JP2002172161A - 医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具 - Google Patents

医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具

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JP2002172161A
JP2002172161A JP2000374050A JP2000374050A JP2002172161A JP 2002172161 A JP2002172161 A JP 2002172161A JP 2000374050 A JP2000374050 A JP 2000374050A JP 2000374050 A JP2000374050 A JP 2000374050A JP 2002172161 A JP2002172161 A JP 2002172161A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打栓及び抜栓が容易であり、封止時及び抜栓
時などに液体ポート21に直接接触することがなく、か
つ、滅菌時や輸送時などにおいて容器内圧が上昇したと
きに、栓抜け等により内部液体が漏出するのを完全に防
止することのできる医療用具用液体ポートの封止構造、
及びそのような封止構造を持つ医療用具10を得る。 【解決手段】 液体ポート21としての円筒壁23に凸
条26a,26bを形成する。一方、円筒壁23に密封
状態に被冠される栓体30には、天板31の裏面に筒状
密封体33を一体成形すると共に、筒状体32の内周面
に、前記凸条26a,26bの侵入部38と、封止のた
めに栓体30を回動したときに侵入部38に侵入した凸
条26a,26bが入り込むことのできる凹溝36a,
36bとを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用具用液体ポ
ートの封止構造及び該封止構造を持つ医療用具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内部に水や水溶液等の液体が充填された
医療用具、例えば、白血球除去器、血液成分吸着材、プ
ラズマセパレータ、人工腎臓等は、体液の循環や水、水
溶液等の通液のための一個以上の液体ポートを備える。
各液体ポートには、滅菌時や輸送時に、内部液体が漏出
するのを防止する等の目的で栓体が被冠される。図6は
その一例であり、この栓体60は、医療用具1に形成さ
れた円筒状の液体ポート2に密封状態に被冠されるもの
であり、天板61と天板61に連接する筒状体62と、
その下端に肉厚となった環状リブ63とを備え、天板6
1の裏面には封止時に前記円筒状の液体ポート2の内周
面に密封状態で挿入する筒状密封体64が一体成形され
ている。
【0003】図7は栓体の他の例であり、この栓体70
は、円形の保持部71と、その下面中央部から凸設した
外周に円形のリブ72を有すると共に底面に開設された
凹陥部73を有する装着部74とを、気体不透過性軟質
材料を用いて射出成形の方法で一体成形してある。内圧
が上昇したときに、前記凹陥部73が外側に向けて押圧
され、液体ポート2の内周面にしっかりと圧着すること
により、不用意に脱栓することは防止される(特開平7
−275356号公報参照)。
【0004】さらに、図示しないが、特公平2−161
47公報には、医療用具に形成された円筒状の液体ポー
トの環状陥没部に係合する肉厚となった環状リブを下端
に備え、その上方には比較して肉薄である先端が閉塞し
た弾性筒状体が一体成形された栓体が開示されている。
全体としてイソプレン等の柔らかい合成ゴムで作られて
おり、滅菌時や輸送時等に高温場に曝されて内部圧力が
上昇した場合に、栓体の弾性筒状体が膨張することによ
って、不用意に脱栓することを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した栓体はいずれ
にしろ栓体が変形することによって密封状態を確保し、
かつ、不用意な脱栓を防止しようとするものであり、使
用する材料は比較的柔らかいものである必要がある。そ
のために、栓硬度が低くなって形状維持が困難となり、
ねじることで抜栓することが困難となる。結果として、
このような栓体を持つ医療用具用液体ポートの封止構造
では、抜栓時に液体ポートの部分に直接接触することが
起こり得る。また、栓体を被冠した状態で、特に図7に
示す形態のものでは、液体ポートは多くの部分は外部に
露出した状態となっており、特に打栓あるいは抜栓時に
おいて、手指の接触などによる汚染が発生する可能性を
否定できない。さらに、いずれも、密封機能と保栓機能
とは共に摩擦係合によって担保されており、打栓時の摩
擦抵抗が大きいことから、所要の位置に栓体を打栓する
