JPH0591681U - 輸液容器 - Google Patents

輸液容器

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JPH0591681U
JPH0591681U JP3325992U JP3325992U JPH0591681U JP H0591681 U JPH0591681 U JP H0591681U JP 3325992 U JP3325992 U JP 3325992U JP 3325992 U JP3325992 U JP 3325992U JP H0591681 U JPH0591681 U JP H0591681U
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JP
Japan
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cap
container
capsule
groove
drug
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JP3325992U
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誠三 砂子
健 田村
宏 福間
周司 長谷川
三津夫 村上
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Nipro Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用後にキャップを逆回転させるだけで容易
にキャップをカプセルから取りはずすことができる輸液
容器を提供する。 【構成】 溶解液が収納された可撓性容器と、内面にガ
イドが形成されたカプセルと、該カプセル内に保持され
る薬剤容器と、前記可撓性容器の内部と薬剤容器の内部
とを連通する連通手段と、前記カプセルに気密に被冠さ
れ、その下端付近に複数の溝が形成されたキャップと、
前記キャップの下端付近に設けられ、キャップの溝と係
合しうるリブを備えた係合リングとからなっている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は点滴注射に用いられる輸液容器に関するものであり、医療の分野で用 いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来より病院等の医療機関においては、バイアル等の容器に入った粉末薬剤あ るいは凍結乾燥薬剤を溶解して輸液として点滴注射に用いるが、この際に、上記 薬剤の入った容器とその薬剤の溶解液の入った容器とを両頭針あるいは連結管等 の接続用具を用いて接続し、溶解液を薬剤の入った容器に移し、薬剤を溶解して いる。
【0003】 ところがこの操作は繁雑で手間がかかる上に、外気中で薬剤の入った容器に接 続用の穴をあける操作を行なうので、中の薬剤が汚染される可能性がある。
【0004】 そこで上記のような問題を解消するものとして、本出願人はさきにキャップを 回転させるだけで薬剤の入った容器とその薬剤の溶解液の入った容器とを連通状 態にすることができる輸液容器を提案した(特願平3-150277号)。
【0005】 この輸液容器は、図22〜23に示されるように (a) 内部に溶解液または希釈液が収納され、上端に閉鎖膜で閉鎖された液体通路 部111 を有する可撓性容器101 と、 (b) 該可撓性容器101 に連結されており、その内面にガイドが形成されたカプセ ル102 と、 (c) 口部が刺通可能な栓で密封されており、前記カプセル内に保持される薬剤容 器103 と、 (d) 前記可撓性容器101 の内部と薬剤容器103 の内部とを連通する連通手段と、 (e) 前記カプセル102 に気密に被冠された、前記薬剤容器103 を下降させるため のキャップ104 と、 (f) 前記カプセル102 のガイド125 の溝に嵌まるガイド棒152 を備えており、か つ薬剤容器103 の底部に嵌められた押え部材108 とからなり、前記キャップ104 の頂部下面に円弧状の板からなる一対のカム148 が軸対称に形成されており、前記押え部材108 とカム148 とが係合しており、キ ャップ104 の回転により前記カム148 が押え部材108 を介して薬剤容器103 を下 方へ移動させ、前記連通手段によって薬剤容器103 の内部と可撓性容器101 の内 部とが連通されるように構成されたことを特徴としている。そして、この輸液容 器においては、キャップ頂部の下面に形成されたカム148 と、薬剤容器103 の底 部に嵌められた押え部材108 とを用いて、キャップ104 の回転運動を押え部材の 下降運動へと転換させており、しかもこの転換をキャップ104 を被冠したままで 行うことができるので細菌の侵入を完全に防止することができる。