JP5597304B2 - 色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感太陽電池モジュールに関する。
光電変換素子モジュールとして、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感太陽電池モジュールが注目されており、色素増感太陽電池モジュールに関して種々の開発が行われている。
色素増感太陽電池モジュールは一般に、複数個の直列に接続された色素増感太陽電池を備えており、各色素増感太陽電池は、作用極と、対極と、作用極と対極とを連結する環状の封止部とを備えている。そして、作用極は、透明基板と、その上に形成された透明導電膜と、透明導電膜の上に設けられる酸化物半導体層とを有している。このような色素増感太陽電池モジュールとして、例えば下記特許文献1記載のものが知られている。下記特許文献1には、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の対極から延びる導電部材と、他方の色素増感太陽電池の透明導電膜とが、隣り合う封止部の間で接続されている色素増感太陽電池モジュールが開示されている。
国際公開第2009/133689号
ところで、色素増感太陽電池モジュールは、開口を有するケースに収納されることがある。この場合、色素増感太陽電池モジュールは、開口の縁部に沿って設けられた外枠部材の内側に全ての色素増感太陽電池の受光面が収まるように配置される。従って、外枠部材の内側の面積に占める受光面の総面積が大きいほど開口率が高くなる。
このように高い開口率を有することは屋外で使用される色素増感太陽電池モジュールにおいてはもちろん、1つの色素増感太陽電池の発電電流が500mAを下回るようなサイズの小さい色素増感太陽電池モジュールや、屋内などの比較的照度の低い場所で利用する色素増感太陽電池モジュールなどにおいても求められる。特に、サイズの小さい色素増感太陽電池モジュールや、比較的照度の低い場所で利用する色素増感太陽電池モジュールは、屋外で使用される色素増感太陽電池モジュールに比べて受光面積が小さく、受光量が少ない。このため、色素増感太陽電池モジュールにおいては、効率的に発電が行われるよう、特に高い開口率を有することが求められている。
しかし、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う2つの色素増感太陽電池における一方の色素増感太陽電池の対極から延びる導電部材と、他方の色素増感太陽電池の透明導電膜とが、隣り合う封止部の間で接続されている。すなわち、対極の縁部と透明導電膜とが接続される接続箇所は、上述した外枠部材の内側領域などの受光エリア内に存在することになる。このため、接続箇所の面積分だけ発電に寄与しなくなり、開口率が低くなる。特に、接続箇所に必要な面積は通常、受光面積の大きい色素増感太陽電池モジュールでも小さい色素増感太陽電池モジュールでもほとんど変わらない。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池間の接続箇所が受光エリア内にあると、受光面積の小さい色素増感太陽電池モジュールほど開口率が低くなる。ここで、高い開口率を得るためには、接続箇所の面積を小さくすることが考えられる。しかし、この場合、接続箇所における接合強度が低下し、接続信頼性が低下してしまう。従って、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールでは、より高い開口率を得ることは困難であった。
このように特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、開口率向上の点で改善の余地があった。
また、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う封止部同士の間で、隣り合う色素増感太陽電池同士の接続が行われている。このため、隣り合う2つの封止部の間に隙間が存在し、隣り合う2つの封止部はそれぞれその隙間に対して露出される。このため、大気中の水分や空気が色素増感太陽電池の内部に侵入しやすくなる。従って、特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、耐久性の点でも改善の余地があった。
なお、開口率を向上させるために、各色素増感太陽電池の封止部の封止幅を小さくすることも考えられる。しかし、この場合、開口率は向上するものの、封止性能が低下し、耐久性が低下する。
あるいは、色素増感太陽電池の対極に金属基板を使用する場合、開口率を向上させるために、対極に対して作用極と反対側の面にジャンパー線の一端を接続し、隣りの色素増感太陽電池の透明導電膜から、封止部の外側で且つその封止部の側方に張り出す張出し部を設け、この張出し部にジャンパー線の他端を接続することによって、隣り合う色素増感太陽電池同士を受光エリア外で電気的に接続することも考えられる。
しかし、この場合、ジャンパー線は、一方の色素増感太陽電池の対極と、他方の色素増感太陽電池の透明導電膜における張出し部とを接続するため、長くなる傾向にある。このため、例えば色素増感太陽電池モジュールを取り扱う際に作業者の手がジャンパー線に引っ掛かると、ジャンパー線と対極との接続箇所や、ジャンパー線と透明導電膜の張出し部との接続箇所に過大な応力が加わり易い。その結果、接続信頼性が損なわれるおそれがある。
ここで、ジャンパー線に代えて金属膜を用いることも考えられる。金属膜が用いられる場合、作業者の手がジャンパー線に引っ掛かる心配は少ない。しかし、一方の色素増感太陽電池の対極と、他方の色素増感太陽電池の透明導電膜における張出し部とを金属膜を用いて接続すると、金属膜が他方の色素増感太陽電池の対極に接触するおそれがある。その結果、色素増感太陽電池モジュールに動作不良が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、開口率を向上させることができ且つ優れた耐久性を有する色素増感太陽電池モジュールを提供することを第1の目的とする。
また本発明は、開口率を向上させながら接続信頼性を十分に向上させることができ且つ動作不良を十分に防止できる色素増感太陽電池モジュールを提供することを第2の目的とする。
本発明者らは上記第1の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記第1の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、前記色素増感太陽電池が、透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、隣り合う前記第1封止部同士が一体化されている、色素増感太陽電池モジュールである。
この色素増感太陽電池モジュールによれば、第1封止部同士が一体化されている。ここで、隣り合う第1封止部同士が一体化されなければ、隣り合う色素増感太陽電池の間においては、大気に対して露出される封止部が2箇所となる。これに対し、本発明の色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う第1封止部同士が一体化されているため、隣り合う色素増感太陽電池の間において、大気に対して露出される封止部が1箇所となる。また第1封止部同士が一体化されることで、大気から電解質までの水分等の侵入距離が延びる。このため、隣り合う色素増感太陽電池間において、色素増感太陽電池の外部から侵入する水分や空気の量を十分に低減することができる。すなわち、色素増感太陽電池モジュールの封止能を十分に向上させることができる。また本発明の色素増感太陽電池モジュールによれば、隣り合う第1封止部同士が一体化されている。このため、一体化されない第1封止部より封止幅を小さくした状態で第1封止部同士を一体化しても十分な封止幅を確保することが可能となる。すなわち、開口率を向上させながら、第1封止部と第1電極との接着強度、及び、第1封止部と第2電極との接着強度を十分に大きくすることが可能となる。その結果、開口率を向上させることができると共に、色素増感太陽電池モジュールが高温下で使用される場合に電解質が膨張して第1封止部の内側から外側に向かう過大な応力が加えられても、第1電極及び第2電極からの第1封止部の剥離を十分に抑制することができ、優れた耐久性を有することが可能となる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記第1封止部が、隣り合う前記第2電極の間の隙間を通って前記第2電極のうち前記第1電極と反対側まで延びており、前記第2電極の縁部に接着されていることが好ましい。
この場合、第1封止部が、第2電極のうち第1電極と反対側の表面まで延び、第2電極の縁部に接着されている。このため、第2電極に対して第1電極から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第1封止部によって十分に抑制される。
また、第1封止部が、第2電極のうち第1電極と反対側の表面まで延び、第2電極の縁部に接着されているため、大気から電解質までの水分等の侵入距離がより延びる。このため、隣り合う色素増感太陽電池間において、色素増感太陽電池の外部から侵入する水分や空気の量をより十分に低減することができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記封止部が、前記第1封止部と重なるように設けられ、前記第1封止部と共に前記第2電極の縁部を挟持する環状の第2封止部を更に有し、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2封止部同士が一体化され、前記第2封止部が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士間の隙間を通って前記第1封止部と接着されていてもよい。
この場合、第2封止部が、隣り合う第2電極同士間の隙間を通って第1封止部と接着されており、第2電極の縁部が第1封止部と第2封止部とによって挟持されている。このため、第2電極に対して第1電極から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第2封止部によって十分に抑制される。
前記第2封止部は、前記第1封止部よりも高い融点を有することが好ましい。
