JP5653173B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば液晶表示装置において、フォトスペーサとサブスペーサ等の高さの異なる硬化物を同一材料で同時に一括して形成する方法に好適に用いられる感光性樹脂組成物に関するものである。
従来、液晶ディスプレイ等の画素層、ブラックマトリクス、オーバーコート、リブ及びスペーサ等の形成には、基板上に形成された感光性樹脂層にパターン露光を行い、露光後に現像することによって、目的とするパターンを形成するフォトリソグラフィー法が用いられている。かかる感光性樹脂組成物としては現像性、パターン形状、パターン高さ精度、密着性、弾性回復率等の観点から種々の組成が提案されている(特許文献1)。
近年、液晶ディスプレイは大型化や低コスト化が進み、それに伴って生産性の向上が求められるようになり、ディスプレイ製造に必要な各種部材の形成に用いられる感光性樹脂組成物についても、高感度化や生産工程の効率化が求められている。しかしその一方で、液晶ディスプレイは高精細化が進み、更なる製造安定性も要求されている。製造効率性と製造安定性とを両立するために、種々の組成や技術が検討されている。
製造効率化を達成するための方法として、露光工程に際して階調を有するフォトマスク(多階調マスク)を用いることが開示されている(特許文献2)。
一般に多階調マスクは、光の透過を遮る遮光部と、光を完全に透過させる開口部と、光透過率が制御された半透過部の3種類の部分を有することにより、階調を出すマスクのことである。
また、更に近年では、液晶パネルでの低温発泡と外部からの圧力に対する適性を両立させるために、フォトスペーサよりも低いサブスペーサを形成する方法が考案されている。この場合、スペーサ形成工程、サブスペーサ形成工程を合わせて合計2回のフォトリソグラフィー工程が必要である。
この多階調マスクを用いた露光により、従来少なくとも2工程のフォトリソグラフィー法により形成されていたフォトスペーサ[図1中の(I)(b)中の12]とサブスペーサ[図1中の(I)(b)の13]、フォトスペーサとオーバーコート[図1中の(II)(b)の15]、フォトスペーサと液晶配向制御突起(リブ)等の形状や高さの異なる硬化物を、同一材料(感光性樹脂)を使って1工程のフォトリソグラフィーだけで同時に形成することが可能になるため、大幅な製造効率化を達成できる。
このような同一材料で同時に形成することが可能となる感光性樹脂組成物としては、バインダー樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤およびチオール基を含む連鎖移動剤を含有する感光性樹脂組成物が知られている(特許文献2)。
しかしながら、従来知られている感光性樹脂組成物を用いると、形状や高さの異なる硬化物を1工程のフォトリソグラフィーだけで同時に形成するのが非常に困難であることが知られている。
すなわち、高さの異なる硬化物を一括して同時に形成する場合において、従来知られている感光性樹脂組成物ではフォトスペーサの高さ均一性は確保できるが、多階調マスクの半透過部での感度が高すぎるため、半透過部でも開口部と同じ高さになってしまい、フォトスペーサとサブスペーサの高さ差[図1中の(I)(b)の14H]やフォトスペーサとオーバーコートの膜厚差[図2中の(II)(b)の16H]のような高さの差を得ることができない。
また逆に、所望の2種類の高さの硬化物を得るための感光性樹脂組成物が提案されているが、半透過部での感度が低いために、フォトスペーサとサブスペーサならばサブスペーサ[図1中の(I)(b)の13]、フォトスペーサとオーバーコートならばオーバーコート[図2中の(II)(b)の15]のような高さの低い方の硬化物の高さ均一性を得ることができない。
いずれの場合においても従来の感光性樹脂組成物では高さ均一性と所望の高さの差を得ることが困難である。
特開2008−116488号公報 特開2008−75011号公報
本発明は、高さの異なる硬化物を同一材料で同時に形成する場合に用いた際、硬化物をそれぞれ所望の高さに形成でき、かつ、優れた高さ均一性を達成できる感光性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
高さの異なる硬化物を同一の材料で一括形成するために用いられるフォトスペーサ用感光性樹脂組成物であって、親水性エポキシ樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)、アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)およびアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)、並びに2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するポリシロキサン(D)を必須成分として含有することを特徴とするアルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成;
並びにこのフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を光照射の後、アルカリ現像してパターン形成をし、さらにポストベークを行い形成されたフォトスペーサ及びサブスペーサを含むカラーフィルターである。
本発明の感光性樹脂組成物及びそれから得られたフォトスペーサとサブスペーサは、以下の効果を奏する。
(1)高さの異なるフォトスペーサーとサブスペーサーを一括形成することができる。
(2)フォトスペーサは優れた高さ均一性を有する。
(3)サブスペーサも優れた高さ均一性を有する。
(4)フォトスペーサは柔軟性に優れる一方、弾性回復特性にも優れている。
図1中の(I)(a)上の部分は多階調マスクと光照射する前の感光性樹脂を塗布した基板の断面図である。 図1中の(I)(b)は多階調マスクを通して光照射した後にアルカリ現像して形成されたカラーフィルターの断面図である。 本発明では、図1の(I)(b)のフォトスペーサとサブスペーサような異なる高さの硬化物を同一の樹脂組成物を用いて光照射とアルカリ現像により一括形成することができる。
