JP5653399B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
従来、接地電極母材の先端から突出する状態で貴金属チップを埋設した接地電極を備えるスパークプラグが提案されている。貴金属チップは、抵抗溶接によって接地電極母材に接合されている。スパークプラグの電極に用いられる貴金属チップは、火花放電や酸化に対する耐久性が電極母材よりも優れた貴金属(例えば、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウムなど)、あるいはそのような貴金属を主成分とする合金により形成されている。
特開2001−284012号公報 特開2004−79507号公報
内燃機関で発生する熱によって、接地電極母材と貴金属チップとの接合部が酸化することがある。過度の酸化は、貴金属チップが接地電極母材から剥離する要因となる。近年、内燃機関が、高過給、高圧縮化されており、内燃機関の燃焼室内の温度が従来の内燃機関よりも高温になりやすい。このため、接合部の酸化が促進され、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度が低下し、貴金属チップが電極母材から剥離する可能性が高くなるおそれがある。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、貴金属チップの耐剥離性を向上することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、
中心電極と、接地電極と、前記中心電極および前記接地電極の少なくとも一方の電極に抵抗溶接されている貴金属チップと、を有するスパークプラグにおいて、
前記貴金属チップは、
平面状に形成されている放電面と、
前記抵抗溶接されている電極内に埋設されている底面と、
前記放電面から前記底面に向けて幅広となる側面と、を有し、
前記放電面の図心を通る垂線を含む所定の断面において、
前記垂線に平行な方向に沿った最大の厚さを、前記貴金属チップの最大厚さtとし、
前記底面のうち前記最大の厚さとなる部位を通り、前記放電面に平行な直線を第1の直線とし、
前記断面が前記垂線によって二分されることによって形成される2つの半断面のうちの第1の半断面において、
前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw1とし、
前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh1とし、
前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt1とし、
前記2つの半断面のうちの、前記第1の半断面とは異なる第2の半断面において、
前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw2とし、
前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh2とし、
前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt2とし、
h1/t≦0.2 かつ Rw1/Rt1≧1.03 かつ
h2/t≦0.2 かつ Rw2/Rt2≧1.03
の関係を満たし、
前記貴金属チップと前記接地電極との間には、前記側面に沿って前記底面に向かうにつれ前記垂線から離れる方向に広がると共に、前記底面に沿って前記側面から前記垂線に近づく方向に溶接面が形成されていることを特徴とするスパークプラグである。
[適用例1]
中心電極と、接地電極と、前記中心電極および前記接地電極の少なくとも一方の電極に抵抗溶接されている貴金属チップと、を有するスパークプラグにおいて、前記貴金属チップは、平面状に形成されている放電面と、前記抵抗溶接されている電極内に埋設されている底面と、前記放電面から前記底面に向けて幅広となる側面と、を有し、前記放電面の図心を通る垂線を含む所定の断面において、前記垂線に平行な方向に沿った最大の厚さを、前記貴金属チップの最大厚さtとし、前記底面のうち前記最大の厚さとなる部位を通り、前記放電面に平行な直線を第1の直線とし、前記断面が前記垂線によって二分されることによって形成される2つの半断面のうちの第1の半断面において、前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw1とし、前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh1とし、前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt1とし、前記2つの半断面のうちの、前記第1の半断面とは異なる第2の断面において、前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw2とし、前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh2とし、前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt2とし、
h1/t≦0.2 かつ Rw1/Rt1≧1.03 かつ
h2/t≦0.2 かつ Rw2/Rt2≧1.03
の関係を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
一般的に、抵抗溶接による拡散接合によって、貴金属チップと電極との溶接面(接合界面に形成される拡散層)は、使用環境や経年など種々の要因により酸化する。溶接面の酸化を酸化スケールとも呼ぶ。適用例1のスパークプラグによれば、貴金属チップについて、放電面の図心を通る断面が当該図心を通る垂線によって2分されることにより形成される第1の半断面および第2の断面において、
h1/t≦0.2 かつ Rw1/Rt1≧1.03 かつ
