JP5587409B2 - 粒子状吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
(1−1)「吸水性樹脂」
本発明における「吸水性樹脂」とは、水膨潤性水不溶性の高分子ゲル化剤を意味する。尚、「水膨潤性」とは、ERT441.2−02で規定するCRC(無加圧下吸水倍率)が通常5[g/g]以上であることをいい、好ましくは10〜100[g/g]、更に好ましくは20〜80[g/g]であり、又、「水不溶性」とは、ERT470.2−02で規定するExt(水可溶分)が通常0〜50重量%であることをいい、好ましくは0〜30重量%、更に好ましくは0〜20重量%、特に好ましくは0〜10重量%である。
本明細書における「ポリアクリル酸(塩)」とは、任意にグラフト成分を含み、繰り返し単位として、アクリル酸及び/又はその塩(以下、「アクリル酸(塩)」と称する)を主成分とする重合体を意味する。具体的には、重合に用いられる総単量体(架橋剤を除く)のうち、アクリル酸(塩)を通常50〜100モル%含む重合体をいい、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%、特に好ましくは実質100モル%含む吸水性樹脂をいう。又、重合体としての塩は、必須に水溶性塩を含み、好ましくは一価塩、更に好ましくはアクリル金属塩又はアンモニウム塩、特にアルカリ金属塩、更にはナトリウム塩を含む。
「EDANA」は、欧州不織布工業会(European Disposables and Nonwovens Associations)の略称であり、「ERT」は、欧州標準(ほぼ世界標準)である吸水性樹脂の測定方法(EDANA Recommeded Test Method)の略称である。尚、本発明においては、特に断りのない限り、ERT原本(公知文献:2002年改定)に準拠して、吸水性樹脂の物性を測定する。
「CRC」は、Centrifuge Retention Capacity(遠心分離機保持容量)の略称であり、無加圧下吸水倍率(以下、「吸水倍率」と称することもある)を意味する。具体的には、不織布袋中の吸水性樹脂0.2gについて、大過剰の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液に対して30分間自由膨潤させた後、更に遠心分離機で水切りした後の吸水倍率(単位;[g/g])である。
「AAP」は、Absorption Against Pressureの略称であり、加圧下吸水倍率を意味する。具体的には、0.9gの吸水性樹脂を、大過剰の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液に対して1時間、2.06kPa(0.3psi、21[g/cm2])での荷重下で膨潤させた後の吸水倍率(単位;[g/g])である。尚、本発明においては、荷重条件を4.83kPa(0.7psi、50[g/cm2])に変更して測定することもある。
「Ext」は、Extractablesの略称であり、水可溶分(水可溶成分量)を意味する。具体的には、0.9重量%塩化ナトリウム水溶液200gに対して、吸水性樹脂1gを500rpmで16時間攪拌した後、溶解したポリマー量をpH滴定で測定した値(単位;重量%)である。
「Residual Monomers」とは、吸水性樹脂中に残存するモノマー量を意味する。具体的には、0.9重量%塩化ナトリウム水溶液200cm3に対して、吸水性樹脂1.0gを500rpmで1時間攪拌した後、溶解した残存モノマー量をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で測定した値(単位;ppm)である。
荷重下又は無荷重下における膨潤ゲルの粒子間を流れる液の流れを「通液性」という。この「通液性」の代表的な測定方法として、SFC(Saline Flow Conductivity/生理食塩水流れ誘導性)や、GBP(Gel Bed Permeability/ゲル床透過性)がある。
本発明における「初期色調」とは、製造直後の吸水性樹脂又はユーザー出荷直後の吸水性樹脂の色調をいい、通常、工場出荷前の色調で管理する。色調の測定方法については、米国特許出願公開第2009/0275470号公報に記載される方法(Lab値、YI値、WB値等)を例示することができる。
本発明における「着色異物」とは、吸水性樹脂粒子中に存在する色の異なる粒子のことを指し、特に白色粒子中に少量混入する黒色又は茶色等の着色粒子を意味する。尚、国際公開第2008/015946号に開示される。
本発明における「フィルター」とは、液体又は気体(特に熱風)中に分散した固形物(特に吸水性樹脂)を捕集又は分離する機能を有する部材(特に布、ハニカム、孔又は網)をいう。したがって、吸水性樹脂や含水ゲルを必要により積層する部材(例えば、金網、パンチングメタル等)は本発明のフィルターには該当しない。
本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は、「X以上、Y以下」であることを意味する。又、重量の単位である「t(トン)」は、「Metric ton(メトリック トン)」であることを意味し、更に、特に注釈のない限り、「ppm」は「重量ppm」又は「質量ppm」を意味する。又、本願明細書において、「質量」と「重量」、「質量%」と「重量%」、及び「質量部」と「重量部」は同義語であり、物性等の測定に関しては特に断りがない場合は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%で測定する。更に、「〜酸(塩)」は「〜酸及び/又はその塩」を意味し、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」を意味する。
