JP5534882B2 - 染料組成物、着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ - Google Patents
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Description
近年、カラーフィルタでは、さらなる高コントラスト化が特に望まれている。
[1]式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物を含む染料組成物。
(式(1)及び式(2)中、
R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K又は−SO3Hを表し、R1〜R15のうち1つは、−SO3 −を表す。
R16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−NR17−に置き換わっていてもよい。
R17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。
R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、R21〜R35のうち1つは、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。
R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基あるいは炭素数5〜10の1価の芳香族複素環基を表すか、互いに結合して炭素数2〜10の複素環を形成していてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はフェニル基で置換されていてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR16−に置き換わっていてもよく、該芳香族炭化水素基及び該芳香族複素環基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R16、−OH、−OR16、−NO2、−CH=CH2又は−CH=CHR16で置換されていてもよい。)
(式(3)中、R41〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。)
[3]式(1)において、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −又は−SO3Hを表し、
R1〜R15のうち1つが−SO3 −を表し、かつ少なくとも1つが−SO3Hを表す[1]又は[2]に記載の染料組成物。
[4]式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、
R21〜R35のうち1つが−SO3 −を表し、かつ少なくとも1つが−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す[1]〜[3]のいずれか1つに記載の染料組成物。
[5]式(3)において、R41〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、−R16又は−SO2NHR18を表し、R41〜R55の少なくとも2つが−SO2NHR18を表す[2]〜[4]のいずれか1つに記載の染料組成物。
[6]染料組成物100質量部に対して、式(1)で表される化合物の含有量が1質量部以上35質量部以下であり、
式(2)で表される化合物の含有量が65重量以上99質量部以下である[1]〜[5]のいずれか1つに記載の染料組成物。
[7]染料組成物100質量部に対して、式(1)で表される化合物の含有量が1質量部以上15質量部以下であり、
式(2)で表される化合物の含有量が65質量部以上98質量部以下であり、
式(3)で表される化合物の含有量が1質量部以上20質量部以下である[2]〜[6]のいずれか1つに記載の染料組成物。
[9]さらに顔料(A−2)を含む[8]に記載の着色感光性樹脂組成物。
[10]顔料(A−2)が、C.I.ピグメントブルー15:6を含む顔料である[9]に記載の着色感光性樹脂組成物。
[11]染料組成物(A−1)と、C.I.ピグメントブルー15:6との質量比が3:97〜50:50である[10]に記載の着色感光性樹脂組成物。
[13]上記[8]〜[11]のいずれか1つに記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
[14]フォトリソグラフ法によって形成される[13]に記載のカラーフィルタ。
[16]上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の染料組成物(A−1)及び顔料(A−2)を含む着色組成物。
[17]顔料(A−2)が、C.I.ピグメントブルー15:6を含む顔料である[16]に記載の着色組成物。
[18]染料組成物(A−1)と、C.I.ピグメントブルー15:6との質量比が3:97〜50:50である請求項17に記載の着色組成物。
なお、本明細書では、炭素数によって異なるが、特に断りのない限り、後述する置換基は、いずれの化学構造式においても同様のものが例示される。また、直鎖又は分岐の双方をとることができるものは、そのいずれをも含む。
R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K又は−SO3Hを表し、R1〜R15のうち1つは、−SO3 −を表す。
R16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−NR17−に置き換わっていてもよい。
R17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。
R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、R21〜R35のうち1つは、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。
R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基あるいは炭素数5〜10の1価の芳香族複素環基を表すか、互いに結合して炭素数2〜10の複素環を形成していてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はフェニル基で置換されていてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR16−に置き換わっていてもよく、該芳香族炭化水素基及び該芳香族複素環基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R16、−OH、−OR16、−NO2、−CH=CH2又は−CH=CHR16で置換されていてもよい。)
式(1)及び式(2)は、いずれも各化合物中の+電荷数と−電荷数とが同一である。
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデカニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、tert−ブトキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
