JP5610565B2 - 降圧型スイッチングレギュレータ及びそれに用いる半導体集積回路装置 - Google Patents

降圧型スイッチングレギュレータ及びそれに用いる半導体集積回路装置 Download PDF

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Description

本発明は降圧型スイッチングレギュレータ及びそれに用いる半導体集積回路装置に関する。
従来、スイッチングレギュレータには、いわゆる、過電圧保護回路や破壊防止回路を備えたものが知られている。
特許文献1(特開平10−136641号公報)は、同期整流型のDC−DCコンバータ装置を開示する。図4は特許文献1、図1に示されたDC−DCコンバータ回路図である。DC−DCコンバータは、第1のスイッチング手段1と、第1のスイッチング手段1に接続され、第1のスイッチング手段に同期してスイッチングする第2のスイッチング手段2を備える。第2のスイッチング手段2は、MOSFET素子23、内蔵ダイオード2A、及びショットキーバリアダイオード素子24を備え、内蔵ダイオード素子2Aとショットキーバリアダイオード素子24とは並列に接続される。第1のスイッチング手段1がオフのとき、第2のスイッチング手段2がオンし、電流経路に接続されるリアクタ3の回生電流は、キャパシタ4、内蔵ダイオード素子2A、リアクタ3というループで流れ、MOSFET素子2内部に形成された内蔵ダイオード素子2Aにキャリア(電子)が蓄積される。
内蔵ダイオード素子2Aと並列にショットキーバリアダイオード(SBD)24を接続する。SBD24の順方向立ち上がり電圧VFがPNダイオードのそれよりも低いことを利用して、回路全体のスイッチング速度を向上させてDC−DCコンバータの高効率化を図る。
特許文献2(特開平8−80034号公報)は、負荷開放を検知できるスイッチング電源装置を提供する。負荷であるランプのランプ切れなどを検知するために、スイッチング素子に与える駆動パルス幅や主回路を流れる電流を検知することで負荷が開放状態になったことを検知し、負荷開放が検知されるとスイッチング電源装置の動作を停止させるとしている。
特許文献3(特開2003−274644号公報)に開示されたスイッチング電源制御用半導体装置は、スイッチング素子のスイッチング制御用の帰還信号を制御端子に与える外部接続部品の劣化や破壊などの異常により、制御端子と外部接続部品とがオープン状態になり、制御端子への帰還信号が切断され、制御端子からの電流の流出がなくなった場合に、スイッチング動作を停止させ、この停止状態を保持し、スイッチング電源装置の破壊を防止するというものである。
特許文献4(特開平10−229638号公報)は、負荷開放と電源装置の故障を検出し、いずれの障害であるかを判断する機能を備えたスイッチング電源装置を提供するものである。
特許文献5(特開2001−286127)はスイッチングレギュレータにおいて、何らかのトラブルによって負荷が開放されると負荷に接続された所定端子の電圧が降下し、この所定端子の電圧と基準電圧との差分が0VとなるようPWM制御回路が作動しスイッチング素子を含む各種の素子が劣化又は破壊されることを防止するものである。
特開平10−136641号公報 特開平8−80034号公報 特開2003−274644号公報 特開平10−229638号公報 特開2001−286127号公報
特許文献1はDC−DCコンバータに関し、順方向立ち上がり電圧VFがPNダイオードのそれよりも低いショットキーバリアダイオードを用いてスイッチング速度の向上及び消費電力の高効率化を図るものである。特許文献2乃至特許文献5は、負荷又は半導体集積回路装置の外部接続部品がオープン状態になったときに生じうる不具合を排除するものに関する。
本発明は特許文献1乃至特許文献5の技術分野に関わるものであって、フライホイールダイオードとしてのショットキーバリアダイオードが何らかの原因でオープン状態に陥ったときにスイッチングレギュレータが劣化又は破壊されないように破壊防止機能を備えたスイッチングレギュレータを提供するものである。また、そのスイッチングレギュレータに用いる半導体集積回路装置を提供するものである。
本発明の降圧型スイッチングレギュレータは、
(a)第1主電極、第2主電極、及び制御電極を有し該制御電極に供給されるパルス駆動信号に応動してオン、オフ動作するスイッチングトランジスタと、
(b)前記スイッチングトランジスタの第1主電極に接続される電源電圧入力端子と、
(c)前記スイッチングトランジスタの第2主電極が接続される出力端子と、
(d)前記出力端子に一端が接続されるインダクタと、
(e)前記インダクタの他端に一端が接続され、他端が接地電位端子に接続されるキャパシタと、
(f)前記インダクタの他端と前記キャパシタの一端との共通接続点に接続される電源電圧出力端子と、
(g)前記出力端子にカソードが接続され、前記接地電位端子にアノードが接続される第1のダイオード素子と、
(h)前記出力端子にカソードが接続され、前記接地電位端子にアノードが接続され前記第1のダイオード素子と並列に接続される第2のダイオード素子と、
(i)検知信号が取り出される第1主電極、前記出力端子に接続される第2主電極、及び前記接地電位端子に接続される制御電極とを有する検知トランジスタを備え、
(j)前記検知トランジスタは前記接地電位端子と前記出力端子との間の電位が前記第1のダイオード素子のアノード・カソード間の順方向立ち上がり電圧よりも高くなったときにオンして前記スイッチングトランジスタの動作をオフさせるものである。
また、本発明にかかる降圧型スイッチングレギュレータは、出力端子の電位が接地電位端子の電位よりも第1のダイオード素子の順方向立ち上がり電圧を超えて低くなったとき、検知トランジスタがオフからオンに遷移する。
また、本発明にかかる降圧型スイッチングレギュレータが有する検知トランジスタがオフからオンに遷移するのは、第2のダイオード素子が出力端子と接地電位端子との間の導電路から電気的にオープン状態に陥ったときである。
また、本発明にかかる降圧型スイッチングレギュレータが有する第1のダイオード素子はPN接合ダイオードであり、前記第2のダイオード素子は、ショットキーバリアダイオードである。
