JP5621365B2 - プログラム、制御器及びボイラシステム - Google Patents
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Description
また、ボイラ群の負荷追従性を向上する場合に、ボイラ群のなかで負荷追従性が高いボイラを優先的に燃焼制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
このように、優先順位や運転対象ボイラの変更等をはじめとするボイラ群の運転条件の変更が行なわれた場合、ボイラ群の必要蒸発量が確保できても負荷追従性が低下する場合がある。
その後(又は、No.1ボイラ、No.2ボイラの蒸発量が順次低下する途上において)、ボイラ群の必要蒸発量が増加すると、図16(D)に示すように、No.5ボイラの低燃焼状態、No.4ボイラの低燃焼状態、No.5ボイラの高燃焼状態の順に蒸発量が増加してゆく。
このように、ボイラ群を構成するボイラの構成(燃焼位置数や各燃焼位置の差分蒸発量の差異)や、優先順位や運転対象ボイラの変更をはじめとするボイラ群の運転条件が変動すると、必要蒸発量が確保できても負荷追従性が大きく変動する場合がある。
請求項1に記載の発明は、複数の段階的な燃焼位置を有するボイラを備えたボイラ群を制御するプログラムであって、前記ボイラ群を構成するそれぞれのボイラについて、燃焼中のボイラにあっては燃焼中の燃焼位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、給蒸移行過程にあるボイラにあっては燃焼停止位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、合計して算出される総負荷追従蒸発量が、前記ボイラ群が追従するべき蒸発量である設定負荷追従蒸発量以上となるように各ボイラ及び燃焼位置を制御するように構成されていることを特徴とする。
この明細書において、
1)蒸発量とは、単位時間当たりに発生する蒸気量であり、例えば、(kg/h)により表すことができる。
2)ボイラの蒸発量とは、燃焼中のボイラがその燃焼位置で燃焼することで出力する蒸発量である。
3)ボイラ群の総蒸発量とは、ボイラ群において燃焼しているボイラのその燃焼位置において出力する蒸発量の合計である。
4)ボイラの最大蒸発量とは、対象となるボイラが出力可能な蒸発量であり、定格蒸発量である。
5)ボイラ群の最大蒸発量とは、ボイラ群として出力可能な蒸発量であり、ボイラ群を構成するボイラ(予備缶を除く)の最大蒸発量の合計であり、また、ボイラ群としての定格蒸発量である。
6)負荷追従蒸発量とは、いずれかのボイラが要求負荷の増減に応じてタイムラグを生じることなく短時間で増加することができる蒸発量である。
7)総負荷追従蒸発量とは、ボイラ群が要求負荷の増減に応じてタイムラグを生じることなく短時間で増加することができる蒸発量であり、ボイラ群を構成するボイラ(予備缶を除く)の負荷追従蒸発量の合計である。
ボイラを一段階上位の燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量、すなわち、移行した後の燃焼位置の蒸発量と移行前の燃焼停止位置(又は燃焼位置)の蒸発量との差を、差分蒸発量という。
また、一段階上位に移行して第N燃焼位置(Nは、1以上の整数)となることで増加する蒸発量を、「第N燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第N差分蒸発量」といい、例えば、燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を「第1燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第1差分蒸発量」と、第1燃焼位置から第2燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を「第2燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第2差分蒸発量」という。
第1状態:低燃焼位置にあり、給蒸していないが圧力を保持している状態
第2状態:低燃焼を解除後、パージ又はパイロット燃焼状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
第3状態:低燃焼を解除して待機状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
第4状態:燃焼停止位置から低燃焼位置に移行して水を加熱しているが圧力を保持していない状態(無圧状態)
第5状態:パージ又はパイロット燃焼状態であるが圧力を保持していない状態(無圧状態)
なお、第5状態には、第2状態から圧力低下して無圧状態となった場合と、燃焼停止位置においてパージ又はパイロット燃焼状態となり、無圧状態である場合を含む。
給蒸移行過程のうち、圧力保持状態にある第1状態、第2状態、第3状態から第1燃焼位置への移行は、移行時間を短くするうえで好適である。
なお、連続パイロット燃焼状態とは、ガス焚きボイラにおいて、燃焼信号が出力されるとすぐに着火することができるように、未燃ガスが缶内に滞留させないために行なうパイロットバーナの連続燃焼状態をいう。
なお、微風パージとは、油焚きボイラにおいて、燃焼信号が出力されるとすぐに着火することができるように、未燃ガスが缶内に滞留させないために送風機回転数を減少させて微風量で送風状態を維持することをいう。
また、給蒸移行過程にあるボイラが最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象とすることにより、給蒸移行過程に移行するボイラの台数を減少させ、余分なエネルギー消費を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るボイラシステムを示す図であり、符号1はボイラシステムを示している。
また、燃焼位置を示す各枠内の数字は各燃焼位置の差分蒸発量を、各枠の上方に( )で示した数字はボイラ群2が蒸発量を増加する際の優先順位を、また、< >で示した数字は定格蒸発量を、(予備)の記載は、その燃焼位置が予備缶(運転対象外の燃焼位置)であることを示している。
第2ボイラ22は、第1差分蒸発量が500(kg/h)、第2差分蒸発量が1000(kg/h)、定格蒸発量が1500(kg/h)とされている。
第3ボイラ23は、第1差分蒸発量が500(kg/h)、第2差分蒸発量が1000(kg/h)、定格蒸発量が1500(kg/h)とされている。
第4ボイラ24は、第1差分蒸発量が1000(kg/h)、第2差分蒸発量が1000(kg/h)、定格蒸発量が2000(kg/h)とされている。
また、この実施形態において、ボイラ群2は、運転開始時に、第3ボイラ23の第2燃焼位置、第4ボイラ24の第2燃焼位置が、予備缶に設定されているものとする。
この実施形態において給蒸移行過程とは、各ボイラ21、・・・、24における燃焼停止位置から最下位燃焼位置である第1燃焼位置に到達して給蒸するまでの間をいい、給蒸移行過程は、以下の第1状態から第5状態(第1状態から第5状態の間はいずれかの状態に含むものとする)に分類することができる。
(1)第1状態:低燃焼位置にあり、給蒸していないが圧力を保持している状態
(2)第2状態:低燃焼を解除後、連続パイロット燃焼状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
(3)第3状態:低燃焼を解除して待機状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
(4)第4状態:燃焼停止位置から低燃焼位置に移行して水を加熱しているが圧力は保持していない状態(無圧状態)
(5)第5状態:連続パイロット燃焼状態であるが圧力は保持していない状態(無圧状態)
短時間で給蒸する場合には、上記1)及び2)が好適であるが、3)から5)を適用してもよい。