アルキル基を有するアリール基としては、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等の他、上述した置換基を任意に組み合わせることができる。
芳香性を有さない複素環としては、
等が挙げられる。なお、上述した環の結合手は、任意の位置及び上に記載した位置のいずれであってもよい。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、上述したアルキル基の他、パーフルオロメチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基としては、上述したアルキル基、特に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
(式(1a)中、
R1’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、
R2’は、それぞれ独立に、水素原子、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K又は−SO3Hを表す。ただし、一方のR2’は、−SO3 −を表す。)
R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3H、−SO3Na、−SO3K、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO3Na、−SO3K又は−SO3Hであることが好ましい。
R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18であることが特に好ましい。
(式(2a)中、
R21’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。
R22’は、それぞれ独立に、水素原子、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、ただし、1つのR22’は、−SO3 −を表し、少なくとも1つのR22’は、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。)
化合物(2−1)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H又は−SO2N(R18)R19を表し、
R21〜R35のうち1つが、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO2NR18R19を表す化合物である。
化合物(2−1)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H又は−SO2N(R18)R19を表し、
R21〜R35のうち1つが、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO2NR18R19を表す化合物であることが好ましい。
R21〜R35のうち1つが、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO2NHR18を表す化合物である。
化合物(2−2)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H又は−SO2NHR18を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO3 −を表し、
R21〜R35のうち1つが、−SO2NHR18を表す化合物であることが好ましい。
R21〜R35のうち少なくとも2つが、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す化合物である。
化合物(2−3)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、
R21〜R35のうち1つが、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち少なくとも2つが、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す化合物であることが好ましい。
(式(3)中、
R41〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。
)
(式(3a)中、
R41’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。)
また、化合物(2)が、好ましくは65質量部以上98質量部以下、より好ましくは70質量部以上95質量部以下である。化合物(3)は、好ましくは1質量部以上20質量部以下、より好ましくは3質量部以上17質量部以下である。さらに、化合物(1)が1質量部以上15質量部以下、化合物(2)が65質量部以上98質量部以下かつ化合物(3)が1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
顔料(A−2)としては、有機顔料、例えば、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料などが挙げられる。なかでも、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:3、15:6から選ばれる少なくとも1つの顔料を含有していることが好ましく、C.I.ピグメントブルー15:6を含有していることが特に好ましい。これらの顔料は、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
有機顔料は、粒径が均一であることが好ましい。顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
顔料分散剤を用いる場合、その使用量は、顔料(A−2)1質量部あたり、好ましくは1質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。顔料分散剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な分散状態の顔料分散液が得られる傾向があるため好ましい。
特に、染料組成物(A−1)と、C.I.ピグメントブルー15:6との質量比が3:97〜50:50であることが好ましい。
染料組成物(A−1)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、0.3〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。
また、顔料(A−2)を含む場合、染料組成物(A−1)と顔料(A−2)との合計量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、0.3〜50質量%、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%である。
さらに、顔料(A−2)がC.I.ピグメントブルー15:6である場合、染料組成物(A−1)とC.I.ピグメントブルー15:6との合計量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、1〜50質量%、好ましくは3〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは10〜25質量%である。