また、本発明にかかる降圧型スイッチングレギュレータが有する第1のダイオード素子の順方向立ち上がり電圧は、第2のダイオード素子のそれよりも大きい。
本発明にかかる別の発明である半導体集積回路装置は、
(a)第1主電極、第2主電極、及び制御電極が半導体基板上に作り込まれ第1主電極に所定の直流電源電圧が制御電極にパルス駆動信号が各別に供給されるスイッチングトランジスタと、
(b)スイッチングトランジスタの第2主電極が接続される出力端子と、
(c)出力端子にカソードが接続され、接地電位端子にアノードが接続されスイッチングトランジスタと共に半導体基板上に作り込まれた第1のダイオード素子と、
(d)出力端子にカソードが接続され、接地電位端子にアノードが接続されると共に前記半導体基板とは分離して用意され、かつ第1のダイオード素子と並列に接続される第2のダイオード素子と、
(e)半導体基板上に作りこまれ、検知信号が取り出される第1主電極、前記出力端子に接続される第2主電極、及び前記接地電位端子に接続される制御電極とを有する検知トランジスタと、
を備え、
(f)検知トランジスタは、出力端子の電位が接地電位端子の電位よりも第1のダイオード素子の順方向立ち上がり電圧を超えて低くなったとき、オフからオンに遷移し、スイッチングトランジスタの動作をオフさせる半導体集積回路装置である。
本発明の降圧型スイッチングレギュレータは出力端子に接続されるフライホイールダイオードが何らかの原因によりオープン状態に陥るとなると検知トランジスタがオンしてスイッチングトランジスタにPWM駆動信号が供給されるのを停止させ、スイッチングトランジスタ及びその他の回路素子が劣化又は破壊されるのを防止することができる。
また、本発明のスイッチングレギュレータを半導体集積回路装置で構成するならば、静電気放電のために設けた第1のダイオード素子の一部を検知トランジスタの一部と兼用させることができるので、比較的簡便な回路構成でかつ、集積回路素子を増加させずに構成することができる。
また、本発明のスイッチングレギュレータが作り込まれた半導体集積回路装置は、半導体基板と第1のダイオード素子との間に形成される寄生トランジスタを積極的に利用するので、集積回路数を増加させずにスイッチングレギュレータを半導体集積回路装置として構成することができる。
本発明の実施形態にかかるスイッチングレギュレータの回路を示す。 本発明の第1の実施形態にかかるスイッチングレギュレータのフライホイールダイオードがオープン状態に陥ったときの動作状態を示す。 図1Aに示した本発明の第1の実施形態にかかるタイミングチャートを示す。 図1Bに示したフライホイールダイオードがオープン状態に陥ったときのタイミングチャートを示す。 本発明にかかる半導体集積回路装置を示す。 従来のスイッチングレギュレータの一例を示す。
(第1の実施形態)
図1A及び図1Bは、本発明にかかる降圧型スイッチングレギュレータを示す。降圧型スイッチングレギュレータは入力電源電圧VINよりも低い出力電源電圧VOUTを出力する。図1Aは正常動作時のスイッチングレギュレータ100Aを、図1Bは後述の第2のダイオード素子Ds、すなわち、ショットキーバリアダイオードがオープン状態に陥ったときのいわゆる異常時のスイッチングレギュレータ100Bをそれぞれ示す。
図1Aに示す降圧型スイッチングレギュレータ100Aは、大きく分けると集積回路部100a、平滑回路100b、及び制御回路100cとで構成される。
集積回路部100aには電源電圧入力端子110、出力端子120、及び接地電位端子130が用意される。電源電圧入力端子110には入力電源電圧VINが供給される。入力電源電圧VINの大きさはたとえば直流電圧の42Vである。出力端子120は集積回路部100aから出力される出力電圧を取り出す。出力端子120には平滑回路100bが接続されノードN2として表示される。接地電位端子130は0電位すなわち電位GNDに維持される。
集積回路部100aにはスイッチングトランジスタTsw、検知トランジスタTc、第1のダイオード素子D、及び抵抗Rが作り込まれている。トランジスタTpは、スイッチングトランジスタTswをP型半導体基板上に形成したときに形成されるいわゆる寄生トランジスタである。検知トランジスタTcは平滑回路100bに用いられフライホイールダイオード(第2のダイオード素子Ds)が正常に接続されているか、それとも電気的にオープン状態に陥っているかを検知するための役目を有する。
第1のダイオード素子Dは本来、静電気放電(ESD)のために用意される。すなわち、出力端子120にマイナス0.7V以下のたとえばパルス状の電圧が到来したときに、第1のダイオード素子Dがオンし、出力端子120に接続される各種の半導体素子が劣化又は破壊されるのを防止する役目を有する。ここで、0.7Vという大きさは第1のダイオード素子Dの順方向の立ち上がり電圧を示す。また、第1のダイオード素子Dは、第2のダイオード素子Dsが電気的にオープン状態に陥ったときの代替動作も行う。なお、第1のダイオード素子Dは、静電気放電(ESD)の目的だけではなく、図4に示すようにMOSFET素子23に内蔵される内蔵ダイオード2Aのように構成されることもある。すなわち、図1A及び図1Bには非同期型の降圧型スイッチングレギュレータを示すが、同期型の降圧型スイッチングレギュレータを構成した場合には、電源電圧入力端子120と接地電位端子130との導電路間にスイッチングトランジスタTswと直列に同期用トランジスタ(図示せず)を接続することになるので、該同期用トランジスタのソース又はドレインと、P型の半導体基板との間に第1のダイオード素子Dと等価なダイオードが形成される。
集積回路部100aが半導体基板上に形成されるときの具体的な構成は後述の図3及びその説明によって明らかにされるが、ここではまず図1Aを参照し、スイッチングレギュレータ100Aの回路構成とその動作について説明する。
