JP2005319323A - 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法 - Google Patents

医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005319323A
JP2005319323A JP2005210590A JP2005210590A JP2005319323A JP 2005319323 A JP2005319323 A JP 2005319323A JP 2005210590 A JP2005210590 A JP 2005210590A JP 2005210590 A JP2005210590 A JP 2005210590A JP 2005319323 A JP2005319323 A JP 2005319323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical
sealing
liquid port
medical device
plug body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005210590A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Nishihara
徹男 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Medical Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Medical Co Ltd
Priority to JP2005210590A priority Critical patent/JP2005319323A/ja
Publication of JP2005319323A publication Critical patent/JP2005319323A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

【課題】 打栓及び抜栓が容易であり、封止時及び抜栓時などに円筒状液体ポート21に直接接触することがなく、かつ、滅菌時や輸送時などにおいて容器内圧が上昇したときに、栓抜け等により内部液体が漏出するのを完全に防止することのできる医療用具用円筒状液体ポートの封止構造、及びそのような封止構造を持つ医療用具10、並びにその封止する方法を得る。
【解決手段】 円筒状液体ポート21としての円筒壁23に凸条26a,26bを形成する。一方、円筒壁23に密封状態に被冠される円筒状栓体30には、天板31の裏面に筒状密封体33を一体成形すると共に、筒状体(筒状側面部)32の内周面に、前記凸条26a,26bの侵入部38と、封止のために円筒状栓体30を回動したときに侵入部38に侵入した凸条26a,26bが入り込むことのできる凹溝36a,36bとを形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法に関する。
内部に水や水溶液等の液体が充填された医療用具、例えば、白血球除去器、血液成分吸着材、プラズマセパレータ、人工腎臓等は、体液の循環や水、水溶液等の通液のための一個以上の液体ポートを備える。各液体ポートには、滅菌時や輸送時に、内部液体が漏出するのを防止する等の目的で栓体が被冠される。図6はその一例であり、この栓体60は、医療用具1に形成された円筒状の液体ポート2に密封状態に被冠されるものであり、天板61と天板61に連接する筒状体62と、その下端に肉厚となった環状リブ63とを備え、天板61の裏面には封止時に前記円筒状の液体ポート2の内周面に密封状態で挿入する筒状密封体64が一体成形されている。
図7は栓体の他の例であり、この栓体70は、円形の保持部71と、その下面中央部から凸設した外周に円形のリブ72を有すると共に底面に開設された凹陥部73を有する装着部74とを、気体不透過性軟質材料を用いて射出成形の方法で一体成形してある。内圧が上昇したときに、前記凹陥部73が外側に向けて押圧され、液体ポート2の内周面にしっかりと圧着することにより、不用意に脱栓することは防止される(特許文献1参照)。
さらに、図示しないが、特許文献2には、医療用具に形成された円筒状の液体ポートの環状陥没部に係合する肉厚となった環状リブを下端に備え、その上方には比較して肉薄である先端が閉塞した弾性筒状体が一体成形された栓体が開示されている。全体としてイソプレン等の柔らかい合成ゴムで作られており、滅菌時や輸送時等に高温場に曝されて内部圧力が上昇した場合に、栓体の弾性筒状体が膨張することによって、不用意に脱栓することを防止している。
