JP5680995B2 - 色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

色素増感太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP5680995B2
JP5680995B2 JP2011044675A JP2011044675A JP5680995B2 JP 5680995 B2 JP5680995 B2 JP 5680995B2 JP 2011044675 A JP2011044675 A JP 2011044675A JP 2011044675 A JP2011044675 A JP 2011044675A JP 5680995 B2 JP5680995 B2 JP 5680995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
sensitized solar
solar cell
cell module
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011044675A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012182039A (ja
Inventor
和寛 山本
和寛 山本
岡田 顕一
顕一 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2011044675A priority Critical patent/JP5680995B2/ja
Priority to CN201280003962.1A priority patent/CN103229350B/zh
Priority to EP12752945.1A priority patent/EP2683021B1/en
Priority to PCT/JP2012/054861 priority patent/WO2012118050A1/ja
Publication of JP2012182039A publication Critical patent/JP2012182039A/ja
Priority to US14/015,094 priority patent/US9330854B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5680995B2 publication Critical patent/JP5680995B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Description

本発明は、色素増感太陽電池モジュールに関する。
光電変換素子モジュールとして、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感太陽電池モジュールが注目されており、色素増感太陽電池モジュールに関して種々の開発が行われている。
色素増感太陽電池モジュールは一般に、複数個の直列に接続された色素増感太陽電池を備えており、各色素増感太陽電池は、作用極と、対極と、作用極と対極とを連結する封止部とを備えている。そして、作用極は、透明基板と、その上に形成された透明導電膜と、透明導電膜の上に設けられる酸化物半導体層とを有している。このような色素増感太陽電池モジュールとして、例えば下記特許文献1記載のものが知られている。下記特許文献1には、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の対極の縁部と、他方の色素増感太陽電池の透明導電膜とが、隣り合う封止部の間で、直接又は導電部材を介して接続された色素増感太陽電池モジュールが開示されている。
国際公開第2009/144949号公報
ところで、色素増感太陽電池モジュールにおいては、開口率の向上と隣り合う色素増感太陽電池間の接続信頼性の両方が重要となる。
しかし、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールにおいて、隣り合う2つの色素増感太陽電池の一方の対極のうち他方の色素増感太陽電池側の縁部が全体にわたって他方の色素増感太陽電池の作用極に接続される場合、その接続箇所の幅を大きくすることで、接続強度を向上させることができる。しかし、接続箇所は、隣り合う封止部の間、即ち受光エリア内にあるため、接続箇所の面積分だけ発電に寄与しなくなり、開口率が低下する。
一方、接続箇所の幅を小さくすると、開口率を向上させることはできるものの、接続強度が低下する。
従って、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、開口率の向上と、接続信頼性の点で改善の余地を有していた。
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、十分に大きな開口率を有しながら優れた接続信頼性を有する色素増感太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、隣り合う2つの色素増感太陽電池のうち一方の対極の縁部の一部を突出させ、その突出部を他方の色素増感太陽電池に設けたランド部に接合させることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、直列且つ電気的に接続される複数の色素増感太陽電池を含む色素増感太陽電池モジュールユニットを有する色素増感太陽電池モジュールにおいて、前記複数の色素増感太陽電池の各々が、透明基板及び前記透明基板上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、前記第1電極に対向し金属基板を含む第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、前記第1電極及び前記第2電極を接合させる封止部とを備え、前記複数の色素増感太陽電池における前記透明基板として1つの透明基板が共通に用いられ、前記封止部の一部が前記酸化物半導体層側に突出することによって前記封止部の外側に凹部が設けられ、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の前記第1電極が、前記凹部に面するランド部を有し、他方の色素増感太陽電池の前記第2電極が、本体部と、前記本体部における一方の色素増感太陽電池側の縁部の一部から突出する少なくとも1つの突出部とを有し、前記突出部が前記ランド部に接合されている色素増感太陽電池モジュールである。
この色素増感太陽電池モジュールによれば、突出部は、隣り合う2つの色素増感太陽電池の一方の色素増感太陽電池の第2電極において、本体部のうち他方の色素増感太陽電池側の縁部の一部のみから突出し、この突出部が、他方の色素増感太陽電池のランド部に接合されている。このため、開口率を大きく低下させることなく、ランド部と突出部との接続箇所の面積を十分に大きくすることができる。従って、本発明の色素増感太陽電池モジュールは、優れた接続信頼性を有する。
