JP5552173B2 - 鞍乗型車両の排気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車のような鞍乗型車両に搭載されてエンジンからの排気ガスを浄化および消音して排出する排気装置に関するものである。
一般に、自動二輪車に搭載されてエンジンからの排気ガスを浄化および消音して排出する排気装置は、多気筒エンジンからの排気通路に導出した排気ガスを、排気通路に設けた触媒コンバータで浄化したのち排気通路の後端部のマフラでさらに消音して大気中へ排出するようになっている(特許文献1参照)。マフラとしては、車体の側方に設けられるサイドマフラ型と、同乗者シートの下方に設けられるアッパマフラ型とがある。
特開2006−77727号公報
しかしながら、従来の排気装置では、サイドマフラ型およびアッパマフラ型のいずれにおいても、形状つまり容積をあまり大きくすることができないので、排気ガスの消音効果が不十分になり易い。すなわち、サイドマフラ型は、形状を大きくすると、マフラが車体の側方に配置されるので、マフラを含む車体幅が広くなる。また、片側のみにマフラを配置する場合は重量バランスを考慮する必要が生じる。一方、アッパマフラ型は、同乗者シートの下方箇所に大きなマフラを設けるスペースが少ない。
本発明は、マフラの形状を大きくすることなしに、排気ガスの十分な消音効果を得ることができる鞍乗型車両の排気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る鞍乗型車両の排気装置は、エンジンからの排気ガスを前記エンジンの下方を通って後方に向けて導出する排気通路の後端部にマフラが配置され、前記排気通路における前記マフラの上流側に前記排気ガスを膨張させる消音チャンバが設けられ、前記消音チャンバの少なくとも一部が、前記エンジンと後輪との間で、かつ、スイングアームの下方に位置し、前記消音チャンバが、スイングアームを支持するスイングアームブラケットの後方において前記エンジンの底部に設けられたオイルパンよりも上方に立ち上がっている。
この構成によれば、エンジンの後部と後輪との間には比較的広いスペースが存在するので、このスペースに消音チャンバを容易に設けることができ、排気ガスを、消音チャンバで消音したのちに排気通路の後端部のマフラでさらに消音するので、マフラの形状を大きくしなくても、排気ガスを消音チャンバとマフラとで2回消音するので、排気ガスの大きな消音効果を得ることができる。また、スイングアームの下方はスペースに余裕があるので、大きな容積の消音チャンバを配置できる。
本発明において、前記消音チャンバは、その前部がブラケットを介して前記スイングアームブラケットに支持されているのが好ましい。
本発明において、前記消音チャンバの全体が側面視で、前記エンジンと後輪との間に位置し、かつ、前記消音チャンバの大部分が前記スイングアームの下方に位置し、前記排気通路は、前記消音チャンバの前方で前記エンジンの下方に配置されて前記排気ガスを膨張させる排気チャンバを有し、前記排気チャンバに、前記排気ガスを浄化する触媒コンバータが収納され、前記排気チャンバが前記オイルパンと同じ高さで左右方向に並んでいることが好ましい。
本発明において、前記消音チャンバは、本体部と、前記本体部から車体内側に向けて張り出す張出し部とを有し、前記張出し部は前記スイングアームブラケットよりも後方に位置していることが好ましい。
本発明において、前記消音チャンバの上部が前記スイングアームの下面よりも上方に位置していることが好ましい。
本発明において、前記マフラが鞍乗型車両の後輪の真上に配置され、前記排気通路がエンジンの後方で上方に向けて立ち上がるように屈曲されており、この屈曲部分に前記消音チャンバが設けられていることが好ましい。これにより、いわゆるアッパマフラ型の車両にも本発明を適用できる。
本発明において、前記消音チャンバの出口は、入口よりも上方に配置されていることが好ましい。