特開平7−275356号公報 特公平2−16147公報
上記した栓体はいずれにしろ栓体が変形することによって密封状態を確保し、かつ、不用意な脱栓を防止しようとするものであり、使用する材料は比較的柔らかいものである必要がある。そのために、栓硬度が低くなって形状維持が困難となり、ねじることで抜栓することが困難となる。結果として、このような栓体を持つ医療用具用液体ポートの封止構造では、抜栓時に液体ポートの部分に直接接触することが起こり得る。また、栓体を被冠した状態で、特に図7に示す形態のものでは、液体ポートは多くの部分は外部に露出した状態となっており、特に打栓あるいは抜栓時において、手指の接触などによる汚染が発生する可能性を否定できない。さらに、いずれも、密封機能と保栓機能とは共に摩擦係合によって担保されており、打栓時の摩擦抵抗が大きいことから、所要の位置に栓体を打栓する作業は容易ではない一方において、このような栓体を持つ封止構造においては、設計値よりも高い内圧が生じた場合に、栓抜けによる密封破壊が生じるのを完全に防止するのはきわめて困難となる。そのために、輸送中などに充填液体が漏出するような恐れがある。
本発明は、上記のような栓体を備えた医療用具用液体ポートの封止構造に生じている前記したような不都合を解消することを目的としており、打栓及び抜栓が容易であり、封止時及び抜栓時などに液体ポートに直接接触する可能性を極力低減でき、さらに、滅菌時や輸送時などにおいて容器内圧が上昇したときに、栓抜け等により内部液体が漏出するのを完全に防止することのできる医療用具用円筒状液体ポートの封止構造を提供することを目的とする。本発明は、また、上記の封止構造を持つ医療用具を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記医療用具用円筒状液体ポートを封止する方法をも提供することを目的とする。
本発明によれば、打栓及び抜栓が容易であり、封止時及び抜栓時などに円筒状液体ポートに直接接触することがなく、かつ、滅菌時や輸送時などにおいて容器内圧が上昇したときに、栓抜け等により内部液体が漏出するのを完全に防止することのできる医療用具用円筒状液体ポートの封止構造、及びそのような封止構造を持つ医療用具、さらには、医療用具用円筒状液体ポートを封止する方法が得られる。
上記課題を達成するための本発明による医療用具用円筒状液体ポートの封止構造は、医療用具に形成されたポートとしての円筒部と、該円筒部に密封状態に被冠される円筒状栓体とを備えてなり、前記ポート円筒部の外周面には軸線に直交する方向の同一円周上に2つ以上の離隔した凸条が形成されており、前記円筒状栓体は天板部と該天板部に連接する筒状側面部とからなり、天板部の裏面には前記筒状側面部の対して同心円状に配置され、かつ封止時に前記ポート円筒部の内周面に密封状態で挿入される筒状密封体が一体成形されており、かつ、筒状側面部の内周面には、前記ポート円筒部の外周面上の凸条の侵入部と封止のために栓体を回動したときに前記侵入部に侵入した凸条が入り込むようにされた凹溝とが凸条に対応する数だけ形成されていることを特徴とする。
また、上記課題を達成するための本発明による封止方法は、医療用具に形成された円筒状液体ポートを該円筒状液体ポートに密封状態に被冠される円筒状栓体により封止する方法であって、前記円筒状液体ポートの外周面に軸線に直交する同一円周上に離隔して設けられた2つ以上の凸条を、円筒状栓体の円筒内周面の円筒状栓体の軸線に直交する同一円周上に前記凸条の数に対向する数だけ設けられた閉鎖端部を有する凹溝内に、栓体を円筒状液体ポートの上方から被冠して下方に押し下げつつ回動させて前記凹溝の一端に設けられた凸条侵入部から滑り込ませ前記凹溝閉鎖端に衝接させることによって封止することを特徴とする。
本発明が適用される医療用具は、内部に注射用蒸留水、イオン交換水、限外濾過水等の水、生理食塩水、緩衝液、輸液、透析液等の塩を含有する水溶液に例示される液体が充填されるとともに、滅菌することを必要とするものである。例として、前記したように、白血球除去器、血液成分吸着材、プラズマセパレータ、人工腎臓等をあげることができる。滅菌方法としては、高圧蒸気滅菌、加熱滅菌、放射線滅菌、電子線滅菌等の滅菌方法が用いられる。これらはいずれも加熱を伴い、医療用具内の内圧が内容液体の膨張のため上昇することから高い耐圧気密性が要求されるので、本発明による封止構造は好ましく用いられる。
