JP5644752B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制動力制御装置に関する。
従来の制動力制御装置として、特許文献1には、車体速度が所定値以上で車体減速度が所定値以上のとき、最大前輪車輪速度と各後輪の車輪速度との差に基づいて、前輪と後輪とのブレーキ力配分を理想曲線に近似し得るように、左右後輪の制動力を独立して制御する車両用ブレーキ装置が開示されている。
特開平10−138895号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載されている車両用ブレーキ装置は、例えば、車両の左右の車輪のタイヤ特性(μ特性)が相違する場合や左右の車輪が接地する路面の摩擦係数(路面μ)が相違する走行路であるいわゆるまたぎ路を車両が走行している場合等の車両の挙動の安定化の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、車両の挙動を安定化させることができる制動力制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る制動力制御装置は、車両の各車輪に生じる制動力を個別に調節可能である制動装置と、前記制動装置を制御し前記車両の後輪の左右の車輪のスリップ状態が同等となるように当該後輪の左右の車輪の制動力を個別に制御する制動力配分制御を実行可能である制御装置とを備え、前記制御装置は、前記後輪の左右の車輪の制動力の偏差である左右制動力偏差の上限値に基づいて、前記制動力配分制御を実行するものであり、前記上限値は、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと同方向側の車輪である場合に相対的に小さく、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと反対方向側の車輪である場合に相対的に大きいことを特徴とする。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記車両の減速度の絶対値が大きいほど大きいものとすることができる。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記車両の減速度の絶対値が小さいほど大きいものとすることができる。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記車両の走行速度が高いほど小さいものとすることができる。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記車両の横運動が大きいほど大きいものとすることができる。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと同方向側の車輪である場合に相対的に小さく、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと反対方向側の車輪である場合に相対的に大きいものとすることができる。
また、上記制動力制御装置では、前記上限値は、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が大きい側の車輪である場合に相対的に大きく、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が小さい側の車輪である場合に相対的に小さいものとすることができる。
本発明に係る制動力制御装置は、車両の挙動を安定化させることができる、という効果を奏する。
図1は、参考例1に係る制動力制御装置が適用された車両の概略構成図である。 図2は、参考例1に係る制動力制御装置のECUによる制動力配分制御の一例を説明するフローチャートである。 図3は、参考例2に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。 図4は、参考例3に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。 図5は、参考例4に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。 図6は、参考例5に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。 図7は、実施形態1に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。 図8は、実施形態1に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。 図9は、実施形態2に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。 図10は、実施形態2に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
参考例1
図1は、参考例1に係る制動力制御装置が適用された車両の概略構成図、図2は、参考例1に係る制動力制御装置のECUによる制動力配分制御の一例を説明するフローチャートである。
図1に例示する本参考例の制動力制御装置1は、車両2の左右の車輪3、典型的には、車両2の後側の左右の車輪(以下、「後輪」という場合がある。)3のスリップ状態(スリップ率)が同等となるように当該車輪3の制動力を独立して個別に制御する制動力配分制御を実行可能である制動力配分装置である。そして、制動力制御装置1は、この制動力配分制御において、許容する後側の左右の車輪3の制動力差(制動力偏差)の上限値を設定する。これにより、この制動力制御装置1は、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性(μ特性)が相違する場合や左右の車輪3が接地する路面の摩擦係数(路面μ)が相違する走行路、いわゆるまたぎ路を車両2が走行している場合等の車両2の挙動の安定化を図っている。
