JP3558723B2 - 容器兼用注射器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、特異な形状のプランジャーロッドを有する容器兼用注射器に係わり、詳しくは、カートリッジの外周に一端に筒先が、他端にフィンガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリッジ内には複数のラバーストッパーが嵌入され、後側のラバーストッパーをそれに取り付けられるプランジャーロッドによって前方へ押圧移動されて、カートリッジ内のラバーストッパー間に予め封入されている薬剤を流出させる際に、たとえ不用意に外力が加わっても内部の薬剤が注射針から漏出することのなく、後側のラバーストッパーを所定位置に一旦停止させることができる容器兼用注射器に関する。
【0002】
【従来技術】
容器兼用注射器はその名称の通り、製薬会社からの出荷時には、注射器内に薬剤が既に充填済みで出荷されるが、一般には、使用時の手間を省き、開封後、即座に注射ができるようにするために、予めプランジャーロッドがラバーストッパーに組み込まれて製品化される場合が多い。
【0003】
しかし、プランジャーロッドを予めセットすると、上述したような使用時の手間が省ける利点が存在すると同時に、流通段階やあるいは開封後注射時までの間に、プランジャーロッドになんらかの衝撃等の外力が加わると、プランジャーロッドはカートリッジ内で筒先方向に移動し、その結果、筒先方向の(前方の)ラバーストッパーを移動させたり、あるいは注射器内に充填されている薬剤を注射針から漏出させてしまうという危険性があった。
【0004】
このような問題に対処するために、プランジャーロッドを予め取り付けた薬剤充填済みの容器兼用注射器のなかには、プラスチック製のハードケースに収納し、外からの衝撃によるプランジャーロッドの移動を防止するようにしたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような容器兼用注射器にあっても、以下のような問題点が残されていた。
1) プランジャーロッドを衝撃等の外力から保護するという目的のために、包装材料(ケース)の材質や形状が制限され、製造コストの合理化が難しい。
2) 注射器を取り出した後、ケースを廃棄物として処理しなければならない。
3) 注射器をケースから取り出すまではプランジャーロッドの不用意な移動を防止できるが、ケースから取り出したりあるいは包装を開封してしまうと、プランジャーロッドに対する防御は解除されてしまうため使用時までの間の不用意な衝撃によるプランジャーロッドの移動を防止することができない。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、薬剤を充填した容器兼用注射器が流通段階を含めて実際の使用時に至るまで、万一注射器に衝撃等の外力が加えられても、プランジャーロッドの不用意な移動を防ぎ、充填されている薬剤が注射針から漏出しないようにする容器兼用注射器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、カートリッジの外周の一端に筒先が、他端にフィンガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリッジ内には複数のラバーストッパーが互いに前後方向に間隔をあけて嵌入され、後側のラバーストッパーがそれに取り付けられるプランジャーロッドによって前方へ押圧移動される際、前記カートリッジ内の前記ラバーストッパーの間に予め封入されている薬剤が、前記筒先に嵌合される注射針から押し出される容器兼用注射器において、前記プランジャーロッド本体の中間部にはその軸線に対して所定の突出角をもつように斜め外前方へ延在する弾性を有するスティック状突起がプランジャーロッド本体と一体に形成され、かつ、プランジャーロッド本体の側部には前記スティック状突起が収納される凹溝が形成され、前記フィンガーグリップの後面には前記スティック状突起の先端が係合する係合部がスティック状突起の先端よりも外方に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、前記スティック状突起の先端面には尖鋭部が前方へ突出して設けられ、かつ、プランジャーロッド本体の前記凹溝の前端面には前記尖鋭部に対応する凹部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明では、前記フィンガーグリップの後面に形成される前記係合部は後方へ突出する突状であることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明では、前記スティック状突起はプランジャーロッドの軸線に対して線対称の位置に一対設けられていることを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明によれば、プランジャーロッド本体からスチィック状突起を斜め外前方に突出させてスティック状突起の先端をカートリッジの後端のフィンガーグリップに当接させるようにしているので、たとえ、プランジャーロッドに前方への衝撃等の外力が加えられても、プランジャーロッドが不用意に筒先方向に移動するのを抑さえることができる。