本発明による封止構造において、医療用具側に円筒状液体ポートとして形成される円筒部の構造は任意であり、本発明による円筒状栓体が上方から被冠できること、及び、その外周面の一部に軸線に直交する方向の凸条が形成されていることを条件に任意であり、特に制限はない。そのような円筒状液体ポートとして機能する円筒部に本発明による円筒状栓体を上方から被冠し、幾分下方に押し付けた状態で円筒状栓体を回動することにより、両者間の封止状態が形成され、封止後に、内圧の変動等があっても密封状態はそのまま維持される。
すなわち、円筒状栓体を上方から被冠して下方に押し下げていくことにより、その天板裏面に一体成形された筒状密封体が、その外周面を円筒部の内周面に密着させた状態で次第に挿入されていき、円筒状液体ポート側と円筒状栓体側との間の密封封止状態が形成される。所定距離だけ円筒状栓体が下降した時点で、筒状体(天板部に連接する筒状側面部)の内周面に形成された侵入部のレベルと円筒部の外周面に形成されている凸条のレベルとが一致し、周方向の位置合わせをすることにより、凸条は前記侵入部の内部に入り込む。
その状態で、円筒状栓体を回動すると、侵入部に侵入した凸条は侵入部に連続して形成されている凹溝内に滑り込むようにして次第に入り込んでいき、所要角度回動することにより、凸条全体が凹溝内に入り込んだ状態となる。その時点で、本発明による封止構造は完成する。この封止構造では、円筒状液体ポート側に形成された凸条が、円筒状栓体の内周壁に形成された凹溝に横方向から入り込んだ状態で封止状態が完成し、その状態が保持されるので、円筒状栓体が円筒状液体ポートの軸方向に自由移動することは確実に抑制される。
そのために、医療用具内の内圧が上昇したとしても、円筒状栓体が、その天板裏面の筒状密封体の外周面と円筒状液体ポート内周面との間に形成されている密封状態を解放する方向に移動することは確実に阻止される。円筒状栓体の回動は、円筒状栓体の天板に連接する筒状体(筒状側面部)の外周面を掴んで行えばよく、回動操作は容易であり、かつ、円筒状液体ポートに直接接触することは確実に回避できる。また、抜栓するときは、同様に筒状体の外周面を掴んで、所定角度だけ逆方向に回動し、その後、円筒状栓体を円筒状液体ポートの軸方向に引き上げるだけで、抜栓作業は終了する。その作業は容易であり、かつ、円筒状液体ポートに直接接触することも確実に回避できる。
上記のようであり、本発明による封止構造に採用される円筒状栓体は、ある程度の保形性を備えることが望ましい。そのために材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアセタール等の比較的に硬い樹脂を列挙することができるが、中でもポリエチレン、ポリプロピレンのような樹脂材料は、密封性や成形し易さの理由から特に好ましい材料となる。
好ましい態様において、円筒状液体ポートを形成する円筒部の外周面に形成される凸条の数は等間隔で2個以上とされ、円筒状栓体の内周面には前記凸条に対応する数だけの侵入部及び凹溝が形成される。それにより、封止時に生じる円筒状液体ポートと円筒状栓体との間に負荷を均等分配することができ、通常の封止時はもちろんのこと、内圧が大きく上昇した際にも、安定した係止状態を維持することができ、密封破壊が生じるのは有効に阻止される。
好ましい態様において、前記侵入部は、封止時の円筒状栓体の回動方向前方から後方に向けて次第に上方に傾斜した前記凸条のための案内面を備える。この態様においては、凸条を前記侵入部の内部に入り込ませた姿勢で円筒状栓体を回動するときに、前記案内面の傾斜に沿って凸条が案内されることから、円筒状栓体は下方に向けて押し下げる力を受けるようになる。それにより、円筒状栓体の天板及びその裏面に形成された筒状密封体と、円筒状液体ポートである円筒部の先端部及び内周面との間の密着性は一層確実に確保され、円筒状液体ポート側と円筒状栓体側との間に一層高い密封性が形成される。
また、前記凸条はその外側面に突起又は切り欠きを備えていてもよく、前記凹溝の内側面には、封止時に前記凸条に形成した突起又は切り欠きが係着する切り欠き又は突起が形成されていてもよい。このようにすることにより、突起と切り欠きとが封止時に係着した状態となるので、不用意に円筒状栓体が回動することを阻止することができ、輸送時などにおいて医療用具に不規則なかつ予期せぬ動きが生じるような場合でも、円筒状液体ポートの封止構造が破壊するのを一層確実に阻止することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明による医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具の好ましい実施の形態を、その封止する方法と共に説明する。図1は、本発明による医療用具用円筒状液体ポートの封止構造を持つ医療用具の一実施の形態を示す側面図である。図2はその封止構造部分を拡大して示す斜視図であり、円筒状栓体を被冠する前の状態を示している。図3aは、図2の状態を側面から見た図であり、円筒状栓体は断面により示してある。また、図3bは、打栓後の状態を一部断面により示している。図4は図1のIV−IV線による断面図である。
