JP2016151753A - 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機el表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 - Google Patents

感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機el表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 Download PDF

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Kyohei Sakida
享平 崎田
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Hiroyuki Yonezawa
裕之 米澤
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豪 安藤
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Abstract

【課題】現像性及び硬化膜の基板密着性に優れた感光性組成物、上記感光性組成物を硬化させた硬化膜及びその製造方法、並びに、上記硬化膜を用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置を提供すること。
【解決手段】成分A:重合性単量体、成分B:光重合開始剤、成分C:式Iで表される化合物、及び、成分D:溶剤を含有し、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有する、及び/又は、更に成分E:アルカリ現像可能なポリマーを含有することを特徴とする感光性組成物。式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し、R2は1価の有機基を表し、R3〜R7は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
Figure 2016151753

【選択図】なし

Description

本発明は、感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、並びに、硬化膜を用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置に関する。
液晶表示装置、有機EL表示装置等のフラットパネルディスプレイが広く使用されている。最近、これらディスプレイのオーバーコート膜や層間絶縁膜として、感光性組成物が使用されている。
このような感光性組成物として、例えば、特許文献1には、(a)成分:分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とカルボキシ基を有する光ラジカル反応性の樹脂、(b)成分:分子中に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基と、トリシクロデカン構造とを有する光重合性モノマー、(c)成分:光重合開始剤、(d)成分:エポキシ樹脂、及び(e)成分:シリカフィラーを含有する感光性樹脂組成物であって、上記(e)成分のシリカフィラーの平均粒径が3〜300nmであり、かつ、感光性樹脂組成物中に最大粒径が1μm以下で分散されており、その充填量が全質量中の20〜70質量%である、感光性樹脂組成物が記載されている。
特開2014−160271号公報
しかしながら、特許文献1に記載の感光性樹脂組成物は、現像性と、硬化膜の基板密着性との両立が困難であった。
本発明が解決しようとする課題は、現像性(パターニング性)及び硬化膜の基板密着性に優れた感光性組成物、上記感光性組成物を硬化させた硬化膜及びその製造方法、並びに、上記硬化膜を用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>、<8>、<10>、又は、<13>〜<16>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<7>、<9>、<11>及び<12>と共に以下に記載する。
<1> 成分Aとして、重合性単量体、成分Bとして、光重合開始剤、成分Cとして、式Iで表される化合物、及び、成分Dとして、溶剤を含有し、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有する、及び/又は、更に成分Eとしてアルカリ現像可能なポリマーを含有することを特徴とすることを特徴とする、感光性組成物、
Figure 2016151753
式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
<2> 成分Aが、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のカルボキシ基とを有する重合性単量体を含む、<1>に記載の感光性組成物、
<3> 成分Eを含有し、かつ、成分Eがカルボキシ基を有するポリマーである、<1>又は<2>に記載の感光性組成物、
<4> 成分Cが下記式IIで表される化合物である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性組成物、
Figure 2016151753
式II中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
<5> 成分Fとして、重合禁止剤を更に含有する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の感光性組成物、
<6> 成分Fがフェノチアジン、フェノキサジン、及び、これらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1つを含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の感光性組成物、
<7> 成分Gとして、無機粒子を更に含有する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の感光性組成物、
<8> 少なくとも工程1〜工程5をこの順で含む硬化膜の製造方法、
工程1:<1>〜<7>のいずれか1つに記載の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
工程2:塗布された感光性組成物から溶剤を除去する溶剤除去工程
工程3:溶剤が除去された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
工程4:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程
工程5:現像された感光性組成物を熱処理する熱処理工程
<9> 工程5における熱処理温度が、80℃以上であり、熱処理時間が30分以上である、<8>に記載の硬化膜の製造方法、
<10> <1>〜<7>のいずれか1つに記載の感光性組成物を硬化してなる硬化膜、
<11> 層間絶縁膜又はオーバーコート膜である、<10>に記載の硬化膜、
<12> タッチパネル用オーバーコート膜である、<10>又は<11>に記載の硬化膜、
<13> <10>又は<11>に記載の硬化膜を有する液晶表示装置、
<14> <10>又は<11>に記載の硬化膜を有する有機EL表示装置、
<15> <10>〜<12>のいずれか1つに記載の硬化膜を有するタッチパネル、
<16> <10>〜<12>のいずれか1つに記載の硬化膜を有するタッチパネル表示装置。
本発明によれば、現像性(パターニング性)及び硬化膜の基板密着性に優れた感光性組成物、上記感光性組成物を硬化させた硬化膜及びその製造方法、並びに、上記硬化膜を用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置を提供することができた。
有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。 液晶表示装置の一例の構成概念図を示す。液晶表示装置におけるアクティブマトリックス基板の模式的断面図を示し、層間絶縁膜である硬化膜17を有している。 タッチパネルの機能を有する液晶表示装置の一例の構成概念図を示す。 タッチパネルの機能を有する液晶表示装置の他の一例の構成概念図を示す。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
また、本明細書における化学構造式は、水素原子を省略した簡略構造式で記載する場合もある。
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレート及びメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリル及びメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイル及びメタクリロイルを表す。
また、本発明において、「成分A:重合性単量体」等を、単に「成分A」等ともいう。
また、本発明において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本発明において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい。
本発明では、ポリマー成分における重量平均分子量及び数平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶剤とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。具体的には、例えば、GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL Super HZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35mL/min、サンプル注入量を10μL、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行う。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製する。
(感光性組成物)
本発明の感光性組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、成分Aとして、重合性単量体、成分Bとして、光重合開始剤、成分Cとして、式Iで表される化合物、及び、成分Dとして、溶剤を含有し、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有する、及び/又は、更に成分Eとしてアルカリ現像可能なポリマーを含有することを特徴とする。
Figure 2016151753
式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−Lがアリル基である場合を除く)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
本発明の感光性組成物は、更に、成分Fとして重合禁止剤、成分Gとして無機粒子、等の他の成分を含んでいてもよい。
本発明の感光性組成物は、アルカリ現像液でのフォトリソグラフィーによるパターニングが可能であることが好ましい。なお、本発明の感光性組成物をアルカリ現像液でのフォトリソグラフィーによるパターニングを行った場合、でき上がるパターンは、感光部がパターンとして残るネガ型のパターンである。
本発明者らは上記観点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、成分A〜成分D又は成分A〜Eを含有する感光性組成物とすることにより、フォトリソグラフィーによるパターニング性に優れ、更に、得られる硬化膜の基板密着性に優れることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
詳細な効果の発現機構については不明であるが、成分Cを含有することにより、硬化膜の優れた基板密着性が得られるものと推定され、成分Cの有するアリル基が、熱及び基板近傍の極性基によって基板と吸着するために優れた基板密着性が得られたと考えられる。
一方、パターニング性の向上については、予想外の効果であるが、アリル基の有する退化性連鎖移動能によって、架橋ネットワークの分子量が抑制され、重合反応によるパターニングの太りを抑制したためと推定される。
以下に、本発明の感光性組成物の好ましい実施形態を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<第1の実施形態>
成分A:重合性単量体、
成分B:光重合開始剤、
成分C:式Iで表される化合物、及び、
成分D:溶剤を含有し、かつ、
成分Aが、分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有する実施形態。
<第2の実施形態>
成分A:重合性単量体
成分B:光重合開始剤
成分C:式Iで表される化合物、
成分D:溶剤、及び、
成分E:アルカリ現像可能なポリマーを含有する実施形態。
<第3の実施形態>
上記第1の実施態様又は第2の実施態様のいずれかに、更に、成分F:重合禁止剤を配合した実施形態。
<第4の実施形態>
上記第1〜第3の実施形態のいずれかに、更に、成分G:無機粒子を配合した実施形態。
<第5の実施形態>
上記第1〜第4の実施形態のいずれかに、更に、成分H:界面活性剤を配合した実施形態。