スイッチングトランジスタTswは、第1主電極101、第2主電極102、及び制御電極103を有する。スイッチングトランジスタTswはMOSトランジスタ又はバイポーラトランジスタのいずれであってもよい。スイッチングトランジスタTswがNチャンネル型MOSトランジスタであるとき、その第1主電極101はドレイン、第2主電極102はソース、制御電極103はゲートにそれぞれ対応する。また、スイッチングトランジスタTswがPチャンネル型であるとき、制御電極103はゲートであることには変わらないが、第1主電極101はソース、第2主電極102はドレインにそれぞれ対応し、第1主電極と第2主電極の関係が逆転する。Nチャンネル型MOSトランジスタはNPN型バイポーラトランジスタに、Pチャンネル型MOSトランジスタはPNP型バイポーラトランジスタに、それぞれ置き替えることができる。この場合、ドレイン、ソース、及びゲートはそれぞれコレクタ、エミッタ、及びベースにそれぞれ置き換えられる。
スイッチングトランジスタTswがオンすると、誘導性負荷であるインダクタLには出力電流ia1が入力電源電圧端子110から供給される。スイッチングトランジスタTswがオフするとインダクタLの性質上すぐには0にはならず、第2のダイオード素子Dsを介して接地電位端子130から回生電流ia2が流れる。こうした作用をする第2のダイオード素子Dsは通常フライホイールダイオードと称される。
検知トランジスタTcは本発明にかかる破壊防止のための検知の役目を果たす。すなわち、本発明にかかるスイッチングレギュレータ100aが正常状態であるのか、それとも異常状態であるかは検知トランジスタTcがオフ状態であるかオン状態であるかによって決まる。検知トランジスタTcが所定の時間を超えてオフ状態であるときは、スイッチングレギュレータ100Aは正常に作動して状態であり、オン状態であるときは異常状態であると判断される。異常状態は後述の図1B及び図2Bによって説明される。
スイッチングトランジスタTswの第1主電極101は、電源電圧入力端子110に接続され、入力電源電圧VINが供給される。入力電源電圧VINの大きさはたとえば42Vである。スイッチングトランジスタTswの第2主電極102はノードN2、すなわち出力端子120に接続される。出力端子120には平滑回路100bを構成するインダクタLの一端、第1のダイオード素子Dのカソード、及び第2のダイオード素子Dsのカソードが共通接続される。インダクタLの他端には電源電圧出力端子140、キャパシタCの一端、及び帰還抵抗Raの一端が共通接続される。第2のダイオード素子Dsはショットキーバリア構造を有し、フライホイールダイオードとして作用する。すなわち、第2のダイオード素子Dsは、スイッチングトランジスタTswがオフのときにインダクタLに回生電流ia2を供給するために用意される。
電源電圧出力端子140と接地端子130との間には帰還抵抗Ra、Rbが直列に接続される。これら2つの帰還抵抗の共通接続点には抵抗分割比及び出力電圧VOUTに応じた帰還電圧162が生じる。帰還電圧162は後述するPWM回路160に帰還され、電源電圧出力端子140に出力される出力電圧VOUTは所定の大きさに制御される。
スイッチングトランジスタTswの制御電極103は、ノードN1として表示され、そこには信号S1すなわちPWM駆動信号が供給される。PWM駆動信号はパルス幅が時間の経過と共に変化するいわゆるPWM(Pulse Width Modulation)信号である。スイッチングトランジスタTswのオン又はオフ動作はPWM駆動信号に応動する。スイッチングトランジスタTswの第2主電極102、すなわち、出力端子120には制御電極103に供給されるPWM駆動信号(信号S1)とほぼ等しい大きさの信号S2が出力される。信号S2は本書ではスイッチング信号として称し、信号S1すなわちPWM駆動信号と便宜上区別している。
スイッチングトランジスタTswの制御電極103には制御回路100cから信号S1が供給されるが、元々はPWM回路160から供給されるPWM入力信号160a、ロジック回路170から出力されるPWM出力信号170aと同じ信号である。なお、本発明にかかるスイッチングレギュレータにはパルス幅変調(PWM(Pulse Width Modulation))のほかにパルス周波数変調(PFM(Pulse Frequency Modulation))やパルス振幅変調(PAM(Pulse Amplitude Modulation))などのいわゆるパルス駆動信号を適用することができる。
平滑回路100bは、インダクタLとキャパシタCの直列接続体と第2のダイオード素子Dsで構成される。インダクタLのインダクタンスはたとえば68mHであり、キャパシタCの容量はたとえば220μFに選ばれている。この直列接続体は、出力端子120を介してスイッチングトランジスタTswと直列に接続され、電源電圧入力端子110と接地電位端子130との間に設けられる。第2のダイオード素子Dsのカソードは、出力端子120に、そのアノードは、接地電位端子130にそれぞれ接続される。インダクタLとキャパシタCとの共通接続点は電源電圧出力端子140に接続され、電源電圧出力端子140には入力電源電圧VINよりも低いたとえば12Vの直流の出力電源電圧VOUTが出力される。降圧型スイッチングレギュレータは入力電源電圧VINよりも小さな出力電源電圧VOUTを出力する。
集積回路部100aにおいて、検知トランジスタTcの第1主電極(コレクタ)111はノードN3に接続される。ノードN3と電源電圧Vccとの間には抵抗Rが接続される。すなわち、検知トランジスタTcのコレクタ負荷として抵抗Rが用意されている。電源電圧Vccの大きさは入力電源電圧VINの大きさに比べてはるかに小さく、たとえば3.3V又は5Vである。抵抗Rはたとえばポリシリコンで形成され、その抵抗値はたとえば100KΩ程度である。なお、検知トランジスタTcの負荷としては抵抗Rに直列又は並列にトランジスタやダイオードを接続してもよい。検知トランジスタTcの第2主電極(エミッタ)112は出力端子120に接続され、その制御電極(ベース)113は接地電位端子130すなわち接地電位GNDに接続されている。
通常、制御電極113(ベース)の電位は接地電位、すなわち0Vであるから、検知トランジスタTcはオフ状態に置かれている。検知トランジスタTcがオンするのは、第2主電極112、すなわち、出力端子120の電位がマイナス0.7V以下に置かれたときである。しかし、スイッチングレギュレータ100Aが正規に作動している場合は、出力端子120の電位がマイナス0.7V以下に置かれることはない。なぜならば、出力端子120と接地電位端子130との間には第2のダイオード素子Dsが接続され、第2のダイオード素子Dsの順方向立ち上がり電圧は第1のダイオード素子Dの順方向立ち上がり電圧0.7Vよりも低い0.2V〜0.3Vであり、出力端子120の電位がマイナス0.2〜0.3Vに置かれると検知トランジスタTcが作動するよりも先に第2のダイオード素子Dsに電流が流れるからである。
