JP2008226554A - 色素増感太陽電池及びこれを備えた複合型機器 - Google Patents

色素増感太陽電池及びこれを備えた複合型機器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成により安定な特性を得ることが可能な色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】色素増感太陽電池S1は、対向して配設される一対の基板1及び基板10と、基板1に隣接して配列された複数の透明導電膜2と、これら複数の透明導電膜2のそれぞれに対向するよう基板10に配列された複数の正電極膜6と、対向する透明導電膜2と正電極膜6との間に配設された複数の色素増感太陽電池セル12と、色素増感太陽電池セル12の外周部を区画する仕切部7と、を備え、透明導電膜2と正電極膜6は、いずれも同じ側の端部が仕切部7の外部に延出し、正電極膜6の端部は、これに隣接する色素増感太陽電池セル12における透明導電膜2の端部と電気的に接続されている。隣接する電極間を、基板の外部を通る導線で接続したり、セル間の仕切部を貫通する配線により接続したりする必要がないため、配線構造が簡単になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池及びこれを備えた複合型機器に係り、特に、複数の電極を直列接続した色素増感太陽電池及びこれを備えた複合型機器に関する。
従来、太陽電池としては、主にSi系の太陽電池が用いられている。その理由としては、半導体などで技術が確立したSiのP−N接合を利用するので、安定して作製できるという点が挙げられる。一方、宇宙用途の人工衛星などでは、GaAsなどの化合物半導体が用いられる。これは、Siより光電変換効率が高く、また、放射線耐性が高いためである。
しかしながら、上記の半導体系の太陽電池には、高品質なP−N接合を作る必要があり、その作製のためには、高品質の単結晶と高価な成膜装置を用いて、時間をかけて多くの行程をこなさなければならず、生産コスト、作製時間がかかるという問題がある。
これらの半導体系の太陽電池に代わり、最近、色素増感太陽電池の研究開発が活発になされている。色素増感太陽電池は、1990年代の初めにスイスのグレツェルによって開発された太陽電池で、光電変換効率が理論上Si系太陽電池よりも大きいことや、作製が簡便であることなどから、現在、次の世代の太陽電池として期待され、研究開発が盛んに行われている。
色素増感太陽電池の起電力は、通常1セルあたり約0.6V程度であり、実際にそれを用いて機器を駆動させるためには、複数個を直列に接続して、機器が駆動する電圧にする必要がある。その直列接続の方法としては、導線を使った接続方法やセル間の隔壁を利用して接続する方法がある。
導線を使った接続方法について図12を参照して説明する。図12は従来の色素増感太陽電池の平面図である。この図に示すように、色素増感太陽電池S0は、基板101と基板110の間に複数の色素増感太陽電池セル112,112・・・が並列に配列されている。そして、それぞれの色素増感太陽電池セル112の透明導電膜102の一端から導線113を引き出し、基板の表面側を通じて隣接する色素増感太陽電池セル112の正電極膜106の一端に接続する。これにより、色素増感太陽電池セル112が直列に接続される。
この接続方法は、隣り合うセルの正極、負極を導線などを用いて接続すれば良いので、最も単純で確実な方法である。しかしながら、接続作業に手間がかかると同時に、セル外部に導線が延びているため、使用時に導線に触れて切断するなどの安全性の問題や、見た目が良好でないという不都合がある。また、基板の表面の電極端子から裏面の電極端子に導線をつなぐため、導線に屈曲部が生じる。このため、電極端子と導線との接合部に破断などが生じやすく、この点からも安全性に問題があった。
一方、セル間の隔壁を利用して接続する方法としては、下の特許文献1〜3に示すようにW型やZ型と呼ばれる接続方法がある。
このうちW型は、隣り合うセルの正極、負極を交互に反転させ、その隣り合うセルの集電電極を2つずつ共通のものとして、正極基板と負極基板の間に隔壁を設けて電解液を注入して封止することで、各セルを自動的に直列に接続する方法である。
この方法は、比較的簡単に作成できるという長所を持っている。しかしながら、この接続方法では正極と負極が交互に反転しているので、発電に必要な光を取り込める透明な負極側のセルの面積は、どちらの側も全体のセル面積の半分となる。このため、基板のいずれの側から光を取り込んでも半分のセルしか受光できず、全体のセルのうち半分しか機能しない。したがって、全体の光電変換効率が実質的に半分になり、セルの出力電圧が約半分になるという問題があった。
また、W型では、隣り合うセルの正負が交互に反転しているため、機能しないセルが一つおきに存在する。このため、すべてのセルが機能するように配列されたZ型などと比べると、全体の出力電流が低下するという問題もある。
このように、W型の色素増感太陽電池では、正極、負極が交互に配列されているため、出力電圧が半減するとともに出力電流も低下し、発電特性が低下するという問題があった。