この場合、第2封止部は、第1封止部よりも硬くなるため、隣り合う色素増感太陽電池の第2電極同士の接触を効果的に防止することができる。また第1封止部は第2封止部よりも柔らかくなるため、封止部に加わる応力を効果的に緩和することができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記封止部は例えば樹脂を含む。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる絶縁材をさらに有し、前記絶縁材の厚さが前記透明導電膜の厚さよりも大きく、前記絶縁材の融点が前記第1封止部の融点よりも高いことが好ましい。
この場合、絶縁材が第1封止部よりも高い融点を有する。このため、例えば色素増感太陽電池モジュールが高温下で使用されて第1封止部が軟化し、第1電極と第2電極との間隔が縮まることがある。このとき、第2電極が透明導電膜に接近しようとしても、絶縁材の厚さが透明導電膜の厚さよりも大きくなっており、且つ絶縁材が、第1封止部よりも高い融点を有するため、第2電極と透明導電膜との接触が十分に防止される。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池における前記透明導電膜が、本体部と、前記本体部から前記複数の色素増感太陽電池の配列方向に対して側方に前記封止部を越えて張り出す張出し部と、前記張出し部から他方の色素増感太陽電池の前記封止部の外側で且つ前記他方の色素増感太陽電池の前記本体部の側方の位置まで延出する延出部とを有し、前記第2電極が金属基板を有し、前記一方の色素増感太陽電池における前記透明導電膜の前記延出部と前記他方の色素増感太陽電池における前記第2電極の前記金属基板とが導電材を介して接続されていることが好ましい。
この場合、色素増感太陽電池における透明導電膜が、本体部から複数の色素増感太陽電池の配列方向に対して側方に封止部を越えて張り出す張出し部と、張出し部から他方の色素増感太陽電池の封止部の外側で且つ他方の色素増感太陽電池の本体部の側方の位置まで延出する延出部とを有し、一方の色素増感太陽電池の透明導電膜における延出部と他方の色素増感太陽電池における第2電極の金属基板とが導電材を介して接続されている。すなわち、本発明の色素増感太陽電池モジュールでは、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の透明導電膜と、他方の色素増感太陽電池の第2電極とが、全ての色素増感太陽電池の封止部を含む受光エリアの外側で接続されている。言い換えると、色素増感太陽電池モジュールにおいて発電に寄与しない接続箇所が受光エリアの外側に設けられている。従って、開口率をより向上させることが可能となる。また、一方の色素増感太陽電池の透明導電膜と、他方の色素増感太陽電池の第2電極とが封止部の外側で接続されているため、透明導電膜と導電材との接続箇所、及び、第2電極と導電材との接続箇所の面積を大きくすることも可能となる。さらに、一方の色素増感太陽電池における透明導電膜の延出部が、張出し部から、他方の色素増感太陽電池の封止部の外側で且つ他方の色素増感太陽電池の本体部の側方の位置まで延出している。すなわち、色素増感太陽電池の透明導電膜が、隣の色素増感太陽電池の第2電極のすぐ近くに設けられている。このため、導電材を短くすることが可能となり、導電材に作業者の手が引っ掛かりにくくなる。その結果、導電材と第2電極との接続箇所、又は導電材と透明導電膜との接続箇所に過大な応力が加わることを防止することができ、色素増感太陽電池モジュールにおける接続信頼性を十分に向上させることができる。また導電材が、隣の色素増感太陽電池の第2電極と接触することが十分に防止されるため、隣り合う第2電極同士が導電材によって電気的に接続されることが十分に防止される。その結果、色素増感太陽電池モジュールの動作不良を十分に防止することも可能となる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記第1封止部のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されることが好ましい。
上記色素増感太陽電池モジュールによれば、第1封止部のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されている。このため、ある色素増感太陽電池が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、第1封止部のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が局所的に高温になっても、その高温になった部分は、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導性を有するため、熱が隣の色素増感太陽電池に伝わりにくくなり、隣の色素増感太陽電池の劣化を十分に抑制できる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記第1電極が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる配線部を更に有し、前記配線部が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記透明導電膜上に設けられる集電配線と、前記集電配線を覆って前記電解質から保護し、前記第1封止部と結合される配線保護層とを有し、前記第1封止部又は前記配線保護層のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されることが好ましい。
上記色素増感太陽電池モジュールによれば、第1封止部又は前記配線保護層のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されている。このため、ある色素増感太陽電池が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、第1封止部又は配線保護層のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が局所的に高温になっても、その高温になった部分は、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導性を有するため、熱が隣の色素増感太陽電池に伝わりにくくなり、隣の色素増感太陽電池の劣化を十分に抑制できる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記第1電極又は前記第2電極との間に、前記第1封止部よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層を含むことが好ましい。
上記色素増感太陽電池モジュールによれば、第1封止部と第1電極又は第2電極との間に第1封止部よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層が設けられている。このため、ある色素増感太陽電池が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、低熱伝導層が局所的に高温になっても、低熱伝導層は、第1封止部よりも低い熱伝導性を有するため、その流動性が低下しにくい。このため、隣り合う色素増感太陽電池の対極同士の相対的位置関係を十分に保持することができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記第1電極が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる配線部を更に有し、前記配線部が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記透明導電膜上に設けられる集電配線と、前記集電配線を覆って前記電解質から保護し、前記第1封止部と結合される配線保護層とを有し、前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記配線保護層又は前記第2電極との間に、前記第1封止部及び前記配線保護層よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層を含むことが好ましい。
上記色素増感太陽電池モジュールによれば、第1封止部と配線保護層又は第2電極との間に第1封止部及び配線保護層よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層が設けられている。このため、ある色素増感太陽電池が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、低熱伝導層が局所的に高温になっても、低熱伝導層は、第1封止部及び配線保護層よりも低い熱伝導性を有するため、その流動性が低下しにくい。このため、隣り合う色素増感太陽電池の対極同士の相対的位置関係を十分に保持することができる。
前記低熱伝導性材料が、樹脂を含むことが好ましい。この場合、低熱伝導層で応力が十分に緩和されるため、第1封止部と第1電極又は第2電極との界面に加えられる応力を十分に緩和することが可能となる。
なお、上記第2の目的を達成する発明は以下のように構成される。
すなわち、上記第2の目的を達成しうる発明は、直列に接続される複数の色素増感太陽電池を有する色素増感太陽電池モジュールにおいて、前記色素増感太陽電池が、透明基板、及び前記透明基板の上に設けられ、本体部を有する透明導電膜を有する第1電極と、前記第1電極に対向し金属基板を含む第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池における前記透明導電膜が、前記本体部から前記複数の色素増感太陽電池の配列方向に対して側方に前記封止部を越えて張り出す張出し部と、前記張出し部から他方の色素増感太陽電池の前記封止部の外側で且つ前記他方の色素増感太陽電池の前記本体部の側方の位置まで延出する延出部とを有し、前記一方の色素増感太陽電池における前記透明導電膜の前記延出部と前記他方の色素増感太陽電池における前記第2電極の前記金属基板とが導電材を介して接続されている色素増感太陽電池モジュールである。