本発明は、不飽和単量体水溶液の重合工程と、重合中又は重合後のゲル細粒化工程で得られる固形分濃度が30重量%以上の粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程とを含み、該乾燥工程及び/又はその後の工程の少なくとも1つにおいて、吸水性樹脂に高温ガス気流を通風させる装置が1以上設置された、粒子状吸水性樹脂の製造方法であって、上記通風装置において、高温ガス気流をフィルターに通過させた後に、該通風装置が設置された工程と同一工程又は別の工程で再使用する、粒子状吸水性樹脂の製造方法(第1の製造方法)を提供する。尚、「吸水性樹脂に高温ガス気流を通風」とは、「粒子状含水ゲル状架橋重合体又はその乾燥物である吸水性樹脂に高温ガス気流を通風」の意味である。
本発明に係る製造方法においては、吸水性樹脂(重合ゲル並びにその乾燥物、粉砕物及び分級物を含む)に高温ガス気流を通風させる装置を1又は2以上有することが必須である。該通風装置を設置する工程としては、粒子状含水ゲル状架橋重合体(重合ゲル)の乾燥工程、乾燥後の乾燥物を粉砕する粉砕工程、粉砕後の粉砕物を分級する分級工程、及び分級工程で得られた吸水性樹脂粉末の表面を架橋する表面架橋工程が挙げられ、中でも、乾燥工程、表面架橋工程が好ましく、乾燥工程が特に好ましい。また、通風装置は、下記に詳述されるように通気乾燥機であることが好ましい。特に、通風装置が乾燥工程での通気乾燥機、特に通気バンド乾燥機であることが好ましい。
本発明に係る製造方法においては、吸水性樹脂(重合ゲル並びにその乾燥物、粉砕物及び分級物を含む)に高温ガス気流を通風させた後に、該高温ガス気流の一部又は全部を再使用することが必須である。高温ガス気流は、通常、熱風を熱媒体とするものであり、吸水性樹脂を通風させた後であっても常温より高い温度を有しているため、エネルギー効率の観点から、該高温ガス気流の一部又は全部が循環、再使用される。更に、吸水性樹脂から蒸発した水分が該高温ガス気流に含まれ、高露点のガスとなるため、得られる粒子状吸水性樹脂の残存モノマーを低減できる等、吸水特性の優れた吸水性樹脂が得られる。かようなガス気流の再使用については、熱風を循環させる方式が一般的である。尚、該通風装置が設置された工程と同一工程で高温ガス気流を再使用することを、「循環」と称することもある。
本発明に係る製造方法においては、高温ガス気流を再使用する前に加熱することが好ましい。該加熱の方法は、特に限定されないが、通常、熱交換機を用いて行われ、好ましくは省エネルギーの観点から、熱風乾燥機やその他の工程、あるいはプラント(特にアクリル酸製造プラント)からの廃熱を利用することができる。又、再使用する工程に合わせて高温ガス気流に温度等が制御される。ここで、高温ガス気流の温度は、特に限定されず、再使用される工程(例えば、乾燥工程、表面架橋工程等)で規定される温度であることが好ましい。具体的には、高温ガス気流の再使用時の温度は100〜250℃が好ましく、更には上記範囲が好ましい。
本発明では、液体又は気体(特に熱風)中に分散した固形物(特に吸水性樹脂)を捕集又は分離する機能を有する部材(特に布、ハニカム、孔又は網)としてフィルターが使用される。更にフィルターを通じて高温ガス気流の流れを整えてもよい。尚、本発明においては、バンド乾燥機等で重合ゲルを積層する金網や格子板(パンチングメタル)はフィルターには含まれない。即ち、バンド乾燥機等で重合ゲルを積層する金網や格子板に対して、本発明でフィルターは乾燥又は加熱される重合ゲルや吸水性樹脂と実質的に非接触の場所に設置される部材(特に布、ハニカム、孔又は網)である。尚、ハニカムとは正六角柱に限定されず、立方体、直方体等を含む広義の意味での立体形状のフィルターである。
本発明に係る製造方法において、フィルターとして固形物(特に吸水性樹脂又はその含水ゲル)を捕集又は分離できれば特にその部材は問わないが、織布、不織布、ハニカム、網(特に金網)、孔(特に格子板)やそれらの併用等、特に問わないが、網(特に金網)又は孔(格子板)、更には格子板が好ましい。網又は孔をフィルターとする場合、高温ガス気流に含まれる含水ゲルを捕集するフィルターの目開きとして、上記(d)に記載の目開き(好ましくは50mm以下)及び/又は1つの孔あたりの開孔面積が0.01〜500mm2(50mm2)であることが好ましい。より好ましくはフィルターの目開き(1つの孔あたりの開孔面積)は0.02〜10mm2であり、0.03〜1mm2であることが更に好ましい。本発明において、高温ガス流の再加熱後および/または再加熱前にフィルターを設置する際のフィルターの目開きは同じであってもあるいは異なるものであってもよい。好ましくは、再加熱前には小さな目開き(例えば、0.01〜50mm2、0.02〜10mm2、特に0.03〜1mm2)のフィルターを使用する。また、再加熱後には大きな目開き(例えば、0.1〜500mm2、2〜100mm2、特に3〜50mm2)のフィルターを使用することが好ましい。該開孔面積が0.01mm2未満の場合、含水ゲルで目詰まりを起こしやすいため、ガス流の圧力損失が大きくなる場合がある。一方、開孔面積が500mm2、50mm2を超える場合、含水ゲルの大部分が捕集されない場合がある。又、孔の形状は、特に限定されないが、円形又は正方形が好ましく、孔の開孔率は、フィルター面全体の1〜70%であり、2〜65%が好ましく、以下、3〜60%、15〜50%、20〜50%、20〜45%、25〜40%の順に好ましい。尚、開孔率は、孔、ピッチ等で決定されるが、一定領域に孔が有しない場合、例えば、パンチングメタルに「ふち」が有る場合、その部分も含んだ面積で規定する。該開孔率が1%未満の場合、ガス流の圧力損失が大きくなる場合があり、一方、開孔率が70%を超える場合、フィルター強度に問題が生じる場合がある。尚、フィルターは、必要により複数設置して、高温ガス気流を複数箇所で異なるフィルターを通過させてもよい。好ましくは、フィルターは同じ乾燥工程(同じ乾燥室)で複数のフィルター、例えば、2〜4枚のフィルターが使用され、特に熱風を再加熱前と再加熱後にフィルターを通過させて、該熱風で含水ゲルを乾燥すればよい。