なお、上記第2の実施形態において、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有していてもよい。
以下、本発明の感光性組成物が含有する、各成分について説明する。
成分A:重合性単量体
本発明の感光性組成物は、成分Aとして、重合性単量体を含有する。
本発明に用いられる成分Aの分子量(分子量分布を有する場合には、重量平均分子量)は、硬化膜の硬度の観点から、100〜10,000であり、200〜5,000であることが好ましく、300〜3,000であることがより好ましい。
本発明に用いられる成分Aとしては、特に制限はなく、カチオン重合性単量体であってもよく、ラジカル重合性単量体であってもよく、両者を併用してもよいが、少なくともラジカル重合性単量体を含むことが好ましい。ラジカル重合性単量体は、エチレン性不飽和化合物であることが好ましく、(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。このような化合物は当該技術分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。
成分Aは、モノマーに限定されず、例えばプレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体などの化学的形態を有していてもよい。
成分Aは、少なくとも多官能重合性単量体を含むことが好ましく、感光性組成物中の成分Aの全質量に対し、50質量%以上が多官能重合性単量体であることが好ましく、80質量%以上が多官能重合性単量体であることがより好ましく、90質量%以上が多官能重合性単量体であることが更に好ましく、95質量%以上が多官能重合性単量体であることが特に好ましい。
モノマー及びその共重合体の例としては、特開2014−132292の段落0148〜0157に記載の化合物が挙げられる。
これらの重合性単量体について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、感光性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりのエチレン性不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、感光性組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、アルカリ現像可能なポリマー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性単量体の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の他の成分の併用により、相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる目的で、特定の構造を選択することもありうる。
これらの中でも、ラジカル重合性単量体としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、及び/又は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを少なくとも含むことが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを少なくとも含むことがより好ましい。
また、成分Aとして、カチオン重合性単量体を使用してもよい。カチオン重合性単量体としては、エポキシ基を有する化合物、及び、オキセタニル基を有する化合物が例示される。
エポキシ基を有する化合物としては、分子中に1つ以上のエポキシ基を有していれば特に限定されないが、2つ以上のエポキシ基を有することが好ましい。分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、特開2012−215826号公報の段落0132〜0133に記載の化合物が例示される。
また、オキセタニル基を有する化合物としては、分子中に1つ以上のオキセタニル基を有していれば特に限定されないが、2つ以上のオキセタニル基を有することが好ましい。分子内に2つ以上のオキセタニル基を有する化合物としては、特開2012−215826号公報の段落0134に記載の化合物が例示される。
なお、成分Aとしてカチオン重合性単量体を含有する場合には、後述する成分Bとしてカチオン重合開始剤を含有することが好ましい。また、成分Aとしてラジカル重合性単量体とカチオン重合性単量体とを併用してもよい。
本発明の感光性組成物は、成分Aとして、1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体(以下、特定重合性単量体ともいう。)を含有することも好ましい。
アルカリ現像可能な官能基(以下、「アルカリ現像性基」ともいう。)としては、酸基が例示され、具体的には、カルボキシ基、フェノール性水酸基、スルホ基、スルホンアミド基、パーフルオロアルキル基に置換されたアルコール性水酸基が挙げられる。
本発明において、特定重合性単量体としては、アルカリ現像性基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物であれば特に限定されないが、硬化性及び得られる硬化膜の硬度の観点から、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像性基とを有する化合物であることがより好ましく、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のカルボキシ基とを有する化合物であることが更に好ましい。
以下、本発明において特定重合性単量体として好ましく使用される、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のカルボキシ基とを有する重合性単量体について説明する。
本発明の感光性組成物は、特定重合性単量体として、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と1つ以上のカルボキシ基とを有する重合性単量体を含有することが好ましい。
特定重合性単量体は、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましく、分子内(1分子内)に有する(メタ)アクリロイル基の数は、3〜15であることがより好ましく、3〜10であることが更に好ましく、3〜6であることが特に好ましい。
(メタ)アクリロイル基の数が上記範囲内であると、硬度及び反応性に優れる。
特定重合性単量体は、1分子内にアクリロイル(−C(=O)−CH=CH2)基及びメタクリロイル基(−C(=O)−C(CH3)=CH2)を合計して3つ以上有していることが好ましく、アクリロイルオキシ基(−O−C(=O)−CH=CH2)又はメタクリロイルオキシ基(−O−C(=O)−C(CH3)=CH2)を合計して3つ以上有することがより好ましい。また、アクリロイル基を3つ以上有することが好ましく、アクリロイルオキシ基を3つ以上有することがより好ましい。
メタクリロイル基に比べ、アクリロイル基は硬化性(反応性)に優れる点で好ましい。また、(メタ)アクリロイルオキシ基であると、反応性に優れ、合成が容易である点で好ましい。
特定重合性単量体は、分子内(1分子内)に1つ以上のカルボキシ基を有することが好ましい。1分子内のカルボキシ基の数は、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましく、1〜2であることが特に好ましい。
特定重合性単量体が1分子内に有するカルボキシ基の数が上記範囲内であると、現像性及び基材密着性に優れるので好ましい。
なお、特定重合性単量体の有するカルボキシ基は、塩を形成していてもよい。塩を形成するカチオンとしては、有機カチオン性化合物、遷移金属配位錯体カチオン、又は、金属カチオンが好ましい。有機カチオン性化合物としては、4級アンモニウムカチオン、4級ピリジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、スルホニウムカチオン等が挙げられる。遷移金属カチオンとしては、特許279143号公報に記載の化合物が例示される。金属カチオンとしては、Na+、K+、Li+、Ag+、Fe2+、Fe3+、Cu+、Cu2+、Zn2+、Al3+、Ca2+等が例示される。
なお、特定重合性単量体は、上記カルボキシ基以外の酸基を有していないことが好ましい。カルボキシ基以外の酸基としては、スルホン酸基、リン酸基等が例示される。カルボキシ基以外の酸基を有すると、基材密着性が低下する場合がある。
特定重合性単量体としては、ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、かつ、ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシ基にカルボン酸無水物を反応させて酸基(カルボキシ基)を持たせた重合性単量体が好ましく、特に好ましくは、ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。
特定重合性単量体は、例えば、3つ以上の(メタ)アクリロイル基とヒドロキシ基を有する化合物(以下「ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレート」ともいう。)に酸無水物を付加することにより得ることができる。
ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレートとしては、4つ以上のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシ化合物と、(メタ)アクリル酸とのエステルが例示される。
4つ以上のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシ化合物は、脂肪族ポリヒドロキシ化合物であることが好ましく、具体的には、ジグリセロール、ジトリメチロールエタン、ジトリメチロールプロパン、ジトリメチロールブタン、ジトリメチロールヘキサン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等が例示される。これらの中でも、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが好ましい。
また、ポリヒドロキシ化合物として、上記の例示したポリヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物を使用してもよく、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が例示される。
ヒドロキシ多官能アクリレートの製造方法としては、公知の方法を適宜採用すればよく、特に限定されない。具体的には、酸性触媒下にポリヒドロキシ化合物と、(メタ)アクリル酸とを加熱・撹拌する方法が例示される。酸性触媒としては、硫酸、パラトルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸等が挙げられる。また、反応温度は、使用する化合物及び目的に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは70℃〜140℃である。上記の温度範囲内であると、反応が速く、また、安定的に反応が進み、不純物の生成やゲル化が抑制される。
反応に際しては、エステル化反応で生成する水との溶解度が低い有機溶剤を使用し、水を共沸させながら脱水を促進することが好ましい。好ましい有機溶剤としては、例えばトルエン、ベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素、並びに、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン等が挙げられる。また、有機溶剤は、反応後に減圧で留去することができる。
また、得られる(メタ)アクリル酸エステルの重合を防止する目的で、反応液に重合禁止剤を添加することができる。このような重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、及び、フェノチアジン等が挙げられる。
特定重合性単量体は、上記ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレートと、酸無水物との反応によって得られる。
酸無水物としては、無水コハク酸、無水1−ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水テトラブロモフタル酸及び無水トリメリット酸等の同一分子内に1個の酸無水物基を有する化合物、並びに無水ピロメリット酸、無水フタル酸ニ量体、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物及び無水トリメリット酸・エチレングリコールエステル(市販品としては、例えば、新日本理化(株)製、商品名リカシッドTMEG−100がある。)等の同一分子内に2個の酸無水物基を有する化合物が挙げられる。
これらの中でも、同一分子内に1個の酸無水物基を有する化合物が好ましい。
特定重合性単量体の製造方法としては、常法に従えばよい。
例えば、ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレートと酸無水物とを、触媒の存在下、60〜110℃で1〜20時間反応させる方法等が挙げられる。この場合の触媒としては、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド及び酸化亜鉛等が挙げられる。