図2中の(II)(a)の上の部分は多階調マスクと光照射する前の感光性樹脂を塗布した基板の断面図である。 図2中の(II)(b)は多階調マスクを通して光照射した後にアルカリ現像して形成されたカラーフィルターの断面図である。 本発明では、図2の(II)(b)のフォトスペーサとオーバーコートのような異なる高さの硬化物を同一の樹脂組成物を用いて光照射とアルカリ現像により一括形成することができる。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物(Q)は、異なる高さの硬化物を同一材料で一括形成するために用いられるアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物であって、親水性エポキシ樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)、2種類の光ラジカル重合開始剤(C)の併用、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するポリシロキサン(D)を必須成分として含有する。そして2種類の光ラジカル重合開始剤(C)として、アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)とアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)の併用が必須である。
本発明において、フォトスペーサおよびサブスペーサは感光性樹脂組成物を基板に塗布し、多階調マスクを通して光照射し、その後に現像することによって同一材料で一括形成される。同一材料で一括形成することにより、製造工程が短縮でき、生産効率が向上する。
以下において、本発明の感光性樹脂組成物の必須構成成分である親水性エポキシ樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)、アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するポリシロキサン(D)について、順に説明する。
本発明における親水性エポキシ樹脂(A)(以下、単に親水性エポキシ樹脂を(A)と表記する場合がある。)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。4以上であればフォトスペーサの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年、藤本武彦著〕212項に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については「界面活性剤入門」〔2007年、藤本武彦著〕213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性エポキシ樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENFINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくい。
親水性エポキシ樹脂(A)は、水酸基、カルボキシル基、オキシエチレン基等の親水性の官能基を分子中に含むエポキシ樹脂である。
親水性エポキシ樹脂(A)は、光硬化反応性の観点から、さらに分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基(以下、「(メタ)アクリロイル基」と略称することもある。)を有するほうが好ましい。
親水性エポキシ樹脂(A)は、現像性の観点からさらにカルボキシル基を有することが好ましい。
カルボキシル基の含有量は酸価で示される。
(A)の酸価は、好ましくは10〜500mgKOH/gである。10mgKOH/g以上であると、現像性がさらに良好に発揮されやすく、500mgKOH/g以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好に発揮できる。
本発明における酸価はアルカリ性滴定溶液を用いた指示薬滴定法により測定できる。方法は以下の通りである。
(i)試料約0.1〜10gを精秤して三角フラスコに入れ、続いて中性メタノール・アセトン溶液[アセトンとメタノールを1:1(容量比)で混合したもの]を加え溶解する。
(ii)フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液で滴定する。指示薬の微紅色が30秒続いたときを中和の終点とする。
(iii)次式を用いて決定する。
酸価(mgKOH/g)=(A×f×5.61)/S
ただし、A:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液のmL数
f:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液の力価
S:試料採取量(g)
親水性エポキシ樹脂(A)の好ましい製造法は、原料のエポキシ樹脂(A)(以下、単に(A)と表記する場合がある。)中のエポキシ基に、(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸(a)を反応させてエポキシ基を開環させて水酸基を生成させ、この水酸基の一部に多価カルボン酸もしくは多価カルボン酸無水物(f)を反応させる方法である。
原料のエポキシ樹脂(A)としては、脂肪族エポキシ樹脂[例えばエポトートYH−300、PG−202、PG−207(いずれも東都化成社製)など]や脂環式エポキシ樹脂[例えばCY−179、CY−177、CY−175(いずれも旭化成エポキシ社製)など]や芳香族エポキシ樹脂[例えば、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂[例えば、EOCN―102S(日本化薬社製)など]、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジル変性ポリビニルフェノールなど]が挙げられる。
(A)のうち好ましいのは硬度の観点から芳香族エポキシ樹脂である。
(A)の製造に使用される(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸(a)としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸等が挙げられる。
(A)の製造に使用される多価カルボン酸及び多価カルボン酸無水物(f)としては、不飽和多価カルボン酸及びそれらの無水物、並びに飽和多価(2〜6価)カルボン酸(例えばシュウ酸、コハク酸、フタル酸、アジピン酸、ドデカン二酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸及びオクタデセニルコハク酸等の脂肪族飽和多価カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸)及びそれらの無水物(例えば、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、ペンタデセニル無水コハク酸及びオクタデセニル無水コハク酸等の脂肪族飽和多価カルボン酸無水物;無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸無水物及びナフタレンテトラカルボン酸無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物)が挙げられる。感度及び現像性の観点から、これらのうち好ましくは、飽和多価カルボン酸無水物である。
