JP2007071415A - 吸収剤の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
含水ゲル同士が融着することなく乾燥できる工程を含む吸収剤の製造方法を提供することである。
【解決手段】
吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)を含み、含水ゲル(A)の含水率が、10〜99%であることを特徴とする吸収剤の製造法を用いる。また、吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合して混合含水ゲル(AC)を得る混合工程(2)と、この混合含水ゲル(AC)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)とを含み、混合含水ゲル(AC)の含水率が、10〜99%であることを特徴とする吸収剤の製造法を用いる。
【選択図】図10

Description

本発明は、吸収剤の製造法に関する。
従来から吸水性樹脂の製造プロセスとして、アクリル酸塩を水溶液重合した後、得られる含水ゲルを細断機で細断し、コンベア式の乾燥機で乾燥する方法や、アクリル酸を水溶液重合した後、得られる含水ゲルの中和と細断とを細断機で行い、コンベア式の乾燥機で乾燥する方法が知られている(特許文献1)。
特許第3297192号公報
しかしながら、含水ゲルは、粘着性が高いため、含水ゲルを乾燥する際、含水ゲル同士が融着しやすく、この融着が乾燥効率の著しい低下を招くという問題がある。さらに、乾燥効率の低下に起因して、含水ゲルの局部加熱が起こりやすくなり、この局部加熱が吸収剤の着色を誘発したり、吸収剤の吸収性能を低下させるという問題がある。吸水性樹脂が生分解性を有する吸水性樹脂の場合、これらの現象はさらに顕著となり、生分解性を有する吸水性樹脂及び水からなる含水ゲルを乾燥して吸収剤を工業生産する方法は確立されていない。
すなわち、本発明の目的は、含水ゲル同士が融着することなく乾燥できる工程を含む吸収剤の製造方法を提供することである。
本発明の吸収剤の製造法の特徴は、吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)を含み、含水ゲル(A)の含水率が、10〜99%である点を要旨とする。
また、本発明の吸収剤の製造法の特徴は、吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合して混合含水ゲル(AC)を得る混合工程(2)と、この混合含水ゲル(AC)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)とを含み、混合含水ゲル(AC)の含水率が、10〜99%である点を要旨とする。
本発明の吸収剤の製造法は、含水ゲル同士が融着することなく乾燥できる工程を含むため、効率が著しく高い乾燥を実現できる。そして、局部加熱等も起こりにくく、吸収剤の着色や吸収性能低下という問題も発生しない。特に、生分解性を有する吸水性樹脂及び水からなる含水ゲルを乾燥して吸収剤を工業生産する方法に極めて有用な方法である。
含水ゲルは、吸水性樹脂及び水から構成される。
含水ゲルの含水率(%)は、10〜99であり、好ましくは30〜95、さらに好ましくは40〜90、特に好ましくは50〜85、最も好ましくは60〜80である。この範囲であると、乾燥効率がさらに良好となる。また、混合含水ゲル(AC)の含水率も、同様な理由から、この範囲が好ましい。
なお、含水率は、赤外線水分計(たとえば、株式会社ケット科学研究所社製、FD−230)を用いて、測定試料5gを150℃、15分間、加熱乾燥して、その前後の重量差から算出することができる。
この含水ゲル(A)を構成する吸水性樹脂としては、自重以上の水を吸収する樹脂等が含まれ、(1)〜(16)のポリマー等が挙げられる。これらのポリマーの2種以上の混合物でもよい。
(1)特公昭53−46199号公報又は特公昭53−46200号公報等に記載のデンプン−アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体。
(2)特開昭55−133413号公報等に記載の水溶液重合(断熱重合、薄膜重合又は噴霧重合等)により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)。
(3)特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報又は特開平11−5808号公報等に記載の逆相懸濁重合により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)。
(4)特開昭52−14689号公報又は特開昭52−27455号公報等に記載のビニルエステルと不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体のケン化物。
(5)特開昭58−2312号公報又は特開昭61−36309号公報等に記載のアクリル酸(塩)とスルホ(スルホネート)基含有モノマーとの共重合体。
(6)米国特許第4389513号等に記載のイソブチレン−無水マレイン酸共重合架橋体のケン化物。
(7)特開昭46−43995号公報等に記載のデンプン−アクリロニトリル共重合体の加水分解物。
(8)米国特許第4650716号等に記載の架橋カルボキシメチルセルロース。
(9)高分子ゲルの最新動向(シーエムシー出版、2004年発行)等に記載のポリアルキレン(エチレン、プロピレン等)グリコール架橋体。
(10)高分子ゲルの最新動向(シーエムシー出版、2004年発行)等に記載のポリビニルアルコール架橋体。
(11)特開2003−48997号公報に記載のデンプン放射線架橋体。
(12)特開平9−85080号公報に記載のカルボキシル基含有架橋セルロース。
(13)特開平10−251402号公報に記載のポリアミノ酸放射線架橋体。
(14)特開2002−179770号公報に記載の架橋ポリアスパラギン酸。
(15)特開2001−120992号公報に記載の多糖類の多価金属イオン架橋体。
(16)特開2003−052742号公報、特開2003−082250号公報、特開2003−165883号公報、特開2003165883号公報、特開2003−176421号公報、特開2003−183528号公報、特開2003−192732号公報、特開2003−225565号公報、特開2003238696号公報、特開2003−335970号公報、特開2004−091673号公報又は特開2004−123835号公報等に記載された高性能吸水性樹脂。
これらのうち、吸収性能の観点等から、(1)デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合架橋体、(2)水溶液重合により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)、(3)逆相懸濁重合により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)、及び(16)高性能高吸水性樹脂が好ましく、さらに好ましくは、(1)、(2)及び(16)、特に好ましくは、(2)及び(16)である。
また、生分解性の観点等から、(1)デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合架橋体、(8)架橋カルボキシメチルセルロース、(11)デンプン放射線架橋体、(12)カルボキシル基含有架橋セルロース、(13)ポリアミノ酸放射線架橋体、(14)架橋ポリアスパラギン酸、及び(15)多糖類の高金属イオン架橋体がこのましく、さらに好ましくは(1)、(8)、(11)、(12)及び(15)、特に好ましくは(1)、(11)、(12)及び(15)である。
なお、(1)、(7)〜(15)のポリマーは、生分解性を有する吸水性樹脂である。
これらの吸水性樹脂としては、市場から得られるものをそのまま使用でき、例えば、サンウェットシリーズ(サンダイヤポリマー株式会社)、アクアパールシリーズ(サンダイヤポリマー株式会社)、サンフレッシュシリーズ(三洋化成工業株式会社)、アクアリックシリーズ(日本触媒株式会社)、アクアキープシリーズ(住友精化株式会社)及びASAPシリーズ(ビーエーエスエフ社)等が挙げられる。
含水ゲル(A)は、上記に例示した吸水性樹脂(1)〜(16)の製造において、乾燥前に得られる含水ゲルをそのまま使用できる。また、吸水性樹脂(1)〜(16)と水とを混合して得られる含水ゲルも使用できる。
吸水性樹脂と水とを混合させる方法は特に制限ないが、例えば、水と吸水性樹脂とを一気に撹拌混合する方法、水に吸水性樹脂を徐々に加えながら撹拌混合する方法、水に吸水性樹脂を加え静置する方法等が適用できる。混合装置としては特に制限はなく、公知の混合装置を使用できる。
本発明の製造方法には、含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合して混合含水ゲル(AC)を得る混合工程(2)を含むことが好ましい。この混合工程(2)を含めることにより、次のような利点がある。
・後述する細断がさらに効率的となり、より簡便に微小な細断含水ゲルを得ることができる。
・乾燥工程(1)において、含水ゲル(A){又は後述する細断含水ゲル}同士の融着をさらに抑制でき、乾燥効率をさらに向上できる。
乾燥助剤(C)としては、液体状又は固体状のいずれでもよいが、ハンドリングの観点等から、液体状が好ましい。
固体状の場合、形状には特に限定はないが、粒状(球状、顆粒状、破砕状、針状、薄片状及びこれらの一次粒子が互いに融着したような凝集状)が好ましい。
また、固体状の場合、乾燥助剤(C)の大きさに特に制限はないが、全重量の90重量%以上(好ましくは93重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上)の粒子径(μm)が38〜850であることが好ましく、さらに好ましくは63〜710、特に好ましくは106〜500、最も好ましくは150〜300以下である。
なお、本発明において、各粒子径の含有量(重量%)は、JIS Z8815−1994に準拠して、ロータップ試験ふるい振とう機及びJIS Z8801−1:2000に規定されたふるいを用いて測定される。すなわち、JIS標準ふるい(以下の数字は公称目開き:μm)を、上から1000、850、710、500、425、300、150及び受け皿の順、又は上から425、300、250、150、106、75、38及び受け皿の順等に組み合わせる。最上段のふるいに測定サンプル粒子約50gを入れ、ロータップ試験ふるい振とう機で5分間振動させる。各ふるい及び受け皿上の測定サンプルの重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の測定サンプルの重量分率を求め、各ふるいの値を対数確率紙{横軸がふるいの目開き(粒子径)、縦軸が重量分率}にプロットした後、各点を結ぶ線を引いて「粒子径−重量分率」線を得る。そして、この線から、各粒子径範囲の含有量を算出する。
また、乾燥助剤(C)は、溶剤に溶解又は分散して、溶液又は分散液として用いてもよい。
