JP6243776B2 - 光電変換素子及び光電変換素子の製造方法 - Google Patents

光電変換素子及び光電変換素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子及び光電変換素子の製造方法に関する。
近年、化石燃料に代わるクリーンエネルギーの発電装置として太陽電池が注目され、シリコン(Si)系太陽電池、および色素増感型太陽電池の開発が進められている。とりわけ色素増感型太陽電池は、安価で量産しやすいものとして、その構造及び製造方法が広く研究開発されている(例えば下記特許文献1)。
図11に示すように、特許文献1に記載された色素増感太陽電池100は、透明基板101の板面に透明導電膜102が成膜され、透明導電膜102の表面に色素を担持させた半導体層103が形成された第1電極104と、対向基板105に、透明導電膜102に対向するよう設けられた対向導電膜106が成膜された第2電極107と、半導体層103を囲繞するとともに、第1電極104の外周壁部と第2電極107の外周壁部とを貼り合わせて内部空間Sを形成しこの内部空間Sを密封する封止材108と、前記内部空間Sに注入された電解液109とを備えている。
特開2011−49140号公報
ところで、一般に、色素増感太陽電池100は、内部空間Sに気泡が入り難いように電解液109を内部空間Sに多めに充填する必要があるため、透明基板101と対向基板105とが内部空間Sの中央付近において撓んで膨らみ、電解液109の層の厚さが封止材108が配された箇所よりも大きくなった湾曲形状になる。
しかし、色素増感太陽電池において、内部空間Sの中央付近において電解液109が厚いと、電解液109を通って半導体層103に到達する入射光が減少し、また電子の半導体層103までの移動距離が長くなるため酸化還元反応の効率が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、入射光の減少及び酸化還元反応の効率の低下を抑えた光電変換素子を提供することを課題とする。
本発明の光電変換素子の製造方法は、一の基板の板面に透明導電膜が成膜され、前記透明導電膜の表面に半導体層が形成された第1電極と、前記一の基板と間隔を置いて対向配置された他の基板の板面に前記透明導電膜に対向するように対向導電膜が成膜された第2電極と、これら第1電極と第2電極との間に封止された電解質とを備え、少なくとも前記一の基板が、前記電解質を封止する外周壁部の内側において湾曲し、対向配置された前記他の基板に向かって突出している光電変換素子の製造方法であって、前記半導体層を成膜して前記一の基板に圧縮内部応力を付与し、前記一の基板を湾曲させることを特徴とする。
この構成によれば、前記一の基板を容易に湾曲させることができる。
本発明の前記半導体層は、エアロゾルデポジション法により成膜されていることが好ましい。
この方法によれば、容易に一の基板を湾曲させることができる。
本発明の光電変換素子は、一の基板の板面に透明導電膜が成膜され、前記透明導電膜の表面に半導体層が形成された第1電極と、前記一の基板と間隔を置いて対向配置された他の基板の板面に前記透明導電膜に対向するように対向導電膜が成膜された第2電極と、これら第1電極と第2電極との間に封止された電解質とを備え、少なくとも前記一の基板が、前記電解質を封止する外周壁部の内側において折り曲げられ、対向配置された前記他の基板に向かって突出していることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも前記一の基板が前記電解質を封止する外周壁部の内側において折り曲げられていることにより、前記外周壁部の内側が前記突出している方向と反対の方向への撓みに対して強度を持たせることができる。したがって、一の基板と他の基板とが互いに離間する方向に膨らむことを防止することができる。そして、一の基板を湾曲させて対向する他の基板に接近させることができる。したがって、一の基板と他の基板との距離を小さくして電解質の層が厚くなることによる入射光の減少の防止及び電子の移動距離の短縮による酸化還元反応の効率化を図ることができる。
本発明の光電変換素子は、少なくとも前記一の基板が、前記電解質を封止する外周壁部の内側において、前記対向配置された前記他の基板に向かって折り曲げられ前記外周壁部に沿って形成された側壁部と、この側壁部の先端の内側に形成された内側壁部とを備え、この側壁部は前記外周壁部に対して傾斜していてもよい。
この構成によれば、一の基板が折曲されることで、その折り曲げ方向に対して交叉する方向への湾曲に対する強度を向上させることができる。したがって、一の基板と他の基板とが互いに離間する方向に膨らむことを防止することができる。そして、一の基板と他の基板との距離を小さくして電解質の層が厚くなることによる入射光の減少の防止及び電子の移動距離の短縮による酸化還元反応の効率化を図ることができる。