一方、Z型は、いずれのセルの正極、負極もそれぞれ一方の基板の側に共通に配置されており、セル間の隔壁を通じて配線を形成して隣接するセルの端部どうしを接続する方法である。この方法では、一方の基板には負極のみが配置されているため、負極側から光を取り込めば、すべてのセルで受光でき、配列されたすべてのセルが機能する。このためZ型では、W型のように光電変換効率が落ちることがなく、良好な発電特性を示す。
特開平8−306399号公報 特開2007−12377号公報 特開2007−18862号公報
Z型の色素増感太陽電池では、隔壁を通じて隣り合う正極と負極の電極を接続するので、隔壁の内部に導通部を形成させ、かつその導通部が腐食性の高い電解液から保護されている必要がある。しかしながら、このような隔壁の作製は技術的に困難であり、また液洩れや短絡を防ぐための精密な封止技術が必要となり、技術的な難易度が高く、したがってZ型は決して簡単な作成方法ではなかった。特に、セルが微細化された場合、より高度な隔壁の微細加工技術とより精密な封止技術が必要となり、高価な設備を導入し、時間と労力をかけて作製することが必要であった。また、直列接続セルが作製できても、構造上、完全に電解液の洩れを封止したり短絡を避けたりすることは難しく、歩留まりが低下したり、太陽電池特性にばらつきが生じることが多かった。
加えて、Z型では、対向する基板を一旦接合させたあとで隔壁内の配線に短絡などが生じた場合には、これを修復するために接合した基板を剥がして内部の配線構造を露出させ、修復後に再び基板を接合させる必要があった。このようにZ型では、配線の修復が非常に困難になるという不都合もあった。
本発明の目的は、基板の一方に正極、他方に負極を形成した複数のセルからなる色素増感太陽電池において、簡単な構成により安定した特性を得ることが可能な色素増感太陽電池を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、配線の切断や短絡が生じにくく、安定した駆動が可能な複合型機器を提供することにある。
前記課題は、本発明の色素増感太陽電池によれば、対向して配設され、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、該基板の間に並列に配列された複数の色素増感太陽電池セルと、該複数の色素増感太陽電池セルの外周部を区画する仕切部と、を備え、各々の前記色素増感太陽電池セルは、前記透光性を有する基板に形成された透明導電膜からなる負極と、該負極に対向するよう前記一対の基板の他方側に形成された電極からなる正極と、前記負極と前記正極との間に形成された光電変換層と、から構成され、前記正極及び前記負極は、いずれも同じ側の端部が前記仕切部の外部に延出し、前記正極の前記端部は、隣接する色素増感太陽電池セルの前記負極の前記端部と電気的に接続されていることにより解決される。
このように、正極の端部と、これに隣接する色素増感太陽電池セルの負極の端部とが電気的に接続されているため、隣り合った電極を、基板の外部を通る導線で接続したり、セル間の仕切部を貫通する配線により接続したりする必要がない。このため、配線構造が簡単で、しかも断線等の少ない安定した電池特性を有する色素増感太陽電池を提供することができる。
また、前記正極及び前記負極の少なくともいずれか一方の前記端部は、前記隣接する色素増感太陽電池セルに向けて突出する突出部を備えることが好ましい。
このように、突出部を備えることで、正極の端部と、隣接する色素増感太陽電池セルの負極の端部との距離が小さくなり、両者の間に電気的接続を形成しやすくなる。したがって、簡単な構成で安定した特性を有する色素増感太陽電池を提供することが可能となる。
この場合、前記基板の正面側から垂直方向に前記突出部を見たときに、前記突出部の一部が前記隣接する色素増感太陽電池セルにおける前記突出部の電極と反対電極の前記端部の一部と重なると好適である。
このように、突出部の一部が反対電極の端部の一部と重なっているため、この重なる部分を接続することで、突出部と反対電極の端部との間を最短距離で導通することができる。このようにすることで配線部を短くすることが可能となり、配線部が長くなることによる断線などが生じにくくなる。したがって、配線構造がより簡単になるとともに、断線等が生じにくい安定した電池特性を備えた色素増感太陽電池を提供することができる。
また、前記突出部は、前記正極と前記負極のうちいずれか一方の端部にのみ設けられていることが好ましい。
このように、突出部が正極か負極のうち一方の端部にのみ設けられることで、他方側の電極には突出部を設けないようにすることができる。このため、他方側の電極の形状を単純化することができ、電極作成の際に要するコストや労力を低減することができる。
あるいは、前記突出部は、前記正極と前記負極の両方の端部に設けられていることが好ましい。
このように、突出部を正極と負極の両方の端部に設けることで、電極の両端側で反対電極と導通する。このため、一方側でのみ導通する場合と比較して電極部の電極抵抗が半分となる。したがって、電極の電気抵抗による内部損失が少なく、電池特性の高い色素増感太陽電池を提供することができる。