そして、本参考例の制動力制御装置1は、制動力差が上限値より大きくなった場合には、左右の車輪3のうちの、偏向時あるいは旋回時における外輪側の制動力増加要求時にこの制動力増加要求自体を禁止し、外輪側の制動力増加要求を出力しない、あるいは、制動力要求値を増加させない。また、制動力制御装置1は、制動力差が上限値より大きくなった場合には、左右の車輪3のうちの、偏向時あるいは旋回時における内輪側の制動力減少要求時に制動力減少要求を左右同時出力とし、内外輪の制動力要求値を同時に減少させ、左右の車輪3の制動力を同時に減少させる。
参考例の制動力制御装置1は、図1に示すように車両2に搭載され、この車両2を制動するための制動制御システムである。制動力制御装置1は、典型的には、車両2の車輪3に生じる制動力を制御することで各車輪3のスリップ状態を制御し、車両2の挙動を安定化させるシステムである。車両2は、車輪3として、左前輪(左前側の車輪3)3FL、右前輪(右前側の車輪3)3FR、左後輪(左後側の車輪3)3RL、右後輪(右後側の車輪3)3RRを備えるが、これらを特に分ける必要がない場合には単に車輪3という。
具体的には、制動力制御装置1は、アクセルペダル4、動力源5、ブレーキペダル6、制動装置7、制御装置としてのECU8などを備える。車両2は、運転者によるアクセルペダル4の操作に応じて動力源5が動力(トルク)を発生させ、この動力が動力伝達装置(不図示)を介して車輪3に伝達され、この車輪3に駆動力を発生させる。また、車両2は、運転者によるブレーキペダル6の操作に応じて制動装置7が作動することで車輪3に制動力を発生させる。
動力源5は、内燃機関や電動機などの走行用の動力源である。制動装置7は、車両2の各車輪3に生じる制動力を個別に調節可能である。制動装置7は、マスタシリンダ9から油圧制御装置(油圧アクチュエータ)10を介してホイールシリンダ11に接続する油圧経路に、作動流体であるブレーキオイルが充填された種々の油圧ブレーキ装置である。制動装置7は、ホイールシリンダ11に供給される制動圧力に応じて油圧制動部12が作動し車輪3に圧力制動力を発生させる。制動装置7は、基本的には運転者がブレーキペダル6を操作することで、ブレーキペダル6に作用するペダル踏力(操作力)に応じてマスタシリンダ9によりブレーキオイルにマスタシリンダ圧(操作圧力)が付与される。そして、制動装置7は、このマスタシリンダ圧に応じた圧力が各ホイールシリンダ11にてホイールシリンダ圧(制動圧力)として作用することで油圧制動部12が作動する。各油圧制動部12は、ブレーキパッドがディスクロータに当接し押し付けられることで、車輪3と共に回転するディスクロータに対して、ホイールシリンダ圧に応じた所定の回転抵抗力が作用し、このディスクロータ及びこれと一体で回転する車輪3に制動力を付与することができる。この間、制動装置7は、油圧制御装置10によってホイールシリンダ圧が運転状態に応じて適宜調圧される。
ここで、油圧制御装置10は、ホイールシリンダ圧を四輪独立に個別に増圧、減圧、保持を行うことで、各車輪3に生じる制動力を個別に調節するものである。油圧制御装置10は、マスタシリンダ9とホイールシリンダ11とを接続するブレーキオイルの油圧経路上に設けられ、ブレーキペダル6のブレーキ操作とは別にECU8による制御によって各ホイールシリンダ11内の液圧を増減し、各車輪3に付与する制動力を制御する。油圧制御装置10は、例えば、複数の配管、オイルリザーバ、オイルポンプ、各車輪3にそれぞれ設けられた各ホイールシリンダ11に接続する各油圧配管、各油圧配管の油圧を各々に増圧、減圧、保持するための複数の電磁弁などを含んで構成され、ECU8により制御される。油圧制御装置10は、ECU8の制御指令にしたがって油圧配管内の油圧(マスタシリンダ圧)をそのまま、又は、加圧、減圧して後述する各ホイールシリンダ11に伝える作動流体圧力調節部として機能する。
油圧制御装置10は、通常の運転時には、例えば、ECU8の制御指令にしたがってオイルポンプや所定の電磁弁が駆動することで、運転者によるブレーキペダル6の操作量(踏み込み量)に応じてホイールシリンダ11に作用するホイールシリンダ圧を調圧することができる。また、油圧制御装置10は、後述するように制動力配分制御等を実行する場合には、例えば、ECU8の制御指令にしたがってオイルポンプや所定の電磁弁が駆動することで、ホイールシリンダ11に作用するホイールシリンダ圧を増圧する増圧モード、ほぼ一定に保持する保持モード、減圧する減圧モードなどで作動可能である。油圧制御装置10は、ECU8による制御によって、車両2の走行状態に応じて各車輪3のホイールシリンダ11ごとに個別に上記モードを設定することができる。すなわち、油圧制御装置10は、運転者によるブレーキペダル6の操作とは無関係に車両2の走行状態に応じて各車輪3に作用する制動力を個別に調節することができる。
ECU8は、車両2の各部の駆動を制御するものであり、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。ECU8は、例えば、各車輪3の回転速度を検出する各車輪速度センサ13、車両2の車体に生じる前後方向(走行方向)の加速度を検出する前後加速度センサ14、車両2のヨーレートを検出するヨーレートセンサ15、車両2の車体に生じる横方向(走行方向と交差(直交)する方向)の加速度を検出する横加速度センサ16、車両2の舵角を検出する舵角センサ17、マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ18、各車輪3のホイールシリンダ圧を検出する各ホイールシリンダ圧センサ19等の車両2の各所に取り付けられた種々のセンサ、検出装置が電気的に接続され、検出結果に対応した電気信号が入力される。ホイールシリンダ圧センサ19が検出するホイールシリンダ圧は、各車輪3の油圧制動部12が発生させる制動力の大きさに応じた値となる。ECU8は、各種センサから入力された各種入力信号や各種マップに基づいて、格納されている制御プログラムを実行することにより、動力源5や制動装置7の油圧制御装置10などの車両2の各部に駆動信号を出力しこれらの駆動を制御する。