第1のデータベース45Aは、圧力信号(mV)と圧力P(t)(Pa)との関係を示す数値データがデータテーブル(図示せず)の形式で格納されており、演算部43が圧力センサ7からの圧力信号(mV)と対照することによりスチームヘッダ6内の圧力P(t)が算出されるようになっている。
総負荷追従蒸発量GiA(j); 燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象
総負荷追従蒸発量GiB(j); 燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量と、給蒸移行過程にあるボイラが最下位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象
総負荷追従蒸発量GiC(j); 燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量と、給蒸移行過程にあるボイラが最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象
この実施形態において、総負荷追従蒸発量JGは、各ボイラ21、・・・、24の燃焼位置又は給蒸移行過程に対応する総負荷追従蒸発量GiC(j)を合算して算出するようになっている。
但し、第1の実施形態において、ボイラ群2は、各ボイラ21、・・・、24の燃焼位置数は同一であるが、第1燃焼位置、第2燃焼位置の差分蒸発量が同一ではなく異種ボイラを含んでいるため、最大蒸発量 ≧ 設定最大蒸発量 を満足する場合は、最大蒸発量を最小とするための予備缶(燃焼位置)の変更を行わないように構成されている。
すなわち、最大蒸発量 ≧ 設定最大蒸発量 を満足している場合、例えば、優先順位が第3、第4位のボイラの第2燃焼位置を予備缶として維持するものとする。
(1)まず、ボイラ群2の要求負荷と対応する必要蒸発量JN、各ボイラ21、・・・、24の蒸発量を合計した総蒸発量JR、各ボイラ21、・・・、24の負荷追従蒸発量を合計した総負荷追従蒸発量JGにそれぞれ初期値(=0)を設定するとともに、ボイラ群2が確保するべき設定負荷追従蒸発量JTを設定する(S1)。
(2)ボイラ群2が運転中かどうかを判断する(S2)。
ボイラ群2が運転中の場合にはS3に移行し、運転中でない場合にはプログラムを終了する。
(3)演算部43は、入力部41を介して取得した圧力センサ7の圧力信号を、第1のデータベース45A、第2のデータベース45Bに参照することにより必要蒸発量JNを算出する(S3)。算出した必要蒸発量JNをメモリ42に格納する。
(4)演算部43は、S3において算出した必要蒸発量JNと、メモリ42に格納された総蒸発量JRとを比較して、総蒸発量JR < 必要蒸発量JN であるかどうかを判断する(S4)。
総蒸発量JR < 必要蒸発量JN が成立する場合にはS5に移行し、総蒸発量JR < 必要蒸発量JN が成立しない場合はS12に移行する。
(5)演算部43は、総負荷追従蒸発量JGと、メモリ42に格納された設定負荷追従蒸発量JTとを比較して、総負荷追従蒸発量JG > 設定負荷追従蒸発量JT であるかどうかを判断する(S5)。
総負荷追従蒸発量JG > 設定負荷追従蒸発量JT が成立する場合には、総蒸発量JR増加に際して、総負荷追従蒸発量JGの減少をともなって燃焼中の燃焼位置を上位に移行することが可能かどうかを判断するためにS6に移行し、総負荷追従蒸発量JG > 設定負荷追従蒸発量JT が成立しない場合はS11に移行する。
(6)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、上位の燃焼位置に移行可能なボイラのなかで最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行した場合の仮の総負荷追従蒸発量JGXを算出する(S6)。
(7)演算部43は、仮の総負荷追従蒸発量JGX ≧ 設定負荷追従蒸発量JT が成立するかどうかを判断する(S7)。
仮の総負荷追従蒸発量JGX ≧ 設定負荷追従蒸発量JT が成立する場合にはS8に移行し、仮の総負荷追従蒸発量JGX ≧ 設定負荷追従蒸発量JT が成立しない場合にはS11に移行する。
(8)演算部43は、上位の燃焼位置に移行可能なボイラのなかで最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行する信号を出力する(S8)。
(9)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、移行後の総蒸発量JRを算出する(S9)。算出した総蒸発量JRをメモリ42に格納する。S9を実行したら、S10に移行する。
(10)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、総負荷追従蒸発量JGを算出する(S10)。算出した総負荷追従蒸発量JGをメモリ42に格納する。S10を実行したらS4に移行する。
(11)演算部43は、次優先ボイラ(燃焼停止位置にあるボイラのうち優先順位が最優先のボイラ)を第1燃焼位置に移行する信号を出力する(S11)。S11を実行したら、S9に移行する。
(12)演算部43は、総負荷追従蒸発量JGと、メモリ42に格納された設定負荷追従蒸発量JTとを比較して、総負荷追従蒸発量JG < 設定負荷追従蒸発量JT であるかどうかを判断する(S12)。
総負荷追従蒸発量JG < 設定負荷追従蒸発量JT が成立する場合にはS13に移行し、総負荷追従蒸発量JG < 設定負荷追従蒸発量JT が成立しない場合はS16に移行する。
(13)演算部43は、次優先ボイラ(燃焼停止状態にあり優先順位が最優先のボイラ)を給蒸移行過程に移行する信号を出力する(S13)。
ここで、次優先ボイラを給蒸移行過程に移行するのは、S4にて、総蒸発量JR ≧ 必要蒸発量JN が満足されていることが確認されているため、総蒸発量JRを増加させずに総負荷追従蒸発量JGを増加させる趣旨である。但し、給蒸移行過程にあるボイラを総負荷追従蒸発量JGの対象としていない場合は、次優先ボイラを第1燃焼位置に移行することが好適である。
(14)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、移行後の総蒸発量JRを算出する(S14)。算出した総蒸発量JRをメモリ42に格納する。S14を実行したら、S15に移行する。
(15)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、総負荷追従蒸発量JGを算出する(S15)。算出した総負荷追従蒸発量JGをメモリ42に格納する。S15を実行したら、S12に移行する。
(16)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、燃焼状態にあり優先順位が最下位のボイラを一段下の燃焼位置(又は燃焼停止位置、給蒸移行過程)に移行した場合の、仮の総蒸発量JRY、仮の総負荷追従蒸発量JGYを算出する(S16)。
(17)演算部43は、S16において算出した仮の総蒸発量JRYと、必要蒸発量JNとを比較して、仮の総蒸発量JRY ≧必要蒸発量JN であるかどうかを判断する(S17)。
仮の総蒸発量JRY ≧必要蒸発量JN が成立する場合にはS18に移行し、仮の総蒸発量JRY ≧必要蒸発量JN が成立しない場合はS2に移行する。
(18)演算部43は、S16において算出した仮の総負荷追従蒸発量JGYと、設定負荷追従蒸発量JTとを比較して、仮の総負荷追従蒸発量JGY ≧設定負荷追従蒸発量JT であるかどうかを判断する(S18)。
仮の総負荷追従蒸発量JGY ≧設定負荷追従蒸発量JT が成立する場合にはS19に移行し、仮の総負荷追従蒸発量JGY ≧設定負荷追従蒸発量JT が成立しない場合はS2に移行する。
(19)演算部43は、S16における算出対象である優先順位が最下位のボイラの燃焼を解除する(S19)。S19を実行したらS20に移行する。
