JP2009146773A - オリビン型リチウム鉄リン複合酸化物およびその製造方法 - Google Patents

オリビン型リチウム鉄リン複合酸化物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大きなパワーを発現できる非水電解質二次電池用電極活物質であるオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ヘキソース単位を少なくとも2個有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上のいずれかを満たす糖類由来の電子伝導性炭素質層、またはカラメル類由来の電子伝導性炭素質層で、粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙、が被覆されることを特徴とするオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用電極活物質として好適である、電子伝導性炭素質層で被覆されたオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物、該複合酸化物を汎用で安価な原子価数3の鉄化合物から製造する方法、該粒複合酸化物を用いた電極、および該電極を用いたリチウム二次電池に関する。
携帯電話機などのモバイル機器用エネルギー源として高出力で高エネルギー密度のリチウムイオン二次電池が認知され、従来のアルカリ二次電池やニッケル水素電池と急速に置き換えられてきた。その一方、中型・大型電池のリチウムイオン二次電池は環境問題・エネルギー問題の深刻化を緩和できる一つの解答として期待されているが、安全性に関する不安が解消されないままで進行していない。
安全で安価な正極活物質材料としては、これまでにもMn系やFe系を中心とした検討が進められてきた。特にスピネル型構造を有するLiMn4は精力的に検討された材料ではあったが、高温貯蔵時の安定性が乏しいといった欠点を克服できず、本格的な実用化には至っていない。層状岩塩構造を有するLiFeOも長年に亘って検討されてきたが、未だ満足な電気化学特性を発現できない状況にある。
これに対し、特許文献1によって提案されたオリビン型構造を有するLiFePO4は、安全性にかかわる正極活物質中の酸素が全てリンと共有結合して強固に固定されていることから、極めて安全で、安定性に優れた正極活物質であると期待された。しかしながらその電気化学特性は、理論量の高々70%しか発現できないといった課題を有するものであった(非特許文献1参照)。
上記のLiFePO4が抱える課題は、LiFePO4結晶が乏しい電子伝導性しか持たないことである。そのため、リチウムの結晶内への挿入と結晶からの脱離が進行し難いうえに結晶内での拡散が遅く、スムースに充放電を繰り返すことができなかった。また、LiFePO4が2価の鉄の化合物であることから、その原料に2価の鉄化合物を安易に用いたが、取り扱い容易な2価の鉄化合物は限られているので、汎用性が乏しく高価である。
上記の課題を克服するための一つの対策は活物質の微粒子化である(非特許文献2参照)。微粒子化により電荷移動反応に寄与できる表面を増やせるので、結晶中の電子移動距離を短縮できる。非特許文献2には、粒径10μm以下の粒子を含有するLiFePO4を調製して放電容量160mAh/gを達成したことが報告されている。しかし、これは2価の鉄化合物であって極めて高価な酢酸鉄を原料とし、焼結粒子を多発させたものであり、負荷特性の発現し難いものであった。
活物質粒子表面に導電性コーティングを施して粒子表面と電極コンポジットの導電性を高めることによっても電気化学特性が改善されることが報告されている。電極コンポジットの導電助剤として使用される炭素質材料を、粒子の導電性コーティングに用いることも有効である。非特許文献3には、フェノール樹脂由来カーボンと原料の混合物を焼成して得たLiFePO4を用いることにより、高負荷時においても高い放電容量を発現できることが報告されている。しかし、この場合も、鉄源としては高価な2価の鉄化合物である酢酸鉄が使用されている。
特許文献2には、平均粒径0.2〜5μmのLiFePO4粒子に炭素物質微粒子を複合化させる方法が提案されている。しかし、この方法で得られた活物質を用いて組まれた電池の初期放電容量は、2価の鉄化合物である蓚酸鉄を鉄源としているにもかかわらず、88mAh/gと低い特性しか発現できない。これは取り扱い困難な微細粒子の電池性能を、うまく引き出せなかったためと推察される。
結晶自体の導電性を高めて活物質の電気化学特性を改善しようとする試みも検討されている。非特許文献4には、NbやZr等を1モル%ドープすることによりLiFePOの電子伝導性を8桁高められ、高負荷特性に優れた電池性能を発現できることが報告されている。しかし、これらも2価の鉄化合物である蓚酸鉄を鉄源として検討されたものであって、経済的には実用性が乏しい。
一方、汎用性が高く、安価な鉄化合物を用いてLiFePO4を合成する試みも検討されている。非特許文献5には、容易に入手できて安価な3価の鉄の化合物であるFeを鉄源に、炭素質材料を3価の鉄から2価の鉄に還元するための還元剤に用いて合成した、LiFe0.9Mg0.1POは、良好な電池性能を発現することが報告されている。しかし、その報告にあるLiFe0.9Mg0.1POのXRDプロファイルは未反応酸化鉄の回折ピークを残すもので、反応が完結していないことを示している。