特定重合性単量体としては、式a−1又は式a−2で表される化合物が好ましい。
Figure 2016151753
式a−1中、X1はそれぞれ独立に、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表し、W1は炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、又は、フェニレン基を表す。
式a−2中、X2は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アクリロイルオキシ基、又は、メタクリロイルオキシ基を表し、5つあるX2のうち、少なくとも3つはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基である。W2は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、又は、フェニレン基を表す。
式a−1中、X1は3つともがアクリロイルオキシ基であることが好ましい。
式a−1中、W1は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、又は、フェニレン基を表し、炭素数1〜6のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。上記アルキレン基は、炭素数2〜6であることが好ましく、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチル基、ヘキシレン基、シクロへキシレン基が例示される。
式a−1中、W1は炭素数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることが更に好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
式a−2中、5つあるX2のうち、少なくとも3つはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表し、アクリロイルオキシ基であることが好ましい。なお、5つあるX2のうち、3つ〜5つがアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、4つ〜5つがアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましく、5つがアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましい。
また、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基以外のX2は、水素原子、ヒドロキシ基、又は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれのアルキル基であってもよい。これらの中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基以外のX2は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、水素原子であることが更に好ましい。
式a−2中、W2は、式a−1中のW1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
特定重合性単量体としては、上市されている製品を使用することも可能であり、例えば、東亞合成(株)製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM−510、M−520、TO−2349、TO−2359、などが挙げられる。
本発明の感光性組成物は、成分Aとして、ウレタン(メタ)アクリレートを使用してもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートにおける(メタ)アクリロキシ基の数は、3以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましく、10以上であることが更に好ましい。上記態様であると、本発明の効果がより効果的に発揮される。
また、上記(メタ)アクリロキシ基の数の上限は特に制限はないが、50以下であることが好ましく、30以下であることがより好ましく、20以下であることが更に好ましい。本発明の感光性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートにおける(メタ)アクリロキシ基は、アクリロキシ基、メタクリロキシ基のいずれであっても、両方であってもよいが、アクリロキシ基であることが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートにおけるウレタン結合の数は、特に制限はないが、1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、2〜10であることが更に好ましく、2〜5であることが特に好ましく、2又は3であることが最も好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアヌル環構造を有することが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、1以上のウレタン結合を有するコア部分と、コア部分に結合し、かつ1以上の(メタ)アクリロキシ基を有する末端部分からなる化合物であることが好ましく、上記コア部分に、2個以上の上記末端部分が結合した化合物であることがより好ましく、上記コア部分に、2〜5個の上記末端部分が結合した化合物であることが更に好ましく、上記コア部分に、2又は3個の上記末端部分が結合した化合物であることが特に好ましい。
また、本発明で用いることができるウレタン(メタ)アクリレートとしては、イソシアネートと水酸基との付加反応を用いて製造されるウレタン付加重合性化合物が例示され、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類が例示され、これらの記載は本願明細書に組み込まれる。
ウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、新中村化学工業(株)から入手可能なNKエステル U−6HA、UA−1100H、U−6LPA、U−15HA、U−6H、U−10HA、U−10PA、UA−53H、UA−33H(いずれも登録商標)や、共栄社化学(株)から入手可能なUA−306H、UA−306T、UA−306I、UA−510H、BASF社から入手可能なLaromer UA−9048、UA−9050、PR9052、ダイセルオルネクス(株)から入手可能なEBECRYL 220、5129、8301、KRM8200、8200AE、8452などが例示される。
成分Aは、1種単独で含有しても、2種以上を含有してもよい。
本発明の感光性組成物における成分Aの含有量は、感光性組成物の全固形分に対して、5〜99質量%であることが好ましく、10〜95質量%であることがより好ましく、30〜92質量%であることが更に好ましく、50〜90質量%であることが特に好ましい。
なお、本発明において、感光性組成物における「固形分」とは、有機溶剤等の揮発性成分を除いた成分を意味する。また、「有機固形分」とは、感光性組成物から有機溶剤等の揮発性成分と、無機粒子等の無機成分を除いた成分を意味する。
本発明において、特定重合性単量体及び後述する成分Eの合計の含有量は、感光性組成物の全固形分に対して、3〜95質量%であることが好ましく、5〜85質量%であることがより好ましく、8〜75質量%であることが更に好ましい。
成分B:光重合開始剤
本発明の感光性組成物は、成分Bとして光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤及び/又は光カチオン重合開始剤を含むことが好ましい。成分Aとしてラジカル重合性単量体を含有する場合には、成分Bとして光ラジカル重合開始剤を含有することが好ましく、成分Aとしてカチオン重合性単量体を含有する場合には、成分Bとして光カチオン重合開始剤を含有することが好ましい。なお、成分Aとして、ラジカル重合性単量体及びカチオン重合性単量体を含有する場合には、成分Bとして、ラジカル重合開始剤及びカチオン重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる光重合開始剤は、光により成分Aや成分C等の重合を開始、促進可能な化合物である。
「光」とは、その照射により成分Bより開始種を発生させることができるエネルギーを付与することができる活性エネルギー線であれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、電子線などを包含するものである。これらの中でも、紫外線を少なくとも含む光が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、オキシムエステル化合物、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物が挙げられる。これらの中でも、感度の点から、オキシムエステル化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物が好ましく、オキシムエステル化合物がより好ましい。
オキシムエステル化合物としては、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特表2004−534797号公報、特開2007−231000号公報、特開2009−134289号公報、国際公開第2012/057165号公報の段落0046〜0059に記載の化合物を使用できる。
有機ハロゲン化化合物の例としては、具体的には、若林等、「Bull Chem. Soc. Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭55−32070号公報、特開昭60−239736号公報、特開昭61−169835号公報、特開昭61−169837号公報、特開昭62−58241号公報、特開昭62−212401号公報、特開昭63−70243号公報、特開昭63−298339号公報、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)等に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物の例としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物が挙げられる。
アシルホスフィン(オキシド)化合物としては、モノアシルホスフィンオキサイド化合物、及び、ビスアシルホスフィンオキサイド化合物が例示でき、具体的には例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPOなどが挙げられる。
光重合開始剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の感光性組成物における光重合開始剤の総量は、感光性組成物中の全固形分100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましく、0.5〜10質量部であることが更に好ましく、1〜5質量部であることが特に好ましい。
成分C:式Iで表される化合物
本発明の感光性組成物は、成分Cとして、下記式Iで表される化合物を含有する。
Figure 2016151753
式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表す。架橋性基としては特に限定されず、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、その他の架橋性基のいずれでもよい。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基等が例示され、カチオン重合性基としては、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルオキシ基等が例示され、その他の架橋性基としては、水酸基、アミノ基、イソシアナト基等が例示される。
これらの中でも、ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましく、カチオン重合性基としてはエポキシ基、オキセタニル基が好ましく、その他の架橋性基としてはイソシアナト基が好ましい。
架橋咳としては、ラジカル重合性基が好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基であることが特に好ましい。
1が酸基である場合、酸基としては、カルボン酸基(カルボキシ基)、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基等が例示され、これらの中でも、カルボン酸基(カルボキシ基)が好ましい。
また、酸基のエステルとしては、アルキルエステル、アリールエステルが好ましく例示され、アルキルエステルであることがより好ましい。アルキルエステルは、炭素数が1〜20であることが好ましく、炭素数が1〜12であることがより好ましく、炭素数が1〜6であることが更に好ましい。アリールエステルは、炭素数が6〜20であることが好ましく、炭素数が6〜14であることがより好ましく、炭素数が6〜10であることが更に好ましい。
