JP5516732B2 - 電極材料およびそれを含む電極、電池、ならびに電極材料前駆体の製造方法およびそれを用いた電極材料の製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、前駆体微粒子が重合体による被覆構造を有する電極材料前駆体とリチウム塩を含む他の原料とを溶媒の存在下で混合して混合物を調製すると、通常粉末状である前駆体及び他の原料を溶媒の存在によりペースト状で混合して混合物を調製することになる。そのため、単に粉末どうしを乾式混合するよりも均一に混ぜ合わせることができるようになる。そして、そのようなペースト状で混合した混合物を熱処理すると、活物質微粒子が均質なものとなり、そのような活物質微粒子が炭素成分によって被覆された構造を有するリチウム含有電極材料が得られることが分かった。そのようなリチウム含有電極材料が高い性能を発揮することを見出した。
これらのようにすることで、電池性能に優れた電池を可能とするリチウム含有電極材料を製造できることを見出して、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
本発明はまた、活物質微粒子が炭素成分による被覆構造を有するリチウム含有電極材料の製造方法であって、上記製造方法は、活物質原料とともに酸化重合性モノマーと酸化剤とを必須原料とし、必須原料の濃度を全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対して3〜60質量%とした溶液中で前駆体微粒子を生成させるとともに、上記微粒子に酸化重合性モノマーの重合によって生成する重合体による被覆構造を形成させて電極材料前駆体を製造する工程と、上記電極材料前駆体と融点が400℃以下であるリチウム塩とを必須成分とする混合物を調製した後、上記混合物を熱処理する工程を含むリチウム含有電極材料の製造方法でもある。
以下に本発明を詳述する。
また、活物質を含む限り、その他の成分を含んでいてもよい。
ここで、上記被覆構造(コア・シェル構造)には、コア部がシェル部によって完全に覆われている形態(完全な被覆構造)だけでなく、コア部がシェル部によって覆われていない部分とコア部がシェル部によって覆われている部分とが含まれる形態(部分的な被覆構造)も含まれる。
また、例えば、後述するように、活物質原料、窒素原子を有する酸化重合性モノマー、酸化剤を溶液中で反応させて、活物質前駆体コアのまわりに該酸化重合性モノマーの重合によって生成する窒素含有重合体による被覆構造を形成させた活物質前駆体を製造し、該活物質前駆体とリチウム塩とを含む混合物を熱処理して活物質を製造するような場合には、活物質の含有する窒素原子は大部分が酸化重合性モノマーの有する窒素原子に由来することとなるため、活物質が窒素原子を多く含有するということは、窒素含有重合体を多く含む活物質前駆体が用いられていることを意味する。ここで、活物質前駆体が窒素含有重合体を多く含むように製造されると、活物質中の電池性能を発揮するための有効成分が相対的に減ってしまうことになるため、上述のように活物質を製造する場合には、活物質の窒素原子含有量が高すぎると、その活物質の電池性能の低下に繋がることがある。したがって、活物質の窒素原子含有量は、活物質の総量100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、5質量%以下であり、更に好ましくは、3質量%以下である。
なお、活物質の窒素原子含有量は、後述する実施例において記載される装置及び測定条件により測定することが可能である。
本発明の電極材料が2種以上の活物質を含む場合、そのうちの少なくとも1種が水に対する接触角が30°以下であることが好ましい。より好ましくは、電極材料に含まれる全ての種類の活物質が水に対する接触角が20°以下であることである。
なお、活物質の水に対する接触角は、後述する実施例において記載されている装置及び測定条件により求めることができる。
また、これらの方法を組み合わせて行うことも可能である。なお、後述するように、上記熱処理を窒素雰囲気下で行うことも活物質の窒素原子含有量を高くすることに寄与するものである。
上述した活物質の製造方法においては、活物質に含まれる窒素原子は、活物質を被覆する導電性炭素材料に含まれるものとなるが、本発明においては、活物質に含まれる窒素原子は、活物質を被覆する導電性炭素材料に含まれることが好ましい。活物質がそのような構造であると、活物質の水分散性がより優れたものとなる。そして更には、活物質の水分散性への寄与の観点から、上記窒素原子は導電性炭素材料の表面に存在することがより好ましい。なお、窒素原子が導電性炭素材料の表面に存在するかは、XPS(X線光電子分光)を用いて分析することができる。XPSでの分析により、試料の極表面(数nm)の元素分析が可能であるため、活物質に含まれる窒素原子が活物質を被覆する導電性炭素材料に含まれることが確認できる。
上述したように、上記活物質は、導電性炭素材料により被覆された構造を有するものであるが、導電性炭素材料により被覆された構造を有する活物質は、活物質前駆体微粒子(活物質前駆体コア、前駆体コア)が導電性炭素材料前駆体(重合体)による被覆構造を有する活物質前駆体(単に前駆体ともいう。)と、更に必要な他の材料を混合し、熱処理(焼成)する、又は、通常活物質若しくは活物質前駆体を得るために用いられる方法により得られた活物質若しくは活物質前駆体に対し、導電性炭素材料前駆体(重合体)による被覆構造を形成し、熱処理(焼成)する、ことで製造することができる。
焼成工程においては、活物質微粒子(活物質コア)が生成するとともに、該微粒子の周囲の重合体が炭化し、活物質コアがカーボン被覆(シェル)されたコア・シェル構造を有するものとなる。このように導電性物質であるカーボンで被覆された構造を有する活物質は、電池の電極材料として優れた性能を発揮するものとなり、高い電池性能を発揮する電池の材料として好適に用いることができる。
以降、本発明の電極材料を製造する方法として好ましい方法について説明するが、そのような電極材料の製造方法もまた、本発明である。すなわち、本発明はまた、電極材料前駆体及びリチウム含有電極材料の製造方法に関する発明でもある。また、以降において説明する本発明の電極材料前駆体及びリチウム含有電極材料の製造方法を2つ以上組み合わせた製造方法は、本発明の電極材料前駆体及びリチウム含有電極材料の製造方法の好適な実施形態である。
酸化剤を滴下により反応溶液中に供給する場合、供給は1〜360分かけて行うことが好ましい。より好ましくは、5〜180分である。
このような、活物質原料とともに酸化重合性モノマーと酸化剤とを必須原料とし、反応溶液中に酸化剤を供給しながら前駆体を合成する工程を含む電極材料前駆体の製造方法は、本発明の電極材料の前駆体を製造する方法として好適な方法であり、また、本発明の一つでもある。
なお、酸化剤が三価の鉄の塩を含む化合物であることは、本発明の好適な実施形態の一つである。三価の鉄の塩の中でも、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)がより好ましい。また、三価の鉄の塩以外では、塩化マンガン(III)、ペルオキソ二硫酸アンモニウムが好ましい。
なお、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって製造されるのは、前駆体微粒子に酸化重合性モノマーが重合してできたポリマーが被覆した構造を有する微粒子である。以下においては、このような被覆構造を有する微粒子を、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって製造される前駆体(電極材料前駆体)、又は、単に前駆体(電極材料前駆体)という。また、ポリマーによって被覆される前駆体微粒子を活物質前駆体コア、前駆体コアともいう。