図1に示す医療用具10は、例えば、内部に中空糸等を収容した人工腎臓であり、軸方向に血液などの流入口11と流出口12とを備え、筒体の両端近傍の周面には、透析液などの他の流体の流入ポート21及び流出ポート22を備えている。流入口11と流出口12には従来知られたキャップ13が脱着自在に装着されており、流入ポート21と流出ポート22には、本願発明による円筒状栓体30が密封状態に被冠されている。
流入ポート21と流出ポート22は同じ形状であり、また、そこに被冠される円筒状栓体30も同じものである。従って、以下では、医療用具用円筒状液体ポートの例として流入ポート21を取り上げ、そこに円筒状栓体30を被冠する場合を例として、本発明による封止構造を説明する。流入ポート21は円筒壁23を有し、その先端は小径部24とされており、かつ、基部側は環状陥没部25とされている。この環状陥没部25は、他の機器との接続時に該機器の一部が入り込み、接続を安定させるためのものである。本発明による封止構造において、円筒壁23の外周面における前記環状陥没部25よりもわずかに下位の位置に、流入ポート21の軸線に直交する方向の延びる適数(図では2個)の凸条26a,26bが、軸線に直交する同一平面内において、一体成形されている。なお、封止構造部分をコンパクト化するために、凸条26a,26bの形成位置は、医療用具10の筒体側に近い位置であることが望まれる。また、本発明による封止構造において、前記した環状陥没部25は必須のものではない。
円筒状栓体30は、限定されるものではないが、この例では、ポリエチレンを材料とする射出成形品である。円筒状栓体30は、前記流入ポート21の円筒壁23に密封状態で被冠される構造であり、天板31と、天板31に一体に連接する筒状体(筒状側面部)32とを備え、天板31の裏面には、封止時に前記円筒壁23の内周面27に密封状態で挿入される筒状密封体33が一体成形されている。図示の例では、筒状体32の内周壁は径の異なる二段壁となっており、小径である内周壁上位部32aと、より大きな径の内周壁下位部32bとからなる。内周壁上位部32aの内径は、流入ポート21の円筒壁23の外径とほぼ等しいことが密封性をより確実にする観点から好ましいが、前記筒状密封体33が前記円筒壁23の内周面27に密封状態で挿入される構成を備えており、そこで所要の密封機能は確保されるので、内周壁上位部32aと流入ポート21の円筒壁23との間に多少の隙間があっても差し支えない。また、円筒状栓体30の被冠操作を容易にするために大きな径の内周壁下位部32bが形成されるが、必ず二段壁とする必要はなく、円筒壁23の内周壁はすべてが同じ内径のものであってもよい。
円筒状栓体30の前記内周壁下位部32bにおける、円筒状栓体の下縁34からわずか上位の位置には、等間隔をおいて適数(図では2個)の凹溝36a,36bが、流入ポート21の軸線に直交する方向に、かつ、軸線に直交する同一内周面に形成されている。該凹溝36a,36bの長さは、前記円筒壁23の外周面に一体成形された凸条26a,26bの長さと等しいかやや長く、また、その上下方向の幅は凸条26a,26bの幅と等しいかやや幅広である。また、凹溝36a,36bの底面を結ぶ仮想円の直径は、前記凸条26a,26bの先端面を結ぶ仮想円の直径とほぼ等しくなるようにされている。
前記凹溝36a,36bの一方の端部37は閉鎖している。凹溝36a,36bの他方の端部側における内周壁下位部32b部分は、凹溝36a,36bの端部側から少なくとも前記凸条26a,26bの長さ以上にわたって、下縁34に達する肉薄部38とされており、該肉薄部38の内周面を結ぶ仮想円の直径は、凹溝36a,36bの底面を結ぶ仮想円の直径と等しくされている。また、該肉薄部38の上端壁39は、図示の例では、下方に向けて次第に傾斜した面となっており、円筒状栓体30の下縁34で終わっている。なお、上端壁39は、流入ポート21の軸線に直交する方向に、すなわち水平方向に所定距離延び、そこで軸線方向の垂直壁として終了するような形態であっても差し支えない。
上記の構成であり、前記円筒状栓体30の内周壁下位部32bにおいて、前記肉薄部38が形成されている領域では、流入ポート21に形成した凸条26a,26bは円筒状栓体30の下縁34側から該肉薄部38に入り込むことができる。また、前記凹溝36a,36bとされている領域では、凹溝36a,36bの解放側端部から凸条26a,26bが入り込むことはできるが、入り込んだ後は、軸線方向には移動することができない。