この輸液容器 は、現在実用化されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ガラス製部品、金属製部品およびプラスチック製部品などから構成 されている使用済輸液容器を廃棄するに際し、自治体によっては分別廃棄が義務 付けられているところがある。このため輸液容器をこれらの材料ごとに分ける必 要があるが、前述した輸液容器においては、キャップ104 の内周壁下端付近に形 成された環状溝とカプセル107 の外周壁に形成された環状リブとの嵌合によって 、キャップ104 は回動自在ではあるがカプセルに固定されているため、容器の分 解作業は容易ではなかった。このため、分解が容易であり、分別廃棄に簡単に対 応できる輸液容器が望まれていた。
【0007】 本考案は、叙上の事情に鑑みてなされたものであり、使用後に簡単にキャップ をカプセルからとりはずし、カプセル内の収容物を容易に取り出し分別廃棄する ことができる輸液容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本考案の輸液容器は、 (a) 内部に溶解液または希釈液が収納され、上端に閉鎖膜で閉鎖された液体通路 部を有する可撓性容器と、 (b) 該可撓性容器に連結されており、その内面にガイドが形成されたカプセルと 、 (c) 口部が刺通可能な栓で密封されており、前記カプセル内に保持される薬剤容 器と、 (d) 前記可撓性容器の内部と薬剤容器の内部とを連通する連通手段と、 (e) 前記カプセルに気密に被冠された、前記薬剤容器を下降させるためのキャッ プと、 (f) 該キャップの下端縁と係合しうる係合リングと、 (g) 前記カプセルのガイドの溝に嵌まるガイド棒を備えており、かつ薬剤容器の 底部に嵌められた押え部材 とからなり、 前記キャップの頂部下面に円弧状の板からなる一対のカムが軸対称に形成されて おり、前記押え部材とカムとが係合しており、キャップの回転により前記カムが 押え部材を介して薬剤容器を下方へ移動させ、前記連通手段によって薬剤容器の 内部と可撓性容器の内部とが連通されるように構成されており、かつ、前記キャ ップの外周壁の下端付近にはキャップの円周方向に複数の溝が形成されており、 各溝は一方の側にキャップ下端側に開放されて導入部を形成しており、他方の側 の端部に停止部を備えており、前記係合リングの内周壁には、前記溝の導入部よ り導入されて、前記溝と係合しうる複数のリブが形成されてなることを特徴とし ている。
【0009】
【作用】
本考案においては、内周壁にリブが形成された係合リングを用い、この係合リ ングのリブをキャップの下端付近に形成した溝に嵌めてキャップの回転運動(す なわちカプセル内の薬剤容器の下降運動)を行ない、使用後はキャップを逆回転 させるだけで前記リブが溝からはずれるよう構成されている。このため、キャッ プを容易にカプセルから取りはずすことができる。
【0010】
【実施例】
つぎに添付図面に基づき本考案の輸液容器を説明する。
【0011】 図1は本考案の一実施例にかかわる輸液容器の要部断面図、図2はカプセルの 縦断面図、図3はカプセルの平面図、図4はキャップの斜視図、図5は係合リン グの斜視図、図6は係合リングのリブをキャップの溝に導入するときの説明図、 図7はキャップ回転時におけるリブと溝の説明図、図8はキャップの逆回転終了 時におけるリブと溝の説明図、図9〜10はキャップおよび係合リングの他の実施 例の説明図、図11は押下げ機構の一部破断斜視図、図12は制動手段の正面図、図 13は制動手段の平面図、図14は刺通順序制御機構の一部破断斜視図、図15は液体 通路部の縦断面図、図16はラバーストッパの縦断面図、図17〜19は前記実施例の 刺通動作順序を示す断面図、図20〜21は懸架手段の一例を示す斜視図である。
【0012】 図1に基づき、まず本実施例の全体構成を説明する。
【0013】 同図において、1は可撓性容器(以下、バッグという)、2はカプセル、3は 薬剤容器としての薬剤バイアル(以下単に、バイアルという)、4はキャップ、 5は係合リングである。
【0014】 バッグ1は溶解液を入れる容器で、軟質の塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系 樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体などの可撓性に富む材料で形成された容器で ある。なおポリオレフィン系樹脂は耐薬品性に優れ、溶解液中への溶出物も少な いので好ましい。バッグ1の上端には液体通路部11が形成されており、また下端 には薬液取出口13が形成されている。