溶剤としては、従来公知の低沸点溶剤等が使用でき、炭素数5〜8のアルカン(ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン及びオクタン等)、炭素数1〜4のアルコール(メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びジエチレングリコール等)、アセトン及び水等が挙げられる。これらの溶剤は、乾燥助剤(C)の溶解性、分散性及び溶剤の沸点等を考慮して適宜選択することができる。
溶剤を使用する場合、この使用量(重量%)としては、乾燥助剤(C)の重量に基づいて、10〜10000が好ましく、さらに好ましくは20〜10000、特に好ましくは20〜2000である。
分散液の場合、必要に応じて分散剤を使用することができ、分散剤としては従来公知の低分子量分散剤(数平均分子量100〜2000)及び変性シリコーンオイル(25℃における粘度10〜3000mPa・s)等を使用することができる。低分子量分散剤としては、ポリエチレングリコールアルキルエーテル(炭素数12〜18のアルコールのエチレンオキシド5〜20モル付加物等)及びカルボン酸金属塩(炭素数12〜18のカルボン酸ナトリウム塩)等が挙げられる。変性シリコーンオイルとしては、ポリアルキレン(アルキレンの炭素数2〜4)オキシド変性シリコーン(KF−351A:信越化学工業社製、KF−352:信越化学工業社製、:KF−945:信越化学工業社製、SH3771、東レダウコーニング・シリコーン社製、SH3748:東レダウコーニング・シリコーン社製等)等が挙げられる。これらの分散剤は乾燥助剤(C)の溶剤への分散性等を考慮し、適宜選択することができる。
分散剤を使用する場合、分散剤の使用量(重量%)は、乾燥助剤(C)の重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.1〜15、特に好ましくは1〜10である。
乾燥助剤(C)のHLB値は、0〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜10、次に好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜9、最も好ましくは2〜8である。この範囲内であると、吸収剤の吸収性能(特にリウェット性)がさらに向上する。
なお、HLB値は親水性−疎水性バランス(HLB)値を意味し、グリフィン法(新・界面活性剤入門、127−129頁、藤本武彦、三洋化成工業株式会社発行、1981年発行)により求められる。
乾燥助剤(C)としては、炭素数10〜30の一価アルコール(C1)、炭素数6〜30の多価(2〜6価)アルコール(C2)、シリコーンオイル(C3)、変性シリコーンオイル(C4)、オキシアルキレン基含有化合物(C5)及びエステル(C6)等が含まれる。
炭素数10〜30の一価アルコール(C1)としては、n−デシルアルコール、n−ドデシルアルコール、n−テトラデシルアルコール、n−ペンタデシルアルコール、n−ヘキサデシルアルコール、イソデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール、イソペンタデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、n−オクタデシルアルコール、n−イコシルアルコール、n−トリアコンチルアルコール、イソオクタデシルアルコール、イソイコシルアルコール及びイソトリアコンチルアルコール等が挙げられる。
炭素数6〜30の多価(2〜6価)アルコール(C2)としては、1,6−ヘキサンジール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、ジグリセリン、トリグリセリンジペンタエリスリトール、テトラグリセリン及びソルビトール等が挙げられる。
シリコーンオイル(C3)としては、25℃における粘度が5〜30000(好ましくは10〜10000、さらに好ましくは15〜5000、特に好ましくは20〜1000)mPa・sのジメチルシリコーンオイル等が挙げられる。
変性シリコーンオイル(C4)としては、アルキル変性シリコーンオイル(KF−412:信越化学工業社製及びSH230:東レ・ダウコーニング社製等)、フェニル変性シリコーンオイル(SH510:東レ・ダウコーニング社製等)、フッ素変性シリコーンオイル(FS1265:東レ・ダウコーニング社製等)、アミノ変性シリコーンオイル(KF−880:信越化学工業社製及びSF8417:東レ・ダウコーニング社製等)、ポリエーテル変性シリコーンオイル(KF−351A:信越化学工業社製およびSH3746:東レ・ダウコーニング社製)、エポキシ変性シリコーンオイル(KF−105:信越化学工業社製及びSF8411:東レ・ダウコーニング社製等)、フェノール変性シリコーンオイル(X−22−1821:信越化学工業社製及びBY16−752:東レ・ダウコーニング社製等)、カルボキシル変性シリコーンオイル(X−22−3701E:信越化学工業社製及びSF8418:東レ・ダウコーニング社製等)、メルカプト変性シリコーンオイル(KF−2001:信越化学工業社製等)及びメタクリル変性シリコーンオイル(X−22−2426:信越化学工業社製等)、および、これらの複合体等が挙げられる。
変性シリコーンオイル(C4)の粘度(mPa・s)は、乾燥効率及びハンドリング性の観点等から、5〜30000が好ましく、さらに好ましくは10〜10000、特に好ましくは20〜3000である。変性シリコーンオイル(C4)の変性位置(両末端変性、片末端変性及び側鎖変性等)及び変性の度合いについては制限がない。
オキシアルキレン基含有化合物(C5)としては、オキシエチレン基含有化合物(C51)及びオキシプロピレン基含有化合物(C52)等が含まれる。
オキシエチレン基含有化合物(C51)としては、アルコールのエチレンオキシド1〜30モル付加物(C511)、カルボン酸のエチレンオキシド1〜30モル付加物(C512)、アミンのエチレンオキシド1〜30モル付加物(C513)等が使用できる。
エチレンオキシドの付加モル数は、1分子中に、1〜30が好ましく、さらに好ましくは1〜20、次に好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜6、次に特に好ましくは1〜4、最も好ましくは1又は2である。
アルコールとしては、炭素数10〜30の一価アルコール(C1)、炭素数6〜30の多価(2〜6価)アルコール(C2)、炭素数2〜5の多価(2〜6価)アルコール等が含まれる。
炭素数2〜5の多価(2〜6価)アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
カルボン酸としては、一価カルボン酸及び多価(2〜6価)カルボン酸等が含まれる。
一価カルボン酸としては、炭素数1〜30のカルボン酸等が含まれ、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、グリコール酸、乳酸及びグルコン酸等が挙げられる。
多価(2〜6価)カルボン酸としては、炭素数4〜10のカルボン酸等が含まれ、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、酒石酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
アミンとしては、一価アミン及び多価(2〜6価)アミン等が含まれる。
一価アミンとしては、炭素数1〜30のアミン等が含まれ、メチルアミン、エチルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
多価(2〜6価)アミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
オキシプロピレン基含有化合物(C52)としては、アルコールのプロピレンオキシド1〜70モル付加物(C521)、カルボン酸のプロピレンオキシド1〜70モル付加物(C522)、アミンのプロピレンオキシド1〜70モル付加物(C523)、上記のオキシエチレン含有化合物のプロピレンオキシド1〜70モル付加化合物(C524)等が使用できる。
プロピレンオキシドの付加モル数は、1分子中に、1〜70が好ましく、さらに好ましくは2〜50、特に好ましくは4〜35、次に好ましくは6〜30、最も好ましくは8〜25である。
アルコールとしては、上記のアルコールの他に、炭素数1〜9の一価アルコール等が含まれる。
炭素数1〜9の一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ヘキサノール、n−ペンタノール、2−エチルヘキサノール及びn−オクタノール等が挙げられる。
カルボン酸としては、上記のカルボン酸が含まれる。
アミンとしては、上記のアミン等が含まれる。
エステル(C6)としては、有機酸{前述の一価カルボン酸、多価(2〜6価)カルボン酸等}又は無機酸{硫酸及びリン酸等}と、前述の一価アルコール、多価(2〜6価)アルコール、アルコール及びカルボン酸及びアミンのエチレンオキシド付加物、又はアルコール及びカルボン酸及びアミンのプロピレンオキシド付加物とのエステル化合物等が使用できる。
エステル(C6)としては、酢酸ブチル、エチレングリコール酢酸ジエステル、エチレングリコールステアリン酸モノエステル、エチレングリコールステアリン酸ジエステル等が挙げられる。
これらのエステル化合物は、エステル結合を少なくとも1個有していれば制限がなく、また、エステル(C6)には、カルボキシレート基{対イオンとしてはアルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)イオン等}を含んでいてもよい。
これらの乾燥助剤(C)のうち、シリコーンオイル(C3)、変性シリコーンオイル(C4)及びオキシアルキレン基含有化合物(C5)が好ましく、さらに好ましくは変性シリコーンオイル(C4)及びオキシアルキレン基含有化合物(C5)、特に好ましくはオキシアルキレン基含有化合物(C5)、最も好ましくはオキシエチレン基含有化合物(C51)である。
乾燥助剤(C)を使用する場合、この使用量(重量%)は、含水ゲル(A)に含まれる吸水性樹脂の重量に基づいて、0.001〜5が好ましく、さらに好ましくは0.002〜3、次に好ましくは0.005〜1、特に好ましくは0.01〜0.5、さらに特に好ましくは0.02〜0.2、最も好ましくは0.03〜0.1である。この範囲であると、含水ゲル(A)の乾燥性がさらに良好となる他、吸収性能がさらに良好となる。
含水ゲル(A)と 乾燥助剤(C)とを混合する方法については特に制限はなく、(C)が(A)の表面及び/又は内部に、均一又は不均一に存在するように混合してもよい。これらのうち、乾燥助剤(C)は、少なくとも、含水ゲル(A)の表面に存在することが好ましく、さらに好ましく少なくとも、含水ゲル(A)の表面に均一に存在することである。
含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合する方法としては、(1)含水ゲル(A)に、乾燥助剤(C)を添加(スプレー等を含む。以下同じ。)しながら撹拌・混合する方法、(2)混合する含水ゲル(A)のうち一部と乾燥助剤(C)と撹拌・混合してマスターバッチを作成しておき、このマスターバッチと残りの含水ゲル(A)とを撹拌・混合する方法等が適用できる。