上記のように従来も良好な電池性能を発現するLiFePOが製造されてはいるが、それらは2価の鉄化合物を原料とした製造方法によるものであって、安価なLiFePOを豊富に安定して供給しようとする点からは、実用的ではない。
他方、安価で取り扱い勝手が良く、容易に入手可能な鉄化合物としては酸化鉄が有利であるため、酸化鉄を鉄源としてLiFePOを合成する手法も従来から知られている。しかしながら、反応を完結させることができず、高負荷特性を大きく低下させてしまうことから実用に供されなかった。
また、上記従来技術の欠点を克服しようとする試みも種々提案されている。特許文献3には鉄粉を鉄源とし、リン酸に溶解させて製造する方法が提案されている。しかしながら鉄はリン酸には溶解し難く、過剰の酸を用いて溶解させても、酸化状態の異なる複数種類のリン酸鉄化合物の混合溶液となってしまう。このような手法では均質なLiFePOの製造は困難であり、放電容量も低い。
特許文献4は、水溶性の原料化合物を用い、原料混合物水溶液を焼成温度に加熱した炉に噴霧して製造しようとしたものである。鉄源としては水溶性で安価な塩化鉄を用い、微細な一次粒子を形成できている。しかし、このような手法で製造されたLiFePO中には多量の塩素が残ってしまい、このまま正極材料として電池に組み込むことは困難であった。
先に、本発明者は、汎用で安価な鉄化合物である価数IIIの酸化鉄を鉄源とし、良好な電池特性を発現できるLiFePOの製造方法を提案した。即ち、特許文献5、特許文献6および特許文献7の方法によれば、原料混合物と電子伝導性炭素質あるいは電子伝導性炭素を形成し得る前駆体物質の水性分散液を微細化処理して均質混合した後、噴霧乾燥して凝集粒子を形成することにより、初期放電容量および負荷特性に優れたLiFePOを製造できる。しかしながら瞬時のハイパワーを求められる使用に当たっては、もう一段の改良が求められた。
LiFePO粒子表面の電子伝導性を高めるために、前述の如く炭素質の導電材で表面コートする手法が提案されている。しかし本質的に疎水性の強い炭素材料を水系媒体に分散させるのは困難である。特許文献7ではホウ素固溶の親水性アセチレンブラックを用いてかかる課題の解決を図ったが、微細なLiFePOの一次粒子表面の全体に炭素コートを行き渡らせるためには十分ではなかった。
導電性炭素を形成し得る前駆体であるショ糖は、水溶性であり、微細なLiFePO一次粒子表面全体に行き渡って、導電性炭素の表面コート層が形成できると期待された。しかしながらショ糖は、通常、噴霧乾燥で乾燥粉を調製することが困難である。LiFePO製造用原料混合物分散液中にショ糖が添加されると、原料混合物自体の噴霧乾燥も困難となる。特許文献5および特許文献6では、噴霧の入り口温度を設備能力上限の225℃に高めて初めて乾燥できたもので、微量ではあるが副生成物を伴い、特にパワーを求められる用途向けには特性不十分であった。
特許第3319258号公報 特開2003−36889号公報 再公表04−36671号公報 特開2006−261061号公報 WO2005/095273号公報 特開2006−347805号公報 特開2007−22894号公報 J. Electrochem. Soc. 144,1188(1997) J. Electrochem. Soc. 148,A224(2001) Electrochem. Solid-State Lett. 4,A170(2001) Nature Mater. 2, 123(2002) Electrochem. Solid-State Lett. 6,A53(2003)
本発明は、前記従来技術の難点を克服し、大きなパワーを発現でき、信頼性の高い安全性と長寿命を達成できる非水電解質二次電池用電極活物質であるオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物、および汎用で安価な鉄化合物である、原子価数3の鉄化合物が使用できるその新規な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究を進め、本発明に至った。すなわち、本発明は、次の要旨とする。
[1]ヘキソース単位を少なくとも2個有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上のいずれかを満たす糖類由来の電子伝導性炭素質層、またはカラメル類由来の電子伝導性炭素質層で、粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙、が被覆されることを特徴とするオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
[2]前記糖類が、オリゴ糖類、デキストリン類、水溶性食物繊維および水溶性のセルロース分解物からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記[1]に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