例えば、後述するように、酸化剤として塩化鉄(III)、活物質原料としてリン酸二水素アンモニウムを用いて前駆体微粒子を合成し、これにポリマーによる被覆構造を形成させた場合、前駆体微粒子(前駆体コア)はリン酸鉄(FePO4)となり、リン酸鉄にポリマーが被覆した構造の微粒子が、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって製造される前駆体(電極材料前駆体)である。
酸化剤を溶解させる溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の水溶性アルコール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。より好ましくは、水である。
すなわち、活物質原料がリンを含む化合物であることは、本発明の好適な実施形態の一つである。
すなわち、必須原料の濃度を全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対して3〜60質量%とすることは、本発明の好適な実施形態の一つである。
上記必須原料の濃度としてより好ましくは、前駆体の製造に用いられる全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対して、5〜45質量%であり、更に好ましくは、7〜40質量%である。
なお、ここでいう前駆体の製造に用いられる全ての前駆体原料には、前駆体合成のために用いられる全ての原料が含まれ、後述するように前駆体原料を反応溶液中に供給しながら反応を行う場合には、供給される原料の全ての量が含まれる。すなわち、前駆体の製造に用いられる全ての前駆体原料を含む溶液の総量は、活物質原料、酸化重合性モノマー、酸化剤、溶媒、及び、その他の添加剤(ある場合のみ)の必要量の合計である。
また、必須原料の濃度とは、活物質原料、酸化重合性モノマー及び酸化剤の必要量の合計の、上記溶液に対する質量分率をいう。必須原料が水和物を含む場合には、水和水も含めて合計量を算出することとする。
これらの中でも、アニリン、チオフェン、ピロールが好ましい。より好ましくは、アニリン、ピロールであり、最も好ましくは、アニリンである。
すなわち、酸化重合性モノマーがアニリンであることは、本発明の好適な実施形態の一つである。
なお、「非金属化合物と金属化合物との合計100質量%に対して」との記載は、活物質原料が常に非金属化合物と金属化合物の両方を含むことを意味するものではなく、両方を含む場合には、その合計に対して酸化重合性モノマーの含有量が上記のようであることが好ましいことを意味し、活物質原料が非金属化合物と金属化合物のいずれか一方のみ含む場合には、活物質原料が含む非金属化合物又は金属化合物の100質量%に対して酸化重合性モノマーの含有量が上記のようであることが好ましいことを意味する。
このように、本発明の電極材料前駆体の製造方法が、反応溶液中に酸化剤を供給しつつ、かつ活物質原料及び/又は酸化重合性モノマーを供給しながら前駆体を合成する工程を含むこともまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
なお、上記コア・シェル構造には、コア部がシェル部によって完全に覆われている形態(完全な被覆構造)だけでなく、コア部がシェル部によって覆われていない部分とコア部がシェル部によって覆われている部分とが含まれる形態(部分的な被覆構造)も含まれるが、本発明の電極材料前駆体の製造方法によれば、充分な被覆構造を形成することができ、電極としての優れた特性を発揮する電極活物質の原料となる電極材料前駆体を製造することができる。
活物質原料及び/又は酸化重合性モノマーを滴下により反応溶液中に供給する場合、供給は1〜360分かけて行うことが好ましい。より好ましくは、5〜180分である。
活物質原料や酸化重合性モノマーを溶解させる溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の水溶性アルコール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。より好ましくは、水、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド及びこれらの混合物である。特に好ましくは、水である。
反応溶液に供給される材料の供給開始前の反応溶液中には、反応溶液に供給される材料の供給開始前に反応溶液中に含まれる活物質原料と酸化重合性モノマーの合計100質量%に対して、溶媒が10〜500質量%含まれていることが好ましい。
このような、溶液のpHを0.3以上、3.0以下とする工程を含む電極材料前駆体の製造方法は、本発明の電極材料の前駆体を製造する方法として好適な方法であり、また、本発明の一つでもある。
このように、溶液のpHを0.3〜3.0とする工程を含む電極材料前駆体の製造方法もまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
反応溶液のpHは、活物質原料の種類や組成を変更することや、酸性物質又は塩基性物質を反応溶液に添加することにより調整できる。
また、必須原料が全て混合された時点での溶液のpHを0.3以上、3.0以下とすることもまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
また、反応時間は、10分〜10時間が好ましい。より好ましくは、30分〜6時間である。なお、ここでいう反応時間とは、反応溶液中で前駆体を合成する反応が開始した時点から合成反応の終了までを意味し、酸化剤等を供給するのに要する時間も反応時間に含まれる。
前駆体の微粒子の平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した100個の粒子の一次粒径の平均により表す。
なお、前駆体の微粒子とは、前駆体コアだけでなく、シェル部も含んだ前駆体全体の微粒子を意味する。
次に、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた前駆体を用いて、電極活物質を製造する工程(本発明のリチウム含有電極材料の製造方法)について述べる。
なお、このような被覆構造を有する電極活物質を本発明のリチウム含有電極材料の製造方法によって製造される電極活物質(電極材料)、又は、単に電極活物質(電極材料)という。また、カーボンによって被覆される電極活物質微粒子を活物質微粒子や電極活物質コアともいう。電極活物質微粒子(活物質微粒子、電極活物質コア)は、前駆体微粒子(前駆体コア)と、後述するリチウム源となる化合物とが反応して生成する金属酸化物である。
上記酸化剤として塩化鉄(III)等の鉄系化合物を用いる場合には、リチウム塩として融点が400℃以下の化合物を用いることが好ましい。このようなリチウム塩を用いると、活物質微粒子が均質なものとなると考えられ、これによって、得られる電極活物質が高い性能を発揮するものとなる。これは、酸化剤として塩化鉄(III)等の鉄系化合物を用いる場合、前駆体と鉄系化合物等を含む材料とを焼成する過程において、Fe(III)からFe(II)への還元が行われることになるが、この還元が行われる温度までに溶融し、液状化するリチウム化合物を用いることでFe(III)の還元が行われる際にリチウム塩が容易にFeやその他の活物質原料が含む金属成分の近傍に移動することができ、電極活物質を生成する反応が効率的に行われるためであると考えられる。より好ましくは、融点が400℃以下のリチウム塩の中でも、Feの還元反応に寄与できる炭化水素を分子構造内に持つという観点から、有機酸リチウムが好ましい。
