JP7061020B2 - 鞍乗型車両の排気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インナケースとアウタケースとを有する二重構造の排気装置に関するものである。
自動二輪車のような鞍乗型車両において、インナケースとアウタケースとを有する二重構造の排気装置を備えたものがある(例えば、特許文献1)。排気装置を二重構造とすることで、インナケースが外部に露出するのを防ぐことができるので、熱害対策となるうえに、インナケースが意匠部品とならず、設計の自由度も向上する。
特開2016-050482号公報
しかしながら、特許文献1では、インナケースにアウタケースが接合されているので、インナケースからアウタケースに、排気の熱や、排気の振動音が伝わり易い。
本発明は、インナケースからアウタケースに熱、音が伝わりにくくできる鞍乗型車両の排気装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の鞍乗型車両の排気装置は、内部に膨張室が形成されたインナケースと、前記インナケースを覆うアウタケースと、前記インナケースと前記アウタケースとの間に介在する吸音材とを備え、前記インナケースは一対のインナケース半体を接合することで形成され、前記アウタケースは一対のアウタケース半体を接合することで形成され、前記インナケースと前記アウタケースは非接触に構成され、前記インナケースに、前記膨張室と前記吸音材とを連通させる透孔が形成され、前記膨張室に排気を導入する流入管に、前記インナケースおよび前記アウタケースが接合され、前記膨張室から排気を導出する流出管に、前記インナケースおよび前記アウタケースが接合されている。ここで、「排気装置」とは、内部に膨張室が形成され、排気を消音する装置をいう。
この構成によれば、インナケースとアウタケースが非接触であるので、排気の熱や排気の振動音がインナケースからアウタケースに伝わらない。これにより、排気装置による熱害を効果的に防ぐことができるとともに、アウタケースの劣化が抑制される。
本発明において、前記流入管および前記流出管の少なくとも一つは、前記アウタケースの外部から前記膨張室に向かって縮径する縮径部分を有し、前記縮径部分に段差部が形成され、前記段差部の大径側の外面に前記アウタケースが接合され、前記段差部の小径側の外面に前記インナケースが接合されていてもよい。この構成によれば、簡単な構成で、インナケースとアウタケースが非接触の排気装置を形成できる。
本発明において、前記インナケースの内部に複数の前記膨張室が形成され、前記インナケースにおける最上流の膨張室以外の部位に前記透孔が形成されていてもよい。最上流の膨張室には、エンジンからの排気が最初に流入するので、排気の運動エネルギーが大きい。そのため、最上流の膨張室にパンチ孔を設けると吸音材が飛散する要因となるが、この構成によれば、吸音材の飛散を抑制しつつ、吸音材による吸音効果を得ることができる。
最上流の膨張室以外の部位に前記透孔が形成される場合、前記排気装置の前部に前記流入管が接合され、前記排気装置の後部に前記流出管が接合され、前記膨張室は、最上流の第1膨張室と、その下流の第2膨張室と、最下流の第3膨張室とで構成され、前記第1膨張室が前記排気装置の後部に形成され、前記第2膨張室が前記排気装置の前部に形成され、前記第3膨張室が前記第1膨張室と第2膨張室との間に形成されていてもよい。排気装置の後部は形状が複雑になり易いので、透孔を開けにくいが、この構成によれば、最上流の第1膨張室以外の部位に透孔が形成されるので、吸音材による吸音効果を効率的に得ることができる。
前記排気装置の前部に前記流入管が接合され、前記第1膨張室が前記排気装置の後部に形成される場合、前記流入管における前記排気装置の上流側に、排気を浄化する触媒コンバータが収納されていてもよい。触媒コンバータの下流側のパイプは長い方が好ましいが、この構成によれば、第1膨張室が後部にあるので、触媒コンバータの下流側のパイプ長を大きくできる。
