JP5914978B2 - 光硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
項1.カルボキシル基を有するアクリル樹脂、多官能モノマー、有機−無機ハイブリッド材及び重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物。
ITO電極に接するように、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
該光硬化性樹脂組成物上に所定形状の開口パターンを有するマスクを載置し、活性エネルギー線照射を行い、現像処理する工程、及び
現像処理後の光硬化性樹脂組成物を加熱して、絶縁層を製造する工程、
を含む、タッチパネルの製造方法。
該光硬化性樹脂組成物上に所定形状の開口パターンを有するマスクを載置し、活性エネルギー線照射を行い、現像処理する工程、及び
現像処理後の光硬化性樹脂組成物を加熱する工程を含む、
絶縁層の製造方法。
本発明は、カルボキシル基を有するアクリル樹脂、多官能モノマー、有機−無機ハイブリッド材及び重合開始剤を含む、光硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基を有するアクリル樹脂を含有する。当該カルボキシル基を有するアクリル樹脂は、UV硬化性を有するだけでなく、そのカルボキシル基に起因して、アルカリ現像性等を付与することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、架橋密度及び硬度の向上のため、多官能モノマーを配合する。このような多官能モノマーとしては、複数の重合性の官能基を有し、光照射により、上記多官能モノマーおよび上記ポリマーを重合させることができるものであれば良い。このような多官能モノマーとしては、通常、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートが用いられる。上記多官能(メタ)アクリレートとしては、二官能(メタ)アクリレート及び三官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明において、有機−無機ハイブリッド材とは、ポリシロキサン(オリゴマー又はポリマー)と有機ポリマー又は有機基とからなる有機−無機ハイブリッド材を示す。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、さらに重合開始剤を配合する。このような重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1−〔4−メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,4−ジエチルチオキサントン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等を挙げることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、溶剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤、レベリング剤、透明基板(ガラス基板等)密着性向上等のための界面活性剤、滑り性向上のための滑剤等、硬度向上等のため無機微粒子(コロイダルシリカ等)を適宜使用してもよい。
エチルアシッドホスフェート(商品名ライトエステルP−1M、ライトエステルP−2M 共栄社化学(株)製)、エチレンオキサイド 変性リン酸ジメタクリレート(商品名PM−21日本化薬(株)製)、燐酸含有エポキシメタクリレート(商品名ニューフロンティアS−23A 第一工業製薬(株)製)などのリン酸(メタ)アクリレート類、ビニルホスホン酸(商品名VPA−90,VPA−100 BASF社製)などのリン酸ビニル化合物が挙げられる。
本発明は、絶縁層の全部又は一部が前述の光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、タッチパネルを提供する。
ITO電極に接するように、前述の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
該光硬化性樹脂組成物上に所定形状の開口パターンを有するマスクを載置し、活性エネルギー線照射を行い、現像処理する工程、及び
現像処理後の光硬化性樹脂組成物を加熱して、絶縁層を製造する工程、
を含む、タッチパネルの製造方法を提供する。
本発明は、上記タッチパネルを備えた画像表示装置も提供する。かかる画像表示装置としては、例えば、ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶表示装置等が挙げられる。また、本発明の画像表示装置には、上記液晶表示装置を備えたスマートフォン、パソコン、ゲーム機等も含まれる。
攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)120重量部、メチルメタクリレート(MMA)20重量部、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート10重量部、メタクリル酸(MAA)70重量部を仕込み、フラスコ内に窒素ガスを導入しながら30分攪拌して窒素置換を行った後、フラスコの内容物を90℃まで昇温した。ついで、フラスコ内の内容物を90℃に維持しながら、βメルカプトプロピオン酸(BMPA) 4重量部とジメチル 2,2-アゾビス(2-メチルプロピネート) 0.1重量部添加し、重合を開始した。重合開始から1時間毎に2,2-アゾビス(2-メチルプロピネート)0.4重量部を計3回添加した。重合開始から6時間後、PGME50重量部を添加し、室温まで冷却した。
攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)120重量部、メチルメタクリレート(MMA)20重量部、メタクリル酸(MAA)70重量部及び2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート10重量部を仕込み、フラスコ内に窒素ガスを導入しながら30分攪拌して窒素置換を行った後、フラスコの内容物を90℃まで昇温した。ついで、フラスコ内の内容物を90℃に維持しながら、βメルカプトプロピオン酸(BMPA)4重量部とジメチル 2,2-アゾビス(2-メチルプロピネート)0.1重量部添加し、重合を開始した。重合開始から1時間毎に2,2-アゾビス(2-メチルプロピネート)0.4重量部を計3回添加した。重合開始から6時間後、PGME50重量部を添加し、室温まで冷却した。
