JP5949798B2 - 電極材料、電極材料の製造方法及び電極並びにリチウムイオン電池 - Google Patents

電極材料、電極材料の製造方法及び電極並びにリチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、電極材料及び電極並びにリチウムイオン電池に関し、特に、電極活物質としてオリビン構造を有するリン酸塩系電極活物質を用い、負荷特性、サイクル特性及びエネルギー密度に優れたリチウムイオン電池の正極材料に用いて好適な電極材料、及びこの電極材料を含有してなる電極、並びにこの電極からなる正極を備えたリチウムイオン電池に関するものである。
近年、小型、軽量、高容量の電池として、リチウムイオン電池などの非水電解液系の二次電池が提案され、実用に供されている。このリチウムイオン電池は、リチウムイオンを可逆的に脱挿入可能な性質を有する正極および負極と、非水系の電解質により構成されている。
このようなリチウムイオン電池は、従来の鉛電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等の二次電池と比べて、軽量かつ小型であるとともに、高エネルギーを有しているので、携帯用電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯用情報端末等の携帯用電子機器の電源として用いられているが、近年、電気自動車、ハイブリッド自動車、電動工具等の高出力電源としても検討されている。これらの高出力電源として用いられる電池の電極活物質には、高速の充放電特性が求められている。
また、発電負荷の平滑化と共に、定置用電源、バックアップ電源等の大型電池への応用も検討されており、長期の安全性、信頼性と共に資源量の問題が無いことも重要視されている。
リチウムイオン電池の正極は、正極活物質といわれるリチウムイオンを可逆的に脱挿入可能な性質を有するリチウム含有金属酸化物、導電助剤およびバインダーを含む電極材料により構成され、この電極材料を集電体と呼ばれる金属箔の表面に塗布することにより正極とされている。このリチウムイオン電池の正極活物質としては、通常、コバルト酸リチウム(LiCoO)が用いられているが、その他、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のリチウム(Li)化合物が用いられている。これらの内、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムは、資源量の問題の他、充電状態の不安定性等の問題がある。また、マンガン酸リチウムは、高温下での電解液中への溶解の問題が指摘されている。
そこで、近年、長期の安全性、信頼性に優れた電極材料として、リン酸鉄リチウムに代表されるオリビン構造を有するリン酸塩系電極材料が注目を浴びている。
ところで、リン酸塩系電極材料は電子伝導性が十分でないことから、この電極材料の電子伝導性を向上させる方法として、アニリンと活物質原料を水系溶媒中に含有する溶液に、酸化剤を加えて活物質微粒子を生成させるとともに、この活物質微粒子の表面にてアニリンを重合させる方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、この方法では、水系溶媒に対するアニリンの溶解度が小さく、したがって、溶液中にてアニリンを重合させる際に電極材料への付着が選択的に起こり難く、さらにはポリマー化に伴い溶解度が変動することもあり、その結果、電極材料表面へのポリアニリン被覆膜の厚みが不均一となるばかりか、ポリアニリンのみからなる粒子が形成されてしまい、材料の電子伝導性の改良にアニリンが有効に寄与せず、性能が不規則となり易いという問題点があった。
このように、リン酸塩系電極活物質は、電子伝導性が十分でないことから、大電流の充放電を行うためには、粒子の微細化、導電性物質との複合化等、さまざまな工夫が必要であり、これまでにも多くの努力がなされている。
しかしながら、粒子の微細化や多量の導電性物質を添加して複合化することは、電極密度の低下を招き、電池の密度低下、即ち単位容積当たりの容量低下を引き起こしてしまうという新たな問題が生じる。そこで、この問題を解決する方法として、電子導電性物質である炭素前駆体として、有機物溶液を用いた炭素被覆法が提案されている(例えば、特許文献2等参照)。
この方法は、電極活物質粒子と炭素源である有機物とを含む溶液を、乾燥し、次いで非酸化性雰囲気下にて熱処理することにより、電極活物質粒子の表面に有機物由来の炭素質電子伝導性物質を含む薄層を形成する方法である。
この方法は、必要最低限の電子導電性物質を、電極活物質粒子の表面に極めて効率良く被覆させることが可能であり、よって、電極密度を大きく低下させること無く、導電性の向上を図ることができる。
特開2010−40357号公報 特開2012−185979号公報
