JP5996995B2 - 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュールに関する。
光電変換素子モジュールとして、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感太陽電池モジュールが注目されており、色素増感太陽電池モジュールに関して種々の開発が行われている。
色素増感太陽電池モジュールは一般に、複数個の直列に接続された色素増感太陽電池を備えており、各色素増感太陽電池は、作用極と、対極と、作用極と対極とを連結する連結部とを備えている。そして、作用極は、透明基板と、その上に形成された透明導電膜と、透明導電膜の上に設けられる酸化物半導体層と、透明導電膜の上で且つ酸化物半導体層の周囲に設けられる集電配線とを有している。このような色素増感太陽電池モジュールとして、例えば下記特許文献1に記載のものが知られている。下記特許文献1には、隣り合う2つの色素増感太陽電池において、一方の色素増感太陽電池の対極の縁部が連結部を超えて延出し、その延出部が、導電部材を介して他方の色素増感太陽電池の透明導電膜と接続された色素増感太陽電池モジュールが開示されている。
国際公開第2009/144949号
しかし、上述した特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、以下に示す課題を有していた。
すなわち、特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールにおいては、導電部材として他方の色素増感太陽電池の集電配線の一部が使用されることがある。また他方の色素増感太陽電池において対極の縁部が不可避的に連結部を超えて若干延出することもある。この場合、例えば色素増感太陽電池モジュールが高温環境下に置かれ、連結部の流動性が増すと、他方の色素増感太陽電池の対極の縁部が他方の色素増感太陽電池の集電配線と接触するおそれがある。すなわち、色素増感太陽電池モジュールにおいて短絡が発生するおそれがある。
従って、短絡の発生を十分に抑制できる色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュールが求められていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、短絡の発生を十分に抑制できる色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者は、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールにおいて上記課題が生じる原因について検討した。その結果、他方の色素増感太陽電池の対極の縁部が他方の色素増感太陽電池の集電配線に近づかないようにすれば、上記課題を解決できるのではないかと本発明者は考えた。そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、透明基板、前記透明基板上に設けられる透明導電膜、及び、前記透明導電膜上に設けられる電流を取り出すための端子部を有する第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層に担持される光増感色素と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる電解質と、前記第1電極及び前記第2電極を連結させる環状の連結部とを備え、前記端子部が、前記連結部の外側で、前記第1電極の前記透明導電膜上に且つ前記連結部に対し前記電解質と反対側に配置される本体部と、前記連結部と重なるように前記本体部の周囲の少なくとも一部に設けられ、前記透明導電膜と反対の方向に向かって突出する突出部とを有し、前記突出部の前記透明導電膜からの高さが、前記本体部の前記透明導電膜からの高さよりも大きく、前記連結部が樹脂で構成され、前記連結部と前記突出部との間に、ガラスからなり前記端子部を前記電解質から保護する端子部保護層が設けられている、色素増感太陽電池である。
この発明によれば、端子部が、連結部と重なるように設けられる突出部を有し、突出部の透明導電膜からの高さが、本体部の透明導電膜からの高さよりも大きくなっている。このため、色素増感太陽電池が高温環境下に置かれ、連結部の流動性が増すことにより第2電極の縁部のうち端子部と対向する縁部(以下、「対向縁部」と呼ぶことがある)が端子部の本体部に近づいても、第2電極の対向縁部の移動が突出部によってすぐに阻止される。このため、第2電極の対向縁部と端子部の本体部との間の距離を十分に大きく保つことができる。このため、第2電極の対向縁部が端子部の本体部に接触することが十分に抑制される。従って、本発明の色素増感太陽電池によれば、短絡の発生を十分に抑制することができる。さらに、本発明の色素増感太陽電池によれば、第2電極の対向縁部を、電流を取り出すための配線や、他の色素増感太陽電池と直列接続するために使用する接続部材などの導電部材から遠ざけておくことも可能となる。このため、第2電極の対向縁部と導電部材との接触を十分に抑制することができる。
上記色素増感太陽電池においては、前記本体部の前記透明導電膜からの高さに対する前記突出部の前記透明導電膜からの高さの比が1.2〜5であることが好ましい。
この場合、上記比が1.2未満である場合に比べて、第2電極の対向縁部が端子部の本体部に接触することがより十分に抑制される。一方、上記比が上記範囲内にあると、5を超える場合に比べて、第1電極と第2電極との間の距離(極間距離)をより小さくすることができ、光電変換特性をより向上させることができる。
本発明は、前記第2電極が可撓性を有する場合に特に有用である。
第2電極が可撓性を有する場合には通常、第2電極が可撓性を有しない場合に比べて、端子部と対向する第2電極の対向縁部が、端子部の本体部に向かって垂れ下がり、端子部の本体部と接触しやすい。その点、本発明によれば、このように第2電極が可撓性を有する場合でも、第2電極の対向縁部と端子部の本体部との間の距離を十分に大きく保つことができるため、第2電極の対向縁部が端子部の本体部に接触することを十分に抑制でき、短絡の発生を十分に抑制することができる。
上記色素増感太陽電池において、第2電極が可撓性を有する場合、前記第2電極の縁部のうち少なくとも前記端子部と対向する縁部がその少なくとも一部において前記端子部の前記本体部と反対の方向を向いていることが好ましい。
この場合、第2電極の縁部のうち少なくとも第2電極の対向縁部が端子部の本体部と反対の方向を向いている。このため、第2電極の対向縁部を、電流を取り出すために本体部に接続される配線や、他の色素増感太陽電池と直列接続するために使用される接続部材などの導電部材から遠ざけることも可能となる。このため、第2電極の対向縁部と導電部材との接触をより十分に抑制することができる。
また本発明は、直列且つ電気的に接続される複数の色素増感太陽電池を含む色素増感太陽電池モジュールユニットを有する色素増感太陽電池モジュールにおいて、前記色素増感太陽電池が、上述した色素増感太陽電池で構成され、隣り合う2つの色素増感太陽電池のうち一方の色素増感太陽電池の前記第2電極と、他方の色素増感太陽電池の前記第1電極の前記端子部における前記本体部とを電気的に接続する接続部材が設けられている、色素増感太陽電池モジュールである。
本発明の色素増感太陽電池モジュールによれば、各色素増感太陽電池における短絡の発生を十分に抑制することができる。さらに、本発明の色素増感太陽電池モジュールによれば、第2電極の対向縁部を接続部材から遠ざけておくことも可能となる。このため、第2電極の対向縁部と接続部材との接触を十分に抑制することができる。