本発明において、前記インナケースは上側インナケース半体と下側インナケース半体とを接合することで形成され、前記アウタケースは上側アウタケース半体と下側アウタケース半体を接合することで形成され、前記インナケースにおける上壁および下壁に、前記透孔が形成されていてもよい。この構成によれば、インナケースおよびアウタケースが上下2分割構造で構成されるので、上壁および下壁を平坦面とできる。このような平坦面に透孔が設けられるので、透孔の形成が容易である。
インナケースおよびアウタケースが上下2分割構造で構成される場合、前記上側インナケース半体の外面と前記下側インナケース半体の内面とが当接した状態で接合され、前記上側アウタケース半体の外面と前記下側アウタケース半体の内面とが当接した状態で接合されていてもよい。この構成によれば、下側のケース半体の内面に上側のケース半体の外面を嵌め込んだ状態で、両ケース半体を接合できるので、組立が容易である。
本発明において、前記鞍乗型車両は自動二輪車であり、排気装置の側方にドライブチェーンが配置されていてもよい。排気装置の側方にドライブチェーンが配置されている場合、チェーンオイルがアウタケースの外面に付着することがある。この構成によれば、アウタケースの温度上昇が抑制されるので、チェーンオイルが付着しても除去し易い。
本発明の鞍乗型車両の排気装置によれば、インナケースからアウタケースに熱、音が伝わるのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る排気装置を備えた鞍乗型車両の一種である自動二輪車を示す側面図である。 同自動二輪車の排気系統を示す平面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図3のV-V線に沿った断面図である。 同自動二輪車のマフラと流入管との連結部を示す断面図である。 同マフラと流出管との連結部を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明において、「上流」および「下流」とは、排気の流れ方向の「上流」および「下流」をいう。図1は本発明の第1実施形態に係る排気装置を備えた鞍乗型車両の一種である自動二輪車を示す側面図である。この自動二輪車の車体フレームFRは、前半部を構成するメインフレーム1と、車体フレームFRの後半部を構成するリヤフレーム2とを有している。リヤフレーム2は、メインフレーム1の後部に連結されている。
[車両の全体の構造]
メインフレーム1の前端にフロントフォーク4が支持され、このフロントフォーク4の下端に前輪6が支持されている。フロンクフォーク4の上端に、ハンドル8が取り付けられている。メインフレーム1の後端下部にスイングアームブラケット10が形成されている。このスイングアームブラケット10に、左右一対のスイングアーム12の前端がピポット軸14を介して上下揺動自在に支持されている。スイングアーム12の後端に、後輪16が支持されている。メインフレーム1の中央下部に、エンジンEが支持されている。エンジンEが、ドライブチェーン18を介して後輪16を駆動する。
リヤフレーム2に、ライダー用シート20と同乗者用シート22が支持されている。メインフレーム1の上部で、ハンドル8とライダー用シート20との間に、燃料タンク24が取り付けられている。
本実施形態のエンジンEは、気筒が車幅方向に並ぶ4気筒4サイクルエンジンである。ただし、エンジンEの形式はこれに限定されない。エンジンEは、クランクシャフト(図示せず)を支持するクランクケース26と、クランクケース26から上方に突出するシリンダ28と、その上方のシリンダヘッド30とを有している。
シリンダヘッド30の前面の排気ポート(図示せず)に4本の排気管32が接続されている。各排気管32は、エンジンEの前側を下方に延びた後、エンジンEの下方の集合部34で集合されている。集合部34の下流端(後端)に、排気装置の一種であるマフラ35が接続されている。マフラ35は、排気を消音する。マフラ35の後端に、テールパイプ36が接続されている。
本実施形態のマフラ35は、エンジンEの後面と後輪16との間に配置されている。マフラ35の上面に、支持ブラケット38が接合されている。マフラ35は、支持ブラケット38を介してスイングアームブラケット10の下端部に支持されている。本実施形態では、ドライブチェーン18は、図1の側面視でマフラ35の上方に配置され、図2に示す平面視でマフラ35の側方に配置されている。