また、複数箇所でフィルターを設置する場合、再加熱の前後に設置することが好ましく、フィルターの形状や目開きは同じでもよく、異なってもよいが、好ましくは、異なるフィルター、特に金網と格子板の併用又は目開きが異なるフィルター(特に2〜100倍、3〜50倍)で異なるフィルターが再加熱の前後で併用されることによって、異物混入の防止、着色の防止、均一な乾燥が可能となるので好ましい。また、複数枚設置する場合、それぞれのフィルターの開孔面積は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本発明において、フィルターを通過する際の高温ガス気流の温度は60〜250℃が好ましく、100〜180℃がより好ましい。したがって、フィルターの素材としては、上記温度において耐久性を有するものであれば特に限定されないが、好ましくは金属、有機繊維、無機繊維、セラミックス等が挙げられる。上記金属の具体例としては、ステンレス、鉄、アルミニウム等が挙げられる。又、フィルターの形状としては、ハニカム(立体形状)、メッシュやパンチング板が挙げられ、特にステンレス製のメッシュ又はパンチングメタルが好ましい。
本発明において、高温ガス気流を通す配管は、圧力損失及び設置スペースとを考慮して、その径を決定すればよい。尚、高温ガス気流は圧力損失を低減するために、低速であることが好ましく、具体的には、フィルターを通過する際の風速(断面風速=風量/フィルター断面積)が0.1〜5[m/s]であることが好ましい。フィルターを通過する際の風速を低減するために、フィルターの設置箇所の径を太くし、フィルターの面積を増大することが好ましい。
フィルターの目詰まり防止の観点から、フィルターを通過する高温ガス気流の向きは、好ましくは下向き以外、より好ましくは鉛直下向きから45°以上異なる方向である。尚、高温ガス気流がフィルターを下向きに通過する場合、フィルター上に含水ゲルが堆積して目詰まりを起こしやすいので好ましくない。又、フィルターに傾斜をつけることで、含水ゲルの堆積を防いだり、振動を与えたりする方法がある。
(3−1)不飽和単量体水溶液
(a)単量体
本発明で使用できる不飽和単量体として、アクリル酸単独、アクリル酸とアクリル酸以外の単量体との併用、又は、アクリル酸以外の単量体単独が挙げられる。これらの中でも、吸水性樹脂の物性(吸水倍率や水可溶分、残存モノマー、通液性等)の観点から、アクリル酸及び/又はその塩(以下、「アクリル酸(塩)」と称する)を主成分として含む水溶液が好ましい。単量体水溶液中の単量体濃度は、通常10〜90重量%であり、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%、更に好ましくは30〜60重量%である。
本発明においては、得られる吸水性樹脂の吸水性能の観点から、架橋剤(以下、「内部架橋剤」と称することもある)を使用することが特に好ましい。使用できる内部架橋剤としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸との重合性架橋剤や、カルボキシル基との反応性架橋剤、それらを併せ持った架橋剤等を例示することができる。具体的には、重合性架橋剤として、N,N'−メチレンビスアクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシエチレン)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アリロキシアルカン等、分子内に重合性二重結合を少なくとも2個有する化合物が例示できる。又、反応性架橋剤として、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル;プロパンジオール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール等の共有結合性架橋剤、アルミニウム塩等の多価金属化合物であるイオン結合性架橋剤が例示できる。これらの中でも、吸水性能の観点から、アクリル酸との重合性架橋剤が好ましく、特に、アクリレート系、アリル系、アクリルアミド系の重合性架橋剤が好適に使用される。これらの内部架橋剤は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記内部架橋剤の使用量は、物性面から、架橋剤を除く上記単量体に対して、0.0001〜5モル%が好ましく、0.0005〜2モル%がより好ましい。又、内部架橋剤は重合前の単量体水溶液に添加してもよく、重合中又は重合後の含水ゲルに添加してもよく、これらを併用してもよいが、単量体水溶液に添加することが好ましい。
本発明で得られる粒子状吸水性樹脂の諸物性を改善するために、任意成分として、上記単量体水溶液に、以下の物質を添加することができる。即ち、澱粉、ポリアクリル酸(塩)やその架橋体(吸水性樹脂)、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン等の高分子化合物、各種キレート剤、各種添加剤等を、単量体に対して、0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜10重量%、更に好ましくは0〜3重量%添加することができる。尚、本発明において、単量体水溶液は飽和濃度を超えた分散液も含んでもよいが、好ましくは飽和濃度以下の水溶液である。ここで、上記任意成分を添加する際の、任意成分の添加量の下限は、その種類や目的、効果に応じて適宜決定され特に制限されないが、単量体に対して、0.001重量%程度であることが好ましい。
(a)重合方法
本発明の吸水性樹脂は、前記不飽和単量体を架橋重合し、重合ゲルを得ることにより製造される。重合方法は、性能面や重合の制御の容易さから、通常、噴霧重合、滴下重合、水溶液重合又は逆相懸濁重合により行われるが、中でも水溶液重合又は逆相懸濁重合が好ましく、水溶液重合がより好ましく、連続水溶液重合が特に好ましい。