上記色素増感太陽電池モジュールにおいては、前記他方の色素増感太陽電池の前記連結部に凹部が形成され、前記凹部内に前記端子部の前記本体部が配置され、前記凹部を形成する前記連結部のうち、少なくとも前記本体部を挟んで互いに対向する対向連結部と重なる位置における前記突出部の前記透明導電膜からの高さが、前記本体部の前記透明導電膜からの高さよりも大きいことが好ましい。
この場合、他方の色素増感太陽電池の連結部に凹部が形成され、凹部内に端子部の本体部が配置され、本体部に接続部材が接続される。この場合、連結部に凹部が形成されていない場合に比べて、第2電極の対向縁部が接続部材により近い位置に配置されることになる。この場合でも、第2電極の対向縁部を接続部材から遠ざけておくことが可能となる。このため、第2電極の対向縁部と接続部材との接触をも十分に抑制することができる。
なお、本発明において、第2電極が「可撓性を有する」とは、20℃の環境下で50mm×200mmのシート状電極の長辺側の両縁部(それぞれ幅5mm)を張力1Nで水平に固定し、電極の中央に20g重の荷重をかけた際の電極の撓みの最大変形率が20%を超えるものを言うものとする。ここで、最大変形率とは、下記式:
最大変形率(%)=100×(最大変位量/シート状電極の厚さ)
に基づいて算出される値を言う。したがって、例えば厚さ0.04mmのシート状電極が上記のようにして荷重をかけることにより撓み、最大変形量が0.01mmとなった場合、最大変形率は25%となり、このシート状電極は可撓性電極となる。
本発明によれば、短絡の発生を十分に抑制できる色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュールが提供される。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの一実施形態を示す平面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図1の作用極の一部を示す部分平面図である。 図1のIV−IV線に沿った切断面端面図である。 図4の端子部を示す拡大図である。 端子部と接続部材とが接続されている状態を示す部分断面図である。 金属基板と接続部材とが接続されている状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの好適な実施形態を示す平面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池モジュール200は、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有している。色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは直列且つ電気的に接続されている。色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは、複数の色素増感太陽電池50を有し、複数の色素増感太陽電池50は直列且つ電気的に接続されている。ここで、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bは、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々における色素増感太陽電池50の配列方向が互いに平行となるように配列されている。以下、説明の便宜上、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aにおける4つの色素増感太陽電池50を色素増感太陽電池50A〜50Dと、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおける4つの色素増感太陽電池50を色素増感太陽電池50E〜50Hと呼ぶことがある。
図2は、図1のII−II線に沿った断面図、図3は、図1の作用極の一部を示す部分平面図、図4は、図1のIV−IV線に沿った切断面端面図、図5は、図4の端子部を示す拡大図、図6は、端子部と接続部材とが接続されている状態を示す部分断面図、図7は、金属基板と接続部材とが接続されている状態を示す部分断面図である。
図2に示すように、複数の色素増感太陽電池50の各々は、作用極10と、作用極10に対向する対極20と、作用極10及び対極20を連結させる連結部30とを備えており、作用極10、対極20及び連結部30によって形成されるセル空間には電解質40が充填されている。
作用極10は、透明基板11及び透明基板11の上に設けられる透明導電膜12からなる透明導電性基板15と、透明導電性基板15の透明導電膜12の上に設けられる複数の酸化物半導体層13と、透明導電膜12の上において複数の酸化物半導体層13の各々を包囲するように設けられる配線部17とを有している。配線部17は、連結部30と透明導電膜12との間に設けられており、透明導電膜12上に設けられる集電配線14と、集電配線14を電解質40から保護し、連結部30と接続される配線保護層16とを有している。色素増感太陽電池モジュール200では、透明導電性基板15及び配線部17によって第1電極が構成されている。
透明基板11は、色素増感太陽電池モジュール200における全色素増感太陽電池50A〜50Hにおいて共通の透明基板となっている。
図3に示すように、作用極10においては、集電配線14が、四角環状の外周部14aと、外周部14aの内側開口を仕切る複数の仕切り部(フィンガー配線)14bとを有し、外周部14aと仕切り部14bとによって酸化物半導体層13が包囲されている。さらに集電配線14は、集電配線14の縁部である外周部14aのうち、隣の色素増感太陽電池50側の外周部14aの内側に設けられる端子部14cを有している。
一方、図2に示すように、対極20は、金属基板21と、金属基板21の透明導電性基板15側に設けられて電解質40の還元に寄与する触媒層22との積層体で構成されている。色素増感太陽電池50においては、対極20は可撓性を有している。また色素増感太陽電池モジュール200では、対極20によって第2電極が構成されている。
対極20においては、端子部14cに対向する位置に切欠き24が形成されている。
他方、各色素増感太陽電池50の連結部30には凹部33が形成され、凹部33内には端子部14cが配置されている。
そして、図2に示すように、隣り合う2つ色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50の対極20の金属基板21と、他方の色素増感太陽電池50の集電配線14の端子部14cとが接続部材23によって接続されている。接続部材23は、金属箔からなり、金属基板21のうち透明導電性基板15と反対側の面の一部に固定される固定部23aと、固定部23aと集電配線14の端子部14cとを電気的に接続し、金属基板21に固定されていない非固定部23bとで構成されている。
色素増感太陽電池モジュール200においては、例えば接続部材23の固定部23aは、色素増感太陽電池50Bの対極20の金属基板21に固定され、接続部材23の非固定部23bは、色素増感太陽電池50Cの連結部30の凹部33において、集電配線14の一部である端子部14cに直接接続されている。ここで、非固定部23bは弛んだ状態となっている。このため、非固定部23bのうち金属基板21に対向する部分と金属基板21との間には隙間が形成されている。