パターニング性及び基板密着性の観点から、R1は架橋性基であることが好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、又は、オキセタニル基であることがより好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基又はエポキシ基であることが更に好ましく、アクリロイルオキシ基であることが特に好ましい。
Lは、2価の連結基を表す。Lとしては特に限定されないが、アルキレン基、アリーレン基が好ましい。アルキレン基としては、炭素数が1〜20であることが好ましく、炭素数が1〜12であることがより好ましく、炭素数が1〜6であることが更に好ましい。また、アリーレン基をとしては、炭素数が6〜20であることが好ましく、炭素数が6〜14であることがより好ましく、炭素数が6〜10であることが更に好ましい。
1−L−としては、アクリロイルオキシアルキレン基(CH2=CH−C(=O)−O−X−、但し、Xは炭素数1〜6のアルキレン基)、メタクリロイルオキシアルキレン基(CH2=CCH3−C(=O)−O−X−、但し、Xは炭素数1〜6のアルキレン基)、エポキシアルキレン基、カルボキシアルキレン基(−X−COOH、但し、Xは炭素数1〜6のアルキレン基)であることが好ましい。
なお、式Iにおいて、R1−L−は、アリル基(無置換及び置換アリル基)ではない。R1−L−が、アリル基であると、n個存在する−CR34−CR5=CR78と重複するためである。
式I中、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表す。なお、R2は架橋性基、酸基及びそのエステルを有しない、1価の有機基である、ここで、有機基とは、少なくとも1つの炭素原子を含む基である。従って、R2が第1級アミノ基(−NH2)、ハロゲン原子、水酸基である場合は除かれている。また、R2はアシルオキシ基、アミノ基(第二級アミノ基及び第三級アミノ基)、及び、アルコキシ基ではない。すなわち、R2は加水分解性基ではない。
2としては、アルキル基、又は、アリール基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
アルキル基としては、炭素数が1〜20であることが好ましく、炭素数が1〜12であることがより好ましく、炭素数が1〜6であることが更に好ましい。
アリール基としては、炭素数が6〜20であることが好ましく、炭素数が6〜14であることがより好ましく、炭素数が6〜10であることが更に好ましい。
式I中、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることが更に好ましい。
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、炭素数6〜14のアリール基であることがより好ましく、炭素数6〜10のアリール基であることが更に好ましい。
式I中、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
なお、上述したR1〜R7及びLは置換基を有していてもよく、上記置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等が例示される。
式I中、l、m及びnは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+n+m=4を満たす。nは、パターニング性及び密着性の観点から2又は3であることが好ましく、3であることがより好ましい。lは1であることが好ましい。mは、0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。すなわち、(l,m,n)が、(1,0,3)又は(1,1,2)であることが好ましく、(1,0,3)であることがより好ましい。
式Iで表される化合物は下記式IIで表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016151753
式II中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
式II中、R1、L、R2は式IにおけるR1、L、R2とそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。また、式II中、l、m、及びnは式Iにおけるl、m及びnとそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。
式Iで表される化合物は、式IIIで表されることがより好ましい。
Figure 2016151753
式III中、R1及びLは式IにおけるR1及びLとそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。
成分Cとして好ましい化合物を以下に例示するが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2016151753
式Iで表される化合物の合成方法は特に限定されないが、例えば国際公開第2013/002346号に記載の方法で合成することができる。すなわち、トリアリルシラン類を例にとると、(3−ブロモプロピル)トリクロロシランとアリルグリニャール試薬との反応によって得られる(3−ブロモプロピル)トリアリルシランを、求核剤あるいは求電子剤として用いる方法によって、あるいは、ビニル化合物のヒドロシリル化反応と、それに続くアリルグリニャール試薬との反応によって合成することができる。なお、下式のR、R’及びR”は1価の有機基を表し、Xは脱離性官能基を表す。
Figure 2016151753
成分Cは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性組成物における成分Cの総量は、感光性組成物中の全固形分100質量部に対して、1〜15質量部であることが好ましく、2〜12質量部であることがより好ましく、3〜10質量部であることが更に好ましい。
成分D:溶剤
本発明の感光性組成物は、成分Dとして溶剤を含有する。
本発明の感光性組成物は、必須成分(成分A〜成分C、及び、必要に応じて成分E)と、任意成分とを、溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。
成分Dとしては、有機溶剤が好ましく、本発明の感光性組成物に使用される有機溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ブチレングリコールジアセテート類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、アルコール類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。これらの有機溶剤の具体例としては、特開2009−098616号公報の段落0062を参照できる。
具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ブチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノールアセテート、プロピレングリコールジアセテート、テトラヒドロフルフリルアルコールが好ましい。
有機溶剤の沸点は、塗布性の観点から100℃〜300℃が好ましく、120℃〜250℃がより好ましい。
本発明に用いることができる溶剤は、1種単独で使用してもよく、又は、2種以上を併用してもよい。沸点の異なる溶剤を併用することも好ましい。
本発明の感光性組成物における溶剤の含有量は、塗布に適した粘度に調整するという観点から、感光性組成物の全固形分100質量部あたり、50〜3,000質量部であることが好ましく、100〜2,000質量部であることがより好ましく、150〜1,000質量部であることが更に好ましい。
感光性組成物の固形分濃度としては、3〜70質量%が好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。
感光性組成物の粘度は、1〜200mPa・sが好ましく、2〜100mPa・sがより好ましく、3〜80mPa・sが更に好ましい。粘度は、例えば、東機産業(株)製のRE−80L型回転粘度計を用いて、25±0.2℃で測定することが好ましい。測定時の回転速度は、5mPa・s未満は100rpm、5mPa・s以上10mPa・s未満は50rpm、10mPa・s以上30mPa・s未満は20rpm、30mPa・s以上は10rpmで、それぞれ行うことが好ましい。
成分E:アルカリ現像可能なポリマー
本発明の感光性組成物は、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する化合物を含有しない場合には、更に、成分Eとしてアルカリ現像可能なポリマー(以下、「アルカリ現像性ポリマー」ともいう。)を含有する。なお、成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する化合物を含有する場合であっても、成分Eとしてアルカリ現像可能なポリマーを含有してもよい。
アルカリ現像可能なポリマーとは、アルカリ水溶液に接した場合に、溶解性及び/又は膨潤性を示すポリマーである。
アルカリ現像可能なポリマーが有するアルカリ現像性基としては、特に制限はないが、カルボキシ基又はヒドロキシ基が好ましく挙げられる。
また、上記成分Eとしては、線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような線状有機ポリマーとしては、公知のものを任意に使用でき、アクリル系ポリマーであることが好ましい。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−92723号公報公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているもの、すなわち、カルボキシ基を有するモノマーを単独あるいは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独あるいは共重合させ酸無水物ユニットを加水分解若しくはハーフエステル化若しくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。
カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシスチレン等が挙げられる。
酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体が挙げられる。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
本発明において、成分Eとして、共重合体を用いる場合、共重合させる化合物として、先に挙げたモノマー以外の他のモノマーを用いることもできる。他のモノマーの例としては、特開2014−177614号公報の段落0188〜0190に記載の化合物が挙げられる。
これらの中で、側鎖にアリル基やビニルエステル基とカルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂及び特開2000−187322号公報、特開2002−62698号公報に記載されている側鎖に二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂や、特開2001−242612号公報に記載されている側鎖にアミド基を有するアルカリ可溶性樹脂が膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好適である。
また、特公平7−12004号公報、特公平7−120041号公報、特公平7−120042号公報、特公平8−12424号公報、特開昭63−287944号公報、特開昭63−287947号公報、特開平1−271741号公報等に記載される酸基を含有するウレタン系バインダーポリマーや、特開2002−107918号公報に記載される酸基と二重結合を側鎖に有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に、強度に優れるので、膜強度・低露光適性の点で有利である。
また、欧州特許第993966号、欧州特許第1204000号、特開2001−318463号公報等に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーは、膜強度、現像性のバランスに優れており、好適である。
更にこの他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとエピクロロヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
成分Eの重量平均分子量としては、5,000以上であることが好ましく、1万以上30万以下であることがより好ましく、数平均分子量については、1,000以上であることが好ましく、2,000以上25万以下であることがより好ましい。多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、1以上が好ましく、1.1以上10以下がより好ましい。
これらのバインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
本発明で用いることができる成分Eは、従来公知の方法により合成できる。合成する際に用いられる溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。これらの溶剤は単独で又は2種以上混合して用いられる。