ところで、上記の電極活物質粒子と炭素源である有機物とを含む溶液を、乾燥後、非酸化性雰囲気下にて熱処理する方法では、一般に、炭素源である有機物の炭化温度が高温であり、有機物の分解・炭化によって得られた薄層の電子伝導性を確保するためには、ある程度以上の高温による熱処理が必要であるが、高温により熱処理した場合、電極活物質の粒成長や焼結が生じ易い。そこで、有機物を炭化するための熱処理には、細心の注意を払う必要があった。
また、有機物を分解・炭化して得られた薄層の電子伝導性を高めるためには、この薄層に含まれる炭素質電子伝導性物質の黒鉛化が必要であるが、この黒鉛化は、上述したように電極活物質の粒成長や焼結が生じる虞があるばかりか、同時に、この薄層内のリチウムイオンの拡散を阻害するという新たな問題点が生じる虞があった。
このように、電極材料の高性能化、特に負荷特性の向上を目的とする場合には、電子の移動度の向上と、イオンの移動度の向上とを同時に行うことが必要であるが、この場合、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害は重要な問題となる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、電子移動度の向上と、イオン移動度の向上とを同時に行うことができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害が無く、よって、負荷特性及びエネルギー密度に優れた電極材料及び電極並びにリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、電極活物質からなる1次粒子の表面に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成させた電極材料にて、この炭素質電子伝導性物質に窒素原子を含有させれば、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性の向上とを同時に満足することが可能となり、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害が無くなり、よって、リチウムイオン電池に適用した場合に、負荷特性、サイクル特性及びエネルギー密度が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電極材料は、極活物質からなる1次粒子の表面に、有機物の炭化物である炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成してなる電極材料であって、前記炭素質電子伝導性物質は窒素原子を含有してなり、かつ炭素質物質が黒鉛化した部分と、非晶質の炭素部分とからなり、前記窒素原子の含有率は、前記炭素質電子伝導性物質の質量に対して0.1質量%以上かつ20.0質量%以下であり、前記電極活物質は、LiPO(但し、AはMn、Fe、Co、Niの群から選択される1種または2種以上、0≦x≦4、0<y≦1.5)であり、前記炭素質電子伝導性物質の含有率は、前記電極活物質の質量に対して0.5質量%以上かつ10.0質量%以下であり、正極材料であることを特徴とする。
記電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に前記薄層を介在させてなることが好ましい。
前記電極活物質と、炭素源となる有機物と、窒素源と、必要に応じてFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒とを混合した後、非酸化性雰囲気下にて熱処理してなることが好ましい。
前記有機物は、グルコース、スクロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ヒドロキシ酸の群から選択される1種または2種以上を含有し、前記窒素源は、ピリジン、尿素、チオ尿素、アミンの群から選択される1種または2種以上を含有してなることが好ましい。
本発明の電極は、本発明の電極材料を含有してなることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池は、本発明の電極からなる正極を備えてなることを特徴とする。
本発明の電極材料によれば、電極活物質からなる1次粒子の表面に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成し、さらに、この炭素質電子伝導性物質に窒素原子を含有させたので、炭素質電子伝導性物質からなる薄層中に窒素原子を導入することで、電子伝導性に優れた炭素質物質の黒鉛化した部分と、リチウムイオンの拡散性に優れた非晶質の炭素部分を共存させることができ、したがって、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる。
本発明の電極によれば、本発明の電極材料を含有したので、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる。したがって、負荷特性及びエネルギー密度を向上させることができる。