乾燥助剤(C)の添加時期としては乾燥工程(1)の前であれば特に制限はないが、たとえば、含水ゲル(A)として上記の吸水性樹脂(1)〜(7)及び(16)等を用いる場合、重合工程の直前、重合工程の途中、重合工程直後、含水ゲル(A)の細断工程直前(細断工程については後述する)、含水ゲル(A)の細断工程の途中、含水ゲル(A)の細断工程直後及び混合含水ゲル(AC)の乾燥工程(1)の直前が好ましく、さらに好ましくは重合工程の直前、重合工程直後、含水ゲル(A)の細断工程直前、含水ゲル(A)の細断工程の途中及び含水ゲル(A)の細断工程直後、特に好ましくは重合工程の直前、重合工程直後、含水ゲル(A)の細断工程直前及び含水ゲル(A)の細断工程の途中、最も好ましくは重合工程直後、含水ゲル(A)の細断工程直前及び含水ゲル(A)の細断工程の途中である。 また、含水ゲル(A)として上記の吸水性樹脂(8)〜(15)等を用いる場合、架橋反応前、架橋反応中、架橋反応後、含水ゲル(A)の細断工程の途中及び含水ゲル(A)の細断工程後が好ましく、さらに好ましくは架橋反応中、架橋反応後、含水ゲル(A)の細断工程の途中及び含水ゲル(A)の細断工程後、特に好ましくは架橋反応後、含水ゲル(A)の細断工程の途中及び含水ゲル(A)の細断工程後、最も好ましくは架橋反応後及び含水ゲル(A)の細断工程の途中である。
含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合できる装置としては特に制限はないが、コニカルブレンダー、インターナルミキサー(バンバリーミキサー)、セルフクリーニング型ミキサー、ギアコンパウンダー、スクリュー型押し出し機、スクリュー型ニーダー、ミンチ機、ナウターミキサー、双腕型ニーダー、V型混合機、流動層式混合機、タービュライザー、スクリュー式のラインブレンド装置、リボンミキサー及びモルタルミキサー等が好適に用いられる。これらは複数個を組み合わせて使用することもできる。
含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)は、乾燥工程(1)前に又は乾燥工程(1)の途中に{乾燥助剤(C)を使用する場合、含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合した後が好ましい}、細断して細断含水ゲルとすることができる(細断工程)。細断含水ゲルは、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)よりも表面積が大きくなるため、乾燥効率が向上する。
含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を細断する装置(細断機)としては特に制限はないが、ロールミル、ピンミル、フィッツミル、インターナルミキサー(バンバリーミキサー)、セルフクリーニング型ミキサー、スクリュー型押し出し機、スクリュー型ニーダー、ミンチ機、ナウターミキサー及び双腕型ニーダー等が好適に用いられる。これらは複数個を組み合わせて使用することもできる。
細断含水ゲルの大きさ(mm、最大長)は特に制限はないが、乾燥効率の観点等から、全重量の80重量%以上(好ましくは85重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上)の大きさ(mm)が、0.5〜15が好ましく、さらに好ましくは0.5〜10、次に好ましくは0.5〜8、特に好ましくは1〜7、最も好ましくは2〜5である。
なお、細断含水ゲルの大きさは、裸眼による目視観察又は顕微鏡観察等によって計測される。これらのいずれの場合も写真撮影及び画像処理等を活用することができる。また、細断含水ゲルは、経時で凝集し巨大な凝集体を形成することがあるので、大きさは、細断直後に測定することが好ましい。
また、以後、特記しない限り、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)には、この細断含水ゲルを含めた意味で記載する。
浮遊乾燥とは、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)及び半乾燥含水ゲル{(A)と(B)との中間の状態}の少なくとも一部が、重力に逆らって、浮きながら乾燥されることを意味する。
浮遊乾燥には、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を浮かせて乾燥できる方法であれば特に制限はないが、(1)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を気流により吹き上げながら乾燥する方法、(2)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)に振動を与えながら乾燥する方法、(3)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法、並びに(4)これらを組み合わせる方法等が含まれる。
(1)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を気流により吹き上げながら乾燥する方法としては、(11)乾燥室の底板から重力軸方向(下から上方向)に気流(気流吹き出し口は1つでも、2つ以上でもよい。)を吹き上げながら乾燥する方法(たとえば図1及び図2参照)、(12)乾燥室の一方の側面から水平方向(重力軸に対し垂直方向)に気流(気流吹き出し口は1つでも、2つ以上でもよい。)を吹き上げながら乾燥する方法(たとえば図3参照)、及び(13)乾燥室の一方の側面から水平方向(重力軸に対し垂直方向)に対して10〜45°の方向に、気流(気流吹き出し口は1つでも、2つ以上でもよい。)を吹き上げながら乾燥する方法等が挙げられる。
なお、本発明において、重力軸方向、水平方向及び10〜45°の方向等は、正確にその方向を意味するものではなく、5°程度までの誤差を含む方向を意味する。
また、気流としては、旋回気流、乱流及び層流等のいずれでもよいが、旋回気流が好ましい。旋回気流とは、円を描きながら螺旋状に流れる気流を意味する(たとえば図2及び3の矢印のような流れである。)。そして、旋回気流は、乾燥室内壁に沿って旋回することが好ましい。また、気流は、脈流(不定期的又は定期的に、流量が大きく変化する気流)であっても、整流(流量の変化がほとんど無い気流)であってもよいが、整流であることが好ましい。
気流の種類としては制限ないが、空気又は窒素等が好ましい。
乾燥方法としては、底板及び/又は側壁を発熱又は加熱する方法、気流として熱風を用いる方法、乾燥室内を減圧にする方法、並びにこれらの組合せる方法等が含まれる。
気流の温度には制限ないが、熱風が好ましく、気流の温度(℃)は、乾燥効率、吸収性能及び着色の観点等から、100〜300が好ましく、さらに好ましくは120〜270、次に好ましくは140〜240、最も好ましくは150〜220である。
気流の風速(m/s)としては特に制限はないが、乾燥効率、吸収性能及び着色の観点等から、2〜200が好ましく、さらに好ましくは10〜150、次に好ましくは20〜100、特に好ましくは30〜90、最も好ましくは40〜80である。
(2)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)に振動を与えながら乾燥する方法としては、(21)乾燥室の底板を重力軸方向の上下に振動させながら、乾燥する方法(たとえば図4を参照。矢印は振動方向を示す。)、(22)乾燥室の底板に凹凸をつけ水平方向(重力軸方向に対し垂直方向)に振動させながら、乾燥する方法(たとえば図5を参照。矢印は振動方向を示す。)、及び(23)乾燥室の底板に凹凸をつけ水平方向に対して10〜45°の方向に振動させながら、乾燥する方法(たとえば図6を参照。矢印は振動方向を示す。)等が挙げられる。
振動数(vpm;1分間当たりの振動数)は特に制限ないが、乾燥効率の観点等から、20〜600が好ましく、さらに好ましくは30〜500、次に好ましくは60〜400、特に好ましくは100〜300、最も好ましくは120〜250である。
振動の振幅(cm)は特に制限ないが、乾燥効率の観点等から、0.5〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜45、次に好ましくは2〜40、特に好ましくは4〜35、次に特に好ましくは7〜30、次にさらに特にこのましくは10〜25、最も好ましくは、12〜20である。
乾燥方法としては、底板及び/又は側壁を発熱又は加熱する方法、熱風を導入する方法、乾燥室内を減圧にする方法、並びにこれらの組合せる方法等が含まれる。
凹凸としては、振動方向及び重力軸方向を含む断面の形状として、三角形、半円形、四角形及びこれらの近似形状等のいずれでもよく、この断面の形状が重力軸に対して非対象となる形状(たとえば、図5及び6参照)が好ましい。このように非対称とすると、乾燥体(B)が一方に集まりやすくなるので、連続乾燥が容易となる。
(3)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法としては、(31)水平方向の回転軸を持つ撹拌翼を回転させながら、この撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法(たとえば図7を参照。矢印は回転方向を示す。)、(32)重力軸方向の回転軸を持つ撹拌翼を回転させながら、この撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法(たとえば図8を参照。矢印は回転方向を示す。)、及び(33)重力軸方向に対して10〜45°の方向の回転軸を持つ撹拌翼を回転させながら、この撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法等が挙げられる。
撹拌翼の回転数(rpm)は、乾燥効率の観点等から、10〜1000が好ましく、さらに好ましくは20〜800、次に好ましくは40〜600、特に好ましくは70〜400、最も好ましくは100〜300である。
攪拌翼の最高円周速度(m/s)は、乾燥効率の観点等から、1〜50が好ましく、さらに好ましくは1.3〜50、特に好ましくは1.7〜30、最も好ましくは2〜15である。ここで、最高円周速度とは、攪拌翼の円周速度のうち最大の円周速度を意味し、攪拌翼のうち攪拌軸から最も離れた部分について、当該部分から撹拌軸の中心軸におろした垂線の距離と、攪拌軸の回転数から求められる円周速度である。
攪拌軸の数は1本に限らず複数本あってもよい(1〜10本が好ましく、さらに好ましくは1〜5本である)。
乾燥室の内容量に対する攪拌翼(撹拌軸を含む)の占める体積率(体積%)は、2〜90が好ましく、さらに好ましくは4〜80、特に好ましくは7〜70である。
攪拌翼の形状は、含水ゲル(A)を効率よく浮遊乾燥できれば特に制限はないが、プロペラ状、すき状(たとえば図9)、板状及び棒状等が好ましい。
撹拌効率をさらに向上させるために、撹拌翼と撹拌翼との間にチョッパー(固定翼)を設置してもく、チョッパーの大きさ、数等に制限はない。
固定翼の形状は、含水ゲル(A)を効率よく乾燥できれば特に制限はないが、すき状(たとえば、図9参照)、板状及び棒状等が好ましい。
(4)これらを組み合わせる方法としては、(41)(1)の方法と(2)の方法とを組み合わせた方法、(42)(1)の方法と(3)の方法とを組み合わせた方法、及び(43)(2)の方法と(3)の方法とを組み合わせた方法が挙げられる。
これらのうち、(1)、(3)又は(4)の方法が好ましく、さらに好ましくは(1)又は(4)の方法、特に好ましくは(11)、(12)、(13)、(41)又は(42)の方法、さらに特に好ましくは(11)、(12)、(13)又は(42)の方法、最も好ましくは(11)又は(42)の方法である。
