JP5592909B2 - 磁気メモリ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気メモリに関する。
メモリの一つに磁壁メモリが挙げられる。磁壁メモリは、情報を記録する部分に磁性体を用いる。磁性体磁化が形成する磁区の構造、磁壁の位置、もしくは磁壁内における磁化の空間分布によって情報を表現して、それを保持する。レーストラックメモリと呼称される磁気メモリも磁壁メモリの一つである。
磁性体中に磁区を一列に並べると磁壁メモリを高密度化できるため、情報を保持する磁性体の形は直線状もしくは曲線状となっている。磁区が並んでいる方向に電流を流すと、電流を流す方向に沿って磁壁が平行移動する。磁壁メモリではこの現象を利用して、延伸された磁性体の一部の磁化を反転させたのち磁壁を移動させる、あるいは磁性体の一部の磁化状態を電気信号に変換したのち磁壁を移動させて、情報の書き込み/読み出し動作を行う。
米国特許第6.834,005号明細書
情報を記録する多数の磁性体をウェハ面の垂直方向に延伸して細線として高密度に実装することで、磁壁メモリの大容量化が実現される。その一方で細線を形成するためには、予めウェハを微細加工して穴や柱状構造などの立体構造を形成し、磁性薄膜をその立体構造表面に成膜、細分化することで細線とする。あるいは電気化学反応を使って予め掘った穴に磁性体を充てんして細線とする方法が取られる。いずれの場合も、細線化の微細加工や電気化学反応に用いる電極形成が必要であり、製造コスト上昇の要因となっている。
そこで、本実施形態は、製造コストを下げることのできる磁気メモリを提供する。
本実施形態による磁気メモリは、第1方向に延在し前記第1方向に直交する平面における断面が円環状である磁性体構造と、前記磁性体構造の前記第1方向に沿った外表面に設けられた非磁性層と、前記磁性体構造とは反対側の前記非磁性層の面の一部に設けられた磁性体を含む参照部と、を備えていることを特徴とする。
図1(a)、1(b)は、第1実施形態による磁気メモリを示す図。 図2(a)、2(b)は、磁気メモリに記憶される情報の一例を説明する図。 図3(a)乃至図3(d)は、磁性チューブへの情報の書き込みおよび読み出された情報の状態を説明する図。 図4(a)乃至図4(e)はシフト動作を説明する図。 図5(a)乃至図5(e)は書き込み動作を説明する図。 磁気メモリに接続される周辺回路群を示す図。 図7(a)乃至図7(d)は、初期化動作の一例を示すタイミングチャート。 図8(a)乃至図8(d)は、書き込み動作を説明する図。 図9(a)乃至図9(d)は、書き込み動作の一例を示すタイミングチャート。 図10(a)乃至図10(d)は、読み出し動作を説明する図。 図10(a)乃至図10(d)に示す読み出し動作を示すタイミングチャート。 図12(a)乃至図12(e)は、読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の磁気メモリの製造工程を示す正面図。 図14(a)、14(b)は、第1実施形態の磁気メモリの製造工程を示す図。 図15(a)、15(b)は、第1実施形態の磁気メモリの製造工程を示す図。 図16(a)、16(b)は、第1実施形態の磁気メモリの製造工程を示す図。 図17(a)、17(b)は、第1実施形態の磁気メモリの製造工程を示す図。 図18(a)乃至図18(c)は、磁性チューブの縦断面形状の例を示す図。 図19(a)、19(b)は、第1実施形態による磁気メモリを示す模式図。 図20(a)、20(b)は、第2実施形態による磁気メモリを示す模式図。 第3実施形態による磁気メモリの上面図。 第3実施形態による磁気メモリの正面図。 第3実施形態による磁気メモリの下面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する上面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する正面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する正面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する正面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する正面図。 第3実施形態の磁気メモリの書き込み動作の一例を説明する正面図。 第3実施形態の磁気メモリに接続される周辺回路を示す図。 図31(a)乃至図31(i)は、第3実施形態の磁気メモリの一括書き込み動作の一例を示すタイミングチャート。 第3実施形態の変形例による磁気メモリの上面図。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態による磁気メモリ素子(磁気メモリセルともいう)を図1(a)、1(b)に示す。図1(a)は第1実施形態の磁気メモリ素子1の正面図で、図1(b)は、図1(a)に示す切断線A−Aで切断した断面図である。この第1実施形態の磁気メモリ素子1は、磁性チューブ10と、中間層16と、参照部18とを備えている。磁性チューブ10は第1方向(z軸方向)に延在し、この第1方向に直交する断面(x−y面における断面)が円環状を有している。磁性チューブ10の外表面に中間層16が形成されている。磁性チューブ10の外表面の一部分の領域に中間層16を介して参照部18が設けられている。なお、図1(a)、1(b)では、中間層16は、磁性チューブ10の端面以外の外表面の全てに設けられているが、参照部18が設けられた領域に設けられていてもよい。磁性チューブ10の内側は中空であってもよい。あるいは絶縁体、半導体、強誘電体、金属などの物質で埋め込まれていてもよい。磁性チューブ10の中心から見た参照部18および中間層16の磁性チューブ10との接触面の見込み角αは180°を超えない。