本発明の鞍乗型車両の排気装置によれば、エンジンの後部と後輪との間に存在する比較的広いスペースに消音チャンバを容易に設けて、排気ガスを、消音チャンバで消音したのちに排気通路の後端部のマフラでさらに消音するので、マフラの形状を大きくすることなく、排気ガスを、消音チャンバとマフラとで2回消音して、十分な消音効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る排気装置を搭載した自動二輪車を示す側面図である。 同上の排気装置の排気通路の上流部分の平面図である。 同上の排気装置とエンジンとの相対配置を示す概略底面図である。 同上の排気装置における消音チャンバの車体の右前方から見た斜視図である。 同上の消音チャンバの右側半体を取り外した状態における車体の右方から見た側面図である。 同上の排気装置における消音パイプに設けた整流部材の横断面図である。 同上の消音チャンバの内面に設けた吸音材の縦断面図である。 同上の消音チャンバにおける防振ステーの装着箇所を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る排気装置における消音チャンバの車体の左前方から見た斜視図である。 同上の消音チャンバの水平断面図である。 本発明の第3実施形態に係る排気装置を搭載した自動二輪車を示す側面図である。 図11の排気装置における消音チャンバの側面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る排気装置を搭載した自動二輪車を示す側面図である。この自動二輪車は、車体フレームFRの前半部を構成するメインフレーム1の前端部にフロントフォーク2が操向回動自在に支持され、このフロントフォーク2の下端部に前輪4が支持されている。また、フロントフォーク2の上端部を支持するアッパブラケット8にはハンドル9が取り付けられている。メインフレーム1の後端下部には、スイングアームブラケット10が形成され、このスイングアームブラケット10に、スイングアーム11の前端部がピポット軸12を介して揺動自在に支持されている。このスイングアーム11の後端部に後輪13が支持されている。メインフレーム1の後部に連結されたシートレール14が車体フレームFRの後半部を構成している。メインフレーム1とスイングアーム11との間に後輪13の緩衝装置17が取り付けられている。メインフレーム1の中央部下部にはエンジンEが支持され、このエンジンEにより、チェーン18を介して後輪13を駆動するようになっている。
前記シートレール14にはライダー用シート19と同乗者用シート20が支持されている。前記メインフレーム1の上部、つまり車体上部で、前記ハンドル9とライダー用シート19との間には燃料タンク21が取り付けられている。また、車体前部には、前記ハンドル9の前方から車体前部の側方にかけての部分を覆う樹脂製のカウリング22が装着されている。
前輪4と後輪13との間に配置された前記エンジンEは、この実施形態において4気筒4サイクルの並列多気筒エンジンを例示してあり、クランクケース24、シリンダ27、シリンダヘッド28およびシリンダヘッドカバー29を有するエンジン本体23と、変速機31とを備えている。排気装置30は、前記シリンダヘッド28に各々の前端部が接続されて排気ガスGをエンジンEの前方から下方に導く4本の個別の前部排気管32と、これら前部排気管32の後端を集合する集合管34と、この集合管34の下流部に接続された箱形の排気チャンバ35と、その下流部に接続された単一の後部排気管37と、エンジンEの後部と後輪13との間に配置された消音チャンバ38と、この消音チャンバ38内を貫通して前端部が前記後部排気管37に連結された消音パイプ39と、この消音パイプ39の後端部に接続されたマフラ33とを備えている。この実施形態では、前記マフラ33はサイドマフラ型である。消音チャンバ38は、少なくとも一部、この実施形態では上部を除いた大部分がスイングアーム11の下方に位置している。これら前部排気管32、集合管34、排気チャンバ35、後部排気管37、消音パイプ39およびマフラ33が、一連の排気通路EPを形成している。
図2は、排気装置30の排気通路EPの上流部分の平面図である。同図に示すように、集合管34の上流部34aは排気チャンバ35よりも上流側(前方)に突出し、下流部34bが排気チャンバ35内に進入しており、この下流部34b内に、排気ガスGを浄化する触媒コンバータ43が収納されている。排気チャンバ35内の下流部には、後部排気管37の上流部が収納されており、後部排気管37の上流端縁と触媒コンバータ43との間に間隙36が設けられている。したがって、排気ガスGは触媒コンバータ43から一旦排気チャンバ35内に入って膨張して消音されたのち、後部排気管37に入る。
図3は排気装置30とエンジンEとの相対配置を示す概略底面図である。排気装置30の集合管34および後部排気管37は、前輪4と後輪13のそれぞれの左右方向中心を通る車体センターラインCに対して、ライダーから見て右側に配置されており、消音チャンバ38を貫通して排気通路EPの一部を形成する消音パイプ39は、後部排気管37の後端からマフラ33に向けて滑らかに湾曲している。排気チャンバ35はエンジンEの下方で車体のセンターラインCよりも右側に配置されているが、排気チャンバ35の一部が、二点鎖線35Aで示すように、センターラインCよりも左側に進出する場合もある。エンジンEの底部の左側には潤滑油を貯留するオイルパン46が設けられており、したがって、排気チャンバ35とオイルパン46はほぼ同じ高さ位置で左右方向に並んでいる。