乾燥工程(1)において、乾燥装置が含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)に与える最大位置エネルギー(E)(J/kg)は、含水ゲル(A)1kgあたり、0.2〜5000が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3000、次に好ましくは1〜2000、特に好ましくは2〜1000、さらに特に好ましくは3〜800、次に特に好ましくは4〜600、最も好ましくは5〜400である。この範囲であると、乾燥効率がさらに向上する他、着色や吸収性能がさらに良好となる。
なお、この最大位置エネルギーE(J/kg)は、(式1)により定義される値である。
Figure 2007071415
g:重力加速度(kg・m/s2)=9.8
(h−h0):含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)又は乾燥体(B)の垂直方向への最大移動距離(m)を意味し、hは、浮遊乾燥時に含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)又は乾燥体(B)が最も高い位置に存在するときの高さ、h0は、浮遊乾燥前の含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が最も低い位置に存在するときの高さである。そして、hおよびh0は、目視若しくはビデオカメラ等により測定してもよく、後述するように、乾燥室出口から乾燥体(B)が排出される場合、乾燥室の底板から乾燥室出口までの距離を(h−h0)として用いることができる。
乾燥工程(1)において、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)又は乾燥体(B)の最大流動速度(cm/秒)は、2〜30000が好ましく、さらに好ましくは50〜25000、次に好ましくは300〜20000、特に好ましくは1000〜15000、最も好ましくは2000〜10000である。この範囲であると、乾燥効率がさらに向上する他、着色や吸収性能がさらに良好となる。
なお、最大流動速度(cm/秒)とは、乾燥中の含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)又は乾燥体(B)が0.1秒間に移動した距離(cm)のうち、最も大きく移動した距離を、1秒あたりの移動距離(流動速度)に換算ししたものである。
0.1秒間に移動した距離は、たとえば、高速度ビデオカメラ(たとえば、MEMRECAMfx RX−5:株式会社ナックイメージテクノロジー社製等)の撮影等によって得られる。
なお、(1)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を気流により吹き上げながら乾燥する方法を用いる場合(この方法を組み合わせる場合を含む)、最大流動速度として、気流の最大風速(cm/秒)をそのまま代用できる。また、(2)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)に振動を与えながら乾燥する方法を用いる場合(この方法を組み合わせる場合を含む)、振動数と振幅とから振動速度(cm/秒)を次式より算出し、これを最大流動速度として代用できる。
また、(3)含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法を用いる場合(この方法を組み合わせる場合を含む)、最大流動速度として、撹拌翼の最大円周速度をそのまま代用できる。
Figure 2007071415
乾燥体(B)の含水率(%)は、0〜45が好ましく、さらに好ましくは0.4〜40、次に好ましくは0.8〜35、特に好ましくは1.2〜30、さらに特に好ましくは1.6〜20、最も好ましくは2〜15である。この範囲であると、後述する粉砕工程において、粉砕不良等の品質トラブルを更に低減できる。
なお、含水率の測定は、上記の方法と同様にして測定できる。
乾燥体(B)の重量平均粒子径(mm)は、0.1〜40が好ましく、さらに好ましくは0.15〜30、次に好ましくは0.2〜20、特に好ましくは0.25〜10、さらに特に好ましくは0.3〜5、最も好ましくは0.35〜1である。この範囲であると、後述する粉砕工程において、粉砕不良等の品質トラブルをさらに低減できる。
なお、本発明において、重量平均粒子径は、JIS Z8815−1994に準拠して、ロータップ試験ふるい振とう機及びJIS Z8801−1:2000に規定されたふるいを用いて測定される。すなわち、JIS標準ふるい(以下の数字は公称目開き)を、上から45mm、31.5mm、22.4mm、13.2mm、8mm、4mm、1.4mm及び受け皿の順、又は上から、1000μm、710μm、500μm、300μm、150μm、106μm、63μm及び受け皿の順等に組み合わせる。最上段のふるいに測定サンプル粒子約50gを入れ、ロータップ試験ふるい振とう機で5分間振動させる。各ふるい及び受け皿上の測定サンプルの重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の測定サンプルの重量分率を求め、各ふるいの値を対数確率紙{横軸がふるいの公称目開き(粒子径)、縦軸が重量分率}にプロットした後、各点を結ぶ線を引いて「粒子径−重量分率」線を得る。重量平均粒子径は、この「粒子径−重量分率」線が、重量分率50%軸と交わる点の横軸の座標(粒子径)を読みとることによって算出される。
乾燥工程(1)で使用できる装置としては、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を浮遊乾燥できれば特に制限ないが、例えば、商品名:ドライマイスタ(ホソカワミクロン株式会社製)及び後述する実施例で使用した乾燥装置等の熱気流により浮遊乾燥できる装置;商品名:レーディゲミキサー(株式会社マツボー製)等の撹拌翼により浮遊乾燥できる装置;並びにDRVES−500(神鋼電機株式会社製)等の振動により浮遊乾燥できる装置等が挙げられる。
これらのうち、熱気流により浮遊乾燥できる装置及び撹拌翼により浮遊乾燥できる装置が好ましく、さらに好ましくは熱気流により浮遊乾燥できる装置、特に好ましくは商品名:ドライマイスタ及び実施例で使用した乾燥装置である。
乾燥体(B)は、そのまま、本発明の吸収剤としてもよいし、必要に応じて、別の乾燥機による再乾燥や、表面架橋、添加剤の混合等を行って吸収剤としてもよい。すなわち、本発明の製造法には、乾燥体(B)をさらに乾燥して再乾燥体(B’)を得る再乾燥工程(3)を含むことができる。また、本発明の製造法には、乾燥体(B)又は再乾燥体(B’)を表面架橋して表面架橋体(B’’)を得る表面架橋工程(4)を含むことができる。また、本発明の製造法には、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)に添加剤を添加して添加体(B’’’)を得る添加工程(5)を含むことができる。
乾燥体(B)をさらに乾燥して再乾燥体(B’)を得る再乾燥工程(3)には、乾燥工程(1)を繰り返す方法の他、公知の乾燥方法が適用できる。
公知の乾燥方法としては、乾燥体(B)をベルトコンベアに載せて乾燥させるコンベア式乾燥方法等が挙げられる。
コンベア式乾燥機としては、公知のもの(例えば、特許第3297192号公報に記載さらた乾燥機等)等が使用できる。
乾燥温度(℃)は、特に制限ないが、乾燥効率、吸収性能及び着色の観点等から、100〜300が好ましく、さらに好ましくは120〜270、次に好ましくは140〜240、最も好ましくは150〜220である。
表面架橋体(B’’)の荷重下での被吸収液体の吸収量をさらに良好にできるという観点等から、乾燥体(B)又は再乾燥体(B’)を表面架橋して表面架橋体(B’’)を得る表面架橋工程(4)を含めることが好ましい。
表面架橋は、乾燥体(B)又は再乾燥体(B’)と、表面架橋剤とを混合処理することにより達成できる。
表面架橋剤としては、乾燥体(B)又は再乾燥体(B’)が有する官能基と反応し得る官能基を有する化合物であれば特に制限ないが、たとえば、特開昭59−189103号公報等に記載の多価グリシジル、特開昭58−180233号公報又は特開昭61−16903号公報等に記載の多価アルコール、多価アミン、多価アジリジン及び多価イソシアネート、特開昭61−211305号公報又は特開昭61−252212号公報等に記載のシランカップリング剤、並びに特開昭51−136588号公報又は特開昭61−257235号公報等に記載の多価金属等が挙げられる。
表面架橋する場合、表面架橋剤の使用量(重量%)は、表面架橋剤の種類、表面架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定ないが、吸収性能の観点等から、乾燥体(B)又は再乾燥体(B’)の重量に基づいて、0.001〜3が好ましく、さらに好ましくは0.005〜2、特に好ましくは0.01〜1である。
表面架橋工程(4)は、乾燥工程(1)の前、乾燥工程(1)の途中、乾燥工程(1)の後、及び再乾燥工程(3)の後等のいずれの段階で行われてもよいが、表面架橋条件の調整の観点等から、乾燥工程(1)の後及び再乾燥工程(1)の後が好ましく、さらに好ましくは乾燥工程(1)の後である。
表面架橋処理には従来公知の方法(たとえば、特開昭59−189103号公報、特開昭58−180233号公報又は特開昭61−16903号公報等に記載の方法)が適用でき、表面架橋剤、水及び/又は有機溶媒からなる混合溶液を乾燥体(B)又は再乾燥体(B’’)と混合し、加熱反応させる方法等が適用できる。
表面架橋処理の温度(℃)は、80〜200が好ましく、さらに好ましくは90〜180、特に好ましくは100〜160である。
表面架橋処理の反応時間(分)は、反応温度等により変化させることができるが、3〜60が好ましく、さらに好ましくは5〜50、特に好ましくは10〜40である。
なお、加熱反応を再乾燥工程(3)で行ってもよく、別に加熱工程を設けてもよい。
表面架橋剤で表面架橋して得られる表面架橋体(B’’)を、これと同種の表面架橋剤又はこれと異種の表面架橋剤で追加の表面架橋を施すこともできる。
含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)に添加剤を添加して添加体(B’’’)を得る添加工程(5)において、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)に、添加剤{防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤、無機質粉末及び繊維状物等}を添加することができる。
これらの添加剤を添加する時期については、特に制限ないが、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)の細断工程の途中、混合工程(2)の直前、混合工程(2)の途中、混合工程(2)の直後、乾燥工程(1)の直前、再乾燥工程(3)の直前、表面架橋工程(4)の直前、表面架橋工程(4)の途中、表面架橋工程(4)の直後が好ましい。添加する装置としては、特に制限はなく、公知の装置を使用することができる。