この色素増感太陽電池モジュールによれば、一方の色素増感太陽電池における透明導電膜が、本体部から複数の色素増感太陽電池の配列方向に対して側方に封止部を越えて張り出す張出し部と、張出し部から他方の色素増感太陽電池の封止部の外側で且つ他方の色素増感太陽電池の本体部の側方の位置まで延出する延出部とを有し、延出部と他方の色素増感太陽電池における第2電極の金属基板とが導電材を介して接続されている。すなわち、本発明の色素増感太陽電池モジュールでは、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の透明導電膜と、他方の色素増感太陽電池の第2電極とが、全ての色素増感太陽電池の封止部を含む受光エリアの外側で接続されている。言い換えると、色素増感太陽電池モジュールにおいて発電に寄与しない接続箇所が受光エリアの外側に設けられている。従って、開口率をより向上させることが可能となる。また、一方の色素増感太陽電池の透明導電膜と、他方の色素増感太陽電池の第2電極とが封止部の外側で接続されているため、透明導電膜と導電材との接続箇所、及び、第2電極と導電材との接続箇所の面積を大きくすることも可能となる。さらに、一方の色素増感太陽電池における透明導電膜の延出部が、張出し部から、他方の色素増感太陽電池の封止部の外側で且つ他方の色素増感太陽電池の本体部の側方の位置まで延出している。すなわち、色素増感太陽電池の透明導電膜が、隣の色素増感太陽電池の第2電極のすぐ近くに設けられている。このため、導電材を短くすることが可能となり、導電材に作業者の手が引っ掛かりにくくなる。その結果、導電材と第2電極との接続箇所、又は導電材と透明導電膜との接続箇所に過大な応力が加わることを防止することができ、色素増感太陽電池モジュールにおける接続信頼性を十分に向上させることができる。また導電材が、隣の色素増感太陽電池の第2電極と接触することが十分に防止されるため、隣り合う第2電極同士が導電材によって電気的に接続されることが十分に防止される。その結果、色素増感太陽電池モジュールの動作不良を十分に防止することも可能となる。
前記導電材は金属膜であることが好ましい。
この場合、第2電極の裏面側における凹凸を小さくすることが可能となる。その結果、色素増感太陽電池モジュールを平坦面上に安定して設置することが可能となる。
本発明によれば、開口率を向上させることができ且つ優れた耐久性を有する色素増感太陽電池モジュールが提供される。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの第1実施形態を示す底面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図1の一部切欠き部分底面図である。 図2の第1封止部を示す平面図である。 図2の第2封止部を示す平面図である。 図4の第1封止部を形成するための第1封止部形成体を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの第2実施形態を示す部分断面図である。 図7の色素増感太陽電池モジュールの対極を形成するための対極形成体を示す平面図である。 図8の対極形成体を切断して複数の対極に分割している状態を示す図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの第3実施形態を示す部分断面図である。 図10の対極形成体を切断して複数の対極に分割している状態を示す図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの第4実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず本発明の色素増感太陽電池モジュールの第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの第1実施形態を示す底面図、図2は、図1のII−II線に沿った断面図、図3は、図1の一部切欠き部分底面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池モジュール(以下、「DSCモジュール」と呼ぶことがある)100は、複数(図1では4つ)の色素増感太陽電池(以下、「DSC」と呼ぶことがある)50を有し、複数のDSC50は直列に接続されている。以下、説明の便宜上、DSCモジュール100における4つのDSC50をDSC50A〜50Dと呼ぶことがある。
図2に示すように、複数のDSC50の各々は、作用極10と、作用極10に対向し、金属基板21を有する対極20と、作用極10及び対極20を接合させる封止部30Aとを備えている。作用極10、対極20及び環状の封止部30Aによって形成されるセル空間Cには電解質40が充填されている。
作用極10は、透明基板11及び透明基板11の上に設けられる透明導電膜12を有する透明導電性基板15と、透明導電性基板15の透明導電膜12の上に設けられる少なくとも1つの酸化物半導体層13とを有している。酸化物半導体層13は、環状の封止部30Aの内側に配置されている。透明基板11は、DSC50A〜50Dの共通の透明基板として使用されている。また透明基板11と封止部30Aとの間には絶縁材14が設けられている。絶縁材14は、透明基板11上に直接固定されている。以下、説明の便宜上、DSC50A〜50Dに対応する透明導電膜12を透明導電膜12A〜12Dと呼ぶことがある。なお、本実施形態では、透明導電性基板15によって第1電極が構成されている。
DSCモジュール100において、各DSC50の透明導電膜12A〜12Dはいずれも、一点鎖線で示される四角形状の本体部12aを有している(図1参照)。図3に示すように、本体部12aは、複数の色素増感太陽電池50A〜50Dの配列方向Xに沿った2つの側縁部12bを有している。そして、例えば隣り合う2つのDSC50A,50Bにおいて、一方のDSC50Bにおける透明導電膜12Bは、本体部12aの両側縁部12bからDSC50A〜50Dの配列方向Xに対して側方に張り出す2つの張出し部12cと、各張出し部12cから、隣のDSC50A側に延出する延出部12dとを有している。ここで、延出部12dは、DSC50Aの封止部30Aの外側で且つDSC50Aの本体部12aの側縁部12bに対して側方の位置まで延出している。具体的には、延出部12dは、DSC50Bの封止部30A、及び他方のDSC50Aの封止部30Aに沿って配置されている。そして、2つの延出部12dは、隣のDSC50Aにおける透明導電膜12Aの本体部12aを挟むように配置されている。
そして、DSC50Bにおける透明導電膜12Bの延出部12dと他方のDSC50Aにおける対極20の金属基板21とが導電材60を介して接続されている。導電材60は、封止部30Aの上を通るように配置されている。導電材60としては、本実施形態では金属膜が用いられる。金属膜を構成する金属材料としては、例えば銀又は銅などを用いることができる。
図1に示すように、DSC50Cにおいても、透明導電膜12Cが、本体部12aのほか、張出し部12cと延出部12dとを有している。またDSC50Dにおいても、透明導電膜12Dが、本体部12aのほか、張出し部12cと延出部12dとを有している。
但し、DSC50Aは、既にDSC50Bと接続されており、他に接続されるべきDSC50が存在しない。このため、DSC50Aにおいて、透明導電膜12Aは延出部12dを有していない。
図2に示すように、対極20は、金属基板21と、金属基板21の作用極10側に設けられて触媒反応を促進する触媒層22とを備えている。また隣り合う2つのDSC50において、対極20同士は互いに離間している。本実施形態では、対極20によって第2電極が構成されている。
封止部30Aは、透明導電性基板15と対極20との間に、絶縁材14と重なるように設けられる環状の第1封止部31Aと、第1封止部31Aと重なるように設けられ、第1封止部31Aと共に対極20の縁部20aを挟持する第2封止部32Aとを有している。そして、図4に示すように、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されて第1封止部31が構成されている。別言すると、第1封止部31は、隣り合う2つのDSC50の間に設けられていない環状の部分(以下、「環状部」と呼ぶ)31aと、隣り合う2つのDSC50の間に設けられており、環状の部分31aを仕切る部分(以下、「仕切部」と呼ぶ)31bとで構成されている。また図5に示すように、第2封止部32A同士は、隣り合う対極20の間で一体化され、一体化された第2封止部32Aによって第2封止部32が構成されている。なお、絶縁材14の厚さは、透明導電膜12の厚さよりも大きくなっており、絶縁材14の融点は、第1封止部31Aの融点よりも高くなっている。図5において、符号32aは開口を表す。
また図2に示すように、DSCモジュール100においては、第2封止部32は、対極20のうち作用極10と反対側に設けられる本体部32bと、隣り合う対極20同士の間に設けられる接着部32cとを有している。第2封止部32は、接着部32cによって第1封止部31に接着されている。
上記DSCモジュール100によれば、隣り合う第1封止部31A同士、及び、隣り合う第2封止部32A同士が、隣り合う対極20の間で一体化されている。ここで、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されなければ、隣り合うDSC50の間においては、大気に対して露出される封止部が2箇所となる。これに対し、DSCモジュール100においては、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されているため、隣り合うDSC50の間において、大気に対して露出される封止部が1箇所となる。すなわち、第1封止部31は、環状部31aと、仕切部31bとで構成されているため、隣り合うDSC50の間において、大気に対して露出される封止部が仕切部31bの1箇所のみとなる。また第1封止部31A同士が一体化されることで、大気から電解質40までの水分等の侵入距離が延びる。このため、隣り合うDSC50間において、DSC50の外部から侵入する水分や空気の量を十分に低減することができる。すなわち、DSCモジュール100の封止能を十分に向上させることができる。またDSCモジュール100によれば、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されている。このため、一体化されない第1封止部31Aより封止幅を小さくした状態で第1封止部31A同士を一体化して仕切部31bを形成しても、その仕切部31bにおいて十分な封止幅を確保することが可能となる。すなわち、開口率を向上させながら、第1封止部31Aと透明導電性基板15との接着強度、及び、第1封止部31Aと対極20との接着強度を十分に大きくすることが可能となる。その結果、開口率を向上させることができると共に、DSCモジュール100が高温下で使用される場合に電解質40が膨張して第1封止部31Aの内側から外側に向かう過大な応力が加えられても、透明導電性基板15及び対極20からの第1封止部31Aの剥離を十分に抑制することができ、優れた耐久性を有することが可能となる。