集合部34は、上流端の排気マニホールド41と、その下流側の触媒管43と、下流端の流入管45とを有している。排気マニホールド41において、4本の排気管32が集合される。詳細には、4本の排気管32は、2本に合流され、さらに合流されて1本になる。ただし、4本の排気管32から1本の集合部34に集合されてもよい。排気マニホールド41に、酸素センサ40が設けられている。酸素センサ40は、排気中の酸素濃度を検出する。詳細には、1本に合流された後の排気中の酸素濃度が、酸素センサ40により検出される。
排気マニホールド41の下流端(後端)に触媒管43が連結されている。触媒管43の内部に、触媒コンバータ42が収納されている。触媒コンバータ42は、排気に含まれる炭化水素、一酸化炭素等の有害排気成分を無害化する。本実施形態では、触媒コンバータ42は、排気の流れ方向に沿って2つ設けられている。ただし、触媒コンバータ42は、1つでもよく、3つ以上であってもよい。また、触媒コンバータ42は、マフラ35内に収納されてもよい。
触媒管43の下流端(後端)に流入管45が連結されている。詳細には、流入管45の内部に、触媒管43の後部が嵌合された状態で、両管43,45は連結されている。流入管45の下流端(後端)は、マフラ35の内部に開口している。つまり、流入管45は、マフラ35の内部に排気を導入する。流入管45は、マフラ35の前部に接合されている。流入管45の構造の詳細は後述する。
マフラ35の外側方(右側方)は、マフラカバー44により覆われている。詳細には、マフラ35の右側面に取付金具35aが接合されており、マフラカバー44が取付金具35aに締結部材47を用いて着脱自在に取り付けられている。本実施形態のマフラカバー44は、マフラ35における前後方向中間部から後端部にかけての領域とテールパイプ36の前部を外側方(右側方)から覆っている。
[マフラの構造]
マフラ35の外面に、補強リブ39が形成されている。補強リブ39は、マフラ35の外壁が排気によって共鳴するのを防止するために設けられている。本実施形態の補強リブ39は、マフラ35の外面を内側に凹ませた溝形状であり、上面、内側面および下面に渡って帯状に延びている。補強リブ39は、前後方向に並んで複数(本実施形態では5つ)設けられている。ただし、補強リブ39の形状、数はこれに限定されない。また、補強リブ39は省略されてもよい。
図3は図2のIII-III線に沿った断面図、図4は図3のIV-IV線に沿った断面図、図5は図3のV-V線に沿った断面図である。図3に示すように、マフラ35は、内部に膨張室ECが形成されたインナケース46と、インナケース46の外側を覆うアウタケース48と、インナケース46とアウタケース48との間に介在された吸音材50とを有している。本実施形態では、インナケース46およびアウタケース48はステンレス製である。ただし、インナケース46およびアウタケース48の材質はこれに限定されない。
マフラ35は、上側のケース半体と下側のケース半体とを溶接で一体化することで構成された、いわゆる「もなか構造」である。マフラ35は、後方に向かって上面が上方に剖出し、後端にテールパイプ36が接続されている。このように、マフラ35は、特に後部が複雑な形状をしているが、「もなか構造」であるので、成形可能である。図5に示すように、インナケース46は、上側インナケース半体46aと下側インナケース半体46bとを接合することで形成され、アウタケース48は、上側アウタケース半体48aと下側アウタケース半体48bとを接合することで形成されている。
インナケース46は、上側インナケース半体46aの外面と下側インナケース半体46bの内面とが当接した状態で接合されている。同様に、アウタケース48は、上側アウタケース半体48aの外面と下側アウタケース半体48bの内面とが当接した状態で接合されている。
吸音材50も2分割の成形体で構成されている。詳細には、吸音材50は、上側成形体50aと下側成形体50bとを有している。吸音材50は、耐熱性、耐衝撃性、減衰性を有する。本実施形態の吸音材50は、グラスウールである。ただし、吸音材50は、グラスウールに限定されず、例えば、サスメッシュ、アルミ箔であってもよい。マフラ35の組立構造については後述する。