このような、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた前駆体と、融点が400℃以下のリチウム塩、その中でも特に400℃以下の有機酸リチウムとを用いて、電極活物質を製造する方法もまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
更に、例えば、酸化剤として塩化鉄(III)を用いて、電極活物質コアとしてリン酸鉄リチウムを有する電極活物質を製造する場合のように、電極活物質を合成する過程で酸化剤由来の金属成分が還元される場合には、焼成工程において、前駆体微粒子上に炭化水素の被覆構造を形成する重合体が金属成分を還元する還元剤として作用し、焼成工程における電極活物質の生成が促進されることになるが、更に炭化水素成分を含むことで焼成工程における電極活物質の生成をより促進させることができる。
このように、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた前駆体と炭化水素成分とを混合して電極活物質を製造する方法もまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
このような、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた前駆体とリチウム塩を含む他の材料とを溶媒の存在下で混合して電極活物質を製造する方法もまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
前駆体とリチウム塩を含む他の材料とを混合する工程は、これらの材料どうしの接触割合を高めるために、前駆体粉末を粉砕した後、混合する工程であることが好ましい。
このように、溶媒として水及び/又は水系溶媒を用いて、電極活物質を製造する方法もまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
また、焼成時間は、0.5〜24時間であることが好ましい。より好ましくは、1〜18時間である。
また、焼成工程は、異なる温度で多段階に分けて行ってもよく、200〜500℃で0.5〜12時間焼成し、その後、500〜800℃で0.5〜12時間焼成を行うことが好ましい。
上記焼成は、水素や一酸化炭素等の還元性雰囲気下、又は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。
電極活物質の平均一次粒径は5〜1000nmであることが好ましい。電極活物質の微粒子の平均一次粒径が5〜1000nmの電極活物質を電極材料として用いることにより、電池の出力特性等の電気特性を優れたものとすることが可能となる。平均一次粒径は、より好ましくは、10〜800nmであり、更に好ましくは、20〜500nmである。
電極活物質の微粒子の平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した100個の粒子の一次粒径の平均により表す。
なお、電極活物質の微粒子とは、電極活物質コアだけでなく、シェル部も含んだ電極活物質全体の微粒子を意味する。
また電極活物質コアの結晶子径は好ましくは5〜1000nmであり、より好ましくは10〜800nmであり、更に好ましくは20〜500nmである。
電極活物質コアの結晶子径はX線回折により測定することができる。
LiMPO4 (1)
(Mは、1種或いは2種以上の遷移金属を表す)で表される構造を有する化合物である。このような電極活物質は、構造内の酸素原子がリンと結合することで(PO4)3−ポリアニオンを形成しており、酸素が結晶構造中に固定化されるために原理的に燃焼反応が起こらず安全性に優れたものとなることから、中大型電源への用途に用いられる電極材料として特に好ましいものである。この電極材料は、各種電池の電極として好適に用いることができ、電解質を溶解する溶媒として非水溶媒を用いた電池にも好適に用いることができる。
このような上記式(1)で表されるオリビン構造を有する化合物を含むリチウム含有電極材料、及び、当該リチウム含有電極材料を用いた非水電解質電池もまた、本発明の一つである。
また、オリビン構造を有する化合物の導電性を上げたり、高速充放電性能やサイクル特性等の電池特性を上げたりするために少量の金属種を含有しても良い。金属種としてはCu、Ce、Cr、Mo、Nb、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、V、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y及び希土類元素等が挙げられる。少量とはM100質量%に対し、10質量%以下を意味する。
そして、本発明のリチウム含有電極材料の製造方法は、電極材料前駆体と、リチウム塩を含むその他の材料とを反応させる際に、より均一に混ざった状態で反応させることができ、これにより、従来よりも均質なリチウム含有電極材料を製造することができる方法であって、このようにして得られた電極活物質は、優れた特性を発揮するリチウム含有電極材料として好適に用いることができるものである。
このように、本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた電極材料前駆体もまた、本発明の一つである。
更に、このような本発明の電極材料前駆体の製造方法によって得られた電極材料前駆体を用いて得られる電極材料もまた、本発明の一つである。
また、本発明のリチウム含有電極材料の製造方法によって得られたリチウム含有電極材料も、本発明の一つである。
このような(リチウム含有)電極材料は、各種電池の電極として好適に用いることができ、電解質を溶解する溶媒として非水溶媒を用いた電池にも好適に用いることができる。
このような本発明の(リチウム含有)電極材料を用いた非水電解質電池もまた、本発明の一つである。
上記構造中に窒素原子を有する炭化水素成分としては、上述した窒素原子を有するポリマーと同様のものを用いることができる。
上記前駆体との混合に用いることができるアンモニウム塩の種類としては、特に制限されないが、例えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩;酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸アンモニウム塩等が挙げられる。また、これらの有機酸と、第1級〜第4級アンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン等の窒素含有カチオンとの塩化合物を挙げることが出来、これらの1種又は2種以上を用いることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
このように、導電性炭素材料前駆体が構造中に窒素原子を有することもまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