本発明によれば、入射光の減少及び酸化還元反応の効率の低下を抑えることができるため、光電変換素子及び電気モジュールの発電効率を向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明の光電変換素子の製造方法によれば、本発明の光電変換素子を容易に製造することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の光電変換素子を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の一の基板を模式的に示した斜視図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の光電変換素子の製造工程の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第2の実施形態の光電変換素子を模式的に示した断面図である。 (a)〜(c)本発明の実施例として示した光電変換素子を模式的に示した断面図である。 従来の光電変換素子を示した断面図である。 本発明の第3の実施形態の光電変換素子を模式的に示した断面図である。 本発明の第3の実施形態の光電変換素子を模式的に示した断面図である。
以下、図を参照して本発明の光電変換素子及び電気モジュールの各実施形態について、光電変換素子が色素増感太陽電池である場合を例として説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、色素増感太陽電池(光電変換素子)(以下「太陽電池」と称する)1Aは、一の基板2の板面2aに成膜された透明導電膜3と、透明導電膜3の表面3aに成膜された半導体層4とを備えた第1電極5と、一の基板2に間隔を置いて対向配置された他の基板6の板面6aに、透明導電膜3に対向配置されるように対向導電膜7が成膜された第2電極8とを備えている。
そして、第1電極5と第2電極8との間が、セパレータ9を介装させた状態で、一の基板2の外周壁部2pと他の基板6の外周壁部6pとにおいて封止材10により第1電極5及び第2電極8の外周を巡るように枠状に封止され、封止された内部空間Sに電解液11が充填されている。
ここで、一の基板2は、図1,図2に示すように前記電解液11を封止する外周壁部2pの内側において、対向配置された他の基板6に向けて折り曲げられており、他の基板6に向かって外周壁部2pの内側の壁部15,16が突出している。
具体的には、一の基板2は、その外縁eから所定寸法内側に入った所定の幅寸法dで形成された外周壁部2pと、外周壁部2pの内側において他の基板6に向かって折れ曲がり、外周壁部2pに沿って傾斜して立ち上がる(垂下する)側壁部15と、側壁部15の先端において再び折れ曲がり、側壁部15の先端に囲繞された領域を塞ぐように形成された内側壁部16とを備え、他の基板6に向かって突出する凸部17を形成している。
一の基板2及び他の基板6は、それぞれ透明導電膜3及び対向導電膜7の基台となる部材であり、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明の熱可塑性樹脂材料により形成されている。なお、一の基板2及び他の基板6は、フィルム状に形成されたものであってもよい。
透明導電膜3は、一の基板2の板面2aの略全体に成膜されている。
透明導電膜3の材料には、例えば、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛等が用いられている。
半導体層4は、後述する増感色素から電子を受け取り輸送する機能を有するものであり、金属酸化物からなる半導体により透明導電膜3の表面3aに成膜されている。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等が用いられる。
半導体層4は、増感色素を担持している。増感色素は、有機色素または金属錯体色素で構成されている。有機色素としては、例えば、クマリン系、ポリエン系、シアニン系、ヘミシアニン系、チオフェン系等の各種有機色素を用いることができる。金属錯体色素としては、例えば、ルテニウム錯体等が好適に用いられる。
このように、一の基板2の一方の板面2aに透明導電膜3を成膜し、透明導電膜3の表面3aに形成された半導体層4を設けて第1電極5が構成されている。
対向導電膜7は、他の基板6の板面6aの略全体に成膜されている。
