JP6387703B2 - ボイラシステム - Google Patents

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本発明は、複数のボイラを有するボイラ群を備えるボイラシステムであって、一部のボイラを燃焼制御の対象となる燃焼対象ボイラとして設定し、残りのボイラを燃焼制御の対象外となる燃焼非対象ボイラとして設定するとともに、予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼非対象ボイラに切り替えるローテーション制御を備えるボイラシステムに関する。
複数のボイラを備えるボイラ群と、ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムが知られている。このようなボイラシステムでは、予め時刻又は時間間隔によるローテーションを設定し、例えば3台のボイラを有するボイラ群において、例えば、夜の11時になると、自動的にそれまで燃焼非対象であった1台のボイラを燃焼対象ボイラとして設定し燃焼開始し、それまで燃焼対象であった1台のボイラを燃焼非対象ボイラとして設定し燃焼停止する、ローテーション制御が知られている。
このようにローテーションをすることで、特定のボイラに燃焼が集中することを避けて、各ボイラの燃焼時間が平均化することで、ボイラ群全体としての耐用年数が向上する。
このようなボイラシステムでは、燃焼非対象として設定され、燃焼停止状態にあったボイラは、放熱し冷態となり、次回のローテーションにより燃焼対象となり、燃焼開始した場合、冷態起蒸となる。
このようなローテーションにより、燃焼対象ボイラに対する燃焼停止の指令と燃焼非対象ボイラに対する燃焼開始の指令とを同時に行うことで燃焼対象ボイラと燃焼非対象ボイラとを入れ替える場合、ボイラシステムは蒸気供給量の不足により蒸気圧力が低下することがあった。また、冷態起蒸中は、他ボイラによるバックアップ運転を誘発し、ボイラが短時間発停を繰り返すハンチングが発生する可能性があった。
これに対して、特許文献1には、各ボイラに稼働優先順位を設定しておき、必要蒸気量に応じて稼働優先順位の高い順に必要台数分のボイラで燃焼を行い、残りのボイラは停止とする制御を行うボイラシステムにおいて、稼働優先順位を定期的に変更する発明が記載されている。特許文献1記載の発明は、稼働優先順位変更時に、稼働優先順位が上位に繰り上がることによって燃焼停止状態から燃焼に変化する燃焼開始ボイラが存在する場合、燃焼開始ボイラに対しては、それ以外の他ボイラの稼働優先順位変更より先行して稼働優先順位の変更を行うこととしている。そうすることで、それまで稼働優先順位が第1位のボイラは稼働優先順位を第1位のままとして、燃焼開始ボイラの稼働優先順位を第1位として、燃焼開始ボイラの燃焼開始を先行させることとしている。
特許第3999024号公報
特許文献1記載のボイラシステムは、すべてのボイラを燃焼対象とし、かつすべてのボイラに稼働優先順位を設定することで、必要蒸気量に応じて稼働優先順位の高い順に必要台数分のボイラで燃焼を行うものであって、稼働優先順位を定期的に変更することを特徴とする。
特許文献1記載のボイラシステムは、一部のボイラを燃焼制御の対象となる燃焼対象ボイラとして設定し、残りのボイラを燃焼制御の対象外となる燃焼非対象ボイラとして設定するものではない。また、特許文献1記載のボイラシステムはすべてのボイラに稼働優先順位を設定するものであって、燃焼制御の対象となる燃焼対象ボイラにのみ、優先順位を設定するものではない。
したがって、予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼非対象ボイラに切り替える場合に、蒸気供給量の不足により蒸気圧力が低下することなく、ローテーション制御を適切に行うボイラシステムが求められる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ボイラの適正な圧力保持設定圧力を設定することで、給蒸することなく暖機を可能とし、ローテーション制御を適切に行うボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、複数のボイラを備えるボイラ群と、前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、前記ボイラ群の一部のボイラを燃焼制御の対象とする燃焼対象ボイラ、残りのボイラを燃焼制御の対象外とする燃焼非対象ボイラとして設定するとともに、予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼非対象ボイラに切り替えるローテーション制御部と、ボイラの燃焼状態を制御して、ボイラの内部圧力を保持するように制御する保圧制御部と、を備え前記ローテーション制御部は、ローテーションにより燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラを、ローテーションによる切り換えが設定されている時間前に、前記保圧制御部により、当該ボイラの内部圧力を保持するように制御させることを特徴とする。
また、前記燃焼対象ボイラには、優先順位が設定されており、前記ローテーション制御部は、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えられたボイラの優先順位を高く設定することが好ましい。
