JP6335835B2 - 排気装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載した発明は、前記第二連通管(52)の前記排気管(40)の側の端部は、前記隔壁(54)に突き当てられ、前記隔壁(54)には、前記排気管(40)から前記第一膨張室(S1)に流出した前記排気ガスを前記第二連通管(52)の内部に流入させる第三連通孔(56h)が形成されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記第三連通孔(56h)の開口面積は、前記第一連通管(51)の前記排気管(40)の側の末端開口(51u)の開口面積と同じか、又は前記末端開口(51u)の開口面積よりも小さいことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記第一連通管(51)の前記排気管(40)の側の末端開口(51u)は、前記排気管(40)から前記第一膨張室(S1)に流出した前記排気ガスを前記第一連通管(51)の内部に流入させ、前記末端開口(51u)は、前記第三連通孔(56h)よりも前記排気管(40)の側に配置され、前記第一外周連通孔(51h)は、前記第二膨張室(S2)に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の端部は、エンドプレート(57)から離反していることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の端部には、前記第一外周連通孔(51h)よりも前記排気出口(52e)の側で、前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の末端開口(51e)を塞ぐ蓋部材(53)が設けられることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記第一連通管(51)及び前記第二連通管(52)は、円筒状をなし、前記第一連通管(51)の内径(D1)は、前記第二連通管(52)の内径(D2)と同じか、又は前記第二連通管(52)の内径(D2)よりも小さいことを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記第二外周連通孔(52h)の開口面積(E2)は、前記第一外周連通孔(51h)の開口面積(E1)と同じか、又は前記第一外周連通孔(51h)の開口面積(E1)よりも小さいことを特徴とする。
又、隔壁が膨張室を排気管の側の第一膨張室と排気出口の側の第二膨張室とに区画し、第一連通管が隔壁を貫通して第一膨張室内から第二膨張室の側に延びるように配置されることで、第一膨張室及び第二膨張室の双方で排気ガスを攪拌することができるため、一つの膨張室のみを備える構成と比較して、排気音を効果的に消音することができる。
又、第二連通管が第二膨張室内で隔壁から排気出口の側に延びるように配置されることで、第二膨張室内でマフラーの前後長が長くなることを抑えることができるため、マフラーの小型化を図ることができる。又、第二膨張室内でマフラーの小型化を図ることによって、第一膨張室の容積を確保しやすくなり、排気管から第一膨張室内に流出した排気ガスが第一膨張室内で滞留しやすくなるため、排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
請求項2、3に記載した発明によれば、第二連通管の排気管の側の端部は、隔壁に突き当てられ、隔壁には、排気管から第一膨張室に流出した排気ガスを第二連通管の内部に流入させる第三連通孔が形成されることで、第三連通孔を通って第二連通管の内部に流入した排気ガスと、第二外周連通孔を通って第二連通管の内部に流入した排気ガスとを互いに干渉させることができるため、排気音を効果的に消音することができる。
請求項4に記載した発明によれば、第一連通管の排気管の側の末端開口は、排気管から第一膨張室に流出した排気ガスを第一連通管の内部に流入させ、末端開口が第三連通孔よりも排気管の側に配置されることで、排気管から第一膨張室内に流出した排気ガスは、第三連通孔よりも末端開口に流入しやすくなる。又、第一外周連通孔が第二膨張室に配置されることで、末端開口に流入した排気ガスは、第一連通管の内部を通って第一外周連通孔から第二膨張室に流出する。従って、第二膨張室を有効利用して排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
請求項6に記載した発明によれば、第一連通管の排気出口の側の端部には、第一外周連通孔よりも排気出口の側で、第一連通管の排気出口の側の末端開口を塞ぐ蓋部材が設けられることで、排気管から第一連通管の内部に流入した排気ガスは、第一外周連通孔のみを通って膨張室に流出する。従って、膨張室を有効利用して排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
請求項7に記載した発明によれば、第一連通管及び第二連通管は円筒状をなし、第一連通管の内径は、第二連通管の内径と同じか、又は第二連通管の内径よりも小さいことで、第一連通管の内径が第二連通管の内径よりも大きい場合と比較して、第一連通管の内部を流れる排気ガスの流速を大きくすることができ、排気管から第一連通管の内部に流入した排気ガスは、第一外周連通孔を通って膨張室に流出しやすくなる。従って、膨張室を有効利用して排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