本発明に用いることができる成分Eをラジカル重合によって合成する場合に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
成分Eは、1種単独で含有しても、2種以上を含有してもよい。
成分E中のアルカリ現像性基の量は、現像性の観点から、30meq/g〜500meq/gであることが好ましく、60meq/g〜400meq/gであることがより好ましく、90meq/g〜300meq/gであることが更に好ましい。
成分F:重合禁止剤
本発明の感光性組成物は、成分Fとして、重合禁止剤を含有してもよい。成分Fを含有することにより、漏れ光による重合反応が抑制され、現像性に優れる。
重合禁止剤とは、露光や熱により重合開始剤から発生した重合開始ラジカル成分に対して水素供与(又は、水素授与)、エネルギー供与(又は、エネルギー授与)、電子供与(又は、電子授与)などを実施し、重合開始ラジカルを失活させ、重合開始を禁止する役割を果たす物質である。例えば、特開2007−334322号公報の段落0154〜0173に記載の化合物などを用いることができる。
本発明の感光性組成物における成分Fの含有量は、特に制限はないが、感光性組成物の全固形分に対して、0.005〜0.5質量%であることが好ましく、0.01〜0.5質量%であることがより好ましい。重合禁止剤の配合量を調整することによって、感度を損なわずにパターニング性を向上させることができる。
重合禁止剤の種類としては、硬調で、かつ、感度を下げないものが好ましく採用される。このような重合禁止剤としては、フェノチアジン、クロルプロマジン、レボメプロマジン、フルフェナジン、チオリダジン等のフェノチアジン誘導体、フェノキサジン、3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン−5−イウム・ペルクロラート、5−アミノ−9−(ジメチルアミノ)−10−メチルベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・クロリド、7−(ペンチルオキシ)−3H−フェノキサジン−3−オン、5,9−ジアミノベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・アセタート、7−エトキシ−3H−フェノキサジン−3−オン等のフェノキサジン誘導体、トリ−p−ニトロフェニルメチル、ジフェニルピクリルヒドラジル、カルビノキシル等の安定ラジカル、キノン、ベンゾキノン、クロロベンゾキノン、2,5−ジ−クロロベンゾキノン、2,6−ジ−クロロベンゾキノン、2,3−ジ−メチルベンゾキノン、2,5−ジ−メチルベンゾキノン、メトキシベンゾキノン、メチルベンゾキノン、テトラブロモベンゾキノン、テトラクロロベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、トリクロロベンゾキノン、トリメチルベンゾキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン等のキノン類、α−ナフトール、2−ニトロ−1−ナフトール、β−ナフトール、1−ニトロ−2−ナフトール等のナフトール類、4−メトキシフェノール、4−エトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノール、t−ブチルカテコール、メチルヒドロキノン、n−ブチルフェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、t−ブチルクレゾール、p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、カテコールレゾルシン、o−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、N,N’−ビス−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−p−クレゾール)、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、ジステアリル(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチル)ベンジルマロネート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレン−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシエチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2’−エチリデン−ビス−(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアネート、トリス[2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシヒドロ−シンナモイロキシル)エチル]イソシアネート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアネート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]−メタン等のフェノール類、2,4−ジニトロフェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール等のニトロフェノール類、没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、没食子酸イソアミル等の没食子酸類、メチレンブルー、マラカイトグリーン等の色素類、β−ナフチルアミン、N−ニトロソシクロヘキシルアミン塩、ジ−p−フルオロフェニルアミン等のアミン類、ピロガロール、モノベンジルエーテル、ベンゾキノン、トリフェニルホスフィン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニール、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−トルイジン、ピクリン酸、サリチル酸メチル等が挙げられる。
重合禁止剤として特に好ましくは、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種が例示され、フェノチアジン、フェノキサジン、及び、これらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
フェノチアジン及びその誘導体としては、フェノチアジン、ビス−(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、ビス−(α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、フルフェナジン、チオリダジンが例示され、フェノチアジンが好ましい。
フェノキサジン及びその誘導体としては、フェノキサジン、3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン−5−イウム・ペルクロラート、5−アミノ−9−(ジメチルアミノ)−10−メチルベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・クロリド、7−(ペンチルオキシ)−3H−フェノキサジン−3−オン、5,9−ジアミノベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・アセタート、7−エトキシ−3H−フェノキサジン−3−オンが例示され、フェノキサジンが好ましい。
ヒンダードアミン及びその誘導体としては、CHIMASSORB 2020 FDL、TINUVIN 144、765、770(以上、BASF社製)が例示され、TINUVIN 144が好ましい。
成分G:無機粒子
本発明の感光性組成物は、成分Gとして、無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子を含有することにより、硬化膜の硬度がより優れたものとなる。
本発明で用いる無機粒子の平均粒径は、1〜200nmが好ましく、5〜100nmがより好ましく、5〜50nmが最も好ましい。平均粒径は、電子顕微鏡により任意の粒子200個の粒子径を測定し、その算術平均をいう。また、粒子の形状が球形でない場合には、外径の最大径を粒子の粒子径とする。
また、硬化膜の硬度の観点から、無機粒子の空隙率は、10%未満が好ましく、3%未満がより好ましく、空隙がないことが最も好ましい。粒子の空隙率は電子顕微鏡による断面画像の空隙部分と粒子全体との面積比の、200個の算術平均である。
無機粒子としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Gd、Tb、Dy、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、Nb、Mo、W、Zn、B、Al、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Te等の原子を含む金属酸化物粒子が好ましく、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン複合酸化物、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、インジウム/スズ酸化物、アンチモン/スズ酸化物がより好ましく、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン複合酸化物、酸化ジルコニウムがより好ましく、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム又は酸化チタンが、粒子の安定性、入手しやすさ、硬化膜の硬度、透明性、屈折率調整等の観点から特に好ましい。
無機粒子の含有量は、配合する場合、硬度の観点から、感光性組成物の全固形分に対し1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましい。また、80質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましく、30質量%以下が特に好ましい。
無機粒子は、1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
成分H:界面活性剤
本発明の感光性組成物は、成分Hとして、界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、又は、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤がより好ましい。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、例えば、市販品である、メガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781、同F781−F、同R30、同R08、同F−472SF、同BL20、同R−61、同R−90(DIC(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、Novec FC−4430(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG7105,70
00,950,7600、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(三菱マテリアル電子化成(株)製)、フタージェント250(ネオス(株)製)が挙げられる。また、上記以外にも、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA社製)等の各シリーズを挙げることができる。
また、界面活性剤としては、特開2014−238438号公報の段落0119〜0123に記載された化合物も好ましい例として挙げることができる。
本発明の感光性組成物における界面活性剤の含有量は、配合する場合、感光性組成物の全固形分中100質量部に対して、0.001〜5.0質量部が好ましく、0.01〜2.0質量部がより好ましい。
界面活性剤は、1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の感光性組成物には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記以外の他の化合物(例えば、アルコキシメチル基含有化合物等)を含んでいてもよい。アルコキシメチル基含有化合物としては、特開2011−221494号公報の段落0192〜0194に記載のものを挙げることができる。
本発明の感光性組成物には、必要に応じて、上述した以外にも、増感剤、及び、ブロックイソシアネート化合物、酸化防止剤、可塑剤、熱酸発生剤、酸増殖剤等のその他の成分を添加することができる。これらの成分については、例えば、特開2014−235216号公報の段落0102〜0104、特開2014−235216号公報の段落0109〜0111、特開2014−235216号公報の段落0124〜0125、特開2009−98616号公報、特開2009−244801号公報に記載のもの、その他公知のものを用いることができる。また、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の感光性組成物に添加してもよい。
<感光性組成物の調製方法>