対向導電膜7の材料には、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛等が用いられている。また、対向導電膜7の表面には、任意に設けられるカーボンペースト,プラチナ等からなる触媒層18が成膜されている。
このように、他の基板6の一方の板面6aに対向導電膜7を成膜し、対向導電膜7の表面に触媒層18を成膜させて第2電極8が構成されている。
この第2電極8は、対向導電膜7を透明導電膜3に対向させて第1電極5と対向配置されている。
そして、第1電極5と第2電極8とが透明導電膜3の端部3hと対向導電膜7の端部7hとがそれぞれ太陽電池1Aの両端から突出するように、一方向にずらして接着されている。これらの端部3hと端部7hとが第1電極5及び第2電極8の端子を構成している。
なお、電流の取り方は本実施形態の構成に限定されるものではない。
封止材10としては、ホットメルト樹脂等が用いられている。
この封止材10は、外周壁部2pに位置する透明導電膜3の表面3a又は外周壁部6pに位置する対向導電膜7の表面に枠状に配され、加熱プレスされて第1電極5と第2電極8との間を接着している。
図1に示すセパレータ9には、封止材10及び電解液(電解質)11を通過させる多数の孔(不図示)を有する不織布等のシート材が用いられている。
電解液11としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等の非水系溶剤;ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム又はヨウ化ブチルメチルイミダゾリウム等のイオン液体などの液体成分に、ヨウ化リチウム等の支持電解液とヨウ素とが混合された溶液等が用いられている。また、電解液11は、逆電子移動反応を防止するため、t−ブチルピリジンを含むものでもよい。
上記の構成を備えた太陽電池1Aを直列又は並列接続することにより電気モジュールとなる。
次に、太陽電池1Aの製造方法について図3〜図9を用いて説明する。
第1の実施形態の太陽電池1Aの製造方法は、(I)電極板形成工程と、(II)第1電極5と第2電極8とを貼り合せてこれらの間に内部空間Sを形成して封止する貼り合せ工程と、(III)注液孔形成工程と、(IV)注液工程と、(V)注液孔封止工程を備えている。以下、各工程について説明する。
(I)<電極板形成工程>
電極板形成工程においては、図3に示すように、一の基板2の一方の板面2aに透明導電膜3を成膜し、透明導電膜3の表面3aに半導体層4が形成された第1電極5と、図4に示すように、他の基板6の一方の板面6aに対向導電膜7が形成され、更に触媒層18が成膜された第2電極8とを形成する。具体的には、第1電極5及び第2電極8は以下のようにして形成される。
図3に示すように、一の基板2として、PET等を用い、基板の内側において一方の板面に向かって突出する凸部17が形成された板状部材を形成する。凸部17を備えた板状部材の製造方法としては、特に限定されないが、プレス加工又は射出成型等により好適に成形することができる。
一の基板2の板面2aの全体に酸化インジウムスズ(ITO)等をスパッタリングし透明導電膜3を成膜する。
半導体層4は、例えば焼成が可能な酸化チタン含有ペーストをマスク、印刷法等により透明導電膜3の表面3aに塗布し、その後120℃程度で焼成することで多孔質となるように形成する。なお、半導体層4は、PET等からなるフィルム材に形成する場合には、エアロゾルデポジション法、コールドスプレー法等の焼成を要しない低温成膜法により、多孔質となるように透明導電膜3の表面3aに形成するとよい。
半導体層4を形成した後、増感色素を溶剤に溶かした増感色素溶液に半導体層4を浸漬させ、該半導体層4に増感色素を担持させる。なお、半導体層4に増感色素を担持させる方法は、上記に限定されず、増感色素溶液中に半導体層4を移動させながら連続的に投入・浸漬・引き上げを行う方法なども採用される。
以上により、図3に示す第1電極5が得られる。
第2電極8は、図4に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)等よりなる他の基板6の一方の板面6aにITO、酸化亜鉛又はプラチナ等をスパッタリングして対向導電膜7を成膜する。対向導電膜7は、印刷法やスプレー法等にて形成されたものであってもよい。対向導電膜7の表面には、カーボンペースト等を成膜して触媒層18を形成する。
(II)<貼り合せ工程>
図5,図6に示すように、貼り合せ工程は、第1電極5と第2電極8とを対向配置させ、それぞれの外周壁部2p,6pを封止材10により貼着させて第1電極5と第2電極8との間を封止する内部空間Sを形成する工程である。
[封止材10及び注液孔形成用部材の配置]