h2/t≦0.2 かつ Rw2/Rt2≧1.03
の関係が成立するように形成されている。従って、貴金属チップの側面は、軸線から離れる方向に広がるように形成されているので、酸化スケールの進行方向は、側面に沿って、軸線から離れる方向に進行し、続いて、底面に沿って側面から軸線に近づく方向に進む。よって、酸化スケールが側面から底面に進行する際、酸化スケールの進行方向が略反対方向となるので、酸化スケールの進展を抑制でき、貴金属チップの耐剥離性を向上できる。また、適用例1のスパークプラグによれば、貴金属チップは、断面が逆くさび形状になるように電極内に埋設されているので、更に、貴金属チップの耐剥離性を向上できる。
[適用例2]
適用例1記載のスパークプラグであって、前記第1の半断面と前記第2の半断面の各々において、前記垂線と前記底面との交点と前記第1の直線との、前記垂線に平行な方向に沿った距離h3は、
h3≧h1かつh3≧h2
の関係を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
適用例2のスパークプラグによれば、第1の半断面と第2の半断面の各々において、垂線と底面との交点と第1の直線との、垂線に平行な方向に沿った距離h3は、
h3≧h1かつh3≧h2
の関係を満たすように形成されている。従って、貴金属チップと電極との溶接面は、放電面に向けて平面もしくは凹状の部分を有する。よって、電極に向けて凸状に形成されている場合に比して、貴金属チップに作用する熱応力を小さくすることができ、貴金属チップの耐剥離性を向上できる。
[適用例3]
適用例1記載のスパークプラグであって、前記所定の断面において、前記底面は、前記放電面側と反対側に凸な形状を有することを特徴とする、スパークプラグ。
適用例3のスパークプラグによれば、貴金属チップの底面は、前記放電面側と反対側に凸な形状を有するように形成されている。従って、酸化スケールが側面から底面に進む際、酸化スケールの進行方向が略反対方向となるので、酸化スケールの進展を抑制でき、貴金属チップの耐剥離性を向上できる。
[適用例4]
適用例1から適用例3までのいずれか一例に記載のスパークプラグであって、前記放電面の面積は、0.79mm2以上、かつ、3.14mm2以下であることを特徴とするスパークプラグ。
適用例4のスパークプラグによれば、放電面の面積が0.79mm2以上とすることにより、接地電極と中心電極との間の火花ギャップ量の増加を抑制することができ、また、放電面の面積が3.14mm2以下とすることにより、耐剥離性を向上できる。
[適用例5]
適用例1から適用例4までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、前記貴金属チップは、Pt−Ni合金を含んでなり、前記貴金属チップが溶接されている前記電極は、Cr,Feを含むNi合金を含んでいる、スパークプラグ。
適用例5のスパークプラグによれば、貴金属チップは、Pt−Ni合金を含んでなり、貴金属チップが溶接されている電極は、Cr,Feを含むNi合金を含んでいる。従って、貴金属チップと電極との抵抗溶接の溶接性を向上できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
第1実施例におけるスパークプラグ100を示す部分断面図。 第1実施例におけるスパークプラグ100の接地電極40を拡大して示す説明図。 第1実施例における貴金属チップ50の形状について詳細に説明する断面図。 第1実施例におけるスパークプラグ100の製造工程を示す工程図。 第1実施例における電極母材410の窪み部について説明する説明図。 第2実施例における貴金属チップ350の形状について詳細に説明する断面図。 貴金属チップに作用する熱応力について説明する説明図。
A.第1実施形態:
A1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグ100を示す部分断面図である。図1には、スパークプラグ100の軸心である軸線OLを境界として、紙面右側にスパークプラグ100の外観形状を図示し、紙面左側にスパークプラグ100の断面形状を図示した。以下の説明では、スパークプラグ100における紙面下側を「先端側」と呼び、紙面上側を「後端側」と呼ぶ。
スパークプラグ100は、中心電極10と、絶縁碍子20と、主体金具30と、接地電極40とを備える。スパークプラグ100の接地電極40には、貴金属チップ50が取り付けられている。本実施形態では、スパークプラグ100の軸線OLは、中心電極10、絶縁碍子20および主体金具30の各部材の軸心でもある。
スパークプラグ100の中心電極10は、棒状の電極体である。本実施形態では、中心電極10は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを主成分とするニッケル合金からなる。中心電極10の外側面は、絶縁碍子20によって外部から電気的に絶縁されている。中心電極10の先端側は、絶縁碍子20の先端側から突出している。中心電極10の後端側は、絶縁碍子20の後端側へと電気的に接続されている。本実施形態では、中心電極10の後端側は、シール体16、セラミック抵抗17、シール体18、端子金具19を介して絶縁碍子20の後端側へと電気的に接続されている。
スパークプラグ100の絶縁碍子20は、筒状の絶縁体である。本実施形態では、絶縁碍子20は、アルミナを始めとする絶縁性セラミックス材料を焼成してなる。絶縁碍子20は、軸線OLに沿った貫通孔である軸孔28を備える。軸孔28には、中心電極10が収容されている。
スパークプラグ100の主体金具30は、筒状の金属体である。本実施形態では、主体金具30は、ニッケルメッキされた低炭素鋼製の金属体である。他の実施形態において、主体金具30は、亜鉛メッキされた低炭素鋼製の金属体であっても良いし、メッキされていない(無メッキの)ニッケル合金製の金属体であっても良い。主体金具30は、中心電極10から電気的に絶縁された状態で絶縁碍子20の外側面にカシメ固定されている。