またDSCモジュール100においては、第2封止部32Aが、隣り合う対極20同士間の隙間Sを通って第1封止部31Aと接着されており、対極20の縁部20aが第1封止部31Aと第2封止部32Aとによって挟持されている。このため、対極20に対して作用極10から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第2封止部32Aによって十分に抑制される。また、第2封止部32Aは、隣り合う対極20同士間の隙間Sを通って第1封止部31Aに接着されているため、隣り合うDSC50の対極20同士が接触することが確実に防止される。
さらに絶縁材14の厚さは透明導電膜12の厚さよりも大きくなっており、絶縁材14は、第1封止部31Aよりも高い融点を有している。このため、例えばDSCモジュール100が高温下で使用されて第1封止部31Aが軟化し、透明導電性基板15と対極20との間隔が縮まることがある。このとき、対極20が透明導電膜12に接近しようとしても、絶縁材14の厚さが透明導電膜12の厚さよりも大きくなっており、且つ絶縁材14が、第1封止部31Aよりも高い融点を有するため、対極20と透明導電膜12との接触が十分に防止される。
またDSCモジュール100においては、一方のDSC50における透明導電膜12が、2つの張出し部12cと、張出し部12cの各々から、他方のDSC50側に延出する延出部12dとを有し、延出部12dは、DSC50Aの封止部30Aの外側で且つDSC50Aの本体部12aの側縁部12bに対して側方の位置まで延出している。そして、延出部12dと他方のDSC50における対極20の金属基板21とが導電材60を介して接続されている。すなわち、DSCモジュール100では、隣り合う2つのDSC50において、一方のDSC50の透明導電膜12と、他方のDSC50の対極20とが、全てのDSC50A〜50Dの封止部30Aを含む受光エリアの外側で接続されている。言い換えると、DSCモジュール100において発電に寄与しない接続箇所が受光エリアの外側に設けられている。従って、開口率を向上させることが可能となる。また、一方のDSC50の透明導電膜12と、他方のDSC50の対極20とが受光エリア外で接続されているため、透明導電膜12と導電材60との接続箇所、及び、対極20と導電材60との接続箇所の面積を大きくすることも可能となる。さらに、一方のDSC50における透明導電膜12の延出部12dが、張出し部12cから他方のDSC50Aの封止部30Aの外側で且つDSC50Aの本体部12aの側縁部12bに対して側方の位置まで延出している。すなわち、DSC50Bの透明導電膜12Aが、隣のDSC50Aの対極20のすぐ近くに設けられている。このため、導電材60を短くすることが可能となり、導電材60に作業者の手が引っ掛かりにくくなる。その結果、導電材60と対極20との接続箇所、又は導電材60と透明導電膜12との接続箇所に過大な応力が加わることを防止することができ、DSCモジュール100における接続信頼性を十分に向上させることができる。また導電材60が、隣のDSC50の対極20と接触することが十分に防止されるため、隣り合う対極20同士が導電材60によって電気的に接続されることが十分に防止される。その結果、DSCモジュール100の動作不良を十分に防止することも可能となる。
さらにDSCモジュール100においては、隣り合う2つのDSC50において、一方のDSC50の対極20と、他方のDSC50の透明導電膜12の延出部12dとが、金属膜からなる導電材60によって接続されている。このため、対極20の作用極1と反対側の面における凹凸を小さくすることが可能となり、DSCモジュール100をケースの内壁面などの平坦面上に安定して設置することが可能となる。
次に、上記DSCモジュール100の製造方法について説明する。
まず1つの透明基板11の上に、透明導電膜12を形成してなる透明導電性基板15を用意する。
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、および、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、DSCモジュール100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜10000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電膜12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物で構成される複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電膜12が単層で構成される場合、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。また透明導電膜12として、複数の層で構成される積層体を用いると、各層の特性を反映させることが可能となることから好ましい。中でも、ITOで構成される層と、FTOで構成される層との積層体を用いることが好ましい。この場合、高い導電性、耐熱性及び耐薬品性を持つ透明導電膜12が実現できる。透明導電膜12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD:Spray Pyrolysis Deposition)又はCVD法などが用いられる。
次に、透明導電膜12に対し、例えばYAGレーザ又はCOレーザ等で以下のようにパターニングを行う。すなわち、DSC50A〜50Dに対応する4つの透明導電膜12A〜12Dが四角形状の本体部12a及び張出し部12cを有するようにパターニングを行う。このとき、DSC50B〜50Dに対応する透明導電膜12B〜12Dについては、四角形状の本体部12a及び張出し部12cのみならず、張出し部12cから、隣のDSC50側に延出する延出部12dが形成されるようにパターニングを行う。
次に、透明導電膜12の本体部12aの上に、酸化物半導体層13を形成する。酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子を含む多孔質酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、焼成して形成する。
酸化物半導体層形成用ペーストは、酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO)、酸化シリコン(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。
酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.5〜50μmとすればよい。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、又はバーコート法などを用いることができる。
焼成温度は酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。
次に、隣り合うDSC50の間に配置される絶縁材14を透明基板11上に直接固定する。絶縁材14は、透明基板11上の透明導電膜12と、対極20とが接触してショートすることを防止するために設けられるものである。従って、絶縁材14は、第1封止部31Aより、融点が高いものであれば良い。
絶縁材14としては、例えば低融点ガラス等の無機物や、ポリイミド、紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂などが用いられる。中でも、電解質40の漏洩を効果的に防ぐことから、無機物が好ましい。
絶縁材14の厚さは通常、1〜200μmであり、好ましくは3〜10μmである。
こうして作用極10が得られる。
次に、作用極10の酸化物半導体層13に光増感色素を担持させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な光増感色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させても、光増感色素を酸化物半導体層13に担持させることが可能である。
光増感色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素が挙げられる。
次に、酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。
電解質40は例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオンなどの対が挙げられる。なお、上記揮発性溶媒にはゲル化剤を加えてもよい。また電解質40は、イオン液体と揮発性成分との混合物からなるイオン液体電解質で構成されてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドが好適に用いられる。また揮発性成分としては、上記の有機溶媒やLiI、I、4−t−ブチルピリジン、N−メチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
次に、図6に示すように、第1封止部31を形成するための第1封止部形成体131を準備する。第1封止部形成体131は、1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムにDSC50の数に応じた四角形状の開口131aを形成することによって得ることができる。第1封止部形成体131は、複数の第1封止部形成体131Aを一体化させた構造を有する。
封止用樹脂フィルムとしては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
そして、この第1封止部形成体131を、作用極10の上に接着させる。このとき、第1封止部形成体131は、絶縁材14と重なるように作用極10に接着する。第1封止部形成体131の作用極10への接着は、第1封止部形成体131を加熱溶融させることによって行うことができる。また第1封止部形成体131は、透明導電膜2の本体部12aが第1封止部形成体131の内側に配置されるように作用極1に接着する。
次に、複数の対極20を用意する。