本発明において使用される重合開始剤は、上記特許文献等に例示された各種の重合開始剤を使用することができ、重合形態によって適宜選択され、特に限定されない。例えば、熱分解型重合開始剤、光分解型重合開始剤、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。より具体的には、熱分解型重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素、t−ブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド等の過酸化物;2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド等のアゾ化合物等が挙げられる。又、光分解型重合開始剤としては、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、アセトフェノン誘導体(例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、ベンゾフェノン誘導体、アゾ化合物等が挙げられる。更に、レドックス系重合開始剤としては、上記過硫酸塩や過酸化物に、L−アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等の還元性化合物を組み合わせた系が挙げられる。上記熱分解型重合開始剤と光分解型重合開始剤とを併用することも、好ましい態様として挙げることができる。又、本発明においては、光分解型重合開始剤と熱分解型重合開始剤とを併用することも、好ましい態様として挙げることができる。これらの重合開始剤の使用量は、上記単量体に対して、0.0001〜1モル%が好ましく、0.001〜0.5モル%がより好ましい。重合開始剤の使用量が1モル%を超える場合、吸水性樹脂の着色を引き起こすことがあるため好ましくない。又、重合開始剤の使用量が0.0001モル%を下回る場合、残存モノマーを増加させるおそれがあるため好ましくない。尚、上記重合開始剤を使用する代わりに、放射線、電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより重合を行ってもよい。又は、これらの活性エネルギー線と重合開始剤とを併用して重合してもよい。
本工程は、上記重合工程で得られた重合ゲルを解砕し、粒子状の含水ゲル状架橋重合体(以下、「粒子状重合ゲル」と称することもある)を得る工程である。
本工程は、乾燥工程及び必要により粉砕工程、分級工程で発生する微粉(特に粒子径150μm以下の粉体を70重量%以上含む微粉)を分離した後、そのままの状態で、あるいは水和して重合工程や乾燥工程にリサイクルする工程をいい、米国特許出願公開第2006/247351号や米国特許第6228930号に記載された方法を適用することができる。微粉をリサイクルすることで、吸水性樹脂の粒度を制御することができるとともに、微粉の添加によって、高固形分濃度を容易に達成することができ、更に、乾燥機の通気ベルトから、乾燥後の吸水性樹脂を容易に剥離することができるので好ましい。即ち、本発明の方法は、吸水性樹脂微粉又はその水添加物を、重合工程又は乾燥工程にリサイクルする工程を更に含むことが好ましい。
本工程は、上記重合工程やゲル細粒化工程で得られた粒子状含水ゲル状架橋重合体(重合ゲル)を乾燥して乾燥物を得る工程である。
本発明では上記制御することに特徴があるが、通気バンド乾燥において、更に好ましい乾燥方法を述べる。
本発明で用いられる乾燥装置として、通気乾燥機、特に通気バンド式乾燥機(ベルト式乾燥機)が好ましく用いられるが、必要に応じて、他の乾燥機を用いてもよい。具体的には、伝導伝熱型乾燥機、輻射伝熱型乾燥機、熱風伝熱型乾燥機、誘電加熱乾燥機等の1種又は2種以上が挙げられ、これらの中でも乾燥速度の観点から、熱風伝熱型乾燥機(以下、「熱風乾燥機」と称する)が好ましく用いられる。上記熱風乾燥機としては、通気ベルト(バンド式)、通気回路式、通気竪型式、平行流ベルト(バンド)式、通気トンネル式、通気溝型攪拌式、流動層式、気流式、噴霧式等、各種の熱風乾燥機を挙げることができるが、本発明では物性制御の観点から、通気ベルト式乾燥機(バンド式乾燥機)を使用する。他の形式の乾燥機を併用することもできるが、通気ベルト式乾燥機(バンド式乾燥機)のみを使用することが好ましい。
本発明で使用される通気バンド式乾燥機の通気ベルトの「開孔率」とは、通気ベルトの表面全体の面積に対する金網又はパンチングメタルの全孔面積の比(百分率)をいう。
本発明において、通気ベルト上に積層する重合ゲルの厚みとその状態について、特に限定されないが、均一乾燥及び物性維持の観点から、厚みを均一とすることよりも厚み方向に変化をもたせて、通気ベルト上で乾燥させることが好ましい。具体的には、重合ゲルの幅方向の厚み変化率(1)(以下、「厚み変化率(1)」と称する)を1.05〜5とすることが好ましく、重合ゲルの幅方向の厚み変化率(2)(以下、「厚み変化率(2)」と称する)を1.05〜3.00とすることが好ましい。尚、上記厚み変化率(1)、及び厚み変化率(2)は次式によって定義される。
本発明の製造方法において、面積占有率とは、乾燥工程初期における通気ベルトの面積(A)に対する、重合ゲルの積層物が通気ベルト面上を占める面積(B)の比(百分率)をいう。即ち、乾燥工程初期の一定区間の長さと幅の積から求められる面積(A)と、その区間内に散布される粒子状含水ゲルの積層物が占める面積(B)とから、次式にしたがって、面積占有率が規定される。
本発明において「落下飛散率」とは、乾燥工程において通気ベルトに供給された重合ゲルが、乾燥終了後に通気ベルトから所定位置で排出され、次工程に搬送されるまでの間に、ベルト外へ散逸(通常、重合ゲルやその乾燥物の落下と飛散の合計量)される重合ゲルの比率のことである。尚、落下飛散率は次式により求められる。
(B)乾燥初期に乾燥室内の湿分を上げて凝集を促進させる方法
(C)乾燥初期に圧着装置を設けて強制的に凝集させる方法
(D)乾燥初期に凝集剤を噴霧して強制的に凝集させる方法
(E)重合ゲルを冷却して凝集させる方法
(3−6)冷却工程
本発明における乾燥物は好ましくは冷却工程で強制的に冷却される。強制冷却温度としては、本発明を達成する上で乾燥物の温度が95℃以下、好ましくは85〜35℃、より好ましくは80〜40℃、更に好ましくは70〜45℃の範囲に強制冷却される。