参照部18は強磁性体である。強磁性体として、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、及びクロム(Cr)から選択される少なくとも一つの元素と、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、及びロジウム(Rh)から選択される少なくとも一つの元素との合金を用いることができる。強磁性体として、例えばCoPt、NiFe、CoCrPt等も用いることができる。強磁性体の特性は、組成の変更、熱処理等によって変化させることができる。
参照部18は、磁化が図1(b)に示す矢印19の方向(y軸方向)に固定されている。また、後述するように、磁性チューブ10は、それぞれが磁壁によって区切られた磁区がメモリとなり、スピントルクトランスファー方式を用いて参照部18によって、このメモリセルに情報を書き込むこと、またはメモリセルから情報を読み出すことを行う。このため、参照部18の、磁性チューブ10の延在する方向(z軸方向)の厚さtは、後述する記録長より小さいことが望ましく、実現できる磁壁幅を考慮すれば10nm以上程度で、高密度記録を念頭にすれば50nm以下であることが望ましい。電流を流した際に磁性チューブ10で発生するスピントルクの反作用によって、参照部18の磁化の向きが変化してしまう可能性がある。このため、参照部18のダンピング係数は、磁性チューブ10のダンピング係数よりも大きいことが望ましい。この場合、スピントルクによる参照部18の磁化反転に必要な時間が長くなる。よって、電流を流す時間が短い場合は参照部18の磁化が反転しにくくなる。
中間層16は、本実施形態では、トンネル絶縁膜材料によって構成される。トンネル絶縁膜材料としては、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、鉄から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物、フッ化物、又は酸窒化物などを用いることができる。また、他にもAlAs、GaN、AlN、ZnSe、ZnO、MgOなどの大きなエネルギーギャップを有する半導体材料を用いることもできる。
また中間層16には、例えばTa、Ru、Pt、Pd、Ir、Cu、Au、Ag、Cr、Alもその構成材料として用いることができる。これらの元素を少なくとも2種類含む合金を用いてもよい。また、これらの元素から少なくとも1つを選択し他の元素と組み合わせた合金でも良い。これらの元素を積層構造を用いてもよい。
磁性チューブ10は、強磁性体、フェリ磁性体、又は人工格子から構成される。強磁性体として、Fe、Co、Ni、Mn、及びCrから選択される少なくとも一つの元素と、Pt、Pd、Ir、Ru、及びRhから選択される少なくとも一つの元素との合金を用いることができる。強磁性体として、例えばCoPt、NiFe、CoCrPt等も用いることができる。強磁性体の特性は、組成の変更、熱処理等によって変化させることができる。
フェリ磁性体として、TbFeCo及びGdFeCo等の希土類と遷移金属とのアモルファス合金を用いることができる。これらの材料は、作製条件を選んで堆積すると磁化が堆積方向に向きやすくなる傾向があり、磁化を薄膜面に対して垂直方向に磁化容易軸を設けたいときに用いることができる。また、希土類元素Tb、Gdと遷移金属元素Fe、Coの組成を調整することで交換スティッフネスや磁化の大きさを変えることができ磁性チューブ内の磁壁および磁区の挙動を変調する際に有利である。
人工格子として、強磁性体と、Pt、Pd、Ir、Ru、Cu、Ag、Au、Crから選択される少なくとも一つの元素との合金との積層構造を用いることができる。作製条件と各層の膜厚を選ぶと強磁性層の磁化が反強磁性的な配置となるので、磁性チューブ10の磁化の大きさを調整することができる。強磁性体として、Fe、Co、Ni、Mn、及びCrから選択される少なくとも一つの元素と、Pt、Pd、Ir、Ru、及びRhから選択される少なくとも一つの元素との合金を用いることができる。強磁性体として、例えばCoPt、NiFe、CoCrPt等も用いることができる。
次に、本実施形態の磁気メモリ素子1の動作原理について図2(a)乃至図7(b)参照して説明する。
図2(a)に示すように、磁性チューブ10は磁束が磁性チューブ10の中で閉じるように磁化しうる。図2(a)では、磁性チューブの延在する方向(図1(a)に示すz軸)に沿って下方から上方へ望み見たときの磁性チューブ10の磁化の方向を矢印で示しており、時計回りと反時計回りの2種類の磁化方向がある。磁気メモリ素子1はこの2つの状態を使って情報を記録する。本明細書では、時計回りの磁化は“0”を、反時計回り磁化は情報“1”を表すとする。なお、時計回りの磁化を“1”を、反時計回り磁化を情報“0”を表してもよい。
磁性チューブ10は図2(b)に示すように、磁性チューブ10の部分によって時計回りもしくは反時計回りのいずれかの方向へ磁化しているような多磁区状態を取りうる。図2(b)に示すように、磁性チューブ10の延在する方向(z軸方向)に記録長を定義すれば、この多磁区状態をビット配列に読み替えることができる。例えば図2(b)に示す多磁区状態は、z軸上方から数えるビット配列0100101101を表現する。なお、図2(b)においては、白い部分が情報“0”を表し、斜線部分が情報“1”を表す。
磁気メモリ素子1は上述したように、磁性チューブ10と、中間層16と、参照部18とを備えており、これを用いることで上記多磁区状態を作り出し、この磁区状態(磁区に記憶された磁化方向)を電気信号に変換することができる。図3(a)乃至図3(d)を参照して、磁性チューブ10の磁化の操作方法と、磁区状態の電気信号への変換方法とについて説明する。