打栓に当たっては、円筒状栓体30を流入ポート21の上方から被冠して下方に押し下げる。押し下げるにつれて、天板31の裏面に一体成形された筒状密封体33が、その外周面を流入ポート21の円筒壁23の内周面27に密着させた状態で次第に挿入されていき、密封状態が形成される。さらに所定距離だけ円筒状栓体30を押し込むことにより、円筒状栓体30の下縁34が流入ポート21の円筒壁23の外周面に形成した凸条26a,26bの位置に達する。その位置で円筒状栓体30を回転して、凸条26a,26bと円筒状栓体30の前記肉薄部38とを対向させる。
その位置でさらに円筒状栓体を押し込むと、凸条26a,26bは肉薄部38内に侵入する。押し込みと共に円筒状栓体を回動させることにより、凸条26a,26bは肉薄部38の上端壁39に案内されながら、次第に前記凹溝36a,36b内に滑り込むようにして入り込む。凸条26a,26bの一端が凹溝36a,36bの閉鎖端37に衝接した時点で、本発明による封止構造は完成する。抜栓する場合には、逆の手順を行えばよい。
打栓及び抜栓の作業は、円筒状栓体30の筒状体32部分を指で押さえた状態ですべてを行うことができ、流入ポート21に触れる恐れは全くない。また、円筒状栓体30は比較的硬質の材料で作られているので、円筒状栓体30の変形を伴うこともなく、封止作業は容易である。また、前記のように、凸条26a,26bが、円筒状栓体30に形成した凹溝36a,36bに横方向から入り込んだ状態で封止状態が完成し、その状態が維持されるので、円筒状栓体30が流入ポート21の軸方向に自由移動することはない。そのために、医療用具10内の内圧が上昇したとしても、円筒状栓体30が不用意に外れたり、密封状態が破壊されるようなことはない。
さらに、図示の例では、侵入部(肉薄部38)は、封止時の円筒状栓体30の回動方向前方から後方に向けて次第に上方に傾斜した案内面(肉薄部38の上端壁39)を備えており、前記案内面の傾斜に沿って凸条26a,26bは案内されるので、円筒状栓体30は下方に向けて押し下げる力を受ける。それにより、流入ポート21側と円筒状栓体30側との間に一層高い密封性が形成される。
なお、上記の例では、流入ポート21を形成する円筒壁23の外周面に凸条26が2個形成されているが、2個以上形成してもよい。その場合には、封止時に生じる流入ポート21と円筒状栓体30との間に生じる負荷を、より多くの箇所に均等分配することができ、密封破壊が生じるのを一層有効に阻止することができる。
図5は本発明による封止構造の他の実施の形態であり、図2に相当する図である。図5において、同じ機能を奏する部材には図2におけると同じ符号を付し、説明は省略する。この実施の形態において、前記凸条26a,26bにはその外側面に切り欠き29が形成されており、前記凹溝36a,36bの内側面には、封止時に前記凸条26a,26bに形成した切り欠き29が係着する突起40が形成されている。この態様では、突起40と切り欠き29とが封止時に相互に係着した状態となるので、不用意に円筒状栓体が回動することを確実に阻止することができる。それにより、輸送時などにおいて医療用具に不規則なかつ予期せぬ動きが生じるような場合でも、流入ポート21の封止構造が破壊するのは確実に回避できる。
本発明による医療用具用円筒状液体ポートの封止構造を持つ医療用具の一実施の形態を示す側面図。 図1に示す封止構造部分を拡大して示す斜視図であり、円筒状栓体を被冠する前の状態を示している。 図3aは図2の状態を側面から見た図、図3bは、打栓後の状態を一部断面により示す図。 図1のIV−IV線による断面図。 本発明による医療用具用円筒状液体ポートの封止構造の他の一実施の形態を示す斜視図。 従来の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造に用いる円筒状栓体を一例を説明する図。 従来の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造に用いる円筒状栓体の他の例を説明する図であり、図7aは側面図、図7bは断面図である。
符号の説明
10…医療用具、21,22…医療用具用円筒状液体ポート、23…円筒壁、26a,26b…凸条、27…円筒壁の内周面、30…円筒状栓体、31…天板、32…筒状体(筒状側面部)、33…筒状密封体、34…円筒状栓体の下縁、36a,36b…凹溝、38…肉薄部(侵入部)、39…肉薄部の上端壁(凸条のための案内面)、29…凸条に形成した切り欠き、40…凹溝に形成した突起