【0013】
また、注射時には、スティック状突起をそれ自身の弾性を利用して内方へ移動させてプランジャーロッドの側部の凹溝に収納させるようにすれば、スティック状突起のストッパーとしての機能を解除できるので、注射作業にはなんら支障が生じない。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の各実施例について説明する。
〈第1実施例〉
図1および図2は本発明の第1実施例を示すものである。図1において符号1はガラス製のカートリッジ、2はカートリッジ1の外周の一端に設けられた筒先、3はカートリッジの外周の他端に嵌合されたフィンガーグリップ、4,4はカートリッジ1内に前後方向に間隔をあけて嵌入された複数のラバーストッパー、5は後側のラバーストッパー4にねじ等や雌雄嵌合等の適宜固定手段で取り付けられたプランジャーロッド、6はカートリッジ1内であってラバーストッパー4,4の間に封入された薬剤をそれぞれ示す。
【0015】
前記プランジャーロッド5は、断面十字状のプランジャーロッド本体11と、該プランジャーロッド本体11の中間部からその軸線mに対して所定の突出角θをもつように斜め外前方へ延在するスティック状突起12とから構成されるもので、樹脂材による一体成形により作られるものである。特に、スティック状突起12はそれ自身が適宜弾性を有するもので、自然状態の時には図1または図2に示すように外方へ突出しているものの、その外縁部を押されると内方へ移動してプランジャーロッド本体11の後述する凹溝16に嵌まり込み、プランジャーロッド本体11の外周から突出しないようになっている。なお、スティック状突起12の弾性変形を容易にするため、スティック状突起12の基端部に、必要に応じて楔状の切欠(ノッチ)を設けてもよい。
【0016】
また、本実施例では、プランジャーロッド本体11として断面十字状のものを用いているが、これに限られることなく、円柱状、4角形状のものを用いてもよく、要は、ステック状突起12を一体的に取り付けられるものであればよい。
【0017】
プランジャーロッド本体11の前部には後側のラバーストッパー4に固定するための固定手段である例えば雄ねじ部が、また、後端にはプランジャーロッド5が前方へ移動させる際に指で押圧される部分である幅広の被押圧部15が、それぞれプランジャーロッド本体11と一体に形成されている。また、プランジャーロッド本体11の側部には、前記スティック状突起12がその外縁部を押されて内方へ移動される際に、該スティック状突起12を収納する凹溝16が形成されている。
【0018】
前記プランジャーロッド本体11とスティック状突起12との両軸線のなす前記突出角θは、プランジャーロッド5が後側のラバーストッパー4に取り付けられてカートリッジ1内に挿入セットされたときに、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3の後端面3aに突き当たるように設定される。
【0019】
前記プランジャーロッド本体11とスティック状突起12との両軸線のなす突出角θは、具体的には、スティック状突起12とプランジャーロッド本体11との連結部を起点として、該起点およびフィンガーグリップ3の内縁辺を結ぶ線とプランジャーロッド本体11の軸線とのなす角度から、前記起点およびフィンガーグリップ3の外縁辺とプランジャーロッド本体11の軸線とのなす角度までの範囲内に設定される。
なお、スティック状突起12が不用意にフィンガーグリップ3の後端面3a上を滑らないように、あるいはフィンガーグリップ3の後端面3aの内縁との係止が解かれてスティック状突起12が内方へ移動して凹溝16へ嵌まり込まないようにするため、スティック状突起12が突き当たる部分はフィンガーグリップ3の後端面の内縁より若干外方へずれた位置が好ましい。
【0020】
次に、上記構成の容器兼用注射器の作用について説明する。
容器兼用注射器を組み立てる例示としては、まず、カートリッジ1に一方のラバーストッパー4をセットした後、カートリッジ1内に薬剤6を充填する。次いで、カートリッジ1の他側から他側のラバーストッパー4を嵌入し、薬剤6を密封状態にする。