また、前記透明導電膜は、酸化インジウムにスズをドープしたITO膜の上に、酸化スズにアンチモンをドープしたATO膜を積層させた積層透明導電膜であることが好ましい。
このような積層透明導電膜は、電気抵抗が低く、温度による電気抵抗などの変化が少ないため、光電変換効率の高い色素増感太陽電池を作製することが可能となる。
また、前記透明導電膜は、スパッタリング法により形成されていることが好ましい。
このように、透明導電膜をスパッタリング法により形成することで、透明導電膜の膜厚や光学特性を所望のものに調整することができるため、色素増感太陽電池の特性を任意に設定することができる。
また、色素増感太陽電池と、該色素増感太陽電池に接続されるデバイスとから構成される複合型機器であって、前記色素増感太陽電池は、上記いずれかに記載の色素増感太陽電池であることが好ましい。
このような構成とすることで、簡単な構造を有し、かつ安定した特性を有する色素増感太陽電池を電源装置として備えた複合型機器を提供することができる。
本発明の色素増感太陽電池によれば、それぞれのセルは隣接する色素増感太陽電池セルの反対電極と端部で接続されているため、簡単な構成で安定した特性を備えた色素増感太陽電池を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置、構成等は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる。
図1〜図11は本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池について説明するための図であり、図1は第1の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図、図2は図1の色素増感太陽電池セルの断面図、図3は第1の実施形態に係る色素増感太陽電池の正極基板側及び負極基板側の電極パターン図、図4は図1の色素増感太陽電池のa−a断面図及びb−b断面図、図5は図1の色素増感太陽電池のc−c断面図及びd−d断面図、図6は第2の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図、図7は第3の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図、図8は第3の実施形態に係る色素増感太陽電池の正極基板及び負極基板の電極パターン図、図9は図7の色素増感太陽電池のe−e断面図、図10は第4の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図、図11は図10の色素増感太陽電池のf−f断面図である。
図1に示すように、直列接続型の色素増感太陽電池S1は、基板1とこれに対向して配置された基板10とを備えている。基板1と基板10の間には、各々が帯状をした色素増感太陽電池セル12が複数個並列して配設されている。そして、これらの色素増感太陽電池セル12が直列に接続された構成を備えている。
この図において、本来は視認できない位置にある透明導電膜2の下側の端部を「端部2b」として示してある。同様に、色素増感太陽電池セル12の端部を「端部12a」として示している。
図2に示すように、それぞれの色素増感太陽電池セル12は、透明導電膜2、酸化チタン層3、酸化チタン層3に吸着された色素4、電解液層5、正電極膜6、仕切部7を主要構成要素としている。酸化チタン層3、色素4、電解液層5は、本発明の光電変換層に相当する。
また、基板1には図3(a)に示す負極電極パターンが、基板10には図3(b)に示す正極電極パターンが形成されている。
基板1は、表面に透明導電膜2が形成された板状の部材である。基板1の材料としては、表面に透明導電膜2を形成させることができ、かつ透明導電膜2で光を受光させる程度に透明性を有する適宜の材料から選択される。このような材料としては、例えば、ガラス基板、石英基板、樹脂基板、光学結晶基板などの光を所定量透過させることが可能なものが用いられる。特に好ましくは、Naなどのアルカリ元素を含まないノンアルカリガラスや耐熱性の高い石英基板などである。また、透明性を増したり、Naなどのアルカリ元素の拡散を防止したり、耐熱性を増したり、ガスバリア性を持たせるなどの付加特性を持たせるために、表面にSiO、TiOなどの薄膜がスパッタリング法により形成された基板であっても良い。
基板1の光透過率としては、色素増感太陽電池セル12の内部に光を透過できるものであれば特に限定されないが、通常は波長400以上900nm以下の範囲での平均透過率が10%以上99%以下の範囲内であり、特に60%以上99%以下の範囲内が好ましく、より好適には80%以上99%以下の範囲である。
基板1の厚さとしては、特に限定されないが、通常100μm以上5mm以下の範囲内であり、特に500μm以上2mm以下の範囲内が好ましい。
透明導電膜2は、光の透過性があり、かつ導電性を有する膜である。透明導電膜2は、色素増感太陽電池S1の負極を構成している。
透明導電膜2の光透過率も上述した基板1と同様に、通常は波長400nm以上900nm以下の範囲での平均透過率が10%以上99%以下の範囲内であり、特に60%以上99%以下の範囲が好ましく、より好適には80%以上99%以下の範囲内である。