本発明の感光性組成物の調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法により調製することができ、例えば、各成分を所定の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解及び/又は分散して感光性組成物を調製することができる。また、例えば、各成分を、それぞれ予め溶剤に溶解させた溶液とした後、これらを所定の割合で混合して感光性組成物を調製することもできる。以上のように調製した感光性組成物は、例えば、孔径0.2μmのフィルタ等を用いてろ過した後に、使用することもできる。
(硬化膜、硬化物及びその製造方法)
本発明の硬化物は、本発明の感光性組成物を硬化させた硬化物である。上記硬化物としては、硬化膜であることが好ましい。また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の硬化膜の製造方法は、本発明の感光性組成物を硬化させ硬化膜を製造する方法であれば、特に制限はないが、以下の工程1〜工程5をこの順で含むことが好ましい。
工程1:本発明の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
工程2:塗布された感光性組成物から溶剤を除去する溶剤除去工程
工程3:溶剤が除去された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
工程4:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程
工程5:現像された感光性組成物を熱処理する熱処理工程
また、本発明の硬化膜の製造方法は、工程4と工程5との間に以下の工程4’を更に含むことがより好ましい。
工程4’:現像された感光性組成物に更に光を照射するポスト露光工程
上記塗布工程においては、本発明の感光性組成物を基板上に塗布して溶剤を含む湿潤膜とすることが好ましい。感光性組成物を基板へ塗布する前にアルカリ洗浄やプラズマ洗浄といった基板の洗浄を行うことができる。更に基板洗浄後にヘキサメチルジシラザン等で基板表面を処理することができる。この処理を行うことにより、感光性組成物の基板への密着性が向上する傾向にある。
上記の基板としては、無機基板、樹脂、樹脂複合材料などが挙げられる。
無機基板としては、例えばガラス、石英、シリコン、シリコンナイトライド、及び、それらのような基板上にモリブデン、チタン、アルミ、銅などを蒸着した複合基板が挙げられる。
樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズアゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、液晶ポリマー、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂、シアネート樹脂、架橋フマル酸ジエステル、環状ポリオレフィン、芳香族エーテル、マレイミド−オレフィン共重合体、セルロース、エピスルフィド樹脂等の合成樹脂からなる基板が挙げられる。
これらの基板は、上記の形態のまま用いられる場合は少なく、通常、最終製品の形態によって、例えばTFT素子のような多層積層構造が形成されている。
また、オンセル構造のタッチパネルなどのような場合には、パネルとして一旦完成しているLCDセルやOLEDセルの上に、本発明の感光性組成物を適用することもできる。
本発明の感光性組成物は、スパッタリングにより製膜された金属膜や金属酸化物に対する密着がよいため、基板としてはスパッタリングにより製膜された金属膜を含むことが好ましい。金属としては、チタン、銅、アルミニウム、インジウム、スズ、マンガン、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン、クロム、銀、ネオジウム、及びこれらの酸化物又は合金であることが好ましく、モリブデン、チタン、アルミニウム、銅及びこれらの合金であることが更に好ましい。なお、金属や金属酸化物は1種単独で用いても、複数種を併用してもよい。
基板への塗布方法は特に限定されず、例えば、インクジェット法、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、流延塗布法、スリットアンドスピン法、印刷法等の方法を用いることができる。
溶剤除去工程では、塗布された上記の膜から、減圧(バキューム)及び/又は加熱等により、溶剤を除去して基板上に乾燥塗膜を形成させることが好ましい。溶剤除去工程の加熱条件は、好ましくは70〜130℃で30〜300秒間程度である。また、上記溶剤除去工程においては、感光性組成物中の溶剤を完全に除去する必要はなく、少なくとも一部が除去されていればよい。
なお、上記塗布工程と上記溶剤除去工程とは、この順に行っても、同時に行っても、交互に繰り返してもよい。例えば、上記塗布工程におけるインクジェット塗布が全て終了した後、上記溶剤除去工程を行ってもよいし、基板を加熱しておき、上記塗布工程におけるインクジェット塗布方式による感光性組成物の吐出を行いながら溶剤除去を行ってもよい。
上記露光工程は、活性光線を用いて光重合開始剤より重合開始種を発生させ、重合性単量体の重合を行い、溶剤が除去された感光性組成物の少なくとも一部を硬化する工程である。
上記露光工程では、得られた塗膜に波長300nm以上450nm以下の活性光線を所定のパターン状に照射することが好ましい。
上記露光工程に用いることができる露光光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルタ、短波長カットフィルタ、バンドパスフィルタのような分光フィルタを通して照射光を調整することもできる。露光量は好ましくは1〜500mJ/cm2である。
露光装置としては、ミラープロジェクションアライナー、ステッパー、スキャナー、プロキシミティ、コンタクト、マイクロレンズアレイ、レンズスキャナ、レーザー露光、など各種方式の露光機を用いることができる。
上記露光工程における露光は、酸素遮断された状態で行うことが、硬化促進の観点から好ましい。酸素を遮断する手段としては、窒素雰囲気下での露光や、酸素遮断膜を設けての露光が例示される。
また、上記露光工程における露光は、溶剤が除去された感光性組成物の少なくとも一部に行われればよく、例えば、全面露光であっても、パターン露光であってもよい。
また、上記露光工程後に、露光後加熱処理:Post Exposure Bake(以下、「PEB」ともいう。)を行うことができる。PEBを行う場合の温度は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、40℃以上110℃以下がより好ましく、50℃以上100℃以下が特に好ましい。
加熱の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
また、加熱時間としては、ホットプレートの場合は1分〜30分程度が好ましく、それ以外の場合は20分〜120分程度が好ましい。上記温度範囲であれば、基板、装置へのダメージを抑えて加熱することができる。
現像工程においては、未硬化の感光性組成物を、水性現像液を用いて現像除去し、ネガ画像を形成する。現像工程で使用する現像液は、アルカリ性の水性現像液であることが好ましい。
現像工程で使用する現像液には、塩基性化合物が含まれることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類:コリン等の(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩類;エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の脂環式アミン類を使用することができる。
これらのうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン(2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)が好ましい。
また、上記塩基性化合物の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
好ましい現像液として、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.4〜2.5質量%水溶液を挙げることができる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜500秒間であり、また、現像の手法は液盛り法(パドル法)、シャワー法、ディップ法等のいずれでもよい。
現像の後に、リンス工程を行うこともできる。リンス工程では、現像後の基板を純水などで洗うことで、付着している現像液除去、現像残渣除去を行う。リンス方法は公知の方法を用いることができる。例えばシャワーリンスやディップリンスなどを挙げることができる。
パターン露光及び現像については、公知の方法や公知の現像液を用いることができる。例えば、特開2011−186398号公報、特開2013−83937号公報に記載のパターン露光方法及び現像方法を好適に用いることができる。
本発明の硬化膜の製造方法は、上記現像工程後、現像された感光性組成物を熱処理する熱処理工程(ポストベーク)を含むことが好ましい。本発明の感光性組成物を現像した後に熱処理を行うことにより、より強度に優れた硬化膜を得ることができる。
上記熱処理工程における熱処理温度としては、180℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、130℃以下が更に好ましい。下限値としては、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。熱処理温度が80℃以上であると、より基板密着性に優れるので好ましい。加熱の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
また、加熱時間としては、20分〜120分程度が好ましく、30分〜90分であることがより好ましい。上記温度範囲であれば、基板、装置へのダメージを抑えて硬化することができる。
また、熱処理工程(ポストベーク)の前に、比較的低温でベークを行った後に熱処理工程を行うこともできる(ミドルベーク工程の追加)。ミドルベークを行う場合は、90〜150℃で1〜60分加熱した後に、100℃以上の温度で熱処理することが好ましい。また、ミドルベーク、ポストベークを3段階以上の多段階に分けて加熱することもできる。このようなミドルベーク、ポストベークの工夫により、パターンの形状を調整することができる。これらの加熱は、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなど、公知の加熱方法を使用することができる。
また、現像工程後、熱処理工程前に、膜硬度向上の観点から、現像された感光性組成物に更に光を照射するポスト露光工程を含むことが好ましい。
上記ポスト露光工程においては、現像された感光性組成物の全面に露光することが好ましい。ポスト露光後にポストベークすることにより、露光部分に残存する光重合開始剤から開始種を発生させ、架橋工程を促進する触媒として機能させることができ、膜の硬化反応を促進することができる。また、ポスト露光工程においては、水銀灯やLEDランプなどで50〜3,000mJ/cm2程度のエネルギー露光することが好ましい。
本発明の硬化膜は、本発明の感光性組成物を硬化して得られた硬化膜である。
本発明の硬化膜は、層間絶縁膜(絶縁膜)やオーバーコート膜(保護膜)として好適に用いることができ、タッチパネル用オーバーコート膜としてより好適に用いられ、オンセル構造タッチパネル用オーバーコート膜として更に好適に用いられる。オンセル構造タッチパネルとは、後述するオンセル型のタッチパネル表示装置と同義である。また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の感光性組成物により、低温で硬化しても充分な硬度のある硬化膜が得られる。例えば、硬度が4H以上である硬化膜が得られる。本発明の感光性組成物を硬化して形成される保護膜は、硬化膜物性に優れるため、有機EL表示装置や液晶表示装置の用途に有用である。
本発明の感光性組成物は、硬化性及び硬化膜特性に優れるため、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)用デバイスの構造部材として、本発明の感光性組成物を硬化した硬化物やレジストパターンを隔壁としたり、機械駆動部品の一部として組み込んで使用される。このようなMEMS用デバイスとしては、例えばSAWフィルタ、BAWフィルタ、ジャイロセンサー、ディスプレイ用マイクロシャッター、イメージセンサー、電子ペーパー、インクジェットヘッド、バイオチップ、封止剤等の部品が挙げられる。より具体的な例は、特表2007−522531号公報、特開2008−250200号公報、特開2009−263544号公報等に例示されている。
本発明の感光性組成物は、平坦性や透明性に優れるため、例えば、特開2011−107476号公報の図2に記載のバンク層(16)及び平坦化膜(57)、特開2010−
9793号公報の図4(a)に記載の隔壁(12)及び平坦化膜(102)、特開2010−27591号公報の図10に記載のバンク層(221)及び第3層間絶縁膜(216b)、特開2009−128577号公報の図4(a)に記載の第2層間絶縁膜(125)及び第3層間絶縁膜(126)、特開2010−182638号公報の図3に記載の平坦化膜(12)及び画素分離絶縁膜(14)などの形成に用いることもできる。この他、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサー、液晶表示装置のカラーフィルタやカラーフィルタ保護膜、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等のオンチップカラーフィルタの結像光学系あるいは光ファイバコネクタのマイクロレンズにも好適に用いることができる。