本工程は、上記乾燥工程で得られた乾燥物を、粉砕・分級して、吸水性樹脂を得る工程である。
本発明において、上記の(3−7)分級工程で得られた吸水性樹脂は、従来から知られている表面架橋工程を経て、より衛生材料向けに好適な吸水性樹脂とすることができる。表面架橋とは、吸水性樹脂の表面層(表面近傍、吸水性樹脂表面から通常は数10μm前後)に更に架橋密度の高い部分を設けることであり、表面でのラジカル架橋や表面重合、表面架橋剤との架橋反応等により形成することができる。
粒子状吸水性樹脂は、重合中又は重合後に、滑剤、キレート剤、消臭剤、抗菌剤、水、界面活性剤、水不溶性微粒子、酸化防止剤、還元剤等が吸水性樹脂に0〜30重量%、更には0.01〜10重量%程度で添加混合されうる。好適に使用できるキレート剤は米国特許第6599989号、国際公開第2008/090961号等に、界面活性剤や滑剤は米国特許第6107358号、同第7473739号等に例示されている。
本発明の吸水性樹脂は、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とし、衛生用品、特に紙オムツへの使用を目的とする場合、上述した重合方法や表面架橋方法等によって得られる。更に得られる吸水性樹脂は、下記(4−1)〜(4−7)に挙げた各物性のうち、少なくとも1以上の物性を制御することが好ましく、更にはAAPを含めた2以上、特に3以上の物性を制御することが好ましい。吸水性樹脂が下記の各物性を満たさない場合、40重量%以上の吸水性樹脂濃度を有する高濃度オムツでは十分な性能を発揮しないおそれがある。
本発明で得られる吸水性樹脂は、紙オムツ等の衛生用品の原材料として使用するため、白色粉末であることが好ましい。したがって、分光式色差計によるハンターLab表色系測定において、初期色調として、L値(Lightness/明度)が、85以上が好ましく、87以上がより好ましく、89以上が更に好ましい。又、a値は、−2〜2が好ましく、−1〜1がより好ましく、−0.5〜1が更に好ましく、0〜1が特に好ましい。更に、b値は、−5〜10が好ましく、−5〜5がより好ましく、−4〜4が更に好ましい。尚、上記L値の上限は100であるが、85以上を示せば、衛生用品等において色調による問題が発生しない。又、YI(Yellow Index)値は、10以下が好ましく、8以下が好ましく、6以下がより好ましい。更に、WB(White Balance)値は、70以上が好ましく、75以上がより好ましく、77以上が更に好ましい。
本発明で得られる吸水性樹脂のAAP(加圧下吸水倍率)は、紙オムツでのモレを防止するため、上記乾燥を達成手段の一例として、1.9kPa、更に好ましくは4.8kPaの加圧下において、20[g/g]以上が好ましく、22[g/g]以上がより好ましく、24[g/g]以上が更に好ましい。AAPの上限値は、特に限定されないが、他の物性とのバランスから40[g/g]以下が好ましい。上記AAPが20[g/g]未満の場合、かような吸水性樹脂を吸収体に使用すると、吸収体に圧力が加わった際の液の戻り(通常、「リウェット(Re−Wet)」とも称される)が少ない衛生用品を得ることができないおそれがあるため、好ましくない。
本発明で得られる吸水性樹脂のSFC(生理食塩水流れ誘導性)は、紙オムツでのモレを防止するため、上記乾燥を達成手段の一例として、加圧下において、1[×10-7・cm3・s・g-1]以上が好ましく、10[×10-7・cm3・s・g-1]以上がより好ましく、50[×10-7・cm3・s・g-1]以上が更に好ましく、70[×10-7・cm3・s・g-1]以上が特に好ましく、100[×10-7・cm3・s・g-1]以上が最も好ましい。SFCの上限値は、特に限定されないが、3000[×10-7・cm3・s・g-1]以下が好ましく、2000[×10-7・cm3・s・g-1]以下がより好ましい。上記SFCが3000[×10-7・cm3・s・g-1]を超える場合、かような吸水性樹脂を吸水体に使用すると、吸水体で液漏れが発生するおそれがあるため、好ましくない。
本発明で得られる吸水性樹脂のCRC(無加圧下吸水倍率)は、10[g/g]以上が好ましく、20[g/g]以上がより好ましく、25[g/g]以上が更に好ましく、30[g/g]以上が特に好ましい。CRCの上限値は、特に限定されないが、他の物性とのバランスから、50[g/g]以下が好ましく、45[g/g]以下がより好ましく、40[g/g]以下が更に好ましい。上記CRCが10[g/g]未満の場合、吸水性樹脂の吸水量が低く、紙オムツ等、衛生用品中の吸収体への使用に適さないおそれがある。又、上記CRCが50[g/g]を超える場合、かような吸水性樹脂を吸収体に使用すると、液の取込み速度に優れる衛生用品を得ることができないおそれがあるため、好ましくない。
本発明で得られる吸水性樹脂のExt(水可溶分)は、35重量%以下が好ましく、25重量%以下がより好ましく、15重量%以下が更に好ましく、10重量%以下が特に好ましい。上記Extが35重量%を超える場合、得られる吸水性樹脂のゲル強度が弱く、液透過性に劣ったものとなるおそれがある。又、かような吸水性樹脂を吸水体に使用すると、吸水体に圧力が加わった際の液の戻り(リウェット)が少ない吸水性樹脂を得ることができないおそれがあるため、好ましくない。
本発明で得られる吸水性樹脂のResidual Monomers(残存モノマー)は、安全性の観点から、上記乾燥を達成手段の一例として、通常500ppm以下、好ましくは0〜400ppm、より好ましくは0〜300ppm、更に好ましくは0〜200ppmに制御される。
本発明で得られる吸水性樹脂の含水率は、吸水速度や耐衝撃性の観点から、上記乾燥を達成手段の一例として、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%に調整される。