透明導電膜2には、例えば、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電膜や、これらの透明導電膜に不純物を添加した透明導電膜を用いることができる。
不純物を添加した透明導電膜としては、酸化インジウムにスズを添加したITO、酸化スズにアンチモンを添加したATO、酸化スズにフッ素をドープしたFTO、酸化亜鉛にアルミニウムを添加したAZO、酸化亜鉛にガリウムを添加したGZO等を用いることができる。
なお、透明導電膜2上に酸化チタン層3を形成する工程では、透明導電膜2上に酸化チタンペーストを塗布して、望ましい温度として400〜500℃で焼成する。したがって、透明導電膜2は、この焼成工程により透過率が減少せず、かつ抵抗も増加しない材料を用いることが好ましい。
このような条件を満たすものとしては、FTO、ATO、ITOの上にATO又はFTOをコートした積層透明導電膜などがあり、太陽電池特性を向上させるためには、透明導電膜2としてこれらの透明導電膜を用いるのが好ましい。
図3(a)に示すように、本実施形態の透明導電膜2は、個々の形状が帯状(長方形状)の電極が並列に複数配列された構造となっている。これらの透明導電膜2は、このような帯状の負極電極パターンになるよう、帯状の開口が複数形成されたマスクなどを用いて形成される。なお、透明導電膜2を基板1の表面に形成する方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法など、公知の成膜技術を用いることができる。
基板10は、表面に正電極膜6が形成される板状の部材である。基板10の材料としては、基板1で述べたような透明材料から選択することが可能である。
なお、基板1とは異なり基板10は、光を取り込む側ではないので、必ずしも透明材料で形成される必要はなく、光透過性の乏しい材料で形成してもよい。このような材料としては、例えば酸化物系セラミックスや窒化物系セラミックスなどの各種セラミックスが挙げられる。
基板10の厚さも、特に限定されないが、通常100μm以上5mm以下の範囲内であり、特に500μm以上2mm以下の範囲内が好ましい。
正電極膜6は、導電性を有する材料で膜状に形成された電極である。正電極膜6は、導電性を有する金属膜や、透明導電膜2で説明した材料と同じ材料などが用いられる。正電極膜6が光を透過させる必要がある部位に用いられる場合には、透明導電膜が用いられる。
光電変換効率を上げるため、正電極膜6には、触媒作用があり、かつ、電解液層5の電解液に対する耐性に優れるPt、Pd、Au等を用いることが好ましい。正電極膜6には、外部負荷に接続するための正極引出線8が接続されている。このように、正電極膜6が触媒機能と集電電極としての機能を兼ね備えているため、集電電極を別途設ける必要が無く、電池の構成を簡略化することができる。
なお、正電極膜6としては、上述した触媒作用を示さず単に集電電極として機能するものでもよい。このような正電極膜6の材料としては、アルミニウムなどが挙げられる。
図3(b)に示すように、本実施形態の正電極膜6は、個々の形状が帯状の電極が並列に複数配列された構造となっている。正電極膜6の長手方向の両端部は、それぞれ仕切部7の外部に延出している。正電極膜6の一方の端部には幅狭部が形成され、更に幅狭部から隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて垂直方向に突出する突出部6aが形成されている。
なお、本実施形態では、複数の帯状の正電極膜6のすべてにおいて同一の側(図1の上側)の端部にのみ突出部6aが形成されている。このように、端部のうち一方側のみに突出部6aを設けることで、両側に突出部を形成する場合と比較して、正電極膜6のサイズを小さくすることができる。
正電極膜6は、このようなL字型の正極電極パターンになるよう、L字型の開口が複数形成されたマスクなどを用いて形成される。なお、正電極膜6を基板10の表面に形成する方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法など、公知の成膜技術を用いることができる。
基板1と基板10は、透明導電膜2と正電極膜6が向かい合うように対向して配設される。図1に示すように、基板1の平面視において、透明導電膜2と正電極膜6がそれぞれの長手方向(図1の上下方向)に沿って互いにずれるように配設される。すなわち、透明導電膜2の一方の端部(図1の上側の端部)が正電極膜6の上側の端部よりも上側に位置し、正電極膜6の他方の端部(図1の下側の端部)が透明導電膜2の下側の端部(図中の2bで示す。)よりも下側に突出している。
以上、図3(a)、(b)に示した基板1と基板10により、図1に示すように、すべての色素増感太陽電池セル12が直列接続となるよう、基板1と基板10との間に複数個の色素増感太陽電池セル12が形成される。それぞれの色素増感太陽電池セル12の構成は図2に示す単一の色素増感太陽電池セル12と全く同じ構成なので、以下に単一セルについての構成のみ説明する。