具体的には、図5に示すように、外周壁部6pに周を巡るように、所定の幅寸法を有する枠形状に形成されたシート状の封止材10を配して触媒層18を囲繞する。
その後、注液孔形成用部材19を、封止材10に跨って、他の基板6の外周壁部6pから突出するように配置する。
なお、注液孔形成用部材19としては、短冊状に形成した離型性樹脂シートを用いる。
離型性樹脂シートには、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を用いることができる。
[基板の貼り合せ]
次に、セパレータ9を介在させた状態で透明導電膜3と対向導電膜7とを対向させるように、第2電極8を第1電極5に当接させる。
[接着工程]
接着工程では、貼り合わされた第1電極5及び第2電極8の図5に示す外周壁部2p,6pを積層方向に加熱プレスし、接着させる。この際、注液孔形成用部材19は、耐熱温度が封止材10の溶融硬化温度よりも高く、かつ、非接着性に優れているので、注液孔形成用部材19に接する封止材10とは接着しない。従って、注液孔形成用部材19の両表面は、第1電極5とも第2電極8とも接着されていない状態となる。
この際、図5に示すように、第1電極5と第2電極8とを一方向(矢印Y方向)にずらして貼着させ、図6に示すように貼り合わされた第1電極5と第2電極8との両端から透明導電膜3及び対向導電膜7を突出させ、端子5t,8tを形成する。
(III)<注液孔形成工程>
注液孔形成工程では、図7に示すように、他の基板6の外周壁部6pから突出させた注液孔形成用部材19(図6参照)を引き抜き、内部空間Sを開口させて電解液11を注入可能な注液孔21を形成する。
以上の工程により、第1電極5と第2電極8との間に内部空間Sが形成された接合体1aが得られる。
(IV)<注液工程>
注液工程では、前述した工程で得られた接合体1aを減圧雰囲気下に置き、電解液11を保持した容器(不図示)に注液孔21を浸漬させて真空引きにより電解液11を内部空間Sに電解液11があふれるほど多めに注入する。
(V)<注液孔封止工程>
その後、注液孔封止工程では、電解液11の注入後に注液孔21を接着剤等で閉口し内部空間Sを封止する(図8参照)。この際、一の基板2は、外周壁部2pに沿って折り曲げられて他の基板6に向かって突出する凸部17を形成しているため、一の基板2は、折り曲げによる稜線17a(17aに直交する方向にも形成されている)が形成された方向(すなわち折り曲げ方向に直交する方向)の撓みに対する強度が付与されている。したがって、内部空間Sに気泡が入りこまないように電解液11を多めに充填して封止しても、一の基板2が電解液11によって厚さ方向外側に膨張しようとする力に対抗して、内側壁部16を平坦に維持することができる。
以上のようにして、一の基板2の内側壁部16を平坦に維持した図1に示す太陽電池1Aを得る。
以上のように、太陽電池1A又は太陽電池1Aを直列又は並列接続させた電気モジュールによれば、図1に示すように一の基板2を折り曲げて内側壁部16が他の基板6に向かって突出するように形成されている。したがって、電解液11が注入される内部空間Sの厚さ寸法を可及的に小さくするとともに、一の基板2の折り曲げにより内側壁部16に厚さ方向外側への撓みに対抗する強度を付与することができる。
よって、内部空間Sに電解液11を多めに注入しても、一の基板2が内部空間Sの中央部において外側に膨らむことを回避して、電解液11の層が形成される内部空間Sの厚さを可及的に小さくした一定の寸法に維持することができる。そして、本発明のこの構成により、電解液11の層の厚さ寸法が、内部空間Sの中央部において大きくなることによる入射光の損失が生じることを抑制するとともに、電子の移動距離が長くなって酸化還元反応の効率が低下することを防止することができるという効果が得られる。
また、一の基板2は、側壁部15と外周壁部2pとの間及び側壁部15と内側壁部16との間で鈍角に折り曲げられている。したがって、一の基板2を垂直又は鋭角に折り曲げて凸部17を形成する場合に比べてプレス加工により容易に凸部を形成することができる。また、一の基板2を鈍角に折り曲げることにより、折り曲げられた箇所において一の基板2の肉厚が薄くなることを防止し、厚さによる強度を可及的に維持しつつ折り曲げることができるという効果が得られる。
なお、一の基板2及び/又は他の基板6は、樹脂フィルム(例えばフィルムの厚さが25μm〜200μm)により形成することが好ましい。この場合、例えばroll−to−rollで前記樹脂フィルムを搬送し、その過程で基板を折曲又は湾曲させることで生産効率を高めることができるという効果が得られる。そして、一の基板2及び/又は他の基板6がこのような樹脂フィルムで形成されていても、一の基板2及び/又は他の基板6を折曲又は湾曲させていることにより、基板の剛性の低さを補強して一の基板2と他の基板6とが撓み膨らむことによる光電変換効率の低下を効果的に防止することができる。