(有機EL表示装置)
本発明の有機EL表示装置は、本発明の硬化膜を有することを特徴とする。
本発明の有機EL表示装置としては、本発明の感光性組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置や液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の有機EL表示装置が有するTFT(Thin-Film Transistor)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコン−TFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
図1は、有機EL表示装置の一例の構成概念図である。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)が絶縁膜3上に形成されている。配線2は、TFT1間又は、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
更に、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上に平坦化膜4が形成されている。
平坦化膜4上には、ボトムエミッション型の有機EL素子が形成されている。すなわち、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5が、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成されている。また、第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8が形成されており、この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
更に、図1には図示していないが、所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設け、次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂とを用いて貼り合わせることで封止し、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続されてなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
(液晶表示装置)
本発明の液晶表示装置は、本発明の硬化膜を有することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置としては、本発明の感光性組成物を用いて形成されるオーバーコート膜(保護膜)、平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の液晶表示装置が具備するTFT(Thin-Film Transistor)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコン−TFT、酸化物半導体TFT(例えば、インジウムガリウム亜鉛酸化物、いわゆる、IGZO)等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶駆動方式としてはTN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In-Plane-Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式、OCB(Optically Compensated Bend)方式などが挙げられる。
パネル構成においては、COA(Color Filter on Array)方式の液晶表示装置でも本発明の硬化膜を用いることができ、例えば、特開2005−284291号公報の有機絶縁膜(115)や、特開2005−346054号公報の有機絶縁膜(212)として用いることができる。また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶配向膜の具体的な配向方式としてはラビング配向法、光配向法などが挙げられる。また、特開2003−149647号公報や特開2011−257734号公報に記載のPSA(Polymer Sustained Alignment)技術によってポリマー配向支持されていてもよい。
また、本発明の感光性組成物及び本発明の硬化膜は、上記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルタ上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
図2は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置10の一例を示す概念的断面図である。このカラー液晶表示装置10は、背面にバックライトユニット12を有する液晶パネルであって、液晶パネルは、偏光フィルムが貼り付けられた2枚のガラス基板14,15の間に配置されたすべての画素に対応するTFT16の素子が配置されている。ガラス基板上に形成された各素子には、硬化膜17中に形成されたコンタクトホール18を通して、画素電極を形成するITO透明電極19が配線されている。ITO透明電極19の上には、液晶20の層とブラックマトリックスを配置したRGBカラーフィルタ22が設けられている。
バックライトの光源としては、特に限定されず公知の光源を用いることができる。例えば、白色LED、青色・赤色・緑色などの多色LED、蛍光灯(冷陰極管)、有機ELなどを挙げることができる。
また、液晶表示装置は、3D(立体視)型のものとしたり、タッチパネル型のもの(タッチパネル表示装置)としたりすることも可能である。更にフレキシブル型にすることも可能であり、特開2011−145686号公報に記載の第2層間絶縁膜(48)や、特開2009−258758号公報に記載の層間絶縁膜(520)として用いることができる。
(タッチパネル及びタッチパネル表示装置)
本発明のタッチパネルは、絶縁層及び/又は保護層の、全部又は一部が本発明の感光性組成物の硬化物からなるタッチパネルである。また、本発明のタッチパネルは、透明基板、電極及び絶縁層及び/又は保護層を少なくとも有することが好ましい。
本発明のタッチパネル表示装置は、本発明のタッチパネルを有するタッチパネル表示装置であることが好ましい。本発明のタッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波方式、電磁誘導方式など公知の方式いずれでもよい。中でも、静電容量方式が好ましい。
静電容量方式のタッチパネルとしては、特開2010−28115号公報に開示されるものや、国際公開第2012/057165号に開示されるものが挙げられる。
タッチパネルとしては、いわゆる、インセル型(例えば、特表2012−517051号公報の図5、図6、図7、図8)、いわゆる、オンセル型(例えば、特開2013−168125号公報の図19、特開2012−89102号公報の図1や図5)、OGS型やTOL型(例えば特開2013−54727号公報の図2、特開2015−15042号公報の図2、図3、図4、図5)、その他の構成(例えば、特開2013−164871号公報の図6)、各種アウトセル型(所謂GG、所謂G1・G2、所謂GFF、所謂GF2、所謂GF1、所謂G1Fなど)を挙げることができる。
また、図3は、タッチパネル表示装置の一例の構成概念図を示す。
例えば、本発明の硬化膜は、図3における、各層の間の保護膜に適用することが好適であり、また、タッチパネルの検出電極間を隔てる層間絶縁膜に適用することも好適である。なお、タッチパネルの検出電極としては、銀、銅、アルミニウム、チタン、モリブデン、これらの合金であることが好ましい。
図3において、110は画素基板を、140は液晶層を、120は対向基板を、130はセンサ部をそれぞれ示している。画素基板110は、図3の下側から順に、偏光板111、透明基板112、共通電極113、絶縁層114、画素電極115、配向膜116を有している。対向基板120は、図3の下側から順に、配向膜121、カラーフィルタ122、透明基板123を有している。センサ部130は、位相差フィルム124、接着層126、偏光板127をそれぞれ有している。また、図3中、125は、センサ用検出電極である。本発明の硬化膜は、画素基板部分の絶縁層(114)(層間絶縁膜ともいう。)や各種保護膜(図示せず)、画素基板部分の各種保護膜(図示せず)、対向基板部分の各種保護膜(図示せず)、センサ部分の各種保護膜(図示せず)等に使用できる。
更に、スタティック駆動方式の液晶表示装置でも、本発明を適用することで意匠性の高いパターンを表示させることも可能である。例として、特開2001−125086号公報に記載されているようなポリマーネットワーク型液晶の絶縁膜として本発明を適用することができる。
また、図4は、タッチパネル表示装置の他の一例の構成概念図である。
薄膜トランジスタ(TFT)440が具備された薄膜トランジスタ表示板に相当する下部表示板200、下部表示板200と対向して下部表示板200と対向する面に複数のカラーフィルタ330が具備されたカラーフィルタ表示板に相当する上部表示板300、及び下部表示板200と上部表示板300の間に形成された液晶層400を含む。液晶層400は液晶分子(図示せず)を含む。
下部表示板200は、第1絶縁基板210、第1絶縁基板210の上に配置する薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜トランジスタ(TFT)の上面に形成された絶縁膜280、及び絶縁膜280の上に配置する画素電極290を含む。薄膜トランジスタ(TFT)は、ゲート電極220、ゲート電極220を覆うゲート絶縁膜240、半導体層250、オーミックコンタクト層260、262、ソース電極270、及び、ドレイン電極272を含むことができる。絶縁膜280には薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン電極272が露出するようにコンタクトホール282が形成されている。
上部表示板300は、第2絶縁基板310の一面の上に配置して、マトリックス状に配列された遮光部材320、第2絶縁基板310の上に配置する配向膜350、配向膜の上に配置するカラーフィルタ330、及びカラーフィルタ330の上に配置し、下部表示板200の画素電極290と対応して、液晶層400に電圧を印加する共通電極370を含む。
図4に示すタッチパネル表示装置において、第2絶縁基板310の他の一面にはセンシング電極410、絶縁膜420、駆動電極430、及び、保護膜280を配置する。このように、図4に示す液晶表示装置の製造においては、上部表示板300を形成する時に、タッチスクリーンの構成要素であるセンシング電極410、絶縁膜420、及び、駆動電極430などを共に形成することができる。特に、本発明の感光性組成物を硬化した硬化膜は、絶縁膜280や絶縁膜420に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
成分A:重合性単量体
A−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)、5又は6官能アクリレート
A−2:下記構造のカルボキシ基含有5官能アクリレート
A−3:トリシクロデンカンジメタノールジアクリレート、(NKエステル A−DCP、新中村化学工業(株)製)、2官能アクリレート
A−4:ビスフェノールA型エポキシ化合物、(JER828、三菱化学(株)製)、2官能エポキシ化合物(分子量≒370)
Figure 2016151753
成分B:光重合開始剤
B−1:下記構造のオキシムエステル化合物
B−2:IRGACURE OXE−01(BASF社製)
B−3:下記構造のスルホニウム塩化合物
Figure 2016151753
成分C:式Iで表される化合物
C−1〜C−9:下記構造の化合物
C’−1:KBM−5103(信越化学工業(株)製)
C’−2:ジアリルジメチルシラン(東京化成工業(株)製)
C’−3:テトラアリルシラン(東京化成工業(株)製)
Figure 2016151753
なお、上記C−1〜C−9は、以下の方法により合成した。
<C−1の合成>
(3−ブロモプロピル)トリクロロシランとアリルグリニャール試薬との反応によって(3−ブロモプロピル)トリアリルシランを合成した。続いて、アクリル酸と塩基を混合し、(3−ブロモプロピル)トリアリルシランと反応させた。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製して、C−1を得た。
<C−2の合成>
(3−ブロモプロピル)トリアリルシランと金属マグネシウムから調製したグリニャール試薬を、エピブロモヒドリンと反応させて得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製して、C−2を得た。
<C−3、C−7の合成>
C−2の合成におけるエピブロモヒドリンを、クロロギ酸エチルに変更した以外はC−2の合成と同様にして、C−3及びC−7の混合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製して、C−3及びC−7を得た。
<C−4の合成>