(20)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、優先順位が最下位のボイラを一段下の燃焼位置(又は燃焼停止位置、給蒸移行過程)に移行した後の総蒸発量JRを算出する(S20)。
総蒸発量JRを算出したら、総蒸発量JRをメモリ42に格納してS21に移行する。
(21)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、優先順位が最下位のボイラを一段下の燃焼位置(又は燃焼停止位置、給蒸移行過程)に移行した後の総負荷追従蒸発量JGを算出する(S21)。
総負荷追従蒸発量JGを算出したら、総負荷追従蒸発量JGをメモリ42に格納してS2に移行する。
上記(2)から(21)を繰り返して実行する。
図5において、各ボイラ21、・・・、24を表す枠の上側の( )内に示した数字は優先順位を、各ボイラ21、・・・、24を表す枠内の枠は燃焼位置を、燃焼位置を表す枠内に記載した(予備)は、運転対象外である予備缶(燃焼位置)を示している。
なお、ボイラ群2は、既に図5(A)に示すように、第1ボイラ21の第1燃焼位置、第2ボイラ22の第1燃焼位置が燃焼状態にあるものとする。また、ボイラ群2の設定最大蒸発量は5000(kg/h)、設定負荷追従蒸発量JTは2000(kg/h)とする。
演算部43は、図5(A)に示すように、優先順位(1)の第1ボイラ21及び優先順位(2)の第2ボイラ22に燃焼信号を出力して、第1ボイラ21の第1燃焼位置、第2ボイラ22の第1燃焼位置が燃焼状態とされている。
図5(A)において、ボイラ群は、総蒸発量JR(=1500(kg/h))、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))であり、必要蒸発量JN(=1300(kg/h))、設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足している。
すなわち、必要蒸発量JNの増減がない状態で、演算部43は、図4に示したフロー図のS2、S3、S4、S12、S16、S17を順に実行し、S16において算出する、燃焼状態にあり優先順位が最下位の第2ボイラ22を一段下の燃焼位置に移行した場合の仮の総蒸発量JRYが1000(kg/h)であるので、S17において、仮の総蒸発量JRY ≧必要蒸発量JN が満足されずにS2に移行する。
したがって、図5(A)に示した状態が維持される。
また、最大蒸発量は6000(kg/h)であるため、設定最大蒸発量5000(kg/h)を満足している。
必要蒸発量が2800(kg/h))に増加すると、演算部43は、S2、S3、S4を実行し、総蒸発量JRが1500(kg/h)であるため、S4において、総蒸発量JR < 必要蒸発量(=2800(kg/h))を満足するためS5に移行する。
S5を実行すると、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))>設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h)) を満足し、上位の燃焼位置に移行可能なボイラとして第1ボイラ21(上位の燃焼位置に移行可能なボイラのなかで優先順位が最優先)が存在するのでS6に移行する。
S6を実行して、上位の燃焼位置に移行することが可能なボイラのなかで優先順位が最優先の第1ボイラ21を一段上位の燃焼位置に移行した場合の仮の総負荷追従蒸発量JGXを算出すると1000(kg/h)となる。
次いで、S7に移行して、仮の総負荷追従蒸発量JGX(=1000(kg/h))と、設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))とを比較すると、仮の総負荷追従蒸発量JGX ≧ 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足しない。また、第1燃焼位置に移行可能なボイラとして第3ボイラ23(燃焼停止位置にあるボイラのなかで優先順位が最優先)が存在するのでS11に移行し、S11を実行して第3ボイラ23を第1燃焼位置に移行する。
次に、S9に移行して、総蒸発量JR(=2000(kg/h))を算出し、S10に移行して、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))を算出した後にS4に移行する。
次に、S4を実行すると、 総蒸発量JR(=2000(kg/h)) < 必要蒸発量(=2800(kg/h))となるためS5に移行し、総負荷追従蒸発量JGは3000(kg/h)であり、S5を実行すると、総負荷追従蒸発量JG>設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h)) を満足し、上位の燃焼位置に移行可能なボイラとして第1のボイラ21(上位の燃焼位置に移行可能なボイラのなかで優先順位が最優先)が存在するのでS6に移行する。
次に、S6を実行して、上位の燃焼位置に移行することが可能なボイラのなかで優先順位が最優先の第1ボイラ21を一段上位の燃焼位置に移行した場合の仮の総負荷追従蒸発量JGXを算出すると1000(kg/h)となり、S7に移行して、仮の総負荷追従蒸発量JGX(=1000(kg/h))と、設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))とを比較すると、仮の総負荷追従蒸発量JGX ≧ 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足しない。また、第1燃焼位置に移行可能なボイラとして燃焼停止位置にある第4のボイラ24(優先順位が最優先)が存在するのでS11に移行し、S11を実行して第4ボイラ24を第1燃焼位置に移行する。
次に、S9、S10を実行して、S11を実行後の総蒸発量JR(=3000(kg/h))、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))を算出してS4に移行する。
図5(B)において、ボイラ群2の総蒸発量JR(=3000(kg/h))、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))は、必要蒸発量(=2800(kg/h))、設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足している。
すなわち、必要蒸発量JNの増減がない状態で、演算部43は、フロー図のS2、S3、S4、S12を実行し、燃焼解除の対象の候補として第1ボイラ21、・・・、第4ボイラ24の第1燃焼位置が燃焼しているのでS16に移行する。次いで、S16、S17を順に実行し、S16において、優先順位が最下位の第4ボイラ24を一段下の燃焼位置に移行した場合の仮の総蒸発量JRY(=2000(kg/h))、仮の総負荷追従蒸発量JGY(=2000(kg/h))を算出し、S17において、仮の総蒸発量JRYと、必要蒸発量JN(=2800(kg/h))とを比較すると、仮の総蒸発量JRY ≧ 必要蒸発量JN(=2800(kg/h))は満足されずにS2に移行する。
したがって、図5(B)に示した状態が維持される。
また、最大蒸発量は6000(kg/h)であるため、設定最大蒸発量5000(kg/h)を満足している。
必要蒸発量が1900(kg/h))に減少すると、演算部43は、図4のフロー図のS2、S3、S4を実行し、S4において、 総蒸発量JR(=3000(kg/h)) < 必要蒸発量(=1900(kg/h))を満足しないためS12に移行する。
S12を実行すると、総負荷追従蒸発量JGは3000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JG <設定負荷追従蒸発量JTを満足しない。また、燃焼解除の対象の燃焼位置として第4ボイラ24(燃焼解除可能な燃焼中の燃焼位置を有し、優先順位が最下位のボイラ)の第1燃焼位置が存在するのでS16に移行する。次いで、S16において、優先順位が最下位の第4ボイラ24を一段下の燃焼位置に移行した場合の仮の総蒸発量JRY(=2000(kg/h))、仮の総負荷追従蒸発量JGY(=3000(kg/h))を算出し、S17を実行すると、仮の総蒸発量JRY(=2000(kg/h)) ≧ 必要蒸発量JN(=1900(kg/h))であり、次いでS18を実行すると、仮の総負荷追従蒸発量JGY(=3000(kg/h))≧設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足するのでS19に移行する。