図3に示すように、本実施形態では、インナケース46の内部に、3つの膨張室52,54,56が形成されている。詳細には、インナケース46の内部は、第1および第2隔壁58,60により、前後方向に3つの部屋に区画されており、最も後方に最上流の第1膨張室52が形成され、最も前方に第2膨張室54が形成され、真ん中に最下流の第3膨張室56が形成されている。ただし、膨張室の数、配置はこれに限定されない。
図4に示すように、第1膨張室52は第2隔壁60とインナケース46の後壁46rとの間に形成されている。第2膨張室54はインナケース46の前壁46fと第1隔壁58との間に形成されている。第3膨張室56は第1隔壁58と第2隔壁60との間に形成されている。第1隔壁58および第2隔壁60は、インナケース46の内壁に接合されている。
集合部34の下流端の流入管45に、マフラ35の導入管62が連結されている。詳細には、流入管45は、マフラ35のアウタケース48の外部から膨張室ECに向かって縮径する縮径部分69を有している。この縮径部分69に、段差部70が形成されている。この段差部70を挟んで上流側(前側)に大径部72が形成され、下流側(後側)に小径部74が形成されている。流入管45の下流端45aの内面に、導入管62の上流端が圧入されている。組立に問題がない場合、流入管45と導入管62を単一の部材で構成してもよい。
導入管62は、アウタケース48の前壁48f、インナケース46の前壁46f、第1隔壁58および第2隔壁60を貫通して、第1膨張室52に開口している。つまり、導入管62は、第2膨張室54および第3膨張室56を通過して、集合部34の内部と第1膨張室52とを連通させている。導入管62は、第1隔壁58および第2隔壁60に圧入により固定されている。
第2隔壁60および第1隔壁58を貫通して、第1膨張室52と第2膨張室54とを連通させる第1連通管64が設けられている。第1連通管64は、一端(上流端)が第1膨張室52に開口し、第3膨張室56を通過して、他端(下流端)が第2膨張室54に開口している。第1連通管64は、第2隔壁60に溶接で固定され、第1隔壁58に圧入により固定されている。
第1隔壁58を貫通して、第2膨張室54と第3膨張室56とを連通させる第2連通管66が設けられている。第2連通管66は、一端(上流端)が第2膨張室54に開口し、他端(下流端)が第3膨張室56に開口している。第2連通管66は、第1隔壁58に溶接で固定されている。第2連通管66に代えて、第1隔壁58に開口部を設けて、第2膨張室54と第3膨張室56とを連通させてもよい。
第2隔壁60、インナケース46の後壁46rおよびアウタケース48の後壁48rを貫通して、テールパイプ36に連結される導出管68が設けられている。導出管68は、一端(上流端)が第3膨張室56に開口し、第1膨張室52を通過して、他端(下流端)がテールパイプ36に接続されている。つまり、導出管68は、第3膨張室56とテールパイプ36の内部とを連通させている。導出管68は、第2隔壁60に溶接で固定されている。本実施形態では、導出管68およびテールパイプ36が、膨張室ECから排気を導出する流出管75を構成する。組立に問題がない場合、導出管68とテールパイプ36を単一の部材で構成してもよい。
インナケース46とアウタケース48とは非接触に構成されている。詳細には、流入管45にインナケース46およびアウタケース48が接合され、流出管75にインナケース46およびアウタケース48が接合されている。つまり、インナケース46とアウタケース48とは、流入管45および流出管75を介して連結されているが、それ以外の個所では連結されていない。具体的には、インナケース46とアウタケース48とは、流入管45および流出管75以外の個所では、吸音材50を介して接触しており、直接は接触していない。