ノイズマスク回路150は、ノードN3に出力される信号S3をフィルタリング又はマスキングするために用意される。出力端子120に、たとえばスパイク状のパルス幅の極めて小さなマイナスの静電気が到来すると、検知トランジスタTcがオンするために、ノードN3には信号S3が比較的短い時間内に現われる。こうした状態は、第2のダイオード素子Dsがオープン状態、すなわち、ノードN3に信号S3が常時現れるのとは異なるために、両者の状態を区別しなければならない。ノイズマスク回路150はこうした状態を区別するために用意される。すなわち、信号S3が有するパルス幅が所定の時間の範囲内であるときは、後段のロジック回路170を制御しないようにしている。
ノイズマスク回路150を構成するに比較的簡便な回路構成は抵抗とキャパシタから成る積分回路を採用することである。抵抗とキャパシタの時定数を適宜設定すれば所定のパルス幅よりも小さなパルス信号成分は減衰させることができる。また、該積分回路とコンパレータを組み合わせ、該コンパレータの一方の入力端子に所定の基準電位を与え、他方の入力端子に上記積分回路から出力された信号を与えて、コンパレータの出力端子から出力された信号に基づきロジック回路170の回路動作を制御するようにしてもよい。また、ノイズマスク回路150は、たとえば、Dフリップフロップ、論理積回路、否定論理積回路、論理和回路、及び否定論理和回路等の少なくとも1つを含ませることができる。たとえば、Dフリップフロップを用いる場合には、Dフリップフロップに入力されるクロック信号の周期より短いノイズが出力された場合にノイズマスク回路150でマスクされノードN4には信号が現れないようにすることができる。いずれにしても、ノイズマスク回路150を用意する目的は、ノードN3に出力される信号S3の時間幅が所定の時間の範囲内であるときには、それらはノイズとみなして、後段の回路を制御しないようにするためである。
制御回路100cは、PWM回路160、ロジック回路170、及びレベルシフト回路180を備える。PWM回路160は、たとえば周波数が200KHz〜1MHzのPWM入力信号160aを生成する。ロジック回路170はたとえば論理積(AND)回路で構成される。ロジック回路170にはPWM入力信号160a及びノイズマスク信号としての信号S4が供給される。正常動作状態すなわち正規の動作状態では信号S4はハイレベルとなり、PWM入力信号160aと同じ信号がロジック回路170からPWM出力信号170aとして出力される。したがって、正常動作状態、すなわち、ノイズマスク回路150が作動していないときには、ロジック回路170から供給されるPWM出力信号170aはPWM入力信号160aに等しい。レベルシフト回路180は、スイッチングトランジスタTswを駆動するに充分な電圧レベルに設定された信号S1、すなわちPWM駆動信号を生成するために用意される。
図1Bは集積回路部100aの外部に取り付けられた第2のダイオード素子Ds、すなわちショットキーバリアダイオードが何らかの原因により電気的にオープン状態に陥ったときの回路動作状態を模式的に示す。参照符号Xがオープン状態の箇所を示す。なお、説明の便宜上、参照符号Xは第2のダイオード素子Dsのカソードがオープン状態であるものとしているが、アノードがオープン状態に陥ることもある。また、カソード及びアノードの両方がオープン状態に陥ることも起こり得る。
第2のダイオード素子Dsが出力端子120と接地電位端子130との間の導電路から外れ電気的にオープン状態に陥ると、第1のダイオード素子Dが第2のダイオード素子の替わりの機能を果たす。すなわち、第1のダイオード素子Dがフライホイールダイオードとして作用する。第1のダイオード素子Dがシリコン系のPN接合ダイオードであるので順方向立ち上がり電圧VFは約0.7Vである。しかし、第1のダイオード素子Dと第2のダイオード素子Dsの働きは全く同等というわけではない。これは、第1のダイオード素子Dはシリコン系のPN接合ダイオードであるので順方向立ち上がり電圧VFはショットキーバリア構造の第2のダイオード素子Dsのそれよりも大きいことに起因する。第2のダイオード素子Dsが正常に作動している間は、出力端子120の電位は接地電位端子130の電位GNDよりも第2のダイオード素子Dsの順方向立ち上がり電圧以下に下がることはない。たとえば、第2のダイオード素子Dsの順方向立ち上がり電圧が0.2Vとすると、出力端子120の電位はマイナス0.2V以下には下がらない。しかし、第2のダイオード素子Dsがオープン状態になり、第1のダイオード素子Dが替わりに作動すると、出力端子120の電位はマイナス0.7Vに置かれる。出力端子120の電位がマイナス0.7Vになると半導体基板上に形成される各領域間に寄生トランジスタ効果が生じる。
出力端子120の電位がマイナス0.7Vに至ると、スイッチングトランジスタTswの第1主電極101、第2主電極102、及び接地電位端子130(GND)との間に形成されるNPN型の寄生トランジスタTpが作動する。寄生トランジスタTpが作動すると、寄生電流ib3が電源電圧入力端子110から寄生トランジスタTpの第1主電極と第2主電極との間の導電路すなわち、コレクタ・エミッタ間、及び出力端子120を介してインダクタLに向かって寄生電流ib3が流れる。こうした寄生電流ib3は集積回路部100a自体の発熱を加速する。これによって寄生トランジスタTpに流れる寄生電流ib3がさらに増加し、半導体集積回路装置100Bの劣化又は破壊を加速することにつながる。
出力端子120の電位がマイナス0.7Vに至ると、検知トランジスタTcがオンする。検知トランジスタTcがオンすると、ノードN3の電位Vn3はノードN2の電位Vn2に等しくなる。すなわちVn3=−0.7Vとなる。