対極20は、上述したように、金属基板21と、金属基板21のうち作用極10側に設けられて対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備えるものである。
金属基板21は、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン、アルミ、ステンレス等の耐食性の金属材料や、上述した透明基板11にITO、FTO等の導電性酸化物からなる膜を形成したもので構成される。金属基板21の厚さは、DSCモジュール100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
次に、上述した第1封止部形成形成体131をもう1つ用意する。そして、複数の対極20の各々を、第1封止部形成体131の各開口131aを塞ぐように貼り合わせる。
次に、対極20に接着した第1封止部形成体131と、作用極10に接着した第1封止部形成体131とを重ね合わせ、第1封止部形成体131を加圧しながら加熱溶融させる。こうして作用極10と対極20との間に第1封止部31が形成される。第1封止部31の形成は、大気圧下で行っても減圧下で行ってもよいが、減圧下で行うことが好ましい。
次に、図5に示すように、第2封止部32を準備する。第2封止部32は、複数の第1封止部32Aを一体化させた構造を有する。第2封止部32は、1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムにDSC50の数に応じた四角形状の開口32aを形成することによって得ることができる。第2封止部32は、第1封止部31と共に対極20の縁部20aを挟むように対極20に貼り合わせる。第2封止部32の対極20への接着は、第2封止部32を加熱溶融させることによって行うことができる。
封止用樹脂フィルムとしては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。第2封止部32の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料は、第1封止部31の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料よりも高い融点を有することが好ましい。この場合、第2封止部32Aは、第1封止部31Aよりも硬くなるため、隣り合うDSC50の対極20同士の接触を効果的に防止することができる。また第1封止部31Aは第2封止部32Aよりも柔らかくなるため、封止部30Aに加わる応力を効果的に緩和することができる。
最後に、導電材60を構成する金属材料を含むペーストを用意し、このペーストを、対極20から、隣りのDSC50の透明導電膜12の延出部12dにわたって塗布し、硬化させる。このとき、光増感色素への悪影響を避ける観点から、ペーストとして、90℃以下の温度で硬化させることが可能な低温硬化型のペーストを用いることが好ましい。こうして、対極20と、隣のDSC50の透明導電膜12とを接続する導電材60が得られる(図1参照)。
以上のようにしてDSCモジュール100が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明のDSCモジュールの第2実施形態について図7を参照しながら詳細に説明する。図7は、本発明のDSCモジュールの第2実施形態を示す部分断面図である。なお、図7において、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態のDSCモジュール200は、作用極210が、第1封止部31Aと透明基板11との間に、絶縁材14に代えて、隣り合うDSC50の透明導電膜12同士を結ぶように設けられる配線部211と、配線部211と第1封止部31Aとの間に設けられる低熱伝導層216とを備える点で第1実施形態のDSCモジュール100と相違する。
配線部211は、隣り合うDSC50の透明導電膜12上の各々に設けられる集電配線212と、集電配線212を電解質40から保護する配線保護層213とを有する。配線保護層213は、集電配線212を覆って電解質40から保護し、透明基板11と直接接触する第1配線保護層214と、第1配線保護層214を覆って集電配線212を電解質40から保護する第2配線保護層215とを備えている。
低熱伝導層216は、第1封止部31A及び配線保護層213の各々を構成する材料よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導性材料で構成されている。このような低熱伝導性材料としては、例えば第1封止部31Aとしてポリエチレンを用い、第1配線保護層214としてガラスを用い、第2配線保護層215としてポリイミドを用いた場合には、ポリプロピレンやポリスチレンなどの樹脂を用いることができる。
低熱伝導層216の厚さは例えば20〜60μmである。
本実施形態のDSCモジュール200によれば、第1封止部31Aと配線保護層213との間に第1封止部31A及び配線保護層213よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導層216が設けられている。このため、あるDSC50が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、低熱伝導層216が局所的に高温になっても、低熱伝導層216は、第1封止部31A及び配線保護層213よりも低い熱伝導性を有するため、その流動性が低下しにくい。このため、隣り合うDSCの対極20同士の相対的位置関係を十分に保持することができる。すなわち、低熱伝導層216の流動性が低下しにくいため、対極20の縁部20aが透明導電膜12に近づくことがより十分に抑制される。このため、対極20同士が接触することがより十分に抑制される。
ここで、低熱伝導層216の熱伝導率と、第1封止部31A及び配線保護層213のうち最も熱伝導率が低い層の熱伝導率との差は、好ましくは0.1W/m・K以上であり、より好ましくは、0.10〜0.6W/m・Kであり、さらに好ましくは0.15〜0.4W/m・Kである。この場合、隣り合うDSC50の対極20同士の相対的位置関係をより十分に保持することができる。
次に、DSCモジュール200の製造方法について説明する。
DSCモジュール200の製造方法は、第1封止部31Aと透明基板11との間に、絶縁材14を形成する代わりに、配線部211及び低熱伝導層216を順次形成する点で第1実施形態のDSCモジュール100の製造方法と相違する。
配線部211は、作用極10に第1封止部形成体131を接着させる工程の前に行う。具体的には、配線部211は、隣り合う2つの透明導電膜12の上にそれぞれ集電配線212を形成した後、これらの集電配線212を覆うように、配線保護層213を形成する。このとき、集電配線212は、銀等を含むペーストを透明導電膜12の表面に塗布し、乾燥後、焼成することにより形成することができる。また第1配線保護層214は、上記第1配線保護層214を構成する材料を含むペーストを集電配線211、透明導電膜12および透明基板11の表面に塗布し、乾燥後、必要に応じて焼成することにより形成できる。第2配線保護層215は、第2配線保護層215を構成する材料を含むペーストを第1配線保護層214の表面に塗布し、乾燥した後、必要に応じて焼成することにより得ることができる。
低熱伝導層216は、上記低熱伝導性材料を含むペーストを配線保護層213の表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
なお、DSCモジュール200の製造方法においては、対極20は、第1実施形態と同様、予め複数の対極20を用意することにより作製すればよいが、対極20は以下のように作製することが、生産効率を向上させる観点からは好ましい。
すなわち、まず図8に示すように、1枚の対極形成体220を用意する。そして、この1枚の対極形成体220を、第1封止部形成体131の全開口131aを塞ぐように貼り合わせる。
次に、対極形成体220に接着した第1封止部形成体131と、作用極10に接着した第1封止部形成体131とを重ね合わせ、第1封止部形成体131を加圧しながら加熱溶融させる。こうして作用極10と対極形成体220との間に第1封止部31Aが形成される。
次に、対極形成体220をレーザ加工により切断して複数の対極20に分割する。具体的には、図9に示すように、対極形成体220のうち、第1封止部31Aと接触している部分にレーザ光源230からのレーザ光Lを照射することにより、対極形成体220を切断して複数の対極20に分割する。
ここで、対極形成体220の切断は、切断部分を発熱させて溶融させることによって行われる。このとき、第1封止部31Aと配線部211の配線保護層213との間に、第1封止部31Aよりも低い熱伝導性を有する低熱伝導層216が設けられているため、対極形成体220を切断している間、切断部分の熱が拡散することが十分に抑制される。このため、対極形成体220を効率よく切断することができる。
上記レーザ光源230としては、パルスレーザ光源が用いられる。
上記レーザ光Lの波長は、1000nm以上であればよく、好ましくは1000〜2000nmであり、より好ましくは1000〜1200nmである。
上記レーザ光Lのパルス幅は、特に限定されるものではないが、通常は150ns以下であり、好ましくは100ns以下である。但し、5ns以上であることが好ましい。この場合、対極形成体220の切断部分により十分な熱量を加えることができる。
単位走査距離当たりの照射エネルギーは、0.01〜0.3J/mmとすることが好ましく、0.06〜0.09J/mmとすることがより好ましい。単位走査距離当たりの照射エネルギーを0.01〜0.3J/mmとすることで、第1封止部31Aなどの他の部材にダメージを与えないで切断でき、かつ、切断回数を少なくすることができる。
1箇所あたりの切断回数は、1回であっても複数回であってもよいが、1回であることが生産効率の点から好ましい。
<第3実施形態>
次に、本発明のDSCモジュールの第3実施形態について図10を参照しながら詳細に説明する。図10は、本発明のDSCモジュールの第3実施形態を示す部分断面図である。なお、図10において、第1及び第2実施形態と同一又は同等の構成要素については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態のDSCモジュール300は、低熱伝導層216が、第1封止部31Aと透明基板11との間に代えて、第1封止部31Aと対極20との間に設けられる点で第2実施形態のDSCモジュール200と相違する。