隣り合う2つの色素増感太陽電池50A,50B、隣り合う2つの色素増感太陽電池50B,50C、2つの色素増感太陽電池50C,50D、2つの色素増感太陽電池50E,50F、2つの色素増感太陽電池50F,50G、2つの色素増感太陽電池50G,50Hにおいても同様に、接続部材23の固定部23aが、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50の対極20の金属基板21に固定され、接続部材23の非固定部23bが、他方の色素増感太陽電池50Cの連結部30の凹部33において、集電配線14の一部である端子部14cに直接接続され、非固定部23bは弛んだ状態にある。
図4に示すように、端子部14cは、電流を隣りの色素増感太陽電池50へ取り出すための接続部材23の非固定部23bと接続される本体部14dと、連結部30と重なるように本体部14dの周囲の一部に設けられる突出部14eとで構成されている。具体的には、突出部14eは、本体部14dを挟んで両側に設けられている。ここで、図5に示すように、突出部14eの透明導電膜12からの高さH1は、本体部14dの透明導電膜12からの高さH2よりも大きくなっている。また対極20の縁部のうち端子部14cの本体部14dと連結部30の外側で対向する対向縁部20aが、端子部14cの本体部14dと反対の方向を向いている(図4参照)。
また図6に示すように、接続部材23の非固定部23bと端子部14cとの間には、非固定部23bを構成する金属と端子部14cを構成する金属との合金からなる合金部60が設けられている。また図7に示すように、接続部材23の固定部23aと金属基板21との間には、固定部23aを構成する金属と金属基板21を構成する金属との合金からなる合金部65が設けられている。
なお、図1に示すように、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aにおいて、接続部材23の非固定部23bは、対極20に対し同一方向(色素増感太陽電池50Aから色素増感太陽電池50Dに向かう方向)側に突出している。一方、接続部材23の非固定部23bは、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおいて、対極20に対し同一方向(色素増感太陽電池50Eから色素増感太陽電池50Hに向かう方向)側に突出している。すなわち、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aと、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bとでは、接続部材23の非固定部23bの突出方向は互いに反対となっている。
また色素増感太陽電池モジュールユニット100Bにおける色素増感太陽電池50E、すなわち、色素増感太陽電池モジュールユニット100Bの端部に配置された色素増感太陽電池50には、集電配線14の端子部14cに接続端子70が設けられている。そして、接続端子70と、色素増感太陽電池50Dの対極20に固定された接続部材23とは、透明基板11の表面に沿って設けられた導電部材110を介して接続されている。この導電部材110により、色素増感太陽電池モジュールユニット100Aと色素増感太陽電池モジュールユニット100Bとが直列に接続される。導電部材110を構成する材料としては、例えば銅、銀、ニッケルなどが用いられる。また導電部材110の形状としては、テープ状、ワイヤ状などが挙げられるが、テープ状が、使用時に色素増感太陽電池モジュール200の厚みを小さくすることができることから好ましく用いられる。
さらに色素増感太陽電池モジュールユニット100Aの色素増感太陽電池50Aにも、作用極10の集電配線14における端子部14cに接続端子70が設けられている。
次に、上述した色素増感太陽電池モジュール200の作用効果について説明する。
色素増感太陽電池50A〜50Hにおいては、端子部14cが、連結部30と重なるように設けられる突出部14eを有し、突出部14eの透明導電膜12からの高さH1が、本体部14dの透明導電膜12からの高さH2よりも大きくなっている。このため、色素増感太陽電池50が高温環境下に置かれ、連結部30の流動性が増すことにより対極20の対向縁部20aが端子部14cの本体部14dに近づいても、対極20の対向縁部20aの移動が突出部14eによってすぐに阻止される。このため、対向縁部20aと端子部14cの本体部14dとの間の距離を十分に大きく保つことができる。しかも、対極20の対向縁部20aは、端子部14cの本体部14dと反対の方向を向いている。このため、対極20の対向縁部20aが端子部14cの本体部14dに接触することが十分に抑制される。従って、色素増感太陽電池50A〜50Hによれば、短絡の発生を十分に抑制することができる。さらに、色素増感太陽電池50A〜50Hによれば、対極20の対向縁部20aは、端子部14cの本体部14dと反対の方向を向いているため、対極20の対向縁部20aを、隣りの色素増感太陽電池50と直列接続するために本体部14dに接続される接続部材23から遠ざけることも可能となる。このため、対極20の対向縁部20aと接続部材23との接触を十分に抑制することができる。従って、色素増感太陽電池モジュール200によれば、色素増感太陽電池50の修理や交換の頻度を十分に減らすことができ、メンテナンスを容易にすることができる。
また対極20が可撓性を有していると、通常は、対極20が可撓性を有しない場合に比べて、対極20の対向縁部20aが、端子部14cの本体部14dに向かって垂れ下がり得る。その点、色素増感太陽電池50によれば、このように対極20が可撓性を有する場合でも、対極20の対向縁部20aと端子部14cの本体部14dとの間の距離を十分に大きく保つことができるため、対極20の対向縁部20aが端子部14cの本体部14dに接触することを十分に抑制でき、短絡の発生を十分に抑制することができる。
さらに色素増感太陽電池50A〜50Hにおいては、連結部30に凹部33が形成され、凹部33内に端子部14cの本体部14dが配置されている。この場合、連結部30に凹部33が形成されていない場合に比べて、対極20の対向縁部20aが接続部材23により近い位置に配置されることになる。この場合でも、対極20の対向縁部20aが、端子部14cの本体部14dと反対の方向を向いており、対極20の対向縁部20aが接続部材23から遠ざけられている。このため、対極20の対向縁部20aと接続部材23との接触をも十分に抑制することができる。
また色素増感太陽電池モジュール200においては、透明基板11が撓むと、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50の透明導電性基板15の集電配線14によって、2つの色素増感太陽電池50の対極20の金属基板21のうち透明導電性基板15と反対側の面に固定される接続部材23が引っ張られる。このとき、接続部材23のうち弛んでいた非固定部23bが広がることが可能となる。すなわち、非固定部23bはただちに緊張状態とはならない。このため、接続部材23と集電配線14との間にかかる応力が低減され、接続部材23が集電配線14から剥離することが十分に抑制される。その結果、色素増感太陽電池モジュール200は、優れた接続信頼性を有することが可能となる。