なお、上述した本発明の電極材料前駆体の製造方法及び本発明のリチウム含有電極材料の製造方法によってリチウム含有電極材料を製造する方法を採用し、酸化重合性モノマーとして、フェノール等の構造中に窒素原子を有さないものを用いる場合には、上述したように、得られた活物質前駆体若しくは活物質(電極活物質)の表面で窒素原子を有するモノマーを重合又は重縮合することによって、生成する窒素含有重合体による被覆構造を形成させた活物質を製造し、熱処理して導電性炭素材料により被覆された構造を有する活物質を製造したり、得られた活物質前駆体若しくは活物質(電極活物質)を、窒素原子を有するポリマー溶液に浸漬、乾燥することにより、活物質前駆体又は活物質をポリマーコーティングし、その後熱処理により導電性炭素材料により被覆された構造を有する活物質を製造したりすることによって、活物質が導電性炭素材料により被覆された構造を有し、活物質の総量100質量%に対する窒素原子含有量が0.3質量%以上である電極材料を製造することができる。
すなわち、導電性炭素材料により被覆された構造が、導電性炭素材料前駆体を窒素雰囲気下で焼成することにより形成されることもまた、本発明の好適な実施形態の一つである。
上記導電性カーボンとしては、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、黒鉛等が挙げられる。導電助剤としては、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記分散剤としては、通常分散剤として用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、アニオン性、ノニオン性若しくはカチオン性の界面活性剤、又は、高分子分散剤等の種々の分散剤を用いることができる。分散剤により、活物質及び導電助剤の微粒子化を促進し分散性を向上させることで、より安定し、高性能な電極とすることが可能となる。
分散剤としては、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記水系溶媒とは、水を含む溶媒であり、水を含む限りその他の成分を含んでいてもよい。
[活物質の窒素原子含有量]
活物質に含まれる窒素原子の含有量は、下記装置を用いて下記測定条件により測定した。
装置:窒素酸素同時分析装置 TC400(製品名、LECO社製)
測定条件
キャリアガス;He
検出方法;熱伝導度法
サンプル量;20〜30mg
カプセル;Ni製
電極材料0.5gにイオン交換水20gを加え、20秒間手で浸透し、活物質を部位中に分散させた。所定時間後、目視により分散性を判断した。
評価基準
○:5分間静置後、粒子の沈降が確認されなかった。
△:5分間静置後、粒子の沈降が確認された。
×:1分間静置後、粒子の沈降が確認された。
活物質の水に対する接触角は、下記装置及び測定条件により測定し、下記評価基準により評価した。
装置:接触角計DCA−VZ(商品名、協和界面科学社製)
測定条件:電極材料2gをステンレス板ではさみ、プレス機で10tの圧力を加え、1分間保持する。得られたサンプル上に、2μlの液滴を滴下し、滴下直後に測定する。それぞれ5回ずつ測定を行い、それらの平均値を接触角とする。
評価基準:
○・・・液滴がサンプルにしみこみ測定不可。
△・・・0°<接触角≦30°
×・・・30°<接触角
充放電測定装置ACD−001(アスカ電子社製)を用いて、容量を測定し、コインセル電池による電池評価を行った。
正極:正極活物質とSBR及びCMCを用いて水系スラリーを作成し、アルミ箔の上にアプリケータを用いて電極材料を塗工した。100℃×10分、続いて200℃×60分で乾燥し、更に200℃×30分の熱プレスを行い、厚さ約100μmの膜を作製した。得られた膜を正極として用いた。
負極:Li箔
電解液:1mol/L LiPF6 EC/EMC=1/1(キシダ化学株式会社製)
充放電レート:0.2C
2lのセパラブルフラスコに水637.5mlを仕込み、攪拌しながら50℃まで加温した。次に、温度を50℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内へ、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)510.16gを283.4mlの水に溶解した水溶液の添加を開始すると同時に、リン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)249.23gを414.0mlの水に溶解した水溶液の添加と、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)84.95gの添加を開始した。塩化鉄(III)水溶液の添加開始から終了までの時間は31分であり、リン酸水素二アンモニウム水溶液の添加開始から終了までの時間は30分であり、アニリンの添加開始から終了までの時間は47分であった。アニリンの添加終了後、50℃で2時間、攪拌を継続した。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒子径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(1)を得た。
調製例1で得られた電極材料前駆体(1)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(1)に含まれる100質量部のFePO4に対して46質量部のCH3COOLi、49質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(1)を得た。電極材料(1)の窒素原子含有量は0.62質量%であった。また、得られた電極材料(1)について、その水分散性、接触角、電池性能を評価した。その結果を表1に示す。
実施例1において電極材料前駆体(1)に加えるスクロースの量を、電極材料前駆体(1)に含まれる100質量部のFePO4に対して25質量部、16質量部、10質量部とした以外は実施例1と同様にして電極材料(2)〜(4)を得た。電極材料(2)の窒素原子含有量は0.60質量%であり、電極材料(3)の窒素原子含有量は0.58質量%であり、電極材料(4)の窒素原子含有量は0.49質量%であった。また、電極材料(1)と同様に、電極材料(2)〜(4)の性能を評価した。その結果を表1に示す。
特開2010−40357号公報に従って、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する比較電極材料(1)を得た。電極材料(比較1)の窒素原子含有量は0.24質量%であった。また、電極材料(1)と同様に、電極材料(比較1)の性能を評価した。その結果を表1に示す。
市販のリン酸鉄リチウム(天津STL ENERGY TECHNOLOGY社製リン酸鉄リチウム SLFP−PD60)を用いて評価を行った。窒素原子含有量は0.17質量%であった。また、その性能を電極材料(1)と同様に評価した。その結果を表1に示す。
活物質を、導電性炭素材料により被覆された構造を有するものとし、活物質に含まれる窒素原子の含有量を、活物質の総量100質量%に対して0.3質量%以上とすることにより、そのような活物質を含む電極材料が、水分散性に優れたものとなり、かつ、電池性能に優れた電極を形成することが可能であることが実証された。
なお、上記実施例においては、活物質としてリン酸鉄リチウムが炭素で被覆されコア・シェル構造を取っているものが用いられているが、活物質を導電性炭素材料により被覆された構造とし、活物質に含まれる窒素原子の含有量を特定の範囲とすることによって、そのような活物質を含む電極材料が、水分散性に優れたものとなり、かつ、電池性能に優れた電極を形成することが可能となる機構は、導電性炭素材料により被覆された構造を有し、窒素原子を特定量含有する活物質を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。