また、側壁部15と外周壁部2pとの間及び側壁部15と内側壁部16との間で鈍角に折り曲げられていることにより、半導体層4を内部空間Sに面している透明導電膜3に容易に全面に成膜することができるという効果が得られる。したがって、太陽電池1A又は太陽電池1Aを直列又は並列接続させた電気モジュールによれば、より広い面積で酸化還元反応を行わせることができるという効果が得られる。
次に本発明の第2の実施形態について図9を用いて説明する。本実施形態において第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、一の基板2が他の基板6に向かってわずかに突出するように湾曲面を形成している点を除いて第1の実施形態と同様に構成され、製造される。
この構成によれば、一の基板2が他の基板6に向かってわずかに突出するように湾曲面2a,2bを形成している、すなわち、他の基板6に対して反り返っている。したがって、内部空間Sに電解液11を多めに充填し、電解液11により一の基板2が外側に膨らむ圧が掛かっても、一の基板2の湾曲によりこの圧に対抗することができ、一の基板2がその中央部において外側に膨らむことを防止することができる。
また、わずかに湾曲形状をした一の基板2は、スクリーン印刷等による周知の形成方法以外に、一の基板2の一方の板面に粉体吹付法(例えば、エアロゾルデポジション法)により膜を形成することによっても容易かつ効率的に形成することができる。
すなわち、酸化物半導体からなる微粒子等を ガスに分散させ、ノズルから一の基板2に向けて酸化物半導体からなる微粒子を高速噴射させて、一の基板2の透明導電膜3に半導体層4を成膜する。このとき一の基板2に熱をかけた状態で酸化物半導体からなる微粒子を成膜しその後冷却する、又は、一の基板2にテンションを掛けて伸長させた状態で酸化物半導体粒子を成膜し、その後テンションを解くことにより、一の基板2の酸化物半導体からなる微粒子が成膜された側と反対側の板面2bが縮み、一の基板2を板面2a側に突出するように湾曲させることができる(圧縮内部応力)。
なお、酸化物半導体からなる微粒子等の粒子の大きさは、5nm〜1000nmの範囲であればよく、10nm〜500nmの範囲であることが望ましく、さらに15nm〜50nmであることが望ましい。
また、一の基板2の湾曲面2a,2bの曲率は0.01〜0.1の範囲であればよく、0.03〜0.06の範囲であることが望ましい。
したがって、本実施形態においても第一の実施形態の場合と同様、電解液11の層を形成する内部空間Sの厚さ寸法を可及的に小さくするとともに、一の基板2が外側に膨らむのを防止して、電解液11の層の厚さが厚くなることによる入射光の損失が大きくなることを抑制するとともに、電子の移動距離が長くなることによる酸化還元反応の低下を防止することができるという効果が得られる。
また、本実施形態によれば、わずかに湾曲した一の基板2ないし第1電極5を容易に製造することができるので、太陽電池1Bの製造コストを抑制しつつ、入射光の損失及び酸化還元反応の効率の良い太陽電池1B又は太陽電池1Bを直列又は並列接続させた電気モジュールを得ることができる。
なお、上記した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、一の基板2を折り曲げて凸部17を形成し又は湾曲させた構成としたが、他の基板6を折り曲げ又は湾曲させた構成であってもよい。更には、一の基板2及び他の基板6の双方を折り曲げ又は湾曲させて互いに他の基板6又は一の基板2に対して突出するように貼り合せて太陽電池1C(図10(b)参照)としてもよい。一の基板2及び他の基板6の双方を折り曲げ又は湾曲させて互いに他の基板6又は一の基板2に対して突出するように貼り合せた場合には、内部空間Sの厚さを可及的に小さく設定しつつ、一の基板2と他の基板6の双方の撓みを防止することができるという効果が得られる。
次に本発明の第3の実施形態について図12,図13を用いて説明する。本実施形態において第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、図12に示すように、一の基板2の外周壁部2pと他の基板6の外周壁部6pとの間を接着する封止材10が、外周壁部2pの内側に対向する角部50で面取りされている点を除いて第1の実施形態と同様に構成され、製造される。
光電変換素子1Dにおいて、内部空間Sを取り囲む封止材10の内側は、封止材10の仮想線で示された角部50が面取りされて内部空間Sに向かって下る傾斜面51とされている。