また色素増感太陽電池モジュール200において、接続部材23は金属箔からなり、可撓性を有する。このため、透明基板11が撓み、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50の透明導電性基板15によって、2つの色素増感太陽電池50の対極20の金属基板21に固定される接続部材23が引っ張られる際に、非固定部23bが広がりやすくなる。このため、接続部材23と透明導電性基板15との間にかかる応力がより低減され、接続部材23が透明導電性基板15から剥離することがより十分に抑制される。その結果、色素増感太陽電池モジュール200は、より優れた接続信頼性を有することが可能となる。また接続部材23が金属箔からなるため、接続部材23は、優れた耐久性を有する。このため、色素増感太陽電池モジュール200が温度変化の大きい環境下で使用されて接続部材23に応力が繰り返し加わっても、接続部材23の破断が長期間にわたって十分に抑制される。さらに接続部材23が金属箔からなるため、隣り合う色素増感太陽電池50同士間の抵抗を低減することも可能となる。
さらに色素増感太陽電池モジュール200においては、色素増感太陽電池50の連結部30の外側に凹部33が設けられ、接続部材23の固定部23aが、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうちの一方の色素増感太陽電池50の対極20の金属基板21に固定され、接続部材23の非固定部23bが、他方の色素増感太陽電池50の凹部33において、集電配線14の一部である端子部14cに接合されている。このため、色素増感太陽電池モジュール200の開口率を大きく低下させることなく、接続部材23の非固定部23bと、他方の色素増感太陽電池50の透明導電性基板15の集電配線14との接続箇所の面積を十分に大きくすることができる。
このように色素増感太陽電池モジュール200は、優れた接続信頼性を有する。このため、接続部材23の非固定部23bにおいて、その幅を広げる必要がない。このため、接続部材23の非固定部23bと他方の色素増感太陽電池50の端子部14cとを接続するための接続箇所の面積については小さくすることが可能となり、開口率を向上させることが可能となる。特に色素増感太陽電池モジュール200では、端子部14cが、集電配線14の縁部である外周部14aの内側に設けられている。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池50の対極20同士間の隙間を小さくすることができる。すなわち、発電に寄与しないエリアの面積を小さくすることができる。このため、色素増感太陽電池モジュール200によれば、端子部14cが集電配線14の縁部である外周部14aの外側に設けられる場合に比べて開口率をより高くすることができる。
また、色素増感太陽電池モジュール200においては、接続部材23の非固定部23bと端子部14cとの間には、非固定部23bを構成する金属と端子部14cを構成する金属との合金からなる合金部60が設けられている。このため、接続部材23の非固定部23bと集電配線14の一部である端子部14cとの接合が強固となり、集電配線14からの接続部材23の非固定部23bの剥離がより十分に抑制される。
さらに、色素増感太陽電池モジュール200においては、接続部材23の固定部23aと金属基板21との間に、固定部23aを構成する金属と金属基板21を構成する金属との合金からなる合金部65が設けられている。このため、接続部材23の固定部23と金属基板21との接合が強固となり、金属基板21からの接続部材23の固定部23aの剥離がより十分に抑制される。
さらに、隣り合う2つの色素増感太陽電池50において、一方の色素増感太陽電池50においては、端子部14cに対向する位置に切欠き24が形成されている。このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50に物体が衝突するなどの理由により、接続部材23がそれに接合される端子部14cに対して動いたとしても、接続部材23は切欠き24内に逃げ込むことが可能となる。このため、接続部材23と、隣の色素増感太陽電池50の対極20との接触を十分に防止することができる。
また色素増感太陽電池モジュール200は、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有し、色素太陽電池モジュールユニット100A,100Bが互いに直列且つ電気的に接続されると共に色素増感太陽電池50の配列方向が互いに平行となるように配列され、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々において、対極20に対する接続部材23の突出方向が同一であり、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおいて、接続部材23の突出方向が互いに反対となっている。
このため、隣り合う2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおいて、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50Eの端子部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50Dの接続部材23とを、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの配列方向に対して同じ側に配置することが可能となる。すなわち、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50Eの端子部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50Dの接続部材23とを、受光エリア外で接続させることが可能となる。このため、色素増感太陽電池モジュール200によれば、一方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Bを構成する色素太陽電池50Eの端子部14cと、他方の色素増感太陽電池モジュールユニット100Aを構成する色素増感太陽電池50Dとを、開口率を低下させることなく、直列接続させることが可能となる。
次に、作用極10.光増感色素、対極20、接続部材23、連結部30および電解質40について詳細に説明する。
(作用極)
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、色素増感太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜10000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電膜12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物で構成される複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電膜12が単層で構成される場合、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。透明導電膜12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子を含む。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO)、シリカ(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.5〜50μmとすればよい。
集電配線14は、上述したように、外周部14aと仕切り部14bと端子部14cとを有している。
集電配線14は、例えば銀などで構成されている。