次に、S19を実行して第4ボイラ24を燃焼停止位置に移行してS20に移行し、S20において総蒸発量JR(=2000(kg/h))を、次いでS21において総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))を算出し、S2に移行する。
次に、演算部43は、フロー図のS2、S3、S4を実行する。総蒸発量JRは2000(kg/h)であり、S4において、総蒸発量JR < 必要蒸発量(=1900(kg/h))を満足しないため、S12に移行し、総負荷追従蒸発量は3000(kg/h)であり、S12において、総負荷追従蒸発量JG < 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足しない。また、燃焼解除の対象の燃焼位置として第3ボイラ23(燃焼解除可能な燃焼中の燃焼位置を有し、優先順位が最下位のボイラ)の第1燃焼位置が存在するのでS16に移行する。次いで、S16において優先順位が最下位の燃焼中の第3ボイラ23を燃焼停止位置に移行した場合の仮の総蒸発量JRY(=1500(kg/h))、仮の総負荷追従蒸発量JGY(=3000(kg/h))を算出し、S17に移行する。仮の総蒸発量JRYは1500(kg/h)であり、S17において、仮の総蒸発量JRY ≧ 必要蒸発量JN(=1900(kg/h))は満足されないのでS2に移行する。
図5(C)において、ボイラ群2は、総蒸発量JR(=2000(kg/h))は必要蒸発量(=1900(kg/h))を満足し、総負荷追従蒸発量JGY(=3000(kg/h))は設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足している。
すなわち、必要蒸発量JNに増減がない状態で、演算部43は、フロー図のS2、S3、S4を実行し、S4において、総蒸発量JR(=2000(kg/h)) < 必要蒸発量(=1900(kg/h))を満足しないためS12に移行し、総負荷追従蒸発量は3000(kg/h)であり、S12において、総負荷追従蒸発量 < 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足してしない。また、燃焼解除の対象の燃焼位置として第3ボイラ23(燃焼解除可能な燃焼中の燃焼位置を有し、優先順位が最下位のボイラ)の第1燃焼位置が存在するのでS16に移行する。次いで、S16において、優先順位が最下位の燃焼中の第3ボイラ23を一段下の燃焼位置(燃焼停止位置)に移行した場合の仮の総蒸発量JRYは1500(kg/h)であるので、S17において仮の総蒸発量JRY ≧ 必要蒸発量JN(=1900(kg/h))は満足されずにS2に移行する。
したがって、図5(C)に示した状態が維持される。
また、最大蒸発量は6000(kg/h)であるため、設定最大蒸発量5000(kg/h)を満足している。
優先順位を変更すると、ボイラ群2の総蒸発量JRは2000(kg/h)で維持される一方、ボイラ群2の総負荷追従蒸発量JGは、第3ボイラ23の第2差分蒸発量相当の1000(kg/h)増加する一方で、第1ボイラ21及び第2ボイラ22の第2燃焼位置が予備缶となり、総負荷追従蒸発量が合計3000(kg/h)減少するため、ボイラ群2の総負荷追従蒸発量JGは1000(kg/h)となる。
なお、ボイラ群2において各ボイラ21、・・・、24の優先順位が変更された場合には、適宜、総蒸発量JR、総負荷追従蒸発量JGが算出されるようになっているものとする。
図5(D)の遷移状態において、総蒸発量JRは2000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは1000(kg/h)であり、S4における、総蒸発量JR< 必要蒸発量JN(=1900(kg/h))を満足しないためS12に移行し、S12における 総負荷追従蒸発量JG< 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足する。また、給蒸移行過程に移行可能なボイラとして第4ボイラ24(給蒸移行過程に移行可能なボイラのなかで優先順位が最優先のボイラ)が存在するのでS13に移行する。
次に、S13を実行して第4ボイラ24を給蒸移行過程に移行する。
演算部は、S13を実行した後、S14、S15を実行して総蒸発量JR(=2000(kg/h))、総負荷追従蒸発量JG(=3000(kg/h))を算出し、S15を実行したら、S12に移行する。
S12を実行すると、総負荷追従蒸発量JGは3000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JG < 設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足してしない。また、燃焼解除の対象の燃焼位置として第1ボイラ21(燃焼解除可能な燃焼中の燃焼位置を有し、優先順位が最下位のボイラ)の第1燃焼位置が存在するのでS16に移行する。次いで、S16において、優先順位が最下位の燃焼中の第3ボイラ23を一段下の燃焼位置(燃焼停止位置)に移行した場合の仮の総蒸発量JRYは1000(kg/h)であるので、S17において仮の総蒸発量JRY ≧ 必要蒸発量JN(=1900(kg/h))は満足されずにS2に移行する。
この状態で、総蒸発量JRは2000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは3000(kg/h)であり、必要蒸発量JN(=1900(kg/h)、設定負荷追従蒸発量JT(=2000(kg/h))を満足する。
その結果、必要蒸発量JNが増加して蒸発量JRを超え、又はいずれかのボイラを下位の燃焼位置又は燃焼停止位置に移行可能な程度に必要蒸発量JNが減少し、あるいは、ボイラ群2における優先順位の変更にともなって燃焼させるボイラ、燃焼位置の変更が必要とされるまで、S2、S4、S12、S16、S17が繰り返される。
したがって、図5(E)に示した状態が維持される。
また、最大蒸発量は5000(kg/h)であるため、設定最大蒸発量5000(kg/h)を満足している。
また、給蒸移行過程にあるボイラが第2燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象とすることにより、給蒸移行過程に移行するボイラの台数を減少させ、余分なエネルギー消費を抑制することができる。
図6は、第2の実施形態に係るボイラシステム1Aを示す図であり、第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、ボイラシステム1Aが、第1ボイラ21、・・・、第4ボイラ24の4台からなるボイラ群2に代えて、3台のボイラからなるボイラ群2Aを備えている点である。
また、燃焼位置を示す各枠内の数字は各燃焼位置の差分蒸発量を、< >で示した数字は定格蒸発量を、(予備)の記載は、その燃焼位置が予備缶(運転対象外の燃焼位置)であることを示している。
第2ボイラF2は、第1差分蒸発量が1000(kg/h)、第2差分蒸発量が1500(kg/h)、第3差分蒸発量が1500(kg/h)の四位置ボイラとされ、定格蒸発量が4000(kg/h)とされている。
第3ボイラF3は、第1差分蒸発量が500(kg/h)、第2差分蒸発量が1500(kg/h)、定格蒸発量が2000(kg/h)とされている。
また、第2の実施形態において、ボイラ群2Aは、運転開始時に、第2ボイラF2の第2燃焼位置、第3ボイラF3の第2燃焼位置が、予備缶に設定されているものとする。