[3]オリビン型リチウム鉄リン複合酸化物が、亜鉛、アルミニウム、硫黄、インジウム、カドミウム、ガリウム、カルシウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、錫、ストロンチウム、セリウム、タングステン、タンタル、チタン、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、バナジウム、バリウム、ビスマス、フッ素、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、マンガンおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含有する、前記[1]または[2]に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
[4]電子伝導性炭素質層で、粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙、が被覆されるオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法であって、ヘキソース単位を少なくとも2個有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上のいずれかを満たす糖類、またはカラメル類と、原子価数3の鉄を含む鉄化合物と、を含有する活物質原料の水溶液もしくは水性分散液を噴霧乾燥して粉体を得、次いで該粉体を300〜1150℃で熱処理してオリビン型LiFePOを得ることを特徴とするオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
[5]前記糖類が、オリゴ糖類、デキストリン類、水溶性食物繊維、および水溶性のセルロース分解物からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記[4]に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
[6]前記活物質原料の水溶液もしくは水性分散液が、亜鉛、アルミニウム、硫黄、インジウム、カドミウム、ガリウム、カルシウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、錫、ストロンチウム、セリウム、タングステン、タンタル、チタン、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、バナジウム、バリウム、ビスマス、フッ素、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、マンガンおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含有する化合物を含有する、前記[4]または[5]に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
[7]前記水性分散液が、水不溶成分の大きさが50%体積累積径(D50)で1.0μm以下である前記[4]〜[6]のいずれかに記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
[8]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物を含有する非水電解質二次電池用電極活物質。
[9]前記[8]に記載の非水電解質二次電池用電極活物質を用いたリチウム二次電池用電極。
[10]前記[9]に記載の電極を用いたリチウム二次電池。
本発明の製造方法によれば、導電性炭素質形成のための前駆体化合物として、本質的に疎水性である炭素質化合物の代わりに、水溶性である特定の糖類または、カラメル類を用いている。これにより、微細な、もしくは溶解した活物質原料と、溶解した導電性炭素質前駆体化合物と、の混合水溶液または混合水性分散液を形成することが可能であるので、原料成分の均質な混合に加えて原料成分と導電性炭素質前駆体との均質な混合が実現できる。
本発明の原料混合物水溶液または原料混合物水性分散液からは、汎用の噴霧乾燥法により乾燥粉を調製することが可能であり、活物質原料と導電性炭素前駆体が均質に分布した原料混合物粒子を、50%体積累積径(以下、D50とも表現する。)2〜100μmの範囲で制御して調製することができる。この原料混合物粒子を熱処理する等により、本発明の電子伝導性炭素質層で被覆されたオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物が製造できる。このとき、前駆体化合物は炭化しながら近接する3価の鉄を2価の鉄にほぼ定量的に還元し、かつ2価を保持するように作用してLiFePOの合成反応を遂行すると共に、再酸化等の好ましくない副反応を防止するように機能する。こうして製造されるオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物は、焼成あるいは熱処理前の粒径分布の多くの特徴を維持するように作用して、一次粒子および二次粒子の過剰な焼結を防止するように機能する。
また、本発明の製造方法で得られる電子伝導性炭素質層で被覆されたオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物は、微細に均質混合できる一方で、過剰な焼結の進行を防止でき、微小な小粒子表面および小粒子間の間隙に電子伝導性炭素質層を形成できるうえ、小粒子が複数個集合した凝集粒子表面にも電子伝導性炭素質層を形成できる。このような形態が反映された電子伝導性炭素質層で被覆された本発明のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物は、界面電荷移動反応をスムースに進行させ、優れた電池特性を発現する。すなわち、電極コンポジット層の奥深くの活物質も、凝集粒子内部の活物質も、コンポジット表層にある活物質表面に遅れることなく電気化学反応を遂行でき、大電流を流すことができてパワーが取れ、しかも電池の信頼性の高い安全性と長寿命を達成できる。