そして、本参考例のECU8は、車両2の走行状態に応じて油圧制御装置10を制御し、各車輪3にそれぞれ設けられたホイールシリンダ11のホイールシリンダ圧を個別に増減し、各車輪3における制動力を個別に制御することで車両2の制動力配分機能等を実現することができる。ECU8は、車両2の挙動を安定化させる制御として、制動装置7を制御して車輪3のスリップ状態を個別に制御する制動力配分制御等を実行可能である。これにより、制動力制御装置1は、車両2の挙動の制御を行うことができる。
参考例のECU8は、上述したように、制動装置7を制御し車両2の左右の車輪3のスリップ状態が同等となるように当該左右の車輪3の制動力を個別に制御する制動力配分制御を実行する。ECU8は、制動力配分制御では、各車輪3のホイールシリンダ圧(以下、単に「ブレーキ油圧」という場合がある。)を調節し各車輪3に生じる制動力を制御することで、車輪3のスリップ状態、例えば、車輪3のスリップ率を制御する。ここで、スリップ率とは、車輪3のタイヤと路面とのスリップ(滑り)をあらわす指標である。ECU8は、典型的には、制動装置7の油圧制御装置10を制御して、左右の後輪である左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率が等しくなるように、当該左後輪3RL、右後輪3RRのブレーキ油圧を左右独立して個別に制御する。
ECU8は、制動力配分制御では、基本的には、左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率がそれぞれ制動力配分制御における目標のスリップ率になるように左後輪3RL、右後輪3RRのブレーキ油圧を個別に制御する。これにより、ECU8は、各車輪3の制動力配分を制御し、左後輪3RL、右後輪3RRに生じる制動力を制御する。ECU8は、左後輪3RL、右後輪3RRそれぞれにおいて、実際のスリップ率が上記目標のスリップ率より大きくなった場合にブレーキ油圧を減圧し制動力を低減する一方、実際のスリップ率が目標のスリップ率より小さくなった場合にブレーキ油圧を増圧し制動力を増加する。ECU8は、これを周期的に繰り返すことで左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率が同等になるように制御し、これにより、車両2の安定性を向上することができる。
なお、目標のスリップ率は、例えば、運転者によるブレーキペダル6に応じて制動装置7が各車輪3に制動力を発生させた際の左前輪3FL、右前輪3FRの実際のスリップ率と同等のスリップ率に応じて設定される。この目標のスリップ率は、所定の範囲を有していてもよい。また、ECU8は、例えば、車輪3の車輪速度と車両2の走行速度である車速とに基づいて各車輪3のスリップ率を求めるなど、種々の公知の手法を用いて車輪3のスリップ率を求めればよい。一例として、ECU8は、各車輪速度センサ13が検出した各車輪3の車輪速度Vwと、各車輪3の車輪速度Vwから推定される車両2の車速Vrとに基づき、下記の数式(1)を用いてスリップ率κを求める。スリップ率κは、各車輪速度センサ13による各検出値に基づいて各車輪3に対応してそれぞれ演算されている。なお、上記車速は、各車輪速度センサ13とは別個に設けられた車速センサによって検出されてもよい。

κ=(Vr−Vw)/Vr ・・・ (1)
なおこの場合、上記のように、制動力配分制御によって左後輪3RL、右後輪3RRの各スリップ率を左前輪3FL、右前輪3FRのスリップ率と同等にすることは、左後輪3RL、右後輪3RRの各車輪速度を左前輪3FL、右前輪3FRの車輪速度と同等にすることに相当することとなる。
そして、本参考例のECU8は、制動力配分制御を実行する場合に、左後輪3RL、右後輪3RRの制動力の差(偏差)である左右制動力差(左右制動力偏差)の上限値に基づいて、制動力配分制御を実行する。左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差に対して設定される上限値は、許容できる制動力差に応じて予め設定される。当該上限値は、実車評価等に基づいて、車輪3のスリップ状態、車両2の挙動安定性等に応じて予め設定され、ECU8の記憶部に記憶されている。これにより、制動力制御装置1は、例えば、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合や車両2がまたぎ路を走行している場合であっても、車両の挙動を安定化させることができる。
例えば、車両2は、左側の車輪3と右側の車輪3とでタイヤ特性の異なるタイヤが装着されている場合や左右の車輪3が接地する路面の摩擦係数が異なるまたぎ路制動の場合に、挙動に乱れが生じるおそれがある。すなわち、車両2は、左右の車輪3のタイヤ特性や左右の車輪3が接地する路面の摩擦係数が異なる場合には、左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率が等しくなるように上記制動力配分制御が実行されても適正な制動力配分が得られないおそれがある。これにより、車両2は、意図しない制動力差により車体の偏向が引き起こされるおそれがある。例えば、左後輪3RLにグリップの高いタイヤ(μ特性が高いタイヤ)を装着し右後輪3RRにグリップの低いタイヤ(μ特性が低いタイヤ)を装着した場合を仮定する。この場合、車両2は、左後輪3RLと右後輪3RRとのグリップの違いから、制動時に車体が左に偏向、旋回しようとする傾向になる。このときの適正な制動力配分は、[右後輪3RRの制動力]>[左後輪3RLの制動力]である。しかしながら、このような場合に上記制動力配分制御によって左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率が等しくなるように右後輪3RR、左後輪3RLの制動力を調節すると、実際の制動力配分は、[右後輪3RRの制動力]<[左後輪3RLの制動力]となってしまうおそれがある。この結果、車両2は、左後輪3RLと右後輪3RRとのグリップの違いから制動時に車体が左に偏向、旋回しようとする傾向にある状態で上記制動力配分制御が実行されることで、さらに左に偏向、旋回しようとする制動力配分になってしまうおそれがある。