作業は容易ではない一方において、このような栓体を持
つ封止構造においては、設計値よりも高い内圧が生じた
場合に、栓抜けによる密封破壊が生じるのを完全に防止
するのはきわめて困難となる。そのために、輸送中など
に充填液体が漏出するような恐れがある。
【0006】本発明は、上記のような栓体を備えた医療
用具用液体ポートの封止構造に生じている前記したよう
な不都合を解消することを目的としており、打栓及び抜
栓が容易であり、封止時及び抜栓時などに液体ポートに
直接接触する可能性を極力低減でき、さらに、滅菌時や
輸送時などにおいて容器内圧が上昇したときに、栓抜け
等により内部液体が漏出するのを完全に防止することの
できる医療用具用液体ポートの封止構造を提供すること
を目的とする。本発明は、また、上記の封止構造を持つ
医療用具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明による医療用具用液体ポートの封止構造は、医
療用具に形成した液体ポートとしての円筒壁と、該円筒
壁に密封状態に被冠される栓体とを備えてなり、前記円
筒壁の外周面には軸線に直交する方向の凸条が形成され
ており、前記栓体は天板と天板に連接する筒状体とから
なり、天板の裏面には封止時に前記円筒壁の内周面に密
封状態で挿入する筒状密封体が一体成形されており、か
つ、筒状体の内周面には、前記凸条の侵入部と封止のた
めに栓体を回動したときに前記侵入部に侵入した凸条が
入り込むようにされた凹溝が形成されている。また、本
発明は、上記医療用具用液体ポートの封止構造を持つ医
療用具も開示する。
【0008】本発明が適用される医療用具は、内部に注
射用蒸留水、イオン交換水、限外濾過水等の水、生理食
塩水、緩衝液、輸液、透析液等の塩を含有する水溶液に
例示される液体が充填されるとともに、滅菌することを
必要とするものである。例として、前記したように、白
血球除去器、血液成分吸着材、プラズマセパレータ、人
工腎臓等をあげることができる。滅菌方法としては、高
圧蒸気滅菌、加熱滅菌、放射線滅菌、電子線滅菌等の滅
菌方法が用いられる。これらはいずれも加熱を伴い、医
療用具内の内圧が内容液体の膨張のため上昇することか
ら高い耐圧気密性が要求されるので、本発明による封止
構造は好ましく用いられる。
【0009】本発明による封止構造において、医療用具
側に液体ポートとして形成される円筒壁の構造は任意で
あり、本発明による栓体が上方から被冠できること、及
び、その外周面の一部に軸線に直交する方向の凸条が形
成されていることを条件に任意であり、特に制限はな
い。そのような液体ポートとして機能する円筒壁に本発
明による栓体を上方から被冠し、幾分下方に押し付けた
状態で栓体を回動することにより、両者間の封止状態が
形成され、封止後に、内圧の変動等があっても密封状態
はそのまま維持される。
【0010】すなわち、栓体を上方から被冠して下方に
押し下げていくことにより、その天板裏面に一体成形さ
れた筒状密封体が、その外周面を円筒壁の内周面に密着
させた状態で次第に挿入されていき、液体ポート側と栓
体側との間の密封封止状態が形成される。所定距離だけ
栓体が下降した時点で、筒状体の内周面に形成された侵
入部のレベルと円筒壁の外周面に形成されたいる凸条の
レベルとが一致し、周方向の位置合わせをすることによ
り、凸条は前記侵入部の内部に入り込む。
【0011】その状態で、栓体を回動すると、侵入部に
侵入した凸条は侵入部に連続して形成されている凹溝内
に滑り込むようにして次第に入り込んでいき、所要角度
回動することにより、凸条全体が凹溝内に入り込んだ状
態となる。その時点で、本発明による封止構造は完成す
る。この封止構造では、液体ポート側に形成された凸条
が、栓体の内周壁に形成された凹溝に横方向から入り込
んだ状態で封止状態が完成し、その状態が保持されるの
で、栓体が液体ポートの軸方向に自由移動することは確
実に抑制される。
【0012】そのために、医療用具内の内圧が上昇した
としても、栓体が、その天板裏面の筒状密封体の外周面
と液体ポート内周面との間に形成されている密封状態を
解放する方向に移動することは確実に阻止される。栓体
の回動は、栓体の天板に連接する筒状体の外周面を掴ん
で行えばよく、回動操作は容易であり、かつ、液体ポー
トに直接接触することは確実に回避できる。また、抜栓
するときは、同様に筒状体の外周面を掴んで、所定角度
だけ逆方向に回動し、その後、栓体を液体ポートの軸方
向に引き上げるだけで、抜栓作業は終了する。その作業
は容易であり、かつ、液体ポートに直接接触することも
確実に回避できる。
【0013】上記のようであり、本発明による封止構造
に採用される栓体は、ある程度の保形性を備えることが
望ましい。そのために材質としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリアミド、ポリアセタール等の比較的に硬い樹脂