本発明の製造方法では、2価の鉄化合物であるLiFePOの合成を、広範に存在して容易に入手可能な3価の鉄を含有する原料からでも製造でき、活物質粒子の表面、または複数の小粒子が集合してなる凝集粒子では、凝集粒子を構成している小粒子の小粒子間界面および小粒子間の間隙にも電子伝導性炭素質層が施され、電子伝導パスのネットワークが形成されるもので、高性能な電池特性の発現と安価な正極活物質の製造を両立できる。
したがって、本発明の製造方法に使用可能な鉄原料としては特に限定されることなく、広範囲な鉄化合物の中から選択して用いることができる。入手と取り扱いが容易で、しかも安価であることから、本発明には3価の鉄を含む化合物である酸化鉄を鉄原料成分として用いるのが好ましい。酸化鉄としては、Fe、FeあるいはFeOOH等が好適に用いられる。異方性の強い針状酸化鉄も好適に用いられる。
本発明に用いられるリチウム化合物としてはリチウムを含有するものであればいずれも使用可能である。しかし、取り扱い容易な点からリチウムの酸化物、水酸化物、塩類、またはこれら化合物2種以上の混合物等が好ましい。
本発明に用いられるリン化合物も特に限定されるものではないが、リン酸化合物が好ましい。リン酸化合物としては、入手し易く取り扱いが容易なことから、リン酸、リン酸鉄、リン酸リチウム、リン酸ニ水素リチウム、リン酸アンモニウム類、リン酸トリエチルやリン酸2−エチルへキシルジフェニルなどのリン酸エステル類が例示でき、いずれも好ましく使用できる。
LiFePO類の合成は既存のさまざまな方法で行うことが可能であり、本発明の方法はそれらのいずれの方法であっても好適に用いることができる。しかしながら、3価の鉄を含有する鉄化合物を原料にしてLiFePOの合成を完結させるため、および微細な粒子間の間隙にまで電子伝導性炭素質層のネットワークを張り巡らせるためには、原料成分を均質に分散混合させることができる製造方法を採用することが好ましい。したがって、上記LiFePOを合成するための原料および上記特定の糖類またはカラメル類は、微細化処理され、あるいは分散媒に溶解される等により、分散液とされて均質に分散混合された後、噴霧乾燥して原料混合物粒子が調製される手法を用いるのが好ましい。
リチウム鉄リン複合酸化物を製造するための固体原料の微細化処理は、原料成分と分散媒から形成された分散液にて行うのが、散逸を防止しながら効率良い微細化が可能である点で好ましい。分散液の分散媒は原料成分を溶解する溶媒であってもよい。分散媒としては、水性系、ハイドロカーボン系、またはハロゲン化カーボン系のいずれも使用可能である。なかでも、取り扱い容易で安価であることから、水性系分散媒が特に好ましい。
リチウム鉄リン複合酸化物を製造するための固体原料を、原料混合物分散液として微細化することも可能である。また原料成分を単独で、あるいは2種以上の原料成分を同時に微細化処理することができる。微細化処理された原料成分は、他の原料成分や本発明の電子伝導性炭素質層を形成するための前駆体物質と均一に混合される。本発明において、微細化処理の工程と混合の工程はそれぞれ独立に行うことも可能であるが、ほぼ同時に2つの処理を1つの工程で行うこともできる。ただし、原料成分と特定の糖類もしくはカラメル類の組み合わせによっては微細化処理中に好ましくない副反応を起こすものもあり、それぞれ逐次に微細化と混合を行う方が好ましい場合もある。特に鉄原料としてFeOOHを用いる場合は、FeOOHを微細化した後に特定の糖類またはカラメル類と混合するのが、副反応を防止できることから好ましい。
本発明において、リチウム鉄リン複合酸化物を製造するための固体原料を上記分散液の形態で微細化処理する方法は、分散液にせん断力を加えるなどの手段がいずれも使用可能である。なかでも、効率よく微細化できて異物の混入を低く制御できる点で、分散液を、回転速度の大きく異なる2つのローター間、2つのディスク間、あるいはローターとステーター間に通して微細化する方法;ノズルから高圧で噴射し、相互に衝突させるか、または遮蔽物に衝突させて微細化する方法;分散液中にキャビテーションを起こして微細化する方法;ビーズミル、遊星ボールミル、もしくはボールミルといった方法;を用いるのが好ましい。固体原料の分散液中における好ましい粒子径は電極構成や電解液系にもよるが、D50が1μm以下であるのが均質な合成反応を遂行できることから好ましい。
本発明の活物質原料、および上記特定の糖類もしくはカラメル類を含む水溶性分散液において、水不溶成分の大きさはD50で1.0μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.7μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下である。D50が1.0μmより大きいと後述するように噴霧乾燥における粒径制御する際に、微細な粒径の粒子が得にくくなるし、均質なリチウム鉄リン複合酸化物が得られないので好ましくない。水不溶成分としては酸化鉄などの鉄成分の難溶性化合物、リン酸鉄などの難溶性リン化合物などがある。なお、本発明において、D50は、レーザー散乱法を用いて測定されたものである。