図2に示すように、透明導電膜2の表面側には酸化チタン層3が形成される。酸化チタン層3は、バインダーに酸化チタン粉末を混合してペースト状にし、この焼成ペーストを透明導電膜2上に塗布し、焼成することにより形成される。焼成温度は100℃以上であれば良いが、酸化チタン粒子間の焼結性を良くして光電変換効率を高めるためには400℃以上で焼成するのが好ましい。
焼成ペーストのバインダーとしては、有機系の溶媒、酸性溶液等を用いることができる。また、酸化チタン層3の結晶構造はアナターゼ型であることが好ましい。また、良好な太陽電池特性を有するためには、酸化チタン層3は小さな穴を多く含む細孔構造をとっていることが好ましい。
酸化チタン層3の一部には色素4が吸着されている。色素4には、太陽光を効率よく吸収できる色素、すなわち可視域を中心に近紫外域から近赤外域にかけて収吸帯を持つものが用いられる。色素4は、アルコール等の溶媒に溶かし、この中に酸化チタン層3まで形成された基板1を漬けることにより、酸化チタン層3の細孔部に吸着される。
光電変換効率を上げるためには、色素4には、光で励起された際、効率良く酸化チタン層3に電子を移動させることができるRu錯体[RuL(NSC)](ここで、L=4,4´−dicarboxy−2,2´−bypyridine)等を使用するのが好ましい。
色素4の表面側には電解液層5が設けられている。電解液層5の材料には、色素4に電子を供給し、また、正極部(正電極膜6)で電子を受け取ることができるものが用いられる。このような材料の具体例としては、例えば、ポリエチレングリコールにヨウ化リチウムと金属ヨウ素を溶かした電解液、アセトニトリルとエチレンカーボネートを混合した電解液等を用いることができる。
基板1と基板10の間には、それぞれの色素増感太陽電池セル12を仕切るための仕切部7が形成されている。仕切部7は、複数の色素増感太陽電池セル12の外周部全体を区画するための部材であり、また、それぞれの色素増感太陽電池セル12間を区切る部材でもある。この仕切部7によって仕切られた空間内に、色素4を吸着させた酸化チタン層3と正電極膜6の間に、電解液層5の電解液が封入された状態に保持されている。
仕切部7の材料としては樹脂やガラスなどを用いることができる。樹脂の具体例としては、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
正電極膜6の突出部6aの先端側と透明導電膜2の端部との間には、導電性ペースト11が配設されている。本実施形態の導電性ペースト11は、銅などの導電性金属の粉末が配合された導電性接合剤が有機系のバインダーに含有された、粘性を有する材料で形成されている。このため、透明導電膜2と正電極膜6との間を電気的に導通させるとともに、粘性が高いため他の電極と導通してショートが生じにくくなっている。
次に、図4と図5を参照して、本実施形態に係る色素増感太陽電池S1の構造について詳細に説明する。
図4、図5は図1の色素増感太陽電池S1のa−a〜d−d断面図であり、図4(a)はa−a断面図、図4(b)はb−b断面図、図5(c)はc−c断面図、図5(d)はd−d断面図を示している。
図4(a)に示すように、正電極膜6の突出部6aの先端側(図中の各先端部6aにおいてそれぞれの右側の領域)と透明導電膜2の一部とが上下に対向した位置となっている。導電性ペースト11は、この対向した部分に上下方向に沿って塗り込まれている。すなわち、導電性ペースト11は、突出部6aの一部と透明導電膜2の一部とが最短距離で連結している。このように、導電性ペースト11が透明導電膜2と正電極膜6との間を最短距離で連結することで、導電性ペースト11で構成される接続部を狭くすることが可能となる。これにより、接続部が広がることによる他の電極とのショートが生じにくくなり、配線構造が簡単になるとともに安定した電池特性を備えたものとなる。
図4(b)に示すように、仕切部7により封止された領域は、透明導電膜2と正電極膜6とが配線されておらず、両者の間に仕切部7が設けられている。図5(c)に示すように、色素増感太陽電池S1の中央部は、色素増感太陽電池セル12が設けられている。図5(d)に示すように、仕切部7の外部であって導電性ペースト11が設けられていない領域では、透明導電膜2と正電極膜6との間には何も配設されていない。
次に、色素増感太陽電池S1の製造方法について説明する。
まず、スパッタリング法などの公知の成膜方法により、基板1の表面に透明導電膜2を形成する。次に、酸化チタン粉末を含む焼成ペーストを透明導電膜2の表面に塗布、焼成して酸化チタン層3を形成する。続いて、色素4を含む溶液中に酸化チタン層3の表面を浸漬させて酸化チタン層3の表面に色素4を吸着させる。
一方、基板1と同様にスパッタリング法などにより基板10の表面に正電極膜6を形成する。
次に、基板1と基板10の間に仕切部7を形成し、電解液を注入した後、貼り合わせる。その際、図1に示すように各々のパターンの端部が数mm程度露出するよう、パターンを長手方向に沿って少しずらして貼り合わせる。
最後に、正電極膜6の突出部6aの先端側と透明導電膜2の端部との間に、導電性ペースト11を塗り込む。これによって、導線なしで直列接続にすることができる。