主体金具30は、端面31および取付ネジ部32を備える。主体金具30の端面31は、主体金具30の先端側を構成する中空円状の面である。端面31には、接地電極40が接合されている。端面31の中央からは、絶縁碍子20および中心電極10が突出している。主体金具30の取付ネジ部32は、ネジ山が外側面に形成されている円筒状の部位である。本実施形態では、主体金具30の取付ネジ部32を内燃機関200のネジ孔210に螺合させることによって、スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けることが可能である。
図2は、スパークプラグ100の接地電極40を拡大して示す説明図である。図2(a)には、軸線OLに直交する方向から見た接地電極40を中心電極10の先端側と共に図示した。図2(b)には、図2(a)の矢視F2b−F2bから見た接地電極40を図示した。スパークプラグ100の接地電極40は、電極母材410と、貴金属チップ50とを備える。
本実施形態では、電極母材410は、四角状の断面を有し、基端部401および先端部402に隣接する4つの側面として、側面403の他、側面404,405,406を有する。電極母材410の側面404は、側面403に対する裏面である。側面405,406は、側面403,404にそれぞれ隣接する面である。
接地電極40の電極母材410は、屈曲した棒状の電極体である。電極母材410は、主体金具30の端面31から軸線OLに沿った方向に延びた後、軸線OLに交差する方向に屈曲している。電極母材410の基端部401は、主体金具30の端面31に接合されている。電極母材410の先端部402は、軸線OLに交差する方向を向いている。
電極母材410の側面403は、先端部402側で中心電極10の先端に対向している。先端部402側の側面403には抵抗溶接を用いて貴金属チップ50が取り付けられている。本実施形態では、貴金属チップ50は、一部が電極母材410に埋設するように取り付けられている。本実施形態では、貴金属チップ50の取り付けに用いる溶融溶接は、抵抗溶接である。
中心電極10と貴金属チップ50との間には、火花を発生させるための隙間である火花ギャップSGが形成されている。スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けた状態で、端子金具19を介して2万〜3万ボルトの高電圧を中心電極10に印加することによって、火花ギャップSGに火花を発生させることが可能である。
電極母材410は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを含み、クロム(Cr)や鉄(Fe)を含む耐熱ニッケル合金からなる。
接地電極40の貴金属チップ50は、火花放電や酸化に対する耐久性が電極母材410よりも優れた貴金属を含有する金属体である。本実施形態では、貴金属チップ50は、プラチナ−ニッケル合金(例えば、Pt−10Ni、Pt−20Ni)からなる。図心Cbは、貴金属チップ50の放電面51の図心を表す。
貴金属チップとして従来から利用されているイリジウム(Ir)合金は、電極母材410の材料に比して融点が高いため、溶接時に電極母材410のみが溶融し、貴金属チップが溶融し難く、溶接性低下のおそれがある。また、電極母材に、電気抵抗の小さい高熱伝導率を有する高Ni材料(ニッケルの含有率が高い材料)を利用すると、電極母材が溶融し難く、溶接性低下のおそれがある。第1実施例のスパークプラグ100のように、貴金属チップ50がPt−Ni合金からなり、かつ、電極母材410が耐熱Ni合金からなることにより、電極母材410が溶融し始めて貴金属チップ50が電極母材410内に埋設され、次いで、貴金属チップ50が溶融し始めて、電極母材410と貴金属チップ50との間は、拡散接合によって強固に接合される。よって、溶接性が向上される。
図3は、貴金属チップ50の形状について詳細に説明する断面図である。図3は、貴金属チップ50の放電面51の図心Cbを通る垂線Lを含む所定の断面55(図2(b)のA−A断面)を示している。貴金属チップ50の所定の断面55は、平面状に形成されている放電面51と、抵抗溶接されている接地電極40に埋設されるとともに放電面51側と反対側に凸な形状を有する底面52と、放電面51から底面52に向けて幅広となる側面53と、を有する。貴金属チップ50と接地電極40との間には、拡散接合により貴金属チップ50と接地電極40の各材料が混合された溶接面80(拡散接合により形成される拡散層)が形成される。また、所定の断面55は、垂線Lによって2つの半断面(第1の半断面60、第1の半断面60とは異なる第2の半断面70)に二分される。図3において、放電面51に平行な直線を直線L1、底面52のうち貴金属チップ50の最大の厚さとなる部位Phmaxを通り、放電面51に平行な直線を直線L2とする。また、所定の断面55において、垂線Lに平行な方向に沿った最大の厚さを貴金属チップの最大厚さtとする。なお、直線L2は、特許請求の範囲における「第1の直線」にあたる。
第1の半断面60は、放電面61、底面62、側面63を有する。図3において、放電面61の側面63側の端点を端点64,底面62の側面63側の端点を端点65と呼ぶ。また、第2の半断面70は、放電面71、底面72、側面73を有する。図3において、放電面71の側面73側の端点を端点74,底面72の側面73側の端点を端点75と呼ぶ。
実施例において、第1の半断面60は、式1および式2を満たし、第2の半断面70は、式3および式4を満たす。
h1/t≦0.2 …(式1)
Rw1/Rt1≧1.03 …(式2)
h2/t≦0.2 …(式3)
Rw2/Rt2≧1.03 …(式4)
なお、第1の半断面60において、
貴金属チップの最大幅Rw1:垂線Lに直交する方向に沿った最大の幅
貴金属チップのそり高さh1:直線L2と最大幅Rw1となる部位(第1実施例では、端点65)との、垂線Lに平行な方向に沿った距離