また、前記制御部は、前記ローテーション制御部により燃焼対象に切り換えられたボイラを、前記保圧制御部により、当該ボイラの内部圧力を保持するように制御させることが好ましい。
本発明によれば、予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼非対象ボイラに切り替えるローテーション制御を行うボイラシステムにおいて、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えるボイラを給蒸することなく暖機を可能とし、また、燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられボイラの冷態起蒸に伴う負荷追従遅れをなくし、バックアップ制御によるハンチングを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 制御部の構成を示す機能ブロック図である。 ボイラシステムの動作の一例を示す図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、複数のボイラ20により構成され、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
複数のボイラ20のそれぞれは、信号線16を介して台数制御装置3と電気的に接続されている。このボイラ20は、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
また、ローカル制御部22は、各ボイラ20の内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段としてのローカル蒸気圧測定部(図示せず)により測定されるボイラ20の内部圧力に係る信号(内部圧力信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。また、台数制御装置3は、ローカル蒸気圧測定部により測定される各ボイラ20の内部圧力に基づいて、各ボイラ20の保圧制御を行うことができる。この台数制御装置3は、制御部4と、記憶部5と、を備える。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態を管理する。制御部4は、後述するように、5台のボイラ20を予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションを行い、例えば、3台のボイラ20を燃焼対象とし、残りの2台のボイラ20を燃焼非対象とすることができる。この場合、制御部4は、3台の燃焼対象ボイラに対して優先順位を設定しておき、3台の燃焼対象ボイラを優先順位に基づいて制御する。なお、残りの2台の燃焼非対象ボイラには優先順位は設定されない。各ボイラ20のローカル制御部22は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態及び内部圧力等の情報、複数のボイラ20の燃焼パターンの設定条件、複数のボイラ20に設定されたローテーション情報、及び燃焼対象ボイラに対して設定された優先順位を記憶する。
記憶部5は、後述するように、ローテーション制御パラメータ、例えばローテーションの時刻又は時間間隔、及びローテーションで燃焼対象にするボイラ台数のデータを記憶する。また、記憶部5は、どのボイラを燃焼対象又は燃焼非対象とするか、というローテーションに関する規則データを記憶する。
記憶部5は、後述するように、例えば暖気運転するための先行時間、及び保圧制御する際のボイラ20の内部圧力値等に関するデータをボイラ20毎に記憶する。
以上のボイラシステム1は、燃焼対象ボイラで発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気使用量である。台数制御装置3は、この蒸気使用量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、燃焼対象ボイラの燃焼量を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気使用量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気使用量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の蒸気使用量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
本実施形態のボイラ20は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、最大燃焼量の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、ローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼量が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、ボイラ20の最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、ボイラ20の最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
なお、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