Claims (14)

  1. 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造であって、医療用具に形成されたポートとしての円筒部と、該円筒部に密封状態に被冠される円筒状栓体とを備えてなり、前記ポート円筒部の外周面には軸線に直交する方向の同一円周上に2つ以上の離隔した凸条が形成されており、前記円筒状栓体は天板部と該天板部に連接する筒状側面部とからなり、天板部の裏面には前記筒状側面部に対して同心円状に配置され、かつ封止時に前記ポート円筒部の内周面に密封状態で挿入される筒状密封体が一体成形されており、かつ、筒状側面部の内周面には、前記ポート円筒部の外周面上の凸条の侵入部と封止のために栓体を回動したときに前記侵入部に侵入した凸条が入り込むようにされた凹溝とが凸条に対応する数だけ形成されていることを特徴とする医療用具用円筒状液体ポートの封止構造。
  2. 前記2つ以上の離隔した凸条が等間隔で形成されていることを特徴とする、請求項1記載の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造。
  3. 前記凸条の外側面に突起又は切り欠きが形成されており、かつ前記凹溝の内側面には、封止時に該凸条に成形された該突起又は該切り欠きが係着する切り欠き又は突起が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造。
  4. 前記侵入部は、封止時の円筒状栓体の回動方向前方から後方に向けて次第に上方に傾斜した前記凸条のための案内面を備えていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造。
  5. 少なくとも前記円筒状栓体の材質がポリエチレン又はポリプロピレンであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の医療用具用円筒状液体ポートの封止構造。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載の封止構造を少なくとも1個以上有していることを特徴とする、円筒状栓体付き医療用具。
  7. 前記医療用具が、白血球除去器、血液成分吸着材、プラズマセパレータ、人工腎臓から選択される請求項6記載の円筒状栓体付き医療用具。
  8. 医療用具に形成された円筒状液体ポートを該円筒状液体ポートに密封状態に被冠される円筒状栓体により封止する方法であって、前記円筒状液体ポートの外周面に軸線に直交する同一円周上に離隔して設けられた2つ以上の凸条を、円筒状栓体の円筒内周面の円筒状栓体の軸線に直交する同一円周上に前記凸条の数に対向する数だけ設けられた閉鎖端部を有する凹溝内に、円筒状栓体を円筒状液体ポートの上方から被冠して下方に押し下げつつ回動させて前記凹溝の一端に設けられた凸条侵入部から滑り込ませ前記凹溝閉鎖端に衝接させることによって封止する方法。
  9. 前記離隔して設けられた2つ以上の凸条が等間隔で形成されていることを特徴とする、請求項8記載の封止する方法。
  10. 前記円筒状栓体は天板部と該天板部に連接する筒状側面部とからなり、該天板部の裏面には該筒状側面部に対して同心円状に配置された筒状密封体が一体成形されており、前記円筒状栓体を前記円筒状液体ポートの上方から被冠して下方に押し下げた際に、該筒状密封体が前記円筒状液体ポートの内周面に密封状態で挿入されることを特徴とする、請求項8又は9記載の封止する方法。
  11. 前記凸条の外側面には突起又は切り欠きが形成され、かつ前記凹溝の内側面には切り欠き又は突起が形成されており、前記円筒状栓体を前記円筒状液体ポートの上方から被冠して下方に押し下げつつ回動させた際に、該凸条の外側面の突起又は切り欠きと該凹溝内側面の該切り欠き又は突起が係着することを特徴とする、請求項8ないし10のいずれかに記載の封止する方法。
  12. 前記凸条侵入部は、封止時の円筒状栓体の回動方向前方から後方に向けて次第に上方に傾斜した前記凸条のための案内面を備えていることを特徴とする、請求項8ないし11のいずれかに記載の封止する方法。
  13. 少なくとも前記円筒状栓体の材質がポリエチレン又はポリプロピレンであることを特徴とする、請求項8ないし12のいずれかに記載の封止する方法。
  14. 前記医療用具が、白血球除去器、血液成分吸着材、プラズマセパレータ、人工腎臓から選択される請求項8ないし13のいずれかに記載の封止する方法。
JP2005210590A 2005-07-20 2005-07-20 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法 Pending JP2005319323A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005210590A JP2005319323A (ja) 2005-07-20 2005-07-20 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005210590A JP2005319323A (ja) 2005-07-20 2005-07-20 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000374050A Division JP2002172161A (ja) 2000-12-08 2000-12-08 医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005319323A true JP2005319323A (ja) 2005-11-17