流入管45は、アウタケース48の前壁48fおよびインナケース46の前壁46fに溶接により接合されている。詳細には、図6に示すように、流入管45の段差部70の大径部72の外面にアウタケース48が接合され、段差部70の小径部74の外面にインナケース46が接合されている。本実施形態では、流入管45とアウタケース48およびインナケース46は直接接合されているが、連結部材を介して間接的に接合してもよい。
図7に示すように、流出管75は、インナケース46の後壁46rおよびアウタケース48の後壁48rに溶接により接合されている。詳細には、流出管75における導出管68部分の外周面に、環状の連結部材76を介してインナケース46の後壁46rが接合されている。本実施形態では、インナケース46の後壁46rに連結部材76が溶接で接合され、連結部材76の内周面に導出管68が圧入されている。
流出管75において、テールパイプ36の内周面に導出管68の下流端が圧入されている。テールパイプ36の外周面に、アウタケース48の後壁48rが溶接で接合されている。本実施形態では、インナケース46の後壁46rに連結部材76が溶接で接合され、連結部材76の内周面に導出管68が圧入されている。
テールパイプ36の上流端(前端)に段差部78が形成されており、段差部78の前側(上流側)に導出管68が圧入され、後側(下流側)にアウタケース48が接合されている。つまり、流出管75における段差部78の下流の大径側の外面にアウタケース48が接合され、段差部78の上流の小径側の外面にインナケース46が接合されている。本実施形態では、図6に示す流入管45側と図7に示す流出管75側とで、マフラ35に対する接合構造は異なっているが、同じであってもよい。
図4に示すように、インナケース46に、膨張室ECと吸音材50とを連通させる多数の透孔80が形成されている。本実施形態では、透孔80は、インナケース46における最上流の第1膨張室52以外の部位に形成されている。図3に示すように、本実施形態では、透孔80は、インナケース46における上壁および下壁に形成されている。ただし、インナケース46における上壁、下壁以外の壁に透孔80を設けてもよい。透孔80は、例えば、複数のパンチ孔からなる。
[マフラの組立]
つぎに、本実施形態のインナケース46およびアウタケース48の組立方法を説明する。まず、図5に示すインナケース46の内部に、隔壁58,60およびパイプ62,64,66,68を配置/固定したのち、流入管45に導入管62が圧入され、テールパイプ36に導出管68が圧入される。この状態で、インナケース46が流入管45および流出管75に接合され、さらに、上側インナケース半体46aと下側インナケース半体46bとが接合される。
さらに、インナケース46の外表面に、吸音材50の上側成形体50aと下側成形体50bとを介在させた状態で、アウタケース48の上側アウタケース半体48aと下側アウタケース半体48bとを被せる。この状態で、アウタケース48が流入管45および流出管75に接合され、さらに、上側アウタケース半体48aと下側アウタケース半体48bとが接合される。このとき、アウタケース48の内面で吸音材50が押し付けられて圧縮し、両ケース46,48の間の空間に隙間なく均一に配置される。以上により、マフラ35が組み立てられる。
[排気の流れ]
つぎに、本実施形態の排気の流れを説明する。図1に示すエンジンEが始動して自動二輪車が走行すると、エンジンEのシリンダ28で燃焼された排気Gが排気管28に導出される。排気Gは、図2に示す集合部34で集合された後、触媒コンバータ42を通過して浄化される。
触媒コンバータ42を通過した排気Gは、図4に示す導入管62からマフラ35の第1膨張室52に流入する。排気Gは、第1膨張室52内で膨張した後、第1連通管64から第2膨張室54に流入する。排気Gは、第2膨張室54内で膨張するとともに、透孔80を介して吸音材50に接触して吸音される。第2膨張室54内の排気Gは、第2連通管66から第3膨張室56に流入する。
排気Gは、第3膨張室56内で膨張するとともに、透孔80を介して吸音材50に接触して吸音される。第3膨張室56内の排気Gは、導出管68からテールパイプ36を介して外部に排出される。このように、排気Gは、マフラ35内部で膨張収縮を繰り返して消音されるとともに、吸音材50で消音される。
[作用・効果]