これに対して、ECU8は、上述したように、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差の上限値に基づいて、制動力配分制御を実行する。ECU8は、制動力配分制御において、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が上限値より大きい場合、左後輪3RL、右後輪3RRのうちの、偏向時あるいは旋回時における外輪側の制動力(上記の例では右後輪3RR側の制動力)の増加を禁止し、当該外輪側の制動力を増加させない。この場合、ECU8は、左後輪3RL、右後輪3RRのうちの外輪側の制動力増加要求時にこの制動力増加要求自体を禁止し、外輪側の制動力増加要求を出力しない、あるいは、制動力要求値を増加させない。なお、車両2は、例えば、左右制動力差、左右の車輪3のタイヤ特性、左右の車輪3が接地する路面の摩擦係数等に応じてその偏向、旋回方向が定まり、これに応じて内輪、外輪が定まることとなる。
また、ECU8は、制動力配分制御において、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が上限値より大きい場合、左後輪3RL、右後輪3RRのうちの、偏向時あるいは旋回時における内輪側の制動力を減少させる際には当該内輪側の制動力の減少に伴って外輪側の制動力も減少させる。この場合、ECU8は、左後輪3RL、右後輪3RRのうちの内輪側の制動力減少要求時に制動力減少要求を左右同時出力とし、内外輪の制動力要求値を同時に減少させ、左後輪3RL、右後輪3RRの制動力を同時に減少させる。
上記のように構成される制動力制御装置1は、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差の上限値に基づいて制動力配分制御を実行し、例えば、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が上限値に達している状態では外輪側の制動力を増加させない。したがって、制動力制御装置1は、制動力配分制御において、左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率を等しくするべく、右後輪3RR、左後輪3RLの制動力を個別に調節する際に、左右制動力差が許容されうる上限値以上になることを抑制することができる。これにより、制動力制御装置1は、左右の制動力配分を適正化でき、意図しない左右の制動力差により車両2の偏向、旋回が発生することを抑制することができる。この結果、制動力制御装置1は、例えば、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合や車両2がまたぎ路を走行している場合であっても、車両2の挙動に乱れが生じることを最小限に抑制することができる。
また、制動力制御装置1は、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が上限値に達している状態で内輪側のブレーキ油圧の減圧(左右制動力差が拡大する側への調圧)が必要になった場合には、内外輪のブレーキ油圧を同時に減圧し、左後輪3RL、右後輪3RRの制動力を同時に減少させる。これにより、制動力制御装置1は、左右制動力差を許容範囲内、すなわち上限値の範囲内に収めつつ、左後輪3RL、右後輪3RRを適正なスリップ率とすることができ、左後輪3RL、右後輪3RRのロック等を防止し車両2の方向安定性等を確実に確保することができる。
次に、図2のフローチャートを参照してECU8による制動力配分制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。また、本参考例の制動力配分制御は、左後輪3RL、右後輪3RRに対してそれぞれ個別に実行される。以下の説明では、左後輪3RL、右後輪3RRのうち制動力配分制御の対象となっている車輪3を制御対象後輪という。
ECU8は、ホイールシリンダ圧センサ19による検出結果等に基づいて現在制動中であるか否かを判定する(ST1)。ECU8は、現在制動中でないと判定した場合(ST1:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU8は、現在制動中であると判定した場合(ST1:Yes)、ホイールシリンダ圧センサ19による検出結果等に基づいて制御対象後輪のブレーキ油圧を保持中であるか否かを判定する(ST2)。
ECU8は、制御対象後輪のブレーキ油圧を保持中でないと判定した場合(ST2:No)、車輪速度センサ13の検出結果等に基づいて、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Aより大きいか否かを判定する(ST3)。閾値Aは、例えば、上記で説明した目標のスリップ率に応じて設定される。
ECU8は、制御対象後輪のスリップ率κが閾値A以下であると判定した場合(ST3:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。ECU8は、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Aより大きいと判定した場合(ST3:Yes)、油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を保持し当該制御対象後輪の制動力を保持して(ST4)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU8は、ST2にて、制御対象後輪のブレーキ油圧を保持中であると判定した場合(ST2:Yes)、車輪速度センサ13の検出結果に基づいて、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Bより大きいか否かを判定する(ST5)。閾値Bは、上記の閾値Aと同様に、例えば、上記で説明した目標のスリップ率に応じて設定される。