[電極材料前駆体の平均一次粒径]
透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した100個の粒子の一次粒径の平均により表した。
[電極活物質コアの結晶子径]
X線回折装置(X’pert Pro MPDシステム、スペクトリス株式会社製)を用いたX線回折により測定した。
3lのセパラブルフラスコにリン酸二水素アンモニウム(関東化学株式会社製)18.34g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)7.14gと水1400mlを仕込み、室温にて攪拌混合した。次に、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)43.10gを700mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、室温で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、3.2質量%であった。攪拌終了後、反応液のpHは1.47であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒子径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(2)を得た。
調製例2で得られた電極材料前駆体(2)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(2)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(5)を得た。電極材料(5)の窒素原子含有量は0.31質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(5)のコア(LiFePO4)の結晶子径は56nmであった。
3lのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)5.26g、リン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)24.29g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)7.14gと水1400mlを仕込み、室温にて攪拌混合した。次に、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)43.10gを700mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、室温で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、3.7質量%であった。攪拌終了後、反応液のpHは3.31であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒子径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(3)を得た。
調製例3で得られた電極材料前駆体(3)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(3)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(6)を得た。電極材料(6)の窒素原子含有量は0.33質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(6)のコア(LiFePO4)の結晶子径は587nmであった。
500mlのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)30.10g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)15.30g、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製、純度99.5%以上)21mlと水200mlを仕込み、室温にて攪拌混合した。次に、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)61.61gを100mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、室温で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、25.0質量%であった。攪拌終了後、反応液のpHは1.53であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒子径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(4)を得た。
調製例4で得られた電極材料前駆体(4)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(4)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(7)を得た。電極材料(7)の窒素原子含有量は0.52質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(7)のコア(LiFePO4)の結晶子径は69nmであった。
500mlのセパラブルフラスコにリン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)46.29g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)15.30g、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製、純度99.5%以上)21mlと水200mlを仕込み、室温にて攪拌混合した。次に、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)61.61gを100mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、室温で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、27.7質量%であった。攪拌終了後、反応液のpHは3.12であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒子径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(5)を得た。
調製例5で得られた電極材料前駆体(5)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(5)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(8)を得た。電極材料(8)の窒素原子含有量は0.60質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(8)のコア(LiFePO4)の結晶子径は355nmであった。
バインダーとしてのPVdF、導電助剤、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリジノン及び上記で得られた電極材料(5)を混合することにより、正極組成物(5)を得た。得られた正極組成物をアルミ箔の上に塗工し、正極膜(5)を作成した。