図3(a)、図3(b)は磁性チューブ10の磁化を電流で操作する方法を示している。良く知られているように、スピンバルブと呼ばれる第1および第2強磁性層の間に非磁性の金属層もしくは絶縁層を挟んだ構造において、第1および第2強磁性層間に電流を流すことで、スピン偏極電流に起因したスピントルクが発生し、第1および第2強磁性層の磁化方向を平行配置か反平行配置に制御することができる。第1および第2強磁性層のうち片方の強磁性層(例えば第1強磁性層)の磁化を構造的工夫によって特定方向に固定しておくと、もう一方の強磁性層(第2強磁性層)の磁化のみが電流を流すことで反転する。磁化が固定された第1強磁性層(固定層)から第2強磁性層へ電流を流すと、第2強磁性層の磁化は第1強磁性層の磁化と反平行な向きへ反転し、逆方向に電流を流すと平行な向きへ反転する。本実施形態の磁気メモリ素子1においても同様の物理現象を使って磁性チューブ10の磁化の制御が行われる。
参照部18は、延在している方向(図1(a)に示すy軸方向)に磁化容易軸を有するので、予め一方向(図3(a)乃至図3(d)では紙面向かって右向き)に着磁しておく。参照部は形状異方性、およびダンピング係数が大きい材料を選択的に用いることで、スピンバルブにおける固定層と同等の働きをすることができる。つまり、参照部18はスピン偏極電流を磁性チューブ10に流す電極として機能する。そして、本明細書では、書き込み電流Iwを磁性チューブ10から中間層16を介して参照部18に流す向きを正とする。参照部18が存在することで磁性チューブ10の一部分の磁化に対し、負の書き込み電流(−Iw)が磁性チューブ10と参照部18との間で流れる場合は、参照部18の磁化と反平行になるように(図3(a))スピントルクが働く。また、逆に書き込み電流が正(Iw)である場合は、平行になるようにスピントルクが働く(図3(b))。本実施形態の磁気メモリ1ではこれを利用して、参照部18に隣接した磁性チューブ10の部分の磁化を“1”→“0”の状態する場合は、図3(a)に示すように、負の書き込み電流(−Iw)を流し、磁性チューブ10の部分の磁化を平行(波線で示す方向)から反平行(実線で示す方向)にすることにより、情報の書き込みを行う。また、図3(b)に示すように、“0”→“1”の状態する場合は正の書き込み電流(Iw)を流し、磁性チューブ10の部分の磁化を反平行(波線で示す方向)から平行(実線で示す方向)にすることにより、情報の書き込みを行う。
情報の読み出しは、トンネル磁気抵抗効果(TMR効果)を使って参照部18に隣接した磁性チューブ10の一部分の磁化の方向を電気信号に変換することで行う。スピンバルブと同様に、本実施形態の磁気メモリ1においては、磁性チューブ10と参照部18は絶縁体からなる中間層16により隔てられていて、流れる電流はトンネル電流である。したがって、磁性チューブ10の磁化と参照部18の磁化とが反平行である場合は、平行である場合に比べて、磁性チューブ10と参照部18との間の抵抗が高くなる。図3(c)、図3(d)に示した構成では、参照部18に隣接した磁性チューブ10の一部分が“0”に代表される方向に磁化を有している時、磁性チューブ10と参照部18との間の抵抗は高抵抗状態となり、“1”となる磁化を有している時は低抵抗状態となっている。電流を磁性チューブ10と参照部18との間に流し、磁性チューブ10と参照部18との間で降下する電圧を読み取り信号とする。
本実施形態の磁気メモリ1においては、上記書き込み動作より生成した磁壁を伴う磁区を磁性チューブ10内でシフト移動させる必要がある。磁気メモリ1では、図4(a)乃至図4(e)に示すように、磁性チューブ10に電流を流して磁壁をシフト移動させる。図4(a)は白い部分が状態“0”で、斜線部が状態“1”である磁性チューブ10を表している。白い部分と斜線部分との間が磁壁となっている。この磁壁では、磁化方向がねじれている。
図4(b)に示すように、電流を紙面上方から下方へ流すと、磁壁が下方から上方に向かってシフトする。下方から上方へ向かって流れる電子は、磁化がねじれている磁壁の部分でスピントルクを生じさせる。このスピントルクは磁壁を挟んで下方の磁区の磁化の向きに上方の磁化を向ける働きがある。結果、磁区の大きさ、すなわち磁性チューブ10の延在する方向における磁区の長さ(記録長)は保ったまま磁壁が電流によってシフトする。図4(c)に示すように、電流を流し続ける間、磁壁のシフトは続き、また図4(d)、(e)に示すように流す電流の向きを逆転すると磁壁のシフトの向きも逆転する。以上のような書き込み動作、読み出し動作、シフト動作を組み合わせることで、磁気メモリ1に情報を格納し、また磁気メモリ1から情報を読み出すことができる。
(初期化動作)
磁気メモリ1を作製した直後の磁性チューブ10の磁化配置は、様々な要因によって変化する可能性があるので、予測不可能である。したがって、使用を開始する前に磁性チューブ10の磁化を初期化する必要がある。
従来のように、磁性細線を用いた磁壁メモリの場合は、原則として、外部磁界を印加することで細線の磁化を一方向へ向けることで初期化が行われる。
一方、本実施形態における磁性チューブ10は磁束がチューブ10のなかで閉じているため外部磁場を印加しても磁化状態を均一にすることができない。そこで、図5(a)乃至図5にあるように書き込み動作とシフト動作を組み合わせて、磁性チューブ10の初期化を行う。磁性チューブ10の初期化前の状態は、図5(a)に示すように、予測困難な磁化配置を取っている。ここで参照部18から磁性チューブ10に電流の流し、参照部18に隣接した磁性チューブ10の一部分の磁化を状態“1”に変える(図5(b))。もしこの部分の状態が電流を流す前から状態“1”であれば、何も変化は起こらない。続いて磁性チューブ10に負のシフト電流(−Is)の電流を流し、磁壁を紙面下方に1記録長だけシフトさせる(図5(c))。なお、シフト電流Isは、本明細書では、図5(e)に示すように紙面上方から下方に流れる方向を正と、図5(c)に示すように紙面下方から上方に流れる方向を負とする。この二つの動作を磁性チューブ10の下方まで確実に状態“1”になるまで繰り返す(図5(d))。図5(a)乃至図5(e)では、磁性チューブ10は参照部8から下端まで6ビット分(磁区および磁壁が6個分)の長さがあるので6回繰り返す必要がある。最後に、磁壁が磁性チューブ10の上端に到達するのに十分な時間、シフト電流Isを流すことで、磁性チューブ10をすべて状態“1”にすることができる。このようにして磁気メモリ1の初期化を実施することができる。