本発明のリチウムイオン電池によれば、本発明の電極からなる正極を備えたので、負荷特性、サイクル特性及びエネルギー密度を向上させることができる。したがって、耐久性、高放電容量、充分な充放電レート性能を有し、信頼性の高いリチウムイオン電池を提供することができる。
本発明の電極材料及び電極並びにリチウムイオン電池を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[電極材料]
本実施形態の電極材料は、電極活物質からなる1次粒子の表面に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成してなる電極材料であり、この炭素質電子伝導性物質は窒素原子を含有してなる電極材料である。
この電極活物質としては、オリビン構造を有する電極活物質が好ましく、このような電極活物質としては、LiDO(但し、AはMn、Fe、Co、Niの群から選択される1種または2種以上、DはP、Si、Sの群から選択される1種または2種以上、0≦x≦4、0<y≦1.5)が好ましい。
このような組成とすることで、高電圧、高エネルギー密度、高負荷特性で、長期の安全性を期待することができる。
本実施形態の電極材料としては、この電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄膜を介在させた電極材料が好ましい。
ここで、電極活物質からなる1次粒子を複数個集合した2次粒子とは、電極活物質からなる1次粒子同士が、これらの1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を介在させた状態で複数個集合して凝集状態の2次粒子となったものである。1次粒子が複数個集合した状態としては、1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄層が介在していればよく、特に限定されないが、1次粒子同士の接触部分に、断面積の小さい頸部状の炭素質電子伝導性物質からなる薄層が介在していることが好ましい。このように、1次粒子間に介在した炭素質電子伝導性物質からなる薄層が断面積の小さい頸部状となることで、凝集状態の2次粒子の内部にチャネル状(網目状)の空隙が三次元に広がった構造となる。
この炭素質電子伝導性物質からなる薄層が1次粒子間に介在している状態は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて確認することができる。
この炭素質電子伝導性物質は、電極活物質の質量に対して0.5質量%以上かつ10.0質量%以下であることが好ましく、0.6質量%以上かつ7.0質量%以下であることがより好ましい。
ここで、炭素質電子伝導性物質の電極活物質の質量に対する含有率を上記の範囲に限定した理由は、この範囲が、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも直流抵抗(DCR)が減少する範囲だからである。
ここで、炭素質電子伝導性物質が、電極活物質の質量に対して0.5質量%未満では、2次粒子の内部における炭素質電子伝導性物質の含有率が少なすぎてしまい、2次粒子の電子伝導性が低下するので好ましくなく、一方、炭素質電子伝導性物質が、電極活物質の質量に対して10.0質量%を超えると、2次粒子の内部における炭素質電子伝導性物質の含有率が多すぎてしまい、この炭素質電子伝導性物質が障害となってリチウムイオンの拡散性を低下させることとなり、その結果、リチウムイオンの拡散阻害が大きくなり、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができなくなるので好ましくない。
この炭素質電子伝導性物質からなる薄層の厚みは、0.1nm以上かつ20.0nm以下であることが好ましい。
ここで、上記の薄層の厚みが0.1nm未満であると、炭素質電子伝導性物質からなる薄層の厚みが薄すぎてしまい、この炭素質電子伝導性物質自体の電子伝導性が低下するので好ましくなく、一方、薄層の厚みが20.0nmを超えると、炭素質電子伝導性物質が相対的に増加する結果、電池活性、例えば、電極材料の単位質量あたりの電池容量が低下する虞があるので好ましくない。
なお、この炭素質電子伝導性物質の内部の電子伝導性を高めるために、炭素質粒子を添加してもよい。
この炭素質電子伝導性物質は、窒素原子を含有していることが必要である。
ここで、炭素質電子伝導性物質が窒素原子を含有しているとは、(1)炭素質電子伝導性物質を構成する炭素質粒子の格子間に窒素原子が入り込んでいる状態、(2)炭素質電子伝導性物質を構成する炭素質粒子に窒素原子または窒素分子が付着している状態、(3)炭素質電子伝導性物質を構成する炭素質粒子に窒素化合物が付着している状態、(4)炭素質電子伝導性物質を構成する炭素質粒子に窒素化合物が化学結合している状態、のうちいずれか1種または2種以上の状態を取ることにより、窒素原子が炭素質電子伝導性物質中に固定されている状態のことである。
ここで、炭素質電子伝導性物質を構成する炭素質粒子に付着または化学結合している窒素化合物としては、ピリジン、尿素、チオ尿素、アミン、またはこれらの誘導体が好ましい。
