JP5518765B2 - 呼気捕集シリンジ容器 - Google Patents
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Description
また、このような呼気捕集容器では、搬送時や保管時など使用前にコンパクトであることが望まれている。
また、使用前の状態では、ピストンがシリンダの軸方向基端側から挿入されているため、呼気捕集シリンジ容器を減容化することが可能となる。
このように、ピストンの軸方向基端側への突出量を視認することにより、呼気捕集シリンジ容器の使用の前後を確認できるので、使用しているのか否かの判別が容易になると共に、使用前の状態で呼気捕集シリンジ容器がコンパクトになる。
また、内筒部及び外筒部それぞれに形成された溝部を通して内筒部及び外筒部の内部が連通するので、例えばピストンを手でシリンダの軸方向基端側に引きながら呼気を導入する場合に、ピストンを引くことによって発生した吸引力が内筒部から使用者の口に局所的に強くかかることを防止できる。ここで、内筒部の溝部と外筒部の溝部とのそれぞれの周方向に沿う位置を異ならせて配置することで、シリンダ内から内筒部に作用する吸引力を外筒部と内筒部との間を周方向に迂回させてから外筒部の外側に作用させることができるようになり、周方向に沿う位置を合わせた場合よりも、口にかかる吸引力を緩和させることができる。さらに、外筒部に溝部を形成することで、吸引力によって内筒部及び外筒部の軸方向先端部に例えば舌が密着しても、外筒部の溝部から外気を導入して外筒部内の減圧を解除することによって、密着から容易に解放できる。
この場合では、弁体部が呼気の導入圧によって軸方向基端側に変位して導入口を開放するときに、弁体部が制限部材に当接することにより、弁体部の軸方向基端側へのさらなる変位が規制される。このとき、呼気は、導入口から連通路を通してシリンダ内に導入される。これにより、弁体部が軸方向基端側に過剰に変位することを防止すると共に、連結部が損傷することを抑制する。さらに、呼気の導入を停止したときに弁体部が軸方向先端側に変位して導入口を閉塞することをより確実に行わせることができる。
この場合では、部品点数を削減できると共に、導入筒とシリンダとを別部材とする場合と比較して、導入筒をシリンダに取り付けるための構造を設ける必要がなくなるので、呼気捕集シリンジ容器をさらにコンパクト化することができる。
この場合では、係合片部をシリンダから軸方向基端側に突出させた状態で、係合片部をピストンの外周から径方向外側に突出させて突出板部と係合させることにより、ピストンがシリンダ内で軸方向先端側に向けて進行することを規制することができる。これにより、シリンダ内に呼気を捕集した後に、シリンダ内に捕集した呼気が導入口を通して呼気捕集シリンジ容器の外部に流出されることを抑制できる。
この場合では、シリンダ内に呼気を捕集した後にシリンダのうち突出板部が形成されていない部分をピストンの周方向突出部と周方向で位置合わせすることで、シリンダの外周面と周方向突出部とがほぼ同一面となり、シリンダの外周面から周方向突出部にわたって、例えば使用者の情報などを記載したラベルを貼付できる。
なお、本実施形態では、シリンダ2の中心軸線を中心軸Oとし、中心軸Oに沿ってピストン3の挿入方向を上側、その反対側を下側とする。また、中心軸Oに直交する方向を径方向、中心軸O回りの方向を周方向とする。
摺動筒部11の下端部には、径方向外側に向けて突出する突出板部14が全周にわたって形成されている。この突出板部14の下面には、上側に向けて陥没する環状溝部14Aが全周にわたって形成されている。
口部12の内径は、摺動筒部11の内径よりも小さくなっており、口部12の内側は、摺動筒部11の内側に連通している。
螺着筒部13は、上側に向けて突設されており、その内周面には、雌ネジ部が形成されている。
ピストン本体部21は、中心軸Oに沿って延在する4つの突リブ部24を横断面十字状に配設した形状をなしており、摺動筒部11の内側において中心軸Oに沿って往復移動可能に挿入されている。
摺動部23は、上端面がテーパ状をなす円柱状をなしており、ゴムや樹脂などから形成されている。また、摺動部23は、摺動筒部11の内周面に対して中心軸Oに沿って摺動移動可能に摺接している。
導入筒31は、口部12に装着される装着筒35と、装着筒35の内側に配設された連通筒36と、を有する。
装着筒35は、上面視で円環状の底壁部41と、底壁部41の内周縁部から下側に向けて突設された円筒状の装着筒部42と、装着筒部42よりも径方向外側において底壁部41から下側に向けて突設された円筒状の囲繞筒部43と、底壁部41の外周縁部から上側に向けて突設された外筒部44と、外筒部44よりも径方向内側に配設された制限部(制限部材)45と、を有する。これら底壁部41、装着筒部42、囲繞筒部43及び外筒部44は、中心軸Oと同軸上に配設されている。
囲繞筒部43は、螺着筒部13を径方向外側から囲っている。