このような初期化動作は、例えば図6に示す回路群、すなわち、磁壁移動用電源30、入出力制御器32、磁気情報検出器34、入出力用電源36、磁性チューブ選択制御器38を磁気メモリ1に接続することで実現される。磁壁移動用電源20の出力はバイポーラであり、必要に応じて正の向きの電流と負の向きの電流を選択して流すことができる。参照部18と入出力用電源36との間にはトランジスタ35が設けられ、そのトランジスタ35のゲート電極に接続された入出力制御器32からの電圧信号により、トランジスタ35のチャネルは導通状態となり、参照部18へ入出力用電源36から電流を流すことが可能となる。入出力用電源36も出力はバイポーラである。磁性チューブ10と接地ラインとの間にもトランジスタ37が設けられていて、そのトランジスタ37のゲート端子に磁性チューブ選択制御器38からの電圧信号Vtubeが印加されない限り、磁性チューブ10に電流が流れることはない。
このような構成では、上記の初期化動作は、例えば図7(a)乃至図7(d)に示す時系列信号を磁性チューブ10と2つのトランジスタ35,37に与えることで実現される。なお、図7(a)乃至図7(d)は、各メモリセルに正の書き込み電流Iwを流す場合、すなわち、各メモリセルに情報“1”を書き込むタイミングチャートを表している。
初期化動作中、磁性チューブ10にはシフトまたは書き込みのパルス電流を流す必要があるため、電圧信号Vtubeは常にトランジスタ37に印加させている(図7(c))。書き込み電流Iは、入出力制御器32の電圧信号VIOCが印加されている間に流される(図7(b)、図7(d))。
(書き込み動作)
上記初期化動作と、書き込み動作と、シフト動作とを組み合わせることで、この素子をメモリとして作動させることができる。図8(a)乃至図8(d)と図9(a)乃至図9(d)を参照して説明する。まず上で述べた初期化動作を用いて磁性チューブ10内の磁化を一様にそろえる(図8(a))。このとき磁性チューブ10内の磁化は紙面の上方から望み見て反時計回りの向きに揃っており状態“1”にある。ここで負の書き込み電流(−Iw)を磁性チューブ10と参照部18との間に流すと、磁性チューブ10の参照部18に接した部分の磁化が反転し状態“0”へ変化する(図8(b))。引き続き、負のシフト電流(−Is)を流して磁壁(磁区)を紙面の下方へ磁性チューブ内を3ビット長(3つの記録長)だけ移動させる(図8(c))。印加する電流は1ビット分をシフトさせる時間幅を持つパルスを3つ与えてもよいし、連続的に一定の電流を与え3ビットシフトし終わる頃を見計らって切ってもよい。さらに再び磁性チューブ10と参照部18との間に負の書き込み電流(−Iw)を流して磁性チューブ10の参照層18に接している部分の磁化を反転させる(図8(d))。以上の操作によって4ビット情報“0110”が磁性チューブ10に格納されたことになる。
この動作をタイミングチャートで表わすと、例えば図9(a)乃至図9(d)に示すようになる。事前に初期化をしているため、情報“1”を書き込む際の書き込み電流は必要なく、磁壁移動用のシフト電流Iのみが磁性チューブ10に印加される(図9(a)、図9(b))。
(読み出し動作)
磁性チューブ10に格納された情報を読み出す方法の一例について図10(a)乃至図10(e)および図11を参照して説明する。本実施形態の磁気メモリ1においては磁性チューブ10に格納された情報の読み出しは、参照部18と磁性チューブ10との間に生じるトンネル磁気抵抗を用いることに行われる。ここで、参照部18は、図1(a)、図1(b)と同様に、紙面の方向きに磁化していると仮定する。図10(a)の状態では、参照部18とそれに接した磁性チューブ10の部分の磁化は反平行となっているため、磁性チューブ10の端子10Aと、参照部18の端子18Bとの間の抵抗は比較的高い値を示すことになる。一方、磁性チューブ10内にシフト電流Isを流し、磁壁を紙面の上方に一ビットだけシフトさせると、参照部18の磁化と、磁性チューブ10の参照部18に接した部分の磁化の向きが平行になる。このため、トンネル磁気抵抗が小さくなり端子10Aと端子18Bとの間における抵抗は、磁化配置が反平行である場合に比べて低くなる(図10(b))。その後、シフト電流によって磁壁位置の一ビット分シフトさせ、その都度、端子10Aと端子18Bの間の抵抗を測定することにより、磁性チューブ10に格納された情報を読み出す(図10(c)、図10(d))。図10(a)乃至図10(d)に示すステップで読み出した情報、すなわち端子10Aと端子18Bとの間における抵抗を図11に示す。このように、シフト電流によって磁壁位置の一ビット分シフトさせ、その都度、端子10Aと端子18Bの間の抵抗を測定することにより、磁性チューブ10に格納された情報を読み出すことができる。この読み出し動作によって読み出された情報の順番は、磁性チューブ10に格納された情報の順番と逆になる。このため、磁気メモリ1はLIFO(Last-In First-Out)のシーケンシャルアクセス情報記録素子として機能する。
この読み出し動作をタイミングチャートで表すと、例えば図12(a)乃至図12(e)に示すようになる。磁気情報を読み出すために参照部18を経て磁性チューブ10へ読み出し電流Iを入出力用電源36より流す。その時の電圧降下Vを磁気情報検出器34により検知して、磁気情報へ変換する。この際、流す読み出し電流Iは書き込み電流Iよりも小さい必要があり、例えば、読み出し電流Iは書き込み電流Iの1/10である。
(磁気メモリの製造方法)