【0015】 カプセル2はバイアル3を収容するための略円筒状の容器であり、ポリオレフ ィン系樹脂などの材料で形成されている。カプセル2の上端は開放されており、 下端には底部15が形成されている。また底部15の下面には液体通路部11を結合す るための結合部16が形成されている。この結合部16に前記液体通路部11を挿入す ることによりカプセル2とバッグ1とが連結される。
【0016】 カプセル2の内部にはバイアル3が収納されている。このバイアル3は公知の ガラス製またはプラスチック製のバイアルであり、内部には固体状の薬剤が入れ られている。バイアル3はその口部17が下向きになるように収納され、口部17は 刺通可能なゴム栓で密封されている。カプセル2内部において、バイアル3の口 部17とカプセル底部15との間には穿刺針7が固着された制動手段6が配置されて いる。この制動手段6は穿刺針7の刺通順序を制御するものであり、詳細は後述 する。
【0017】 カプセル2の上部にはキャップ4が気密に被冠されている。キャップ4はバイ アル3を無菌的に保護するとともに、バイアル3を押し下げる働きを奏するもの である。キャップ4の上面には懸架手段18が設けられている。この懸架手段18は 輸液容器を吊り下げるためのもので、たとえば図20〜21に示されるような、フッ クに引っ掛けるための懸垂環18a と懸垂帯18b とからなり、懸垂帯18b はヒンジ 部18c で折り曲げうるようにしたものが用いられる。キャップ4の下端付近には 、キャップ4の溝と係合しうるリブを備えた係合リング5が設けられている。本 考案の特徴は、このキャップ4の下端付近に溝を形成して、後述する係合リング 5との協働作用により、使用後のキャップ4の取りはずしを容易にしたことであ る。
【0018】 つぎに前記輸液容器の各部の構成を詳細に説明する。
【0019】 図2〜3にはカプセル2の詳細が示されている。略円筒状のカプセル2は軸方 向に沿って上方から順に、上端部21、中間部22、下端部23を有している。上端部 21は前記キャップ4が被冠される部分であり、上端部21の下端外周には係合突起 24が環状に形成されている。カプセル2の内壁面においては、上端部21から下端 部23にかけてガイド25が形成されている。このガイド25は2本の幅広の縦リブ25 a 、25b によって、摺動溝25c を形成したもので、カプセル中心軸に対し軸対称 に2ヵ所形成されている。このガイド25は、後述する押え部材を回転不能に拘束 し、軸方向への移動のみを案内するものである。
【0020】 また前記ガイド25より90°ずれた位置において、カプセル2の内壁面には中間 部22の部分に、ガイド26が形成されている。このガイド26は2本の縦リブ26a 、 26b によって溝26c を形成したもので、これもカプセル中心軸に対し軸対称に2 ヵ所形成されている。またガイド26の最下段には掛止部27が形成されている。ガ イド26は前記制動手段6を回動不能に拘束し、掛止部27は制動手段6の刺通順序 を制御するために設けられている。
【0021】 さらにカプセル2内壁面には、リブ28が縦方向(図2における上下方向のこと をいう)に形成されており、このリブ28はカプセル2内でバイアル3を垂直に保 持し、かつ外力を加えたときは軸方向移動自在に保持するものである。
【0022】 カプセル2の底部15には孔29が穿孔されている。この孔29は穿刺針7を通すと ともに、後述するラバーストッパ41を挿入する孔である。
【0023】 結合部16は底部15の下面に孔29と同軸に形成されている。この結合部16は二重 筒であり、あいだの環状溝31内に液体通路部11の上端部が挿入されるようになっ ている。そして該溝31の内壁には係合溝32が形成されている。
【0024】 さてつぎに、キャップ4を用いた容器押し下げ機構を図11に基づき説明する。
【0025】 キャップ4は頂部46と筒状の側壁47とを有する筒状体である(なお頂部46上面 には懸架手段18が設けられているが図11では図示されていない)。キャップ4の 頂部46下面には2枚のカム48が形成されている。このカム48は約 140°の角度に わたって形成された円弧状の板で軸対称に一対設けられている。そして各カム48 の高さは一直線状に変化している。一方、カプセル2の内部にはバイアル3が入 れられており、カプセル2の上端開口にはバイアル3の底部3aが位置している。 そしてバイアル3の底部3aには押え部材8が嵌められている。
【0026】 押え部材8は梁51とその両端に垂下されたガイド棒52からなるカスガイ状の部 材であり、各ガイド棒52の上端には斜面に形成されたカムフォロア部53が形成さ れている。ガイド棒52はカプセル2の内面に形成されたガイド25の溝25c に嵌ま り、回転不能かつ軸方向移動自在にガイドされ昇降する。