図4は消音パイプ39が貫通状態に取り付けられた消音チャンバ38を車体の右側前方から見た斜視図である。消音チャンバ38は金属製で、内部に消音室61を形成する左右二つ割りのいわゆる「もなか構造」であり、右側半体38Aと左側半体38Bとが、これらの間に消音パイプ39を挟み込む状態で重合されて、溶接により固定されている。これにより、消音パイプ39は、消音チャンバ38に対し前後に貫通状態に固着されている。すなわち、消音パイプ39は、その上流部が消音チャンバ38の前壁38aを貫通し、下流部が消音チャンバ38の後壁38bを貫通した状態で、消音チャンバ38に支持されている。消音チャンバ38の右側壁38c、つまり右側半体38Aの側壁の上部の内面と、消音チャンバ38の左側壁38d、つまり左側半体38Bの側壁の上部の内面と、消音チャンバ38の後壁38bの左半分を形成する左側半体38Bの後壁の内面との3箇所に、それぞれ吸音材41A,41B,41Cが装着されている。この吸音材41の詳細については後述する。
図5は、前記消音チャンバ38の右側半体38Aを取り外した状態における車体の右方から見た側面図である。消音パイプ39は、消音チャンバ38内における排気ガスGの流動方向の上流側(図の右側)および下流側(図の左側)の各周面に多数個の貫通孔39aが形成され、両端部に後部排気管37およびマフラ33にそれぞれ連結するための連結アダプタ部39b,39cが設けられている。また、消音パイプ39には、貫通孔39aが形成された領域の上流側に、排気ガスGの流れを軸方向に整流する整流部材42が介装されている。
前記整流部材42は、排気ガスGの流動方向に対し直交方向の断面図である図6に示すように、排気ガスGを通す多数の平行な細長い通路45を有するハニカム構造体である。この整流部材42は、円柱状のハニカム構造体の軸方向、つまり目の方向を消音パイプ39内の排気ガスGの流動方向に合致させて配置されている。この整流部材42は比較的重量が大きいので、図5に示すように、消音パイプ39における整流部材42の近傍に溶接により取り付けられたブラケット48により、図4に示す消音チャンバ38の右側半体38Aの内面に支持されている。なお、整流部材42は、ハニカム構造の触媒とすることもできる。
図7は、消音チャンバ38の内面に設けた図4の3つの吸音材41A〜41Cの断面図である。3つの吸音材41A〜41Cは大きさと形状が相違するだけで、いずれも同一構造になっている。この吸音材41は、多数のパンチング孔44aが形成されたパンチングメタルを周縁部の折り曲げによって深いカップ状とした保持体44の内部にグラスウール47が収納されてなり、保持体44の周縁部を消音チャンバ38の内壁面に溶接により取り付けている。
図4に示すように、前記消音チャンバ38の内部の2箇所には、相対向する右側半体38Aおよび左側半体38Bのチャンバ壁間、この実施形態では右側壁38cと左側壁38d間を連結して消音チャンバ38の振動を抑制する防振ステー49が装着されている。図8は消音チャンバ38における防振ステー49の装着箇所の断面図である。右側半体38Aおよび左側半体38Bの相対向する箇所に、消音チャンバ38の内方へ凹んだ凹所51,52が設けられ、この相対向する左右の凹所51,52の各々の底壁間に、棒状の防振ステー49が介挿されて、凹所51,52の挿通孔50,50を介してボルト53が防振ステー49のねじ孔にねじ込まれることにより、防振ステー49が消音チャンバ38に固定されている。この防振ステー49は、右側半体38Aおよび左側半体38Bの相対向するチャンバ壁38c,38dに対し突っ張り棒として機能する。
図4に示す消音チャンバ38は、排気ガスGの上流側箇所である前部が、これに固着された取付ブラケット55を介して車体フレームFR(図1)に片持ち式に支持され、排気ガスGの流動方向の下流側箇所である後部が、消音パイプ39および図1のマフラ33を介して車体フレームFRに支持されている。