本実施形態の磁気メモリ1は、例えば図13乃至図17(b)に示すような手順で作製する。まず図17に示すように、熱酸化膜(図示せず)が表面に形成されているシリコンからなるウェハ基板100を用意する。このウェハ基板100上に、Ta下地層とCu層からなる下部配線111と、酸化シリコンからなる支持材層112と、参照部となるCoFeBからなる参照部磁性体層113と、酸化シリコンからなる支持材層114と、エッチングの際のマスクとなる金属Al層(マスク材層)115とがこの順序で積層された多層膜110を、超高真空スパッタ装置を用いて作製する(図13)。なお、図13は、多層膜110が作製されたウェハの正面図である。
作製した多層膜110上にネガレジストを塗布してレジスト層(図示せず)を形成した後、ArF液侵露光装置でレジスト層を露光し、現像することで円形状の穴をレジスト層に形成する。続いて、ウェハを反応性イオンエッチング装置(以下、RIE装置ともいう)に導入し、BClガスを主体する反応ガスを用いてレジスト層のパターンを金属Al層115に転写し、金属Al層115に円形状の穴を形成する。その後、ウェハをRIE装置から取り出し、ウェットプロセスによって上記レジスト層を取り除き、再びウェハをRIE装置へ導入する。今度は、CHFガスを使用した深堀RIEプロセスを用いて酸化シリコン層114に金属Al層115をマスクとして縦穴を形成する。このプロセスは参照部磁性体層113に達した時点で一旦止める。次に、反応ガスを再びBClを主体とするガスに切り替え、参照部磁性体層113にも縦穴を開ける。縦穴が参照部磁性体層113を貫通した時点で、反応ガスを、CHFを主体とするガスに切り替え、再び縦掘りRIEプロセスで下部配線111に達するまで縦穴116を酸化シリコン層112に形成する(図14(a)、14(b))。なお、図14(a)および図14(b)はウェハの正面図および上面図である。
次に、ウェハを原子層堆積装置(以下、ALD装置ともいう)に導入し、縦穴116を含むウェハ表面全体に均一なMg層を形成する。Mg層を堆積後、ウェハを大気に曝すことなく超高真空装置に導入し、酸素プラズマをウェハ表面に照射してMg酸化膜117を縦穴116を含むウェハ全面に形成する。さらにウェハを再び、大気に曝すことなく、ALD装置へ導入し均一なCoFeB118を、縦穴116を含むウェハ全面に形成する。ALD装置から取り出したウェハは化学的機械研磨プロセス(CMP)によってウェハに形成された余分なCoFeB層および酸化Mg層と、マスクである金属Al層115を取り除く(図15(a)、図15(b))。図15(a)および図15(b)はそれぞれ、金属Al層115を取り除いた後のウェハの正面図および上面図である。
再びレジストを塗布してレジスト層(図示せず)を形成し、ArF液侵露光装置へ導入される。ここで、磁性チューブと参照部の形状が重畳したパターンを露光し、現像する。続いて、ウェハをArイオンミリング装置に導入して、レジスト層をマスクとしてミリングを行い、下部配線112の上面が露出するまでミリングを行い、その後、イオンミリング装置からウェハを取り出す(図16(a)、16(b))。なお、図16(a)および図16(b)は、ウェハの正面図および上面図である。
上記レジスト層をつけたまま酸化装置にウェハを導入し、図17(a)、図17(b)に示すように参照部磁性層113の円弧になった部分がすべて酸化されて酸化層119となるまで酸化プロセスをウェハに対して実施する。この結果、第1実施形態の磁気メモリ1が形成される。なお、図17(a)および図17(b)は、ウェハの正面図および上面図である。
また、磁性チューブを構成する材料118と支持材層112、114に用いる材料に熱膨張率の大きく異なる材料を用いて、磁性チューブの形成時の作製温度と室温とにおける磁性チューブへの応力変化を利用し、磁性チューブに磁歪効果を介した長軸方向(磁性チューブの延在する方向)への異方性を付与して、動作の安定化を図ることもできる。例えば磁化の大きさ800emu/ccの強磁性体で内径50nm、厚さ5nmの磁性チューブを構成した場合、z軸方向が磁化困難軸となり、そのエネルギー差が5×10emu/cc程度かそれ以上となるようにするとよい。
このように、第1実施形態の磁気メモリは、従来の磁壁メモリに比べて簡単な製造方法によって製造することができ、製造コストを低下させることができる。
第1実施形態では、図1(a)および図1(b)に示すように、磁性チューブ10は、横断面(図1(a)に示すx―y平面に平行な断面)が円環状で、かつ外形および内径のサイズ(直径)がそれぞれ一定であった。すなわち、外形および内径がそれぞれ一定の円筒形状であった。磁性チューブ10の形状は図1(a)および図1(b)に示す形状に限らない。例えば、図18(a)乃至図18(c)に示す周期的な形状も取りうる。図18(a)に第1例の磁性チューブ10の縦断面図(図1(a)に示すy−z平面に平行な断面)を示す。この第1例の磁性チューブ10は、磁性チューブ10の横断面(図1(a)に示すx―y平面に平行な断面)は第1実施形態と同様に、円環形状でかつ横断面における肉厚も一定であるが、外径および内径のサイズが磁性チューブ10の延在する方向(図1(a)に示すz軸方向)に沿って、周期的に変化する形状となっている(図18(a))。また、図18(b)に第2例の磁性チューブ10の縦断面図を示す。この第2例の磁性チューブ10は、横断面が第1実施形態と同様に円環形状であるが、外径のサイズが一定でかつ内径のサイズが磁性チューブ10の延在する方向に沿って、周期的に変化する形状となっている(図18(b))。また、図18(c)に第3例の磁性チューブ10の縦断面図を示す。この第3例の磁性チューブ10は、横断面が第1実施形態と同様に円環形状であるが、内径のサイズが一定でかつ外径のサイズが磁性チューブ10の延在する方向に沿って周期的に変化する形状となっている(図18(c))。図18(a)乃至図18(c)に示す磁性チューブにおいて、形状の周期は1ビットの収める長さ(記録長)に対応する。図18(a)、18(c)に示す磁性チューブ10おいては、外径が細くなっている箇所に磁壁が形成され易く、図18(b)に示す磁性チューブ10においては、内径が最大の箇所で磁壁が形成されやすい。このため、磁性チューブ1を図18(a)乃至図18(c)のように形成することにより、記録長の長さを精度よく設定することができる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、製造コストを下げることのできる磁気メモリを提供することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の磁気メモリについて図19(a)乃至図20(b)を参照して説明する。この第2実施形態の磁気メモリは、第1実施形態に示す1個の磁性チューブ10に複数個の参照部18を設けた構成となっている。この第2実施形態の磁気メモリのように、1個の磁性チューブに参照部を複数個設けることで、記録容量の面で磁性チューブを有効利用することができる。