ここで、固形分とは、着色感光性樹脂組成物中の、溶剤を除く成分の合計をいう。
例えば、アルカリ可溶性樹脂(B)は、カルボキシ基を有する構成単位を含む。カルボキシ基を有する構成単位としては、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を有することが好ましい。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(B)を構成する全構成単位中、好ましくは16モル%以上40モル%以下、より好ましくは18モル%以上38モル%以下である。(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の含有量がこの範囲にあると、現像時に、非画素部の溶解性が良好となる。また、現像後の非画素部に残渣が残りにくい傾向がある。
(式(V)中、R54は、上記と同じ意味を表す。)
(式(VI)中、R56は、上記と同じ意味を表す。)
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)のようなアゾ化合物、過酸化ベンゾイルや過酸化−tert−ブチルのような過酸化物などが用いられる。
溶媒は、各モノマーを溶解するものであればよく、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、後述する溶剤(E)として例示した溶剤等が用いられる。
なお、このようにして得られる共重合体の側鎖を、重合性基を有する化合物で変成して、感光性のアルカリ可溶性樹脂(B)とすることもできる。この際、樹脂に重合性基を導入するための触媒を加えてもよい。
触媒としては、例えば、トリスジメチルアミノメチルフェノール等が挙げられる。また、副反応を防ぐための添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、ハイドロキノン等が挙げられる。
[K1]不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物(B1)(以下、単に「(B1)」と記すことがある)と、炭素数2〜4の環状エーテル構造を有する単量体(B2)(以下、単に「(B2)」と記すことがある)とを重合してなる共重合体。
[K2](B1)と(B2)と単量体(B3)とを重合してなる共重合体。ここで、単量体(B3)(以下、単に「(B3)」と記すことがある)は、(B1)及び/又は(B2)と共重合可能な単量体であって、(B1)及び/又は(B2)ではない単量体である。
[K3](B1)と(B3)との共重合体において、(B1)に由来するカルボキシ基の一部を、(B2)に由来する炭素数2〜4の環状エーテル構造と反応させることで得られる共重合体。
[K4](B1)と(B3)との共重合体。
なかでも、少なくとも(B1)と(B2)とを重合してなる共重合体であることが好ましい。
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類;及び
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)等の不飽和ジカルボン酸類の無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基含有ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸等、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
なかでも、アクリル酸、メタクリル酸又は無水マレイン酸等が、共重合反応性及びアルカリ溶解性の点から好ましい。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、例示した化合物、成分、剤等はいずれも単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキシラニル基を有する単量体は、脂肪族オキシラニル基及び脂環式オキシラニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物であることが好ましい。
脂肪族オキシラニル基を有する化合物としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、特開平7−248625号公報に記載の下記の式(VI)で示される化合物等が挙げられる。
(式(VI)中、R61〜R63は、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基及びシクロアルキル基であり、m1は1〜5の整数である。)。
脂環式オキシラニル基を有する単量体としては、例えば、脂肪族単環式オキシラニル基を有する単量体、脂肪族多環式オキシラニル基を有する単量体等が挙げられる。脂肪族単環式オキシラニル基とは、単環性の環式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基をいう。また、脂肪族多環式オキシラニル基とは、多環性の環式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基をいう。これらのオキシラニル基を有する単量体は、脂肪族単環式エポキシ基及び脂肪族多環式エポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有し、かつ不飽和結合を有する化合物であることが好ましく、脂肪族単環式エポキシ基及び脂肪族多環式エポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有し、かつ(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であることがより好ましい。
式(VII)及び式(VIII)において、R71及びR72は、それぞれ独立に、水素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。
X71及びX72は、それぞれ独立に、単結合、−X73−、*−X73−O−X74−、*−X73−S−X74−、*−X73−NH−X74−を表す。X73及びX74は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。*は、Oとの結合手を表す。]
ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基置換アルキル基が挙げられる。
なかでも、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基である。より好ましくは水素原子、メチル基である。
X1及びX2としては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH2−O−(*はOとの結合手を表す)基、*−CH2CH2−O−基が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CH2CH2−O−基が挙げられる。
される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
式(VII’)及び式(VIII’)において、R71’及びR72’は、それぞれ前記R71及びR72と同義である。
)、式(VII−7)、式(VII−9)、式(VII−11)〜式(VII−15)である。より好ましくは式(VII−1)、式(VII−7)、式(VII−9)、式(VII−15)である。