つぎに、前記第1実施形態に係る排気装置30の作用について説明する。まず、図1のエンジンEの4つの排気ポートEXから排気ガスGが導出され、複数の前部排気管32から集合管34、排気チャンバ35、後部排気管37を経て、消音パイプ39および一部が消音チャンバ38を通り、マフラ33から大気中へ排出される。図2に示すように、複数の前部排気管32から集合管34に導かれた排気ガスGは、この集合管34の下流部34bに収納された触媒コンバータ43を通って浄化されたのち、間隙36から排気チャンバ35内に入り、膨張して若干消音されたのち、後部排気管37を通って消音パイプ39に導入される。
図5に示す消音パイプ39内に導入された排気ガスGの一部は、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音チャンバ38内の消音室61に入ることにより膨張してエネルギを失い、排気騒音が低減される。このとき、消音室61内で排気ガスGが共鳴するレゾネータ効果も若干得られて、さらに排気騒音が低減される。一方、消音パイプ39内に導入された排気ガスGの大部分は、消音パイプ39の内部を通ってマフラ33に向け円滑に流れるので、通路抵抗の増大が抑制されて、特に高速回転域での出力が向上する利点がある。
この排気装置30は、消音パイプ39を貫通状態に備えた消音チャンバ38を新たに設けているが、この消音チャンバ38は、図1のエンジンEの後部と後輪13の前端部との間に存在する比較的広いスペースに配置されるので、容積を大きくして消音効果を高めることができる。また、この排気装置30は、消音チャンバ38で排気ガスGを消音したのちにマフラ33でさらに消音する、つまり2回消音するのに加えて、消音チャンバ38に入る前に排気チャンバ35で予備的な消音がなされるので、マフラ33の形状を大きくしなくても、排気ガスGの十分な消音効果を得ることができる。
また、図5に示したように、消音パイプ39が消音チャンバ38内で湾曲しているので、消音パイプ39の入口39eへの排気ガスGの流入方向と、消音パイプ39の出口39fからの排気ガスGの流出方向とが一直線上にないにもかかわらず、前記入口39eと出口39fとを消音パイプ39により円滑に連結することで、排気ガスGの通路抵抗の増大を抑制して、特に、高速回転域での出力向上を図ることができる。
さらに、前記排気装置30は、図4の消音チャンバ38の内面に吸音材41A〜41Cを装着しているので、図5の消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音チャンバ38の内部に入った排気ガスGを吸音材41A(図4)〜41Cで効果的に消音することができる。また、消音パイプ39の貫通孔39aの上流側に整流部材42を取り付けているから、消音パイプ39に導入された直後の運動エネルギの大きい排気ガスGが消音パイプ39の軸心方向に沿って流れるように整流される。したがって、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音室61内に流出する排気ガス量を抑制して、大部分の排気ガスGを消音パイプ39の内部を通って円滑に流すことができ、これにより、高速回転域での出力が一層向上する。
また、前記排気装置30では、消音チャンバ38内に装着した防振ステー49により相対向するチャンバ壁38c,38d間を連結しているので、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音チャンバ38内に入った排気ガスGの振動エネルギによる消音チャンバ38の振動を効果的に抑制することができる。
なお、消音チャンバ38は、図1から明らかなように、その全体が、側面視でエンジンEと後輪13の間に位置しているが、図3に二点鎖線38Aで示すように、一部が後輪13の前部に側面視で重なっていてもよいし、二点鎖線38Bで示すように、一部がエンジンEの後部に底面視で重なっていてもよい。要するに、消音チャンバ38の少なくとも一部がエンジンEと後輪13の間の領域に位置していればよい。
図9および図10は本発明の第2実施形態に係る排気装置における消音チャンバの斜視図および水平断面図を示す。この実施形態では、車体の左側前方から見た斜視図である図9に示すように、金属製の消音チャンバ38内で消音室61に隣接して、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音室61内に入った排気ガスGを共鳴させて消音する共鳴室62が設けられている。図10に示すように、消音チャンバ38は、消音パイプ39が貫通して配置される本体部38eから、左側に向けて張り出す張出し部38fを有する。この消音チャンバ38内を、パイプ57付きの仕切り板58で仕切ることにより、本体部38eの内部空間である消音室61と、張出し部38fの内部空間である共鳴室62とに区画している。