(A)の製造における、(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸(a)/(A)の仕込み重量比は、好ましくは(A)の(メタ)アクリロイル基の濃度が1.0mmol/g以上となるような仕込み重量比である。
(A)と(a)の反応における反応温度は、特に限定されないが、好ましくは70〜110℃である。また、反応時間は、特に限定されないが、好ましくは5〜30時間である。また、必要により触媒(例えば、トリフェニルホスフィンなど)及びラジカル重合禁止剤(ヒドロキノン、p−メトキシフェノールなど)を用いてもよい。
(A)の(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸(a)付加物の重量に対する、多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物(f)の仕込み当量は、(A)の酸価が、10〜500mgKOH/gとなるような当量/gである。例えば、(f)が2価カルボン酸もしくはその無水物である場合、(f)の仕込み当量/(A)の(メタ)アクリル酸付加物の仕込み当量は、上記の観点から、好ましくは0.18〜8.9ミリ当量/g、さらに好ましくは0.53〜7.1ミリ当量/gである。
(A)の(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸付加物と多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物(f)との反応における反応温度は、特に限定されないが、好ましくは70〜110℃である。また、反応時間は、特に限定されないが、好ましくは3〜10時間である。
(A)の数平均分子量(以下、「Mn」と略称することもある。)は、感光性樹脂組成物としての感度と現像性の観点から、通常500〜3,000、好ましくは1,000〜2,800である。
なお、MnはGPC測定機器(HLC−8120GPC、東ソー(株)製)、カラム(TSKgel GMHXL2本+TSKgel Multipore HXL−M、東ソー(株)製)を用いて、GPC法により測定されるポリスチレン換算の値として求めた。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)中の必須成分として含まれる多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、公知の多官能(メタ)アクリレートモノマーであれば、とくに限定されずに用いられ、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)及び4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート(B1)としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばグリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];OH基含有両末端エポキシアクリレート;多価アルコールと(メタ)アクリル酸とヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレート(B2)としては、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート;及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)としては、ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)のうち好ましいものは、(B2)及び(B3)である。
さらに好ましいものは(A)との相溶性の観点から水酸基を含有するもの及びそれと水酸基を含有しないものとの混合物である。
特に好ましくはジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物、並びにこれらの併用である。
市場から容易に入手できる(B)としては、例えば、アロニックスM−403(東亞合成社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)、ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)及びネオマーDA−600(三洋化成工業社製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)等が挙げられる。
また、本発明における(B)には、その一部に感光性アクリルオリゴマー(B4)を含んでいてもよい。
そのような(B4)としては、Mnが1,000以下であって、カルボキシル基を含有せず、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有するウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート及びポリエーテルアクリレートなどが含まれる。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)中には、必須成分として特定の種類の光ラジカル開始剤(C)が含まれる。
すなわち、このような特定の種類の光ラジカル開始剤(C)としては、アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤(C1)とアセトフェノン系光ラジカル開始剤(C2)の併用が必要である。
本発明の必須成分であるアシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤(C1)としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらは、[−(C=O)−(P=O)<]の化学構造を有する。
これらのうち好ましくは、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドである。