−5)、式(VIII−7)、式(VIII−9)、式(VIII−11)〜式(VIII−15)である。より好ましくは式(VIII−1)、式(VIII−7)、式(VIII−9)、式(VIII−15)
である。
合することができる。混合する場合、その混合比率はモル比で、好ましくは式(VII):式(VIII)で5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
オキセタニル基を有する単量体としては、具体的には、3−メチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン又は3−エチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
テトラヒドロフリル基を有する単量体としては、具体的には、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルエステル類;
N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロオクチルマレイミドなどのN−シクロアルキルマレイミド;
N−アダマンチルマレイミド、N−ノルボルニルマレイミドなどのN−橋架け炭素環式基置換マレイミド;
N−フェニルマレイミドなどのN−アリールマレイミド;
N−ベンジルマレイミドなどのN−アラルキルマレイミド;
なお、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
特に、この重合の際に溶剤として、後述する溶剤を使用することにより、反応後の溶液をそのまま使用することができ、製造工程を簡略化することができる。
(B1)5〜95モル%、より好ましくは10〜90モル%
(B2)5〜95モル%、より好ましくは10〜90モル%。
(B1)2〜40モル%、より好ましくは5〜35モル%
(B2)2〜95モル%、より好ましくは5〜80モル%
(B3)1〜65モル%、より好ましくは1〜60モル%。
まず、(B1)及び(B3)を、上述した方法と同様に共重合させて共重合体を得る。
この場合、各単量体の比率は、該共重合体を構成する単量体の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(B1)5〜50モル%、好ましくは10〜45モル%
(B3)50〜95モル%、好ましくは55〜90モル%。
そのために、引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(B2)、反応触媒及び重合禁止剤等をフラスコ内に入れて、例えば、60〜130℃で、1〜10時間反応を続ける。仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。
この場合の(B2)のモル数は、(B1)のモル数に対して、5〜80モル%が好ましく、より好ましくは10〜75モル%であり、特に好ましくは15〜70モル%である。
反応触媒の使用量は、例えば、(B1)〜(B3)の合計量に対して0.001〜5質量%が好ましい。
重合禁止剤は、例えば、ハイドロキノン等が挙げられる。
重合禁止剤の使用量は、例えば、(B1)〜(B3)の合計量に対して0.001〜5質量%が好ましい。
(B1)2〜40モル%、より好ましくは5〜35モル%
(B2)60〜98モル%、より好ましくは65〜95モル%。
共重合体[K1]〜[K4]の分散度(分子量分布)、つまり[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。
なお、重量平均分子量は、例えば、GPC法によって測定した値であり、具体的には実施例において記載した測定条件により測定されたものなどが挙げられる。
前記の光重合開始剤(D)としては、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。活性ラジカル発生剤は光を照射されることによって活性ラジカルを発生する。また、酸発生剤は光を照射されることによって酸を発生する。
前記の活性ラジカル発生剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物などが挙げられる。
前記のアセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
光重合開始助剤(F)としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げられる。
前記のアミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
溶剤(E)としては、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。
例えば、エステル類(−COO−を含む溶剤)、エステル類以外のエーテル類(−O−を含む溶剤)、エステル類以外のケトン類(−CO−を含む溶剤)、アルコール類、芳香族炭化水素類、アミド類、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等のなかから選択して用いることができる。
これらの溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(商品名:トーレシリコーン;東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタ、塗膜又は着色パターンを形成するために好適に利用することができ、色濃度、明度、コントラスト、感度、解像度、耐熱性等の良好な着色パターン及びカラーフィルタを得ることが可能となる。また、これらのカラーフィルタ又は着色パターンをその構成部品の一部として備える光学フィルム、アレイ基板等、さらに、これらのカラーフィルタ、塗膜又は着色パターン、光学フィルム及び/又はアレイ基板等を具備する表示装置、例えば、公知の液晶表示装置、有機EL装置、固体撮像素子等の種々の着色画像に関連する機器の全てに、公知の態様で、利用することができる。
この場合の塗膜の膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは1〜6μmである。
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液に、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物にさらに塩化チオニル4部を添加して35℃で1.5時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらに、メタノール290部及び酢酸20部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液300部、70℃の脱イオン水1000部、20℃の脱イオン水300部で順に洗浄した。60℃で1日減圧乾燥して染料A1を赤紫色の固体として51部得た。
なお、LC−MSの測定条件は以下の通りである。
カラム;Wakosil II 3C18HG(3μm、3mmφ×150mm) 移動相 A液;0.1%TMAB/水:アセトニトリル(9:1)
B液;0.1%TMAB/水:アセトニトリル(1:9)
グラジエント(B液)
B初期濃度;20%
20%→(30分)→60%→(5分)→100%(10分間保持)
波長;250nm
カラム温度;40度
流量;0.5mL/min