放電面の幅Rt1:垂線Lと放電面71の交点CAから放電面61の端点64までの距離
また、第2の半断面70において、
貴金属チップの最大幅Rw2:垂線Lに直交する方向に沿った最大の幅
貴金属チップのそり高さh2:直線L2と最大幅Rw2となる部位(第1実施例では、端点75)との、垂線Lに平行な方向に沿った距離
放電面の幅Rt2:垂線Lと放電面71の交点CAから放電面71の端点74までの距離
なお、第1実施例において、第1の半断面60を通り、垂線Lと平行、かつ、垂線Lから最も離れた直線を直線C1とし、第2の半断面70を通り、垂線Lと平行、かつ、垂線Lから最も離れた直線を直線C2とする。最大幅Rw1は、垂線Lと直線C1との、垂線Lに垂直な方向に沿った距離であり、最大幅Rw2は、垂線Lと直線C2との、垂線Lに垂直な方向に沿った距離である。
溶接後の貴金属チップ50は、側面53が、放電面51(61、71)から底面52(62,72)に向けて径方向に幅広、換言すれば、軸線OLに交差するとともに軸線OLから離れる方向へ広がるように形成される。
一般的に、抵抗溶接を用いた拡散接合によって、貴金属チップ50と接地電極40との間に溶接面80が形成される。溶接面80は、使用環境や経年など種々の要因により酸化が進行する。この溶接面80の酸化は、酸化スケールとも呼ばれる。酸化スケールは、貴金属チップ50と接地電極40との接合強度を低下させるため、貴金属チップ50が接地電極40から剥離する原因の一つとして、酸化スケールの進行の抑制が望まれている。
酸化スケールは、溶接面80の端部、すなわち、接地電極40と貴金属チップ50の接合部分と非接合部分との境界部分58から始まり、矢印X1に示されるように側面63、73に沿って進行し、次いで、矢印X2に示されるように底面62、72に沿って軸線OL方向に進行する。第1実施例のスパークプラグ100では、酸化スケールは、側面63、73から始まり、側面63、73から底面62、72側へ進行する際、進行方向が逆方向に切り替わる。具体的には、酸化スケールの進行方向は、側面63、73に沿って「軸線OLから離れる方向」に進んだ後、端点65、75を境に、底面62、72に沿って「軸線OLに近づく方向」に変化する。このように、酸化スケールの進行方向が略反対向きに変化すると、酸化スケールの進行が抑制される。
進行方向の変化する角度が急峻なほど酸化スケールの進行は抑制されるので、h1/t、h2/tは小さいほど好ましい。
また、Rw1/Rt1、Rw2/Rt2が所定値以上となるように形成することにより貴金属チップ50は、接地電極40に埋設された状態で、接地電極40の係止部45(溶接加工により形成される)に係止される形状(逆くさび形状)となる。この結果、溶接面80の接合強度が低下しても、貴金属チップ50は接地電極40の係止部45に支持されるので、貴金属チップ50が接地電極40から剥離することを抑制できる。
また、放電面51の面積は、0.79mm2以上、かつ3.14mm2以下である。また、放電面51の直径は、1.0mm〜2.0mmであることが好ましい。
第1実施例では、溶接条件を調整したり、接地電極40、貴金属チップ50の少なくとも一方を溶接処理前に事前加工したりすることにより、抵抗溶接後の貴金属チップ50を、上記条件式(式1)〜(式4)を満たすような形状となるように形成し、貴金属チップ50の耐剥離性を向上している。以下に、スパークプラグ100の製造工程について説明する。
A2.スパークプラグの製造工程:
図4は第1実施例におけるスパークプラグ100の製造工程を示す工程図である。スパークプラグ100の製造工程では、接地電極40を製造するために、電極母材410および貴金属チップ50aを用意し、電極母材410を主体金具30に溶接するとともに、電極母材410が溶接された主体金具30と絶縁碍子20とを組み付ける(ステップS10)。本実施形態では、貴金属チップ50aの取り付けに先立って用意される電極母材410は、真っ直ぐに延びた線材であり、完成品のスパークプラグ100における電極母材410のように屈曲していない。
電極母材410の、貴金属チップ50を取り付ける部位に、環状に窪ませた窪み部を形成する(ステップS12)。
図5は、第1実施例における電極母材410の窪み部について説明する説明図である。図5(a)は、溶接前における側面403の平面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるB−B断面で切断した断面図である。図5では、側面403に溶接前の貴金属チップ50aが配置されている状態を示している。溶接前の貴金属チップ50aは、放電面51aおよび底面52aの形状が略同一な円筒形状を有する。
電極母材410において、底面52aの外周部周囲を環状に窪ませる加工を行い、窪み部420を形成する。窪み部420は、略円形の貴金属チップ50aの底面52aの同心円状に溝状に形成されている。窪み部420の外径r2は、底面52aの直径r1以上であり、内径r3は、底面52aの直径r1の50%〜80%の大きさである。窪み部420の深さdは0.03mm以下である。窪み部420がこのように形成されることにより、抵抗溶接時に行われる加圧・加熱処理において、貴金属チップ50aの外周部分に作用する接触圧力が低減され、貴金属チップ50aの中央部分と外周部との接触圧力の差分が低減される。この結果、抵抗溶接時において、貴金属チップ50aの外周部の電流密度が高くなることを抑制でき、スパッタの発生を抑制できる。貴金属チップ50aの直径が大きくなるほど、貴金属チップ50aの中央部分と外周部との接触圧力の差に伴う電流密度の偏りによる局所的な加熱、および、これに伴うスパッタの発生を抑制できる。
図3に示すように、溶接後の貴金属チップ50の底面52(62、72)は、放電面51(61,71)側と反対側に凸な形状を有するように形成される。