この構成により、一の基板2の側壁部15の傾斜角度を緩やかにすることができる。したがって、一の基板2を急角度で折曲することにより、透明導電膜3に傷又は割れが発生することを防止することができ、高品質な光電変換素子1Dとすることができるという効果が得られる。また、封止材10の角部50がプレス加工時に透明導電膜3、場合によっては酸化物半導体4の両端部、触媒層18をもつぶしてしまうことで発電面積を減少させることを防止することができるという効果が得られる。
また、一の基板2の側壁部15を封止材10の面取りされた傾斜面51に沿って配することができるため、一の基板2の側壁部15に外力が掛かった場合に、封止材10の傾斜面51によって側壁部15を支持することができる。したがって、光電変換素子1Dは、一の基板2に外力が掛かった場合に傾斜面51によって透明導電膜3が損傷することを防止することができるという効果が得られる。
また更に、光電変換素子1Dは、その製造時に、一の基板2を封止材10の傾斜面51上でプレス加工することができる。言い換えると、光電変換素子1Dは、面取りされた封止材10を支持台としてプレス加工することができるため、一の基板2の過度な折曲を防止して透明導電膜3の破損を防止することができるという効果が得られる。
特に、図13に示すように、光電変換素子1Dを複数連結させていわゆるroll−to−rollで電気モジュール80を連続生産する場合には、面取りされた封止材10を支持台として一の基板2のプレス加工を容易かつ生産効率よく行うことができるという効果が得られる。なお、図13は、電気モジュール80の一例として、透明導電膜3及び対向導電膜7に溝75を形成することにより互い違いに絶縁させて、導電材70を介して光電変換素子1D,1D同士を直列接続させた場合を示したものである。
以上、本発明の第3の実施形態について説明したが、本発明の封止材10は、側壁部15の傾斜角度が緩やかに設定できる限り、滑らかに湾曲するように面取りされていてもよい。また、封止材10を面取りすることにより生じる角部60は、先鋭にならないよう面取りされていてもよい。
また、本実施形態では、一の基板2のみが折曲された場合を例として説明したが、他の基板6が内部空間Sに向かって突出するように折曲される場合には、封止材10の他の基板6側であって内部空間S側の角が面取りされていてもよい。また、図10(b)に示すように、一の基板2及び他の基板6の双方が内部空間Sに向かって折曲している場合には、封止材10の一の基板2側及び他の基板6側の双方が面取りされていてもよい。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
図10(a)に模式的に図示される下記仕様により、太陽電池1Aと同様の太陽電池を作製した。
<第1電極5>
厚さ125μmのPENフィルムに型押し加工を行い、図10(a)に示すL1の高さ寸法が30μmの凸部17を形成した。透明導電膜として酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング法でPENフィルムの凸部17が形成された側の板面に成膜し、このフィルムを16×54mmになるように裁断した。ITO上に、TiO2ペーストをアプリ
ケーターで10×50mm角になるように塗布し、120℃で加熱し硬化させた。その後、色素濃度が0.02〜0.5mMになるように有機色素を溶媒に溶かし、同溶液中に基板を10分間浸漬した。溶液から取り出した基材をエタノールで洗浄・乾燥させた。
<第2電極8>
対向導電膜として酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング法で厚さ125μmのPENフィルム上に成膜した。PENフィルムを16×54mmになるように裁断した。ITO上にカーボンを10×50mmに塗布し120℃で加熱し硬化させた。
<封止材10>
ホットメルト樹脂に開口部を1箇所形成し、ホットメルト樹脂が半導体層4に触れないようにした。内部空間Sを封止できるようにサイズは厚さ60μm,14×54mmとした。
<セパレータ9>
セパレータ9(廣瀬製紙製)は、電流取り出し配線箇所以外はITOを覆う以上のサイズとし、厚さ20μm,15×55mmとした。
上記のようにして得られた第1電極5と第2電極8とを、TiO2層4とカーボン層1
8とが向き合うように配置し、第1電極5−ホットメルト樹脂10−セパレータ9−ホットメルト樹脂10−離型性樹脂シート(ナフロンシート)−第2電極8の順に積層し、120℃で圧を加えながらホットプレスをして貼り合せた。
