすることがで
きるので、製品のコストダウンを計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の輸液容器の一実施例を示す平面図であ
る。
【図2】包材を除く輸液容器の一部断面を含む平面図で
ある。
【図3】図2に示す第1部材の一部破断斜視図である。
【図4】図2に示す第2部材の一部破断斜視図である。
【図5】本発明の包材を除く輸液容器の他の実施例を示
す平面図である。
【図6】従来の輸液容器の要部断面図である。
【図7】図6に示す輸液容器の連通手段の一部破断斜視
図である。
【符号の説明】
1 液体収容容器(ボトル) 2 薬剤容器 3 連通手段 4 包材 5 第1部材 6 第2部材 7 第1吊下孔 8 第2吊下孔 9 第1シ−ル部 10 第2シ−ル部 12 薬液取出口 13 液体通路部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体通路部と薬液取出口を有し内部に溶
    解液または希釈液を収容した液体収容容器と、内部に薬
    剤を収容した薬剤容器と、該液体収容容器と薬剤容器を
    無菌的に連通させる連通手段、および前記液体収容容
    器、連通手段、薬剤容器をこの順序に配置して無菌的に
    密封し収容した袋状の包材からなる輸液容器において、
    前記包材が、前記液体収容容器側と薬剤容器側のシール
    面にそれぞれ吊下げ用孔を有しており、液体収容容器側
    のシール面は薬液取出口の収容部分が幅狭になるように
    形成され、かつ薬液取出口の収容部分を横切るように切
    取線が設けられてなる輸液容器。
  2. 【請求項2】 内部に溶解液または希釈液が収容されて
    おり、一端に閉鎖膜を備えた液体通路部を有し、他端に
    薬液取出口を有し、かつ前記液体通路部の外周面に複数
    の環状リブと、該環状リブにほぼ垂直の縦ガイドが設け
    られたボトルと、 第1円筒体と該第1円筒体の一端に形成された底壁とか
    らなる一端が開放されたほぼ円筒状の第1部材と、第2
    円筒体と該第2円筒体の内部に形成された隔壁とからな
    る両端が開放されたほぼ円筒状の第2部部材とからなる
    連通部と、 口部が刺通可能な栓で密封された薬剤容器と、 前記ボトル、連通部および薬剤容器を無菌的に密封して
    なる包材とからなり、前記第1部材は中間にハブを有し
    両端に刃先を有する中空の穿刺針を備え、かつ開放側端
    部に前記ボトルの環状リブと係合する内方環状突起を有
    しており、さらに前記第1円筒体には少なくとも1つの
    切込みがその軸方向にほぼ平行に形成されるとともに、
    少なくとも1つの外方突起がその外周面に形成されてお
    り、前記第2部材の隔壁には前記穿刺針の外径とほぼ同
    一内径の開口部が形成されており、かつ前記ボトル側の
    第2円筒体に前期第1部材の外方突起が嵌まる孔が形成
    されてなる請求項1に記載の輸液容器。
  3. 【請求項3】 第1部材の切込みが軸対称に形成されて
    なる請求項2に記載の輸液容器。
  4. 【請求項4】 第1部材の底壁に空気抜き孔が形成され
    てなる請求項2に記載の輸液容器。
  5. 【請求項5】 穿刺針のボトル側刃先にゴムキャップが
    被せられてなる請求項2に記載の薬液充填注射器。
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