本発明では、次いで、分散液を噴霧乾燥することにより、原料混合物の複合粒子または活物質複合粒子を調製する。噴霧乾燥はノズル式、スリット式、回転盤式等の方法でなされる。噴霧乾燥は、入り口温度210℃以下および出口温度110℃以下で実施するのが、好ましくない副反応を防止できることから望ましい。これにより原料成分の全てを使用でき、得られる凝集粒子の粒径制御も容易にできる。噴霧乾燥された原料混合物の凝集粒子の粒子径は、焼成条件により異なるが、一般的には、D50が好ましくは0.5〜30μmに調製される。
本発明において、リチウム鉄リン複合酸化物粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙に、上記電子伝導性炭素質層を形成するために、特定の糖類、またはカラメル類を用いることが必要である。最も安価で入手容易な糖類であるショ糖やブドウ糖は、そのままでは本発明に使用することができない。ショ糖やブドウ糖を使用した場合には、活物質の粒径制御を分散液からの噴霧乾燥で行っても、噴霧乾燥により本発明の目的とする粉体を調製することが困難である。その理由が、ショ糖やブドウ糖の高い保水力のためなのか、加熱されて分解しながら脱水するためなのかは必ずしも明らかではない。
糖類であっても分子量を高くすると、あるいはグルコシド結合に分枝やα−1,4結合ではない結合が増えると、噴霧乾燥が可能となる。β−グルコシド結合で連結されたセルロース系であれば2量体であってショ糖同様の分子量でしかないセロビオースであっても、噴霧乾燥して粉体を製造することが可能である。本発明においては、少なくとも2個のヘキソース単位を有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上、好ましくは30%以上であるか、または数平均分子量が500以上、好ましくは600〜数万であるかのいずれかを満たした糖類が使用可能となる。なお、α−1,4結合以外の結合とは、例えば、分枝鎖、α-1,3結合、α-1,6結合、β-1,4結合などである。これらの糖類は加熱分解による炭化反応がショ糖とほぼ同様条件で進行するうえ、炭化物の収率がショ糖やブドウ糖より高い。
本発明において、リン酸、リン酸鉄、リン酸リチウム、リン酸ニ水素リチウム、リン酸アンモニウム類、リン酸トリエチルやリン酸2−エチルへキシルジフェニルなどのリン酸エステル類などの親水性リン酸化合物の添加によっても原料粉は乾燥しにくくなる。そのためもあり、糖類のα−1,4結合を除いた結合の量が25%未満であると噴霧乾燥できないので好ましくない。また、糖類の数平均分子量が500未満であると分子鎖末端の-OH基が増え、親水性を増し、噴霧乾燥できなくなるので好ましくない。
本願で使用される好ましい具体的な糖類は、植物質由来の水溶性化合物として知られており、例えば好ましくはオリゴ糖類やデキストリン類として容易に入手可能である。水溶性食物繊維類、水溶性セルロース類も使用できる。セルロースを2量体にまで分解したセロビオースも、分子量は500未満であるがヘキソース単位の結合がα-1,4結合でないβ−結合であることから使用可能である。
本発明で使用される上記特定の糖類は、熱処理されて最終的に電子伝導性炭素質層を形成し、リチウム鉄リン複合酸化物の劣った電子伝導性を補うように作用して、リチウム鉄リン複合酸化物が本質的に持つ特性を発現できるよう機能する。本発明の炭素質前駆体である糖類に替え、リチウム鉄リン複合酸化物の原料混合物分散液に疎水性が高いカーボンブラックやアセチレンブラックを添加すれば、噴霧乾燥してリチウム鉄リン複合酸化物を調製することができる。市販のカーボンブラックやアセチレンブラックに替え、ショ糖を焼いて調製した疎水性が高いカーボンであっても噴霧乾燥して粉体調製が可能である。しかし親水性が高い活物質と疎水性が高いカーボンを、水媒体中で微細にして相互に均質に分散させることは困難であって、そのため従来手法では良好な電子伝導パスを確保できない活物質粒子あるいは電極コンポジット領域を残してしまっていた。
本発明の製造方法では上記のようにショ糖はそのままでは使用できない。それは粒径制御に不可欠な噴霧乾燥法を使えないからである。しかし、ショ糖由来のカーボンであれば、噴霧乾燥可能となり、粉体調製ができる。ショ糖とその炭化物であるカーボンの間にはカラメルがある。カラメル類とは糖類、または糖類の水溶液を加熱し糖類を部分分解し、一部脱水したものである。カラメル類は脱水により親水性の-OH基が減少した結果、水溶性かつ噴霧乾燥可能であることから、本発明には好適に使用可能である。カラメル類としては、ブドウ糖を原料にしたものでも、ショ糖を原料にしたものでも、果糖を原料としたものでも、ガラクトースを原料としたものでも、マルトースを原料としたものでも、オリゴ糖やデキストリンを原料にしたものでも、その他のものでも本発明に使用可能である。
本発明では、次いで原料混合物複合粒子を熱処理して、目的の電子伝導性炭素質層で被覆されたオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物が製造される。リチウム鉄リン複合酸化物の合成は、通常不活性雰囲気下で好ましくは300〜1150℃にて行われ、特定の糖類またはカラメル類の炭化は120〜1500℃にて行われる。炭化処理が120〜350℃であれば空気雰囲気下で行われ、処理温度が300℃以上の場合は、不活性雰囲気あるいは還元雰囲気下で行われるのが好ましい。120℃より処理温度が低いと炭化処理が進行せず、酸素存在下300℃より高い温度に加熱されると残存してほしい炭素も燃焼焼失してしまうので好ましくない。