図5に示すように、端子部14cにおいて、本体部14dの透明導電膜12からの高さH2に対する突出部14eの透明導電膜12からの高さH1の比は、1より大きければよいが、好ましくは1.2〜5である。この場合、上記比(H1/H2)が1.2未満である場合に比べて、対極20の対向縁部20aが端子部14cの本体部14aに接触することがより十分に抑制される。一方、上記比が上記範囲内にあると、5を超える場合に比べて、透明導電性基板15と対極20との間の距離(極間距離)をより小さくすることができ、光電変換特性をより向上させることができる。
本体部14dの透明導電膜12からの高さH2とは、本体部14d上の点の透明導電膜12からの高さのうち最も高い高さを言うものとする。また突出部14eの透明導電膜12からの高さH1とは、突出部14e上の点の透明導電膜12からの高さのうち最も低い高さを言うものとする。
上記比は、より好ましくは1.8〜3である。
配線保護層16を構成する材料は、集電配線14を電解質40から保護可能なものであればよく、特に限定されないが、例えば樹脂材料、無機材料で構成される。
上記樹脂材料としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などが挙げられる。
上記無機材料としては、例えば非鉛系の透明な低融点ガラスフリットなどの無機絶縁材料が挙げられる。低融点ガラスフリットとしては、150〜550℃の軟化点を有するものを用いることができる。
(光増感色素)
光増感色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素が挙げられる。
(対極)
対極20は、上述したように、金属基板21と触媒層22との積層体で構成されている。
金属基板21は、金属で構成されていればよい。このような金属としては、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、SUS、タングステン等の耐食性を有し且つ不動態膜を有する金属が挙げられる。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
(接続部材)
金属箔は、金属基板21よりも低い抵抗を有する金属から構成されることが好ましく、このような金属としては、例えば銅が挙げられる。
(連結部)
連結部30としては、本実施形態では、封止能を有する材料が用いられる。すなわち、本実施形態では、連結部30は封止部として機能する。このような封止能を有する材料としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などを含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
(電解質)
電解質40は通常、電解液で構成され、この電解液は例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、バレロニトリル、ピバロニトリル、グルタロニトリル、メタクリロニトリル、イソブチロニトリル、フェニルアセトニトリル、アクリロニトリル、スクシノニトリル、オキサロニトリル、ペンタニトリル、アジポニトリルなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオン、亜鉛錯体、鉄錯体、コバルト錯体などのレドックス対などの対が挙げられる。
なお、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、イオン液体と揮発性成分としての上記有機溶媒との混合物からなるイオン液体電解質を含んでいてもよい。また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、イオン液体を含んでもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、エチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ブチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、又は、メチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドが好適に用いられる。また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、上記イオン液体と上記有機溶媒との混合物を用いてもよい。また電解質40には添加剤を加えることができる。添加剤としては、LiI、I、4−t−ブチルピリジン、グアニジウムチオシアネート、1−メチルベンゾイミダゾール、1−ブチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
次に、上記色素増感太陽電池モジュール200の製造方法について説明する。
まず1つの透明基板11の上に透明導電膜を形成してなる積層体を用意する。
透明導電膜の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法及びCVD法などが用いられる。
次に、レーザ加工又はエッチング等により、透明導電膜を、互いに離間した複数の透明導電膜12に分割する。こうして透明導電性基板15が得られる。
次に、分割された複数の透明導電膜12の各々の上に酸化物半導体層13を形成する。酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子を含む多孔質酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、焼成して形成する。
酸化物半導体層形成用ペーストは、既に述べた酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、バーコート法などを用いることができる。
焼成温度は酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。
次に、透明導電膜12上に、銀などの導電材料を含むペーストを塗布する。そして、まず図3に示すように、外周部14aと、外周部14aの内側開口を仕切る仕切り部14bとを形成するようにペーストを塗布する。次に、端子部14cを形成するようにペーストを塗布する。端子部14cを形成するには、例えば厚さを5〜20μmとすればよい。そして、上記ペーストを焼成して端子部14c、外周部14aおよび仕切り部14bを形成する。こうして集電配線14が得られる。
次に、集電配線14を低融点ガラスフリットなどの配線保護層16で被覆する。このとき、配線保護層16は、外周部14a及び仕切り部14bを覆い、端子部14cについては、突出部14eのみを覆い、本体部14dは覆わないようにする。こうして集電配線14と配線保護層16とによって配線部17が得られる。
こうして複数の作用極10が得られる。
次に、色素増感太陽電池50の数と同数の環状の連結部30を形成するための連結部形成体を準備する。環状の連結部形成体としては、酸化物半導体層13を包囲する開口が形成され且つ連結部形成体の外側に凹部33が形成されたものを用いる。
そして、この連結部形成体を作用極10の集電配線14の上に接着させる。このとき、集電配線14の端子部14cには、その連結部形成体に形成された凹部33が対向するように連結部形成体を接着させるようにする。また連結部形成体は、集電配線14の端子部14cのうち突出部14eと重なるように接着させる。なお、同一形状の連結部形成体を対極20の表面に接着させてもよい。連結部形成体の集電配線14又は対極20への接着は、連結部形成体を加熱溶融させることによって行うことができる。