図1Bに用いるノイズマスク回路150は図1Aに示したものとまったく同じである。したがってノイズマスク回路150は信号S3に応動する。すなわち、信号S3がハイレベルからローレベルに遷移したとき、ノイズマスク回路150が作動する。但し、信号S3のローレベルが所定の時間持続されたときに初めて、ノイズマスク回路150の出力すなわちノードN4に現れる信号S4の電位はローレベルに遷移するようにしている。信号S4は一度ローレベルに維持されるとその後はたとえばローレベルにラッチされる。すなわち、ノイズマスク回路150にはラッチ機能が含まれている。
ノイズマスク回路150の出力信号すなわち信号S4がローレベルに維持されると、ロジック回路170から出力されるPWM出力信号170aはローレベルに維持される。PWM出力信号170aはPWM回路160から供給されるPWM入力信号160aがロジック回路170を介して取り出されるものではあるが、信号S4がローレベルに置かれると、正規の動作時にはハイレベルとローレベルが交互に遷移するPWM出力信号170aはローレベルのみに維持される。
PWM出力信号170aがローレベルに維持されると、レベルシフト回路180から出力される信号S1すなわちPWM駆動信号はラッチが解除されるまでの間、ローレベルに維持される。これによりスイッチングトランジスタTswはオフからオンにならないようにオフ状態が維持されたままとなる。なお、このときノードN2、すなわち出力端子120の電位は徐々に接地電位GNDに遷移されるので寄生トランジスタTpはオンからにオフに遷移する。これに伴い、寄生電流ib3の流れは遮断されるので、各回路素子が劣化や破壊するという不具合を排除することができる。
なお図1Bには説明の便宜上、制御回路100cは、集積回路部100aとは別のものとして示したが、制御回路100cは、集積回路部100aと同じ半導体基板上に作り込むことができる。
図2Aは図1Aに示したスイッチングレギュレータ100Aが正規に作動しているときの各ノードの信号を模式的に示す。信号S1はノードN1、すなわち、スイッチングトランジスタTswの制御電極103に供給されるPWM駆動信号を示す。信号S1は、時間tの経過と共にパルス幅が変化するいわゆるPWM信号ではあるが、作図の便宜上簡易に示している。信号S1は、図1Aに示したPWM回路160からロジック回路170及びレベルシフト回路180を介してノードN1に供給される。
信号S2は、スイッチングトランジスタTswの第2主電極102、すなわち、ノードN2(出力端子120)に出力されるスイッチング信号を示す。信号S2は、信号S1すなわちPWM駆動信号とほぼ同じ信号ではあるが、ローレベルが0電位よりも低いマイナスの電位Vn2Lで示される信号として表される。これは出力端子120すなわちノードN2にインダクタLが接続されているためであり、スイッチングトランジスタTswがオンからオフに切り替わっても、インダクタLにエネルギーを供給するために第2のダイオード素子Ds(フライホイールダイオード)を介していわゆる回生電流ia2がインダクタLに流れ続けるためである。
信号S3は、ノードN3、すなわち、検知トランジスタTcの第1主電極111に出力される検知信号を示す。信号S3はいわば、第2のダイオード素子Dsのオープン状態の有無を知らせる信号としての役目を有する。信号S3がハイレベルであるときは第2のダイオード素子Dsは正常状態、すなわち、オープン状態ではないことを示す。もちろん第2のダイオード素子Dsがオープン状態に陥ったときに信号S3がローレベルになるよう取り出してもよい。
信号S4は、ノードN4に取り出された、ノイズマスク信号を示す。ノイズマスク信号は、ノードN3から取り出される信号S3に応動し、信号S3がたとえばハイレベルのとき信号S4がハイレベルになるように設定されている。信号S3と信号S4において両者のハイレベルとローレベルの関係は随時設定することができる。たとえば、信号S3がハイレベルのときに信号S4はローレベルになるように設定してもよい。もちろんこの逆であってもかまわない。すなわち、信号S3がローレベルのときに信号S4はハイレベルになるように設定してもよい。
図2Bは、図1Bに示したスイッチングレギュレータ100B、すなわち、第2のダイオード素子Dsが電気的にオープン状態に陥ったときの各ノードに現れる各信号を模式的に示す。
信号S1はノードN1、すなわち、スイッチングトランジスタTswの制御電極103に供給されるPWM駆動信号を示す。PWM駆動信号(信号S1)は、時間tの経過と共にパルス幅が変化するが、作図の便宜上簡易に示している。信号S1は、図1Bに示したPWM回路160からロジック回路170及びレベルシフト回路180を介してノードN1に供給される。
信号S1に着目すると、時刻t1からt2まではハイレベルが出力され正規の作動状態を呈していることがわかる。時刻t2以降はローレベルに固定されたままで正規のPWM駆動信号が出力されていない状態を示す。すなわち第2のダイオード素子Dsが電気的にオープンに陥った状態を示す。
信号S2は、スイッチングトランジスタTswの第2主電極102、すなわち、ノードN2(出力端子120)に出力されるスイッチング信号を示す。該スイッチング信号は、ノードN1に表れる信号S1、すなわちPWM駆動信号とほぼ同じではあるが、時刻t0から時刻t1まではローレベルが0電位よりも低いマイナスの電位Vn2Lbを呈し、時刻t2以降はローレベルが0電位よりも低いマイナスの電位Vn20Lを呈する。先ず、時刻t0から時刻t1までは第2のダイオード素子Dsはオープンに陥っておらず、正常動作している。したがって、スイッチングトランジスタTswがオンからオフに切り替わったときにも、インダクタLの性質上エネルギーを供給しなければならない。このエネルギーを供給するために第2のダイオード素子Ds(フライホイールダイオード)を介していわゆる回生電流ia2がインダクタLに流れる。これにより、時刻t0から時刻t1まではローレベルが0電位よりも低いマイナスの電位Vn2Lbを呈する。電位Vn2Lbは第2のダイオード素子Dのアノード・カソード間の順方向立ち上がり電圧で決まる。第2のダイオード素子Dsの順方向の立ち上がり電圧がたとえば0.2Vとすると電位Vn2Lbはほぼマイナス0.2Vを示す。