ECU8は、制御対象後輪のスリップ率κが閾値B以下であると判定した場合(ST5:No)、車輪速度センサ13の検出結果に基づいて、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Cより小さいか否かを判定する(ST6)。閾値Cは、上記の閾値A、Bと同様に、例えば、上記で説明した目標のスリップ率に応じて設定される。ここでは、閾値Cは、制御のハンチングを抑制するため、閾値Bに対して所定のヒステリシスを踏まえて設定される。
ECU8は、制御対象後輪のスリップ率κが閾値C以上であると判定した場合(ST6:No)、ST4に移行し油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を保持する。
ECU8は、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Cより小さいと判定した場合(ST6:Yes)、ホイールシリンダ圧センサ19の検出結果等に基づいて、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値Dより大きいか否かを判定する(ST7)。閾値Dは、上述の上限値に応じて設定される。
ECU8は、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値D以下であると判定した場合(ST7:No)、油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を増圧し当該制御対象後輪の制動力を増加させて(ST8)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU8は、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値Dより大きいと判定した場合(ST7:Yes)、制御対象後輪が外輪であるか否かを判定する(ST9)。
ECU8は、制御対象後輪が外輪でなかった場合(ST9:No)、ST8に移行し油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を増圧する。ECU8は、制御対象後輪が外輪であった場合(ST9:Yes)、ブレーキ油圧の増圧を禁止し、油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を保持し当該制御対象後輪の制動力を保持して(ST10)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU8は、ST5にて、制御対象後輪のスリップ率κが閾値Bより大きいと判定した場合(ST5:Yes)、ホイールシリンダ圧センサ19の検出結果等に基づいて、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値Dより大きいか否かを判定する(ST11)。
ECU8は、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値D以下であると判定した場合(ST11:No)、油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を減圧し当該制御対象後輪の制動力を減少させて(ST12)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
ECU8は、現在の左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差が閾値Dより大きいと判定した場合(ST11:Yes)、制御対象後輪が内輪であるか否かを判定する(ST13)。
ECU8は、制御対象後輪が内輪でなかった場合(ST13:No)、ST12に移行し油圧制御装置10を制御して制御対象後輪のブレーキ油圧を減圧する。ECU8は、制御対象後輪が内輪であった場合(ST13:Yes)、油圧制御装置10を制御して両後輪(左後輪3RL、右後輪3RR)のブレーキ油圧を減圧し当該両後輪の制動力を同時に減少させて(ST14)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
以上で説明した参考例に係る制動力制御装置1によれば、制動装置7と、ECU8とを備える。制動装置7は、車両2の各車輪3に生じる制動力を個別に調節可能である。ECU8は、制動装置7を制御し車両2の左右の車輪3のスリップ状態が同等となるように当該左右の車輪3の制動力を個別に制御する制動力配分制御を実行可能である。そして、ECU8は、左右の車輪3の制動力の偏差である左右制動力偏差の上限値に基づいて、制動力配分制御を実行する。したがって、制動力制御装置1は、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合や車両2がまたぎ路を走行している場合であっても、制動力配分制御によって車両の挙動を安定化させることができる。
参考例2
図3は、参考例2に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図、図4は、参考例3に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。参考例2に係る制動力制御装置は、上限値が車両の減速度の絶対値に応じて変更される点で参考例1とは異なる。その他、上述した参考例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。なお、参考例2に係る制動力制御装置の各構成の詳細については、適宜、図1を参照する(以下の参考例、実施形態でも同様である。)。
参考例に係る制動力制御装置201(図1参照)のECU8は、車両2の減速度の絶対値に応じて上限値を変更する。本参考例において、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差に対して設定される上限値は、車両2の減速度の絶対値が大きいほど大きくなるように設定される。