本発明の必須成分であるアセトフェノン系光ラジカル開始剤(C2)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(2−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホフォリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−エチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−プロピルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2,3−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2、4−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(3−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(4−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(3−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモ−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー等が挙げられる。
これらは、Ph−(C=O)−の化学構造を有する。
これらのうち好ましくは、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オンである。
感光性樹脂組成物(Q)の(A)、(B)、(C1)、(C2)および(D)の合計量に基づく(C1)と(C2)の合計量は、1〜15重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜12重量%、特に好ましくは3〜10重量%である。
1重量%以上であれば硬化反応性がさらに良好に発揮でき、15重量%以下であれば光露光時のマスク汚れの低減および相溶性がさらに良好に発揮できる。
また、本発明の効果を損なわない程度であれば、この分野で通常用いられている他の光
重合開始剤等をさらに併用することができる。
このような光重合開始剤としては、例えば、ビイミダゾール系光ラジカル開始剤、オキシム系光ラジカル開始剤、トリアジン系光ラジカル開始剤、ベンゾイン系光ラジカル開始剤、ベンゾフェノン系光ラジカル開始剤、チオキサントン系光ラジカル開始剤等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)には、必要に応じて紫外線吸収剤(E)を含有させてもよく、(C1)/(C2)が1.0未満の場合は含有させることが好ましい。
紫外線吸収剤(E)としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7〜9アルキルエステル、オクチル−3−[3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、α−[3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−1−オキソプロピル]−ω−ヒドロキシポリ(オキソ−1,2−エタンジイル)、2−[5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチルフェノール)、2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール及び2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−iso−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン、オクタベンフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)中の必須成分として含まれる2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するポリシロキサン(D)は、下記一般式(1)で表されるシラン化合物(d1)を必須構成単量体とし、そのアルコキシ基[一般式(1)中のOR]の一部が縮合反応して高分子化した縮合物である。
Figure 0005653173
式中、Rはアルキレン基部分の炭素数が1〜6の(メタ)アクリロイロキシアルキル基、グリシドアルキル基、メルカプトアルキル基およびアミノアルキル基からなる群から選ばれる1種以上の有機基である。
は炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。
は炭素数が1〜4のアルキル基である。mは0または1である。
はこのシラン化合物(d1)の縮合反応工程では反応せずに、縮合反応後もポリシロキサン(D)中に残存し、本発明の感光性樹脂組成物が熱硬化する際の熱硬化反応に寄与する官能基である。
として好ましいのは硬化性の観点から(メタ)アクリロイロキシアルキル基及びグリシドキシアルキル基である。
のうち、炭素数が1〜12のアルキル基としては、直鎖アルキル基および分岐アルキル基挙げられる。
直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−オクチルおよびn−ドデシル基が挙げられ、分岐アルキル基としてはイソプロピル、イソブチル、sec−ブチルおよび2−エチルヘキシル基などが挙げられる。
のうち、脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルメチル基およびメチルシクロヘキシル基などが挙げられる。
のうち、6〜12の芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基およびアルキルアリール基が挙げられる。
アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基;アラルキル基としてはトリル基、キシリル基、メシチル基;並びに、アルキルアリール基としてはメチルフェニル基およびエチルフェニル基などが挙げられる。
のうち好ましいのは、硬化反応性の観点から、直鎖アルキル基、分岐アルキル基およびアリール基であり、さらに好ましいのは直鎖アルキル基およびアリール基である。
好ましいのはメチル基、エチル基、フェニル基、およびこれらの併用である。
炭素数が1〜4のアルキル基であるRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基およびsec−ブチル基などが挙げられ、好ましいのは熱硬化反応性の観点からメチル基およびエチル基である。