【0021】
後側のラバーストッパー4にプランジャーロッド5を雄ねじ部を利用して取り付ける。次いで、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3に当接するまで、プランジャーロッド5をカートリッジ1内に押し込む。その後、カートリッジ1の前端に筒先2を取り付ける。なお、この筒先2の取り付けは、薬剤6が充填される前に予め取り付けられてもよい。
その後、真空包装などで容器兼用注射器を包装する。
以上の段階を経ることによって図1に示す容器兼用注射器を得る。
【0022】
上記容器兼用注射器によれば、流通段階においてたとえ製品に衝撃などの外力が加わっても、あるいは開封後注射時までの間に誤ってプランジャーロッド5に触れて外力が作用しても、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3に当接しているために、プランジャーロッド5の不用意な前方への移動を確実に防止できる。
従って、充填されている薬剤6が筒先2に取り付けられる注射針から不用意に漏出しないことから、薬剤による汚染や注入薬剤の量不足による医療事故を未然に防止できる。
【0023】
〈第2実施例〉
図3は本発明の第2実施例を示すものである。この実施例では、スティック状突起12の先端面の内端側に180度未満の交角をなす2辺からなる尖鋭部20が前方へ突出して設けられている。また、プランジャーロッド本体11の前記凹溝16の前端面には前記尖鋭部20に対応する凹部21が形成されている。
【0024】
前記尖鋭部20は図では側面から見て略3角形状に形成しているが、これに限られることなく、半円状あるいは4角形状に形成したものであってもよい。
なお、容器兼用注射器の他の構成要素は前記第1実施例のものと同様であるので同一符号を付すに止まり、その説明は省略する。これについては、以下の実施例においても同様である。
【0025】
ところで、この種の容器兼用注射器によれば、例えばフィンガーグリップ3の後端面3aの内端に広範囲に渡り傾斜部22が形成されている場合が多く、この場合、プランジャーロッド5に前方への外力が加わると、スティック状突起12の先端がこの傾斜部22によってプランジャーロッド本体11の凹溝16側にずれるような力を受けて傾斜部22上をスリップし、フィンガーグリップ3との係止が解かれて、スティック状突起12のストッパーとしての機能が失われるおそれがある。また、注射準備中に不用意にスティック状突起12を内方へ押すことによって、該スティック状突起12とフィンガーグリップ3との当接関係が解かれ、これによって前記と同様にスティック状突起12のストッパー機能が失われるおそれがある。
【0026】
しかしながら、この実施例の容器兼用注射器では、スティック状突起12の先端面に尖鋭部20が設けられているから、スティック状突起12が内方へ移動するような外力を受けても、図中2点鎖線で示すように、尖鋭部20が凹溝16の前端壁の上部16aに突き当たって、それ以上のスティック状突起12の内方への移動を規制する。つまり、スティック状突起の先端は、フィンガーグリップ3とプランジャーロッド本体11の凹溝の前端壁上部22とに当接して凹溝16内へ嵌まり込まず、これによってスティック状突起12はストッパーとしての機能を維持する。
【0027】
このように、スティック状突起12の先端は、フィンガーグリップ3と当接し、同時にプランジャーロッド本体11の凹溝16の前端壁上部16aによって内方への移動を規制されるので、スティック状突起12が凹溝16側へ移動して、フィンガーグリップ3との係止が解かれるということがなく、したがって、フィンガーグリップ3との当接を維持し、それ自身の弾性を生かしてプランジャーロッド5に加わる力を吸収して、プランジャーロッド5の前方への移動を確実に規制することができる。
【0028】
注射に際して、ストッパー機能を解除するには、手指でスティック状突起12を内方に強く押す。これによって、スティック状突起12の尖鋭部20とプランジャーロッド本体11の凹溝16の前端壁上部16aとの係止が解かれ、スティック状突起12は内方へ移動してプランジャーロッド5の凹溝16内に収納される。このとき、スティック状突起12の先端の尖鋭部20は、凹溝16の前端面に形成された凹部21に嵌合するため、スティック状突起12はプランジャーロッド本体11の凹溝16内に確実に係止される。