図19(a)、19(b)に参照部8を一つ備えた第1実施形態の磁気メモリ1を示す。ここでは、磁性チューブ10が37ビット分の磁区が構成できるような長さを持った、磁気メモリ1を例として挙げている。参照部18に隣接した磁性チューブ10の部分を書き込みと読み出しだけに用いるとすると、この磁性チューブ10には36ビットの情報が収納できることとなる。すでに述べたように磁気メモリ1は読み出しにシフト動作を伴う。したがって、シフトさせたビットを退避させるバッファの役割をする部分が磁性チューブ10に要求される。バッファの長さは読み出す情報を収める分だけ必要である。このことから参照部18を一個備える場合には図19(b)に示すように、参照部18を磁性チューブ10の中間点に置くことが最適である。しかし、最適な場合でも磁性チューブ10の記録媒体としての利用率は高々50%程度となる。
一方、第2実施形態の磁気メモリ1は、図20(a)、20(b)に示すように、一つの磁性チューブ10に複数個の参照部18a、18b、18cを設けると記録容量が大きくなる。なお、参照部18a、18b、18cのそれぞれと、磁性チューブ10との間には第1実施形態の場合と同様に、中間層が設けられている。図20(a)、20(b)に示すように、等間隔に3つの参照部18a、18b、18cを配置する。記録できる磁性チューブ10の長さは図19(a)、19(b)の場合と同様に36ビット分であり、各参照部18によって9ビットずつ4等分されている。この場合、書き込みおよび読み出しの操作には最大9ビットのシフトができればよい。したがって、図20(a)、20(b)に示す磁性チューブ10の上方から3つの区分に27ビット分を保存し、参照部18cよりも下の最後の一区分をバッファをとすることができる。この結果、図19(a)、19(b)に示す同じ磁性チューブ10を用いても、3つの参照部18a、18b、18cを備えることで、利用率を75%まで大きくすることができる。参照部18a、18b、18c間の距離を均等にしつつ、その数を増やすと利用率は100%に近づいていく。
以上説明したように、第2実施形態の磁気メモリは、参照部が複数個である以外は第1実施形態の磁気メモリと同様の構造を有しているので、製造コストを下げることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態による磁気メモリについて図21乃至図29を参照して説明する。この第3実施形態の磁気メモリの上面図を図21に示す。この第3実施形態の磁気メモリ1は、延在する方向と直交する方向に一列に配置された複数の磁性チューブ10〜10と、複数の中間層16A〜16Aと、複数の書き込み用参照部18A〜18Aとを備えている。各磁性チューブ10(i=1〜4)の両側に中間層16A2i―1、16A2iが設けられている。中間層A16に対して磁性チューブ10とは反対側に参照部18Aが設けられる。また、中間層16Aと中間層16Aとの間に参照部18Aが設けられ、この参照部18Aは磁性チューブ10、10との間で共用される。中間層16Aと中間層16Aとの間に参照部A18が設けられ、この参照部18Aは磁性チューブ10、10との間で共用される。中間層16Aと中間層16Aとの間に参照部18Aが設けられ、この参照部18Aは磁性チューブ10、10との間で共用される。また、中間層16Aに対して磁性チューブ10とは反対側に参照部18Aが設けられる。すなわち、各磁性チューブの、複数の磁性チューブが配列された方向の両側に中間層を介して参照部が設けられ、隣接する磁性チューブ間に設けられた参照部は上記隣接する磁性チューブに対して共用する構成となっている。
このような構成の第3実施形態の磁気メモリにおいては、複数の磁性チューブ10〜10に一括して情報を書き込むことが可能になる。参照部と磁性チューブとの間に設けられる中間層の材料としては、第1実施形態で説明したと同様に、トンネル絶縁膜材料、または非磁性金属材料いずれでもよい。しかし、第3実施形態のように、磁性チューブを多くつなぐ場合には抵抗が高くなりすぎることを防ぐために、非磁性金属材料を用いるのが好ましい。ただし、その場合には中間層による寄生伝導を防ぐために、図21に示すように、各磁性チューブ10(i=1〜4)の両側に設けられる中間層16A2I―1、16A2iは不連続で互いに分離されていることが望ましい。
この第3実施形態の磁気メモリの正面図を図22に示し、下面図を図23に示す。この第3実施形態においては、書き込み用参照部18A〜18Aは磁性チューブ10〜10を直列に接続するので、各々の磁性チューブの磁化状態を、磁気抵抗効果を使って電気信号に変換する目的には適さない。そのため、第3実施形態の磁気メモリ1は別途、各磁性チューブ10(i=1〜4)に対して読み出し用参照部18Bを備える。
この第3実施形態の磁気メモリは、右端の書き込み用参照部18Aと左端の書き込み用参照部18Aとの間に電流を流して磁性チューブ10〜10に情報を書き込む。図24に示すように、すべての書き込み用参照部18A〜18Aの磁化を図24において上方に向けた状態で書き込み電流を右端の書き込み用参照部18Aから左端の書き込み用参照部18Aに電流を流す。すると、図25に示すように、各参照部18A(i=1〜5)近傍の磁性チューブ10の部分(斜線部分)の磁化が反時計回りに磁化し、すべての磁性チューブ10〜10に情報“1”が書き込まれる。このとき、各磁性チューブ10(i=1〜4)の右側の部分の磁化には参照部18Aと反平行となるように促すスピントルクが、左側の部分の磁化には平行になるように促すスピントルクが働く。よって、磁性チューブの片側にだけ参照部を設けて電流を流す場合に比べて低い電流値で効率よく磁化を反転させることができる。