また、電極材料(5)の代わりに、それぞれ電極材料(6)〜(8)を用いた以外は、上記と同様にして正極組成物(6)〜(8)を調製し、正極膜(6)〜(8)を作製した。
作製した正極膜(5)〜(8)について、充放電測定装置ACD−001(アスカ電子社製)を用いて、コインセル(CR2032)の電池評価を行った。結果を表2に示す。
正極:作成した正極膜
負極:Li箔
電解液:1mol%/L LiPF6 EC/EMC=1/1(キシダ化学社製)
セパレーター:多孔質ポリプロピレン膜
充放電条件:0.2C
カットオフ電圧:2.0−4.0V
評価温度:30℃
500mlのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)48.16g、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製、純度99.5%以上)40mlと水160mlを仕込み、40℃にて攪拌混合した。次に、温度を40℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内へ、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)98.58gを80mlの水に溶解した水溶液の添加を開始した。塩化鉄(III)水溶液の全体積の1/2が添加された時点から、塩化鉄(III)水溶液の添加は続けたままで、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)16.41gの添加を開始した。塩化鉄(III)水溶液の添加開始から終了までの時間は60分であり、アニリンの添加開始から終了までの時間は20分であった。塩化鉄(III)水溶液の添加が終了した後、40℃で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、36.8質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(6)を得た。
500mlのセパラブルフラスコにアニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)24.62gと水60mlを仕込み、50℃にて攪拌混合した。次に、温度を50℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内へ、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)147.87gを80mlの水に溶解した水溶液の添加を開始すると同時に、リン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)36.12g及びリン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)55.56gを120mlの水に溶解した水溶液の添加を開始した。塩化鉄(III)水溶液の添加開始から終了までの時間は60分であり、リン酸塩水溶液の添加開始から終了までの時間は40分であった。塩化鉄(III)水溶液の添加終了後、50℃で3時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、50.4質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(7)を得た。
500mlのセパラブルフラスコに水60mlを仕込み、攪拌しながら50℃まで加温した。次に、温度を50℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内へ、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)147.87gを80mlの水に溶解した水溶液の添加を開始すると同時に、リン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)36.12g及びリン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)55.56gを120mlの水に溶解した水溶液の添加と、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)30.78gの添加を開始した。塩化鉄(III)水溶液、リン酸塩水溶液及びアニリンの添加開始から終了までの時間は、いずれも60分であった。塩化鉄(III)水溶液の添加終了後、50℃で2時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、50.9質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(8)を得た。
調製例6〜8で得られた電極材料前駆体(6)〜(8)を、それぞれ乳鉢に入れ、各電極材料前駆体に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアであるLiFePO4が炭素で被覆された構造を有する電極材料(9)〜(11)を得た。電極材料(9)の窒素原子含有量は0.58質量%であり、電極材料(10)の窒素原子含有量は0.78質量%であり、電極材料(11)の窒素原子含有量は0.75質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(9)のコア(LiFePO4)の結晶子径は58nmであり、電極材料(10)のコア(LiFePO4)の結晶子径は67nmであり、電極材料(11)のコア(LiFePO4)の結晶子径は63nmであった。
500mlのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)48.16g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)16.41g、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製、純度99.5%以上)40mlと水160mlを仕込み、40℃にて攪拌混合した。次に、温度を40℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコに、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)98.58gを80mlの水に溶解した水溶液を60分かけて添加し、更に、40℃で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、36.8質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(9)を得た。
500mlのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)36.12g、リン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)55.56g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)24.62gと水180mlを仕込み、40℃にて攪拌混合した。次に、温度を40℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコに、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)147.87gを80mlの水に溶解した水溶液を60分かけて添加し、更に、50℃で3時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、50.4質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(10)を得た。