一般式(1)において、R1として(メタ)アクリロイロキシアルキル基を有するシラン化合物(d1)としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物としては、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物としては、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
1としてグリシドキシアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
1としてメルカプトアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
1としてアミノアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物としては、N−2アミノエチルγーアミノプロピルトリメトキシシラン、N−2アミノエチルγーアミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物としては、N−2アミノエチルγ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2アミノエチルγーアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される(d1)のうち、硬化反応性の観点から好ましいのは、一般式(1)中のR1が(メタ)アクリロイロキシアルキル基又はグリシドキシアルキル基を有するシラン化合物である。
さらに好ましいのは、アルコキシ基を3個有する(メタ)アクリロイロキシアルキル基含有3官能シラン化合物、およびアルコキシ基を3個有するグリシドキシアルキル基含有3官能シラン化合物である。特に好ましいのは、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシランおよび3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである。
(D)としては、上記一般式(1)で表されるシラン化合物(d1)のみからなる単独縮合重合体、並びに(d1)と共縮合可能な他のシラン化合物(d2)と(d1)との共縮合体が挙げられる。
(d1)と共縮合可能なシラン化合物(d2)としては、下記一般式(2)で表されるシラン化合物が挙げられる。
4nSi(OR54−n (2)
式(2)中、Rは炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、nは0〜2の整数である。
式(2)中のRおよびRは、式(1)中のRおよびRで例示したものが挙げられる。
のうち好ましいのは直鎖アルキル基、分岐アルキル基およびアリール基であり、さらに好ましいのは直鎖アルキル基およびアリール基である。特に好ましいのはメチル基、エチル基、フェニル基およびこれらの併用である。
として好ましいのはメチル基およびエチル基である。
一般式(2)において、nが0、すなわちアルコキシ基を4個有する4官能シラン化合物としては、テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシラン等が挙げられる。
nが1、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
nが2、すなわちアルコキシ基を2個有する2官能シラン化合物としては、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシランおよびフェニルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
ポリシロキサン(D)の均一なネットワークの形成の観点から、nが1、すなわち3官能シラン化合物が好ましい。
シラン化合物(d1)と他のシラン化合物(d2)の合計量との仕込み比(d1)/(d2)は、硬化反応性の観点から、1/0.1〜1/6.0モル、好ましくは、1/0.2〜1/4.0モルが良好である。
本発明のポリシロキサン(D)は、例えば、乾燥雰囲気下で、シラン化合物(d1)および必要により使用される他のシラン化合物(d2)中に所定量の水および必要により触媒を攪拌しながら20〜100℃で約10分〜60分かけて滴下し、その後副生するアルコールの沸点以下の温度(例えば0〜150℃)で1〜12時間かけて熟成することにより縮合反応して得ることができる。
縮合反応において添加する水の量をXモル、シラン化合物(d1)および他のシラン化合物(d2)中のアルコキシ基のモル数をYとした場合、X/Yが小さすぎると縮合物の収量と分子量が低下する。一方、X/Yが大きすぎる場合は分子量が大きくなりすぎて保存安定性が低下する傾向にある。
このことから、0.1<X/Y<5の範囲、好ましくは0.3<X/Y<3の範囲で行うことが好ましい。
添加する水は通常イオン交換水または蒸留水を用いる。
また、分子量調整の目的で、1個のアルコキシ基を有するシラン化合物を共縮合することもできる。1個のアルコキシ基を有するシラン化合物としては、例えばトリフェニルメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン等が挙げられる。
縮合反応の触媒としては、有機酸、無機酸、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸化物、第4級アルキルアンモニウムの水酸化物、第4級アルキルアンモニウムハロゲン化物、次亜塩素酸ナトリウム、金属のアルコキシドおよびそれらのキレート錯体などをあげることができる。この中で有機酸、無機酸、金属アルコキシド、金属アルコキシドのキレート化合物など酸性触媒が好ましく、有機酸が特に好ましい。
触媒の添加量は(d1)および(d2)の合計100重量部に対して、0.0001〜10重量部、好ましくは、0.001〜1重量部である。
感光性樹脂組成物(Q)中の(A)、(B)、(C1)、(C2)および(D)の合計量に基づく(D)の含有量は、2〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは2〜25%、特に好ましくは1〜20重量%である。2重量%以上であれば柔軟性および弾性回復特性がさらに良好に発揮でき、30%重量以下であれば相溶性がさらに良好に発揮できる。
(D)のMnは、フォトスペーサとなったときの柔軟性と弾性回復特性の観点から、好ましくは500〜100,000である。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、通常、前述した各種成分(A)〜(E)を溶剤(F)に溶解または分散させた状態で使用される。
本発明で用いられる溶剤(F)としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテートなどのエステル系溶剤などが挙げられる。