窪み部420が形成された電極母材410と貴金属チップ50aとを抵抗溶接する(ステップS14)。具体的には、電極母材410の窪み部420上に貴金属チップ50aを配置した後、電極母材410と貴金属チップ50aとを加圧しつつ、電極母材410および貴金属チップ50aに電流を流すことによって、電極母材410に貴金属チップ50aを抵抗溶接する。抵抗溶接の条件として、例えば、加圧力は、100〜250MPa、500〜1000A/mm2程度の電流を0.1秒〜0.5秒間流す。
電極母材410と貴金属チップ50aとを抵抗溶接した後、スパークプラグ100を構成する各部材を組み付け、電極母材410の先端を折り曲げて火花ギャップSGを調整して、スパークプラグ100が完成される。
A3.評価結果:
上述の製造方法によって製造されたスパークプラグ100について、4種類の評価試験を行った結果を示す。
[評価1]冷熱耐久試験1:
表1は、上記第1実施例におけるスパークプラグ100についての試験結果であり、表2および表3は、比較例としての従来の形状の貴金属チップを有するスパークプラグについての試験結果である。表1,表2および表3の項目「放電面面積」は、貴金属チップの面積を示しており、「断面(添字)」は、半断面を示している。半断面の添字「1」は、第1の半断面60を示しており、半断面の添字「2」は、第2の半断面70を示している。その他の項目に示されている符号(tやhなど)は、上述の符号(最大厚さt、そり高さh1,h2)に当たる。これらの表において、半断面の添字が「1」の行におけるh、Rt、Rw、h/t、Rw/Rtは、第1の半断面60のh1、Rt1、Rw2、h1/t、Rw1/Rt1を示しており、半断面の添字が「2」の行におけるh、Rt、Rw、h/t、Rw/Rtは、第2の半断面70のh2、Rt2、Rw2、h2/t、Rw2/Rt2を示している。
以降に記載されている表についても同様である。冷熱耐久試験1では、スパークプラグ100の貴金属チップ50は、下記の要件を満たしている。
(1)第1の半断面60は(式1)および(式2)を満たす。
(2)第2の半断面70は(式3)および(式4)を満たす。
当該試験は、各サンプルを6気筒(排気量2000cc)のエンジンに搭載し、スロットルを全開として回転数5000rpmに1分間保持した後、アイドリング状態に1分間保持するという稼働条件のサイクルを繰り返す実機稼働を行った。実機稼働後に各サンプルの接地電極40と貴金属チップ50との間の溶接面80における酸化スケールの進行度合いを目視で確認した。また、評価は以下の通りとした。
優「A」:実機稼働時間が150時間経過時点において、酸化スケールが25%以下
良「B」:実機稼働時間が125時間経過時点において、酸化スケールが25%以下、かつ、実機稼働時間150時間経過時点において、酸化スケールが25%を超えている
可「C」:実機稼働時間が100時間経過時点において、酸化スケールが25%以下、かつ、実機稼働時間125時間経過時点において、酸化スケールが25%を超えている
Figure 0005653399
Figure 0005653399
Figure 0005653399
表1,表2および表3に示される試験結果から明らかなように、貴金属チップ50の溶接形状について、第1の半断面60が(式1)および(式2)を満たし、第2の半断面70が(式3)および(式4)を満たす第1実施例のスパークプラグ100によれば、貴金属チップ50と電極母材410との間に形成されている溶接面80の酸化スケールの進行を抑制できることがわかる。
[評価2]冷熱耐久試験2:
[評価3]全開耐久試験
冷熱耐久試験2では、スパークプラグ100の貴金属チップ50は、下記の要件を満たしている。
(1)第1の半断面60は(式1)および(式2)を満たす。
(2)第2の半断面70は(式3)および(式4)を満たす。
(3)貴金属チップ50の放電面51の面積は、0.79mm2以上、かつ、3.14mm2以下である。
(4)貴金属チップ50の放電面51の直径は、1.0mm以上、かつ、2.0mm以下である。
冷熱耐久試験2および全開耐久試験は、冷熱耐久試験1と同様の方法で行った。これらの試験結果を表4に示す。
冷熱耐久試験2では、実機稼働後に各サンプルの接地電極40と貴金属チップ50との間の溶接面80における酸化スケールの進行度合いを目視で確認した。冷熱耐久試験2における評価は以下の通りとした。
優「A」:実機稼働時間が175時間経過時点において、酸化スケールが25%以下
良「B」:実機稼働時間が150時間経過時点において、酸化スケールが25%以下、かつ、実機稼働時間175時間経過時点において、酸化スケールが25%を超えている
全開耐久試験では、100時間の実機稼働後における、各サンプルの中心電極10と接地電極40の貴金属チップ50との間の火花ギャップSGの増加量を測定した。全開耐久試験における評価は以下の通りとした。
優「A」:火花ギャップSG増加量が0.05mm以下
良「B」:火花ギャップSG増加量が0.05mmを超え、かつ、0.1mm以下
Figure 0005653399
表4に示される試験結果から明らかなように、貴金属チップ50の溶接形状について、第1の半断面60が(式1)および(式2)を満たし、第2の半断面70が(式3)および(式4)を満たすように、貴金属チップ50が電極母材410に溶接され、かつ、放電面51の面積が0.79mm2以上、かつ、3.14mm2以下のとき、酸化スケールの進行を更に抑制できること、および、火花ギャップSGの増加量を低減できることがわかる。
[評価4]冷熱耐久試験3
冷熱耐久試験3では、スパークプラグ100の貴金属チップ50は、下記の要件を満たしている。
(1)第1の半断面60は(式1)および(式2)を満たす。
(2)第2の半断面70は(式3)および(式4)を満たす。
(3)貴金属チップ50および電極母材410の材料は、表5に示すとおりである。
冷熱耐久試験3は、冷熱耐久試験1と同様の方法で行った。冷熱耐久試験3における評価は以下の通りとした。
優「A」:実機稼働時間が150時間経過時点において、酸化スケールが25%以下
良「B」:実機稼働時間が100時間経過時点において、酸化スケールが25%以下、かつ、実機稼働時間150時間経過時点において、酸化スケールが25%を超えている