調製例9〜10で得られた電極材料前駆体(9)〜(10)を、それぞれ乳鉢に入れ、各電極材料前駆体に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアであるLiFePO4が炭素で被覆された構造を有する電極材料(12)〜(13)を得た。電極材料(12)の窒素原子含有量は0.57質量%であり、電極材料(13)の窒素原子含有量は0.74質量%であった。また、X線回折により測定した電極材料(12)のコア(LiFePO4)の結晶子径は55nmであり、電極材料(13)のコア(LiFePO4)の結晶子径は63nmであった。
500mlのセパラブルフラスコに塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)147.87gと水140mlを仕込み、50℃にて攪拌混合した。次に、温度を50℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内へ、リン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)36.12gおよびリン酸三アンモニウム3水和物(キシダ化学株式会社製)55.56gを120mlの水に溶解した水溶液の添加を開始すると同時に、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)30.78gの添加を開始した。リン酸塩水溶液およびアニリンの添加を開始してから、フラスコ内の溶液が徐々に増粘していき、添加が終了した時点では完全に溶液がゲル化して、攪拌の継続が困難な状態となった。リン酸塩水溶液およびアニリンの添加開始から終了までの時間は、いずれも60分であった。
バインダーとしてのPVdF、導電助剤、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリジノン及び上記で得られた電極材料(9)を混合することにより、正極組成物(9)を得た。得られた正極組成物(9)をアルミ箔の上に塗工し、正極膜(9)を作成した。
また、電極材料(9)の代わりに、それぞれ電極材料(10)〜(13)を用いた以外は、上記と同様にして正極組成物(10)〜(13)を調製し、正極膜(10)〜(13)を作製した。
作製した正極膜(9)〜(13)について、上述した正極膜(5)について行った充放電試験と同様の試験を行い、電池評価を行った。結果を表3に示す。
3lのセパラブルフラスコにリン酸二水素アンモニウム(関東化学株式会社製)18.34g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)7.14gと水1400mlを仕込み、40℃にて攪拌混合した。次に、温度を40℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)43.10gを700mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、40℃で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、3.2質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均一次粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(11)を得た。
上記調製例11で得られた電極材料前駆体(11)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(11)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化して、ペースト状の混合物を得た。このペースト状の混合物に含まれる水分量は、前駆体(11)とCH3COOLiとの合計の27.5質量%であった。
続いて、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(14)を得た。電極材料(14)の窒素原子含有量は0.34質量%であった。また、X線回折によって測定した電極材料(14)のコア(LiFePO4)の結晶子径は47nmであった。
上記調製例11で得られた電極材料前駆体(11)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(11)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロースを加えて混合し、均一化して、粉末状の混合物を得た。
続いて、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(15)を得た。電極材料(15)の窒素原子含有量は0.33質量%であった。また、X線回折によって測定した電極材料(15)のコア(LiFePO4)の結晶子径は133nmであった。
500mlのセパラブルフラスコにリン酸水素二アンモニウム(関東化学株式会社製)30.10g、アニリン(キシダ化学株式会社製、純度99.5%以上)10.20g、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製、純度99.5%以上)21mlと水200mlを仕込み、60℃にて攪拌混合した。次に、温度を60℃に保持したまま、攪拌を維持した状態で、上記セパラブルフラスコ内に、塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)61.61gを100mlの水に溶解した水溶液を30分かけて添加し、更に、60℃で5時間、攪拌を継続した。このときの、全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対する必須原料の濃度は、24.1質量%であった。
上記攪拌終了後の液を遠心分離することにより、上澄みを除去し、得られた沈殿物(ペースト)に水を加えて再分散し、再度遠心分離を行うことによる洗浄操作を2回行った。洗浄操作後に得られた沈殿物を、減圧下、50℃で15時間乾燥することによって、平均一次粒径が100nm以下でありFePO4(コア)がポリアニリン(シェル)で被覆された電極材料前駆体(12)を得た。
上記調製例12で得られた電極材料前駆体(12)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(12)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLi(融点:286℃)、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。
次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(16)を得た。電極材料(16)の窒素原子含有量は0.54質量%であった。また、X線回折によって測定した電極材料(16)のコア(LiFePO4)の結晶子径は61nmであった。
上記調製例12で得られた電極材料前駆体(12)を乳鉢に入れ、電極材料前駆体(12)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOH、FePO4に対して1/2モル量のLi2CO3、100質量部のFePO4に対して36質量部のスクロース及び適量の水を加えて混合し、均一化した。