この実施形態では、パイプ57が仕切り板58に溶接により貫通して取り付けられており、消音チャンバ38の本体部38e内の消音室61と、張出し部38fの共鳴室62とが、パイプ57により連通している。具体的には、パイプ57の一端は所定長L1だけ仕切り板58から消音室61内に突出し、パイプ57の他端は所定長L2だけ仕切り板58から共鳴室62内に突出している。仕切り板58は、その周縁に、消音チャンバ38の内面に接触する取付フランジ58aが形成されており、この取付フランジ58aの複数箇所を消音チャンバ38の内面に溶接することにより、消音チャンバ38に取り付けられている。
なお、図1〜図8の実施形態では消音チャンバ38を左右二つ割りの「もなか構造」とした構造例を示したが、この実施形態では図9のように消音チャンバ38を上下二つ割りの「もなか構造」としており、下側半体38Cと上側半体38Dとが、これらの間に消音パイプ39および仕切り板58を挟み込む状態で重合されて、溶接により固定されている。また、防振ステー49は、消音チャンバ38における張出し部38fの内部の2箇所に装着されている。具体的には、仕切り板58から共鳴室62に向けて突出するパイプ57を挟む上下の2箇所において、張出し部38fの前側壁38faと後側壁38fb間が防振ステー49で連結されている。各防振ステー49は、その両端部が、図示しないボルトにより消音チャンバ38に固定されている。その他の構成は、図1〜図8に示した実施形態の場合と略同様であり、ここではそれらの説明を省略する。
この第2実施形態の場合、消音チャンバ38内において、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音チャンバ38内の消音室61に入る排気ガスGの一部が膨張してエネルギを失うとともに、パイプ57を介して消音室61に連通した共鳴室62で排気ガスGが共鳴するレゾネータ効果により、排気騒音がより効果的に低減される。すなわち、共鳴室62では、排気騒音のうち特定の周波数成分が共鳴することで排気騒音が低減される。
パイプ57の一端が仕切り板58から消音室61内に突出し、パイプ57の他端が仕切り板58から共鳴室62内に突出するこの第2実施形態の例では、パイプ57の直径、消音室61内への突出長さL1、共鳴室62内への突出長さL2を適切に設定することにより、共鳴室を設けない場合よりも騒音が低減することが、実験により確認された。
また、パイプ57を仕切り板58から消音室61内にのみ突出させ、共鳴室62側へはパイプ57を突出させない構造とした場合にも、パイプ57の直径および消音室61内への突出長さL1を適切に設定することにより、共鳴室を設けない場合よりも騒音が低減することが、実験により確認された。
また、消音チャンバ38内に仕切り板58が設けられることにより、消音チャンバ38の剛性を向上させることができる。また、消音チャンバ38に共鳴室62を設けたこの第2実施形態の構成でも、第1実施形態の場合と同様に、消音パイプ39の貫通孔39aを通って消音室61内に流出する排気ガス量を抑制して、大部分の排気ガスGを消音パイプ39の内部を通って円滑に流すことができるので、高速回転域での出力が向上する。
図11は本発明の第3実施形態に係る排気装置60を搭載した自動二輪車を示す側面図であり、同図において、図1と同一または相当する部分に同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施形態は、後輪13の真上、つまり車体のセンターラインC上で、同乗者用シート20のほぼ直下にマフラ33を配置したアッパマフラ型を採用する排気装置60である。この排気装置60では、排気通路EPがエンジンEの後方で上方に向けて立ち上がるようにほぼ90°屈曲されており、この屈曲部分に、内部に消音室61を形成する消音チャンバ68が設けられている。この消音チャンバ68は、エンジンEと後輪13の間に配置され、かつ、その全体がスイングアーム11の下方に位置している。消音チャンバ68を貫通する消音パイプ69は、その出口端がエンジンEと後輪13の間で上方に向かって開口しており、排気通路EPの一部を形成する長い接続管70を介して車体後部のマフラ35に接続されている。この長い接続管70は、消音パイプ69からエンジンEと後輪13の間の空間を通って上方に延び、さらに後方へ屈曲してマフラ33に連なっている。