ここで、図3に例示する上限値マップm1は、上限値(閾値D)を設定するためのマップであり、横軸が車両2に発生する減速度(以下、「発生減速度」という場合がある。)、縦軸が左右制動力差に対して設定される上限値を示す。この上限値マップm1は、発生減速度と左右制動力差の上限値との関係を記述したものである。上限値マップm1は、発生減速度と左右制動力差の上限値との関係が、実車評価等を踏まえて予め設定された上で、ECU8の記憶部に格納されている。この上限値マップm1では、左右制動力差の上限値は、発生減速度の絶対値の増加に伴って増加する。ECU8は、上限値マップm1に基づいて、前後加速度センサ14が検出する発生減速度から左右制動力差の上限値を算出する。これにより、ECU8は、車両2の減速度の絶対値が大きいほど左右制動力差の上限値を大きくすることができる。
なお、本参考例では、ECU8は、図3に例示する上限値マップm1を用いて左右制動力差の上限値を算出するものとして説明したが本参考例はこれに限定されない。ECU8は、例えば、図3に例示する左右制動力差の上限値に相当する数式モデルに基づいて左右制動力差の上限値を算出するようにしてもよい。以下で説明する種々のマップについても同様である。
ここで、車両2は、左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合やまたぎ路を走行している場合、発生可能減速度が比較的に小さくなる傾向にある。また、車両2は、発生減速度が大きいほど方向安定性確保のために必要な左右制動力差が大きくなる傾向にある。
これに対して、上記のように構成される制動力制御装置201は、発生減速度の絶対値が大きいほど左右制動力差の上限値をより大きな値に設定する。この結果、制動力制御装置201は、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性が相違する可能性が高い場合や車両2がまたぎ路を走行している可能性が高い場合等、発生減速度の低い運転領域では、制動力配分制御において許容する左右制動力差を抑制しつつ、方向安定性のためにより大きな左右制動力差が必要となる運転領域では、制動力配分制御においてより大きな左右制動力差を許容することができる。この結果、制動力制御装置201は、車両2の左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合や車両2がまたぎ路を走行している場合であっても、制動力配分制御によってより確実に車両の挙動を安定化させることができる。
なお、以上の説明では、左右制動力差の上限値は、車両2の減速度の絶対値が大きいほど大きくなるように設定されるものとして説明したが、図4の上限値マップm2に例示するように車両2の減速度の絶対値が小さいほど大きくなるように設定されてもよい。この場合、制動力制御装置201は、上記とは異なる効果を奏することができる。
より具体的には、図4に例示する上限値マップm2では、左右制動力差の上限値は、発生減速度の絶対値の増加に伴って減少する。ECU8は、上限値マップm2に基づいて、前後加速度センサ14が検出する発生減速度から左右制動力差の上限値を算出する。これにより、ECU8は、車両2の減速度の絶対値が小さいほど左右制動力差の上限値を大きくすることができる。
この場合、制動力制御装置201は、車両2の挙動感度が比較的に高い大減速度の運転領域から挙動感度が比較的に低い小減速度の運転領域まで、意図しない制動力差に起因した車両2の挙動変化をほぼ同等に抑制することができ、これにより、運転フィーリングを同等にすることができる。
参考例4
図5は、参考例4に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。参考例4に係る制動力制御装置は、上限値が車両の走行速度に応じて変更される点で参考例1〜3とは異なる。
参考例に係る制動力制御装置301(図1参照)のECU8は、車両2の走行速度である車速に応じて上限値を変更する。本参考例において、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差に対して設定される上限値は、車両2の車速が高いほど小さくなるように設定される。
ここで、図5に例示する上限値マップm3は、上限値(閾値D)を設定するためのマップであり、横軸が車両2の車速、縦軸が左右制動力差に対して設定される上限値を示す。この上限値マップm3は、車速と左右制動力差の上限値との関係を記述したものである。上限値マップm3は、車速と左右制動力差の上限値との関係が、実車評価等を踏まえて予め設定された上で、ECU8の記憶部に格納されている。この上限値マップm3では、左右制動力差の上限値は、車速の増加に伴って減少する。ECU8は、上限値マップm3に基づいて、各車輪速度センサ13が検出する車輪速度から推定される車速から左右制動力差の上限値を算出する。これにより、ECU8は、車両2の車速が高いほど左右制動力差の上限値を小さくすることができる。
左右の車輪3のタイヤ特性の相違やまたぎ路走行に起因して発生する意図しない左右制動力差による車両2の挙動は、車速が相対的に高くなるほど左右制動力差に対する挙動感度が高くなる傾向にある。このため、車両2の挙動は、同等の左右制動力差であっても、車速が相対的に高くなるほど大きくなる傾向にある。
これに対して、上記のように構成される制動力制御装置301は、車速が高いほど左右制動力差の上限値をより小さな値に設定する。この結果、制動力制御装置301は、車両2の挙動感度が相対的に高くなるほど制動力配分制御において許容する左右制動力差を抑制することができ、車両2の挙動感度が相対的に低くなるほど許容する左右制動力差を大きくすることができる。したがって、制動力制御装置301は、車両2の挙動感度が比較的に高い高速運転領域から挙動感度が比較的に低い低速運転領域まで、意図しない制動力差に起因した車両2の挙動変化をほぼ同等に抑制することができ、これにより、運転フィーリングを同等にすることができる。
参考例5
図6は、参考例5に係る制動力制御装置の上限値マップの一例を示す線図である。参考例5に係る制動力制御装置は、上限値が車両の横運動に応じて変更される点で参考例1〜4とは異なる。
参考例に係る制動力制御装置401(図1参照)のECU8は、車両2の横運動の大きさに応じて上限値を変更する。本参考例において、左後輪3RL、右後輪3RRの左右制動力差に対して設定される上限値は、車両2の横運動が大きいほど大きくなるように設定される。ここで、車両2の横運動の大きさをあらわす指標は、例えば、ヨーレートセンサ15が検出する車両2のヨーレート、横加速度センサ16が検出する車両2の横方向加速度、舵角センサ17が検出する車両2の舵角等を用いることができる。