この実施形態において給蒸移行過程とは、第1ボイラF1、第2ボイラF2、第3ボイラF3における燃焼停止位置から第1燃焼位置に到達して給蒸するまでの間をいい、給蒸移行過程については、第1の実施形態と同様である。
第3のデータベース45Cは、例えば、図8に示すように、第1ボイラF1、第2ボイラF2、第3ボイラF3の各燃焼位置の差分蒸発量Ji(j)、及び第1ボイラF1、第2ボイラF2、第3ボイラF3が給蒸移行過程及び各燃焼位置にある場合の総負荷追従蒸発量GiA(j)、GiB(j)、GiC(j)を示す数値データがデータテーブルの形式で格納されている。
また、総負荷追従蒸発量GiA(j)、総負荷追従蒸発量GiB(j)、総負荷追従蒸発量GiC(j)は、第1の実施形態と同様であり、第2の実施形態において、総負荷追従蒸発量JGは、例えば、総負荷追従蒸発量GiC(j)を合算して算出するようになっている。
第2の実施形態に係るプログラムは、図9に示すブロック図のように、以下の4つの機能を備えている。
(1)まず、現在燃焼中の燃焼位置から順次移行することが可能な燃焼位置の組合せを生成する(S101)。
(2)次に、総負荷追従蒸発量JGが、設定負荷追従蒸発量JTに対して所定の関係を有する燃焼位置の組合せを抽出する(S102)。
総負荷追従蒸発量JGが、設定負荷追従蒸発量JTに対して所定の関係を有するとは、例えば、総負荷追従蒸発量JGが設定負荷追従蒸発量JT以上、所定の設定範囲内であること等が挙げられ、第2の実施形態においては、総負荷追従蒸発量JGが設定負荷追従蒸発量JT以上であることを意味する。
(3)総蒸発量JR≧必要蒸発量JNを満足し、総蒸発量JRが最小となる燃焼位置の組合せを選択する(S103)。
(4)選択した燃焼位置の組合せのうち、現在燃焼していない燃焼位置に順次燃焼開始信号を出力する(S104)。
(1)まず、ボイラ群2Aの現在の燃焼位置から順次移行して組合せ可能な燃焼位置の組合せ群を生成する(S201)。
(2)検証対象の燃焼位置の組合せ群があるかどうかを判断する(S202)。
検証対象の燃焼位置の組合せ群がある場合にはS203に移行し、検証対象の燃焼位置の組合せ群がない場合にはプログラムを終了する。
(3)演算部43は、検証対象である燃焼位置の組合せ群のなかから、燃焼位置の組合せを適宜選択する(S203)。
(4)演算部43は、S203において選択した燃焼位置の組合せによる総負荷追従蒸発量JGと、設定負荷追従蒸発量JTとを比較して、総負荷追従蒸発量JG≧設定負荷追従蒸発量JT であるかどうかを判断する(S204)。総負荷追従蒸発量JG≧設定負荷追従蒸発量JT である場合はS205に移行し、総負荷追従蒸発量JG≧設定負荷追従蒸発量JT でない場合は、S202に移行するとともに、検証した燃焼位置の組合せを破棄する。
(5)演算部43は、S204において検証した燃焼位置の組合せによる総蒸発量JRと、必要蒸発量JNとを比較して、総蒸発量JR≧必要蒸発量JN であるかどうかを判断する(S205)。総蒸発量JR≧必要蒸発量JN である場合は、この燃焼位置の組合せをメモリ42に格納するとともにS206に移行し、総負荷追従蒸発量JG≧設定負荷追従蒸発量JT でない場合は、S202に移行するとともに、検証した燃焼位置の組合せを破棄する。
(6)演算部43は、S205において、総蒸発量JR≧必要蒸発量JN を満足した燃焼位置の組合せと、既にメモリ42に格納された燃焼位置の組合せの総蒸発量JRを比較し、今回の燃焼位置の組合せの総蒸発量JR <格納された燃焼位置の組合せの総蒸発量JR であるかどうか判断する(S206)。
今回の燃焼位置の組合せの総蒸発量JR < 格納された燃焼位置の組合せの総蒸発量JR である場合には、S207に移行し、今回の燃焼位置の組合せの総蒸発量JR < 格納された燃焼位置の組合せの総蒸発量JR でない場合には、S202に移行して、今回の燃焼位置の組合せを破棄する。
(7)演算部43は、今回の燃焼位置の組合せをメモリ42に格納して、既に格納された燃焼位置の組合せと置き換える(S207)。
上記(2)から(7)を繰り返して実行する。
図11は、図12(A)におけるボイラの燃焼状態から順次移行して構成可能な燃焼位置の組合せの種類(No.)を示す表であり、燃焼位置の組合せにおける第1ボイラF1、第2ボイラF2、第3ボイラF3の各燃焼位置の状態を示している。
燃焼中と記載した燃焼位置は、図12(A)において既に燃焼している燃焼位置を、「予備缶」と表示したのは運転対象外であることを、○を表示したのは、総蒸発量JR、総負荷追従蒸発量JGを確保するために新たに燃焼させることを示している。
また、ハッチングを施した燃焼位置は総蒸発量JRの算出対象である給蒸中の燃焼位置を、網かけのみを施した燃焼位置は総負荷追従蒸発量JGの算出対象である燃焼位置を示している。
また、ボイラシステム1Aは、蒸発量増加に際して、必要蒸発量JN、設定負荷追従蒸発量JTを満足する総蒸発量JR、総負荷追従蒸発量JGを確保するとともに、蒸発量減少に際しても、同様の判断をして、解除するべき燃焼中の燃焼位置を選択するようになっている。
また、図12(A)において、ボイラ群2Aの必要蒸発量JNは1000(kg/h)、図12(B)において、ボイラ群2Aの必要蒸発量JNは2000(kg/h)に増加したものとし、設定負荷追従蒸発量JTは3000(kg/h)とする。
なお、設定最大蒸発量については、簡便のため省略するものとする。
S101を実行することにより、
1)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=2000(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=2000(kg/h)
である。同様に、
2)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F2(1)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF2(1)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=2000(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=4500(kg/h)
3)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)+F2(1)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)+F2(1)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=3000(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=3500(kg/h)
4)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)+F1(3)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)+F1(3)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=4000(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG= ゼロ (kg/h)
5)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F2(1)+F2(2)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF2(1)+F2(2)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=3500(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=3000(kg/h)