【0027】 キャップ4の外周壁の下端付近には図4に示されるように、キャップ4の円周 方向に一対の溝80が形成されている。各溝80は、一方の側がキャップ下端側に開 放されて、導入部81を形成しており、他方の側の端部には停止部82が形成されて いる。なお、図4では一本の溝しか形成されていないようにみえるが、180 °反 対側にも溝の導入部81および停止部82が形成されている。なお、溝の数は3以上 であってもよい。
【0028】 一方、係合リング5には、図5に示されるように前記溝80の導入部より導入さ れうる長さの一対のリブ83が形成されている。また、前記キャップ4の下端面84 (図4、11参照)と当接する第1肩部85およびカプセル2の係合突起24と係合し うる第2肩部86を有している。なお、係合リング5の内周面下縁には一対の突部 87が形成されており、組立時においてこの突部87がカプセル2の係合突起24の対 応する部位に形成された突部(図示せず)を乗り越えて係合するようになってい る。このため、キャップ取りはずし時にはキャップだけ逆回転させればよい。
【0029】 以上の構成により、カプセル2の上端部21にキャップ4を嵌合した状態で、キ ャップ4を回転させると、カム48が押え部材8のカムフォロア部53に当接して押 え部材8とともにバイアル3をカプセル2内で下方に押し下げることができる。 このばあいに、容器組立時においては図6〜7に示されるように、溝80の導入部 81を利用して係合リング5のリブ83がキャップ4の溝80内に導入されており、キ ャップ4はカプセル2の上部に気密に被冠された状態にある。この状態でキャッ プ4を時計方向に回転させると、前述したごとく、バイアル3が押し下げられて バイアル3とバッグ1が連通する。そして、連通後にキャップ4を反時計方向に 回転させると、図8に示されるように係合リング5のリブ83がキャップ4の停止 部82に当接する。この状態では、もはやリブ83は溝80と係合しておらないので、 キャップ4を係合リング5とは反対側に移動させるだけで簡単にキャップ4をカ プセル2から取りはずすことができる。こうして、カプセル2内のバイアル3や 穿刺針7を容易に取り出すことができる。
【0030】 なお、図9に示されるようにキャップ4の溝80の上部にストッパ90を設けると ともに、係合リング5に上方へ付勢された舌片91を形成し、容器使用前において はこのストッパ90内に舌片91をセットしておき、係合リング5だけの回転を阻止 し、舌片91を指で下方に押さえた状態(図10参照)でキャップ4と係合リング5 を共に回転せしめるようにしてもよい。
【0031】 つぎに制動手段6による連通順序の制御機構を図12〜13に基づき説明する。
【0032】 図12〜13には制動手段6が示されている。この制動手段6は腕部54と、その両 端に立設された係止部55と、係止部55より内側に立設された押圧部56とを有し、 ポリプロピレンなどの可撓性のある合成樹脂により成形されている。係止部55の 先端には係止爪57が横方向外向きに突出している。また押圧部56の頭部はバイア ル3の首部19に嵌まる形状となっている。2個の押圧部56間の間隔はバイアル3 の口部17の外径より小さく、首部19の外径よりもやや大きい大きさである。また 押圧部56と係止部55との間には係止部55が内側に撓むだけの隙間が設けられてい る。前記腕部54の中央下部には穿刺針7のハブ58が一体に成形されており、その 中心の孔59には穿刺針7の針体が挿入され、固着されている。
【0033】 前記制動手段6は、図13に示されるようにカプセル2内部に入れられ係止爪57 がカプセル2の掛止部27に当接するように装着される。この制動手段6と穿刺針 7により実用新案登録請求の範囲にいう連通手段が構成されている。なお、連通 手段としては、特表昭61-501129 号公報に示されている破断部材からなる連通手 段を含む公知の連通手段を用いることができる。
【0034】 本考案において、バイアル3に入れられる薬剤の一例としてはつぎのものがあ る。
【0035】 抗生物質としては、セファゾリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、塩 酸セフォチアム、塩酸セフメノキシム、セファセトリルナトリウム、セファマン ドールナトリウム、セファロリジン、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン ナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフスロジンナトリウム、セフテゾー ルナトリウム、セフピラミドナトリウム、セフメタゾールナトリウム、セフロキ シムナトリウムなどのセフェム系抗生物質、またアンピシリンナトリウム、カル ベニシリンナトリウム、スルベニシリンナトリウム、チカルシリンナトリウムな どのペニシリン系抗生物質がある。抗腫瘍剤としては、マイトマイシンC、フル オロウラシル、テガフール、シタラビンなどがある。抗潰瘍剤としては、ファモ チジン、塩酸ラニチジン、シメチジンなどがある。