請求項8に記載した発明によれば、第二外周連通孔の開口面積は、第一外周連通孔の開口面積と同じか、又は第一外周連通孔の開口面積よりも小さいことで、第二外周連通孔の開口面積が第一外周連通孔の開口面積よりも大きい場合と比較して、第一外周連通孔から膨張室に流出した排気ガスは、第二連通管の内部に流入しにくくなるため、膨張室内に流出した排気ガスが膨張室内で滞留しやすくなる。従って、膨張室を有効利用して排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
図1は、鞍乗り型車両の一例としての自動二輪車1の右側面図を示す。図1を参照し、自動二輪車1は、バーハンドル2と、バーハンドル2によって操向される前輪3と、スイングアーム28の後端部に配置される後輪4と、前輪3と後輪4との間に配置されるエンジン10と、を備える。バーハンドル2及び前輪3を含むステアリング系部品は、車体フレーム20前端のヘッドパイプ21に操向可能に支持される。スイングアーム28の前端部は、車体フレーム20に揺動可能に支持される。
尚、図1において、符号29aは運転者が足を載せるためのメインステップ、符号29bは同乗者が足を載せるためのピリオンステップを示す。
以下、図2〜図6を併せて参照して排気装置30を構成するマフラー50の詳細について説明する。尚、図中矢印Nは、マフラー50における排気ガスの流れを示す。
マフラー50は、エンジン10の排気ガスを導く排気管40の側から排気ガスを外部へ排出する排気出口52eの側まで延びる。マフラー50は、水平方向に対して後上がりに傾斜して直線状に延びる筒状に形成される。マフラー50は、排気ガス中の騒音を吸収する。図中矢印FR’はマフラー50の筒状の軸方向(マフラー軸方向)に沿う前方、矢印UP’はマフラー軸方向と直交する上方をそれぞれ示す。尚、マフラー軸方向は、後述する中心軸線C1に相当する。
筒体60は、筒体60の外観を形成する第一アウターパイプ61及び第二アウターパイプ62と、これらの径方向内側で排気通路を形成する第一インナーパイプ64及び第二インナーパイプ65と、を備える二重管構造を有する。筒体60は、図4の側面視で、後側ほど拡径するように前後に延びる。第一インナーパイプ64及び第二インナーパイプ65の径方向内側の空間は、膨張室Sとされる。尚、図中符号C1は、第二アウターパイプ62の径方向中心を通る中心軸線を示す。
第一連結部32は、排気管40の後端部の内径と略同じ外径を有する円筒状をなし、第一連結部32には、前端から後方に向けて延びる複数(例えば本実施形態では四つ)の切り欠き32aが形成される。第一連結部32は、排気管40の後端部に固定される。
第一ステイ36は、第二アウターパイプ62の外周面に沿うと共に第二アウターパイプ62の肉厚方向に厚みを有する板状の第一基部36aと、第一基部36aの右端から上方に立ち上がる第一起立部36bと、を一体に有する。
マフラー50は、筒体60の内部を仕切る円板状の隔壁54を更に備える。隔壁54は、第二インナーパイプ65内に配置される。隔壁54は、膨張室Sを、排気管40側の第一膨張室S1と、排気出口52eの側の第二膨張室S2とに区画する。
第一連通管51は、図5の左側面視で、後側ほど中心軸線C1から離反するように傾斜する円筒状をなす。本実施形態において、第一連通管51の内径D1は、第二連通管52の内径D2よりも小さい(D1<D2)。尚、第一連通管51の内径D1は、第二連通管52の内径D2と同じであってもよい(D1=D2)。
図5を併せて参照し、第一開口51uは、第三連通孔56hよりも排気管40の側に配置される。
第二連通管52は、図5の左側面視で、第一連通管51の軸方向と平行をなすと共に中心軸線C1と交差するように傾斜する円筒状をなす。第二連通管52は、第二膨張室S2内で隔壁54から排気出口52eの側に延びるように配置される。第二連通管52は、第一連通管51の第二配管51bと並列に配置される。言い換えると、第二連通管52は、第一連通管51の第二配管51bと筒体60の長手方向(中心軸線C1に沿う方向)で重なるように配置される。
第一外周連通孔51hは、図5の左側面視で、第二外周連通孔52hよりも排気出口52eの側に配置される。
図1を参照し、シリンダヘッド14の前面の排気ポート14bから排出された排気ガスは、排気管40を通過し、マフラー50に向けて流れる。図2〜図6を参照し、排気管40を通過した排気ガスは、第一膨張室S1内に流出する。第一膨張室S1内に流出した排気ガスは、第一開口51uから第一連通管51内に流入するか、第三連通孔56hから第二連通管52内に流入するか、又は第一膨張室S1内で滞留する。
運動エネルギーが相殺された排気ガスは、第二連通管52に沿うように後方へ流れ、外部に排出される。
又、隔壁54が膨張室Sを排気管40の側の第一膨張室S1と排気出口52eの側の第二膨張室S2とに区画し、第一連通管51が隔壁54を貫通して第一膨張室S1内から第二膨張室S2の側に延びるように配置されることで、第一膨張室S1及び第二膨張室S2の双方で排気ガスを攪拌することができるため、一つの膨張室のみを備える構成と比較して、排気音を効果的に消音することができる。
又、第二連通管52が第二膨張室S2内で隔壁54から排気出口52eの側に延びるように配置されることで、第二膨張室S2内でマフラー50の前後長が長くなることを抑えることができるため、マフラー50の小型化を図ることができる。又、第二膨張室S2内でマフラー50の小型化を図ることによって、第一膨張室S1の容積を確保しやすくなり、排気管40から第一膨張室S1内に流出した排気ガスが第一膨張室S1内で滞留しやすくなるため、排気ガスを十分に攪拌することができ、排気音を効果的に消音することができる。
又、第一外周連通孔51h及び第二外周連通孔52hは、パンチング孔に限らずスリット状又は網状であってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