図3に示すように、上記構成のマフラ35は、二重の「もなか構造」であるから、剛性が高く、アウタケース48の振動、共鳴を抑制することができる。また、インナケース46に透孔80を設けて吸音材50で排気Gを消音しているので、消音効果も大きい。
一般に、二重の「もなか構造」のマフラ35では、一方のケースにボス(支持部材)を立設して他方のケースをボスに溶接する。このような支持部材を設けると、マフラ35の構成が複雑になるうえに、吸音材50にも孔を設ける必要がある。また、支持部材を介してインナケース46の熱がアウタケース48に伝わり、アウタケース48が高温化し劣化しやすい。
上記構成によれば、インナケース46とアウタケース48が、直接、接していない。つまり、インナケース46とアウタケース48が非接触であるので、排気Gの熱や排気の振動音がインナケース46からアウタケース48に伝わらない。これにより、マフラ35による熱害を効果的に防ぐことができるとともに、アウタケース48の劣化が抑制される。
流入管45は、アウタケース48の外部から膨張室ECに向かって縮径する縮径部分69を有し、縮径部分69における段差部70の大径部72にアウタケース48が接合され、段差部70の小径部74にインナケース46が接合されている。これにより、簡単な構成で、インナケース46とアウタケース48が非接触となる構造を実現できる。
流入管45の上流端の内側に、触媒コンバータ42が収納された触媒管43の後部が嵌入されている。触媒コンバータ42の下流側の直管部分は長い方が好ましい。本実施形態では、導入管62がマフラ35の前端から後部まで延びているので、十分な長さを確保できる。また、流入管45の上流部(前部)の内側に触媒管43の後部が嵌入されているので、流入管45の上流部(前部)は大径となる。一方、導入管62は第2膨張室54と第3膨張室56を通過しているので、各膨張室54,56の空間が狭くならないように導入管62は小径としている。このため、流入管45には、アウタケース48の外部から膨張室ECに向かって縮径する縮径部分69が形成される。上記実施形態では、このような縮径部分69を利用して、両ケース46,48が非接触となる構造を実現している。
また、インナケース46の壁面における第1膨張室52以外の部位に透孔80が形成されている。最上流の第1膨張室52には、エンジンEからの排気Gが最初に流入するので、排気Gの運動エネルギーが大きい。そのため、最上流の第1膨張室52に透孔を設けると、排気Gの大きな衝撃により吸音材50が飛散する要因となる。上記構成によれば、排気エネルギーの大きな第1膨張室52の壁面には透孔80がないので、吸音材50の飛散を抑制しつつ、吸音材50による吸音効果を得ることができる。
また、マフラ35の後部は形状が複雑であり、透孔80を開けにくいが、上記構成では、後部の第1膨張室52以外の部位に透孔80が形成されている。したがって、吸音材50による吸音効果を効率的に得ることができる。
透孔80は、インナケース46およびアウタケース48の上壁および下壁に設けられている。インナケース46およびアウタケース48が上下2分割構造で構成されているので、上壁および下壁を平坦面とできる。このような平坦面に透孔80が設けられるので、透孔80の形成が容易である。さらに、排気Gは、前後方向から第2および第3膨張室54,56に流入するので、上壁および下壁に排気Gが直接当たらない。
図5に示すように、インナケース48は、上側インナケース半体48aの外面と下側インナケース半体46bの内面とが当接した状態で接合されている。同様に、アウタケース48は、上側アウタケース半体48aの外面と下側アウタケース半体48bの内面とが当接した状態で接合されている。このように、下側のケース半体46b、48bの内面に上側のケース半体46a,48aの外面を嵌め込んだ状態で、両ケース半体46,48を接合できるので、組立が容易である。