本実施形態では、燃焼非対象にあるボイラ20が、実行時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて燃焼対象に切り換えられる場合、当該ボイラ20を燃焼対象に切り換えるローテーション時間より所定時間先行して、例えば暖気運転による燃焼制御を行い、給蒸は行わないが、ボイラ20の内部圧力を所定の圧力に保持するように、保圧制御する。
このため、ローテーションによる切り換え前に、ボイラ20の内部圧力を所定の圧力に保持するように保圧制御するための情報、例えば暖気運転に関するデータ、及び保圧制御する際のボイラ20の圧力保持圧力に関するデータをボイラ20毎に設定することで、後述するように、ローテーション制御部42は、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えるボイラ20を給蒸することなく暖機を可能とし、当該ボイラ20の暖機時間を極力短く設定することでエネルギーロスの抑制を可能とすることができる。
また、複数のボイラ20のうちの燃焼対象ボイラには、それぞれ優先順位を設定することができる。優先順位は、燃焼対象ボイラの中から、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。
次に、本実施形態に係る台数制御装置3の制御の詳細について説明する。
以下、図3を参照して詳細に説明する。図3は、制御部4の機能構成を示すブロック図である。制御部4は、保圧制御部41と、ローテーション制御部42と、を含んで構成される。
[保圧制御部41]
保圧制御部41は、ボイラ20を圧力保持状態にするための燃焼制御を行う。
ここで、圧力保持状態とは、給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持する状態をいう。これにより、燃焼指示を受けた場合に、速やかに給蒸を開始可能とすることができる。
特に、ボイラ20が前回のローテーション時に燃焼非対象と設定されていた場合、燃焼非対象ボイラは放熱され、冷態となっている。このため、保圧制御部41により、今回のローテーションで燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラ20の状態を冷態から暖態に移行させる制御を行うことができる。保圧制御部41は、所定時間(例えば、10分から30分)、暖機運転をすることで、給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持する状態に移行させることができる。なお、所定時間は、ボイラ20の機種等に応じて適宜設定することができる。
なお、保圧制御部41がボイラ20の内部圧力を所定の圧力に保持するように保圧制御するための、暖気運転に関するデータ、及び保圧制御する際のボイラ20の圧力保持圧力に関するデータをボイラ20毎に設定することができる。そうすることで、後述するように、ローテーション制御部42は、当該設定情報に基づいて、保圧制御部41を制御することにより、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えるボイラ20を給蒸することなく暖機を可能とし、当該ボイラ20の暖機時間を極力短く設定することでエネルギーロスの抑制を可能とすることができる。
なお、燃焼対象ボイラが給蒸を開始した後においても、制御部4は、当該給蒸を開始した燃焼対象ボイラに対して、保圧制御部41により当該燃焼対象ボイラの内部圧力を保持するように設定することができる。そうすることで、仮に蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気使用量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になり、優先順位の低い燃焼対象ボイラを燃焼停止状態とした場合であっても、当該燃焼停止状態となった燃焼対象ボイラの内部圧力を保持することができる。その後、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気使用量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足した場合、速やかに当該燃焼停止状態の燃焼対象ボイラを給蒸状態に制御することが可能となる。
[ローテーション制御部42]
ローテーション制御部42は、予め設定されたローテーションの時刻又は時間間隔、ローテーションで燃焼制御の対象にする燃焼対象ボイラの台数に関するデータ等に基づいて、燃焼対象ボイラの台数分に相当するボイラ20を燃焼対象として、当該台数を超えるボイラ20 を燃焼制御の対象外とする燃焼非対象として制御する。
ローテーション制御部42は、予め設定された時刻又は時間間隔になると、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラ20を燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラ20を燃焼非対象ボイラに切り替える。そうすることで、新たなローテーションにおいて、燃焼対象ボイラの台数分に相当するボイラ20を燃焼対象として、当該台数を超えるボイラ20を燃焼制御の対象外とする燃焼非対象として制御する。
より具体的には、ローテーション制御部42は、記憶部5に記憶した、どのボイラ20を燃焼対象又は燃焼非対象とするか、というローテーションに関する規則データ情報に基づいて、ローテーションすることができる。