本発明では、リチウム鉄リン複合酸化物の合成と特定の糖類またはカラメル類の炭化を熱処理工程1つで遂行することができる。本発明のリチウム鉄リン複合酸化物の合成は、不活性雰囲気下の300〜1150℃、好ましくは350〜1100℃にて熱処理され、オリビン型構造のLiFePO4の合成と特定の糖類またはカラメル類の電子伝導性炭素質層への変換がなされる。この場合、特定の糖類またはカラメル類はLiFePO4合成時の還元剤としても機能することから、合成反応をスムースに行き渡らせるのに好適である。このようにして粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する粒子間界面もしくは粒子間隙に、電子伝導性炭素質層を有する、オリビン型鉄リン複合酸化物が製造できる。なお、300℃未満であると合成反応は遂行し難く、また1150℃超であると目的外の反応物が生成してしまい、修復困難となり好ましくない。
前記熱処理工程における好ましい処理時間は、各原料成分の微細化の度合い、混合の均一性、加熱システム、処理温度等により、大きく変化する。本発明では数秒〜48時間の範囲で熱処理されるのが好ましい。リチウム鉄リン複合酸化物の合成反応は、秒のオーダーで完結させることもできる。また、48時間を超えて熱処理を続けても良いが電池特性は変わらない。目的の熱処理温度への昇温速度および、室温への降温速度は特に限定されない。
本発明の上記の熱処理は、本質的に3価の鉄化合物を2価に還元してオリビン型構造のLiFePOの合成反応を進行させるものであるが、処理雰囲気の酸素濃度の制御もLiFePOの合成反応に影響を与える。本発明においては、原料成分中の炭素含有化合物が原料の鉄化合物近傍で還元剤として機能するため、大気雰囲気下そのままでも熱処理を完了させることが可能である。特に短時間の熱処理で反応を完結できる手法を用いた場合や、熱処理雰囲気中に占める雰囲気ガスの比率が原料に対して小さい場合、大気雰囲気そのままであっても支障はない。
熱処理を窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気下、あるいは不活性気流中で行うこともできる。熱処理雰囲気を不活性にすることにより、設備や処理条件面での制約が少なくなり、種々の熱処理手法を採用することが可能となることから好ましい。さらに、本発明では水素や一酸化炭素といった還元性のガス雰囲気下で熱処理することも可能である。原料の過剰な還元を防止するため、不活性ガスで還元性ガスを希釈して使用するのも有効である。
本発明においては、噴霧熱分解の手法を用いて原料成分の分散液からリチウム鉄リン複合酸化物を直接合成することもできる。本発明の熱処理温度に調整された炉内に、微細化処理された分散液を噴霧しながら供給することにより、原料成分の凝集、乾燥、および熱処理がほぼ同時に進行し、リチウム鉄リン複合酸化物を一つの工程で合成することができるため好ましい。噴霧熱分解中の雰囲気の制御は、噴霧に圧縮空気、不活性ガスあるいは還元性ガスを用いることにより調整できる。さらに燃焼炉を用い、還元炎中に分散液を噴霧して還元反応を進行させる手法を用いることも可能である。
本発明で製造されるオリビン型構造のリチウム鉄複合酸化物には、粉体特性および電気化学特性を改良する目的でその他の元素を添加することができる。添加する元素としては例えば、亜鉛、アルミニウム、硫黄、インジウム、カドミウム、ガリウム、カルシウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、錫、ストロンチウム、セリウム、タングステン、タンタル、チタン、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、バナジウム、バリウム、ビスマス、フッ素、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、マンガン、モリブデン等が好適に用いられる。これらは元素単体あるいは種々の化合物の形態で、また、単独あるいは2種以上の組み合わせで用いられ、本発明のリチウム鉄リン複合酸化物の内部および/または表面に含有される。
これらの添加される元素は、単体、その酸化物、水酸化物、過酸化物、塩類、アルコキシド、アシレート、キレート類等の粉体、液体、溶液、もしくは分散液の形態で用いられる。これらの物質は、上記したリチウム鉄複合酸化物の製造過程において原料成分中に添加してもよいし、また、リチウム鉄リン複合酸化物が合成された後に、リチウム鉄リン複合酸化物に添加することもできる。
リチウム鉄リン複合酸化物が合成された後に、前記元素を添加する手法は、例えば前記元素を含有する化合物の溶液にリチウム鉄リン複合酸化物を加え、この混合分散液を撹拌して前記元素含有化合物をリチウム鉄リン複合酸化物の表面に均一に付着させた前駆体を得て、この前駆体を再び熱処理し、前記元素含有リチウム鉄リン複合酸化物とする手法である。
以下に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限して解釈されるものではない。なお、実施例において、容量維持率は以下の式で求めた。
容量維持率(%)=100サイクル目の放電容量/初期放電容量× 100
[実施例1]