本発明にかかる製造方法により得られる吸水性樹脂の用途は、特に限定されず、紙オムツ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生用品、農園芸用保水剤、廃液固化剤や、工業用止水材等、吸収性物品に使用することができる
本発明で得られる吸水性樹脂は、吸水性樹脂を高濃度に使用する吸収性物品で、特に優れた性能が発揮される。即ち、該吸収性物品中の吸収体における吸水性樹脂の含有量(コア濃度)は、30〜100重量%が好ましく、40〜100重量%がより好ましく、50〜100重量%が更に好ましく、60〜100重量%が更により好ましく、70〜100重量%が特に好ましく、75〜95重量%が最も好ましい。該コア濃度を上記範囲内とすることで、本発明の効果をより発揮することができるため、好ましい。特に、本発明で得られる吸水性樹脂を上記コア濃度の範囲内で吸収体上層部分に使用する場合、高通液性(加圧下通液性)のため、尿等の吸収液の拡散性に優れ、効率的な液分配によって、紙オムツ等、吸収性物品全体の吸収量が向上するため、好ましい。更に、衛生感のある白色状態が保たれた吸収性物品を提供することができるため、好ましい。
以下に、製造例、実施例、比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。異なる実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施例についても、本発明の範囲に含まれる。
下記において、特に断りの無い限り、〔1〕用語の定義に示した測定方法に準じて測定した。
粒径の分布及び重量平均粒子径(D50)は、米国特許出願公開第2006/204755号に準じてJIS標準篩にかけることにより測定した。
特開2000−63527号公報の段落〔0091〕に記載の、湿式の分級方法を用いて測定した。
固形分(樹脂固形分)とは、吸水性樹脂中の180℃、3時間で揮発しない成分が占める割合を表し、含水率とは以下の関係を有する。
国際公開第2009/016055号に開示された測定方法に準じて、吸水性樹脂1.00gについて、20gの生理食塩水に対するFSR(吸水速度)[g/g/s]を求めた。
アクリル酸(メトキシフェノール 70ppm含有)、48重量%水酸化ナトリウム水溶液、工業純水、ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量523)、及びジエチレントリアミン5酢酸3ナトリウム水溶液を混合して作成した単量体水溶液に過硫酸ナトリウムを加えた。単量体水溶液中の単量体成分の濃度は53重量%、アクリル酸の中和率は70モル%、ポリエチレングリコールジアクリレートの濃度は0.017モル%(対単量体成分)、ジエチレントリアミン5酢酸3ナトリウムの濃度は50ppm(対単量体成分)、過硫酸ナトリウムの添加量は0.017モル%(対単量体成分)、過硫酸ナトリウム添加時の単量体水溶液温度は95℃であった。重合は速やかに進み、重合ゲルが得られた。重合ゲルはカッターミル((有)吉工製 RC250型)により粉砕(細粒化)された(重合ゲル1)。粉砕(細粒化)後のゲル粒径は平均ゲル粒径D50が2.0mm、粒径が1mm以下の粒子が10重量%含まれていた。又、得られた粉砕後の重合ゲル(含水ゲル状架橋重合体)1の固形分濃度は70重量%であった。
直径13cm、高さ50cmの乾燥室をもつバッチ式の熱風乾燥機(目開き300μm及び開孔率36%のステンレス製メッシュ上で重合ゲル及び乾燥物を保持)を予め速度2.0[m/s]、温度180℃の上向きの気流(空気)で予熱しておいた。このとき熱交換機の温度は220℃であった。尚、この乾燥機の排気ラインにはフィルター(目開き150μmの開口を持つメッシュ、ステンレス製;1つの孔あたりの開孔面積=0.02mm2;開孔率=36%(目開き150μm、線径100μm))が付けられており、気流がフィルターを通過する際の温度は90℃であった。更にフィルターの後で排気ラインが枝分かれし、排気ラインを通った一部のガスが乾燥機外部へ排出され、残りのガスは上記熱交換機で180℃に再加熱されて、この乾燥機を循環するようになっている。尚、本乾燥工程中、高温ガス気流の循環率は80%となるように調節した。重合ゲル1を上記乾燥機に入れたところ、ゲル層の高さは10cmであった。重合ゲルの大部分は塊状となり流動しなかったが、細かい含水ゲルが気流により浮いているのが確認された。1時間乾燥したのち、気流を停止し、フィルターに捕捉された吸水性樹脂粒子を確認したところ、150μm以上850μm未満の粒径をもつ粒子が57重量%、850μm以上の粒径をもつ粒子が0.1重量%含まれていた。
フィルターを取り外した以外は実施例1と同様に操作した。乾燥機の排気中の粒子を採取し、220℃で再加熱すると目視で茶色い着色異物が確認された。又、1ヶ月の乾燥(バッチ乾燥の繰り返し運転 200回)を行ったところ、乾燥効率が徐々に低下した。
製造例1で得られた重合ゲル1を、通風式バンド乾燥機のベルト上に首振り式ベルトでほぼ均一なゲル層高(ゲル層高さ:70mm)になるように展開した。この通風式バンド乾燥機は6室からなり、各室5分、合計30分の滞留時間を持つようベルトスピードを制御した。重合ゲルあるいは吸水性樹脂は長さ3mm、幅1mmのほぼ長方形の穴が多数開いているパンチングプレートにより保持されており、開孔率は30%であった。又、面積占有率は95%であった。各室の熱風(高温ガス気流)の温度、風速、及び風向は以下の通り制御した。尚、熱風の温度は重合ゲルに接触する直前で測定した。尚、上記通風式バンド乾燥機の6室内の環境は下記のように調節された。
実施例2においてフィルターを設けなかった以外は同様に操作した。運転開始から数日後、時々着色異物が見られるようになった。又、徐々に熱交換効率が低下した。1ヶ月の運転の後、熱交換器をチェックすると、粒径が150μm以上の茶色に変色した粒子が熱交換器に付着しているのが見られた。