を列挙することができるが、中でもポリエチレン、ポリ
プロピレンのような樹脂材料は、密封性や成形し易さの
理由から特に好ましい材料となる。
【0014】好ましい態様において、液体ポートを形成
する円筒壁の外周面に形成される凸条の数は等間隔で2
個以上とされ、栓体の内周面には前記凸条に対応する数
だけの侵入部及び凹溝が形成される。それにより、封止
時に生じる液体ポートと栓体との間に負荷を均等分配す
ることができ、通常の封止時はもちろんのこと、内圧が
大きく上昇した際にも、安定した係止状態を維持するこ
とができ、密封破壊が生じるのは有効に阻止される。
【0015】好ましい態様において、前記侵入部は、封
止時の栓体の回動方向前方から後方に向けて次第に上方
に傾斜した前記凸条のための案内面を備える。この態様
においては、凸条を前記侵入部の内部に入り込ませた姿
勢で栓体を回動するときに、前記案内面の傾斜に沿って
凸条が案内されることから、栓体は下方に向けて押し下
げる力を受けるようになる。それにより、栓体の天板及
びその裏面に形成された筒状密封体と、液体ポートであ
る円筒壁の先端部及び内周面との間の密着性は一層確実
に確保され、液体ポート側と栓体側との間に一層高い密
封性が形成される。
【0016】また、前記凸条はその外側面に突起又は切
り欠きを備えていてもよく、前記凹溝の内側面には、封
止時に前記凸条に形成した突起又は切り欠きが係着する
切り欠き又は突起が形成されていてもよい。このように
することにより、突起と切り欠きとが封止時に系着した
状態となるので、不用意に栓体が回動することを阻止す
ることができ、輸送時などにおいて医療用具に不規則な
かつ予期せぬ動きが生じるような場合でも、液体ポート
の封止構造が破壊するのを一層確実に阻止することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明による医療用具用液体ポートの封止構造及び該封止構
造を持つ医療用具の好ましい実施の形態を説明する。図
1は、本発明による医療用具用液体ポートの封止構造を
持つ医療用具の一実施の形態を示す側面図である。図2
はその封止構造部分を拡大して示す斜視図であり、栓体
を被冠する前の状態を示している。図3aは、図2の状
態を側面から見た図であり、栓体は断面により示してあ
る。また、図3bは、打栓後の状態を一部断面により示
している。図4は図1のIV−IV線による断面図であ
る。
【0018】図1に示す医療用具10は、例えば、内部
に中空糸等を収容した人工腎臓であり、軸方向に血液な
どの流入口11と流出口12とを備え、筒体の両端近傍
の周面には、透析液などの他の流体の流入ポート21及
び流出ポート22を備えている。流入口11と流出口1
2には従来知られたキャップ13が脱着自在に装着され
ており、流入ポート21と流出ポート22には、本願発
明による栓体30が密封状態に被冠されている。
【0019】流入ポート21と流出ポート22は同じ形
状であり、また、そこに被冠される栓体30も同じもの
である。従って、以下では、医療用具用液体ポートの例
として流入ポート21を取り上げ、そこに栓体30を被
冠する場合を例として、本発明による封止構造を説明す
る。流入ポート21は円筒壁23を有し、その先端は小
径部24とされており、かつ、基部側には環状陥没部2
5とされている。この環状陥没部25は、他の機器との
接続時に該機器の一部が入り込み、接続を安定させるた
めのものである。本発明による封止構造において、円筒
壁23の外周面における前記環状陥没部25よりもわず
かに下位の位置に、流入ポート21の軸線に直交する方
向の延びる適数(図では2個)の凸条26a,26b
が、軸線に直交する同一平面内において、一体成形され
ている。なお、封止構造部分をコンパクト化するため
に、凸条26a,26bの形成位置は、医療用具10の
筒体側に近い位置であることが望まれる。また、本発明
による封止構造において、前記した環状陥没部25は必
須のものではない。
【0020】栓体30は、限定されるものではないが、
この例では、ポリエチレンを材料とする射出成形品であ
る。栓体30は、前記流入ポート21の円筒壁23に密
封状態で被冠される構造であり、天板31と、天板31
に一体に連接する筒状体32とを備え、天板31の裏面
には、封止時に前記円筒壁23の内周面27に密封状態
で挿入される筒状密封体33が一体成形されている。図
示の例では、円筒壁23の内周壁は径の異なる二段壁と
なっており、小径である内周壁上位部32aと、より大
きな径の内周壁下位部32bとからなる。内周壁上位部
32aの内径は、流入ポート21の円筒壁23の外径と
ほぼ等しいことが密封性をより確実にする観点から好ま
しいが、前記筒状密封体33が前記円筒壁23の内周面
27に密封状態で挿入される構成を備えており、そこで
所要の密封機能は確保されるので、内周壁上位部32a
と流入ポート21の円筒壁23との間に多少の隙間があ