30 排気装置
40 排気管
50 マフラー
51 第一連通管
51a 第一配管
51b 第二配管
51h 第一外周連通孔
51u 第一開口(第一連通管の排気管の側の末端開口)
51e 第二開口(第一連通管の排気出口の側の末端開口)
52 第二連通管
52e 排気出口
52h 第二外周連通孔
53 蓋部材
54 隔壁
56h 第三連通孔
60 筒体
S 膨張室
S1 第一膨張室
S2 第二膨張室
D1 第一連通管の内径
D2 第二連通管の内径
E1 第一外周連通孔の開口面積
E2 第二外周連通孔の開口面積
H1 第一外周連通孔の直径
H2 第二外周連通孔の直径
Claims (8)
- エンジン(10)の排気ガスを導く排気管(40)に接続され、前記排気管(40)の側から前記排気ガスを外部へ排出する排気出口(52e)の側まで延びるマフラー(50)を備え、前記マフラー(50)は、前記排気管(40)の側と前記排気出口(52e)の側との間で延びると共に、内部に膨張室(S)が形成される筒体(60)を備える排気装置(30)において、
前記マフラー(50)は、前記筒体(60)の内部を仕切る隔壁(54)を更に備え、
前記隔壁(54)は、前記膨張室(S)を、前記排気管(40)の側の第一膨張室(S1)と前記排気出口(52e)の側の第二膨張室(S2)とに区画し、
前記マフラー(50)は、前記隔壁(54)を貫通して前記第一膨張室(S1)内から前記第二膨張室(S2)の側に延びるように配置される第一連通管(51)と、
前記第二膨張室(S2)内で前記隔壁(54)から前記排気出口(52e)の側に延びるように配置される第二連通管(52)と、を更に備え、
前記第一連通管(51)の前記第二膨張室(S2)に臨む外周面には、前記排気管(40)からの前記排気ガスを前記第二膨張室(S2)に流出させる第一外周連通孔(51h)が形成され、
前記第二連通管(52)の前記第二膨張室(S2)に臨む外周面には、前記第一外周連通孔(51h)から前記第二膨張室(S2)に流出した前記排気ガスを前記第二連通管(52)の内部に流入させる第二外周連通孔(52h)が形成され、
前記第一連通管(51)及び前記第二連通管(52)は、少なくとも一部が互いに並列となるように配置され、
前記第一外周連通孔(51h)は、前記第二外周連通孔(52h)よりも前記排気出口(52e)の側に配置され、
前記筒体(60)は、前記筒体(60)の外観を形成するアウターパイプ(61,62)と、前記アウターパイプ(61,62)の径方向内側で排気通路を形成するインナーパイプ(64,65)と、を備える二重管構造を有し、
前記第一連通管(51)は、側面視で、後側ほど前記マフラー(50)の中心軸線(C1)から離反するように傾斜し、
前記第二連通管(52)は、側面視で、前記第一連通管(51)の軸方向と平行をなすと共に、前記中心軸線(C1)と交差するように傾斜していることを特徴とする排気装置。 - 前記第二連通管(52)の前記排気管(40)の側の端部は、前記隔壁(54)に突き当てられ、
前記隔壁(54)には、前記排気管(40)から前記第一膨張室(S1)に流出した前記排気ガスを前記第二連通管(52)の内部に流入させる第三連通孔(56h)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の排気装置。 - 前記第三連通孔(56h)の開口面積は、前記第一連通管(51)の前記排気管(40)の側の末端開口(51u)の開口面積と同じか、又は前記末端開口(51u)の開口面積よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の排気装置。
- 前記第一連通管(51)の前記排気管(40)の側の末端開口(51u)は、前記排気管(40)から前記第一膨張室(S1)に流出した前記排気ガスを前記第一連通管(51)の内部に流入させ、
前記末端開口(51u)は、前記第三連通孔(56h)よりも前記排気管(40)の側に配置され、
前記第一外周連通孔(51h)は、前記第二膨張室(S2)に配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の排気装置。 - 前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の端部は、エンドプレート(57)から離反していることを特徴とする請求項1〜4までの何れか一項に記載の排気装置。
- 前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の端部には、前記第一外周連通孔(51h)よりも前記排気出口(52e)の側で、前記第一連通管(51)の前記排気出口(52e)の側の末端開口(51e)を塞ぐ蓋部材(53)が設けられることを特徴とする請求項1〜5までの何れか一項に記載の排気装置。
- 前記第一連通管(51)及び前記第二連通管(52)は、円筒状をなし、
前記第一連通管(51)の内径(D1)は、前記第二連通管(52)の内径(D2)と同じか、又は前記第二連通管(52)の内径(D2)よりも小さいことを特徴とする請求項1〜6までの何れか一項に記載の排気装置。 - 前記第二外周連通孔(52h)の開口面積(E2)は、前記第一外周連通孔(51h)の開口面積(E1)と同じか、又は前記第一外周連通孔(51h)の開口面積(E1)よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7までの何れか一項に記載の排気装置。
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