添加剤が防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、芳香剤及び/又は消臭剤の場合、含有量(重量%)は、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)の重量に基づいて、それぞれ、0.00001〜10が好ましく、さらに好ましくは0.00005〜5である。また、添加剤が着色剤、無機質粉末及び/又は繊維状物の場合、含有量(重量%)は、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)の重量に基づいて、それぞれ、0.1〜25が好ましく、さらに好ましくは0.2〜15である。
添加工程(5)においては、添加剤を添加した後、含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、乾燥体(B)、再乾燥体(B’)又は表面架橋体(B’’)と、添加剤とが均一になるように混合することが好ましい。混合方法としては、公知の方法がそのまま適用できる。
本発明の製造法で製造され得る吸収剤の表面張力(ダイン/cm)は、40〜73が好ましく、さらに好ましくは50〜73、特に好ましくは55〜73、さらに特に好ましくは60〜73、最も好ましくは65〜73である。この範囲であると、吸収剤の吸収性能(特にリウェット性)がさらに良好となる。
なお、表面張力は、以下の方法で測定される。
<表面張力の測定法>
300mlのビーカー(JIS R3503−1994)に、200mlの生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水溶液)、スターラーピース(全長37mm、直径およそ8mm)を入れ、600±5rpmで撹拌しながら、生理食塩水を25±2℃に維持して、これに測定試料1.000±0.005gを加え、3分間撹拌した後、15分間静置し、直ちに上澄み液25gを直径58mm、高さ17mmのシャーレに移して、デニュイ式表面張力計(たとえば、株式会社島津製作所製のデニュイ式表面張力計)で、直ちに上澄み液の表面張力を測定する。この操作を3回繰り返し、これらの算術平均値を表面張力とする。
乾燥工程(1)の途中に、細断工程{含水ゲル(A)、混合含水ゲル(AC)、又は(A)若しくは(AC)から乾燥体(B)になる途中の中間体を細断する細断工程}及び/又は粉砕工程{乾燥体(B)を粉砕する粉砕工程}を含んでもよい。細断工程及び/又は粉砕工程を含むと、乾燥効率をさらに向上させることができる。
乾燥工程の途中に、細断工程及び/又は粉砕工程を設けるには、たとえば、細断機及び/又は粉砕機を乾燥機と並列に設置し、含水ゲル(A)等を乾燥機から、細断機及び/又は粉砕機に移送してから、再び乾燥機に戻す方法や;乾燥機の乾燥室の入り口又は内部に、細断機及び/又は粉砕機を設置し、細断及び/又は粉砕直後に乾燥する方法、乾燥しながら細断及び/粉砕する方法等が挙げられる。
細断機としては、特に制限なく前記の装置と同じ装置等が使用できる(なお、粉砕機は、細断機を代用できる)。
本発明の製造方法には、乾燥工程(1)、再乾燥工程(3)、表面架橋工程(4)の後に、粉砕工程及び粒度調整工程等を含んでもよい。これらの工程に使用できる装置としては、公知の装置(粉砕機は細断機をそのまま代用できる)を使用することができる。
吸収剤の形状は特に限定はないが、粒状が好ましく、さらに好ましくは球状、顆粒状、破砕状、針状、薄片状及びこれらの一次粒子が互いに融着したような凝集状である。
吸収剤の大きさは特に制限がないが、吸収剤の全重量の90重量%以上(好ましくは93重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上)の粒子径(μm)が38〜1180であることが好ましく、さらに好ましくは63〜1000、特に好ましくは106〜850、最も好ましくは150〜710であることである。
本発明の製造法で製造され得る吸収剤は、衛生用品{紙おむつ(子供用紙おむつ及び大人用紙おむつ等)、ナプキン(生理用ナプキン等)、嘔吐物吸収用エチケット袋、紙タオル、パット゛(失禁者用パット及び手術用アンダーパット等)及びペットシート(ペット尿吸収シート及び保温シート等)等}並びに各種の家庭用及び産業用の吸収シート(鮮度保持シート、ドリップ吸収シート、水稲育苗シート、コンクリート養生シート及びケーブル用水走り防止シート等)等に適用できる。
これらのうち、衛生用品に好適であり、紙おむつ、パッド及び生理用ナプキンに最適である。
以下、実施例と比較例により本発明の有用性を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に記載がない限り、部は重量部を意味し、%は重量%を意味する。
含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)の乾燥所要時間、吸収剤のハンター白度は下記の方法で測定した。含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)、及び吸収剤の含水率、吸収剤の表面張力は、前記の方法で測定した。そして、これらの測定結果を表1に示した。
<吸収剤のハンター白度の測定法>
JIS Z8722:2000の5.3に準拠して、条件dによって測定される刺激値(Z)を用いて次式から算出した{測色色差計ZE-2000(日本電色工業株式会社製)を用いて測定される}。ハンター白度は、値が大きいほど、着色が少ないことを示す。
Figure 2007071415
<製造例1>
アクリル酸81.8部、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.3部及び脱イオン水241部からなる水溶液を、攪拌・混合しながら、1〜2℃に保った。
次いでこの水溶液中に窒素を1リットル/分で30分間流入した後、密閉下、1%過酸化水素水溶液1部、0.2%アスコルビン酸水溶液1.2部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液2.8部を添加・撹拌して重合反応を開始させた(このときの水溶液の温度は約5℃であった)。
重合と共に温度が上昇し約70℃に達するが、引き続き、密閉下で70〜80℃に約8時間温度管理しながら重合して、吸水性樹脂を含む含水ゲル(a1)を得た。含水ゲル(a1)の含水率は74.1%であった。
<製造例2>
酸化デンプン(王子コーンスターチ社製)50部及び脱イオン水283.3部からなる懸濁液を作成した後、75℃で60分間加温しながら撹拌して酸化デンプン糊状溶液を作成した。
続いて、別の反応容器に、アクリル酸40.9部、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.2部及び酸化デンプン糊状溶液260部を仕込み、攪拌・混合しながら内容物の温度を1〜2℃に保った。
次いで内容物の液層中に窒素を1リットル/分で30分間流入した後、密閉下、1%過酸化水素水溶液1部、0.2%アスコルビン酸水溶液1.2部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液2.8部を添加・混合して重合を開始させた(このときの内容物の温度は約5℃であった)。
重合と共に温度が上昇し約40℃に達するが、引き続き、密閉下で40℃に約8時間温度管理しながら重合して、含水ゲル(a2)を得た。含水ゲル(a2)の含水率は72.5%であった。
<製造例3>
カルボキシメチルセルロース(セロゲンWS−A、第一工業製薬社製、)100部と、3.5%水酸化ナトリウム水溶液(水815部とNaOH29.2部の混合物)とを3時間攪拌して得たカルボキシメチルセルロース水溶液に、エピクロロヒドリン20部を加え、1時間攪拌・混合した後、40℃のウォーターバス中で2.5時間加熱して、含水ゲル(a3)を得た。含水ゲル(a3)の含水率は87%であった。
<製造例4>
50℃に調整した脱イオン水2000部を撹拌しながら、これに、グアガム(三晶社製 PF-20)20部を少量ずつ加えて溶解させ、さらに1時間撹拌してゾル液を得た。このゾル液に、四塩化チタン溶液{17%四塩化チタン水溶液(和光純薬社製)を無水イソプロパノールで5倍に希釈した溶液}1.75部を添加し、ゲル化させた。次いでこのゲルに5%の四ホウ酸ナトリウム七水和物水溶液2部を添加し、ホモミキサー(TKホモミクサーMARKIIfmodel:特殊機化工業株式会社製)で破砕混合(3000rpm、10分間)しながら架橋させて、含水ゲル(a4)を得た。含水ゲル(a4)の含水率は 98.7%であった。
<実施例1〜21で使用した乾燥機(I)>
実施例1〜21で使用した乾燥機(I)は、乾燥室及び熱風送風機から構成されている。
乾燥室は、乾燥室底板(1)、乾燥室側板(4)及び乾燥室上板(5)により、ほぼ円柱状(高さ1m、直径75cm)に構成されている(図10及び12)。なお、乾燥室側板(4)の中間部に含水ゲル又は混合含水ゲル投入口(11)を設け、乾燥室側板(4)の下部に熱気流入口(10)を設け、乾燥室内の乾燥室底板(1)付近に粉砕用兼旋回気流発生用ローター(12)を設け、乾燥室側板(4)の上部に排気及び乾燥体出口(14)を設けてある(図10)。また、乾燥体出口(14)にはスクリーン(13)が内蔵されている(図12)。また、粉砕用兼旋回気流発生用ローター(12)は、円盤の円周部に8つのピンが設けてある。そして、主に、このピンにより、撹拌、細断及び/又は粉砕の作用が発生する(図10及び11)。
熱風送風機は、温度150℃の空気を流量20m3/分で乾燥室の内部に送風できるように構成されている。
乾燥室の周辺の動きをさらに詳細に説明すると、含水ゲル又は混合含水ゲル投入口(11)から乾燥室内に投入される含水ゲル又は混合含水ゲルは、粉砕用兼旋回気流発生用ローター(12)の回転により細断及び/又は粉砕される。この粉砕用兼旋回気流発生用ローター(12)は、含水ゲル(A)及び混合含水ゲル(AC)だけではなく、これらのゲルが乾燥体(B)になる途中の中間体をも細断及び/又は粉砕することができる。
そして、このローター(12)の回転により、熱気流入口(10)から流入する熱気流は旋回熱気流に変換され、この旋回熱気流により乾燥室内を移動しながら乾燥される。
なお、乾燥されてない含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)は、重いため、乾燥室内の下部付近を対流し、場合によりローター(12)に接触し細断されながら、乾燥される。
そして、乾燥が進行し、軽くなるにつれ、乾燥室より上部に移動し、最終的にスクリーン(13)を通って排気及び乾燥体出口(14)から、乾燥体(B)が排出される。
乾燥機(I)が、(A)又は(AC)に与える、最大位置エネルギーは、9.8(K/kg)である。
<実施例22〜24でに使用した乾燥機(II)>
実施例22〜24で使用したドライマイスタ(ホソカワミクロン株式会社製、同社登録商標)は、乾燥室内の乾燥室上板(5)の下部に分級ローター(16)を設けたこと、及び排気及び乾燥体出口(14)を分級ローター(16)の上部に設けたこと以外、乾燥機(I)と同様に構成される(図13)。なお、スクリーン(13)は排気及び乾燥体出口(14)には内蔵せず、分級ローター(16)に設けられている。また、分級ローター(16)は、ローター(12)とほぼ同じ速度で回転し、分級ローター(16)に内蔵したスクリーン(13)を通って、乾燥体(B)が排出される。
乾燥機(II)が、(A)又は(AC)に与える、最大位置エネルギーは、9.8(K/kg)である。