Family

ID=35467002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005210590A Pending JP2005319323A (ja) 2005-07-20 2005-07-20 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005319323A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011206427A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Asahi Kasei Kuraray Medical Co Ltd 中空糸膜型医療用具

Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5425645A (en) * 1977-07-29 1979-02-26 Fujitsu Ltd Clock circuit
JPS5425645B2 (ja) * 1973-11-22 1979-08-29
JPS5728765A (en) * 1979-12-20 1982-02-16 Aa Emu Esu Atorie Do Muuraajiy Stoppering device
JPS60172795A (ja) * 1984-02-16 1985-09-06 旭硝子株式会社 管と管板のシ−ル構造
JPH02106246U (ja) * 1989-02-08 1990-08-23
JPH0311648U (ja) * 1989-06-15 1991-02-05
JPH043750U (ja) * 1990-04-23 1992-01-14
JPH043744U (ja) * 1990-04-23 1992-01-14
JPH0456651U (ja) * 1990-09-21 1992-05-14
JPH0591681U (ja) * 1992-05-20 1993-12-14 藤沢薬品工業株式会社 輸液容器
JPH06181966A (ja) * 1992-12-21 1994-07-05 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd キャップ構造
JPH08243171A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Terumo Corp 医療用コネクター、医療用コネクターを備えた輸液用バッグおよび医療用コネクターを備えた医療用器具
JPH10151171A (ja) * 1996-11-25 1998-06-09 Daikyo Seiko:Kk 医薬品容器,医療用器具の封止器具
JPH10179687A (ja) * 1996-12-25 1998-07-07 Riken Vinyl Ind Co Ltd 医療用栓およびその製造方法
JPH10511759A (ja) * 1994-12-30 1998-11-10 ヴァリーラブ・インコーポレーテッド 外科手術用ハンドピースのバヨネット式接続具
JPH1179227A (ja) * 1997-07-10 1999-03-23 Daikyo Seiko:Kk 封止具付きの医薬品容器
JP2000313455A (ja) * 1999-05-04 2000-11-14 Owens Illinois Closure Inc 容器のバヨネット型口部