このように本発明の色素増感太陽電池モジュールは、本体部のうち他方の色素増感太陽電池側の縁部の一部のみから突出する突出部と、他方の色素増感太陽電池のランド部とを接合させることによって優れた接続信頼性を有する。このため、本体部のうち他方の色素増感太陽電池側の縁部の残部に突出部を設ける必要がない。このため、残部の突出部と他方の色素増感太陽電池の第1電極とを接続するための接続箇所については省略することが可能となり、開口率を向上させることが可能となる。特に色素増感太陽電池モジュールでは、ランド部が、封止部の外側に設けられる凹部によって形成されている。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池の本体部同士間の隙間を小さくすることができる。すなわち、発電に寄与しないエリアの面積を小さくすることができる。このため、色素増感太陽電池モジュールによれば、ランド部が集電配線の縁部の外側に設けられる場合に比べて開口率を高くすることができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記色素増感太陽電池において、前記第2電極が、前記ランド部に対向する位置に切欠きを有することが好ましい。
この場合、隣り合う2つの色素増感太陽電池のうち一方の色素増感太陽電池に物体が衝突するなどの理由により、突出部が、それに接合されるランド部に対して相対的に動いたとしても、突出部は切欠き内に逃げ込むことが可能となる。このため、突出部と、隣の色素増感太陽電池の第2電極との接触を十分に防止することができる。
また本発明の色素増感太陽電池モジュールは、前記色素増感太陽電池モジュールユニットを複数有し、複数の前記色素太陽電池モジュールユニットが互いに直列且つ電気的に接続されると共に前記色素増感太陽電池の配列方向が互いに平行となるように配列され、前記色素増感太陽電池において、前記封止部の一部が前記酸化物半導体層側に突出することによって前記封止部の外側に凹部が設けられ、前記第1電極が、前記凹部に面するランド部を有し、前記第2電極が、前記本体部における前記ランド部と反対側の縁部の一部から突出する少なくとも1つの突出部とを有し、前記複数の色素増感太陽電池モジュールユニットの各々において、前記本体部に対する前記突出部の突出方向が同一であり、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニットにおいて、前記突出部の突出方向が互いに反対であることが好ましい。
この場合、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニットにおいて、一方の色素増感太陽電池モジュールユニットを構成する色素太陽電池のランド部と、他方の色素増感太陽電池モジュールユニットを構成する色素増感太陽電池の突出部とを、色素増感太陽電池モジュールユニットの配列方向に対して同じ側に配置することが可能となる。このため、一方の色素増感太陽電池モジュールユニットを構成する色素太陽電池のランド部と、他方の色素増感太陽電池モジュールユニットを構成する色素増感太陽電池の突出部とを、導電部材で接続することにより、開口率を低下させることなく、直列接続させることが可能となる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、前記突出部が、前記突出部及び前記ランド部よりも低い抵抗を有する導電性のインサート材を介して前記ランド部に接合されていてもよい。
この場合、金属基板とランド部の構成材料とが直接的には溶接しにくい材料であったとしても,金属基板及びランド部のそれぞれに対して良好な接合をすることが出来るインサート材を突出部とランド部との間に介在させることで接続信頼性を向上させることができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいて、前記第2電極が、金属基板と、前記金属基板に対して前記第1電極と反対側に設けられ、前記金属基板よりも低い抵抗を有する導電材とを有し、前記導電材の一部が前記突出部として、前記ランド部に接合されていてもよい。
この場合、金属基板に導電性の低い金属を用いた場合にも、取り付けた低抵抗な導電材を介して通電することが可能になるため電圧降下を低減させることが出来る。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、前記金属基板と前記金属基板に設けられる触媒膜との積層体が、前記ランド部に直接接合されていてもよい。
本発明によれば、十分に大きな開口率を有しながら優れた接続信頼性を有する色素増感太陽電池モジュールが提供される。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの一実施形態を示す平面図である。 図1の部分拡大図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 図1の第1電極を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの他の実施形態を示す部分平面図である。 図5の色素増感太陽電池モジュールのVI−VI線に沿った断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールのさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず本発明の色素増感太陽電池モジュールの第1実施形態について説明する。図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの一実施形態を示す底面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池モジュール200は、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有している。色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは直列且つ電気的に接続されている。色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは、複数の色素増感太陽電池50を有し、複数の色素増感太陽電池50は直列且つ電気的に接続されている。ここで、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々における色素増感太陽電池50の配列方向が互いに平行となるように配列されている。以下、説明の便宜上、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aにおける4つの色素増感太陽電池50を色素増感太陽電池50A〜50Dと、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおける4つの色素増感太陽電池50を色素増感太陽電池50E〜50Hと呼ぶことがある。