313.1gの85%HPOを純水1000gで希釈した。このリン酸水溶液を撹拌しながら100.3gのLiCOを加えて溶解させ、リン酸ニ水素リチウムの水溶液を得た。次に鉄1当量あたりの分子量が92.4で長軸方向の平均粒子長が0.8μmである、針状結晶が凝集したFeOOHを入手した。前記リン酸ニ水素リチウム水溶液を撹拌しながら、251.0gのFeOOHを加え、さらに純水400gを追加して水性分散液を調製した。この分散液を直径0.3mmのジルコニアビーズを用いてビーズミルにより2時間微細化処理し、D50が0.18μmである原料成分分散液を得た。
一方、数平均分子量2000、α−1,4結合が42.3%である(α−1,4結合以外の結合が57.7%である)水溶性食物繊維を入手した。この食物繊維の51.4gを115gの純水に溶かした水溶液を前記の原料成分分散液に加えて溶解させ、原料成分および導電性炭素質の前駆体化合物である水溶性繊維等からなる原料混合物分散液を得た。続いてこの原料混合物分散液を4流体ノズル型噴霧乾燥機を用いて乾燥粉体を得た。乾燥条件は、原料混合物分散液をそれぞれ15ミリリットル/分の供給速度で2本のノズルに供給しながら、微粒化用圧縮空気をそれぞれ70リットル/分の速度で2本のノズルに供給し、乾燥チャンバーの入り口温度を200℃、出口温度を95℃とした。その結果、D50が3.8μmの原料混合物の乾燥粒子が得られた。
この原料混合物の乾燥粒子を、水素5体積%含有窒素ガスを0.8リットル/分の流速で供給しながら5℃/分の昇温速度で600℃まで加熱し、600℃にて5時間保持した後、−5℃/分の降温速度設定で冷却して、D50が4.1μmであるオリビン型LiFePO(A)を合成した。図1、図2、図3は、それぞれX線回折パターン図、粒径分布図、SEM観察写真(倍率は5000倍)である。図よりLiFePO(A)はオリビン型構造を有し、微細な一次粒子が凝集した結晶性が良好なLiFePOであることが分かる。
このLiFePO(A)の90重量部、アセチレンブラック5重量部、およびポリフッ化ビニリデン5重量部に20重量部のN−メチルピロリドンを加えて混練りし、ペーストとした。このペーストをアルミニウム箔に塗布して乾燥した後に、圧延して所定の大きさに打ち抜き、正極板とした。次に95重量部の黒鉛と5重量部のポリフッ化ビニリデンに20重量部のN−メチルピロリドンを加えて混練してペーストとした。このペーストを銅箔に塗布して乾燥した後に、圧延して所定の大きさに打ち抜き、負極板とした。
こうして得られた正極板、負極板にそれぞれリード線を取り付け、ポリオレフィン系セパレータを介してステンレス製セルケースに収納した。続いて、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートの混合液に六フッ化リン酸リチウムを1モル/リットル溶かした電解質溶液を注入し、モデルセルとした。電池特性は充放電測定装置を用い、25℃において充電電流0.6mA/cm2で電池電圧4.3Vになるまで充電した後に、放電電流2.0mA/cm2(1.25Cレートに相当する。)で2.0Vになるまで放電する充放電の繰り返しを行い、初期放電容量と100サイクル後の放電容量を求めて評価した。その結果を表1に示した。
[実施例2]
ブドウ糖由来のカラメル噴霧乾燥品を入手した。水溶性食物繊維の替わりにこのカラメル51.4gを用いたことを除き、実施例1と同様にしてD50が4.3μmであるオリビン型LiFePO(B)を得た。このオリビン型LiFePO(B)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[実施例3]
数平均分子量が8500、α−1,4結合以外の結合が23.8%であるデキストリンを入手した。水溶性食物繊維の替わりにこのデキストリン51.4gを用いたことを除き、実施例1と同様にしてD50が3.6μmであるオリビン型LiFePO(C)を得た。このオリビン型LiFePO(C)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[実施例4]
平均粒径7nm、TiO濃度30重量%のチタニアゾルを入手した。次に251.0gのFeOOHに替えて225.9gのFeOOHと、純水400gに替えて350gの純水とを用いたことを除き、実施例1と同様にしてFeOOHとリン酸ニ水素リチウムの原料水性分散液を調製した。この原料水性分散液をビーズミル装置に供給し、処理開始して10分後、チタニアゾルの72.3gを10分間かけて滴下させながら添加し、D50が0.18μmである微細化された原料成分分散液を得た。続いて実施例1と同様にして該原料成分分散液に食物繊維の水溶液を加えて噴霧乾燥し、得られた乾燥粉体を熱処理してD50が4.1μmであるオリビン型LiFe0.9Ti0.1PO(D)を合成した。このオリビン型LiFe0.9Ti0.1PO(D)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[実施例5]
実施例4と同様のFeOOHとリン酸ニ水素リチウムの原料水性分散液に1.41gのLiFを添加した。この原料水性分散液を用いたことを除いて実施例4と同様にしてチタニアゾルを添加しながらビーズミル処理し、D50が0.19μmである微細化された原料成分分散液を得た。続いて実施例1と同様にして該原料成分分散液に食物繊維の水溶液を加えて噴霧乾燥し、得られた乾燥粉体を熱処理してD50が4.5μmであるオリビン型LiFe0.9Ti0.1PO3.
980.02(E)を合成した。このオリビン型LiFe0.9Ti0.1PO3.