次に、複数の作用極10の酸化物半導体層13に光増感色素を担持させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な光増感色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させても、光増感色素を酸化物半導体層13に担持させることが可能である。
次に、複数の作用極10の酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。電解質40は、例えばスクリーン印刷等の印刷法によって配置することが可能である。
次に、可撓性を有する複数の対極20を用意する。各対極20には、連結部形成体の凹部33と位置合わせされる切欠き24を形成する。
一方、接続部材23を形成するための接続部材形成用金属箔を用意する。
次に、接続部材形成用金属箔の一端を、隣り合う2つの色素増感太陽電池50のうち一方の色素増感太陽電池50の金属基板21に接続する。
その後、複数の対極20の各々を、連結部形成体の開口を塞ぐように連結部形成体に貼り合わせる。このとき、各対極20の切欠き24を、連結部形成体の凹部33に位置合わせさせる。また、このとき、対極20の対向縁部20aが連結部形成体と重なるようにする。すると、対極20は可撓性を有するため、対極20の対向縁部20aは、連結部形成体の上で屈曲して端子部14cと反対の方向を向く。こうして複数の色素増感太陽電池50が得られる。
次に、接続部材形成用金属箔の他端を、作用極10における集電配線14の端子部14cに接続する。こうして、金属箔からなる接続部材23が得られる。接続部材23のうち金属基板21に固定されている部分は固定部23aとなり、端子部14cに固定される部分は非固定部23aとなる。このとき、接続部材形成用金属箔の他端は、非固定部23bが弛んだ状態となるように端子部14cに接続する。
金属基板21又は端子部14cへの接続部材形成用金属箔の接続は、例えば抵抗溶接によって行うことができる。抵抗溶接は、例えば2本の抵抗溶接用電極を接続部材形成用金属箔及び金属基板21の少なくとも一方、又は、接続部材形成用金属箔および端子部14cの少なくとも一方に押し当てて両者間に電流を流すことにより、金属基板21又は端子部14cと接続部材形成用金属箔との接触部分で熱を発生させ、この熱により金属基板21又は端子部14c及び接続部材形成用金属箔の両方を溶融させて両者を接続させる方法である。このとき、熱は金属基板21又は端子部14cと接続部材形成用金属箔との接触部分のみにしか発生しない。また、抵抗溶接においては通常、電流を流す時間は短時間(数ミリ秒)であるため、熱が発生する時間も短い。このため、熱が加えられる場所を局所領域に抑えることができる。従って、色素増感太陽電池50が得られた後、接続部材形成用金属箔を金属基板21又は端子部14cに接合する場合でも、酸化物半導体層13に担持された光増感色素の劣化を十分に抑制することができる。
またこのとき、金属基板21又は端子部14cの抵抗が接続部材形成用金属箔の抵抗と異なると、接続部材形成用金属箔と金属基板21又は端子部14cとの間での接触抵抗が大きくなる。このため、接続部材形成用金属箔と金属基板21又は端子部14cとが互いに接触する部分が熱により溶融しやすくなる。そして、2本の電極の間に印加する電圧をオフにすると、図6及び図7に示すように、溶融した部分が凝固して合金部60及び合金部65が形成される。従って、接続部材23と金属基板21又は端子部14cとの接合強度を十分に向上させることができる。また接続部材23と金属基板21又は端子部14cとの間に合金部60、合金部65が設けられることで、接続部材23と金属基板21又は端子部14cとの間の接触抵抗も低下させることができる。
また抵抗溶接は3〜20ミリ秒行うことが好ましく、5〜7ミリ秒行うことがより好ましい。この場合、接続部材23と金属基板21又は端子部14cとの接続強度をより十分に向上させることができると共に、合金部60、合金部65の厚さが適度になり、金属基板21又は端子部14cと接続部材23との間の抵抗をより十分に低くすることができる。
接続部材23の厚さは特に制限されるものではないが、9〜200μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましい。接続部材23の厚さが9μm以上であると、9μm未満である場合に比べて強度がより大きくなり、抵抗溶接に際して変形しにくくなる。一方、接続部材23の厚さが、200μm以下であると、200μmを超える場合に比べて、より短時間で接続部材23と金属基板21又は端子部14cとを接続できる。
2つの抵抗溶接用電極間に印加する電流は、接続部材23と金属基板21又は端子部14cとの組合せにも依存するため一概には言えないが、通常は0.01〜3kAであり、0.1〜2kAであることが好ましい。
また電流の印加時間も一概には言えないが、通常は3〜20ミリ秒であり、5〜7ミリ秒であることが好ましい。
さらに抵抗溶接用電極間の間隔も一概には言えないが、通常は、0.3〜20mmであり、0.5〜10mmであることが好ましい。
こうして色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bが得られる。
次に、色素増感太陽電池50A,50Eの集電配線14における端子部14cにそれぞれ接続端子70を接続する。接続端子70は、銀,銅,ニッケルなどの部材を抵抗溶接法などの方法を用いて端子部14cに接続することができる。なお、接続端子70は、集電配線14を形成する際に、集電配線14と同様の材料を用い、スクリーン印刷法で集電配線14と同時に形成されてもよい。
最後に、導電部材110を色素増感太陽電池50Eに接続した接続端子70および色素増感太陽電池50Dの接続部材23に接続する。導電部材110は、例えば抵抗溶接によって接続端子70および接続部材23と接続することができる。
以上のようにして色素増感太陽電池モジュール200が得られる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、色素増感太陽電池50の各連結部30に凹部33が設けられ、凹部33において、隣り合う2つの色素増感太陽電池50を接続する接続部材23の接続部23が端子部14cに接合されているが、各連結部30には凹部33が設けられていなくてもよい。
また上記実施形態では、端子部14cは、電流を隣りの色素増感太陽電池50へ取り出すための接続部材23の非固定部23bと接続される本体部14dと、連結部30と重なるように本体部14dの周囲の一部に設けられる突出部14eとで構成され、突出部14eは、本体部14dを挟んで両側に設けられているが、突出部14eは、片側にのみ設けられていてもよいし、本体部14dを三方から囲むように設けられてもよい。
また上記実施形態では、接続部材23の非固定部23bと端子部14cとの間に合金部60が設けられているが、合金部60は必ずしも設けられていなくてもよい。
また上記実施形態では、接続部材23の固定部23aと金属基板21との間に合金部65が設けられているが、合金部65は必ずしも設けられていなくてもよい。
さらに上記実施形態では、接続部材23は金属箔で構成されているが、接続部材23は、可撓性を有する材料であれば、金属箔以外の材料(例えばカーボン板、透明導電膜付き樹脂フィルム)を用いることも可能である。
また上記実施形態では、接続部材23の非固定部23bが撓んでいるが、非固定部23bは撓んでいなくてもよい。