っても差し支えない。また、栓体30の被冠操作を容易
にするために大きな径の内周壁下位部32bが形成され
るが、必ず二段壁とする必要はなく、円筒壁23の内周
壁はすべてが同じ内径のものであってもよい。
【0021】栓体30の前記内周壁下位部32bにおけ
る、栓体の下縁34からわずか上位の位置には、等間隔
をおいて適数(図では2個)の凹溝36a,36bが、
流入ポート21の軸線に直交する方向に、かつ、軸線に
直交する同一平面内に形成されている。該凹溝36a,
36bの長さは、前記円筒壁23の外周面に一体成形さ
れた凸条26a,26bの長さと等しいかやや長く、ま
た、その上下方向の幅は凸条26a,26bの幅と等し
いかやや幅広である。また、凹溝36a,36bの底面
を結ぶ仮想円の直径は、前記凸条26a,26bの先端
面を結ぶ仮想円の直径とほぼ等しくなるようにされてい
る。
【0022】前記凹溝36a,36bの一方の端部37
は閉鎖している。凹溝36a,36bの他方の端部側に
おける内周壁下位部32b部分は、凹溝36a,36b
の端部側から少なくとも前記凸条26a,26bの長さ
以上にわたって、下縁34に達する肉薄部38とされて
おり、該肉薄部38の内周面を結ぶ仮想円の直径は、凹
溝36a,36bの底面を結ぶ仮想円の直径と等しくさ
れている。また、該肉薄部38の上端壁39は、図示の
例では、下方に向けて次第に傾斜した面となっており、
栓体30の下縁34で終わっている。なお、上端壁39
は、流入ポート21の軸線に直交する方向に、すなわち
水平方向に所定距離延び、そこで軸線方向の垂直壁とし
て終了するような形態であっても差し支えない。
【0023】上記の構成であり、前記栓体30の内周壁
下位部32bにおいて、前記肉薄部38が形成されてい
る領域では、流入ポート21に形成した凸条26a,2
6bは栓体30の下縁34側から該肉薄部38に入り込
むことができる。また、前記凹溝36a,36bとされ
ている領域では、凹溝36a,36bの解放側端部から
凸条26a,26bが入り込むことはできるが、入り込
んだ後は、軸線方向には移動することができない。
【0024】打栓に当たっては、栓体30を流入ポート
21の上方から被冠して下方に押し下げる。押し下げる
につれて、天板31の裏面に一体成形された筒状密封体
33が、その外周面を流入ポート21の円筒壁23の内
周面27に密着させた状態で次第に挿入されていき、密
封状態が形成される。さらに所定距離だけ栓体30を押
し込むことにより、栓体30の下縁34が流入ポート2
1の円筒壁23の外周面に形成した凸条26a,26b
の位置に達する。その位置で栓体30を回転して、凸条
26a,26bと栓体30の前記肉薄部38とを対向さ
せる。
【0025】その位置でさらに栓体を押し込むと、凸条
26a,26bは肉薄部38内に侵入する。押し込みと
共に栓体を回動させることにより、凸条26a,26b
は肉薄部38の上端壁39に案内されながら、次第に前
記凹溝36a,36b内に滑り込むようにして入り込
む。凸条26a,26bの一端が凹溝36a,36bの
閉鎖端37に衝接した時点で、本発明による封止構造は
完成する。抜栓する場合には、逆の手順を行えばよい。
【0026】打栓及び抜栓の作業は、栓体30の筒状体
32部分を指で押さえた状態ですべてを行うことがで
き、液体ポート21に触れる恐れは全くない。また、栓
体30は比較的硬質の材料で作られているので、栓体3
0の変形を伴うこともなく、封止作業は容易である。ま
た、前記のように、凸条26a,26bが、栓体30に
形成した凹溝36a,36bに横方向から入り込んだ状
態で封止状態が完成し、その状態が維持されるので、栓
体30が液体ポート21の軸方向に自由移動することは
ない。そのために、医療用具10内の内圧が上昇したと
しても、栓体30が不用意に外れたり、密封状態が破壊
されるようなことはない。
【0027】さらに、図示の例では、侵入部(肉薄部3
8)は、封止時の栓体30の回動方向前方から後方に向
けて次第に上方に傾斜した案内面(肉薄部38の上端壁
39)を備えており、前記案内面の傾斜に沿って凸条2
6a,26bは案内されるので、栓体30は下方に向け
て押し下げる力を受ける。それにより、液体ポート21
側と栓体30側との間に一層高い密封性が形成される。
【0028】なお、上記の例では、液体ポート21を形
成する円筒壁23の外周面に凸条26が2個形成されて
いるが、2個以上形成してもよい。その場合には、封止
時に生じる液体ポート21と栓体30との間に生じる負
荷を、より多くの箇所に均等分配することができ、密封
破壊が生じるのを一層有効に阻止することができる。
【0029】図5は本発明による封止構造の他の実施の
形態であり、図2に相当する図である。図5において、
同じ機能を奏する部材には図2におけると同じ符号を付
し、説明は省略する。この実施の形態において、前記凸
条26a,26bにはその外側面に切り欠き29が形成