【0036】 バッグ1に入れられる溶解液としては、たとえば生理食塩水、5%ブドウ糖液 、注射用蒸溜水のほか、各種の電解質を含む溶液が用いられる。
【0037】 液体通路部11はバッグ1と同じ材質の、たとえばポリオレフィン系樹脂などで 成形された筒状体であり、図15に示されているように上端部33と下端部34とを有 している。上端部33の外周には係合突起35とフランジ36とが形成されている。係 合突起35は前記結合部16の係合溝32に嵌まり該液体通路部11を結合部16から抜け ないようにしっかりと結合する。下端部34はバッグ1の本体にインパルスシーラ 、加熱金型、高周波ウエルダー、超音波発生装置などの手段で溶着されている。
【0038】 前記液体通路部11の筒体内部には閉鎖膜38が一体形成されている。この閉鎖膜 38は全体または一部の肉厚が薄い膜で、穿刺針7で刺通されるまでは、バッグ1 内を液密に保つ働きを奏する。
【0039】 図16にはラバーストッパ41が示されている。ラバーストッパ41は溶解液がカプ セル2内にリークするのを防ぐための底部42を備えたゴム製の筒状体であり、筒 体43の上端部内周面には環状リブ44が形成されている。このリブ44は穿刺針7の 後述するハブ外周に密着するものである。前記底部42の内周面中央には円錐形の 切り欠き45が形成され、穿刺針7を刺通したときに刃先によってゴムが切り取ら れ、それが穿刺針7内に詰まる事故の発生を防止している。このラバーストッパ 41は前記液体通路部11のカプセル2側内周に嵌められると、前記底部42は液体通 路部11中の閉鎖膜38のカプセル2側表面に接触するようになっている。
【0040】 つぎに以上のようにして組み立てられた輸液容器の連通動作を図17〜19に基づ き説明する。
【0041】 キャップ4を矢印A方向に回転させていくと、カム48が押え部材8を押し下げ るので、バイアル3は下降させられる。バイアル3の口部17が制動手段6の押圧 部56を外方に押し曲げると、該押圧部56と係止爪57との間隔が狭くなるので係止 爪57が掛止部27から抜け出ようとしても押圧部56に当って、抜け出せなくなりバ イアル3が下降するにもかかわらず、制動手段6は下降することがない。
【0042】 さらにキャップ4を矢印A方向に回転させると、バイアル3が下降して、その 口部17が制動手段6の2個の押圧部56の間にはさまれる。このとき口部17内のゴ ム栓20が穿刺針7の上側の刃により刺通される。
【0043】 穿刺針7の刺通が完了するまでは上記のように押圧部56と係止爪57との隙間が 狭いので、制動手段6は下降しないが、刺通の完了と同時に押圧部56がほぼ直立 した状態に復帰し係止爪57との間の隙間が大きくなる(図18参照)。これにより 制動手段6が掛止部27から脱出して下降しうる状態となる。
【0044】 さらにキャップ4を矢印A方向に廻すと、バイアル3が下降するが、係止部55 が内側に撓められるので、制動手段6も一緒に下降する(図19参照)。そうして 、穿刺針7の下側の刃によりラバーストッパ41の底部42と液体通路部11の閉鎖膜 38とが連続的に刺通される。これにより、バイアル3の内部とバッグ1の内部と が穿刺針7により連通される。このように、先にカプセル2内のバイアル3のゴ ム栓20を刺通し、ついでバッグ1の閉鎖膜38を刺通するようにしているので、バ ッグ1内の溶解液がカプセル2内に洩れることがない。なおハブ58の周囲にはラ バーストッパ41の環状リブ44が最初から密着しており、穿刺針7による閉鎖膜38 の刺通の初期段階でも溶解液の洩れを防止している。
【0045】 このようにして、バイアル3とバッグ1とが連通すると、バッグ1を圧迫した り、もんだりして内部の溶解液の一部をバイアル3内に送り込んで、バイアル3 内の薬剤を溶解する。そして再びバッグ1を圧迫したり、もんだりすると、バイ アル3内の薬液は、バッグ1内に戻る。戻された薬液はバッグ1の薬液取出口13 に輸液チューブなどを接続して輸液として用いられる。そして、連通後は、前述 のようにキャップ4を反時計方向に回転させると、係合リング5とキャップ4と の係合状態が解かれ、簡単にキャップ4をカプセル2から取りはずすことができ る。
【0046】
【考案の効果】
以上説明したとおり、本考案の輸液容器によれば、容器使用後においてキャッ プを逆回転させるだけの操作で簡単にキャップをカプセルから取りはずすことが できるので、カプセル内のバイアルなどを容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例にかかわる輸液容器の要部断
面図である。
【図2】カプセルの縦断面図である。
【図3】カプセルの平面図である。
【図4】キャップの斜視図である。