外筒部44の上下方向中央部の内面には、陥没するように形成された係合凹部44Aが全周にわたって形成されている。また、外筒部44には、図2及び図3に示すように、上端部から中心軸Oに沿って下側に向けて延在する連通溝部44Bが形成されている。
内筒部48は、外筒部44よりも径方向内側に配設されている。また、内筒部48には、図2及び図3に示すように、上端部から中心軸Oに沿って下側に向けて延在する連通溝部48Aが形成されている。内筒部48における連通溝部48Aは、外筒部44における連通溝部44Bとは周方向で90°ずらした位置に配設されている。
下筒部49は、図2に示すように、外筒部44の内側に取り付けられており、その下端部は、底壁部41に当接している。また、下筒部49の上下方向中央部には、径方向外側に向けて突出すると共に係合凹部44Aと係合する係合突部49Aと、係合突部49Aよりも下側において径方向内側に向け突出する係合突部49Bと、がそれぞれ全周にわたって形成されている。
支持筒部51は、下筒部49の内側に取り付けられており、その下端部は、制限板部46の上端部に当接している。また、支持筒部51の下端部には、径方向外側に向けて突出すると共に係合突部49Bと係合する係合突部51Aが全周にわたって形成されている。
弾性連結部53は、周方向で等間隔に複数(本実施形態では3つ)配設されており、弁体部52に呼気の導入圧が作用したときに弾性変形して弁体部52を下側に向けて変位させる。これにより、導入口47Aが開放され、開閉弁4が開状態となる。また、呼気の導入を停止すると、弾性連結部53が復元変形して弁体部52を上側に復元変位させる。これにより、導入口47Aが閉塞され、開閉弁4が閉状態となる。
導入筒31に呼気を吹き込むと、呼気の導入圧によって、弁体部52が下側に向けて変位して環状壁部47の内周縁部から離間し、導入口47Aが開放される。このとき、弁体部52の外周縁部は、制限板部46の上端部に当接することで、さらに下側に変位することが規制されている。そのため、弁体部52と支持筒部51とを連結する弾性連結部53が過度に弾性変形することが抑制される。
以上のようにして、呼気の捕集を行う。このように、シリンダ2内に呼気を捕集すると、シリンダ2からのピストン3の突出量が増大する。そして、このピストン3の突出量を視認することによって、呼気捕集シリンジ容器1が使用前か使用後であるかの判別が行える。
導入口47Aを開放すると、導入筒31の内筒部48の内側が負圧となるので、内筒部48から導入口47Aを通してシリンダ2内に呼気が吸入される。その後、ピストン3を下方に引っ張ることを停止すると、弁体部52が上側に向けて変位して環状壁部47の内周縁部に再び着座する。
さらに、呼気の吹き込みと、ピストン3を下側に引くこととを併せて呼気を捕集してもよい。
さらに、弁体部52の下側への変位量を制限部45で制限して弾性連結部53が過度に弾性変形することを防止することにより、呼気の導入を停止したときに、弁体部52を環状壁部47の内周縁部により確実に着座させることができる。
また、ピストン3を下側に引くことによって呼気をシリンダ2内に捕集する場合に、外筒部44をくわえる使用者の例えば舌などが内筒部48及び外筒部44に吸引されることを抑制すると共に、舌などが内筒部48及び外筒部44に密着した場合に、この密着を容易に解除することができる。
導入筒101は、上面視で円環状の環状壁部102と、環状壁部102の内周縁部から上側に向けて突設された円筒状の内嵌筒部103と、環状壁部102の外周縁部から下側に向けて突設された円筒状の下筒部104と、を備えている。これら環状壁部102、内嵌筒部103及び下筒部104は、中心軸Oと同軸に配設されている。
内嵌筒部103は、口部12の内周面に内嵌されており、その下端部は、口部12よりも下側に向けて突出している。
下筒部104の下端部には、径方向内側に向けて突出する係合突部104Aが全周にわたって形成されている。
支持筒部51は、下筒部104の内側に取り付けられており、支持筒部51の係合突部51Aは、下筒部104の係合突部104Aと係合している。
口部112は、円筒状の外筒部113と、外筒部113よりも径方向内側に配設された円筒状の内筒部114と、外筒部113と内筒部114とを連結する上面視で円環状の環状壁部115と、を備えている。これら外筒部113、内筒部114及び環状壁部115は、中心軸Oと同軸上に配設されている。そして、口部112の内側には、弁部材32と制限部材116とが配設されている。
内筒部114には、中心軸Oに沿って上端部から下側に向けて延在する連通溝部114Aが形成されている。内筒部114の連通溝部114Aの形成位置と外筒部113の連通溝部113Aの形成位置とは、上述した第1実施形態と同様に、周方向でずらされている。
環状壁部115の内側開口は、導入口115Aを形成している。また、環状壁部115の内周縁部は、弁体部52の弁座を形成している。