図2は、図1の部分拡大図、図3は、図2のIII−III線に沿った断面図、図4は、図3の作用極を示す平面図である。図3に示すように、複数の色素増感太陽電池50の各々は、作用極10と、作用極10に対向する対極20と、作用極10及び対極20を接合させる封止部30とを備えており、作用極10、対極20及び環状の封止部30によって形成されるセル空間には電解質40が充填されている。
次に、隣り合う色素増感太陽電池50間の接続関係について説明する。ここでは、色素増感太陽電池50Bと色素増感増感太陽電池50Cとの接続関係を例にとって説明する。
まず色素増感太陽電池50Bについて説明する。
図3に示すように、色素増感太陽電池50Bにおいて、作用極10は、透明基板11及び透明基板11の上に設けられる透明導電膜12からなる透明導電性基板15と、透明導電性基板15の透明導電膜12の上に設けられる複数の酸化物半導体層13と、透明導電膜12の上において複数の酸化物半導体層13の各々を包囲するように設けられる配線部17とを有している。配線部17は、封止部30と透明導電膜12との間に設けられており、透明導電膜12上に設けられる集電配線14と、集電配線14を電解質40から保護する配線保護層16とを有している。本実施形態では、透明導電性基板15によって第1電極が構成されている。
色素増感太陽電池50Bの透明基板11は、色素増感太陽電池モジュール200における全色素増感太陽電池50A〜50Hにおいて共通の透明基板となっている。
一方、図2に示すように、色素増感太陽電池50Bの対極20は、本体部25と、本体部25のうち隣りの色素増感太陽電池50C側の縁部25aの一部から突出する複数の突出部(図2では4つ)23とを有している。ここで、本体部25は、金属基板21と金属基板21の作用極10側に設けられて触媒反応を促進する触媒層22との積層体で構成されている。突出部23は、金属基板21のみで構成されている。本実施形態では、対極20によって第2電極が構成されている。
次に色素増感太陽電池50Cについて説明する。
色素増感太陽電池50Cの作用極10においては、図4に示すように、集電配線14が、四角環状の外周部14aと、外周部14aの内側開口を仕切る複数の仕切り部(フィンガー配線)14bとを有し、外周部14aと仕切り部14bとによって酸化物半導体層13が包囲されている。さらに集電配線14は、外周部14aのうち、隣の色素増感太陽電池50B側の外周部14aの内側に設けられるランド部14cを有している。集電配線14の上には封止部30が設けられており、封止部30の外側には凹部33が設けられている。そして、ランド部14cは、凹部33によって形成されている。
一方、色素増感太陽電池50Cの対極20においては、ランド部14cに対向する位置に切欠き24が形成されている(図2参照)。
そして、図3に示すように、色素増感太陽電池50Cのランド部14cには、色素増感太陽電池50Bの対極20の突出部23が直接接続されている。
隣り合う2つの色素増感太陽電池50A、50B、2つの色素増感太陽電池50C,50D、2つの色素増感太陽電池50E,50F、2つの色素増感太陽電池50F,50G、2つの色素増感太陽電池50G,50Hにおいても同様に、一方の色素増感太陽電池50における対極20の突出部23が、隣りの色素増感太陽電池50における集電配線14のランド部14cに直接接続されている。
なお、本実施形態では、色素増感太陽電池50A〜50Hは全て同一の構成を有している。すなわち、色素増感太陽電池50A〜50Hにおいて、作用極10は、封止部30の外側に設けられる凹部33によって形成されるランド部24を有し、対極20が、本体部25におけるランド部24と反対側の縁部25aの一部から突出する少なくとも1つの突出部とを有している。そして、図1に示すように、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aにおいて、色素増感太陽電池50A〜50Dの各々の対極20における突出部23は同一方向(色素増感太陽電池50Aから色素増感太陽電池50Dに向かう方向)側に突出している。一方、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおいて、色素増感太陽電池50E〜50Hの各々の対極20における突出部23は同一方向(色素増感太陽電池50Eから色素増感太陽電池50Hに向かう方向)側に突出している。但し、色素増感太陽電池モジュールユニット100A、100Bにおいて、対極20の突出部23の突出方向は互いに反対となっている。
また図1に示すように、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおける色素増感太陽電池50E、すなわち、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bの端部に配置された色素増感太陽電池50には、集電配線14のランド部14cに接続端子70が設けられている。そして、接続端子70と、色素増感太陽電池50Dの突出部23とは、透明基板11の表面に沿って設けられた導電部材110を介して接続されている。この導電部材11により、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aと色素増感太陽電池モジュールユニット100Bとが直列に接続される。導電部材110を構成する材料としては、例えば銅、銀、ニッケルなどが用いられる。また導電部材110の形状としては、テープ状、ワイヤ状などが挙げられるが、テープ状が、使用時に色素増感太陽電池モジュール200の厚みを小さくすることができることから好ましく用いられる。
さらに色素増感太陽電池モジュールユニット100Aの色素増感太陽電池50Aにも、作用極10の集電配線14におけるランド部14cに、接続端子70が設けられている。
次に、上述した色素増感太陽電池モジュール200の作用効果について説明する。
色素増感太陽電池モジュール200によれば、突出部23は、隣り合う2つの色素増感太陽電池50の一方の色素増感太陽電池50の対極20において、本体部25のうち他方の色素増感太陽電池50側の縁部25aの一部のみから突出し、この突出部23が、他方の色素増感太陽電池50のランド部14cに接合されている。このため、開口率を大きく低下させることなく、ランド部14cと突出部23との接続箇所の面積を十分に大きくすることができる。従って、色素増感太陽電池モジュール200は、優れた接続信頼性を有する。