実施例2に引き続き表面架橋工程を行った。即ち、粒子状吸水性樹脂(2)100重量部に対し、1,4−ブタンジオール0.4重量部、イオン交換水3重量部からなる表面架橋剤溶液を添加、混合した。更に実施例1の乾燥機を用い、気流の速度を1m/s、温度を200℃(熱交換器温度240℃)として、40分間熱処理した。尚、熱処理中、吸水性樹脂は流動した。得られた吸水性樹脂のCRCは28[g/g]、AAPは24[g/g]であった。上記操作を1ヶ月間(200回)繰り返したが、着色異物は見られなかった。
実施例2に引き続き表面架橋工程を行った。即ち、粒子状吸水性樹脂(2)100重量部に対し、1,4−ブタンジオール0.4重量部、イオン交換水3重量部からなる表面架橋剤を、混合機(商品名:タービュライザー、ホソカワミクロン製)中で粒子状吸水性樹脂に噴霧、混合した。更に予め熱風温度を205℃、風速0.5m/秒、伝熱管温度を205℃に設定しておいた流動層乾燥機(流動床長さ850mm、流動床幅240mm)で熱処理した。尚、排気ラインにはサイクロンが設置されており、捕集された粒子を再び乾燥室に戻した。サイクロンを経た高温ガス気流はメッシュ状のステンレス製フィルター(1つの孔あたりの開孔面積=0.02mm2;開孔率=36%(目開き150μm、線径100μm))を通過して、一部を排気し、残りを約230℃の熱交換器で再加熱して循環させた。循環率は95%であった。1ヶ月間上記運転を行い、着色異物の混入がほとんどなく、安定した熱処理を行うことができた。運転終了後、フィルターを点検すると、1ヶ月間に得られた熱処理物の0.02重量%に相当する吸水性樹脂が捕捉されていた。
実施例2において、乾燥機1、2室の高温ガス気流を図4に示すように、熱交換器6により再加熱後、再び第二のフィルター11(開孔率25%、丸穴のパンチングメタル)に通して、再利用した以外は同様に操作し、粒子状吸水性樹脂(5)を得た。粒子状吸水性樹脂(5)の固形分濃度は96重量%、CRCは34[g/g]であった。
実施例2で、粉砕、分級により得られた目開き150μmの篩の通過物(吸水性樹脂微粉(2))を50重量部、イオン交換水を50重量部、横型混合機(商品名:タービュライザー、細川ミクロン製)で混合した。得られた吸水性樹脂微粉の水添加物10重量部、および製造例1の重合ゲル(1)100重量部の割合で、実施例2の乾燥機に投入し、以下、実施例2と同様に操作し、粒子状吸水性樹脂(6)を得た。粒子状吸水性樹脂(6)の固形分濃度は94重量%、CRCは33[g/g]、FSRは0.21[g/g/s]であった。
シグマ型羽根を2本有するジャケット付きステンレス製双腕型ニーダーに蓋を付けて形成した反応器に、中和率73モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液5450重量部(単量体濃度:39重量%)と、ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量523)11.5重量部(単量体に対して0.09モル%)とを投入し、溶解させて反応液とした。尚、使用したアクリル酸中のp−メトキシフェノールは70ppmであった。次に、この反応液を窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。続いて、10重量%過硫酸ナトリウム水溶液29.5重量部、及び0.1重量%L−アスコルビン酸水溶液24.5重量部を、それぞれ別個に上記反応液を攪拌しながら20℃で添加したところ、およそ1分後に重合が開始した。そして、生成した含水ゲル状架橋重合体を粉砕しながら、重合を行い(ピーク温度95℃)、重合が開始して30分後に粒子状の重合ゲル(2)を取り出した。得られた重合ゲル(2)の重量平均粒子径(D50)は約1300μmであり、固形分は41重量%であった。
製造例2で得られた重合ゲル(2)について、重合ゲルを保持するパンチングプレート(材質:SUS304、孔の形状:長丸穴千鳥型、孔の大きさ:幅1.2mm、長さ15mm、開孔率:27%)を有する、図4に示すような構造の通気バンド乾燥機を用いて、乾燥時間35分間、熱風温度150℃、熱風の平均風速1.0[m/s]の条件下で重合ゲルに熱風を当てて重合ゲルを乾燥し(乾燥1)た後、熱風(高温ガス気流)をメッシュ状のステンレス製フィルター(1つの孔あたりの開孔面積=0.02mm2;開孔率=36%(目開き150μm、線径100μm))を通して、220℃の熱交換器6により再加熱した後、再び第二のフィルター11(開孔率25%、丸穴のパンチングメタル)に通して、再利用して、乾燥物(7−1)を得た。尚、乾燥に使用した熱風は、水蒸気と空気との混合ガスであり、露点温度は60℃に固定した。又、熱風はパンチングプレート面に対して垂直方向上向きで流した。その流速は、定温度熱式風速計アネモマスター(登録商標)6162(日本カノマックス株式会社製)を用いて測定した。
実施例7において、ゲル混合物(7)の乾燥する際、熱風乾燥機の高温ガス流(流速2.0[m/s]、温度180℃)の風速を0.9[m/s]に低下させた以外は、実施例7と同様の操作を行った。結果、吸水速度(FSR)が0.24[g/g/s]に低下し、風速(好ましくは1.0〜2.9[m/s])が吸水速度に重要であることが分かる。
実施例7において、ゲル混合物(7)の乾燥する際、熱風乾燥機の高温ガス流(流速2.0[m/s]、温度180℃)の温度を145℃に低下させた以外は、実施例7と同様の操作を行った。結果、吸水倍率(CRC)が28.3[g/g]に低下し、乾燥温度(好ましくは150〜190℃)が吸水倍率に重要であることが分かる。
Claims (24)
- 不飽和単量体水溶液の重合工程と、重合中又は重合後のゲル細粒化工程で得られる固形分濃度が30重量%以上の粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程とを含み、該乾燥工程及び/又はその後の工程の少なくとも1つにおいて、吸水性樹脂に高温ガス気流を通風させる装置が1以上設置された、粒子状吸水性樹脂の製造方法であって、