これらの溶剤は、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
上記溶剤(F)は、各成分を溶解または分散させることができるもので、本発明の感光性樹脂組成物の使用方法に応じて選択されるが、沸点が60〜280℃の範囲のものを選択するのが好ましい。また、溶剤の含有量は塗工性の観点から、10重量%〜90重量%が好ましい。
感光性樹脂組成物(Q)は、必要によりさらにその他の成分を含有していてもよく、無機微粒子、増感剤、界面活性剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、重合禁止剤、酸発生剤などが挙げられる。
無機微粒子としては、金属酸化物及び金属塩が使用できる。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化アルミニウム等が挙げられる。金属塩としては、例えば、炭酸カルシウム及び硫酸バリウム等が挙げられる。これらのうちで耐熱透明性及び耐薬品性の観点から、金属酸化物が好ましく、さらに好ましくは酸化ケイ素が好ましい。また無機微粒子は、体積平均一次粒子径が1〜200nmのものが好ましい。
増感剤としては、ニトロ化合物(例えば、アントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン、ベンズアントロン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、クロラニル等のカルボニル化合物、ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン及び2−ニトロフルオレン等)、芳香族炭化水素(例えば、アントラセン及びクリセン等)、硫黄化合物(例えば、ジフェニルジスルフィド等)及び窒素化合物(例えば、ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロ−2−アミノトルエン及びテトラシアノエチレン等)等が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性、フッ素系、シリコン系等の界面活性剤各種のものが使用できる。これらのうちで塗布性の観点から、フッ素系及びシリコン系界面活性剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルシラン、アクリルシラン、エポキシシラン、アミノシラン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4、6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,6,10−テトラ−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン、3−4’−ヒドロキシ−3’−5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸−n−オクタデシル、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、3,6−ジオキサオクタメチレン=ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオナート]、4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、チオジエチエレンビス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
重合禁止剤としては、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、2,3−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
酸発生剤は光または熱で酸を発生する化合物であり、縮合反応の促進のために添加させるものである。
酸発生剤としては、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジスルホニルジアゾメタン、ジスルホニルメタン、オニウム塩が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、例えば、プラネタリーミキサー等の公知の混合装置により、上記の各成分を混合等することにより得ることができる。また感光性樹脂組成物は、通常、室温で液状であり、その粘度は25℃で0.1〜10,000mPa・s、好ましくは1〜8,000mPa・sである。
本発明の感光性樹脂組成物は、異なる高さの硬化物を同一材料で一括形成する方法に適用されることが特徴である。特に、フォトスペーサとサブスペーサを一括形成するために用いられる感光性樹脂組成物として適している。
本発明のフォトスペーサ及びサブスペーサの形成工程は、感光性樹脂組成物を基板上に塗布後、光照射し、アルカリ現像してパターン形成し、さらにポストベークを行う工程である。
フォトスペーサ及びサブスペーサの形成は、通常、以下(1)〜(5)の工程で行われる。
(1)基板の着色層上に設けられた透明共通電極上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布する工程:
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、通常0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
(2)塗布された感光性樹脂組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)工程:
乾燥温度としては、好ましくは10〜120℃、さらに好ましくは12〜90℃、特に15〜60℃、とりわけ20〜50℃である。乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。
(3)所定の多階調マスクを介して、活性光線により感光性樹脂組成物層の露光を行う工程:
活性光線としては、例えば、可視光線、紫外線、およびレーザー光線が挙げられる。光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm、生産コストの観点から20〜100mJ/cmがさらに好ましい。
露光光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
(4)光照射後、未露光部を現像液で除去し、現像を行う工程:
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは25〜40℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
(5)後加熱(ポストベーク)工程:
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃、特に好ましくは140〜230℃である。
ポストベークの時間は通常5分〜2時間である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 <親水性エポキシ樹脂溶液(A−1)の製造>
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN−102S」(日本化薬(株)製エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
この反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分含有量が60%になるように希釈し、アクリロイル基とカルボキシル基を有する本発明の親水性エポキシ樹脂の60%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(A−1)を得た。
なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)は2200、純分100%として換算した酸価は91mgKOH/gであった。
なおGPC測定機器(HLC−8120GPC、東ソー(株)製)、カラム(TSKgel GMHXL 2本+TSKgel Multipore HXL−M、東ソー(株)製)を用いて、GPC法により測定されるポリスチレン換算の値として求めた。
製造例2 <アクリル変性ポリシロキサン(D−1)の製造>
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシシラン160部(0.65モル部)とイオン交換水45部(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを50mmHgの減圧下で2時間かけて除去し、本発明のアクリル変性ポリシロキサン(D−1)を得た。このMnは2100であった。
比較製造例1 <親水性アクリル樹脂溶液(A’−1)の製造>
加熱冷却、撹拌装置、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、イソボニルメタクリレート50部(33モル%)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート30部(33モル%)、メタクリル酸20部(34モル%)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を仕込み、80℃まで加熱した。
系内の気相部分を窒素で置換したのち、予め作成しておいたアゾビスイソブチロニトリル5部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部に溶解した溶液を80℃のコルベン中に10分間で滴下し、さらに同温度で3時間反応させた。反応物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分含量が30%になるように希釈し、比較のための親水性アクリル樹脂溶液(A’−1)を得た。
実施例1〜6および比較例1〜5
[感光性樹脂組成物の製造]
表1の配合例に従い、均一になるまで撹拌して実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を配合した。
Figure 0005653173
なお、表中の記号は以下のものを使用した。
ネオマーDA−600(B−1):ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物、三洋化成工業(株)製
イルガキュア819(C−1):ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
イルガキュア907(C−2):2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製
カヤキュアDETX−S(C’−1):2、4−ジメチルチオキサントン、日本化薬(株)製
チヌビンP(E−1):2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製
ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(E−2):チオール基を含む連鎖移動剤
以下に性能評価の方法を説明する。
[フォトスペーサの作製]
10cm×10cmのガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、フォトスペーサ形成用の多階調マスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm照射した(i線換算で照度22mW/cm)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、230℃で30分間ポストベークを行い、フォトスペーサ及びサブスペーサを形成した。
[全透過部のフォトスペーサの高さと半透過部のサブスペーサの平均高さの測定]
上記のようにして得られたテストピ−スのうちの完全透過開口部のフォトスペーサ及び半透過部のサブスペーサの高さについて、それぞれ5点の高さをカラー3Dレーザー顕微鏡VK−8700(キーエンス社製)を用いて測定し、その平均を算出した。
また全透過部のフォトスペーサの平均高さ(H1)と半透過部のサブスペーサの平均高さ(H2)の差異(μm)を算出した。
平均高さの差異(H1−H2)が0.3μm以上を○、0.3μm未満を×と判定した。
[半透過部の高さ均一性の測定]
上記のようにして得られたテストピ−スのうちの半透過部のサブスペーサ25点の高さについて、カラー3Dレーザー顕微鏡を用いて測定した。この25点でのサブスペーサの高さの測定値から、最大値と最小値との差(μm)を「高さ均一性」と定義して算出した。
高さ均一性は、値が小さいほど均一性に優れることを示す。
高さ均一性が0.15μm未満を○、0.15μm以上を×と判定した。
[弾性回復率の測定]
上記のようにして得られたテストピ−スの完全透過開口部のフォトスペーサの弾性回復率をフィッシャースコープH−100(フィッシャーインストルメンツ社製)を用いて測定した。
なお、断面が正方形の平面圧子(100μm×100μm)の平坦圧子を用いた。
回復弾性率が80%以上を○、80%未満を×と判定した。