980.02(E)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[比較例1]
数平均分子量400、α−1,4結合が80.5%である(α−1,4結合以外の結合が19.5%である)オリゴ糖を入手した。実施例1の水溶性食物繊維の代わりにこのオリゴ糖51.4gを用いたことを除き、実施例1と同様にしてオリビン型LiFePOの合成を試みたが、原料混合物分散液を噴霧乾燥しても原料混合物乾燥粒子を調製することができず、断念した。
[実施例6]
鉄1当量あたりの分子量が79.8で長軸方向の平均粒子長が1.0μmである、針状結晶の凝集したFeを入手した。実施例1のFeOOHに替えてこのFeの216.8gと、直径0.3mmのビーズに替えて直径0.1mmのジルコニアビーズとを用い、ビーズミルにより2時間微細化処理したこと以外は実施例1と同様にして処理したところ、D50が0.20μmである原料成分分散液が得られた。
平均3.3個のヘキソース単位を有し、数平均分子量600、α−1,4結合が50.5%である(α−1,4結合以外の結合が49.5%である)水溶性食物繊維を入手した。実施例1の水溶性食物繊維に替えてこの水溶性食物繊維51.4gを用いたことを除き、実施例1と同様にして噴霧乾燥して熱処理し、D50が5.6μmであるオリビン型LiFePO(F)を得た。このオリビン型LiFePO(F)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[実施例7]
2つのヘキソース単位からなり、β−1,4結合が90%であるセロビオースを入手した。実施例1の水溶性食物繊維に替えてこのセロビオースを用いたことを除き、実施例1と同様にしてD50が5.9μmであるオリビン型LiFePO(G)を得た。このオリビン型LiFePO(G)を用いて実施例1と同様にして組んだモデルセルの電池特性評価の結果を表1に示した。
[比較例2]
デキストリンの代わりにショ糖51.4gを用いたことを除き、実施例3と同様にしてオリビン型LiFePOの合成を試みたが、原料混合物分散液を噴霧乾燥しても原料混合物乾燥粒子を調製することができず、断念した。
電子伝導性炭素層の原料として数平均分子量400、α−1,4結合が80.5%である(α−1,4結合以外の結合が19.5%である)オリゴ糖を用いた比較例1およびショ糖を用いた比較例2では、噴霧乾燥により原料混合物乾燥粉を得ることができなかった。これに対し、糖類が少なくとも2個のヘキソース単位を有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上であるかのいずれかを満たした原料を用いた実施例1、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、およびブドウ糖由来のカラメルを原料に用いた実施例2では原料混合物乾燥粉を得ることができ、それを電極活物質に用いたリチウム二次電池の初期放電容量および100サイクル後の放電容量はいずれも高いことが分かる。
本発明に係る方法で製造されたオリビン型構造のリチウム鉄リン複合酸化物は、一次電池用電極、二次電池用電極の正極活物質として有効に使用される。本発明はリチウム一次電池用正極活物質のほか、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムポリマー電池等の非水電解液二次電池用正極活物質として極めて有効である。本発明の電極活物質を用いた非水電解液二次電池は、大きな充放電容量と高いエネルギー密度を持ち、優れたサイクル特性、高負荷特性、低温特性、高温特性、安全性を発現する。特にパワーの取れるエネルギー密度および高負荷特性と、信頼性の高い安全性を両立できた本発明に係るオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物は、中・大型二次電池や車載用二次電池の正極活物質として有効に適用できる。
実施例1で調製したLiFePO(A)のX線回折図。 実施例1で調製したLiFePO(A)の粒径分布図。 実施例1で調製したLiFePO(A)の走査型電子顕微鏡(SEM)観察写真。

Claims (10)

  1. ヘキソース単位を少なくとも2個有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上のいずれかを満たす糖類由来の電子伝導性炭素質層、またはカラメル類由来の電子伝導性炭素質層で、粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙、が被覆されることを特徴とするオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
  2. 前記糖類が、オリゴ糖類、デキストリン類、水溶性食物繊維および水溶性のセルロース分解物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
  3. オリビン型リチウム鉄リン複合酸化物が、亜鉛、アルミニウム、硫黄、インジウム、カドミウム、ガリウム、カルシウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、錫、ストロンチウム、セリウム、タングステン、タンタル、チタン、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、バナジウム、バリウム、ビスマス、フッ素、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、マンガンおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含有する、請求項1または2に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物。
  4. 電子伝導性炭素質層で、粒子の表面、または粒子が凝集粒子の場合には、凝集粒子を形成する小粒子間界面もしくは小粒子間隙、が被覆されるオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法であって、ヘキソース単位を少なくとも2個有し、その結合のうちα−1,4結合を除いた結合の量が25%以上であるか、または数平均分子量が500以上のいずれかを満たす糖類、またはカラメル類と、原子価数3の鉄を含む鉄化合物と、を含有する活物質原料の水溶液もしくは水性分散液を噴霧乾燥して粉体を得、次いで該粉体を300〜1150℃で熱処理してオリビン型LiFePOを得ることを特徴とするオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
  5. 前記糖類が、オリゴ糖類、デキストリン類、水溶性食物繊維、および水溶性のセルロース分解物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
  6. 前記活物質原料の水溶液もしくは水性分散液が、亜鉛、アルミニウム、硫黄、インジウム、カドミウム、ガリウム、カルシウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、錫、ストロンチウム、セリウム、タングステン、タンタル、チタン、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、バナジウム、バリウム、ビスマス、フッ素、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、マンガンおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を有する化合物を含有する、請求項4または5に記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
  7. 前記水性分散液が、水不溶成分の大きさが50%体積累積径(D50)で1.0μm以下である請求項4〜6のいずれかに記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載のオリビン型リチウム鉄リン複合酸化物を含有する非水電解質二次電池用電極活物質。
  9. 請求項8に記載の非水電解質二次電池用電極活物質を用いたリチウム二次電池用電極。
  10. 請求項9に記載の電極を用いたリチウム二次電池。
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