したがって、その後の注射時においてスティック状突起12が不用意に外方へ移動してカートリッジ1の内面に当接し、両者の間に摩擦を生じさせて、相当大きな力で押し付けないとプランジャーロッド5を前進させることができず、ひいては所望する速度でプランジャーロッド5を押圧移動させることができないといった不具合は生じない。
【0029】
<第3実施例>
図4は本発明の第3実施例を示すものである。この実施例では、フィンガーグリップ3の後端面に前記スティック状突起12の先端が係合するリング状の係合部30が設けられている。そして、この図示例ではリング状の係合部30は後方へ突出する突状に形成されている。
【0030】
係合部30を構成する突状は、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3の後端面3aに沿って外方へずれるときに、スティック状突起12の先端に係合して該スティック状突起12の先端の外方への移動を規制できる程度に、その高さが設定されている。また、突状はスティック状突起12の先端とフィンガーグリップ3とが当接した状態において当接部位よりもフィンガーグリップの外方に位置するように設けられる。
【0031】
なお、この図示例では、係合部30として突状を例に挙げて説明しているが、係合部30はこれに限られることなく逆に凹状であってもよく、要はスティック状突起12の先端に係合して、その移動を規制できるものであればよい。
また、この実施例では係合部30をリング状に形成しているが、これに限られることなく、例えば円弧状あるいはストレート形状であってもよい。
【0032】
しかして、この種の容器兼用注射器によれば、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3の後端面3aに当接した状態で、ブランジャーロッド5に前方への押圧力が加わるときに、スティック状突起12の先端のフィンガーグリップ3への当接状況によっては、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3の外方へのずれるように移動するおそれがある。この場合、プランジャーロッド5のストッパー位置が定まらず、スティック状突起12のストッパーとしての機能は薄れる。
【0033】
この実施例の容器兼用注射器では、フィンガーグリップ3の後端面にリング状の係合部30を設けているから、この係合部30がスティック状突起12の先端に係合し、スティック状突起12の外方への移動を規制する。したがって、スティック状突起12のストッパーとしての機能が損なわれることがない。
【0034】
〈第4実施例〉
図5は本発明の第4実施例を示すものである。この実施例では、図3の第2実施例で示したスティック状突起12が、プランジャーロッド本体11の図における上下両側であって、プランジャーロッド本体11の軸線を中心とする線対称の位置に一対設けられている。
これに対応して、プランジャーロッド本体11にはスティック状突起収納用の凹溝16が一対設けられている。
【0035】
しかして、この実施例の容器兼用注射器によれば、スティック状突起12を線対称の位置に一対設けており、これらスティック状突起12がフィンガーグリップ3の後端面の図における上下両側に当接し、ストッパー時においてプランジャーロッド5に働く側方(内方)への分力が相殺されることとなるため、バランスの良いストッパー機能が実現できる。
【0036】
また、注射時前のストッパー機能解除の場合には、拇指と食指とによって挟み込むようにして内方へ押圧することによって、スティック状突起12をプランジャーロッド5の凹溝16,16に容易に係止的に収納させることができる。
【0037】
なお、上記実施例では、フィンガーグリップ3として図1,図2に示すものを用いているが、これに限られることなく、図4の第3実施例に示すようなスティック状突起12と係合する係合部30を備えるフィンガーグリップ3を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、薬剤を充填した容器兼用注射器が流通段階を含めて実際の使用時に至るまで、万一注射器に外力や衝撃が加えられても、プランジャーロッドの不用意な前方への移動を防ぎ、充填されている薬剤が注射針から漏出しないようにすることができる。この結果、薬剤による汚染や注入薬剤の量不足による医療事故を未然に防止することができる。
また、なんらかの原因でスティック状突起の先端が外方へずれるような力を受ける場合でも、スティック状突起の先端がフィンガーグリップの後面の係合部に係合するため、スティック状突起の先端が外方へずれて移動するのを防止することができ、スティック状突起のストッパー機能を維持することができる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、なんらかの原因でスティック状突起の先端が内方へずれるような力を受ける場合でも、スティック状突起の先端に設けた尖鋭部がプランジャーロッド本体の凹溝の上壁部に当接し、スティック状突起の先端が内方へずれて移動するのを防止するので、スティック状突起がフィンガーグリップに当接してプランジャーロッドの前方への移動を規制するストッパー機能が損なわれることがない。