第1電極5と第2電極8との間に配置した離型性樹脂シートを引き出して注液孔21(図7参照)を形成し、貼り合わされた第1電極5及び第2電極8をフォルダに取り付けて固定し、注液孔21を電解液11に漬けてデシケーターの真空引きを行い、100Paまで引いた後に大気開放して第1電極5と第2電極8との間に電解液11を注入した。注液孔21周辺には電解液11が付着しているので、溶剤(エタノール)で拭いて洗浄した。
その後、注液孔21をホットプレスすることで封止した。このようにして、太陽電池1Aを作成した。
上記太陽電池1Aに対し、マイクロメーターで図10(a)に示す凸部17の厚さ寸法(すなわち、凸部17が形成された領域の互いに対向するPENフィルムの外側の板面間の寸法)M1と封止材10の厚さ寸法(すなわち、封止材10が配された箇所の互いに対向するPENフィルムの外側の板面間の寸法)N1を計測した結果は表1のとおりである。また、ソーラーシュミレーターで上記太陽電池1Aの発電性能を確認した結果は、表2のとおりである。
[実施例2]
図10(b)に模式的に図示される下記仕様により、太陽電池1Cを作製した。
<第1電極5>
実施例1と同様の第1電極5を形成した。
<第2電極8>
PENフィルムに第1電極5と同様の高さ寸法で突出する凸部17を形成するとともに、凸部17が形成された側の板面に対向導電膜として酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング法で成膜した点を除いて、実施例1と同様の第2電極8を形成した。
<封止材10>
実施例1と同様の封止材10を用意した。
<セパレータ9>
実施例1と同様のセパレータ9を用意した。
上記のようにして得られた第1電極5と第2電極8とを、TiO2層4とカーボン層1
8とが向き合うように配置し、第1電極5−ホットメルト樹脂10−セパレータ9−ホットメルト樹脂10−離型性樹脂シート(ナフロンシート)−第2電極8の順に積層し、120℃で圧を加えながらホットプレスをした。
第1電極5と第2電極8との間にある離型性樹脂シートを引き出して注液孔21(図7参照)を形成し、第1電極5と第2電極8とを貼り合せた接合体1aをフォルダに取り付けて固定し、注液孔21を電解液11に漬けた状態でデシケーターの真空引きを行い、100Paまで引いた後に大気開放して内部空間Sに電解液11を注入した。その後、注液孔21をホットプレスすることで封止した。注液孔21周辺には電解液11が付着しているので、溶剤(エタノール)で拭いて洗浄した。このようにして、太陽電池1Cを作成した。
上記太陽電池1Cに対し、マイクロメーターで図10(b)に示す凸部17の厚さ寸法M2と封止材10厚さ寸法N2を計測した結果は、表1のとおりである。また、ソーラーシュミレーターで上記太陽電池の発電性能を確認した結果は、表2のとおりである。
[実施例3]
図10(c)に模式的に図示される下記仕様により、太陽電池1Bを作製した。
<第1電極5>
酸化物半導体からなる微粒子等を ガスに分散させ、ノズルから酸化物半導体からなる微粒子をPENフィルムの板面に向けて高速噴射させて成膜した。このときPENフィルムにテンションを掛けて伸長させておき、酸化物半導体粒子を成膜した後にテンションを解くことにより、酸化物半導体からなる微粒子が成膜された側と反対側の板面を縮ませて湾曲させ、PENフィルムを酸化物半導体からなる微粒子が成膜された板面側に突出するように湾曲させた。その後、16×54mmの寸法に裁断し第1電極5を得た。
<第2電極8>
対向電極としてPEDOTを膜厚35nmでITO上に成膜した。成膜されたITO−PENフィルムを16×54mmになるように裁断して第2電極8を得た。
<封止材10>
熱硬化樹脂を短冊状に裁断し、厚さ100μm,3×14mmのものと、厚さ100μm,3×54mmの2種類を得た。この2種類の熱硬化樹脂を第1電極5の外周に矩形に配置し、半導体層4と封止材10との距離が1mm以下の隙間になるように熱硬化樹脂を配置した。
なお、本実施例において、セパレータを使用しなかったが、PEDOT層とTiO2
と接触するようなことがあっても触媒層18と透明導電膜3とは接触し難いため、ショートしない。
上記のようにして得た第1電極5の成膜上に電解液11を滴下した後で、第1電極5と第2電極8とを、TiO2層とPEDOT層とが向き合うように配置し、第1電極5と第2電極8とを積層化しながら熱ラミネートを行った。このようにして、太陽電池1Bを作成した。
上記太陽電池1Bに対し、マイクロメーターで図10(c)に示す凸部17の厚さ寸法M3と封止材10厚さ寸法N3を計測した結果は、表1のとおりである。また、ソーラーシュミレーターで上記太陽電池1Bの発電性能を確認した結果は、表2のとおりである。
[比較例1]
図11に模式的に図示される下記仕様により、太陽電池100を作製した。
<第1電極>
16×54mmの寸法に裁断されたPENフィルムに凹凸加工を形成せず平板面とした点を除いて、実施例1と同様の第1電極を形成した。