本実施形態のDSCモジュール300によれば、第1封止部31Aと対極20との間に第1封止部31A及び配線保護層213よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導層216が設けられている。このため、あるDSC50が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、低熱伝導層216が局所的に高温になっても、低熱伝導層216は、第1封止部31A及び配線保護層213よりも低い熱伝導性を有するため、その流動性が低下しにくい。このため、隣り合うDSC50の対極20同士の相対的位置関係を十分に保持することができる。すなわち、低熱伝導層216の流動性が低下しにくいため、対極20の縁部20aが透明導電膜12に近づくことがより十分に抑制される。このため、対極20同士が接触することがより十分に抑制される。
ここで、低熱伝導層216の熱伝導率と、第1封止部31A及び配線保護層213のうち最も熱伝導率が低い層の熱伝導率との差は、第2実施形態と同様の理由から、好ましくは0.1W/m・K以上であり、より好ましくは、0.1〜0.6W/m・Kであり、さらに好ましくは0.15〜0.4W/m・Kである。
次に、DSCモジュール300の製造方法について説明する。
DSCモジュール300の製造方法は、低熱伝導層216を、作用極10に第1封止部形成体131を接着させる工程の前に作用極10に固定するのではなく、対極20に第1封止部形成体131を接着させる工程の前に対極20に固定する点で第2実施形態のDSCモジュール200の製造方法と相違する。
なお、DSCモジュール300の製造方法においても、第2実施形態のDSCモジュール200の製造方法と同様、対極20は、レーザ光源230からのレーザ光Lを照射することによって作製することが、生産効率を向上させる観点から好ましい。
ここで、図11に示すように、対極20を形成するための対極形成体220の切断は、切断部分を発熱させて溶融させることによって行われる。このとき、第1封止部31と対極形成体220との間に、第1封止部31Aよりも低い熱伝導性を有する低熱伝導層216が設けられているため、対極形成体220を切断している間、切断部分の熱が拡散することが十分に抑制される。特に、本実施形態では、第2実施形態と異なり、低熱伝導層216が対極形成体220に直接接触している。このため、対極形成体220を切断している間に、その切断箇所で発生する熱が拡散することが効果的に抑制され、対極形成体220をより効率よく切断することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明のDSCモジュールの第4実施形態について図12を参照しながら詳細に説明する。図12は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの第4実施形態を示す部分断面図である。なお、図12において、第1〜第3実施形態と同一又は同等の構成要素については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態のDSCモジュール400は、第1封止部31Aと配線保護層213との間に低熱伝導層216を有しておらず、第1封止部31のうちの仕切部31bが、環状部31aよりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されている点で第2実施形態のDSCモジュール200と相違する。
本実施形態のDSCモジュール400によれば、あるDSC50が太陽光の熱などにより局所的に高温になって、第1封止部31のうちの仕切部31bが局所的に高温になっても、その高温になった仕切部31bは、隣り合う2つのDSC50の間に設けられていない環状部31aよりも低い熱伝導性を有するため、熱が隣のDSC50に伝わりにくくなり、隣のDSC50の劣化を十分に抑制できる。
なお、第1封止部31の環状部31aを構成する材料は、アイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂から適宜選択される。第1封止部31の仕切部31bを構成する材料は、環状部31aを構成する材料よりも低い熱伝導性を有する低熱伝導性材料であればよく、例えばポリプロピレン、ポリスチレンなどの樹脂などが挙げられる。
本実施形態のDSCモジュール400における第1封止部31は、例えば環状部31aのみを作用極210上に形成した後、仕切り部31bを環状部31aの内側で且つ配線部211上に真空ラミネートにより形成すればよい。
ここで、第1封止部31Aの環状部31aの熱伝導率と、仕切部31bの熱伝導率との差は、0.1W/m・K以上であり、より好ましくは、0.10〜0.6W/m・Kであり、さらに好ましくは0.15〜0.4W/m・Kである。
本発明は、上記第1〜第4実施形態に限定されるものではない。例えば上記第1〜第4実施形態では、透明導電膜12B〜12Dの各々が2つの張出し部12cを有しているが、透明導電膜12B〜12Dは張出し部12cを2つ有する必要はなく、1つのみ有していてもよい。この場合、透明導電膜12B〜12Dは延出部12dを1つのみ有することになる。
また上記第1〜第4実施形態では、DSC50B、50C、50Dにおいて、透明導電膜12B,12C,12Dが2つの張出し部12c及び2つの延出部12dとを有しているが、開口率を向上させることができ且つ優れた耐久性を有するという第1の目的を達成する観点からは、透明導電膜12B,12C,12Dにおいて、張出し部12c及び延出部12dは必ずしも必要なものではなく、省略が可能である。
更に、上記第1〜第4実施形態では、第2封止部32Aが第1封止部31Aに接着されているが、第2封止部32Aは第1封止部31Aに接着されていなくてもよい。
また上記第1〜第4実施形態では、第1封止部31Aと第2封止部32Aとが同一材料で構成される場合、封止部30Aでは、第1封止部31Aが隣り合う対極20同士間の隙間Sを通って対極20のうち作用極10と反対側まで延び、対極20の縁部20aに接着していることになる。
この場合、第1封止部31Aが、対極20のうち作用極10と反対側の表面まで延び、対極20の縁部20aに接着されている。このため、対極20に対して作用極10から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第1封止部31Aによって十分に抑制される。
また、第1封止部31Aが、対極20のうち作用極10と反対側の表面まで延び、対極20の縁部20aに接着されているため、大気から電解質40までの水分等の侵入距離がより延びる。このため、隣り合うDSC50間において、DSC50の外部から侵入する水分や空気の量をより十分に低減することができる。
さらに上記第1〜第4実施形態では、封止部30Aが第1封止部31Aと第2封止部32Aとで構成されているが、第2封止部32Aは省略されてもよい。
さらにまた上記第1実施形態では、絶縁材14の厚さが透明導電膜12の厚さよりも大きく、絶縁材14の融点が第1封止部31の融点よりも高くなっているが、絶縁材14の厚さは透明導電膜12の厚さ以下であってもよく、絶縁材14の融点は第1封止部31の融点以下であってもよい。また上記第1実施形態では、絶縁材14が設けられているが、第1封止部31Aとして、十分に融点の高い材料が用いられる場合には対極20と透明導電膜12とのショートを十分に防止することができるため、省略が可能である。
さらに、上記第1〜第4実施形態では、隣り合うDSC50の環状の第1封止部31A同士は一体化されているが、開口率を向上させながら接続信頼性を十分に向上させることができ且つ動作不良を十分に防止できるという第2の目的を達成する観点からは、隣り合うDSC50の環状の第1封止部31A同士は必ずしも一体化されていなくてもよい。すなわち、環状の第1封止部31A同士は互いに離間されていてもよい。
さらに上記第1〜第4実施形態では、導電材60が金属膜で構成されているが、導電材60は金属膜に限られず、ジャンパー線等で構成されてもよい。
さらに上記第4実施形態では、第1封止部31のうちの仕切部31bが、環状部31aよりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されているが、第1封止部31の仕切り部31bが環状部31aと同一の材料で構成され、第1配線保護層214又は第2配線保護層215のうち、仕切り部31bと透明基板11との間に設けられる部分が、環状部31aと透明基板11との間に設けられる部分より低い熱伝導性を有する熱伝導性材料で構成されていてもよい。また第1封止部31のうちの仕切部31bが、環状部31aよりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成されるとともに、第1配線保護層214又は第2配線保護層215のうち、仕切部31bと透明基板11との間に設けられる部分が、環状部31aと透明基板11との間に設けられる部分より低い熱伝導性を有する熱伝導性材料で構成されていてもよい。
さらに上記第2〜第4実施形態では、配線部211が設けられているが、配線部211は必ずしも必要なものではなく、省略が可能である。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まずガラスからなる厚さ1mmの透明基板の上に、厚さ1μmのFTOからなる透明導電膜を形成してなる透明導電性基板を準備した。そして、COレーザ(ユニバーサルシステム社製V−460)によって1列に配列された4つの透明導電膜が形成されるようにパターニングを行った。パターニングは、4つの透明導電膜がそれぞれ、3cm×5cmの矩形状の本体部を有するように形成し、本体部同士間の間隔が0.5mmとなるようにした。また、4つの透明導電膜のうち3つの透明導電膜については、本体部の両側縁部の各々から張り出す2つの張出し部と、2つの張出し部の各々から、隣のDSCに対応する透明導電膜の本体部の側縁部に対して側方の位置まで延びる延出部とが形成されるようにした。このとき、張出し部の張出し方向の長さは1cmとし、張出し部の幅は3mmとした。また延出部の幅は2mmとし、延出部の延出方向の長さは2cmとなるようにした。
次に、透明導電膜の本体部の上に、チタニアを含む酸化物半導体層形成用ペーストを塗布し乾燥した後、500℃で1時間焼成した。こうして酸化物半導体層13を有する作用極を得た。