支持筒部51は、環状壁部115より下方における外筒部113の内側に取り付けられており、支持筒部51の係合突部51Aは、外筒部113の係合突部113Bと係合している。
筒壁部117は、外筒部113の内側に取り付けられている。そして、筒壁部117の下端部は、径方向外側に向けて全周にわたって突出しており、外筒部113の係合突部113Cと係合している。
4つの制限板部118は、横断面十字状に配設されており、周方向で隣り合う2つの制限板部118と筒壁部117とによって連通路118Aを画定する。
係合片部124は、中心軸Oに沿って延在する棒状をなしており、その上下方向の中央部は、ヒンジ部125を介して突リブ部123に接続されている。これにより、係合片部124は、上端部がヒンジ部125回りで径方向外側に突出するように回動可能となっている。なお、ヒンジ部125は、係合片部124の上端部をピストン121の外周から径方向外側に突出させることができれば、係合片部124の下端部に配設されてもよい。
まず、上述した実施形態と同様の方法により、シリンダ2内に呼気を捕集する。そして、呼気の捕集した後に、図9の矢印Aに示すように、シリンダ2から突出している係合片部124をヒンジ部125回りで回動させ、係合片部124の上端部を突出板部14の環状溝部14Aと係合させる。これにより、ピストン3が上側に向けて進行することを規制する。
なお、係合片部124を収容凹部123A内に再度収容することにより、ピストン121をシリンダ2内で上下方向に往復移動させることが可能となる。
また、シリンダ135の下端部には、図10に示すように、一対の突出板部136が径方向外側に向けて突設されている。
例えば、上述した第4及び第5実施形態の構成は、第1実施形態の構成に限らず、第2または第3実施形態の構成に適用してもよい。
弁部材は、呼気の導入時に導入圧によって導入口を開放すると共に呼気の導入の停止時に導入口を閉塞する構成であれば、他の構成であってもよい。
制限部材または制限部を配設しているが、これらを設けなくてもよい。
外筒部及び内筒部それぞれの連通溝部を周方向でずらす角度は、90°に限られず、外筒部及び内筒部それぞれの連通溝部の配置位置を周方向で位置合わせしてもよい。
Claims (5)
- 軸方向先端部から導入された呼気を内部に捕集するシリンダと、
前記シリンダの内側に、その軸方向基端側から挿入されたピストンと、
前記軸方向先端部に設けられると共に、呼気を前記シリンダ内に導入する導入口が形成された導入筒と、
前記導入筒内において前記導入口よりも軸方向基端側に配設され、前記導入筒に呼気が導入されたときに呼気の導入圧により前記導入口を開放すると共に、呼気の導入を停止したときに前記導入口を閉塞する弁部材と、
を備え、
前記導入筒が、呼気を捕集する使用者の口でくわえられる外筒部と、前記外筒部よりも径方向内側に配設されると共に内側が前記導入口に連通する内筒部と、を有し、
前記外筒部及び前記内筒部には、それぞれ軸方向に沿って延在する溝部が形成されていると共に、前記外筒部に形成された溝部と前記内筒部に形成された溝部とが、それぞれの周方向に沿う位置を異ならせて配置されていることを特徴とする呼気捕集シリンジ容器。 - 前記弁部材が、軸方向に変位して前記導入口を軸方向基端側から開閉する弁体部と、前記導入筒内に固定される支持部と、前記弁体が軸方向で変位可能となるように前記弁体と前記支持体とを連結する連結部と、を有し、
前記導入筒内のうち前記弁体部よりも軸方向基端側には、前記弁体部における軸方向基端側への変位量を制限すると共に前記導入口と前記シリンダの内側とを連通する連通路が形成された制限部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の呼気捕集シリンジ容器。 - 前記導入筒が、前記軸方向先端部に形成された口部と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の呼気捕集シリンジ容器。
- 前記シリンダの軸方向基端部には、径方向外側に向けて突出する突出板部が形成されており、
前記ピストンには、径方向内側に向けて陥没する収容凹部と、前記収容凹部内に該ピストンの外周に対して径方向に出没自在に配設された係合片部と、が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の呼気捕集シリンジ容器。 - 前記ピストンが、軸方向に沿って延在すると共に径方向外側に向けて突出する複数の突リブ部を有し、
前記突リブ部の少なくとも1つの径方向先端部には、周方向に突出する周方向突出部が形成され、
前記シリンダの軸方向基端部には、周方向に間隔をあけて複数の突出板部が径方向の外側に向けて突設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の呼気捕集シリンジ容器。
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