図12は消音パイプ69を備えた消音チャンバ68の側面図である。消音チャンバ68は直方体に近いボックス形状になっており、消音パイプ69は、上方のマフラ33(図11)に接続するために、消音チャンバ68内でほぼ90°屈曲するように大きく湾曲されて上方へ向けて導出された形状になっている。すなわち、消音パイプ69は、その上流部が消音チャンバ68のほぼ鉛直な前壁68aを貫通し、下流部がほぼ水平な上壁68cを貫通した状態で消音チャンバ68に支持されている。消音チャンバ68は、図3に示した第1実施形態の場合と同様に、車体のセンターラインCよりも右側に配置されている。消音チャンバ68内には、消音室61に加えて、第2実施形態の場合と同様な共鳴室を設けてもよい。図11に示すように、消音パイプ69の下流端部に接続された接続管70は、スイングアーム11の左右一対のアーム間を貫通して上方へ延び、マフラ33に接続されている。
消音パイプ69は、第1実施形態の消音パイプ39が備えている整流部材42(図5)が設けられておらず、図12の消音チャンバ68内における上流端近傍箇所の周面に貫通孔69aが形成されている。この上流側に設けた貫通孔69aを介して排気ガスGを消音チャンバ68内の消音室61に導入することにより、消音パイプ69に導入された直後であって大きな運動エネルギを有した状態の排気ガスGの消音を行うので、高い消音効果を得ることができる。
また、特にこの排気装置60は、消音パイプ69が大きく湾曲しているので、消音チャンバ68の入口につながる後部排気管37と出口につながる接続管70とを、消音パイプ69により円滑に連結して、排気ガスGの通路抵抗の増大を抑制することができ、これにより、特に高速回転域での出力向上を図ることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態で示した自動二輪車のほか、不整地走行用の三輪車および四輪車のような鞍乗型車両にも適用できる。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成を追加、削除、変更でき、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
10 スイングアームブラケット
11 スイングアーム
13 後輪
33 マフラ
35 排気チャンバ
38,68 消音チャンバ
38e 本体部
38f 張出し部
43 触媒コンバータ
46 オイルパン
55 取付ブラケット(ブラケット)
E エンジン
EP 排気通路
G 排気ガス

Claims (4)

  1. エンジンからの排気ガスを前記エンジンの下方を通って後方に向けて導出する排気通路の後端部にマフラが配置され、
    前記排気通路における前記マフラの上流側に前記排気ガスを膨張させる消音チャンバが設けられ、
    前記消音チャンバの少なくとも一部が、前記エンジンと後輪との間で、かつ、スイングアームの下方に位置し、
    前記消音チャンバが、スイングアームを支持するスイングアームブラケットの後方において前記エンジンの底部に設けられたオイルパンよりも上方に立ち上がっており、
    前記排気通路は、前記消音チャンバの前方で前記エンジンの下方に配置されて前記排気ガスを膨張させる排気チャンバを有し、
    前記排気チャンバが前記オイルパンと同じ高さで左右方向に並んでおり、
    前記排気チャンバと前記消音チャンバとが排気管を介して着脱可能に接続されている鞍乗型車両の排気装置。
  2. 請求項1に記載の鞍乗型車両の排気装置において、前記排気チャンバに、前記排気ガスを浄化する触媒コンバータが収納され、
    前記消音チャンバは、これを貫通して前記排気通路の一部を形成する消音パイプを有し、
    前記消音チャンバは、その前部で前記スイングアームブラケットに支持され、
    前記排気チャンバと前記消音パイプとが前記排気管を介して着脱可能に接続されている鞍乗型車両の排気装置。
  3. 請求項1または2に記載の鞍乗型車両の排気装置において、前記消音チャンバは、本体部と、前記本体部から車体内側に向けて張り出す張出し部とを有し、
    前記張出し部は前記スイングアームブラケットよりも後方に位置し、
    前記本体部の内部空間に消音室が形成され、前記張出し部の内部空間に共鳴室が形成されている鞍乗型車両の排気装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両の排気装置において、前記消音チャンバの上部が前記スイングアームの下面よりも上方で、かつ、前記スイングアームの側方に位置している鞍乗型車両の排気装置。
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