次に、第2の実施形態に係る色素増感太陽電池S2について説明する。
上述した第1の実施形態では、正電極膜6に突出部6aを設けて透明導電膜2には突出部を設けていないが、本実施形態では透明導電膜2に突出部2aを設けて正電極膜6に突出部を設けない構成としている。
図6に示すように、透明導電膜2と正電極膜6は長手方向に沿って互いにずれた位置にあり、透明導電膜2の一方の端部には隣接する正電極膜6の端部に向けて突出する突出部2aが形成されている。突出部2aの先端部は、基板1の正面側から垂直方向に見たときに、隣接する色素増感太陽電池セル12の正電極膜6の端部の一部と重なっている。そして、突出部2aの先端部と正電極膜6の端部との間に導電性ペースト11が塗り込まれ、両者が導通している。このように、透明導電膜2の端部に突出部を設けても、色素増感太陽電池セル12を直列に接続することができる。
次に、第3の実施形態に係る色素増感太陽電池S3について説明する。
上述の第1、第2の実施形態では、透明導電膜2と正電極膜6のいずれか一方のみに突出部が形成されていたが、本実施形態では両方に突出部を設けるようにしている。
図7に示すように、透明導電膜2の一端(図7の下側の端部)には、隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて突出する突出部2aが形成されている。また、正電極膜6の一端(図7の上側の端部)には、反対側に隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて突出する突出部6aが形成されている。
図8(a)に示すように、基板1には複数の透明導電膜2が形成されている。透明導電膜2の一端(図8(a)の下側の端部)には、隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて突出する突出部2aが形成されている。
一方、図8(b)に示すように、基板10には複数の正電極膜6が形成されている。正電極膜6の一端(図8(b)の上側の端部)には、隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて突出する突出部6aが形成されている。
図9は図7のe−e断面図である。図9に示すように、透明導電膜2の突出部2aと、これに隣接する色素増感太陽電池セル12の正電極膜6の端部との間には、導電性ペースト11が塗り込まれている。これにより、透明導電膜2と正電極膜6との間が導通している。
このように、透明導電膜2と正電極膜6のそれぞれに突出部を備えることで、透明導電膜2や正電極膜6の両端側で反対電極と導通する。ここで、透明導電膜2や正電極膜6の抵抗は、電極の長さに比例する。このため、実施例1や実施例2のように透明導電膜2や正電極膜6の一端側で反対電極と導通する場合と比較して、両端側で導通することで抵抗値が半分となる。これにより、透明導電膜2や正電極膜6の抵抗に起因する内部損失が少なく、電池特性の高い太陽電池とすることができる。
次に、第4の実施形態に係る色素増感太陽電池S4について説明する。
上述した第1〜第3の実施形態はいずれも、基板1の正面側から垂直方向に見たときに、一方の電極の突出部の先端部が隣接する色素増感太陽電池セル12における反対電極の端部の一部と重なるように配設され、この重なる領域に導電性ペースト11が配設される構造となっている。しかしながら、正極と負極の間の導通が確保できれば、上述のように必ずしも突出部と反対電極の端部とが重なる必要はない。
図10に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池S4は、基板1の正面側から垂直方向に見たときに、正電極膜6の突出部6aと隣接する色素増感太陽電池セル12における透明導電膜2の端部の一部とが重なっておらず、突出部6aの先端と透明導電膜2の端部側の側部との間に所定の隙間が空いている。
図11に示すように、突出部6aと透明導電膜2の端部との間には導電性ペースト11が斜め方向に沿って配設され、透明導電膜2と正電極膜6との間の導通が確保されている。この導電性ペースト11は、隣接する色素増感太陽電池セル12の反対電極とのみ接着し、他の電極と接着しない程度に粘度の高い材料からなることが好ましい。
このように、本発明の色素増感太陽電池S4は、上述したように電極の突出部の一部と反対電極の端部の一部とが必ずしも重なっている必要がないが、このように重ならない電極間に導電性ペースト11を配設することで導電性ペースト11が重力の影響で液垂れし、反対電極以外の他の電極とショートする可能性がある。このため、第1〜第3の実施形態のように、一方の電極の突出部と反対電極の端部とが重なるほうが、導電性ペーストにより電極間を最短距離で接続することができるため、導電性ペースト11の液垂れによるショートなどが生じにくく好ましい。
なお、上記各実施形態では、突出部は電極の本体から横方向に垂直に突出した形状をしているが、このように垂直方向に突出したものに限定されず、隣接する色素増感太陽電池セル12に向けて突出する形状であれば、どのようなものでもよい。例えば、平面視形状がC字型やS字型など、曲線形状であってもよい。