例えば、5台のボイラ20を含むボイラ群2において、燃焼対象ボイラの台数が予め‘3’に設定され、ローテーションの時刻が夜の‘11時’に設定されていたとする。また、ローテーションに関する規則データ情報として、最初のローテーション時は、1号機〜3号機を燃焼対象とし、次のローテーション時は、4号機〜1号機を、さらに次のローテーション時は、2号機〜4号機を、さらに次のローテーション時は5号機〜2号機を、次のローテーション時は、3号機〜5号機を、次のローテーション時に一巡して最初のローテーション時に戻り、1号機〜3号機を燃焼対象とすることが設定されていたと仮定する。
この場合、ローテーション前には、例えば、1号機〜3号機が燃焼対象ボイラで、4号機及び5号機が燃焼非対象ボイラであったとすると、ローテーション制御部42は、時刻が夜の11時になると、4号機及び5号機を燃焼対象ボイラに切り換え、2号機及び3号機を燃焼非対象に切り換える制御を行う。
このようにすることで、ローテーション制御部42は、特定のボイラ20に燃焼が集中することを避けて、各ボイラ20の燃焼時間が平均化するように各ボイラ20の燃焼を制御することができる。
制御部4は、ローテーション制御部42により燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられたボイラ20の優先順位を高く設定することができる。
なお、ローテーションに関する規則としては、上記に限定されず、例えば、上記と逆回りに設定されてもよい。また、ローテーションを表すスケジュール表を設定してもよい。
ローテーション制御部42は、前述のとおり、予め設定されたローテーション制御パラメータにより、今回のローテーションで燃焼非対象であったボイラが、次のローテーションで燃焼対象となるかどうかを、前もって判断できる。このため、ローテーション制御部42は、次のローテーションで燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラ20に対して、ローテーションによる切り換えの所定時間前(例えば、10分から30分)に、燃焼非対象ボイラを、給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持する圧力保持状態に制御することができる。
より具体的には、ローテーション制御部42は、次のローテーションで燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラ20に対して、予め設定された、ボイラ20の内部圧力を保持するように保圧制御するための情報、例えば暖気運転するための先行時間に関するデータ、及び保圧制御する際のボイラ20の圧力保持圧力に関するデータ等に基づいて、保圧制御部41に保圧制御させる。
そうすることで、保圧制御部41は、燃焼非対象ボイラを燃焼対象に切り換えるローテーション時間より所定時間先行して、暖気運転による燃焼制御を行い、給蒸は行わないが、ボイラ20の内部圧力を保持するように保圧制御する。
これにより、燃焼非対象ボイラが燃焼対象に切り換えられて、制御部20から燃焼指示を受けた場合に、速やかに給蒸可能とすることができる。
なお、制御部4は、ローテーション制御部42により燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられたボイラ20を保圧制御対象として設定することができる。
次に、本実施形態のボイラシステム1の動作について、図4を参照しながら説明する。図4は、ボイラシステム1の動作の一例を示す図である。なお、図4において、1号機〜3号機が燃焼対象に、4号機及び5号機が燃焼非対象に設定されており、ローテーションにより、4号機及び5号機が燃焼対象に、2号機及び3号機が燃焼非対象に切り換えられるものとする。
図4(1)を参照して、ローテーション制御部42は、5台のボイラ20の中から1号機ボイラから3号機ボイラまでを燃焼対象と設定し、それ以外の4号機ボイラ及び5号機ボイラを燃焼非対象と設定している。こうすることで、制御部4は、蒸気使用量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、燃焼対象と設定されている1号機ボイラ〜3号機ボイラの燃焼量を制御する。
図4(2)を参照して、ローテーション制御部42は、次のローテーションで燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられる4号機ボイラ及び5号機ボイラに対して、ローテーションによる切り換えの所定時間前(例えば10分から30分前)に、4号機ボイラ及び5号機ボイラを、ボイラ20の内部の圧力を保持する圧力保持状態に移行させるために、保圧制御部41により暖機運転を開始させる。
図4(3)を参照して、ローテーション制御部42は、保圧制御部41により、4号機ボイラ及び5号機ボイラを、給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持する圧力保持状態に移行させる。
図4(4)を参照して、ローテーション制御部42は、ローテーション時に、4号機ボイラ及び5号機ボイラを制御非対象から制御対象に切り換えるとともに、2号機ボイラ及び3号機ボイラを燃焼対象から燃焼非対象に切り換える。1号機ボイラは燃焼対象のままとする。こうすることで、制御部4は、蒸気使用量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、燃焼対象と設定されている1号機ボイラ、4号機ボイラ、及び5号機ボイラの燃焼量を制御する。この際、制御部4は、4号機ボイラを優先順位1として、1号機ボイラを優先順位3に設定することができる。