このように色素増感太陽電池モジュール200は、本体部25のうち他方の色素増感太陽電池50側の縁部25aの一部のみから突出する突出部23と、他方の色素増感太陽電池50のランド部14cとを接合させることによって優れた接続信頼性を有する。このため、本体部25のうち他方の色素増感太陽電池50側の縁部25aの残部に突出部23を設ける必要がない。このため、残部の突出部と他方の色素増感太陽電池50の透明導電性基板15とを接続するための接続箇所については省略することが可能となり、開口率を向上させることが可能となる。特に色素増感太陽電池モジュール200では、ランド部14cが、封止部30の外側に設けられる凹部33によって形成されている。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池50の本体部25同士間の隙間を小さくすることができる。すなわち、発電に寄与しないエリアの面積を小さくすることができる。このため、色素増感太陽電池モジュール200によれば、ランド部14cが封止部30の外側に凹部33が設けられない場合に比べて開口率を高くすることができる。
さらに、隣り合う2つの色素増感太陽電池50において、一方の色素増感太陽電池50においては、ランド部14cに対向する位置に切欠き24が形成されている。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50に物体が衝突するなどの理由により、突出部23が、それに接合されるランド部14cに対して動いたとしても、突出部23は切欠き24内に逃げ込むことが可能となる。このため、突出部23と、隣の色素増感太陽電池50の対極20との接触を十分に防止することができる。
また色素増感太陽電池モジュール200は、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有し、色素太陽電池モジュールユニット100A,100Bが互いに直列且つ電気的に接続されると共に色素増感太陽電池50の配列方向が互いに平行となるように配列され、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々において、本体部25に対する突出部23の突出方向が同一であり、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおいて、突出部23の突出方向が互いに反対となっている。
このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおいて、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50のランド部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50の突出部23とを、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの配列方向に対して同じ側に配置することが可能となる。すなわち、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50のランド部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50の突出部23とを、受光エリア外で接続させることが可能となる。このため、色素増感太陽電池モジュール200によれば、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50のランド部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50の突出部23とを、開口率を低下させることなく、直列接続させることが可能となる。
次に、上記色素増感太陽電池モジュール200の製造方法について説明する。
まず図3に示すように、1つの透明基板11の上に、複数の透明導電膜12を形成してなる透明導電性基板15を用意する。
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板9の厚さは、色素増感太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50μm〜10000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電膜12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物で構成される複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電膜12が単層で構成される場合、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。また透明導電膜10として、複数の層で構成される積層体を用いると、各層の特性を反映させることが可能となることから好ましい。中でも、ITOで構成される層と、FTOで構成される層との積層体を用いることが好ましい。この場合、高い導電性、耐熱性及び耐薬品性を持つ透明導電膜12が実現できる。透明導電膜12の厚さは例えば0.01μm〜2μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD:Spray Pyrolysis Deposition)及びCVD法などが用いられる。これらのうちスプレー熱分解法が装置コストの点から好ましい。
次に、複数の透明導電膜12の各々の上に酸化物半導体層13を形成する。酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子を含む多孔質酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、焼成して形成する。
酸化物半導体層形成用ペーストは、酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO2)、シリカ(SiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO3)、酸化ニオブ(Nb25)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化スズ(SnO2)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。
酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.5〜50μmとすればよい。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、バーコート法などを用いることができる。
焼成温度は酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は350℃〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。