<第2電極>
実施例1と同様の第2電極を形成した。
<封止材>
実施例1と同様の封止材を用意した。
<セパレータ9>
実施例1と同様のセパレータを用意した。
上記のようにして得られた第1電極5と第2電極8とを、TiO2層4とカーボン層1
8とが向き合うように配置し、第1電極5−ホットメルト樹脂10−セパレータ9−ホットメルト樹脂10−離型性樹脂シート(ナフロンシート)−第2電極8の順に積層し、120℃で圧を加えながらホットプレスをした。
第1電極5と第2電極8と間に配置した離型性樹脂シートを引き出し、貼り合わされた第1電極5及び第2電極8をフォルダに取り付けて固定し、注液孔を電解液11に漬けて真空引きを行い、100Paまで引いた後に大気開放して第1電極5と第2電極8との間に電解液11を注入した。その後、注液孔をホットプレスすることで封止した。このようにして、太陽電池100を作成した。
上記太陽電池100に対し、マイクロメーターで封止材10の内側の厚さ寸法M4と封止材10の厚さ寸法N4とを計測した結果は表1のとおりである。また、ソーラーシュミレーターで太陽電池の発電性能を確認した結果は表2のとおりである。
Figure 0006243776
Figure 0006243776
[評価結果]
実施例1,2,3の厚さ寸法M1〜M3は、比較例1の厚さ寸法M4と比較してそれぞれ低い値を示した。また、実施例1,2,3の発電性能は、比較例1の発電性能と比較して高い値を示した。このことから、凸部17の厚さ寸法を低減させることで、従来の太陽電池100に比して、太陽電池1A〜1Cの発電性能を向上させることができることが確認された。
また、実施例1,2,3及び比較例1のそれぞれの仕様の太陽電池を10回作製した結果、実施例1,2,3の厚さ寸法M1〜M3及び発電性能は、共に±5%以下のバラツキであったのに対し、比較例1の厚さ寸法M4及び発電性能は、共に±10%以上のバラツキが生じた。
このことから、実施例1,2,3の構造の場合の方が比較例1の構造の場合よりも、電解液11を充填した後の厚さ寸法M1〜M3を均一化させやすいことが分かった。
すなわち、本発明により、太陽電池100の作製において課題であった第2電極8−第1電極5間の距離を可及的に一定にすることができることが分かった。そして、第2電極8−第1電極5間の距離を可及的に一定にすることにより、太陽電池1A〜1Cの発電性能を安定化させることが可能になったことが分かった。
1A,1B,1C,1D 太陽電池(光電変換素子)
2 一の基板
2a 板面
2p 外周壁部
3 透明導電膜
3a 表面
4 半導体層
5 第1電極
6 他の基板
6a 板面
6p 外周壁部
7 対向導電膜
7a 表面
8 第2電極
11 電解質(電解液)
15 側壁部
16 内側壁部
50 角部

Claims (4)

  1. 一の基板の板面に透明導電膜が成膜され、前記透明導電膜の表面に半導体層が形成された第1電極と、前記一の基板と間隔を置いて対向配置された他の基板の板面に前記透明導電膜に対向するように対向導電膜が成膜された第2電極と、これら第1電極と第2電極との間に封止された電解質とを備え、
    少なくとも前記一の基板が、前記電解質を封止する外周壁部の内側において湾曲し、対向配置された前記他の基板に向かって突出している光電変換素子の製造方法であって、
    前記半導体層を成膜して前記一の基板に圧縮内部応力を付与し、前記一の基板を湾曲させることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. 前記半導体層は、エアロゾルデポジション法により成膜されていることを特徴とする請求項に記載の光電変換素子の製造方法。
  3. 一の基板の板面に透明導電膜が成膜され、前記透明導電膜の表面に半導体層が形成された第1電極と、前記一の基板と間隔を置いて対向配置された他の基板の板面に前記透明導電膜に対向するように対向導電膜が成膜された第2電極と、これら第1電極と第2電極との間に封止された電解質とを備え、
    少なくとも前記一の基板が、前記電解質を封止する外周壁部の内側において折り曲げられ、対向配置された前記他の基板に向かって突出していることを特徴とする光電変換素子。
  4. 少なくとも前記一の基板は、前記電解質を封止する外周壁部の内側において、前記対向配置された前記他の基板に向かって折り曲げられ前記外周壁部に沿って形成された側壁部と、この側壁部の先端の内側に形成された内側壁部とを備え、
    この側壁部は前記外周壁部に対して傾斜していることを特徴とする請求項に記載の光電変換素子。
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