また、第3実施形態においては、磁性チューブ10〜10を参照部18A〜18Aにより直列に接続しているため、各々の磁性チューブに一つずつ情報を書き込むのに比べて1/4の電流量で情報“1”を記録できる。また、隣接する磁性チューブ間に設けられた参照部18A〜18Aのそれぞれは、図32に示すように、非磁性金属層17よって二つに分離されてもよい。この場合、書き込み動作の際に参照部に生じるスピントルクの隣接する磁性チューブへの作用を低減することができる。
一方、第3実施形態では、一括してすべての磁性チューブに同じ情報を書き込むため、書き込み動作を完了するために、シフト動作に工夫が必要となる。第3実施形態の磁気メモリ1の書き込み動作の一例を図26乃至図129を参照して説明する。まず図24、25に示すように、すべての磁性チューブ10〜10に情報“1”を書き込む。
その後、その情報“1”を書き込むべき磁性チューブに残すために負のシフト電流(−Is)を書き込むべき磁性チューブ10〜10に流して磁壁を1ビット分だけシフトさせる。これにより、磁性チューブ10〜10に情報“1”が書き込まれる。このとき本来の情報“1”を書き込む必要のない磁性チューブ10にはシフト電流を流さない。
続いて、負の書き込み電流(−Iw)を左端の書き込み用参照部18Aと右端の書き込み用参照部18Aとの間に流し、情報“0”を書き込み、保存したい磁性チューブにのみシフト電流を流す(図27)。図27に示した場合は、磁性チューブ10〜10にシフト電流を流している。この結果、この時点で磁性チューブ10、10、10、10に記録されている情報はそれぞれ、“0”、“10”、“10”、“1”となる。
続いて、再び書き込み電流Iwを流し、さらシフト電流を磁性チューブ10、10、10に流した結果得られる状況が図28に示されている。この動作により磁性チューブ10、10、10、10にはそれぞれ、“01”、“10”、“101”、“11”の情報が格納される。
さらに図29に示すように、書き込み電流−Iwを印加し、シフト電流によって磁性チューブ10、10、10のビットをシフトさせると、磁性チューブ10、10、10、10にはそれぞれ、“010”、“100”、“101”、“110”の3ビットずつの情報を入力されたことになる。このように、複数の磁性チューブ10〜10を書き込み用参照部18A〜18Aによって直列に接続することにより一括書き込み動作を可能にすると、書き込み電流の有効利用ができるだけでなく、書き込み動作による誤ったシフト動作を防ぐことも可能になる。
第3実施形態の磁気メモリにおける複数の磁性チューブへの一括書込み動作は、例えば図30に示す回路群、すなわち、磁壁移動用電源30、入力制御器32A、出力制御器32B、磁気情報検出器34、入力用電源36A、出力用電源36B、磁性チューブ選択制御器38を磁気メモリ1に接続することで実施可能となる。磁壁移動用電源30および入力用電源36Aはバイポーラ出力となっており、必要に応じて正の向きの電流と負の向きの電流を選択して流すことができる。図30では、磁気メモリ1の右端の書込み用参照部18Aに入力用電源36Aが接続されており、左端の書込み用参照部18Aにトランジスタ35Aを介して接地ラインに接続されている。このトランジスタ35Aのゲート端子に接続された入力制御器32Aからの電圧信号VICにより、トランジスタ35Aのチャネルは導通状態となり、参照部18A5へ入力用電源36Aから電流を流すことが可能となる。
また、読み出し用参照部18B〜18Bは、それぞれ磁気情報検出器34に接続されるとともに、トランジスタ35Bを介して出力用電源36Bに接続される。トランジスタ35Bのゲート端子に接続された出力制御器32Bからの電圧信号VOCにより、トランジスタ35Bが導通し、読み出し電流Iが流れることにより、磁気情報検出器34によって検出された磁気情報Vが読み出される。
また、各磁性チューブ10(i=1〜4)と接地ラインとの間にもトランジスタ37が設けられている。それぞれのトランジスタ37(i=1〜4)のゲート端子に磁性チューブ選択制御器38からの電圧信号Vtubeiが印加されない限り、磁性チューブ10に電流が流れることはない。
このような構成では、上述した一括書込み動作は、例えば図31(a)乃至31(i)に示す時系列信号を磁性チューブ10〜10とトランジスタ35A、37〜37に与えることで実現される。書き込み電流Iは、入力制御器32Aの電圧信号VICが印加されている間に流される。
磁気情報を読み出すべき磁性チューブ、例えば磁性チューブ10を磁性チューブ選択制御器38によって選択する。この選択は、磁性チューブ選択制御器38からの電圧信号Vtube1をトランジスタ37に印加することによって行う。その後、出力制御器32Bからの電圧信号VOCをトランジスタ35Bのゲート端子に印加し、出力用電源36Bから参照部18Bを経て磁性チューブ10へ読み出し電流Iを流す。その時の電圧降下Vを磁気情報検出器34により検知して、磁気情報へ変換する。この際、流す読み出し電流Iは書き込み電流Iよりも小さい必要があり、例えば、読み出し電流Iは書き込み電流Iの1/10である。
以上説明したように、第3実施形態の磁気メモリは、磁性チューブおよび参照部が複数個である以外は第1実施形態の磁気メモリと同様の構造を有しているので、製造コストを下げることができる。
(第4実施形態)
磁性チューブおよび参照部の磁化の方向をz軸方向としてもよい。この場合、初期化はz軸方向への外部磁化の印加によって行うことができ、他の動作については前記の実施例で述べたものと同様の手順で行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 磁気メモリ