C−1の合成におけるアクリル酸をメタクリル酸に変更した以外はC−1の合成と同様にして、C−4を得た
<C−5、C−6の合成>
C−1の合成におけるアリルグリニャール試薬を一部メチルグリニャール試薬に変更した以外はC−1の合成と同様にして、C−5及びC−6の混合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製して、C−5及びC−6を得た。
<C−8の合成>
C−2の合成におけるエピブロモヒドリンを、クロロリン酸ジエチルに変更した以外はC−2の合成と同様にして、C−8を得た。
<C−9の合成>
C−1の合成におけるアリルグリニャール試薬を、クロチルグリニャール試薬に変更した以外はC−1の合成と同様にして、C−9を得た。
成分D:溶剤
D−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート((株)ダイセル製)
D−2:メチルエチルジグリコール(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、(株)ダイセル製)
成分E:アルカリ現像可能なポリマー
E−1:合成例1のポリマー
E−2:合成例2のポリマー
E−3:合成例3のポリマー
以下の合成例において、以下の符号はそれぞれ以下の化合物を表す。
GMA:グリシジルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)
MAA:メタクリル酸(和光純薬工業(株)製)
MMA:メチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)
St:スチレン(和光純薬工業(株)製)
DCPM:ジシクロペンタニルメタクリレート
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業(株)製)
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MEDG:メチルエチルジグリコール
<合成例1>
三つ口フラスコにPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)(89g)を入れ、窒素雰囲気下において90℃に昇温した。その溶液にMAA(全単量体成分中の20mol%となる量)、MMA(全単量体成分中の80mol%となる量)、V−601(全単量体成分の合計100mol%に対して4mol%に相当)をPGMEA(89g)に室温で溶解させた溶液207.7gを、2時間かけて滴下した。滴下終了後2時間撹拌し、反応を終了させた。それにより重合体E−1を得た。なお、溶剤以外の成分(固形分と称する。)の濃度が40質量%になるよう調整した。得られたE−1のMwは12,000であった。
<合成例2>
三つ口フラスコにMEDG(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル)(89g)を入れ、窒素雰囲気下において70℃に昇温した。その溶液にSt(全単量体成分中の15mol%となる量)、MAA(全単量体成分中の20mol%となる量)、GMA(全単量体成分中の60mol%となる量)、DCPM(全単量体成分中の5mol%となる量)、V−65(全単量体成分の合計100mol%に対して4mol%に相当)をMEDG((89g)に室温で溶解させた溶液207.7gを、2時間かけて滴下した。滴下終了後2時間撹拌し、反応を終了させた。それにより重合体E−2を得た。なお、溶剤以外の成分(固形分と称する。)の濃度が40質量%になるよう調整した。得られたE−2のMwは12,000であった。
<合成例3>
三つ口フラスコにMEDG(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル)(89g)を入れ、窒素雰囲気下において70℃に昇温した。その溶液にSt(全単量体成分中の30mol%となる量)、MAA(全単量体成分中の45mol%となる量)、DCPM(全単量体成分中の25mol%となる量)、V−65(全単量体成分の合計100mol%に対して2mol%に相当)をMEDG((89g)に室温で溶解させた溶液207.7gを、2時間かけて滴下した。滴下終了後2時間撹拌した。その後、系を開放系にし、GMA(全単量体成分中の15mol%となる量)、ジメチルベンジルアミン(全単量体成分の合計100mol%に対して1mol%に相当)、p−メトキシフェノール(全単量体成分の合計100質量%に対して1質量%)を添加し、90℃で4時間反応させることにより、重合体E−3を得た。なお、溶剤以外の成分(固形分と称する。)の濃度が40質量%になるよう調整した。得られたE−3のMwは14,000であった。
成分F:重合禁止剤
F−1:フェノチアジン(東京化成工業(株)製)
成分G:無機粒子
G−1:PMA−ST(シリカ粒子、日産化学工業(株)製)、平均粒径10〜15nm
<界面活性剤>
W−1:メガファックF554 (DIC(株)製)、フッ素系界面活性剤
(感光性組成物の調製)
下記表1に記載のように各成分を配合・撹拌して有機溶剤の溶液及び/又は分散液とし、孔径0.3μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過して、本発明の感光性組成物を得た。下記表の各成分の単位は、質量部である。また、溶剤(成分D)以外は、固形分換算の質量部を示す。なお、溶剤(成分D)については、アルカリ現像可能なポリマー(成分E)からの持ち込み分を含む総量である。
(評価)
<パターニング性の評価>
ガラス基板(EAGLE XG、0.7mm厚(コーニング社製))に、各感光性組成物をスピンコート塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚2.0μmの感光性組成物層を形成した。
次に、得られた感光性組成物層を、高圧水銀灯(プロキシ露光機)を用いて、ラインアンドスペース1:1の100μmラインがあるマスクを介し、露光(照度は24mW/cm2)した。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。この操作を、露光量を変えて繰り返し、ライン部(パターン残し部)の現像後の残膜率が90%以上となる最低露光量を求めた。
次に、このようにして求めた最低露光量にて露光して得られたパターンについて、スペース部の残膜とラインパターン/スペースパターンの線幅を測定し、パターニング性を評価した。評価基準は以下のとおりであり、4以上が好ましい。評価結果を表1に示す。
5:スペース部に残膜は見られず、ラインパターン/スペースパターンの線幅比が±20%以内である。
4:スペース部に残膜は見られず、ラインパターン/スペースパターンの線幅比が±20%を超え、±40%以内である。
3:スペース部に残膜は見られず、ラインパターン/スペースパターンの線幅比が±40%を超え、±60%以内である。
2:スペース部に残膜は見られないが、ラインパターン/スペースパターンの線幅比が±60%を超える。
1:スペース部に残膜が見られる、又は、全くパターンが作れない。
<基板密着性の評価>
上記で調合された各感光性組成物について、ガラス基板(EAGLE XG、0.7mm厚(コーニング社製))に、各感光性組成物をスピンコート塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚2.0μmの感光性組成物層を形成した。
次に、得られた感光性組成物層を、高圧水銀灯を用いて、ラインアンドスペース1:1の20μmラインがあるマスクを介して100mJ/cm2の露光(照度は24mW/cm2)をした。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
得られたパターンに対し、更に高圧水銀灯により500mJ/cm2(i線換算)の光照射を行い、オーブンで150℃、60分間ベークを行うことにより硬化膜を作製した。得られた硬化膜について、JIS K 5600−5−6:1999に準拠した方法で100マスのクロスカット試験を行い、密着性を評価した。
以下の評価は、評価レベル5及び4が好ましい範囲である。評価結果を表1に示す。
5:全くはがれが見られない。
4:わずかにはがれるが、はがれる割合が5%未満である。
3:はがれる割合が5%以上10%未満である。
2:はがれる割合が10%以上20%未満である。
1:はがれる割合が20%以上である。
Figure 2016151753
1:TFT(薄膜トランジスタ)、2:配線、3:絶縁膜、4:平坦化膜、5:第一電極、6:ガラス基板、7:コンタクトホール、8:絶縁膜、10:液晶表示装置、12:バックライトユニット、14,15:ガラス基板、16:TFT、17:硬化膜、18:コンタクトホール、19:ITO透明電極、20:液晶、22:カラーフィルタ、110:画素基板、111:偏光板、112:透明基板、113:共通電極、114:絶縁層、115:画素電極、116:配向膜、120:対向基板、121:配向膜、122:カラーフィルタ、123:透明基板、124:位相差フィルム、125:センサ用検出電極、126:接着層、127:偏光板、130:センサ部、140:液晶層、200:下部表示板、210:第1絶縁基板、220:ゲート電極、240:ゲート絶縁膜、250:半導体層、260,262:オーミックコンタクト層、270:ソース電極、272:ドレイン電極、280:絶縁膜、282:コンタクトホール、290:画像電極、300:上部表示板、310:第2絶縁基板、320:遮光部材、330:カラーフィルタ、350:配向膜、370:共通電極、400:液晶層、410:センシング電極、420:絶縁膜、430:駆動電極、440:TFT

Claims (16)

  1. 成分Aとして、重合性単量体、
    成分Bとして、光重合開始剤、
    成分Cとして、式Iで表される化合物、及び、
    成分Dとして、溶剤を含有し、
    成分Aが分子内に1つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のアルカリ現像可能な官能基とを有する重合性単量体を含有する、及び/又は、更に成分Eとしてアルカリ現像可能なポリマーを含有することを特徴とする、
    感光性組成物。
    Figure 2016151753
    式I中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、R3〜R7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
  2. 成分Aが、分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基と、1つ以上のカルボキシル基とを有する重合性単量体を含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 成分Eを含有し、かつ、成分Eがカルボキシル基を有するポリマーである、請求項1又は2に記載の感光性組成物。
  4. 成分Cが下記式IIで表される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性組成物。
    Figure 2016151753
    式II中、R1は架橋性基、酸基又はそのエステルを表し、Lは2価の有機基を表し(但し、R1−L−がアリル基である場合を除く。)、R2は1価の有機基(但し、アシルオキシ基、アミノ基、及び、アルコキシ基を除く。)を表し、l、m、nは整数を表し、lは1以上であり、nは1〜3であり、l+m+n=4を満たす。
  5. 成分Fとして、重合禁止剤を更に含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  6. 成分Fがフェノチアジン、フェノキサジン、及び、これらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  7. 成分Gとして、無機粒子を更に含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  8. 少なくとも工程1〜工程5をこの順で含む硬化膜の製造方法。
    工程1:請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
    工程2:塗布された感光性組成物から溶剤を除去する溶剤除去工程
    工程3:溶剤が除去された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
    工程4:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程
    工程5:現像された感光性組成物を熱処理する熱処理工程
  9. 工程5における熱処理温度が、80℃以上であり、熱処理時間が30分以上である、請求項8に記載の硬化膜の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性組成物を硬化してなる硬化膜。
  11. 層間絶縁膜又はオーバーコート膜である、請求項10に記載の硬化膜。
  12. タッチパネル用オーバーコート膜である、請求項10又は11に記載の硬化膜。
  13. 請求項10又は11に記載の硬化膜を有する液晶表示装置。
  14. 請求項10又は11に記載の硬化膜を有する有機EL表示装置。
  15. 請求項10〜12のいずれか1項に記載の硬化膜を有するタッチパネル。
  16. 請求項10〜12のいずれか1項に記載の硬化膜を有するタッチパネル表示装置。
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