Figure 0005653399
表5において、電極母材410と貴金属チップ50の材料の組合せのうち、電極母材410がインコネル(INC601)からなり、貴金属チップ50が白金−ニッケル合金(Pt−10Ni)からなるものが、第1実施例におけるスパークプラグ100である。表5では、材料名と合わせて、融点(単位:℃)および比電気抵抗(μΩ・cm)が示されている。
表5に示される試験結果から明らかなように、電極母材410がインコネル(INC601)からなり、貴金属チップ50が白金−ニッケル合金(Pt−10Ni)からなる場合、溶接面80における酸化スケールの進行を抑制できることがわかる。
以上説明した第1実施例のスパークプラグ100によれば、貴金属チップ50について、放電面51のCAを通る断面が図心Cbを通る垂線Lによって2分されることにより形成される第1の半断面60および第2の半断面70において、
h1/t≦0.2 かつ Rw1/Rt1≧1.03 かつ
h2/t≦0.2 かつ Rw2/Rt2≧1.03
の関係が成立するように形成されている。従って、貴金属チップ50の側面は、軸線OLから離れる方向に広がるように形成されているとともに、底面52は、側面53から軸線OLに近づく方向に延伸するように形成されているので、酸化スケールの進行方向は、側面53に沿って、軸線OLから離れる方向に進行し、続いて、底面52に沿って側面53から軸線OLに近づく方向に進む。よって、酸化スケールが側面53から底面52に進む際、酸化スケールの進行方向が略反対方向となるので、酸化スケールの進展を抑制でき、貴金属チップ50の耐剥離性を向上できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、貴金属チップ50は、断面55が逆くさび形状になるように電極母材410内に埋設されているので、更に、貴金属チップ50の耐剥離性を向上できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、貴金属チップ50の底面52は、放電面51側と反対側に凸な形状を有するように形成されている。従って、酸化スケールが側面53から底面52に進む際、酸化スケールの進行方向が略反対方向となり、酸化スケールの進展を抑制できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、放電面51の面積が0.79mm2以上であるので、接地電極40と中心電極10との間の火花ギャップ量の増加を抑制することができ、また、放電面51の面積が3.14mm2以下であるので、耐剥離性を向上できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、貴金属チップ50は、Pt−Ni合金を含んでなり、貴金属チップ50が溶接されている電極母材410は、Cr,Feを含むNi合金を含んでいる。従って、貴金属チップ50と電極母材410との抵抗溶接の溶接性を向上できる。
B.第2実施例:
第1実施例では、貴金属チップ50は、底面352が放電面351とは反対側に凸状に形成されている態様について説明した。第2実施例では、貴金属チップ350は、底面352が放電面351側に凹状に形成されている態様について説明する。
B1.貴金属チップ350の断面形状
図6は、第2実施例における貴金属チップ350の形状について詳細に説明する断面図である。図6は、貴金属チップ350の放電面351の図心を通る垂線Lを含む所定の断面355を示している。貴金属チップ350は、平面状に形成されている放電面351と、抵抗溶接されている接地電極40に埋設されるとともに放電面351側に凹な形状を有する底面352と、放電面351から底面352に向けて幅広となる側面353と、を有する。貴金属チップ350と接地電極40との間には、拡散接合により貴金属チップ350と接地電極40の各材料が混合された溶接面380(拡散接合により形成される拡散層)が形成される。また、所定の断面355は、垂線Lによって2つの半断面(第1の半断面360、第1の半断面360とは異なる第2の半断面370)に二分される。図6において、放電面351に平行な直線を直線L1、底面352のうち貴金属チップ350の最大の厚さとなる部位(第2実施例では、端点365)を通り、放電面351に平行な直線を直線L2とする。また、所定の断面355において、垂線Lに平行な方向に沿った最大の厚さを貴金属チップの最大厚さtとする。また、第1実施例と同様に、電極母材410はインコネル(INC601)からなり、貴金属チップ50は白金−ニッケル合金(Pt−10Ni)からなる。
第1の半断面360は、放電面361、底面362、側面363を有する。図6において、放電面361の側面363側の端点を端点364,底面362の側面363側の端点を端点365と呼ぶ。また、第2の半断面370は、放電面371、底面372、側面373を有する。図6において、放電面371の側面373側の端点を端点374,底面372の側面373側の端点を端点375と呼ぶ。
第2実施例において、第1の半断面360は、式1および式2を満たし、第2の半断面370は、式3および式4を満たす。
h1/t≦0.2 …(式1)
Rw1/Rt1≧1.03 …(式2)
h2/t≦0.2 …(式3)
Rw2/Rt2≧1.03 …(式4)
なお、第1の半断面360において、
貴金属チップの最大幅Rw1:垂線に直交する方向に沿った最大の幅
貴金属チップのそり高さh1:直線L2と最大幅Rw1となる部位(第2実施例では、端点365)との、垂線Lに平行な方向に沿った距離
放電面の幅Rt1:垂線Lと放電面361の交点CA1から放電面361の端点364までの距離
であり、また、第2の半断面370において、
貴金属チップの最大幅Rw2:垂線Lに直交する方向に沿った最大の幅
貴金属チップのそり高さh2:直線L2と最大幅Rw2となる部位(第2実施例では、端点375)との、垂線Lに平行な方向に沿った距離