時刻t2以降は第2のダイオード素子Dsがオープン状態に陥っている状態、すなわち異常動作状態である。したがって、スイッチングトランジスタTswがオンからオフに切り替わったときには、時刻t0〜t1と同様にインダクタLの性質上エネルギーを供給しなければならないので、第2のダイオード素子Ds(フライホイールダイオード)の替わりに第1のダイオード素子Dを介していわゆる回生電流ib2がインダクタLに供給される。このため、時刻t2以降はローレベルが0電位よりも低いマイナスの電位Vn20Lを呈する。電位Vn20Lは第1のダイオード素子Dのアノード・カソード間の順方向立ち上がり電圧によって決まり、その大きさはたとえばマイナス0.7Vとなり、第2のダイオード素子Dsが作動しているときに比べると、0.5V程度小さくなる。なお、電位Vn20Lは時刻t4を過ぎると徐々に接地電位0Vに近づく。
信号S3は、ノードN3、すなわち、検知トランジスタTcの第1主電極111に出力される検知信号を示す。検知信号はいわば、第2のダイオード素子Dsのオープン状態の有無を知らせる信号としての役目を有する。信号S3は時刻t0〜t2まではハイレベルを呈し、時刻t2において、ハイレベルからローレベルに遷移する。時刻t3が経過し、時刻t4に達すると信号S3は再びハイレベルに遷移する。これは、出力端子120の電位が再び接地電位すなわち0Vに復帰したためであり、検知トランジスタTcがオフ状態に置かれたためである。
信号S4はノードN4に取り出されたノイズマスク信号を示す。信号S3がハイレベルのとき信号S4がハイレベルになるように設定されている。信号S3と信号S4との間において両者のレベル関係は随時設定することができる。たとえば、信号S3がハイレベルのときに信号S4はローレベルになるように設定してもよい。もちろんこの逆でもよい。すなわち、信号S3がローレベルのときに信号S4はハイレベルになるように設定してもよい。
なお信号S4は、時刻t0から時刻t2までは信号S3に応動する。すなわち、信号S3とS4は同じ挙動を示す。しかし、時刻t2を経過し、時刻t3及び時刻t4では信号S3に応動していないことがわかる。検知トランジスタTcが時刻t2においてオン状態に遷移するとき信号S3はハイレベルからローレベルに遷移する。検知トランジスタTcがオン状態に入ったということは、本来ならば第2のダイオード素子Dsがオープン状態に陥ったことを示唆する。したがって、ノイズマスク回路150は検知トランジスタTcに応動し、直ちに動作状態を遷移させるべきである。しかし、信号S4(ノイズマスク信号)は依然として時刻t2〜t3までの間、ハイレベルを維持したままに置かれている。すなわち、検知トランジスタTcの動作とノイズマスク回路150との動作との間に所定の時間だけ動作状態が反転しない、すなわちタイムラグを持たせている。こうしたタイムラグを設ける理由は、第2のダイオード素子Dsが真にオープン状態であるのか、それとも、擬似的なオープン状態のいずれであるかを的確に区別するためである。たとえば、パルス状のノイズ信号によって検知トランジスタTcがオンした場合には、その状態は擬似的なオープン状態を知らせる信号であると判断し、ノイズマスク回路150の制御を行わないようにしている。
信号S4を参照すると、時刻t2とt3との間にノイズマスク時間t23を設けている。ノイズマスク時間t23の大きさは、たとえばPWM駆動信号の周波数により定める。又はスイッチングレギュレータに施される耐ノイズ対策やスイッチングレギュレータの実装状態、及びスイッチングレギュレータが使用される周囲の環境などを配慮して定める。ここで周囲の環境とはノイズが発生しやすい場所であるのか否かということである。こうしたことを考慮し一般的にノイズマスク時間t23は、たとえば、数nsから数百msの間に選ばれる。しかしノイズマスク時間t23を大きくするにつれて第1のダイオード素子Dによって消費される電力も増加し集積回路部100aの発熱も増加するので好ましいことではない。したがって、ノイズマスク時間t23は集積回路部100aの消費電力も勘案して決めるとよい。
(第2の実施形態)
図3は本発明にかかるスイッチングレギュレータを半導体集積回路装置で構成した一例を模式的に表す。半導体集積回路装置300は、スイッチングトランジスタTsw、検知トランジスタTc、及び第1のダイオード素子Dが半導体集積回路装置で構成される。第2のダイオード素子Ds、すなわちショットキーバリアダイオードは半導体集積回路装置300の外部に用意される。
半導体集積回路装置300の共通の基板としてP型の半導体基板50が用意され、半導体基板の一主面52にはN型の埋め込み層54、56、及び58が選択的に形成される。これらの埋め込み層は例えばバイポーラトランジスタのコレクタ・エミッタ間に介在される抵抗成分を小さくするために用意される。埋め込み層はMOSトランジスタを構成するには必須の構成要件ではないが本発明においては、バイポーラトランジスタがいつでも形成できるようにしておくためにも埋め込み層をあらかじめ用意している。
半導体基板50の一主面52上、及び埋め込み層54、56、及び58上には、N型のエピタキシャル層60が形成される。エピタキシャル層60はP型分離領域62によって島状領域64、66、及び68の3つの島状領域に分離されている。島状領域64にはスイッチングトランジスタTswが、島状領域66には第1のダイオード素子Dが、島状領域68には検知トランジスタTcがそれぞれ形成される。なお、エピタキシャル層60を設けずに、N型ウエル又はP型ウエル内にこれとは同導電型又は異なる導電型の各種領域を形成してもよい。本書ではエピタキシャル層及びウエルを半導体領域として総称する。
スイッチングトランジスタTswが形成される島状領域64の所定の位置には第1のP型領域72が形成され、第1のP型領域72の中には第1のN型領域74が形成される。第1のP型領域72及び第1のN型領域74の一部には各別に電極120a及び102aが各別に被着され、これら電極120aと102aは共通接続され、ノードN2すなわち出力端子120に接続される。第2のN型領域76は島状領域64内に第1のP型領域72をはさみ第1のN型領域74と対向しかつ同じ深さで形成される。