さらに上記実施形態では、接続部材23が金属基板21に別の部材として固定されているが、金属基板21の一部が接続部材23を兼ねていてもよい。
さらにまた上記実施形態では、透明基板11が色素増感太陽電池モジュール200における全色素増感太陽電池50A〜50Hにおいて共通の透明基板となっているが、透明基板11は、色素増感太陽電池モジュール200における全色素増感太陽電池50A〜50Hにおいて共通の透明基板となっていなくてもよい。すなわち、全色素増感太陽電池50A〜50Hの各々が個別に透明基板11を有していてもよい。
また上記実施形態では、色素増感太陽電池モジュール200は、2つの色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bを有しているが、2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また上記実施形態では、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bが各々、色素増感太陽電池50を4つ備えているが、各色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bにおける色素増感太陽電池50の数は4つに限られず、複数であればいかなる数であってもよい。
さらに、上記実施形態では、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bの各々において、対極20に対する接続部材23の突出方向が同じとなっているが、同じである必要はなく、互いに異なるものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、色素増感太陽電池モジュールユニット100A,100Bが互いに直列に接続されているが、これらは並列に接続されてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、対極20が金属基板21を有しているが、対極20は必ずしも金属基板21を有している必要はない。例えば対極20は、金属基板21の代わりに、透明基板11上に透明導電膜を形成してなるものを有していてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、酸化物半導体層13は、透明導電膜12の上に設けられているが、金属基板21の上に設けられてもよい。この場合、酸化物半導体層13と金属基板21とで作用極が構成され、透明基板11と透明導電膜12とで対極が構成される。
さらに上記実施形態では、対極20が可撓性を有しているが、対極20は可撓性を有していなくてもよい。この場合、対極20の対向縁部20aは、端子部14cの本体部14dと反対方向のみならず、本体部14dの方向にも向かなくなる。
さらに上記実施形態では、集電配線14の一部が端子部14cとなっているが、端子部14cは集電配線14の一部でなくてもよい。すなわち、端子部14cは、集電配線14とは独立に設けられていてもよい。またこの場合、色素増感太陽電池50は、集電配線14を有していなくてもよい。
さらに上記実施形態では、連結部30は封止部として機能しているが、複数の色素増感太陽電池50の対極20に対向するようにカバー層がさらに設けられ、カバー層と透明導電性基板15とが、複数の色素増感太陽電池50を包囲するように設けられる封止部で連結され、カバー層と透明導電性基板15との間に電解質40が配置される構造を有する色素増感太陽電池モジュールにおいては、連結部30は封止部として機能するものでなくてもよい。
さらにまた上記実施形態では、例えば色素増感太陽電池50Bの対極20に接続された接続部材23が隣りの色素増感太陽電池50Cまで延びて、その作用極10の端子部14cに接続されているが、色素増感太陽電池50Cの連結部30に形成された凹部33に、色素増感太陽電池50Bの作用極10の集電配線14の一部を端子部14cの本体部14dとして収容し、その本体部14dには、色素増感太陽電池50Cの対極20の縁部に2つの切込みを入れて対極20の一部を垂れ下がらせて色素増感太陽電池50Bの端子部14cの本体部14dに接続してもよい。この場合、色素増感太陽電池50Bの連結部30と重なる位置であって本体部14dの周囲に突出部14eを設け、突出部14eの透明導電膜12からの高さH1を本体部14dの透明導電膜12からの高さH2よりも大きくなるようにすればよい。上記のような隣り合う2つの色素増感太陽電池50同士の接続状態は、他の隣り合う2つの色素増感太陽電池50同士間の接続に適用してもよい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず表面の寸法が500mm×500mmで厚さ4mmのガラスからなる透明基板の表面上に、FTOからなる厚さ1μmの透明導電膜を形成してなる透明導電性基板を用意した。そして、透明導電膜に対しエッチングによりパターニングを行い、透明導電膜を8個の透明導電膜に分割した。
次に、各透明導電膜上に、酸化物半導体層形成用ペースト(日揮触媒化成社製、PST−18NR)を、スクリーン印刷機で塗布した後、電気炉にて500℃で1時間焼結して多孔質酸化物半導体層を形成した。
次に、集電配線を形成するための集電配線形成用ペーストを用意した。ここで、集電配線形成用ペーストとしては、市販の銀ペースト(藤倉化成社製XA−602N)を用いた。そして、まず集電配線形成用ペーストを、多孔質酸化物半導体層を包囲するように塗布した後、乾燥させて外周部の前駆体および仕切り部の前駆体を形成した。このとき、集電配線形成用ペーストの厚さは、6μmとなるようにした。次いで、集電配線形成用ペーストを、塗布したペーストのうち外周部を形成する部分の内側に塗布した後、乾燥させて端子部の前駆体を形成した。そして、集電配線形成用ペーストの塗布及び乾燥をスクリーン印刷機にて3回繰り返して行った。その後、集電配線形成用ペーストを電気炉にて500℃で1時間焼成させた。こうして、端子部、外周部および仕切り部からなる集電配線を形成した。このとき、端子部の断面をSEMにて観察したところ、突出部の透明導電膜からの高さH1が23μm、本体部の透明導電膜からの高さH2が15μmとなっており、H1/H2は1.5であった。
次に、電解質と集電配線とが接触する領域に、集電配線を保護する配線保護層形成用ガラスペーストを塗布した後、乾燥させた。この塗布及び乾燥を3回繰り返し、配線保護層形成用ガラスペーストを電気炉にて500℃で1時間焼結させた。こうして8個の作用極を得た。
そして、上記のようにして得られた作用極を、1:1(体積比)で混合したアセトニトリル及びtert−ブタノールの混合溶媒を含み、ルテニウム色素(N719)の濃度を0.3mMとした色素溶液の中に室温で24時間浸漬させ、その色素を多孔質半導体層に吸着させた後に上記混合溶媒で余分な色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を多孔質半導体層に吸着させた。
一方、以下のようにして8個の対極を準備した。
即ちはじめに厚さ200μmの圧延チタン箔からなる金属基板を用意し、この金属基板の片面に、スパッタリングによりPtを蒸着させ、対極を得た。こうして可撓性を有しない8個の対極を準備した。
次に、厚さ200μm、長さ10cm、幅1cmの銅からなる接続部材形成用金属箔を7枚用意し、各接続部材形成用金属箔の長さ2cmの部分を7個の対極の金属基板の各々に抵抗溶接により固定した。このとき、抵抗溶接は、2つの電極をいずれも接続部材形成用金属箔に押し当て、抵抗溶接用電極の間に1.0kAの電流を10ミリ秒間印加した。このとき、2つの抵抗溶接用電極間の間隔は1mmとした。