放電面の幅Rt2:垂線Lと放電面371の交点CA1から放電面371の端点374までの距離
なお、第2実施例において、第1の半断面360を通り、垂線Lと平行、かつ、垂線Lから最も離れた直線を直線C1とし、第2の半断面370を通り、垂線Lと平行、かつ、垂線Lから最も離れた直線を直線C2とする。最大幅Rw1は、垂線Lと直線C1との、垂線Lに垂直な方向に沿った距離であり、最大幅Rw2は、垂線Lと直線C2との、垂線Lに垂直な方向に沿った距離である。
溶接後の貴金属チップ350は、側面が、放電面351(361、371)から底面352(362,372)に向けて径方向に幅広、換言すれば、軸線OLに交差するとともに軸線OLから離れる方向へ広がるように形成される。
また、垂線Lと底面352との交点CA2と直線L2との、垂線Lに平行な方向に沿った距離h3は、式5および式6を満たす。
h3>h1 …(式5)
h3>h2 …(式6)
なお、第2実施例では、最大幅Rwtとなる部位が端点365であるため、h1=0である。
貴金属チップ350と電極母材410は、第1実施例と同様に、各々を構成する材料が異なるため、熱膨張率が異なる。第2実施例では、電極母材410がインコネル(INC601)からなり、貴金属チップ350が白金−ニッケル合金(Pt−10Ni)からなり、熱膨張率は貴金属チップ350の方が小さい。このため、接地電極40が加熱されると、貴金属チップ350と電極母材410との接合部分に熱応力が作用し、貴金属チップ350と電極母材410との接合強度が低下する。特に、貴金属チップの底面が、放電面とは反対側に凸状に形成されている場合、貴金属チップを電極母材410から引きはがす方向に力が作用するため、貴金属チップが電極母材410から剥離する可能性が高くなる。第2実施例に示すように、貴金属チップ350が、式1〜式4に加えて、式5および式6を満たすように、貴金属チップ350と電極母材410を溶接することにより、貴金属チップ350に作用する熱応力を抑制して、耐剥離性を向上できる。
B2.応力数値シミュレーション:
図7は、貴金属チップに作用する応力について説明する説明図である。図7(a)は、貴金属チップが放電面と反対側に凸状に形成されている場合における熱応力シミュレーションの評価点を示しており、図7(b)は、貴金属チップが放電面側に凹状に形成されている場合における熱応力シミュレーションの評価点を示している。また、図7(c)は、貴金属チップの底面の凹凸形状変化に伴う、評価点における相当応力(ミーゼス応力)のシミュレーション結果を示す。
図7(a)に示すように、貴金属チップ500の底面520が放電面510と反対側に凸状に形成されている場合、垂線Lと底面520との交点を評価点P1とする。また、垂線Lに沿った方向における直線L2と評価点P1との距離を距離D1とする。
図7(b)に示すように、貴金属チップ500の底面520が放電面510側に凹状に形成されている場合、垂線Lと底面520との交点を評価点P2とする。また、垂線Lに沿った方向における直線L2と評価点P2との距離を距離D2とする。
図7(c)のシミュレーション結果600において、サンプル1は、貴金属チップの底面形状が、図7(a)に示すように、下に凸(放電面と反対側に凸状)であり、距離D1が0.08mmである貴金属チップを示している。サンプル2は、貴金属チップの底面形状が、図7(a)に示すように、下に凹であり、距離D1が0.04mmである貴金属チップを示している。サンプル3は、貴金属チップの底面形状が、放電面と略平行な平面状であることを示している。サンプル4は、貴金属チップの底面形状が、図7(b)に示すように、上に凹(放電面側に凹状)であり、距離D2が0.04mmである貴金属チップを示している。サンプル5は、図7(b)に示すように、上に凸であり、距離D2が0.08mmである貴金属チップを示している。
シミュレーション結果600において、縦軸は、評価点P1,P2における相当応力の相対値を示している。具体的には、貴金属チップ500の底面520の形状が、放電面510と略平行な平面状であるサンプル3の相当応力を基準(相対値「1」)として、これに対する相対値を示している。
シミュレーション結果600から明らかなように、貴金属チップ500の底面520の形状が、放電面510側に凹(上に凹)であり、かつ、距離D2が大きいほど、相当応力が小さくなるので、貴金属チップ500の耐剥離性を向上できることがわかる。
B3.評価結果:
[評価5]冷熱耐久試験5
第2実施例の貴金属チップ350を有するスパークプラグについて評価試験を行った結果を表6に示す。表6の項目「放電面面積」は、貴金属チップの面積を示しており、「断面(添字)」は、半断面を示している。半断面の添字「1」は、第1の半断面360を示しており、半断面の添字「2」は、第2の半断面370を示している。冷熱耐久試験5では、貴金属チップ350は、下記の要件を満たしている。
(1)第1の半断面360は(式1)、(式2)を満たす。
(2)第2の半断面370は(式3)、(式4)を満たす。
(3)放電面351の面積は、2.011mm2
冷熱耐久試験5では、第1実施例の冷熱耐久試験1と同様に、各サンプルを6気筒(排気量2000cc)のエンジンに搭載し、スロットルを全開として回転数5000rpmに1分間保持した後、アイドリング状態に1分間保持するという稼働条件のサイクルを繰り返す実機稼働を行った。実機稼働後に各サンプルの接地電極40と貴金属チップ350との間の溶接面380における酸化スケールの進行度合いを目視で確認した。冷熱耐久試験5における評価は以下の通りとした。
優「A」:実機稼働時間が175時間経過時点において、酸化スケールが25%以下
良「B」:実機稼働時間が150時間経過時点において、酸化スケールが25%以下、かつ、実機稼働時間175時間経過時点において、酸化スケールが25%を超えている
Figure 0005653399
表6に示される試験結果から明らかなように、貴金属チップ350が(式1)〜(式4)に加えて、(式5)および(式6)を満たすように、貴金属チップ350と電極母材410を溶接することにより、貴金属チップ350に作用する熱応力を抑制して、耐剥離性を向上できる。