<実施例1>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)をミンチ機(WMG−M22I:ワタナベフーマック株式会社製、以下、同じ)で細断して細断ゲルを得た後、この細断ゲル325部に48%の水酸化ナトリウム水溶液67.5部を添加して、さらに、このミンチ機で、混合・中和して(カルボキシル基の72当量%が中和)、3〜7mmの大きさの中和細断ゲルを得た。含水率(%)は、73%であった。
なお、JIS K0113−1997に準拠(0.1規定水酸化カリウム水溶液を滴定液として使用、電位差滴定法、変曲点法)して測定した酸価から算出した中和細断ゲルの中和度は70.1当量%であった(以下同様)。また、含水率は、赤外線水分計(株式会社ケット科学研究所社製、FD−230)を用いて、測定試料5gを150℃、15分間、加熱乾燥して、その前後の重量差から算出した(以下同様)。
{乾燥工程(1)}
気流入口(10)から150℃の熱風を20m3/分で送風し、ローター(12)の上部に発生する旋回熱気流の風速が50m/sとなるようにローター(12)を回転させて、乾燥室内を調整した。
そして、この乾燥機(I)の含水ゲル又は含水ゲル投入口(11)から、中和細断ゲル2.5kgを乾燥室内に一気に投入した。約15分後に、排気及び乾燥体出口(14)からすべての乾燥体(b1)が排出された。
含水ゲル(a1)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
この乾燥体(b1)をファイバーミキサー(MX−X53:松下電器産業社製)で、30秒間粉砕した後、目開き150μmのふるいと同710μmのふるいを用いてふるい分けし、150〜710μmの粒度の吸収剤吸水性樹脂(1)を得た。吸収剤(1)の含水率は、8.8%であった。
<実施例2>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
中和細断ゲル392.5部と、乾燥助剤(c1)分散液{乾燥助剤(c1)(n−テトラデシルアルコールエチレンオキシド2モル付加物、HLB値=6.9)2部、分散剤(ポリエーテル変性シリコーン(SH3746、東レダウコーング社製))0.1部及び水195部からなる分散液}10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac2)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac2)を実施例1と同様にして乾燥したところ、約12分後に乾燥体(b2)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac2)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
この乾燥体(b2)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(2)を得た。吸収剤(2)の含水率は8.2%であった。
<実施例3>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
中和細断ゲル392.5部と、乾燥助剤(c2)分散液{乾燥助剤(c2)(ジメチルシリコーン(SH200、20mPa・s(25℃)、東レダウコーニング社製、HLB値=0))2部、分散剤(ポリエーテル変性シリコーン(SH3746、東レダウコーング社製))0.1部及び水195部からなる分散液}10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac3)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac3)を実施例1と同様にして乾燥したところ、約12分後に乾燥体(b3)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac3)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
この乾燥体(b3)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(3)を得た。吸収剤(3)の含水率は、8.4%であった。
<実施例4>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
ローター(12)の上部に発生する旋回熱気流の風速50m/sを80m/sに変更する以外、実施例1と同様にして乾燥室内を調整した。
そして、この中和細断ゲルを、実施例1と同様にして乾燥したところ、約8分後に乾燥体(b4)の全てが排出された。
含水ゲル(a1)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{粉砕工程}
この乾燥体(b4)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(4)を得た。吸収剤(4)の含水率は、6.3%であった。
<実施例5>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル392.5部と、実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac5)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac5)を、実施例4と同様にして乾燥したところ、約7分後に乾燥体(b5)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac5)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{再乾燥工程(3)}
目開き4mmの金網を敷設したステンレス製のトレイ(縦30cm×横30cm×高さ10cm)に、乾燥体(b5)の全量を載せ、このトレイをコンベア式乾燥機(井上金属株式会社製){コンベアーの移動速度1m/分、熱風の流量20m3/分、熱風の風速2m/s、熱風の温度、熱風の吹き出し口はコンベアの上部に5カ所}で、5分間乾燥して、再乾燥体(b’5)を得た。
{粉砕工程}
再乾燥体(b’5)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(5)を得た。吸収剤(5)の含水率は、1.5%であった。
<実施例6>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル392.5部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac6)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac6)を、実施例4と同様にして乾燥したところ、約8分後に乾燥体(b6)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac6)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{再乾燥工程(3)}
乾燥体(b6)を、実施例5と同様にして、再乾燥して、再乾燥体(b’6)を得た。
{粉砕工程}
再乾燥体(b’6)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(6)を得た。吸収剤の含水率は、1.6%であった。
<実施例7>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
ローター(12)の上部に発生する旋回熱気流の風速50m/sを40m/sに変更する以外、実施例1と同様にして乾燥室内を調整した。
そして、この中和細断ゲルを、実施例1と同様にして乾燥したところ、約18分後に乾燥体(b7)の全てが排出された。
含水ゲル(a1)の最大流動速度は、4000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b7)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(7)を得た。吸収剤(7)の含水率は、9.9%であった。
<実施例8>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル392.5部と、実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac8)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac8)を、実施例7と同様にして、乾燥したところ、約14分後に乾燥体(b8)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac8)の最大流動速度は、4000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b8)を実施例1同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(8)を得た。吸収剤(8)の含水率は、9.2%であった。
<実施例9>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル392.5部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac9)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac9)を、実施例7と同様にして乾燥したところ、約15分後に乾燥体(b9)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac9)の最大流動速度は、4000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b9)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(9)を得た。吸収剤(9)の含水率は、8.5%であった。
<実施例10>
{細断工程}
製造例2で得た含水ゲル(a2)を用いて、ミンチ機で細断して細断ゲルを得た後、この細断ゲル300部に48%の水酸化ナトリウム水溶液30部を添加して、さらに、このミンチ機で、混合・中和して(カルボキシル基の72当量%を中和)、3〜7mmの大きさの中和細断ゲルを得た。含水率(%)は、72%であった。なお、JIS K0113−1997に準拠して測定した酸価から算出した中和細断ゲルの中和度は72当量%であった。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル330部と、実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac10)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac10)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約15分後に乾燥体(b10)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac10)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b10)を実施例1と同様にして、粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(10)を得た。吸収剤(10)の含水率は、9.2%であった。