次に、低融点ガラスを含むペーストを、スクリーン印刷により本体部同士間の領域に塗布した後に焼成し、隣り合う本体部同士間の領域に低融点ガラスからなる絶縁材(融点:495℃)を形成した。このとき、絶縁材の厚さは60μmであった。
次に、作用極を、N719からなる光増感色素を0.3mmol含み、溶媒を、アセトニトリルとtertブタノールとを1:1の体積比で混合してなる混合溶媒とした色素溶液中に一昼夜浸漬させた後、取り出して乾燥させ、酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。
次に、酸化物半導体層の上に、ヨウ素レドックスからなる電解質を塗布し乾燥させて電解質を配置した。
次に、第1封止部を形成するための第1封止部形成体を準備した。第1封止部形成体は、12cm×5cm×50μmのエチレン−メタクリル酸共重合体(商品名:ニュクレル、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が2.8cm×4.8cm×50μmの大きさとなるように、且つ、幅が1mmとなるように第1封止部形成体を作製した。
そして、この第1封止部形成体を、作用極の上に載せた後、第1封止部形成体を加熱溶融させることによって作用極に接着させた。
次に、4枚の対極を用意した。各対極は、2.95cm×5cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ10nmの白金からなる触媒層を形成することによって用意した。また、上記第1封止部形成体をもう1つ準備し、この第1封止部形成体を、対極のうち作用極と対向する面に、上記と同様にして接着させた。
そして、作用極に接着させた第1封止部形成体と、対極に接着させた第1封止部形成体とを対向させ、第1封止部形成体同士を重ね合わせた。そして、この状態で第1封止部形成体を加圧しながら第1封止部形成体を加熱溶融させた。こうして作用極と対極との間に第1封止部を形成した。
次に、第2封止部を準備した。第2封止部は、13cm×6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が、2.8cm×4.8cm×50μmの大きさとなるように且つ、外周部の幅が1.5mmで、外周部の内側開口を仕切る仕切部の幅が1mmとなるように第2封止部を作製した。第2封止部は、第1封止部と共に対極の縁部を挟むように対極に貼り合わせた。このとき、第2封止部を対極に押しつけながら第1封止部及び第2封止部を加熱溶融させることによって対極及び第1封止部に貼り合せた。
最後に、低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、D−500)を用意し、対極から、隣のDSCに対応する透明導電膜の延出部にわたって塗布し、30℃で12時間硬化させた。こうして、銀からなり、対極と、隣のDSCに対応する透明導電膜の延出部とを接続する導電材としての金属膜を形成した。金属膜のサイズは、7mm×10mm×10μmであった。こうしてDSCモジュールを得た。得られたDSCモジュールにおいて、隣り合う対極間におけるDSCの配列方向の間隔Dは0.5mmであり、封止部(仕切部)の幅Wは1mmであった。
(実施例2〜3)
透明導電膜、第1封止部、第2封止部、絶縁材、隣り合う対極間におけるDSCの配列方向の間隔D及び封止部(仕切部)の幅Wを表1に示す通りに変更したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例4〜7)
透明導電膜、第1封止部、第2封止部、絶縁材、隣り合う対極間におけるDSCの配列方向の間隔D及び封止部(仕切部)の幅Wを表1に示す通りに変更したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例8)
まずガラスからなる厚さ1mmの透明基板の上に、厚さ1μmのFTOからなる透明導電膜を形成してなる透明導電性基板を準備した。そして、COレーザ(ユニバーサルシステム社製V−460)によって1列に配列された4つの透明導電膜が形成されるようにパターニングを行った。パターニングは、4つの透明導電膜が、3cm×5cmの矩形状の本体部を有するように形成し、本体部同士間の間隔が0.5mmとなるようにした。また、4つの透明導電膜のうち3つの透明導電膜については、本体部の両側縁部の各々から張り出す2つの張出し部と、2つの張出し部の各々から、隣のDSCに対応する透明導電膜の本体部の側縁部に対して側方の位置まで延びる延出部とが形成されるようにした。このとき、張出し部の張出し方向の長さは1cmとし、張出し部の幅は3mmとした。また延出部の幅は2mmとし、延出部の延出方向の長さは2cmとなるようにした。
次に、透明導電膜の本体部の上に、チタニアを含む酸化物半導体層形成用ペーストを塗布し乾燥した後、500℃で1時間焼成した。
次に、銀を含むペーストを、透明導電膜上に塗布し、乾燥した後、500℃で1時間焼成して集電配線を得た。続いて、隣り合う透明導電膜の各々の上に形成した集電配線を含むように、低融点ガラスを含むペーストを、スクリーン印刷により塗布した後に500℃で1時間焼成し、第1配線保護層を形成した。なお、低融点ガラスの熱伝導率は、0.76W/m・Kであった。
続いて、第1配線保護層に、ポリイミドを含むペーストを、スクリーン印刷により塗布した後に350℃で1時間加熱し、第2配線保護層を形成した。ここで、ポリイミドの熱伝導率は、0.31W/m・Kであった。続いて、第2配線保護層の上に、ポリプロピレン(以下、「PP」と呼ぶ)を含むペーストを塗布した後、乾燥させて、厚さ0.06mmの低熱伝導層を得た。なお、PPの熱伝導率は、0.125W/m・Kであった。こうして作用極を得た。
次に、実施例1と同様にして、作用極の酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。
次に、酸化物半導体層の上に、実施例1と同様にして電解質を配置した。
次に、実施例1と同様にして、第1封止部を形成するための第1封止部形成体を準備した。なお、第1封止部形成体を構成するニュクレルの熱伝導率は、0.33W/m・Kであった。
そして、この第1封止部形成体を、作用極の上に低熱伝導層に重なるように載せた後、第1封止部形成体を加熱溶融させることによって作用極に接着させた。
次に、1枚の対極形成体を用意した。対極形成体は、2.95cm×5cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ10nmの白金からなる触媒層を形成することによって用意した。また、上記第1封止部形成体をもう1つ準備し、この第1封止部形成体を、対極形成体のうち作用極と対向する面に、実施例1と同様にして接着させた。
そして、作用極に接着させた第1封止部形成体と、対極形成体に接着させた第1封止部形成体とを対向させ、第1封止部形成体同士を重ね合わせた。そして、この状態で第1封止部形成体を加圧しながら第1封止部形成体を加熱溶融させた。こうして作用極と対極形成体との間に第1封止部を形成した。
次に、1枚の対極形成体を、レーザ加工により切断し、4つの対極に分割した。このときのレーザ加工の条件は以下の通りとした。

(1)レーザ光源
Yb:ファイバーレーザー(発振波長:1090nm、製品名:MD−F3000、(株)キーエンス製)
(2)レーザ光のパルス幅
50ns
(3)単位走査距離当たりの照射エネルギー
0.06J/mm
次に、第2封止部を準備した。第2封止部は、13cm×6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が2.8cm×4.8cm×50μmの大きさとなるように且つ外周部の幅が1.5mmで、外周部の内側開口を仕切る仕切部の幅が1mmとなるように第2封止部を作製した。第2封止部は、第1封止部と共に対極の縁部を挟むように対極に貼り合わせた。このとき、第2封止部を対極に押しつけながら第1封止部及び第2封止部を加熱溶融させることによって対極及び第1封止部に貼り合せた。
最後に、低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、D−500)を用意し、対極から、隣のDSCに対応する透明導電膜の延出部にわたって塗布し、30℃で12時間硬化させた。こうして、銀からなり、対極と、隣のDSCに対応する透明導電膜の延出部とを接続する導電材を形成した。導電材のサイズは、7mm×10mm×10μmであった。こうしてDSCモジュールを得た。
(実施例9)
低熱伝導層を形成せず、隣り合う2つのDSCの間に設けられない環状の部分、隣り合う2つのDSCの間に設けられて環状部分を仕切る仕切部を真空ラミネートで順次形成し、環状の部分がニュクレルで構成され、仕切部がポリプロピレンで構成されるように第1封止部形成体を準備したこと以外は、実施例8と同様にしてDSCモジュールを作製した。なお、表1において、第1封止部の材質、融点及び熱伝導率の欄における上段には、環状部分の材質、融点及び熱伝導率が示され、下段には、仕切部の材質、融点及び熱伝導率が示されている。
(比較例1〜4)
透明導電膜として、延出部を有しないものを形成するとともに、第1封止部、第2封止部、隣り合う対極間におけるDSCの配列方向の間隔D及び封止部(仕切部)の幅Wを表1に示す通りに変更し、隣り合う対極の間において対極と隣のDSCの透明導電膜とを、ジャンパ線を介して接続したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(比較例5)
透明導電膜として、延出部を有しないものを形成するとともに、第2封止部を使用せず、第1封止部を、幅1mmで、2.8mm×4.8mmの開口を有する4つの四角環状の封止部とし、隣り合うDSCの封止部の間隔を2mmとし、封止部の間において対極の縁部と隣のDSCの透明導電膜を、ジャンパ線を介して接続したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(比較例6)
4つのDSCの一端側にある1番目のDSCから2番目及び4番目のDSCの封止部及び対極をそれぞれ、4つのDSCの配列方向に対して側方に(DSCの配列方向に直交する方向に)2mmずらして2番目及び4番目のDSCの透明導電膜を露出させ、露出した透明導電膜と、隣のDSCの対極とを実施例1と同様の導電材を介して接続したこと以外は比較例5と同様にしてDSCモジュールを作製した。すなわち、DSCモジュールにおいては、隣り合う対極間のDSCの配列方向に直交する方向における位置ズレGは2mmであった。