表1から判るように、本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、サブスペーサの高さ均一性に優れ、異なる高さの硬化物を一括形成でき、かつ、弾性回復率に優れたフォトスペーサを形成することができた
一方、アセトフェノン系光ラジカル開始剤(C2)ではなくチオキサントン系光ラジカル開始剤を使用した比較例1では、全透過部と半透過部の高さの差異がつかない。アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤(C1)を含有しない比較例2では全透過部と半透過部の高さの差異がつかない。ポリシロキサンを含有していない比較例3では、弾性回復率が悪い。
アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤(C1)を使用せずさらにチオール基を含有する連鎖移動剤を使用する比較例4および親水性エポキシ樹脂を含有しない比較例5は、半透過部の高さ均一性と弾性回復率が悪い。
本発明の感光性樹脂組成物は、フォトスペーサ用に好適に使用できる。さらに、その他にも各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。さらに、金属(例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅など)、プラスチック(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ポリ(メタ)アクリレート)、紙、ガラス、ゴム及び木材等の各種材料に対するコーティング剤、塗料、印刷インキ及び接着剤としても使用でき、成型材料等としても応用できる。
1:感光性樹脂層
2:基板
3:ブラックマトリクス
4:着色層
4R:赤色パターン
4G:緑色パターン
4B:青色パターン
5:透明基板
6:遮光膜
7:半透過膜
8:多階調マスク
9:開口部
10:遮光部
11:半透過部
12:フォトスペーサ
13:サブスペーサ
14H:フォトスペーサとサブスペーサの高さ差
15:オーバーコート
16H:フォトスペーサとオーバーコートの高さ差

Claims (7)

  1. 高さの異なる硬化物を同一の材料で一括形成するために用いられるフォトスペーサ用感光性樹脂組成物であって、親水性エポキシ樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)、アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)およびアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)、並びに2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するポリシロキサン(D)を必須成分として含有してなり、該(A)が、(メタ)アクリロイル基およびカルボキシル基を有する樹脂であるアルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  2. 該アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)のアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)に対する重量比 率 (C1)/(C2)が1.0〜20である請求項1記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  3. 該アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)のアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)に対する重量比(C1)/(C2)が1.0未満であり、さらに紫外線吸収剤(E)を0.1〜5重量%を含有する請求項1記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  4. 感光性樹脂組成物の(A)、(B)、(C1)、(C2)、(D)の合計に基づいて、該親水性エポキシ樹脂(A)を10〜60重量%、該多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を10〜80重量%、該アシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤(C1)と該アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤(C2)の合計量を1〜15重量%、および該ポリシロキサン(D)を2〜30重量%含有してなる請求項1〜3いずれか記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  5. 該親水性エポキシ樹脂(A)が、エポキシ基の全部もしくは一部と(メタ)アクリル酸のカルボキシル基との開環反応させ、さらに前記の開環反応で生成した水酸基と酸無水物(f)を反応させた反応物である請求項1〜4いずれか記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物)。
  6. 該ポリシロキサン(D)が下記一般式(1)で表されるシラン化合物(d1)を必須構成単量体とする縮合物である請求項1〜いずれか記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
    Figure 0005653173
    [式中、R1は、アルキレン基部分の炭素数が1〜6である(メタ)アクリロイロキシアルキル基、グリシドアルキル基、メルカプトアルキル基及びアミノアルキル基からなる群から選ばれる1種以上の有機基を表す。R2は、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数3〜12の脂環式飽和炭化水素基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。R3は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。mは0または1の整数である。]
  7. 請求項1〜のいずれか記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を光照射の後、アルカリ現像してパターン形成をし、さらにポストベークを行い形成されたフォトスペーサ及びサブスペーサを含むカラーフィルター。
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