図2に示すように、マフラ35の側方にドライブチェーン18が配置されている。この場合、チェーンオイルがアウタケース48の外面に付着することがあるが、上記構成によれば、アウタケース48の温度上昇が抑制されるので、チェーンオイルがアウタケース48の外面に付着しても除去し易い。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明を排気通路の下流端に配置されるマフラ35に適用した例を説明したが、本発明の排気装置は、内部に膨張室が形成され、排気を消音する装置全般に適用できる。例えば、本発明の排気装置は、マフラの上流側に配置された排気チャンバにも適用できる。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
18 ドライブチェーン
35 マフラ(排気装置)
42 触媒コンバータ
45 流入管
46 インナケース
46a 上側インナケース半体(インナケース半体)
46b 下側インナケース半体(インナケース半体)
48 アウタケース
48a 上側アウタケース半体(アウタケース半体)
48b 下側アウタケース半体(アウタケース半体)
50 吸音材
52 第1膨張室
54 第2膨張室
56 第3膨張室
69 縮径部分
70 段差部
75 流出管
80 透孔
EC 膨張室

Claims (7)

  1. 内部に膨張室が形成されたインナケースと、
    前記インナケースを覆うアウタケースと、
    前記インナケースと前記アウタケースとの間に介在する吸音材と、を備え、
    前記インナケースは一対のインナケース半体を接合することで形成され、前記アウタケースは一対のアウタケース半体を接合することで形成され、
    前記インナケースと前記アウタケースは非接触に構成され、
    前記インナケースに、前記膨張室と前記吸音材とを連通させる透孔が形成され、
    前記膨張室に排気を導入する流入管に、前記インナケースおよび前記アウタケースが接合され、
    前記膨張室から排気を導出する流出管に、前記インナケースおよび前記アウタケースが接合され、
    前記流入管および前記流出管の少なくとも一つは、前記アウタケースの外部から前記膨張室に向かって縮径する縮径部分を有し、
    前記縮径部分に段差部が形成され、
    前記段差部の大径側の外面に前記アウタケースが接合され、前記段差部の小径側の外面に前記インナケースが接合されている鞍乗型車両の排気装置。
  2. 請求項1に記載の排気装置において、前記インナケースの内部に複数の前記膨張室が形成され、
    前記インナケースにおける最上流の膨張室以外の部位に、前記透孔が形成されている鞍乗型車両の排気装置。
  3. 請求項2に記載の排気装置において、前記排気装置の前部に前記流入管が接合され、前記排気装置の後部に前記流出管が接合され、
    前記膨張室は、最上流の第1膨張室と、その下流の第2膨張室と、最下流の第3膨張室とで構成され、
    前記第1膨張室が前記排気装置の後部に形成され、前記第2膨張室が前記排気装置の前部に形成され、前記第3膨張室が前記第1膨張室と第2膨張室との間に形成されている鞍乗型車両の排気装置。
  4. 請求項3に記載の排気装置において、前記流入管における前記排気装置の上流側に、排気を浄化する触媒コンバータが収納されている鞍乗型車両の排気装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の排気装置において、前記インナケースは上側インナケース半体と下側インナケース半体とを接合することで形成され、前記アウタケースは上側アウタケース半体と下側アウタケース半体を接合することで形成され、
    前記インナケースにおける上壁および下壁に、前記透孔が形成されている鞍乗型車両の排気装置。
  6. 請求項5に記載の排気装置において、前記上側インナケース半体の外面と前記下側インナケース半体の内面とが当接した状態で接合され、前記上側アウタケース半体の外面と前記下側アウタケース半体の内面とが当接した状態で接合されている鞍乗型車両の排気装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の排気装置において、前記鞍乗型車両は自動二輪車であり、排気装置の側方にドライブチェーンが配置されている鞍乗型車両の排気装置。
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