6) 燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)+F1(3)+F2(1)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)+F1(3)+F2(1)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=5000(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=1500(kg/h)
7)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)+F2(1)+F2(2)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)+F2(1)+F2(2)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=4500(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG=2000(kg/h)
8)燃焼位置の組合せ;F1(1)+F3(1)+F1(2)+F1(3)+F2(1)+F1(2)
この燃焼位置の組合せでは、新たにF1(2)+F1(3)+F2(1)+F1(2)の燃焼を開始することとなり、
総 蒸 発 量 JR=6500(kg/h)
総負荷追従蒸発量JG= ゼロ (kg/h)
上記1)から8)の燃焼位置の組合せが生成される。
(2)次に、S102を実行して、 総負荷追従蒸発量JG ≧設定負荷追従蒸発量JT(=3000(kg/h))を満足する燃焼位置の組み合わせを抽出すると、設定負荷追従蒸発量JT=3000(kg/h)であるから、上記2)、3)、5)の3通りが抽出される。
(3)次いで、S103を実行して、総蒸発量JR≧必要蒸発量JNを満足し、総蒸発量JRが最小となる燃焼位置の組合せを選択すると、必要蒸発量JN=1800(kg/h)であるから、総蒸発量JRが1800(kg/h)以上で最小である2)が選択される。
(4)S104を実行して、燃焼位置F2(1)に燃焼を開始する信号を出力する。
その結果、F1(1)+F2(1)+F3(1)からなる燃焼位置の組合せが燃焼する。
第3の実施形態は、図1に示すとおり、ボイラシステム1Bが、ボイラ群2に代えて、ボイラ群3を備えている点で第1の実施形態と異なっている。その他は、第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
なお、必要蒸発量JNを満足する総蒸発量JR、及び設定負荷追従蒸発量JTを満足する総負荷追従蒸発量JGのいずれかが確保できない場合には、総蒸発量JRを優先するようになっている。
また、各ボイラ31、・・・、34は、運転対象とされた全ボイラが第2燃焼位置(高効率燃焼位置)に到達した後に、高効率燃焼位置よりも上位の第3燃焼位置に移行するようになっている。
(1)まず、ボイラ群3の要求負荷と対応する必要蒸発量JN、各ボイラ31、・・・、34の蒸発量を合計した総蒸発量JR、各ボイラ31、・・・、34の負荷追従蒸発量を合計した総負荷追従蒸発量JGにそれぞれ初期値(=0)を設定するとともに、ボイラ群3が確保するべき設定負荷追従蒸発量JTを設定する(S301)。
(2)ボイラ群3が運転中かどうかを判断する(S302)。
ボイラ群3が運転中の場合にはS303に移行し、運転中でない場合にはプログラムを終了する。
(3)演算部43は、必要蒸発量JNを算出する(S303)。算出した必要蒸発量JNをメモリ42に格納する。
(4)演算部43は、S303において算出した必要蒸発量JNと、メモリ42に格納された総蒸発量JRとを比較して、総蒸発量JR < 必要蒸発量JN であるかどうかを判断する(S304)。
総蒸発量JR < 必要蒸発量JN が成立する場合にはS305に移行し、総蒸発量JR < 必要蒸発量JN が成立しない場合はS302に移行する。
(5)演算部43は、高効率燃焼位置(第2燃焼位置)未満の燃焼位置又は燃焼停止位置にあり、高効率燃焼位置以下の運転対象とされた上位の燃焼位置に移行可能なボイラが存在するかどうか判断する(S305)。
高効率燃焼位置未満の燃焼位置又は燃焼停止位置にあり、高効率燃焼位置以下の運転対象とされた上位の燃焼位置に移行可能なボイラが存在する場合はS306に移行し、存在しない場合はS312に移行する。
(6)演算部43は、総負荷追従蒸発量JGと、第3データベース45Cから取得した高効率燃焼位置未満で燃焼中の優先順位が最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行する場合の差分蒸発量△JRと、メモリ42に格納された設定負荷追従蒸発量JTに基づいて、(総負荷追従蒸発量JG −差分蒸発量△JR ≧ 設定負荷追従蒸発量JT )であるかどうかを判断する(S306)。
(総負荷追従蒸発量JG −差分蒸発量△JR ≧ 設定負荷追従蒸発量JT) である場合には、燃焼中の優先順位が最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行しても、総負荷追従蒸発量JGが設定負荷追従蒸発量JT を満足するので、高効率燃焼位置未満で燃焼中のボイラを上位の燃焼位置に移行するためS307に移行し、総負荷追従蒸発量JG −差分蒸発量△JR ≧ 設定負荷追従蒸発量JT でない場合には負荷追従蒸発量JGの減少を抑制するためにS310に移行する。なお、高効率燃焼位置未満で燃焼中のボイラが存在しない場合もS310移行する。
(7)演算部43は、高効率燃焼位置未満で燃焼している優先順序が最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行する信号を出力する(S307)。信号を出力したらS308に移行する。
(8)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、移行後の総蒸発量JRを算出する(S308)。算出した総蒸発量JRをメモリ42に格納する。S308を実行したら、S309に移行する。
(9)演算部43は、第3のデータベース45Cを参照して、総負荷追従蒸発量JGを算出する(S309)。算出した総負荷追従蒸発量JGをメモリ42に格納する。S309を実行したらS302に移行する。
(10)演算部43は、燃焼停止位置にあるボイラが存在するかどうか判断する(S310)。
燃焼停止位置にあるボイラが存在する場合はS311に移行し、燃焼停止位置にあるボイラが存在しない場合はS307に移行する。
(11)演算部43は、燃焼停止位置にあるボイラのなかで優先順位が最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行する信号を出力する(S311)。信号を出力したらS308に移行する。
(12)演算部43は、高効率燃焼位置以上で燃焼していて上位の燃焼位置に移行可能なボイラが存在するかどうか判断する(S312)。
高効率燃焼位置以上で燃焼していて上位の燃焼位置に移行可能なボイラが存在する場合はS313に移行し、高効率燃焼位置未満で燃焼しているボイラが存在しない場合はS302に移行する。
(13)演算部43は、高効率燃焼位置以上で燃焼している優先順序が最優先のボイラを一段上位の燃焼位置に移行する信号を出力する(S313)。信号を出力したらS308に移行する。
上記(2)から(13)を繰り返して実行する。
次に、S306においては、高効率燃焼位置未満で燃焼中のボイラが存在しないとのこととなり判断がなされ、S310に移行する。
次いで、S310における判断は、燃焼停止位置にあるボイラが存在するのでS311に移行し、S311を実行することにより第1ボイラ31の第1燃焼位置が燃焼状態(動作順序1)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序1が実行された状態で、総蒸発量JRは1000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは2000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足していない。