<実施例11>
{細断工程}
製造例2で得た含水ゲル(a2)を用いて、実施例10と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac11)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac11)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約19分後に乾燥体(b11)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac11)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b11)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(11)を得た。吸収剤(11)の含水率は、9%であった。
<実施例12>
{細断工程}
製造例2で得た含水ゲル(a2)を用いて、実施例10と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac12)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac12)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約19分後に乾燥体(b12)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac12)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{再乾燥工程(3)}
乾燥体(b12)を、実施例5と同様にして再乾燥し、再乾燥体(b’12)を得た。
{粉砕工程}
再乾燥体(b’12)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(12)を得た。吸収剤(12)の含水率は、3.2%であった。
<実施例13>
{細断工程}
製造例2で得た含水ゲル(a2)を用いて、実施例10と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac13)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac13)を、実施例4と同様にして乾燥したところ、約13分後に乾燥体(b13)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac13)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b13)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(13)を得た。吸収剤(13)の含水率は、8.6%であった。
<実施例14>
{細断工程}
製造例3で得た含水ゲル(a3)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac14)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac14)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約19分後に乾燥体(b14)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac14)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b14)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(14)を得た。吸収剤(14)の含水率は、9.9%であった。
<実施例15>
{細断工程}
製造例3で得た含水ゲル(a3)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac15)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac15)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約22分後に乾燥体(b15)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac15)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b15)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(15)を得た。吸収剤(15)の含水率は、9.4%であった。
<実施例16>
{細断工程}
製造例3で得た含水ゲル(a3)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac16)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac16)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約22分後に乾燥体(b16)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac16)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{再乾燥工程(3)}
乾燥体(b16)を、実施例5と同様にして再乾燥して、再乾燥体(b’16)を得た。
{粉砕工程}
再乾燥体(b’16)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(16)を得た。吸収剤(16)の含水率は、4.1%であった。
<実施例17>
{細断工程}
製造例3で得た含水ゲル(a3)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液10部をミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac17)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac17)を、実施例4と同様にして乾燥したところ、約15分後に乾燥体(b17)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac17)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b17)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(17)を得た。吸収剤(17)の含水率は、8.1%であった。
<実施例18>
{細断工程}
製造例4で得た含水ゲル(a4)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac18)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac18)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約25分後に乾燥体(b18)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac18)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b18)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(18)を得た。吸収剤(18)の含水率は、9.2%であった。
<実施例19>
{細断工程}
製造例4で得た含水ゲル(a4)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac19)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac19)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約25分後に乾燥体(b19)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac19)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b19)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(19)を得た。吸収剤(19)の含水率は、9.2%であった。
<実施例20>
{細断工程}
製造例4で得た含水ゲル(a4)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac20)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac20)を、実施例1と同様にして乾燥したところ、約25分後に乾燥体(b20)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac20)の最大流動速度は、5000cm/sであった。
{再乾燥工程(3)}
乾燥体(b20)を、実施例5と同様にして再乾燥乾燥して再乾燥体(b’20)を得た。
{粉砕工程}
再乾燥体(b’20)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(20)を得た。吸収剤(20)の含水率は、4.5%であった。
<実施例21>
{細断工程}
製造例4で得た含水ゲル(a4)をミンチ機で細断して細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この細断ゲル330部と、実施例3と同様の乾燥助剤(c2)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac21)を得た。
{乾燥工程(1)}
混合含水ゲル(ac21)を、実施例4と同様にして乾燥したところ、約17分後に乾燥体(b21)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac21)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b21)を実施例4と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(21)を得た。吸収剤(21)の含水率は、9.2%であった。
<実施例22>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
気流入口(10)から150℃の熱風を20m3/分で送風し、ローター(12)の上部に発生する旋回熱気流の風速が40m/sとなるようにローター(12)を回転させて、乾燥室内を調整した。
そして、この乾燥機(II)の含水ゲル又は含水ゲル投入口(11)から、中和細断ゲル2.5kgを乾燥室内に一気に投入した。約16分後に、排気及び乾燥体出口(14)からすべての乾燥体(b22)が排出された。