次に、透明導電膜12上に、銀などの導電材料を含むペーストを塗布する。このとき、ペーストの塗布は、図4に示すように、外周部14aと、外周部14aの内側開口を仕切る仕切り部14bと、外周部14aの内側に設けられるランド部14cを形成するように行う。そして、ペーストを焼成して集電配線14が得られる。
次に、集電配線14を低融点ガラスフリットなどの配線保護層16で被覆する。このとき、配線保護層16は、外周部14a及び仕切り部14bを覆い、ランド部14cを覆わないようにする。こうして集電配線14と配線保護層16とによって配線部17が得られる。
こうして複数の作用極10が得られる。
次に、色素増感太陽電池50の数と同数の封止部30を準備する。各封止部30としては、酸化物半導体層13を包囲する開口が形成されたものを用いる。
封止部30としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
そして、この封止部30を作用極10の集電配線14の上に接着させる。封止部30の集電配線14への接着は、封止部30を加熱溶融させることによって行うことができる。このとき、集電配線14のランド部14cには、封止部30を接着させないようにする。すなわち、封止部30の外側にはランド部14cを形成するために凹部33を設けるようにする。
次に、複数の作用極10の酸化物半導体層13に光増感色素を担持させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させても、光増感色素を酸化物半導体層13に担持させることが可能である。
光増感色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素が挙げられる。
次に、複数の作用極10の酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。電解質40は、例えばスクリーン印刷等の印刷法によって配置することが可能である。
電解質40は例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオンなどの対が挙げられる。なお、上記揮発性溶媒にはゲル化剤を加えてもよい。また電解質40は、イオン液体と揮発性成分との混合物からなるイオン液体電解質で構成されてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドが好適に用いられる。また揮発性成分としては、上記の有機溶媒や、1−メチル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、LiI、I、4−t−ブチルピリジンなどが挙げられる。
次に、複数の対極20を用意し、複数の対極20の各々を、封止部30の開口を塞ぐように貼り合わせる。
対極20は、上述したように、本体部25と、本体部25のうち隣の色素増感太陽電池50側の縁部25aの一部から突出する4つの突出部23とを備える。ここで、本体部25は、金属基板21と触媒層22との積層体で構成され、突出部23は金属基板21のみで構成されている。但し、突出部23も金属基板21と触媒層22との積層体で構成されてもよい。
金属基板21は、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン等の耐食性の金属材料で構成される。金属基板21の厚さは、色素増感型太陽電池50のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005mm〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
次に、対極20の突出部23を、隣の色素増感太陽電池50の作用極10における集電配線14のランド部14cに接続する。ランド部14cへの突出部23の接続は、例えば抵抗溶接によって行うことができる。抵抗溶接は具体的には以下のようにして行う。すなわち、まず抵抗溶接用の2本の電極を用意する。次に、例えば2本のうち1本の電極を、対極20の突出部23に当接させ、もう1本の電極を隣の色素増感太陽電池50の作用極10の集電配線14に当接させる。そして、2本の電極間に電圧を印加する。これにより、2本の電極の間に電流が流れる。このとき、突出部23とランド部14cとの間での接触抵抗が大きいため、突出部23及びこれに接触するランド部14cの両方がその互いに接触する部分において熱により溶融する。そして、2本の電極の間に印加する電圧をオフにすると、溶融した部分が凝固して合金を形成する。従って、突出部23とランド部14cとの接合強度を十分に向上させることができる。
こうして色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bが得られる。
次に、色素増感太陽電池50A,50Eの集電配線14におけるランド部14cにそれぞれ接続端子70を接続する。接続端子70は、銀,銅,ニッケルなどの部材を抵抗溶接法などの方法を用いてランド部14cに接続することができる。なお、接続端子70は、集電配線14を形成する際に、集電配線14と同様の材料を用い、スクリーン印刷法で集電配線14と同時に形成されてもよい。
最後に、導電部材110を接続端子70に接続する。導電部材110は、例えば抵抗溶接によって接続端子70と接続することができる。
以上のようにして色素増感太陽電池200が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明の色素増感太陽電池モジュールの第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図5は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの第2実施形態を示す部分平面図、図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図である。本実施形態の色素増感太陽電池モジュール300は、対極の点で第1実施形態の色素増感太陽電池モジュール200と相違する。
すなわち、図5及び図6に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池モジュール300において、対極320は、金属基板21及び触媒層22に加えて、金属基板21のうち作用極10と反対側に設けられる複数の線状の導電材330を更に有している。この導電材330は、金属基板21よりも低い抵抗を有する金属からなる。このような金属は、金属基板21よりも低い抵抗を有する金属であればよく、このような金属としては、例えば銅が用いられる。そして、導電部材330の端部が突出部23として、隣の色素増感太陽電池50の作用極10の集電配線14におけるランド部14cに直接接続されている。
この場合、色素増感太陽電池50同士を十分に小さい抵抗で接続することが可能になるために電圧降下がほとんど起こらない。またランド部14cから流れ込む電子を、金属基板21より抵抗の低い導電材330を通して電解質40に近づけることが可能となるため、導電材330から電解質40までの抵抗を小さくすることも可能となる。