10 磁性チューブ
10〜10 磁性チューブ
16 中間層
16A〜16A 中間層
18 参照部
18A〜18A 書き込み用参照部
18B〜18B 読み出し用参照部

Claims (15)

  1. 第1方向に延在し前記第1方向に直交する平面における断面が円環状である磁性体構造と、
    前記磁性体構造の前記第1方向に沿った外表面に設けられた非磁性層と、
    前記磁性体構造とは反対側の前記非磁性層の面の一部に設けられた磁性体を含む参照部と、
    前記磁性体構造に前記第1方向に沿って第1電流を双方向に流すことの可能な第1回路と、
    前記磁性体構造と前記参照部との間に前記非磁性層を介して第2電流を双方向に流すことの可能な第2回路と、
    前記磁性体構造と前記参照部との間に前記非磁性層を介して、前記第2電流の絶対値よりも小さな第3電流を流す第3回路と、
    前記第3電流を流したときに、前記非磁性層を介して前記磁性体構造と前記参照部との間に生じる電圧を検出する第4回路と、
    を備えている磁気メモリ。
  2. 前記第2電流を流すことにより、前記磁性体構造の、前記非磁性層を介して前記参照部に接している領域に情報を格納した後に、前記第1電流を流すことにより、書き込み動作を行請求項記載の磁気メモリ。
  3. 前記磁性体構造の、前記非磁性層を介して前記参照部に接している領域に格納されている情報の読み出しを、前記第3電流を流すことにより前記第4回路によって検出される電圧に基づいて行請求項記載の磁気メモリ。
  4. 前記参照部が前記非磁性層を介して前記磁性体構造の外表面に接する領域に関する、前記第1方向に直交する平面における前記磁性体構造の断面の中心から見た見込み角は、180度未満であ請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  5. 前記参照部は、前記磁性体構造の前記第1方向に沿って複数個設けられてい請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  6. 前記参照部の前記磁性体の前記第1方向における厚さは、10nm以上50nm以下であ請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  7. 前記磁性体構造は、前記断面における肉厚が一定であり、外径および内径のサイズが前記第1方向に沿って、周期的に変化する形状を有してい請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  8. 前記磁性体構造は、外径のサイズが一定でかつ内径のサイズが前記第1方向に沿って周期的に変化する形状を有してい請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  9. 前記磁性体構造は、内径のサイズが一定でかつ外径のサイズが前記第1方向に沿って周期的に変化する形状を有してい請求項1乃至のいずれかに記載の磁気メモリ。
  10. それぞれが第1方向に延在し前記第1方向に直交する平面における断面が円環状である複数の磁性体構造であって、前記第1方向に直交する第2方向に一列に配列された複数の磁性体構造と、
    前記複数の磁性体構造のそれぞれに対応して、各磁性体構造の前記第2方向における両側に設けられた複数の第1参照部であって、各第1参照部が磁性体を有する複数の第1参照部と、
    前記複数の磁性体構造のそれぞれと、対応する第1参照部との間に設けられた複数の第1非磁性層と、
    前記複数の磁性体構造のそれぞれに対応して、各磁性体構造の前記第1方向に沿った外表面に設けられた複数の第2非磁性層と、
    前記複数の磁性体構造のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが磁性体を有する複数の第2参照部であって、各第2参照部は、対応する磁性体構造とは反対側の前記第2非磁性層の面の一部に設けられる、複数の第2参照部と、
    を備え、
    前記複数の磁性体構造は、前記複数の第1参照部および複数の第1非磁性層を介して電気的に接続されてい磁気メモリ。
  11. 隣接する磁性体構造にそれぞれ対応して設けられ、前記隣接する磁性体構造の対向する側に配置された2つの第1参照部は一体であ請求項10記載の磁気メモリ。
  12. 隣接する磁性体構造にそれぞれ対応して設けられ、前記隣接する磁性体構造の対向する側に配置された2つの第1参照部は非磁性金属層を介して接続されてい請求項10記載の磁気メモリ。
  13. 前記複数の磁性体構造のそれぞれを選択して、選択した磁性体構造に前記第1方向に沿って第1電流を双方向に流すことの可能な第1回路と、
    前記複数の第1参照部および複数の第1非磁性層を介して電気的に接続されている前記複数の磁性体構造に第2電流を双方向に流すことの可能な第2回路と、
    前記複数の磁性体構造のうちの一つの磁性体構造を選択して、選択した磁性体構造に前記第2電流の絶対値よりも小さな第3電流を流す第3回路と、
    前記第3電流を流したときに、選択された前記磁性体構造と前記第2参照部との間に前記第2非磁性層を介して生じる電圧を検出する第4回路と、
    をさらに備えてい請求項10乃至12のいずれかに記載の磁気メモリ。
  14. 前記第2電流を流すことにより、前記複数の磁性体構造の、前記第2非磁性層を介して前記第2参照部に接している領域に情報を格納した後に、選択された磁性体構造に前記第1電流を流すことにより、書き込み動作を行請求項13記載の磁気メモリ。
  15. 選択された前記磁性体構造の、前記第2非磁性層を介して前記第2参照部に接している領域に格納されている情報の読み出しを、前記第3電流を流すことにより前記第4回路によって検出される電圧に基づいて行請求項13記載の磁気メモリ。
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