以上説明した本実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)ローテーション制御部42は、ローテーションにより燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラ20を、ローテーションによる切り換えが設定されている時間前に暖機運転させ、燃焼非対象ボイラの内部圧力を保持するように制御させる構成とした。このような構成によれば、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えるボイラ20を給蒸することなく暖機を可能とし、当該ボイラ20の冷態起蒸に伴う負荷追従遅れをなくし、バックアップ制御によるハンチング抑制を可能とすることができる。その結果、本実施形態のボイラシステム1によれば、ローテーションによる燃焼非対象ボイラの燃焼対象ボイラへの切り換えを適切に制御することができる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
上記実施形態では、複数のボイラ20のボイラ容量を同一にしているが、本発明は、同一のボイラ容量のボイラ20に限定されるものではなく、それぞれが異なるボイラ容量のボイラ20に対しても適用することができる。もちろん、複数のボイラ20のうちの全てのボイラのボイラ容量が異なる必要はなく、複数のボイラ20のうち少なくとも1のボイラ20のボイラ容量が異なり、他のボイラ20のボイラ容量は同一であってもよい。
また、上記実施形態では、複数のボイラ20を比例制御ボイラにより構成することとしているが、ボイラ20は比例制御ボイラに限らず、段階値制御ボイラにより構成することとしてもよい。なお、段階値制御ボイラとは、複数の段階的な燃焼位置を有し、燃焼を選択的にオン/オフしたり、炎の大きさを調整したりすること等により燃焼量を制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。一例として、複数のボイラ20を、燃焼停止位置、低燃焼位置及び高燃焼位置の3位置を有する3位置ボイラにより、構成することとしてもよい。もちろん、ボイラ20は、3位置に限らず、任意のN位置の燃焼位置を有することとしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を5台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、2〜4台又は6台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
また、本実施形態では、ボイラ20を、燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更をボイラ20の燃焼をオン/オフすることで制御し、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラにより構成したが、これに限らない。即ち、ボイラ20を、燃焼停止状態から最大燃焼状態の範囲すべてにおいて、燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラにより構成してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20 ボイラ
4 制御部
41 保圧制御部
42 ローテーション制御部

Claims (3)

  1. 複数のボイラを備えるボイラ群と、前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    前記制御部は、
    前記ボイラ群の一部のボイラを燃焼制御の対象とする燃焼対象ボイラ、残りのボイラを燃焼制御の対象外とする燃焼非対象ボイラとして設定するとともに、予め設定された時刻又は時間間隔によるローテーションに基づいて、それまで燃焼非対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼対象ボイラに切り換え、それまで燃焼対象として設定されている少なくとも1台のボイラを燃焼非対象ボイラに切り替えるローテーション制御部と、
    ボイラの燃焼状態を制御して、給蒸は行っていないがボイラの内部圧力を保持するように制御する保圧制御部と、を備え
    前記ローテーション制御部は、予め設定された前記ローテーションの時間に燃焼非対象から燃焼対象に切り換えられるボイラを、前記ローテーションの時間より予め設定される所定時間先行して、前記保圧制御部により、当該ボイラの内部圧力を保持するように制御させることを特徴とするボイラシステム。
  2. 前記燃焼対象ボイラには、優先順位が設定されており、
    前記ローテーション制御部は、燃焼非対象から燃焼対象に切り替えられたボイラの優先順位を高く設定することを特徴とする、請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記制御部は、前記ローテーション制御部により燃焼対象に切り換えられたボイラを、前記保圧制御部により、当該ボイラの内部圧力を保持するように制御させることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のボイラシステム。
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