Patent Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5425645B2 (ja) * 1973-11-22 1979-08-29
JPS5425645A (en) * 1977-07-29 1979-02-26 Fujitsu Ltd Clock circuit
JPS5728765A (en) * 1979-12-20 1982-02-16 Aa Emu Esu Atorie Do Muuraajiy Stoppering device
JPS60172795A (ja) * 1984-02-16 1985-09-06 旭硝子株式会社 管と管板のシ−ル構造
JPH02106246U (ja) * 1989-02-08 1990-08-23
JPH0311648U (ja) * 1989-06-15 1991-02-05
JPH043750U (ja) * 1990-04-23 1992-01-14
JPH043744U (ja) * 1990-04-23 1992-01-14
JPH0456651U (ja) * 1990-09-21 1992-05-14
JPH0591681U (ja) * 1992-05-20 1993-12-14 藤沢薬品工業株式会社 輸液容器
JPH06181966A (ja) * 1992-12-21 1994-07-05 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd キャップ構造
JPH10511759A (ja) * 1994-12-30 1998-11-10 ヴァリーラブ・インコーポレーテッド 外科手術用ハンドピースのバヨネット式接続具
JPH08243171A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Terumo Corp 医療用コネクター、医療用コネクターを備えた輸液用バッグおよび医療用コネクターを備えた医療用器具
JPH10151171A (ja) * 1996-11-25 1998-06-09 Daikyo Seiko:Kk 医薬品容器,医療用器具の封止器具
JPH10179687A (ja) * 1996-12-25 1998-07-07 Riken Vinyl Ind Co Ltd 医療用栓およびその製造方法
JPH1179227A (ja) * 1997-07-10 1999-03-23 Daikyo Seiko:Kk 封止具付きの医薬品容器
JP2000313455A (ja) * 1999-05-04 2000-11-14 Owens Illinois Closure Inc 容器のバヨネット型口部

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011206427A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Asahi Kasei Kuraray Medical Co Ltd 中空糸膜型医療用具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6358600B2 (ja) 注射器又はカープルのためのアタッチメント
JP5767208B2 (ja) プレフィルドシリンジ
US10016563B2 (en) Barrel for syringe and pre-filled syringe
US9579463B2 (en) Barrel for syringe and pre-filled syringe
JP6091612B2 (ja) 注射器およびプレフィルドシリンジ
JP2020032224A (ja) ペンニードルの外側カバーの概念
JP6007183B2 (ja) 医療用容器
WO2016185972A1 (ja) レバーロック型オスコネクタ及びオスコネクタ組立体
CA2977030A1 (en) Lever lock male connector and male connector assembly
WO2016152801A1 (ja) アダプタ
JPWO2011125475A1 (ja) シリンジ
KR102366034B1 (ko) 주사기 바늘 보호 장치
EP2266646B1 (en) Tight-sealing cap for liquid drug-expelling part
JP5896669B2 (ja) シリンジ用プランジャー、シリンジおよびプレフィルドシリンジ
JP3558723B2 (ja) 容器兼用注射器
JP2005319323A (ja) 医療用具用円筒状液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具並びに封止する方法
JP5714268B2 (ja) プレフィルドシリンジ
JP2002172161A (ja) 医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具
JP2008272084A (ja) 注射器ホルダ及び注射器装置
JP5962948B2 (ja) 医療用シリンジ
JP2010246842A (ja) シリンジ
JPWO2014196056A1 (ja) 注射器およびプレフィルドシリンジ
JP4563021B2 (ja) シリンジ
KR200398805Y1 (ko) 2관식 수액백용 실링부재
JP5394183B2 (ja) プレフィルドシリンジ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050915

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050915

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050915

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20051108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060123

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060424

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060501

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20061215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081002