【図5】係合リングの斜視図である。
【図6】係合リングのリブをキャップの溝に導入すると
きの説明図である。
【図7】キャップ回転時におけるリブと溝の説明図であ
る。
【図8】キャップ逆回転終了時におけるリブと溝の説明
図である。
【図9】キャップと係合リングの他の実施例の説明図で
ある。
【図10】キャップと係合リングの他の実施例の説明図
である。
【図11】押下げ機構の一部破断斜視図である。
【図12】制動手段の正面図である。
【図13】制動手段の平面図である。
【図14】刺通順序制御機構の一部破断斜視図である。
【図15】液体通路部の縦断面図である。
【図16】ラバーストッパの縦断面図である。
【図17】前記実施例の刺通動作順序を示す断面図であ
る。
【図18】前記実施例の刺通動作順序を示す断面図であ
る。
【図19】前記実施例の刺通動作順序を示す断面図であ
る。
【図20】懸架手段の一例を示す斜視図である。
【図21】懸架手段の一例を示す斜視図である。
【図22】従来の輸液容器の要部断面図である。
【図23】従来の輸液容器の押下げ機構の一部破断斜視
図である。
【符号の説明】
1 可撓性容器 2 カプセル 3 薬剤容器 4 キャップ 5 係合リング 6 制動手段 7 穿刺針 80 溝 83 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長谷川 周司 大阪市北区本庄西三丁目9番3号 株式会 社ニッショー内 (72)考案者 村上 三津夫 大阪市北区本庄西三丁目9番3号 株式会 社ニッショー内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 内部に溶解液または希釈液が収納さ
    れ、上端に閉鎖膜で閉鎖された液体通路部を有する可撓
    性容器と、 (b) 該可撓性容器に連結されており、その内面にガイド
    が形成されたカプセルと、 (c) 口部が刺通可能な栓で密封されており、前記カプセ
    ル内に保持される薬剤容器と、 (d) 前記可撓性容器の内部と薬剤容器の内部とを連通す
    る連通手段と、 (e) 前記カプセルに気密に被冠された、前記薬剤容器を
    下降させるためのキャップと、 (f) 該キャップの下端縁と係合しうる係合リングと、 (g) 前記カプセルのガイドの溝に嵌まるガイド棒を備え
    ており、かつ薬剤容器の底部に嵌められた押え部材とか
    らなり、 前記キャップの頂部下面に円弧状の板からなる一対のカ
    ムが軸対称に形成されており、前記押え部材とカムとが
    係合しており、キャップの回転により前記カムが押え部
    材を介して薬剤容器を下方へ移動させ、前記連通手段に
    よって薬剤容器の内部と可撓性容器の内部とが連通され
    るように構成されており、かつ、前記キャップの外周壁
    の下端付近にはキャップの円周方向に複数の溝が形成さ
    れており、各溝は一方の側にキャップ下端側に開放され
    て導入部を形成しており、他方の側の端部に停止部を備
    えており、前記係合リングの内周壁には、前記溝の導入
    部より導入されて、前記溝と係合しうる複数のリブが形
    成されてなることを特徴とする輸液容器。
  2. 【請求項2】 前記キャップが、その頂面に懸架手段を
    有したものである請求項1記載の輸液容器。
JP3325992U 1992-05-20 1992-05-20 輸液容器 Pending JPH0591681U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172161A (ja) * 2000-12-08 2002-06-18 Asahi Medical Co Ltd 医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具
JP2005319323A (ja) * 2005-07-20 2005-11-17 Asahi Kasei Medical Co Ltd 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172161A (ja) * 2000-12-08 2002-06-18 Asahi Medical Co Ltd 医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具
JP2005319323A (ja) * 2005-07-20 2005-11-17 Asahi Kasei Medical Co Ltd 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法

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