また、注射に際して、手指でスティック状突起を内方に強く押してプランジャーロッド本体の凹溝に収納させたときに、スティック状突起の先端の尖鋭部が、凹溝の前端面に形成された凹部に嵌合するため、スティック状突起はプランジャーロッド本体の凹溝に確実に係止され、したがって、注射時にスティック状突起が不用意に外方へ移動してカートリッジの内面に当接して、プランジャーロッドを所望する速度で押圧移動させることができなくなるといった不具合の発生を未然に防止できる。
【0041】
請求項3に記載の発明によれば、フィンガーグリップの後面に形成される係合部を後方へ突出する突状としているので、たとえスティック状突起の先端が係合部に係合されている場合でも、その後、スティック状突起のストッパー機能を解除する際には単にスティック状突起を内方へ押圧させるだけで足り、係合部を凹状に形成した場合に、スティック状突起と凹状係合部との係合を解除させるために一旦プランジャーロッドを後方へ移動させなければならないのに比べて注射時の作業性がよい。
【0042】
請求項4に記載の発明によれば、スティック状突起のプランジャーロッドの軸線に対して線対称の位置に一対設けているので、バランスの良いストッパー機能を発揮することができ、ストッパー機能を解除する場合の作業性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す容器兼用注射器の全体側面図である。
【図2】(a)は同第1実施例の容器兼用注射器の後部の詳細を示す側面図である。
(b)はプランジャーロッドの中間部を示すもので、図(a)におけるXーX線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す容器兼用注射器の要部の側断面図である。
【図4】(a)は本発明の第3実施例を示す容器兼用注射器の要部の側断面図である。(b)はフィンガーグリップを示すもので、図(a)におけるY矢視図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す容器兼用注射器の要部の側断面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
2 筒先
3 フィンガーグリップ
4 ラバーストッパー
5 プランジャーロッド
6 薬剤
11 プランジャーロッド本体
12 スティック状突起
16 凹溝
20 尖鋭部
21 凹部
30 係合部
Claims (4)
- カートリッジの外周の一端に筒先が、他端にフィンガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリッジ内には複数のラバーストッパーが互いに前後方向に間隔をあけて嵌入され、後側のラバーストッパーがそれに取り付けられるプランジャーロッドによって前方へ押圧移動される際、前記カートリッジ内の前記ラバーストッパーの間に予め封入されている薬剤が、前記筒先に嵌合される注射針から押し出される容器兼用注射器において、
前記プランジャーロッド本体の中間部にはその軸線に対して所定の突出角をもつように斜め外前方へ延在する弾性を有するスティック状突起がプランジャーロッド本体と一体に形成され、かつ、プランジャーロッド本体の側部には前記スティック状突起が収納される凹溝が形成され、
前記フィンガーグリップの後面には前記スティック状突起の先端が係合する係合部がスティック状突起の先端よりも外方に設けられていることを特徴とする容器兼用注射器。 - 請求項1記載の容器兼用注射器において、
前記スティック状突起の先端面には尖鋭部が前方へ突出して設けられ、かつ、プランジャーロッド本体の前記凹溝の前端面には前記尖鋭部に対応する凹部が形成されていることを特徴とする容器兼用注射器。 - 請求項1又は2に記載の容器兼用注射器において、
前記フィンガーグリップの後面に形成される前記係合部は後方へ突出する突状であることを特徴とする容器兼用注射器。 - 請求項1から3の何れかに記載の容器兼用注射器において、
前記スティック状突起はプランジャーロッドの軸線に対して線対称の位置に一対設けられていることを特徴とする容器兼用注射器。
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