島状領域64に形成されるスイッチングトランジスタTswは、一般的によく知られたLD(Lateral Double Diffused)MOSトランジスタ構造をなす。第1のN型領域74はスイッチングトランジスタTswのソースに、第2のN型領域76はそのドレインにそれぞれ相当する。第2のN型領域76には電極101aが被着される。電極101aは図1に示すスイッチングトランジスタTswの第1主電極101に相当する。第1のN型領域74と第2のN型領域76との間の第1のP型領域72はスイッチングトランジスタTswのチャンネル領域に相当する。第1のP型領域72の上にはゲート酸化膜78が形成され、ゲート酸化膜78上には制御電極103aが形成される。制御電極103aは図1に示すスイッチングトランジスタTswの制御電極103に相当する。なお、島状領域64にはLDMOSトランジスタではなく、他の種類のトランジスタたとえば一般的なMOSトランジスタやIGBTなどを形成してもよい。
島状領域66は第1のダイオード素子Dの形成領域として用意される。すなわち、島状領域66には第2のP型領域82及び第3のN型領域84が形成される。第2のP型領域82は第1のP型領域72と同時にかつ同じ深さで形成される。第3のN型領域84は第1、第2のN型領域74、76と同時に形成される。第2のP型領域82及び第3のN型領域84は第1のダイオード素子Dのそれぞれアノード及びカソードに相当する。第2のP型領域82の一部には電極86が被着され、電極86は接地電位GND、すなわち、接地電位端子130に接続される。第3のN型領域84の一部には電極88が被着され、電極88は図1Aに示されたノードN2、すなわち出力端子120に接続される。
島状領域68は検知トランジスタTcの形成領域として用意される。図3には検知トランジスタTcの第1主電極111すなわちコレクタに相当する第4のN型領域92のみを形成し、第2主電極112及び制御電極113は既存の領域を利用している。すなわち、第2主電極112及び制御電極113はそれぞれ、第1のダイオード素子Dを形成するための第3のN型領域84及び半導体基板50をそれぞれ利用している。第4のN型領域92には電極111aが被着される。電極111aは検知トランジスタTcの第1主電極(コレクタ)111に相当する。
島状領域68に検知トランジスタTcの第1主電極すなわちコレクタのみを形成する構成は、検知トランジスタTcの第2主電極(エミッタ)112は第1のダイオード素子Dのカソードと兼用させることになるので検知トランジスタTcが半導体基板50に占める面積を小さくすることができる。もちろん、検知トランジスタTcは、こうした他の領域を利用するのではなく、島状領域68に検知トランジスタTcのすべての電極、すなわち、第1主電極(コレクタ)はもちろんのこと、第2主電極(エミッタ)及び制御電極(ベース)を形成するようにしてもよい。なお、エピタキシャル層(半導体領域)60の一主面60a上にはたとえばシリコン酸化膜などの絶縁膜94が形成されている。
検知トランジスタTcの第2主電極112と第1のダイオード素子Dのカソードとを兼用させる場合、第3のN型領域84と第4のN型領域92とをできるだけ隣接させて設けるとよい。これによって、検知トランジスタTcのトランジスタ特性は高められ、通常のトランジスタとほぼ同等のトランジスタ動作を得ることができる。
以上の構成により降圧スイッチングレギュレータの平滑回路100bに用いる第2のダイオード素子Ds(ショットキーバリアダイオード)のオープン状態を検知することができる集積回路部100aを同一半導体基板上に構成することができる。
本発明は平滑回路を構成するフライホイールダイオードが何らかの原因でオープン状態に陥ったときに、そのオープン状態を検知する検知トランジスタによって、スイッチングトランジスタ又はそれを含む半導体集積回路装置の劣化や破壊を防止することができるスイッチングレギュレータ及びそれ備えた半導体集積回路装置を提供することができるのでその産業上の利用可能性は極めて高い。
50 半導体基板
52 半導体基板の一主面
54、56、58 埋め込み層
60 エピタキシャル層(半導体領域)
62 P型分離領域
64、66、68 島状領域
72 第1のP型領域
74 第1のN型領域
76 第2のN型領域
78 ゲート酸化膜
82 第2のP型領域
84 第3のN型領域
86、88、101a、111a、102a、120a 電極
92 第4のN型領域
94 絶縁膜
100A、100B スイッチングレギュレータ
100a 集積回路部
100b 平滑回路
100c 制御回路
101、111 第1主電極
102、112 第2主電極
103、103a、113 制御電極
110 電源電圧入力端子
120 出力端子
130 接地電位端子
140 電源電圧出力端子
150 ノイズマスク回路
160 PWM回路
160a PWM入力信号
162 帰還電圧
170 ロジック回路
170a PWM出力信号
180 レベルシフト回路
300 半導体集積回路装置
C キャパシタ
D 第1のダイオード素子
Ds 第2のダイオード素子(ショットキーバリアダイオード)
L インダクタ
N1、N2、N3、N4 ノード
R 抵抗
S1、S2、S3、S4 信号
Tsw スイッチングトランジスタ
Tc 検知トランジスタ
Tp 寄生トランジスタ

Claims (16)

  1. 第1主電極、第2主電極、及び制御電極を有し該制御電極に入力されるパルス駆動信号に応動してオン、オフ動作するスイッチングトランジスタと、
    前記スイッチングトランジスタの第1主電極接続される電源電圧入力端子と、
    前記スイッチングトランジスタの第2主電極が接続される出力端子と、
    前記出力端子に一端が接続されるインダクタと、
    前記インダクタの他端に一端が接続され、他端が接地電位端子に接続されるキャパシタと、
    前記インダクタの他端と前記キャパシタの一端との共通接続点に接続される電源電圧出力端子と、
    前記出力端子にカソードが接続され、前記接地電位端子にアノードが接続される第1のダイオード素子と、
    前記出力端子にカソードが接続され、前記接地電位端子にアノードが接続され、前記第1のダイオード素子と並列に接続される第2のダイオード素子と、
    検知信号が取り出される第1主電極、前記出力端子に接続される第2主電極、及び前記接地電位端子に接続される制御電極とを有する検知トランジスタと、
    を備え、
    前記検知トランジスタは前記接地電位端子と前記出力端子との間の電位差が、前記第1のダイオード素子のアノード・カソード間の順方向立ち上がり電圧なったときにオンして前記スイッチングトランジスタの動作をオフさせるものであり、