このとき、対極20の金属基板21への導電材330の固定は、抵抗溶接により行うことができる。具体的には、金属基板21のうち作用極10と反対側の表面に、2つの抵抗溶接用電極の両方を押し当て、2つの抵抗溶接用電極間に電圧を印加すればよい。
このように対極20の金属基板21に導電材330を接続する場合でも、第1実施形態と同様、多孔質酸化物半導体層13に担持された光増感色素の劣化を十分に抑制することができる。さらに得られる色素増感太陽電池モジュール200の接続信頼性を向上させることができる。
また導電材330の端部とランド部14cとの接続は、例えば抵抗溶接によって行うことができる。
この場合、隣り合う2つの色素増感太陽電池50A,50Bのうち一方の色素増感太陽電池50の金属基板21に設けた導電材330の端部と、他方の色素増感太陽電池50Bの集電配線14に設けたランド部14cとを、はんだ等を用いることなく、簡便に接合させることができるとともに、接続強度を向上させることがき、接触抵抗も低下させることができる。また、抵抗溶接は、一方の色素増感太陽電池50Aの導電材330と、他方の色素増感太陽電池50Bのランド部14cとを接合する際、抵抗溶接用の電極を局所的に当てて行うため、熱が局所的にしか発生しない。このため、はんだ等を用いて接合を行う場合に比べて、酸化物半導体層13に担持された色素や封止部の劣化がより十分に抑制される。なお、導電材330の端部とランド部14cとの抵抗溶接も、上記と同様、2つの抵抗溶接用電極を導電材330の表面に押し当てて、2つの抵抗溶接用電極間に電圧を印加すればよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記第1実施形態では、対極20の金属基板21及び透明導電膜22の積層体が突出部23として、隣の色素増感太陽電池50の集電配線14におけるランド部14cに直接接続されているが、図7に示すように、突出部23は、インサート材400を介して隣の色素増感太陽電池50の集電配線14におけるランド部14cに接続されてもよい。ここで、インサート材400としては、金属基板21及び集電配線14よりも低い抵抗を有するものを用いることが好ましい。この場合、金属基板21とランド部14cの構成材料とが直接溶接しにくい材料であったとしても,金属基板21及びランド部14cのそれぞれに対して良好な接合をすることが出来るインサート材400を突出部23とランド部14cとの間に介在させることで接続信頼性を向上させることができる。なお、インサート材400は、金属基板21及びランド部14cの材料によって適宜決定される。
また上記第1及び第2実施形態では、色素増感太陽電池モジュール200,300は、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有しているが、2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また上記第1及び第2実施形態では、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおいて色素増感太陽電池50を4つ備えているが、色素増感太陽電池50の数は4つに限られず、複数であればいかなる数であってもよい。
さらに、上記第1及び第2実施形態では、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々において、色素増感太陽電池50の対極20における突出部23の突出方向が同じとなっているが、同じである必要はなく、互いに異なるものであってもよい。
さらに、上記第1及び第2実施形態では、ランド部14cが集電配線14に含まれており、ランド部14cに突出部23が接合されているが、ランド部14cは、封止部30の外側で且つ透明導電膜12の縁部のうち隣の色素増感太陽電池50側の縁部の内側に設けられてもよい。
さらにまた、上記第1及び第2実施形態では、酸化物半導体層13は、透明導電膜12の上に設けられているが、金属基板21の上に設けられてもよい。この場合、酸化物半導体層13と金属基板21とで作用極が構成され、透明基板11と透明導電膜12とで対極が構成される。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず表面の寸法が500mm×500mmで厚さ4mmのガラスからなる透明基板の表面上に、FTOからなる厚さ1μmの透明導電膜を形成してなる透明導電性基板を用意した。そして、透明導電膜に対しレーザ加工を行って、234.4mm×116.6mmの矩形領域が2列×4個形成されるようにした。このとき、隣り合う矩形領域間の間隔は1.2mmとなるようにした。
次に、透明導電膜の各矩形領域上に、チタニアからなる酸化物半導体層形成用ペーストを、図4に示すパターンとなるように20箇所に塗布し乾燥させた。このとき、ランド部を形成するため、4箇所には、幅10.8mm×長さ107.0mmの寸法で酸化物半導体層形成用ペーストを塗布し、残りの16箇所には幅10.8mm×長さ112.4mmの寸法で酸化物半導体層形成用ペーストを塗布した。
次いで、塗布した酸化物半導体層形成用ペーストを、500℃で1時間焼成した。
次に、透明導電膜の上に、図4に示すように、外周部と、外周部の内側開口を仕切る仕切り部と、外周部の内側に延びるランド部とを有する集電配線パターンを形成した。このとき、図1に示す接続端子も同時に形成した。また集電配線の厚さ、外周部の幅、仕切り部の幅、外周部からのランド部の長さ及び接続端子の寸法はそれぞれ以下の通りとした。
集電配線の厚さ:0.02mm
外周部の幅:1.7mm
仕切り部の幅:0.3mm
外周部からのランド部の長さ:7.1mm
接続端子の寸法(外周部から外側への突出部分の寸法):5.6mm×6.6mm
こうして酸化物半導体層を有する作用極を得た。
次に、封止部を準備した。封止部は、470mm×470mm×50μmのニュクレルからなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、酸化物半導体層の数と同数の四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口は、開口の内周と酸化物半導体層の外周との間隔が0.2mmとなるようにした。こうして、幅が1.7mmの封止部を得た。
そして、この封止部を、集電配線の上に載せた後、封止部を加熱溶融させることによって集電配線に接着させた。
次に、作用極を、N719からなる光増感色素を0.3mMの濃度で含むアセトニトリルおよびtert-ブタノールからなる色素溶液中に一昼夜浸漬させた後、取り出して乾燥させ、酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。