次に、8個の作用極の各々の上に、エチレン−メタクリル酸共重合体(商品名:ニュクレル、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる四角環状の樹脂シート(幅2mm、厚さ50μm)を配置し、この樹脂シートを150℃で加熱溶融することにより8個の作用極の各々の上に固定した。
8個の対極の各々の触媒層側にも、エチレン−メタクリル酸共重合体(商品名:ニュクレル、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる四角環状の樹脂シート(幅2mm、厚さ50μm)を配置し、この樹脂シートを150℃で加熱溶融することにより8個の対極の各々の上に固定した。
次に、各作用極上であって樹脂シートの内側に、メトキシアセトニトリル(MPN)を溶媒とする揮発性電解質を注入した。
そして、各対極上に固定した樹脂シートと、各作用極上に固定した樹脂シートとを重ね合わせ、これらの樹脂シートを230℃で2分間加熱しながら圧着した。こうして、各作用極と各対極との間に連結部が形成されていた。こうして8個の色素増感太陽電池を得た。
次に、対極に固定した接続部材の非固定部のうち長さ3cmの部分と、隣りの色素増感太陽電池の集電配線とを抵抗溶接により接合させた。抵抗溶接は、2つの電極をいずれも接続部材の非固定部のうちの長さ3cmの部分に押し当て、抵抗溶接用電極の間に1.0kAの電流を10ミリ秒間印加した。このとき、2つの抵抗溶接用電極間の間隔は1mmとした。またこのとき、非固定部は弛んだ状態となるようにした。こうして、隣り合う2つの色素増感太陽電池を接続する接続部材を形成した。
こうして、8個の色素増感太陽電池を含む1つの色素増感太陽電池モジュールユニットからなる色素増感太陽電池モジュールを得た。
(実施例2)
H1/H2を、1.5から、表1に示す通り、2.5に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュールを作製した。
(実施例3)
H1/H2を、1.5から、表1に示す通り、3.5に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュールを作製した。
(実施例4)
対極を形成する圧延チタン箔の厚さを50μmに変更することにより対極が可撓性を有するようにしたこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュールを作製した。得られた色素増感太陽電池モジュールにおいて、各色素増感太陽電池の対極の縁部のうち端子部に対向する対向縁部は、端子部と反対の方向を向いていた。
(比較例1)
H1/H2を、1.5から、表1に示す通り、1に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュールを作製した。
実施例1〜4及び比較例1で得られた色素増感太陽電池モジュールを50℃の高温環境下に500時間放置した後、色素増感太陽電池モジュールを構成する8個の色素増感太陽電池(DSC)のすべてについてテスターにて集電配線と対極との間で導通が起こっていないかどうかを調べ、全DSC8個中の短絡が発生したDSCの個数の割合(単位は%)を算出した。同様に、実施例1〜4及び比較例1で得られた色素増感太陽電池モジュールを85℃の高温環境下に500時間放置した後、全DSC8個中の短絡が発生したDSCの個数の割合を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0005996995
表1に示す結果より、実施例1〜4で得られた色素増感太陽電池モジュールではいずれも、短絡が発生したDSCの割合は、50℃で放置した後では0%であり、85℃で放置した後でも、2%であった。これに対し、比較例1の色素増感太陽電池モジュールでは、短絡が発生したDSCの割合は、50℃で放置した後は5%であり、85℃で放置した後は25%であった。
以上より、本発明の色素増感太陽電池モジュールは、短絡の発生を十分に抑制できることが確認された。
10…作用極
11…透明基板
12…透明導電膜
13…酸化物半導体層
14…集電配線
14c…端子部
14d…本体部
14e…突出部
15…透明導電性基板(第1電極)
20…対極(第2電極)
20a…対向縁部
23…接続部材
30…連結部
50,50A〜50H…色素増感太陽電池
100A,100B…色素増感太陽電池モジュールユニット
200…色素増感太陽電池モジュール

Claims (6)

  1. 透明基板、前記透明基板上に設けられる透明導電膜、及び、前記透明導電膜上に設けられる電流を取り出すための端子部を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層に担持される光増感色素と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる電解質と、
    前記第1電極及び前記第2電極を連結させる環状の連結部とを備え、
    前記端子部が、
    前記連結部の外側で、前記第1電極の前記透明導電膜上に且つ前記連結部に対し前記電解質と反対側に配置される本体部と、
    前記連結部と重なるように前記本体部の周囲の少なくとも一部に設けられ、前記透明導電膜と反対の方向に向かって突出する突出部とを有し、
    前記突出部の前記透明導電膜からの高さが、前記本体部の前記透明導電膜からの高さよりも大きく、
    前記連結部が樹脂で構成され、
    前記連結部と前記突出部との間に、ガラスからなり前記端子部を前記電解質から保護する端子部保護層が設けられている、
    色素増感太陽電池。
  2. 前記本体部の前記透明導電膜からの高さに対する前記突出部の前記透明導電膜からの高さの比が1.2〜5である、請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記第2電極が可撓性を有する、請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記第2電極の縁部のうち少なくとも前記端子部と対向する縁部がその少なくとも一部において前記端子部の前記本体部と反対の方向を向いている、請求項3に記載の色素増感太陽電池。
  5. 直列且つ電気的に接続される複数の色素増感太陽電池を含む色素増感太陽電池モジュールユニットを有する色素増感太陽電池モジュールにおいて、
    前記色素増感太陽電池が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池で構成され、
    隣り合う2つの色素増感太陽電池のうち一方の色素増感太陽電池の前記第2電極と、他方の色素増感太陽電池の前記第1電極の前記端子部における前記本体部とを電気的に接続する接続部材が設けられている、色素増感太陽電池モジュール。
  6. 前記他方の色素増感太陽電池の前記連結部に凹部が形成され、
    前記凹部内に前記端子部の前記本体部が配置され、
    前記凹部を形成する前記連結部のうち、少なくとも前記本体部を挟んで互いに対向する対向連結部と重なる位置における前記突出部の前記透明導電膜からの高さが、前記本体部の前記透明導電膜からの高さよりも大きい、請求項5に記載の色素増感太陽電池モジュール。
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