また、上記各実施形態では、透明導電膜2や正電極膜6の形状は帯状としていたが、これに限定されず、円形、正方形、三角形など、どのような形状でもよい。
次に、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1に示す色素増感太陽電池S1を作製した実施例について説明する。
まず、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのソーダライムガラスで形成された基板10に、正極となる正電極膜6を形成した。正電極膜6は、プラチナ(Pt)ターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法で行った。0.6kWのDCパワー、無加熱で成膜を行い、0.3μmのPt薄膜を形成した。
Pt膜の成膜においては、所定の形状のマスクを用いて、図3(b)に示すL字型の端部を有するパターンになるようPt膜を基板10上に形成した。6個のPt膜のパターンは、互いに絶縁されるよう所定の間隔(約5mm)だけ離して形成した。6個のPt膜のパターンを形成するのは、各Pt膜に対応して、基板1上に6個の色素増感太陽電池セル12を作製し、これらを直列接続して起電力を増加させるためである。
負極側の基板1は、正極側と同様に、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのソーダライムガラスを用いた。後で述べるように、この後の工程で、500℃で基板1の焼成を行うので、その際ガラスに含まれるアルカリ元素などの不純物や酸素の拡散を防止したり、ガラスの耐熱性を向上させたりするために、透明導電膜2を形成する前に、まずガラス製の基板1の上に酸化シリコン(SiO)薄膜を形成した。SiO膜の成膜は、Si半導体ターゲットを用い、RFマグネトロンスパッタリング法により酸素ガスを導入して行った。RFパワーは1KWとし、無加熱で成膜した。これにより、0.05μmのSiO薄膜を形成した。
次に、SiO薄膜が形成された基板1上に、スズがドープされた酸化インジウム(ITO)膜とアンチモンがドープされた酸化スズ(ATO)膜を、この順に成膜することにより透明導電膜2を形成した。
成膜の際にそれぞれITO、ATOの焼結ターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により、1.0kWのDCパワー、300℃の成膜温度で成膜を行った。形成したITO薄膜,ATO薄膜の膜厚は、それぞれ0.3μm、0.1μmである。その積層透明導電膜の抵抗値は4.5Ω/□となった。
なお、ATO膜をITO膜の上に形成したのは、次に述べる酸化チタン(TiO)の焼成工程の際、透明導電膜2の抵抗の上昇を押さえるためである。
ITO膜とATO膜の成膜の際、所定の形状のマスクを用いて、図3(a)に示すパターンのように6本の帯状の透明導電膜2(ITO/ATO膜)を形成した。
次に6本の帯状の透明導電膜2の上に、酸化チタンの粉を酸性溶液に溶かしてペースト状にした粘性のある液体をスキージ法により塗布し、乾燥させた後、電気炉に入れて500℃で1時間焼成を行った。これにより、透明導電膜2の表面に酸化チタン層3を形成した。
次に、酸化チタン層3に色素4を吸着させる工程を行った。まず、シャーレでRu錯体を含む色素4をアルコールで溶かした。続いて、焼成後の基板1を電気炉から取り出し、色素が溶けたシャーレに基板1を一晩浸漬させて、酸化チタン層3の表面に色素4を吸着させた。
翌日、基板1をシャーレから取り出し、酸化チタン層3以外の部分の色素4をきれいに拭き取った。その基板1の周辺部と6本の帯状の色素増感太陽電池セル12の間に、接着剤を付け、仕切部7を形成した。本例では、仕切部7は、エポキシ樹脂によって形成した。
次に、電解液層5として、ポリエチレングリコールにヨウ化リチウムと金属ヨウ素を溶かしてヨウ素溶液を作製し、このヨウ素溶液を仕切部7で6つに仕切られた各セル内に垂らした。その後、6個のPt正電極膜6とITO/ATO透明導電膜2のそれぞれの端部が図1のように数mm露出するように基板1と基板10とを重ねて、互いに押し付けて貼り合わせた。これにより、仕切部7によって電解液層5の電解液を基板1と基板10の間に封入した。
最後に、図4(a)に示すように、隣り合う露出したL字型の正電極膜6の端部と透明導電膜2の端部との隙に導電性ペーストを塗り込んで直列接続させた。また、図4(a)、(b)に示すように、左右の色素増感太陽電池セル12の露出した正電極膜6と透明導電膜2のそれぞれに、導電性ペースト11で固めて導線を固定することで、正極引出線8と負極引出線9を引き出した。
以上のようにして、6個の色素増感太陽電池セル12を配線なしで直列接続した色素増感太陽電池S1を作製した。その太陽電池の発電特性を、光源としてソーラーシミュレーター、電流電圧測定装置としてI−Vカーブトレーサーを用いて測定した。比較例として、6個の色素増感太陽電池セル12が直列接続されておらず、それぞれが単独で構成されている例についても同様の方法で発電特性を調べた。