次に、8枚の対極を用意した。各対極は以下のようにして作製した。すなわちまず、234.4mm×122.2mm×40μmのチタン箔を用意し、チタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ100nmの白金からなる触媒層を形成した。こうして対極用積層体を用意した。
次に、この対極用積層体を、レーザ切断により、図1に示すように、矩形状の本体部の長辺から4つの突起部が突出し、反対側の長辺に4つの切欠きが形成された形状となるように加工した。このとき、本体部、突出部、切欠きの寸法はそれぞれ以下のようにした。
本体部:長辺234.4mm、短辺116.6mm
突出部:幅6.6mm、本体部の長辺からの先端までの長さ5.6mm
切欠き:幅9.0mm、本体部の長辺からの切欠きの底辺までの長さ5.4mm
次に、こうして得られた対極を、封止部の外周部を塞ぐように対極を貼り合わせた。このとき、突出部は、隣の作用極のランド部に対向させ、対極の切欠きは、対極を貼り合わせる作用極のランド部に対向するようにした。
そして、対極の突出部は、隣の色素増感太陽電池の集電配線におけるランド部に抵抗溶接により接合した。抵抗溶接は、2本の電極のうち1本の電極を集電配線に接触させ、もう1本の電極を突出部の上から押し当て、1kAの電流を10m秒間印加することにより行った。
こうして、図1に示すように、4個の色素増感太陽電池が直列接続された2列の色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを得た。
次に、416mm×10mm×100μmの寸法のCuからなるCuテープを用意し、このCuテープの一端を色素増感太陽電池50Eの接続端子70に接続し、Cuテープの他端を、色素増感太陽電池50Dの対極の突出部23に抵抗溶接によって接続した。こうして色素増感太陽電池モジュールを得た。
(比較例1)
各対極において突出部及び切欠きを形成せず、各作用極の集電配線においてランド部を設けず、対極の本体部のうち隣の色素増感太陽電池側の縁部全部を隣の色素増感太陽電池の作用極における集電配線の外周部に接合させたこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュールを作製した。
実施例1及び比較例1で得られた色素増感太陽電池モジュールについて、開口率を測定した。結果を表1に示す。なお、開口率は85%以上であれば合格とし、85%未満であれば不合格とした。
Figure 0005680995
また実施例1、比較例1の色素増感太陽電池モジュールについて、接続信頼性を調べた。接続信頼性は、JIS C8938 A-1に定義された温度サイクル試験を200サイクル行い,評価を行った。結果を表1に示す。なお、溶接部の剥離の有無を評価項目とし,剥離の無いものを合格とした。
表1に示すように、実施例1で得られた色素増感太陽電池モジュールは、開口率及び接続信頼性のいずれについても合格基準に達していた。これに対し、比較例1で得られた色素増感太陽電池モジュールは、接続信頼性の点で合格基準に達していなかった。
以上より、本発明の色素増感太陽電池モジュールによれば、十分に大きな開口率を有しながら優れた接続信頼性を有することが確認された。
10…作用極
11…透明基板
12…透明導電膜
13…酸化物半導体層
14c…ランド部
15…透明導電性基板(第1電極)
20,320…対極
21…金属基板
23…突出部
30…封止部 50,50A〜50H…色素増感太陽電池
100A,100B…色素増感太陽電池モジュールユニット
200,300…色素増感太陽電池モジュール
330…導電材
400…インサート材

Claims (6)

  1. 直列且つ電気的に接続される複数の色素増感太陽電池を含む色素増感太陽電池モジュールユニットを有する色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記複数の色素増感太陽電池の各々が、
    透明基板及び前記透明基板上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向し、金属基板を含む第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極を接合させる封止部とを備え、
    前記複数の色素増感太陽電池における前記透明基板として1つの透明基板が共通に用いられ、
    前記封止部の一部が前記酸化物半導体層側に突出することによって前記封止部の外側に凹部が設けられ、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の前記第1電極が、前記凹部に面するランド部を有し、他方の色素増感太陽電池の前記第2電極が、本体部と、前記本体部における一方の色素増感太陽電池側の縁部の一部から突出する少なくとも1つの突出部とを有し、
    前記突出部が前記ランド部に接合されている色素増感太陽電池モジュール。
  2. 前記色素増感太陽電池において、前記第2電極が、前記ランド部に対向する位置に切欠きを有する、請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  3. 前記色素増感太陽電池モジュールユニットを複数有し、
    複数の前記色素太陽電池モジュールユニットが互いに直列且つ電気的に接続されると共に前記色素増感太陽電池の配列方向が互いに平行となるように配列され、
    前記色素増感太陽電池において、
    前記封止部の一部が前記酸化物半導体層側に突出することによって前記封止部の外側に凹部が設けられ、
    前記第1電極が、前記凹部に面するランド部を有し、
    前記第2電極が、前記本体部における前記ランド部と反対側の縁部の一部から突出する少なくとも1つの突出部とを有し、
    前記複数の色素増感太陽電池モジュールユニットの各々において、前記本体部に対する前記突出部の突出方向が同一であり
    隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニットにおいて、前記突出部の突出方向が互いに反対である、請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  4. 隣り合う2つの色素増感太陽電池において、前記突出部が、前記突出部及び前記ランド部よりも低い抵抗を有するインサート材を介して前記ランド部に接合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  5. 前記第2電極が、前記金属基板に対して前記第1電極と反対側に、前記金属基板よりも低い抵抗を有する導電材をさらに有し、前記導電材の一部が前記突出部として、前記ランド部に接合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  6. 隣り合う2つの色素増感太陽電池において、前記金属基板と前記金属基板に設けられる触媒膜との積層体が、前記ランド部に直接接合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