注入量;5μL
装置;HP LC/MSD
イオン化;ESI+
スキャン範囲;100−1500
Fragmentor;120V
DryingGas;350℃
化合物(2−1) 保持時間;16.0〜25.0分
化合物(2−2) 保持時間;25.0〜26.5分
化合物(2−3) 保持時間;26.5〜31.0分
化合物(3) 保持時間;31.0〜41.0分
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物にさらに塩化チオニル4部を添加して35℃で1時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール260部及び酢酸25部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水396部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液300部、70℃の脱イオン水1000部、20℃の脱イオン水300部で順に洗浄した。60℃で1日減圧乾燥して染料A2を赤紫色の固体として65部得た。
合成例1と同様にして、A2に含まれる各化合物の化学同定を行い、含有量を算出した。その結果を表1に示す。
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、及びアセトニトリル220部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル35部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分間反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン69部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール290部及び酢酸16部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液300部、5%塩酸水溶液800部、脱イオン水300部で順に洗浄した後、60℃で1日減圧乾燥して染料A3を赤紫色の固体として44部得た。
合成例例1と同様にして、A3に含まれる各化合物の化学同定を行い、含有量を算出した。結果を表1に示す。
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分間反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。この後、さらに塩化チオニル4部を追加して35℃で1時間反応を続けた。その後、反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。更にメタノール260部及び酢酸25部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水415部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液300部、5%塩酸水溶液800部、脱イオン水300部で順に洗浄した後、60℃で1日減圧乾燥して染料組成物A4を赤紫色の固体として42部得た。
合成例1と同様にして、A4に含まれる各化合物の化学同定を行い、含有量を算出した。結果を表1に示す。
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル41部を滴下した。
滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。その後、反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン33部、次いでトリエチルアミン69部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。更にメタノール290部及び酢酸16部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液150部、20℃脱イオン水200部で順に洗浄した後、60℃で1日減圧乾燥して染料A5を赤紫色の固体として53部得た。
合成例1と同様にして、A5に含まれる各化合物の化学同定を行い、含有量を算出した。結果を表1に示す。
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。この後、さらに塩化チオニル4.1部を添加して35℃で1.5時間反応を続けた。その後、反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン69部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール290部及び酢酸16部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させた。ろ過後に得られた結晶を、50%メタノール水溶液300部、50℃脱イオン水500部、20℃脱イオン水300部で順に洗浄した後、60℃で1日減圧乾燥して染料A6を赤紫色の固体として51部得た。
合成例1と同様にして、A6に含まれる各化合物の化学同定を行い、含有量を算出した。結果を表1に示す。
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、乳酸エチル220部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸84部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)336部及び、乳酸エチル140部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を乳酸エチル95部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、重量平均分子量Mwは、8.0×103、分子量分布は2.5、固形分48%、酸価50mg−KOH/gの樹脂溶液B1を得た。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF
流速 ;1.0mL/min
被検液固型分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
[着色感光性樹脂組成物1の調製]
(A)着色剤;C.I.ピグメントブルー15:6 20部
アクリル系顔料分散剤 5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(A)着色剤;染料A1 3部
(B)樹脂;樹脂溶液B1 65部
(C)光重合性化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 31部
(D)光重合開始剤;N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 9部
(E)溶剤;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 229部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。
2インチ角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色感光性樹脂組成物1をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークした。
冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板とパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。
光照射後、上記塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に23℃で80秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、220℃で20分間ポストベークを行い、塗膜を得た。
放冷後、得られた塗膜の膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定したところ、2.2μmであった。
染料A1を、表2及び表3に示す染料に変更したこと以外は、実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物及び塗膜を得た。
得られたガラス基板上の塗膜を、2枚の偏光板(POLAX−38S;(株)ルケオ製)で挟み込み、コントラスト測定装置(CT−1;壷坂電機(株)製)、輝度計(BM−5A;(株)トプコンテクノハウス製)、光源として冷陰極間F10ランプを用いて、試料の透過光の、平行ニコルでの輝度および直交ニコルでの輝度をにより測定し、平行ニコルでの輝度と、直交ニコルでの輝度との比(平行ニコル/直交ニコル)をコントラストとし、コントラストが6000以上である場合を○とした。結果を表3に示す。
Claims (18)
- 式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物を含む染料組成物。
(式(1)及び式(2)中、
R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K又は−SO3Hを表し、R1〜R15のうち1つは、−SO3 −を表す。
R16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−NR17−に置き換わっていてもよい。
R17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。
R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−CO2H、−CO2R16、−SO3 −、−SO3Na、−SO3K、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、R21〜R35のうち1つは、−SO3 −を表し、R21〜R35のうち少なくとも1つは、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す。
R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基あるいは炭素数5〜10の1価の芳香族複素環基を表すか、互いに結合して炭素数2〜10の複素環を形成していてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はフェニル基で置換されていてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR16−に置き換わっていてもよく、該芳香族炭化水素基及び該芳香族複素環基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R16、−OH、−OR16、−NO2、−CH=CH2又は−CH=CHR16で置換されていてもよい。) - 式(1)において、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −又は−SO3Hを表し、
R1〜R15のうち1つが−SO3 −を表し、かつ少なくとも1つが−SO3Hを表す請求項1又は2に記載の染料組成物。 - 式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO3 −、−SO3H、−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表し、
R21〜R35のうち1つが−SO3 −を表し、かつ少なくとも1つが−SO2N(R18)R19又は−SO2NHR18を表す請求項1〜3のいずれか1つに記載の染料組成物。 - 式(3)において、R41〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、−R16又は−SO2NHR18を表し、R41〜R55の少なくとも2つが−SO2NHR18を表す請求項2〜4のいずれか1つに記載の染料組成物。
- 染料組成物100質量部に対して、式(1)で表される化合物の含有量が1質量部以上35質量部以下であり、
式(2)で表される化合物の含有量が65質量部以上99質量部以下である請求項1〜5のいずれか1つに記載の染料組成物。 - 染料組成物100質量部に対して、式(1)で表される化合物の含有量が1質量部以上15質量部以下であり、
式(2)で表される化合物の含有量が65質量部以上98質量部以下であり、
式(3)で表される化合物の含有量が1質量部以上20質量部以下である請求項2〜6のいずれか1つに記載の染料組成物。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の染料組成物(A−1)、アルカリ可溶性樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含む着色感光性樹脂組成物。
- さらに顔料(A−2)を含む請求項8に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 顔料(A−2)が、C.I.ピグメントブルー15:6を含む顔料である請求項9に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 染料組成物(A−1)と、C.I.ピグメントブルー15:6との質量比が3:97〜50:50である請求項10に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項8〜11のいずれか1つに記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される塗膜。
- 請求項8〜11のいずれか1つに記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
- フォトリソグラフ法によって形成される請求項13に記載のカラーフィルタ。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の染料組成物のカラーフィルタを製造するための使用。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の染料組成物(A−1)及び顔料(A−2)を含む着色組成物。
- 顔料(A−2)が、C.I.ピグメントブルー15:6を含む顔料である請求項16に記載の着色組成物。
- 染料組成物(A−1)と、C.I.ピグメントブルー15:6との質量比が3:97〜50:50である請求項17に記載の着色組成物。
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