この実施形態において、いずれかのボイラが上位の燃焼位置に移行して動作順序N(この実施形態では、N=1、2、・・・11の整数)と対応する燃焼状態に変化したら、次の動作順序(N+1)と対応する必要蒸発量JNに増加してS304における 総蒸発量JR<必要蒸発量JNが「YES」となるまで、S302、S303、S304を繰り返すこととなる。
(2)次に、例えば、必要蒸発量JNが1000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305、S306、S310、S311を実行して、第2ボイラ32の第1燃焼位置が燃焼状態(動作順序2)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序2が実行された状態で、総蒸発量JRは2000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは4000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(3)次に、必要蒸発量JNが2000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305の順に移行し、S305において、高効率燃焼位置(第2燃焼位置)未満で燃焼しているボイラが存在していると判断してS306に移行し、次いで、S306における(総負荷追従蒸発量JG(=4000(kg/h))− 第1ボイラ31を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR(=1000(kg/h)))は3000(kg/h)であり、(総負荷追従蒸発量JG−第1ボイラ31を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR)≧設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))は成立しないのでS310に移行する。
次に、S310における判断は、燃焼停止位置にあるボイラが存在するのでS311に移行し、S311を実行することにより第3ボイラ33の第1燃焼位置が燃焼状態(動作順序3)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序3が実行された状態で、総蒸発量JRは3000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは6000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(4)次に、必要蒸発量JNが3000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305、S306の順に移行し、S306における優先順位が最優先である第1ボイラ31を上位の燃焼位置に移行した場合の(総負荷追従蒸発量JG(=6000(kg/h))− 第1ボイラ31を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR(=1000(kg/h)))は5000(kg/h)(≧ 設定負荷追従蒸発量JT3500(kg/h))であるのでS307に移行する。S307を実行すると、第1ボイラ31の第2燃焼位置が燃焼状態(動作順序4)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序4が実行された状態で、総蒸発量JRは4000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは5000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(5)次に、必要蒸発量JNが4000(kg/h)を超えた場合の動作順序5は、動作順序4と同様の流れで実行されることにより第2ボイラ32が第2燃焼位置に移行され、動作順序5が実行された状態で、総蒸発量JRは5000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは4000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(6)次に、必要蒸発量JNが5000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305の順に移行し、S305において、高効率燃焼位置未満で燃焼しているボイラが存在していると判断してS306に移行し、次いで、S306における(総負荷追従蒸発量JG(=4000(kg/h))− 第4ボイラ34を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR(=1000(kg/h)))は3000(kg/h)(<設定負荷追従蒸発量JT3500(kg/h))であるのでS310に移行する。
次に、S310における判断は、燃焼停止位置にあるボイラが存在するのでS311に移行し、S311を実行することにより第4ボイラ34の第1燃焼位置が燃焼状態(動作順序6)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序6が実行された状態で、総蒸発量JRは6000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは5000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(7)次に、必要蒸発量JNが6000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305の順に移行し、S305において、高効率燃焼位置未満で燃焼しているボイラが存在していると判断してS306に移行し、S306における(総負荷追従蒸発量JG(=5000(kg/h))− 第3ボイラ33を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR(=1000(kg/h)))は4000(kg/h)(≧設定負荷追従蒸発量JT3500(kg/h))であるのでS307に移行し、S307を実行することにより第3ボイラ33の第2燃焼位置が燃焼状態(動作順序7)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序7が実行された状態で、総蒸発量JRは7000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは4000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足する。
(8)次に、必要蒸発量JNが7000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305、S306の順に移行し、S306における(総負荷追従蒸発量JG(=4000(kg/h))− 第3ボイラ33を第2燃焼位置に移行した場合の差分蒸発量△JR(=1000(kg/h)))は3000(kg/h)(<設定負荷追従蒸発量JT3500(kg/h))であるのでS310に移行する。
次に、S310における判断は、燃焼停止位置にあるボイラが存在しないのでS307に移行し、S307を実行することにより第4ボイラ34の第2燃焼位置が燃焼状態(動作順序8)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序8が実行された状態で、総蒸発量JRは8000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは3000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足しない。
(9)次に、必要蒸発量JNが8000(kg/h)を超えると、S302、S303、S304、S305の順に移行し、S305における判断は、高効率燃焼位置未満で燃焼しているボイラが存在しないのでS312に移行する。