図6に例示する上限値マップm4は、上限値(閾値D)を設定するためのマップであり、横軸が車両2の横運動の大きさをあらわす指標(ヨーレートYr、横方向加速度Gy、あるいは、舵角)、縦軸が左右制動力差に対して設定される上限値を示す。この上限値マップm4は、横運動の大きさをあらわす指標と左右制動力差の上限値との関係を記述したものである。上限値マップm4は、横運動の大きさをあらわす指標と左右制動力差の上限値との関係が、実車評価等を踏まえて予め設定された上で、ECU8の記憶部に格納されている。この上限値マップm4では、左右制動力差の上限値は、横運動をあらわす指標の増加に伴って増加する。ECU8は、上限値マップm4に基づいて、ヨーレートセンサ15が検出する車両2のヨーレート、横加速度センサ16が検出する車両2の横方向加速度、あるいは、舵角センサ17が検出する車両2の舵角から左右制動力差の上限値を算出する。これにより、ECU8は、車両2の横運動が大きいほど左右制動力差の上限値を大きくすることができる。
ここで、左後輪3RL、右後輪3RRのスリップ率が等しくなるように左後輪3RL、右後輪3RRの制動力を制御する制動力配分制御のメリットの1つとして、車両2の旋回中であっても適切な制動力配分を実現することができる点が挙げられる。これにより、車両2は、例えば、[外輪制動力>内輪制動力]となり旋回中のスピンが抑制される。このとき、制動力制御装置401は、制動力配分制御における左右制動力に上限値を設けることで、直進時よりも大きな左右制動力差が必要となる旋回制動時には、左右制動力が上限値に達してしまい、車両安定性が抑制されてしまうおそれがある。
これに対して、上記のように構成される制動力制御装置401は、例えば、制動開始時に車両2が横運動をしている場合に、車両2の横運動が大きいほど左右制動力差の上限値をより大きな値に設定する。この結果、制動力制御装置401は、旋回制動時において必要な左右制動力差を許容しつつ、直進時に意図しない左右制動力差に起因して車両2の挙動に乱れが生じることを最小限に抑制することができる。
実施形態1
図7、図8は、実施形態1に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。実施形態1に係る制動力制御装置は、上限値の設定手法が参考例1〜5とは異なる。
本実施形態に係る制動力制御装置501(図1参照)のECU8は、ホイールシリンダ圧センサ19の検出結果等に基づいて、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係に応じて左右制動力差の上限値を設定する。
すなわち、ECU8は、図7に例示するように、左後輪3RL、右後輪3RRのうち制動力が大きい側の車輪(図7の例では左後輪3RL)が車両2の横運動の向きと同方向側の車輪である場合に左右制動力差の上限値を相対的に小さくなるように設定する。これにより、ECU8は、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係が車両2の横運動を助長する関係にある場合に、左右制動力差の上限値を相対的に小さくすることができる。
一方、ECU8は、図8に例示するように、左後輪3RL、右後輪3RRのうち制動力が大きい側の車輪(図8の例では左後輪3RL)が車両2の横運動の向きと反対方向側の車輪である場合に左右制動力差の上限値を相対的に大きくなるように設定する。これにより、ECU8は、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係が車両2の横運動を打ち消す関係にある場合に、左右制動力差の上限値を相対的に大きくすることができる。
したがって、上記のように構成される制動力制御装置501は、例えば、車両2の制動開始後に操舵された場合に、操舵による車両2の横運動の向きと、左右制動力差に起因する車両2の挙動変化の向きとの関係に応じて、左右制動力差の上限値を設定することができる。この結果、制動力制御装置501は、車両2の挙動が安定する側に対しては左右制動力差を十分に許容することができる一方、車両2の挙動が不安定となる側には左右制動力差を確実に抑制することができる。これにより、制動力制御装置501は、例えば、車両2の制動開始後に操舵された場合等、制動開始後に車両2の挙動に大きな変化があった場合であっても、制動力配分制御によってより確実に車両2の挙動を安定化させることができる。
実施形態2
図9、図10は、実施形態2に係る制動力制御装置の上限値について説明するための模式図である。実施形態2に係る制動力制御装置は、上限値の設定手法が参考例1〜5、実施形態1とは異なる。
本実施形態に係る制動力制御装置601(図1参照)のECU8は、車輪速度センサ13、ホイールシリンダ圧センサ19の検出結果等に基づいて、左前輪3FLと右前輪3FRとの車輪速度の大小関係、及び、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係に応じて左右制動力差の上限値を設定する。
すなわち、ECU8は、図9に例示するように、左後輪3RL、右後輪3RRのうち制動力が大きい側の車輪(図9の例では左後輪3RL)が左前輪3FL、右前輪3FRのうち車輪速度が大きい側の車輪である場合に左右制動力差の上限値を相対的に大きくなるように設定する。これにより、ECU8は、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係が、当該関係を前輪側の制動力の大小関係に置き換えたと仮定した場合に左前輪3FLと右前輪3FRとの車輪速度差を打ち消す関係にある場合に、左右制動力差の上限値を相対的に大きくすることができる。