(参考例1)
第1封止部を、幅1mmで、2.8mm×4.8mmの開口を有する4つの四角環状の封止部としたこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
実施例1〜9及び比較例1〜4で得られたDSCモジュールについて、上述した第1の目的を達成できたかどうかを調べるために、開口率を測定した。結果を表1に示す。なお、開口率の合格基準は下記の通りとした。
合格:90%以上
また、実施例1〜9及び比較例1〜4で得られたDSCモジュールについて、製造直後の発電効率(初期発電効率)を測定した後、85℃の環境下で発電効率を測定し、発電効率が30%低下するまでの時間を測定した。ここで、発電効率は、AM1.5、100mW/cmの入射光に対するエネルギー変換効率であり、光の入射面積として、酸化チタン多孔質膜の面積のみを考慮した場合の値である。そして、この時間を耐久時間と呼び、DSCモジュールの耐久性の指標とした。結果を表1に示す。なお、耐久性の合格基準は下記の通りとした。

合格:1000時間以上

Figure 0005597304
表1に示すように、実施例1〜9で得られたDSCモジュールは、開口率及び耐久性の点で合格基準に達していることが分かった。これに対し、比較例1〜2で得られたDSCモジュールは、耐久性の点では合格基準に達していたものの、開口率の点では合格基準に達していなかった。一方、比較例3〜4で得られたDSCモジュールは、開口率の点では合格基準に達していたものの、耐久性の点では合格基準に達していなかった。
以上より、本発明のDSCモジュールによれば、開口率を向上させることができ、且つ優れた耐久性を有することが確認された。
次に、実施例1、参考例1、比較例5及び比較例6で得られたDSCモジュールについて、上述した第2の目的を達成できたかどうかを調べるために、開口率を測定した。結果を表2に示す。なお、表2において、第1封止部の一体化の欄の「A」は、4つの第1封止部が一体化されていることを意味し、「B」は、4つの第1封止部が一体化されていないことを意味する。
Figure 0005597304
表2に示すように、実施例1及び参考例1で得られたDSCモジュールは、開口率の点で合格基準に達していた。これに対し、比較例5及び6で得られたDSCモジュールは、開口率の点で合格基準に達していなかった。
また実施例1及び参考例1のDSCモジュールにおいては、隣り合う2つのDSCにおいて、一方のDSCの対極と他方のDSCの透明導電膜の延出部とが金属膜で接続されている。このため、作業者の手が引っ掛かる心配がなくなり、接続信頼性を十分に向上させることができるものと考えられる。また金属膜が、隣の色素増感太陽電池の対極と接触することが十分に防止されているため、隣り合う対極同士が金属膜によって電気的に接続されることが十分に防止される。その結果、DSCモジュールの動作不良を十分に防止することも可能となると考えられる。
10,210…作用極
11…透明基板
12…透明導電膜
13…酸化物半導体層
14…絶縁材
15…透明導電性基板(第1電極)
20…対極(第2電極)
20a…対極の縁部
21…金属基板
30A…封止部
31A…第1封止部
32A…第2封止部
50,50A〜50D…色素増感太陽電池
100,200,300,400…色素増感太陽電池モジュール
211…配線部
212…集電配線
213…配線保護層
214…第1配線保護層
215…第2配線保護層
216…低熱伝導層

Claims (10)

  1. 電解質を有する複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、
    前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、
    前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、
    隣り合う前記第1封止部同士が一体化され、
    前記第1封止部が、隣り合う前記第2電極の間の隙間を通って前記第2電極のうち前記第1電極と反対側まで延びており、前記第2電極の縁部に接着されている、色素増感太陽電池モジュール。
  2. 電解質を有する複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、
    前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、
    前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、
    隣り合う前記第1封止部同士が一体化され、
    前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる絶縁材をさらに有し、
    前記絶縁材の厚さが前記透明導電膜の厚さよりも大きく、
    前記絶縁材の融点が前記第1封止部の融点よりも高い、色素増感太陽電池モジュール。
  3. 電解質を有する複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、
    前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、
    前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、
    隣り合う前記第1封止部同士が一体化され、
    前記第1封止部のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される、色素増感太陽電池モジュール。
  4. 電解質を有する複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、
    前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、
    前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、
    隣り合う前記第1封止部同士が一体化され、
    前記第1電極が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる配線部を更に有し、
    前記配線部が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記透明導電膜上に設けられる集電配線と、前記集電配線を覆って前記電解質から保護し、前記第1封止部と結合される配線保護層とを有し、
    前記第1封止部又は前記配線保護層のうち、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられる部分が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の間に設けられていない部分よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される、色素増感太陽電池モジュール。
  5. 電解質を有する複数の色素増感太陽電池を直列且つ電気的に接続してなる色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板、及び前記透明基板の上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極上に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる環状の封止部とを備えており、
    前記透明基板が、前記複数の色素増感太陽電池の共通の透明基板で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記第2電極同士が互いに離間しており、
    前記封止部が、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる環状の第1封止部を有し、
    隣り合う前記第1封止部同士が一体化され、
    前記第1電極が、前記第1封止部と前記透明基板との間に設けられる配線部を更に有し、
    前記配線部が、隣り合う2つの色素増感太陽電池の前記透明導電膜上に設けられる集電配線と、前記集電配線を覆って前記電解質から保護し、前記第1封止部と結合される配線保護層とを有し、
    前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記配線保護層又は前記第2電極との間に、前記第1封止部及び前記配線保護層よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層を含む、色素増感太陽電池モジュール。
  6. 前記色素増感太陽電池が、前記第1封止部と前記第1電極又は前記第2電極との間に、前記第1封止部よりも低い熱伝導率を有する低熱伝導性材料で構成される低熱伝導層を含む、請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  7. 前記低熱伝導性材料が、樹脂を含む請求項3〜6のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  8. 前記封止部が樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  9. 隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の前記色素増感太陽電池における前記透明導電膜が、
    本体部と、
    前記本体部から前記複数の色素増感太陽電池の配列方向に対して側方に前記封止部を越えて張り出す張出し部と、
    前記張出し部から他方の色素増感太陽電池の前記封止部の外側で且つ前記他方の色素増感太陽電池の前記本体部の側方の位置まで延出する延出部とを有し、
    前記第2電極が金属基板を有し、
    前記一方の色素増感太陽電池における前記透明導電膜の前記延出部と前記他方の色素増感太陽電池における前記第2電極の前記金属基板とが導電材を介して接続されている、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  10. 前記導電材が金属膜である、請求項9に記載の色素増感太陽電池モジュール。
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