その結果、色素増感太陽電池セル12が直列接続されていない色素増感太陽電池(比較例)では、平均値として開放電圧0.68V、短絡電流12.48mA/cm2、光電変換効率約5.6%であった。
一方、色素増感太陽電池セル12が直列接続された色素増感太陽電池(実施例)では、太陽電池全体の開放電圧3.8V、短絡電流12.21mA、光電変換効率約5.5%であった。
実際に、太陽電池として機能することを確かめるために、電卓につなげて光を照射したところ、電卓が機能することを確認した。このため、本実施例の色素増感太陽電池S1がデバイスを作動させるのに十分な起電力を有していることがわかった。
以上のように、本実施例の色素増感太陽電池S1は、簡便に作製でき、しかも電源として十分に機能することが確認された。
第1の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図である。 図1の色素増感太陽電池セルの断面図である。 第1の実施形態に係る色素増感太陽電池の正極基板側及び負極基板側の電極パターン図である。 図1の色素増感太陽電池のa−a断面図及びb−b断面図である。 図1の色素増感太陽電池のc−c断面図及びd−d断面図である。 第2の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図である。 第3の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図である。 第3の実施形態に係る色素増感太陽電池の正極基板側及び負極基板側の電極パターン図である。 図7の色素増感太陽電池のe−e断面図である。 第4の実施形態に係る色素増感太陽電池の平面図である。 図10の色素増感太陽電池のf−f断面図である。 従来の色素増感太陽電池の平面図である。
符号の説明
1 基板
2 透明導電膜(負極)
2a 突出部
2b 端部
3 酸化チタン層(光電変換層)
4 色素(光電変換層)
5 電解液層(光電変換層)
6 正電極膜(正極)
6a 突出部
7 仕切部
8 正極引出線
9 負極引出線
10 基板
11 導電性ペースト
12 色素増感太陽電池セル
12a 端部
101 基板
102 透明導電膜
106 正電極膜
110 基板
112 色素増感太陽電池セル
113 導線
S0 従来の色素増感太陽電池
S1〜S4 色素増感太陽電池

Claims (8)

  1. 対向して配設され、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
    該基板の間に並列に配列された複数の色素増感太陽電池セルと、
    該複数の色素増感太陽電池セルの外周部を区画する仕切部と、を備え、
    各々の前記色素増感太陽電池セルは、
    前記透光性を有する基板に形成された透明導電膜からなる負極と、
    該負極に対向するよう前記一対の基板の他方側に形成された正極と、
    前記負極と前記正極との間に形成された光電変換層と、から構成され、
    前記正極及び前記負極は、いずれも同じ側の端部が前記仕切部の外部に延出し、
    前記正極の前記端部は、隣接する色素増感太陽電池セルの前記負極の前記端部と電気的に接続されていることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記正極及び前記負極の少なくともいずれか一方の前記端部は、前記隣接する色素増感太陽電池セルに向けて突出する突出部を備えることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記基板の正面側から垂直方向に前記突出部を見たときに、前記突出部の一部が前記隣接する色素増感太陽電池セルにおける前記突出部の電極と反対電極の前記端部の一部と重なることを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記突出部は、前記正極と前記負極のうちいずれか一方の端部にのみ設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記突出部は、前記正極と前記負極の両方の端部に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記透明導電膜は、酸化インジウムにスズをドープしたITO膜の上に、酸化スズにアンチモンをドープしたATO膜を積層させた積層透明導電膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記透明導電膜は、スパッタリング法により形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  8. 色素増感太陽電池と、該色素増感太陽電池に接続されるデバイスとから構成される複合型機器であって、
    前記色素増感太陽電池は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池であることを特徴とする複合型機器。
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