一方、ECU8は、図10に例示するように、左後輪3RL、右後輪3RRのうち制動力が大きい側の車輪(図10の例では左後輪3RL)が左前輪3FL、右前輪3FRのうち車輪速度が小さい側の車輪である場合に左右制動力差の上限値を相対的に小さくなるように設定する。これにより、ECU8は、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係が、当該関係を前輪側の制動力の大小関係に置き換えたと仮定した場合に左前輪3FLと右前輪3FRとの車輪速度差が拡大する関係にある場合に、左右制動力差の上限値を相対的に小さくすることができる。
ここで、車両2の方向安定性確保のため、必要な左右制動力差が相対的に大きくなる傾向にあるケースとしては、例えば、発生減速度が相対的に大きい場合、車両2が旋回中である場合、左右の接地荷重差が大きい場合等が挙げられる。制動力制御装置601は、これらのケースでは[内輪制動力<外輪制動力]となるように制動力配分する。これは左前輪3FL、右前輪3FRの車輪速度差[内輪車輪速度<外輪車輪速度]を打ち消す向きと一致する。しかしながら、左右の車輪3のタイヤ特性が相違する場合や車両2がまたぎ路を走行している場合等、車両2の車体の偏向が引き起こされる場合には、制動力制御装置601は、[内輪制動力>外輪制動力]となるように制動力配分してしまい、左前輪3FL、右前輪3FRの車輪速度差[内輪車輪速度<外輪車輪速度]を拡大する向きとなる。
本実施形態の制動力制御装置601は、この現象を利用し、左後輪3RLと右後輪3RRとの制動力の大小関係が左前輪3FLと右前輪3FRとの車輪速度差を打ち消す関係にある場合に左右制動力差の上限値を相対的に大きくし、左前輪3FLと右前輪3FRとの車輪速度差を拡大する関係にある場合に、上限値を相対的に小さくする。この結果、制動力制御装置601は、より簡素な構成で左右制動力差の適正な上限値を設定することができ、より簡素な構成で制動力配分制御によって確実に車両2の挙動を安定化させることができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る制動力制御装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る制動力制御装置は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
以上の説明では、制動力制御装置の制御装置は、車両の各部を制御するECUであるものとして説明したが、これに限らず、例えば、ECUとは別個に構成され、このECUと相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成であってもよい。
以上の説明では、制御装置は、左右制動力偏差として左右の車輪の制動力の差分を用いるものとして説明したがこれに限らず、例えば左右の車輪の制動力の比率(例えば、一方の車輪の制動力/他方の車輪の制動力)等を用いてもよい。
1、201、301、401、501、601 制動力制御装置
2 車両
3 車輪
3RR 右後輪
3FR 右前輪
3RL 左後輪
3FL 左前輪
7 制動装置
8 ECU(制御装置)

Claims (7)

  1. 車両の各車輪に生じる制動力を個別に調節可能である制動装置と、
    前記制動装置を制御し前記車両の後輪の左右の車輪のスリップ状態が同等となるように当該後輪の左右の車輪の制動力を個別に制御する制動力配分制御を実行可能である制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記後輪の左右の車輪の制動力の偏差である左右制動力偏差の上限値に基づいて、前記制動力配分制御を実行するものであり、
    前記上限値は、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと同方向側の車輪である場合に相対的に小さく、前記後輪の左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の横運動の向きと反対方向側の車輪である場合に相対的に大きいことを特徴とする、
    制動力制御装置。
  2. 前記上限値は、前記車両の減速度の絶対値が大きいほど大きい、
    請求項1に記載の制動力制御装置。
  3. 前記上限値は、前記車両の減速度の絶対値が小さいほど大きい、
    請求項に記載の制動力制御装置。
  4. 前記上限値は、前記車両の走行速度が高いほど小さい、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の制動力制御装置。
  5. 前記上限値は、前記車両の横運動が大きいほど大きい、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の制動力制御装置。
  6. 前記上限値は、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が大きい側の車輪である場合に相対的に大きく、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が小さい側の車輪である場合に相対的に小さい、
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の制動力制御装置。
  7. 車両の各車輪に生じる制動力を個別に調節可能である制動装置と、
    前記制動装置を制御し前記車両の後輪の左右の車輪のスリップ状態が同等となるように当該後輪の左右の車輪の制動力を個別に制御する制動力配分制御を実行可能である制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記後輪の左右の車輪の制動力の偏差である左右制動力偏差の上限値に基づいて、前記制動力配分制御を実行するものであり、
    前記上限値は、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が大きい側の車輪である場合に相対的に大きく、前記車両の後輪の前記左右の車輪のうち制動力が大きい側の車輪が前記車両の前輪の前記左右の車輪のうち車輪速度が小さい側の車輪である場合に相対的に小さいことを特徴とする、
    制動力制御装置。
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