    前記第1のダイオード素子はPN接合ダイオードであり、前記第2のダイオード素子はショットキーバリアダイオードであり、
    前記第1のダイオード素子の順方向立ち上がり電圧は、前記第2のダイオード素子のそれよりも大きい、
    ことを特徴とする降圧型スイッチングレギュレータ。
  2. 前記パルス駆動信号はPWM又はPFM又はPAMよりなる信号である請求項1に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  3. 前記検知トランジスタがオフからオンに遷移するのは、前記第2のダイオード素子が前記出力端子と前記接地電位端子との間の導電路から外れて電気的にオープン状態に陥ったときである請求項1に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  4. 前記検知トランジスタはバイポーラNPN型トランジスタであり、前記第1主電極、前記第2主電極、及び前記制御電極はそれぞれコレクタ、エミッタ、及びベースである請求項1に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  5. 前記検知トランジスタの前記コレクタは抵抗を介して前記電源電圧入力端子とは別の電源電圧端子に接続される請求項に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  6. 前記検知トランジスタのコレクタにはノイズマスク回路が接続され、該ノイズマスク回路は前記検知トランジスタの前記コレクタから取り出される検知信号に応動し、前記ノイズマスク回路の出力から取り出される信号に基づき前記スイッチングトランジスタのオン動作をオフ動作に遷移させる請求項に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  7. 前記検知トランジスタがオフからオンに遷移した後、前記ノイズマスク回路の回路動作が切り替わるまでに所定の時間が設けられている請求項に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  8. 前記ノイズマスク回路は、前記所定の時間を設けるための手段として、積分回路、Dフリップフロップ、論理積回路、否定論理積回路、論理和回路、及び否定論理和回路の少なくとも1つを含む請求項に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  9. 前記降圧型スイッチングレギュレータはさらにロジック回路を備え、該ロジック回路の第1の入力端子にはパルス入力信号が、前記ロジック回路の第2の入力端子には、前記ノイズマスク回路から取り出されたノイズマスク信号が入力され、該ノイズマスク信号が所定のレベルから他の所定のレベルに遷移したとき、前記スイッチングトランジスタの前記制御電極に供給される前記パルス駆動信号の供給が遮断される請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  10. 第1主電極、第2主電極、及び制御電極が半導体基板上に作り込まれ、前記第1主電極に所定の直流電源電圧が、前記制御電極にパルス駆動信号が、各別に供給されるスイッチングトランジスタと、
    前記スイッチングトランジスタの第2主電極が接続される出力端子と、
    前記出力端子にカソードが接続され、接地電位端子にアノードが接続され、前記スイッチングトランジスタと共に前記半導体基板上に作り込まれた第1のダイオード素子と
    前記半導体基板上に作りこまれ検知信号が取り出される第1主電極、前記出力端子に接続される第2主電極、及び前記接地電位端子に接続される制御電極とを有する検知トランジスタと、
    を備える半導体集積回路装置であって、
    前記半導体集積回路装置は、前記出力端子にカソードを接続して前記接地電位端子にアノードを接続するように第2のダイオード素子を外部接続して用いられるものであり、
    前記検知トランジスタは、前記接地電位と前記出力端子に供給される電位との電位差が前記第1のダイオード素子のアノード・カソード間の順方向立ち上がり電圧なったときにオンし、前記スイッチングトランジスタの動作をオフさせるものであり、
    前記第1のダイオード素子はPN接合ダイオードであり、前記第2のダイオード素子はショットキーバリアダイオードであり、
    前記第1のダイオード素子の順方向立ち上がり電圧は、前記第2のダイオード素子のそれよりも大きい、
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
  11. 前記スイッチングトランジスタは、Nチャンネル型のMOSトランジスタである請求項10に記載の半導体集積回路装置。
  12. 前記検知トランジスタはバイポーラNPN型トランジスタであり、前記第1主電極、第2主電極、及び制御電極はそれぞれコレクタ、エミッタ、及びベースである請求項10に記載の半導体集積回路装置。
  13. 前記検知トランジスタの前記エミッタ及びベースは、それぞれ前記第1のダイオード素子のカソード及びP型の前記半導体基板を利用して形成される請求項12に記載の半導体集積回路装置
  14. 第1導電型の半導体基板と、該第1導電型半導体基板の一主面上に形成される第2導電型の半導体領域と、前記スイッチングトランジスタを形成するために前記第2導電型の半導体領域内に設けられる第1の島状領域と、前記第1のダイオード素子を形成するために前記半導体領域内に設けられる第2の島状領域と、前記検知トランジスタを形成するために前記半導体領域内に設けられる第3の島状領域を備える請求項10に記載の半導体集積回路装置。
  15. 前記第1の島状領域に形成される前記スイッチングトランジスタはLDMOSトランジスタである請求項14に記載の半導体集積回路装置。
  16. 前記第2の島状領域と前記第3の島状領域は相隣接して前記半導体領域内に設けられる請求項14に記載の半導体集積回路装置。
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