上記通風装置において、高温ガス気流を、150μm〜50mmの目開きを有するフィルターに通過させた後に、該通風装置が設置された工程と同一工程又は別の工程で再使用することを特徴とする、粒子状吸水性樹脂の製造方法。 - 上記通風装置が、粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程、乾燥後の乾燥物を粉砕する粉砕工程、粉砕後の粉砕物を分級する分級工程、及び分級工程で得られた吸水性樹脂粉末の表面を架橋する表面架橋工程から選ばれる少なくとも1つ工程に設置される、請求項1に記載の製造方法。
- 上記通風装置が乾燥工程での通気乾燥機である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 上記フィルターがステンレス製のメッシュ又はパンチングメタルである、請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流を再使用前に再加熱し、その再加熱前及び/又は再加熱後にフィルターを通過させた後、当該高温ガス気流を吸水性樹脂に通風させる、請求項1〜4の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流のフィルター通過が吸水性樹脂の通風に使用する高温ガス気流の再加熱前である、請求項1〜5の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流のフィルター通過が異なる複数箇所で行われる、請求項1〜6の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流の流速が吸水性樹脂の通風場所において0.1〜5[m/s]であり、かつ、温度が100〜250℃である、請求項1〜7の何れか1項に記載の製造方法。
- 不飽和単量体水溶液の重合工程と、重合中又は重合後のゲル細粒化工程で得られる固形分濃度が30重量%以上の粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程とを含み、該乾燥工程及び/又はその後の工程の少なくとも1つにおいて、吸水性樹脂に高温ガス気流を通風させる装置が1以上設置された、粒子状吸水性樹脂の製造方法であって、
上記通風装置が乾燥工程での通気乾燥機であり、
上記通気乾燥機による乾燥工程において、高温ガス気流を再使用前に再加熱し、再加熱前に設置される金属メッシュ、再加熱後に設置されるパンチングメタルの何れか1つ以上の、目開きが150μm〜50mmでかつ開孔率が1〜70%であるフィルターを通過させた後に、高温ガス気流を流速0.1〜5[m/s]、温度100〜250℃の条件下で吸水性樹脂に通風させることを特徴とする、粒子状吸水性樹脂の製造方法。 - 上記フィルターの目開きが0.01〜50[mm2]である、請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記フィルターの開孔率が1〜70%である、請求項1〜10の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流の再加熱後に、目開き0.1〜500[mm2]及び開孔率1〜70%のパンチングメタルをフィルターとして使用する、請求項5又は9に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流の再加熱前に、目開き0.01〜50[mm2]及び開孔率1〜70%の金属メッシュをフィルターとして使用する、請求項5又は9に記載の製造方法。
- 上記フィルターに捕集される吸水性樹脂粒子又はその含水ゲルの捕集量が、吸水性樹脂の生産量に対して、0重量%を超え0.1重量%未満である、請求項1〜13の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流の風向が吸水性樹脂に対して上向きである、請求項1〜14の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記通風装置が設置された工程と同一工程で高温ガス気流を再使用する場合の、下記式から求められる高温ガス気流循環率が50〜99.99%である、請求項1〜15の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記高温ガス気流の少なくとも一部が系外に排出され、かつ、該排出された高温ガス気流の熱エネルギーがリサイクルされる、請求項1〜16の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記粒子状含水ゲル状架橋重合体の固形分濃度が45重量%以上である、請求項1〜17の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記粒子状含水ゲル状架橋重合体が固形分濃度の異なる粒子状含水ゲル状架橋重合体の混合物からなる、請求項1〜18の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記重合工程において、水分の蒸発又は吸水性樹脂微粉若しくはその水添加物の添加によって、粒子状含水ゲル状架橋重合体の固形分濃度が高められる、請求項1〜19の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記吸水性樹脂がポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂であり、上記不飽和単量体がアクリル酸(塩)を主成分とし、かつ、メトキノンを1〜1000ppm含有する、請求項1〜20の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記通気乾燥機で使用される通気バンドがパンチングメタルである、請求項3〜21の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記通気バンドの開孔率が20〜50%である、請求項22に記載の製造方法。
- 上記重合工程が連続ニーダー重合又は連続ベルト重合である、請求項1〜23の何れか1項に記載の製造方法。
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