JP2011044675A 2011-03-02 2011-03-02 色素増感太陽電池モジュール Active JP5680995B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011044675A JP5680995B2 (ja) 2011-03-02 2011-03-02 色素増感太陽電池モジュール
CN201280003962.1A CN103229350B (zh) 2011-03-02 2012-02-28 色素敏化太阳能电池、其制造方法、色素敏化太阳能电池模块以及其制造方法
EP12752945.1A EP2683021B1 (en) 2011-03-02 2012-02-28 Dye-sensitized solar cell module and process of manufacturing same
PCT/JP2012/054861 WO2012118050A1 (ja) 2011-03-02 2012-02-28 色素増感太陽電池、その製造方法、色素増感太陽電池モジュール及びその製造方法
US14/015,094 US9330854B2 (en) 2011-03-02 2013-08-30 Dye-sensitized solar cell and process of manufacturing same, dye-sensitized solar cell module and process of manufacturing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011044675A JP5680995B2 (ja) 2011-03-02 2011-03-02 色素増感太陽電池モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012182039A JP2012182039A (ja) 2012-09-20
JP5680995B2 true JP5680995B2 (ja) 2015-03-04

Family

ID=47013070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011044675A Active JP5680995B2 (ja) 2011-03-02 2011-03-02 色素増感太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5680995B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5996995B2 (ja) * 2012-10-05 2016-09-21 株式会社フジクラ 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュール
JP6006075B2 (ja) * 2012-10-05 2016-10-12 株式会社フジクラ 色素増感太陽電池および色素増感太陽電池モジュール

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004303607A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Fujikura Ltd 太陽電池
KR100567331B1 (ko) * 2004-08-04 2006-04-04 한국전자통신연구원 레고형 염료감응 태양전지 모듈
JP5351553B2 (ja) * 2008-04-28 2013-11-27 株式会社フジクラ 光電変換素子モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012182039A (ja) 2012-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2683020B1 (en) Dye-sensitized solar cell module
US9330854B2 (en) Dye-sensitized solar cell and process of manufacturing same, dye-sensitized solar cell module and process of manufacturing same
JP5631242B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
WO2014034913A1 (ja) 低照度用色素増感太陽電池素子
JP5451920B1 (ja) 色素増感太陽電池素子
JP6333343B2 (ja) 光電変換素子
JP5680996B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール及びその製造方法
JP5680995B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
JP5996995B2 (ja) 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュール
JP5377786B1 (ja) 色素増感太陽電池素子
JP6143911B2 (ja) 低照度用色素増感太陽電池素子
JP6063026B1 (ja) 光電変換素子
JP6573497B2 (ja) 光電変換素子
JP5444488B1 (ja) 色素増感太陽電池素子
JP5412593B1 (ja) 色素増感太陽電池素子
JP5969865B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
JP5382827B1 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
JP6598757B2 (ja) 光電変換素子
JP5969841B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
JP6584883B2 (ja) 色素増感光電変換素子用電解質、及び、これを用いた色素増感光電変換素子
JP5456119B2 (ja) 色素増感太陽電池モジュール
JP6006075B2 (ja) 色素増感太陽電池および色素増感太陽電池モジュール
JP2018081989A (ja) 光電変換素子
JP2017028095A (ja) 光電変換素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5680995

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250