次に、混合物を減圧下、50℃で乾燥させた後、焼成炉に入れた。焼成炉内に窒素を流通させながら、室温から400℃まで40分で昇温した。温度が400℃に到達してから3時間保持して、水や揮発性の有機物を除去した。続いて、400℃から700℃まで30分で昇温した。更に、温度が700℃に到達してから5時間保持した後、室温まで冷却して、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(17)を得た。電極材料(17)の窒素原子含有量は0.53質量%であった。また、X線回折によって測定した電極材料(17)のコア(LiFePO4)の結晶子径は70nmであった。
実施例16における電極材料前駆体(12)に含まれるFePO4と等モルのCH3COOLiの代わりに、電極材料前駆体(12)に含まれるFePO4に対して1/2モル量のLi2CO3(融点:723℃)を用いた以外は、実施例16と同様にして、活物質コアがLiFePO4であり炭素で被覆されたコア・シェル構造を有する電極材料(18)を得た。電極材料(18)の窒素原子含有量は0.53質量%であった。また、X線回折によって測定した電極材料(18)のコア(LiFePO4)の結晶子径は96nmであった。
N−メチル−2−ピロリジノン 40gに、PVdF(アルケマ社製 Kynar HSV−900)0.6gを加えて均一溶液にした後、ケッチェンブラック EC−300J(ライオン社製)を1.0g、上記で得られた電極材料(14)を18.0gの順番で加えて分散し、正極組成物(14)を得た。得られた正極組成物をアルミ箔の上にアプリケータを用いて塗工した。100℃で10分、続いて200℃で60分乾燥し、更に200℃で30分熱プレスを行い、約40μmの正極膜(14)を作製した。
また、電極材料(14)の代わりに、それぞれ電極材料(15)〜(18)を用いた以外は、上記と同様にして、正極組成物(15)〜(18)を調製し、正極膜(15)〜(18)を作製した。
作製した正極膜(14)〜(18)について、充放電測定装置ACD−001(アスカ電子社製)を用いて、コインセル(CR2032)の電池評価を行った。結果を表4に示す。
正極:作成した正極膜
負極:Li箔
電解液:1mol%/L LiPF6 EC/EMC=1/1(キシダ化学社製)
セパレーター:多孔質ポリプロピレン膜 セルガード2500(セルガード社製)
充放電条件:0.2C
カットオフ電圧:2.5−4.0V
評価温度:30℃
電極材料(14)を用いて作製した正極膜は、電極材料(15)を用いて作製した正極膜と比較して、電池の正極としてより優れた性能を発揮することが確認された。このことから、電極材料前駆体とリチウム塩を含む他の原料とを混合して混合物を調製する際に、単に粉末どうしを乾式混合するよりも、溶媒の存在下にペースト状で混合することによって、得られるリチウム含有電極材料がより高い性能を発揮することができるようになることが実証された。
また、電極材料(16)及び(17)を用いて作製した正極膜はいずれも、電極材料(18)を用いて作製した正極膜と比較して、電池の正極としてより優れた性能を発揮することが確認された。このことから、前駆体コアがリン酸鉄(III)等の三価の鉄化合物である場合に、リチウム塩として融点が400℃以下であるリチウム塩を用いることによって、得られるリチウム含有電極材料がより高い性能を発揮することができるようになることが実証された。
これらの結果から、本発明のリチウム含有電極材料の製造方法によって得られたリチウム含有電極材料は、優れた性能を発揮する電極の材料としてより好適に用いることができることが確認された。
Claims (9)
- 活物質を含むリチウムイオン電池用電極材料であって、
該活物質は、
LiMPO 4
(Mは、Fe、Co、Mn、Niから選ばれる1種又は2種以上の金属を表す。)で表される化合物を含み、導電性炭素材料により被覆された構造を有し、活物質の総量100質量%に対する窒素原子含有量が0.3質量%以上であることを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料。 - 前記導電性炭素材料により被覆された構造は、導電性炭素材料前駆体を窒素雰囲気下で焼成することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池用電極材料。
- 前記導電性炭素材料前駆体は、構造中に窒素原子を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用電極材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極材料を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極。
- 請求項4に記載のリチウムイオン電池用電極を用いることを特徴とするリチウムイオン電池。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極材料を製造する方法であって、
該製造方法は、活物質原料を含む溶液中で前駆体微粒子を生成させるとともに、該微粒子にモノマーの重合によって生成する重合体による被覆構造を形成させて電極材料前駆体を製造する工程を含み、
該製造工程は、活物質原料とともに酸化重合性モノマーと酸化剤とを必須原料とし、溶液のpHを0.3以上、3.0以下とする工程を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極材料を製造する方法であって、
該製造方法は、活物質原料を含む溶液中で前駆体微粒子を生成させるとともに、該微粒子にモノマーの重合によって生成する重合体による被覆構造を形成させて電極材料前駆体を製造する工程を含み、
該製造工程は、活物質原料とともに酸化重合性モノマーと酸化剤とを必須原料とし、反応溶液中に酸化剤を供給しつつ、かつ活物質原料及び/又は酸化重合性モノマーを供給しながら前駆体を合成する工程を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極材料を製造する方法であって、
該製造方法は、活物質微粒子が炭素成分による被覆構造を有するリチウム含有電極材料を製造する方法であり、
該製造方法は、前駆体微粒子が重合体による被覆構造を有する電極材料前駆体とリチウム塩とを必須成分とし、溶媒の存在下で該必須成分を含む混合物を調製した後、該混合物を熱処理する工程を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極材料を製造する方法であって、
該製造方法は、活物質微粒子が炭素成分による被覆構造を有するリチウム含有電極材料を製造する方法であり、
該製造方法は、活物質原料とともに酸化重合性モノマーと酸化剤とを必須原料とし、必須原料の濃度を全ての前駆体原料を含む溶液100質量%に対して3〜60質量%とした溶液中で前駆体微粒子を生成させるとともに、該微粒子に酸化重合性モノマーの重合によって生成する重合体による被覆構造を形成させて電極材料前駆体を製造する工程と、該電極材料前駆体と融点が400℃以下であるリチウム塩とを必須成分とする混合物を調製した後、該混合物を熱処理する工程を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料の製造方法。
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