次に、S312における判断は、上位の燃焼位置に移行可能なボイラが存在するためS313に移行し、S313を実行することにより第1ボイラ31の第3燃焼位置が燃焼状態(動作順序9)となり、その後S308、S309が実行される。
動作順序9が実行された状態で、総蒸発量JRは9000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは2000(kg/h)であり、総負荷追従蒸発量JGは設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足しない。
(10)次に、必要蒸発量JNが9000(kg/h)、10000(kg/h)を超えた場合の動作順序10、11は、動作順序9と同様の流れで実行され、第2ボイラ32、第3ボイラ33が順次第3燃焼位置に移行され、動作順序10、11がそれぞれ実行された状態で、総蒸発量JRは10000(kg/h)、11000(kg/h)、総負荷追従蒸発量JGは1000(kg/h)、ゼロ(kg/h)となる。
以上のように、図13に記載された動作順序で総蒸発量JRが増加してゆく。
また、それぞれの動作順序(1〜11)が実行された状態での、総蒸発量JR、総負荷追従蒸発量JGは、上述のように図15に示すとおりである。
なお、動作順序8が実施された後は、高効率燃焼位置から上位の燃焼位置に移行するので、総負荷追従蒸発量JGは減少するのみとなり、動作順序8を実行することにより、総負荷追従蒸発量JGが設定負荷追従蒸発量JT(=3500(kg/h))を満足しなくなるが、この実施形態においては、総蒸発量JR≧必要蒸発量JNが、総負荷追従蒸発量JG≧設定負荷追従蒸発量JTに優先するため、引き続き動作順序9〜11が実施される。
例えば、上記実施の形態においては、ボイラシステム1を構成するボイラ群2が4台の三位置ボイラから構成され、ボイラシステム1Aを構成するボイラ群2Aが3台の異種ボイラから構成され、ボイラシステム1Bを構成するボイラ群3が4台の四位置ボイラから構成される場合について説明したが、ボイラ群2、2A、3を形成するボイラの台数、各ボイラの構成(例えば、燃焼位置数、各燃焼位置の差分蒸発量等)は任意に設定することができる。
また、それぞれのボイラにおける異なる段位の燃焼位置を、高効率燃焼位置として設定してもよい。
1)燃焼中のボイラを該ボイラの運転対象とされている最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量と、給蒸移行過程にあるボイラを該ボイラの運転対象とされている最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象とする場合について説明したが、
2)燃焼中のボイラを該ボイラの最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量
3)燃焼中のボイラを該ボイラの最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量と、給蒸移行過程にあるボイラを該ボイラの最下位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量
のいずれかを対象として算出するように構成してもよい。
燃焼中のボイラ、給蒸移行過程にあるボイラを該ボイラの運転対象とされている最上位燃焼位置まで移行した場合に増加する蒸発量に代えて、例えば、
1)燃焼中の燃焼位置を運転対象とされている一段階上位の燃焼位置に移行
2)予め設定した複数段階上位の運転対象とされている燃焼位置に移行
3)高効率燃焼位置に移行
のいずれかを実行したと仮定した場合に増加する蒸発量を対象に算出する構成としてもよい。
また、上記運転対象とされている燃焼位置のみを算出対象とするのではなく、運転対象外の燃焼位置も含めて算出対象としてもよい。
2、2A、3 ボイラ群
4 制御部(制御器)
21、22、23、24 ボイラ
F1、F2、F3 ボイラ
31、32、33、34 ボイラ
Claims (9)
- 複数の段階的な燃焼位置を有するボイラを備えたボイラ群を制御するプログラムであって、
前記ボイラ群を構成するそれぞれのボイラについて、燃焼中のボイラにあっては燃焼中の燃焼位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、給蒸移行過程にあるボイラにあっては燃焼停止位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、合計して算出される総負荷追従蒸発量が、
前記ボイラ群が追従するべき蒸発量である設定負荷追従蒸発量以上となるように各ボイラ及び燃焼位置を制御するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 複数の段階的な燃焼位置を有するボイラを備えたボイラ群を制御するプログラムであって、
前記ボイラ群を構成するそれぞれのボイラについて、燃焼中のボイラにあっては燃焼中の燃焼位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、給蒸移行過程にあるボイラにあっては燃焼停止位置から予め設定した上位の燃焼位置に移行して増加する蒸発量からなる負荷追従蒸発量を、合計して算出される総負荷追従蒸発量が、
前記ボイラ群が追従するべき蒸発量の負荷追従蒸発量設定範囲内となるように各ボイラ及び燃焼位置を制御するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1又は請求項2に記載のプログラムであって、
前記総負荷追従蒸発量を合計する場合に、
燃焼中の前記ボイラが燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象として算出するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1又は請求項2に記載のプログラムであって、
前記総負荷追従蒸発量を合計する場合に、
燃焼中の前記ボイラが燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量及び給蒸移行過程にあるボイラが最下位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象として算出するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1又は請求項2に記載のプログラムであって、
前記総負荷追従蒸発量を合計する場合に、
燃焼中の前記ボイラが燃焼中の燃焼位置から最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量及び給蒸移行過程にあるボイラが最上位燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を対象として算出するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記ボイラ群の蒸発量を増加する場合に、
燃焼中の燃焼位置と、前記燃焼中の燃焼位置から順次移行可能とされる燃焼位置のなかから選択した燃焼位置との組合せによる総蒸発量が最小となるように、各ボイラ及び燃焼位置を制御するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記ボイラ群が要求負荷に対応するために出力可能とされるべき設定最大蒸発量を設定し、
前記ボイラ群が出力可能な最大蒸発量が前記設定最大蒸発量を確保するように、運転対象のボイラ及び燃焼位置を設定するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプログラムを備えることを特徴とする制御器。
- 請求項8に記載の制御器を備えることを特徴とするボイラシステム。
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