ポリマー、多官能モノマー、重合開始剤、添加剤及び溶剤として、それぞれ製造例1で製造したカルボキシル基を有するアクリル樹脂、東亜合成株式会社製M520(多塩基酸変性アクリルオリゴマー)、BASF社製IRGACURE907、DIC株式会社製R08MH、信越化学工業製KBM403、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)を用い、さらにこれに表1に示す有機−無機ハイブリッド材A〜Rを用い、これらを混合することにより光硬化性樹脂組成物を調製した。なお、各組成物は、固形分濃度が20質量%となるように調整した。
温度計、撹拌装置、還流冷却管を取り付けた300mLの4つ口フラスコに、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン29.8g(0.13モル)、フェニルトリメトキシシラン95.2g(0.48モル)を仕込み、氷水浴下、塩酸0.003モルと水32.4g(1.8モル)を添加し、常温で1時間反応させた後、70℃に昇温し1時間保持した。反応終了後、トルエン190gを添加し、分液漏斗を用いて、水相が中性になるまで水にて洗浄を行う。温度計、撹拌装置、還流冷却管を取り付けた500mLの4つ口フラスコに、トルエン層を仕込み、水酸化ナトリウム0.0029モルと水32.4g(1.8モル)を添加して、常温にて1時間半撹拌する。反応終了後、分液漏斗を用いて、水相が中性になるまで水にて洗浄を行う。洗浄後、トルエン層をろ過し、減圧下でトルエンを除去して樹脂を得る。
温度計、撹拌装置、還流冷却管、排出用コックを取り付けた1 L のジャケット付きフラスコにフェニルトリエトキシシラン300.0g(1.25mol)を仕込み、系内温度を25℃に調整する。次いで、塩酸0.23g(0.006mol)と水67.5g(3.74mol)からなる塩酸水を滴下し、25℃で8時間保温する。その後、トルエンを300g加えて溶解し、反応マスが中性になるまで水で分液洗浄し、得られたトルエン層からトルエンを減圧回収して、白色粉末のシリコーン組成物を得る。
実施例および比較例で得られた絶縁層形成用組成物を用いて、(1)現像性、(2)硬度、(3)密着性(TP完、CF完、PCT完)について評価した。
ガラス基板上に、実施例および比較例で得られた絶縁層形成用組成物を乾燥後の厚みが1.5μmとなるようにスピンコートし、90℃ホットプレート上にて3分間静置(予備乾燥)し、マスク露光を行った。次いで、現像液として、0.05%水酸化カリウム水溶液を用いて現像を行い、未露光部の現像性を評価した。
露光機:プロキシ露光機
マスク:クロムマスク
露光ギャップ:150μm
光源:超高圧水銀灯
露光量:60mJ/cm2
(判断基準)
・○:完全に溶解する。
・×:完全に溶解しない。
上記「(1)現像性」と同様の条件で得られた露光後の塗膜について、鉛筆硬度計にて、硬度の評価を行った。結果を下記表1に示す。
ITO基板上に上記「(1)現像性」と同様の条件で製膜した塗膜について、230℃で30分ポストベーク処理を行った後、セロハン粘着テープにて碁盤目剥離試験を行った。結果を下記表1に示す。
(判断基準)
5:剥離面積=0%
4:剥離面積=0%超〜25%以内
3:剥離面積=25%超〜50%以内
2:剥離面積=50%超〜75%以内
1:剥離面積=75%超〜100%
(4)密着性(CF完)
カラーフィルタ一体型製造と同様の加熱処理に対する耐性を調べるため、上記「(3)密着性(TP完)」と同様の条件で得られた加熱後の塗膜について、さらに230℃ 30分のポストベークを7回行った後、セロハン粘着テープにて碁盤目剥離試験を行った。結果下記表1に示す。碁盤目剥離試験は、上記「(3)密着性(TP完)」と同様の条件で実施及び評価した。
さらなる加速試験として、上記「(4)密着性(CF完)」と同様の条件で得られた加熱後の塗膜について、さらに120℃、100%RH、2気圧の条件に3時間供した後、セロハン粘着テープにて碁盤目剥離試験を行った。結果を下記表1に示す。碁盤目剥離試験は、上記「(3)密着性(TP完)」と同様の条件で実施及び評価した。
2 … 第1 ITO電極
3 … 絶縁層
4 … 第2 ITO電極
5 … 保護層
6 … 取り出し電極
10 … タッチパネル
Claims (3)
- 透明基板、ITO電極及び、該ITO電極に密着しかつ表面に位置する絶縁層を有するタッチパネルの製造方法であって、
ITO電極に接するように、カルボキシル基を有するアクリル樹脂、多官能モノマー、有機−無機ハイブリッド材及び重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
該光硬化性樹脂組成物上に所定形状の開口パターンを有するマスクを載置し、活性エネルギー線照射を行い、現像処理する工程、及び
現像処理後の光硬化性樹脂組成物を加熱して、絶縁層を製造する工程、
を含み、
該有機−無機ハイブリッド材が、不飽和基含有ポリシロキサン、アクリル/シリカハイブリッド、ウレタン/シリカハイブリッド、アクリレート基含有シランオリゴマー、メルカプト基含有シランオリゴマー、シルセスキオキサン化合物からなる群より選択される少なくとも一種であり、かつ
該カルボキシル基を有するアクリル樹脂が含フッ素(メタ)アクリレートを含む原料モノマーのアクリル共重合体である、タッチパネルの製造方法。 - ITO電極、及びパターン化により成形され、ITO電極に密着し、かつ装置の表面に位置する絶縁層を備えるタッチパネルであって、該絶縁層の全部又は一部がカルボキシル基を有するアクリル樹脂、多官能モノマー、有機−無機ハイブリッド材及び重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、該有機−無機ハイブリッド材が、不飽和基含有ポリシロキサン、アクリル/シリカハイブリッド、ウレタン/シリカハイブリッド、アクリレート基含有シランオリゴマー、メルカプト基含有シランオリゴマー、シルセスキオキサン化合物からなる群より選択される少なくとも一種であり、かつ
該カルボキシル基を有するアクリル樹脂が含フッ素(メタ)アクリレートを含む原料モノマーのアクリル共重合体である、タッチパネル。 - 請求項2に記載のタッチパネルを備える、画像表示装置。
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