されており、前記凹溝36a,36bの内側面には、封
止時に前記凸条26a,26bに形成した切り欠き29
が係着する突起40が形成されている。この態様では、
突起40と切り欠き29とが封止時に相互に系着した状
態となるので、不用意に栓体が回動することを確実に阻
止することができる。それにより、輸送時などにおいて
医療用具に不規則なかつ予期せぬ動きが生じるような場
合でも、液体ポート21の封止構造が破壊するのは確実
に回避できる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、打栓及び抜栓が容易で
あり、封止時及び抜栓時などに液体ポートに直接接触す
ることがなく、かつ、滅菌時や輸送時などにおいて容器
内圧が上昇したときに、栓抜け等により内部液体が漏出
するのを完全に防止することのできる医療用具用液体ポ
ートの封止構造、及びそのような封止構造を持つ医療用
具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による医療用具用液体ポートの封止構造
を持つ医療用具の一実施の形態を示す側面図。
【図2】図1に示す封止構造部分を拡大して示す斜視図
であり、栓体を被冠する前の状態を示している。
【図3】図3aは図2の状態を側面から見た図、図3b
は、打栓後の状態を一部断面により示す図。
【図4】図1のIV−IV線による断面図。
【図5】本発明による医療用具用液体ポートの封止構造
の他の一実施の形態を示す斜視図。
【図6】従来の医療用具用液体ポートの封止構造に用い
る栓体を一例を説明する図。
【図7】従来の医療用具用液体ポートの封止構造に用い
る栓体の他の例を説明する図であり、図7aは側面図、
図7bは断面図である。
【符号の説明】
10…医療用具10、21,22…医療用具用液体ポー
ト、23…円筒壁、26a,26b…凸条、27…円筒
壁の内周面、30…栓体、31…天板、32…筒状体、
33…筒状密封体、34…栓体の下縁、36a,36b
…凹溝、38…肉薄部(侵入部)、39…肉薄部の上端
壁(凸条のための案内面)、29…凸条に形成した切り
欠き、40…凹溝に形成した突起40
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E084 AA12 AB05 BA01 CA01 CC03 DB14 DC03 EA04 EC03 FA09 GA02 GA03 GB02 GB03 GB12 GB14 GB21 HA03 HB01 HC03 HD04 LC01 4C077 AA05 BB01 BB02 BB03 CC02 CC03 DD19 EE01 EE03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療用具用液体ポートの封止構造であっ
    て、医療用具に形成した液体ポートとしての円筒壁と、
    該円筒壁に密封状態に被冠される栓体とを備えてなり、
    前記円筒壁の外周面には軸線に直交する方向の凸条が形
    成されており、前記栓体は天板と天板に連接する筒状体
    とからなり、天板の裏面には封止時に前記円筒壁の内周
    面に密封状態で挿入する筒状密封体が一体成形されてお
    り、かつ、筒状体の内周面には、前記凸条の侵入部と封
    止のために栓体を回動したときに前記侵入部に侵入した
    凸条が入り込むようにされた凹溝が形成されていること
    を特徴とする医療用具用液体ポートの封止構造。
  2. 【請求項2】 前記凸条は、円筒壁の外周面に等間隔で
    2個以上形成されており、前記侵入部及び凹溝は、凸条
    に対応する数だけ等間隔で栓体の円筒壁の内周面に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の医療用具用
    液体ポートの封止構造。
  3. 【請求項3】 前記侵入部は、封止時の栓体の回動方向
    前方から後方に向けて次第に上方に傾斜した前記凸条の
    ための案内面を備えていることを特徴とする請求項1又
    は2記載の医療用具用液体ポートの封止構造。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記栓体の材質がポリエチレ
    ン又はポリプロピレンであることを特徴とする請求項1
    ないし3いずれか記載の医療用具用液体ポートの封止構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか記載の封止構
    造を少なくとも1個以上有していることを特徴とする栓
    体付き医療用具。
  6. 【請求項6】 医療用具が人工腎臓であることを特徴と
    する請求項5記載の医療用具。
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