含水ゲル(a1)の最大流動速度は、4000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b22)を実施例と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(22)を得た。吸収剤(22)の含水率は、8.5%であった。
<実施例23>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{混合工程(2)}
この中和細断ゲル330部と、実施例2と同様の乾燥助剤(c1)分散液20部とをミンチ機で混合し、混合含水ゲル(ac23)を得た。
{乾燥工程(1)}
ローター(12)の上部に発生する旋回熱気流の風速40m/sを80m/sに変更する以外、実施例22と同様にして乾燥室内を調整した。
そして、この中和細断ゲルを、実施例22と同様にして乾燥したところ、約8分後に乾燥体(b23)の全てが排出された。
混合含水ゲル(ac23)の最大流動速度は、8000cm/sであった。
{粉砕工程}
乾燥体(b23)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(23)を得た。吸収剤(23)の含水率は、8.2%であった。
<比較例1>
{細断工程}
製造例1で得た含水ゲル(a1)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
目開き4mmの金網を敷設したステンレス製のトレイ(縦30cm×横30cm×高さ10cm)に、この中和ゲルの全量を載せ、このトレイをコンベア式乾燥機(井上金属株式会社製){コンベアーの移動速度1m/分、熱風の流量20m3/分、熱風の風速2m/s、熱風の温度、熱風の吹き出し口はコンベアの上部に5カ所、8回繰り返し乾燥}で、40分間乾燥して、乾燥体(x1)を得た。
{粉砕工程}
乾燥体(x1)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(24)を得た。吸収剤(24)の含水率は11.3%であった。
<比較例2>
{細断工程}
製造例2で得た含水ゲル(a2)を用いて、実施例1と同様にして中和細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
この中和細断ゲルを用いて、比較例1と同様にして、55分間(11回繰り返し乾燥)乾燥し、乾燥体(x2)を得た。
{粉砕工程}
乾燥体(x2)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(25)を得た。吸収剤(25)の含水率は15.1%であった。
<比較例3>
{細断工程}
製造例3で得た含水ゲル(a3)を用いて、実施例1と同様にして細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
この中和細断ゲルを用いて、比較例1と同様にして、65分間(13回繰り返し乾燥)乾燥し、乾燥体(x3)を得た。
{粉砕工程}
乾燥体(x3)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(26)を得た。吸収剤(26)の含水率は18.5%であった。
<比較例4>
{細断工程}
製造例4で得た含水ゲル(a4)を用いて、実施例1と同様にして細断ゲルを得た。
{乾燥工程(1)}
この中和細断ゲルを用いて、比較例1と同様にして、95分間(19回繰り返し乾燥)乾燥し、乾燥体(x3)を得た。
{粉砕工程}
乾燥体(x3)を実施例1と同様にして粉砕及びふるい分けをし、吸収剤(27)を得た。吸収剤(27)の含水率は26.9%であった。
Figure 2007071415
本発明の製造法によって得られた吸収剤(1)〜(23)は、含水ゲルからの乾燥時間が非常に短く(8〜30分)、含水率が低く(1.5〜9.9%)ハンター白度が60〜73で着色が少なく、表面張力は60〜73(ダイン/cm)であり、非常に良好であった。これに対して、比較例の吸収剤(24)〜(27)は、含水ゲルからの乾燥時間が非常に長いだけでなく(40〜95分)、含水率が高かった(11.3〜26.9%)。さらに、比較例の吸収剤(25)〜(27)の着色は、著しく悪かった。
含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が気流により吹き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(気流は、気流入口(2)の下方から上向に向けて流れている)。 含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が乾燥室内の旋回気流により吹き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は旋回気流の流れを表す)。 含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が乾燥室の一方の側面から水平方向に吹き出す気流(旋回気流)により吹き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は旋回気流の流れを表す)。 含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が、上下振動により吹き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は振動方向を表す)。 乾燥室の底板に凹凸をつけ、水平方向に振動させることにより、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は振動方向を表す)。 乾燥室の底板に凹凸をつけ、水平方向に対して10〜45°の方向に振動させることにより、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は振動方向を表す)。 水平方向の回転軸を持つ撹拌翼を回転させながら、この撹拌翼により、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が掻き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は撹拌軸の回転方向を表す)。 重力軸方向の回転軸を持つ撹拌翼を回転させながら、この撹拌翼により、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が掻き上げながら乾燥される様子を模式的に表した断面概念図である(矢印は撹拌軸の回転方向を表す)。 含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を撹拌翼により掻き上げながら乾燥する方法において使用できるすき状の攪拌翼(又は固定翼)を模式的に表した斜視図である。 実施例1〜21で使用した乾燥機(I)の乾燥室(円柱状)を模式的に表した断面図である(細矢印は旋回熱気流の流れを表し、太矢印は攪拌軸の回転方向を表す)。 実施例1〜21で使用した乾燥機(I)の粉砕用兼旋回気流発生用ローター(12)を模式的に表した上面図である。 実施例1〜21で使用した乾燥機(I)の乾燥室(円柱状)を模式的に表した斜視図である{排気及び乾燥体出口(14)部分のみ、斜視透過図}。 実施例22〜24で使用した乾燥機(II)の乾燥室(円柱状)を模式的に表した断面図である(細矢印は旋回熱気流の流れを表し、太矢印は攪拌軸の回転方向を表す)。
符号の説明
1.乾燥室底板
2.気流入口
3.乾燥中の含水ゲルまたは混合含水ゲル
4.乾燥室側板
5.乾燥室上板
6.凹凸を有する乾燥室底板
7.撹拌軸
8.撹拌翼
9.プロペラ状撹拌翼
10.熱気流入口
11.含水ゲル又は混合含水ゲル投入口
12.粉砕用兼旋回気流発生用ローター
13.スクリーン
14.排気及び乾燥体出口
15.乾燥室本体
16.分級ローター

Claims (14)

  1. 吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)を含み、含水ゲル(A)の含水率が、10〜99%であることを特徴とする吸収剤の製造法。
  2. 吸水性樹脂及び水からなる含水ゲル(A)と乾燥助剤(C)とを混合して混合含水ゲル(AC)を得る混合工程(2)と、この混合含水ゲル(AC)を浮遊乾燥させて乾燥体(B)を得る乾燥工程(1)とを含み、混合含水ゲル(AC)の含水率が、10〜99%であることを特徴とする吸収剤の製造法。
  3. 乾燥助剤(C)の使用量が、吸水性樹脂の重量に基づいて0.001〜5重量%である請求項2に記載の吸収剤の製造法。
  4. 乾燥助剤(C)のHLB値が、0〜10である請求項2又は3に記載の製造法。
  5. 乾燥助剤(C)が、オキシアルキレン基含有化合物である請求項2〜4のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  6. 乾燥工程(1)において、乾燥装置が含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)に与える最大位置エネルギー(E)が(A)又は(AC)1kgあたり0.2〜5000J/kgである請求項1〜5のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  7. 乾燥工程(1)において、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)の最大流動速度が2〜30000cm/sである請求項1〜6のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  8. 乾燥工程(1)が、熱風により、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)を浮遊乾燥する工程である請求項1〜7のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  9. 乾燥工程(1)が、含水ゲル(A)又は混合含水ゲル(AC)が旋回熱気流によって乾燥される工程である請求項1〜8のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  10. 乾燥体(B)の含水率が0〜45%であり、(B)の重量平均粒子径が0.1〜40mmである請求項1〜9のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  11. さらに、乾燥体(B)を、コンベア式乾燥機により乾燥する工程(3)を含む請求項1〜10のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  12. 製造される吸収剤の表面張力が、40〜73ダイン/cmである請求項1〜11のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  13. 吸水性樹脂が、生分解性を有する吸水性樹脂である請求項1〜12のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
  14. 吸水性樹脂が、多糖類−(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体である請求項1〜12のいずれかに記載の吸収剤の製造法。
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