以上説明した第2実施例のスパークプラグによれば、第1の半断面360と第2の半断面370の各々において、垂線Lと底面352の交点CA2と直線L2との、垂線Lに平行な方向に沿った距離h3は、
h3>h1、h3>h2
の関係を満たすように形成されている。従って、貴金属チップ350と電極母材410との溶接面380は、放電面351に向けて平面もしくは凹状の部分を有する。よって、電極母材410に向けて凸状に形成されている場合に比して、貴金属チップ350に作用する熱応力を小さくすることができ、貴金属チップの耐剥離性を向上できる。
C.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。例えば、貴金属チップを接地電極ではなく中心電極に取り付ける、もしくは、中心電極と接地電極の双方に取り付けても良い。
また、電極母材の断面形状は、四角状に限るものではなく、円形状、楕円形状、三角形状、n角形状(n≧5)など種々の形状で実施することができる。
また、貴金属チップは、円柱状、三角柱状、四角柱状に限るものではなく、楕円柱状、n角柱状(n≧5)など種々の形状で実施することができる。
10…中心電極
16…シール体
17…セラミック抵抗
18…シール体
19…端子金具
20…絶縁碍子
28…軸孔
30…主体金具
31…端面
32…取付ネジ部
40…接地電極
45…係止部
50…貴金属チップ
50a…貴金属チップ
51…放電面
51a…放電面
52…底面
52a…底面
53…側面
55…断面
58…境界部分
60…第1の半断面
61…放電面
62…底面
63…側面
64…端点
65…端点
70…第2の半断面
71…放電面
72…底面
73…側面
74…端点
75…端点
80…溶接面
100…スパークプラグ
200…内燃機関
210…ネジ孔
350…貴金属チップ
351…放電面
352…底面
353…側面
355…断面
360…第1の半断面
361…放電面
362…底面
363…側面
364…端点
365…端点
370…第2の半断面
371…放電面
372…底面
373…側面
374…端点
375…端点
380…溶接面
401…基端部
402…先端部
403…側面
404…側面
405…側面
406…側面
410…電極母材
420…窪み部
500…貴金属チップ
510…放電面
520…底面
600…シミュレーション結果

Claims (5)

  1. 中心電極と、接地電極と、前記中心電極および前記接地電極の少なくとも一方の電極に抵抗溶接されている貴金属チップと、を有するスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップは、
    平面状に形成されている放電面と、
    前記抵抗溶接されている電極内に埋設されている底面と、
    前記放電面から前記底面に向けて幅広となる側面と、を有し、
    前記放電面の図心を通る垂線を含む所定の断面において、
    前記垂線に平行な方向に沿った最大の厚さを、前記貴金属チップの最大厚さtとし、
    前記底面のうち前記最大の厚さとなる部位を通り、前記放電面に平行な直線を第1の直線とし、
    前記断面が前記垂線によって二分されることによって形成される2つの半断面のうちの第1の半断面において、
    前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw1とし、
    前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh1とし、
    前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt1とし、
    前記2つの半断面のうちの、前記第1の半断面とは異なる第2の半断面において、
    前記垂線に直交する方向に沿った最大の幅を、前記貴金属チップの最大幅Rw2とし、
    前記第1の直線と、前記最大の幅となる部位との、前記垂線に平行な方向に沿った距離を、前記貴金属チップのそり高さh2とし、
    前記垂線と前記放電面の交点から前記放電面の端点までの距離を、前記放電面の幅Rt2とし、
    h1/t≦0.2 かつ Rw1/Rt1≧1.03 かつ
    h2/t≦0.2 かつ Rw2/Rt2≧1.03
    の関係を満たし、
    前記貴金属チップと前記接地電極との間には、前記側面に沿って前記底面に向かうにつれ前記垂線から離れる方向に広がると共に、前記底面に沿って前記側面から前記垂線に近づく方向に溶接面が形成されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1記載のスパークプラグであって、
    前記第1の半断面および前記第2の半断面の各々において、前記垂線と前記底面との交点と前記第1の直線との、前記垂線に平行な方向に沿った距離h3は、
    h3≧h1かつh3≧h2
    の関係を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1記載のスパークプラグであって、
    前記所定の断面において、前記底面は、前記放電面側と反対側に凸な形状を有することを特徴とする、スパークプラグ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記放電面の面積は、0.79mm2以上、かつ3.14mm2以下であることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記貴金属チップは、Pt−Ni合金を含んでなり、
    前記貴金属チップが溶接されている前記電極は、Cr,Feを含む耐熱Ni合金を含んでいる、スパークプラグ。
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