この炭素質電子伝導性物質に窒素原子を含有させる理由は、この炭素質電子伝導性物質からなる薄層中に窒素原子を導入することで、電子伝導性に優れた炭素質物質の黒鉛化した部分と、リチウムイオンの拡散性に優れた非晶質の炭素部分を共存させることができるからである。このような構造とすることにより、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの伝導性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる。
この炭素質電子伝導性物質における窒素原子の含有率は、この炭素質電子伝導性物質中の窒素原子の総質量と炭素原子の総質量との合計質量に対する窒素原子の総質量の百分率として算出することができる。このようにして算出された炭素質電子伝導性物質中の窒素原子の含有率は、0.1質量%以上かつ20.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上かつ20.0質量%以下、さらに好ましくは1.0質量%以上かつ20.0質量%以下である。
ここで、窒素原子の含有率を上記の範囲に限定した理由は、この範囲が、電子伝導性に優れた炭素質物質の黒鉛化した部分と、リチウムイオンの拡散性に優れた非晶質の炭素部分を良好に共存させることができ、したがって、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの伝導性向上とを同時に満足することができ、しかも直流抵抗(DCR)が減少する範囲だからである。
ここで、窒素原子の炭素質電子伝導性物質に対する含有率が0.1質量%未満では、この炭素質電子伝導性物質における窒素原子の含有率が少なすぎてしまい、この炭素質電子伝導性物質に対する窒素原子の添加効果が小さくなり、よって、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの伝導性向上とを同時に満足することが難しくなるので好ましくなく、一方、窒素原子の炭素質電子伝導性物質に対する含有率が20.0質量%を超えると、非導電性物質である窒素原子の量が大きくなりすぎてしまい、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することが難しくなるので好ましくない。
本実施形態の電極材料では、高容量、高エネルギー密度、高い安全性、優れたサイクル特性を有するオリビン構造の電極活物質の一次粒子であるLiDO粒子間に、窒素原子を含有させた炭素質電子伝導性物質からなる薄層を介在させたことにより、電子伝導性に優れた高黒鉛化部と、イオン拡散性に優れた非晶質の炭素部とを共存させている。
これにより、良好な電子伝導性とイオン拡散性を共存させることが可能になる。
[電極材料の製造方法]
本実施形態の電極材料は、電極活物質と、炭素源となる有機物と、窒素源と、必要に応じてFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒とを混合した後、非酸化性雰囲気下にて熱処理することにより、得ることができる。
なお、本実施形態の電極材料は、固相反応法、水熱合成法等により作製することができるが、水熱合成法を用いて高圧下で合成すれば、固相反応法と比べて低温で目的の物質を得ることができ、単分散性に優れた微粒子を得ることができるので、好ましい。
次に、この製造方法について詳細に説明する。
まず、電極活物質と、炭素源となる有機物と、窒素源と、必要に応じてFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒とを、溶媒に溶解あるいは分散させて、均一なスラリーとする。この溶解あるいは分散の際には、分散剤を加えてもよい。
上記の電極活物質としては、上述したオリビン構造を有する電極活物質が好ましく、このような電極活物質としては、LiDO(但し、AはMn、Fe、Co、Niの群から選択される1種または2種以上、DはP、Si、Sの群から選択される1種または2種以上、0≦x≦4、0<y≦1.5)が好ましい。
このような組成とすることで、高電圧、高エネルギー密度、高負荷特性で、長期の安全性を期待することができる。
LiDOにて表される化合物(LiDO粒子)としては、固相法、液相法、気相法等の従来の方法により製造したものを用いることができる。
この化合物(LiDO粒子)としては、例えば、酢酸リチウム(LiCHCOO)、塩化リチウム(LiCl)等のリチウム塩、あるいは水酸化リチウム(LiOH)からなる群から選択されたLi源と、塩化鉄(II)(FeCl)、酢酸鉄(II)(Fe(CHCOO))、硫酸鉄(II)(FeSO)等の2価の鉄塩と、リン酸(HPO)、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)等のリン酸化合物と、水とを混合して得られるスラリー状の混合物を、耐圧密閉容器を用いて水熱合成し、得られた沈殿物を水洗してケーキ状の前駆体物質を生成し、このケーキ状の前駆体物質を焼成して得られた化合物(LiDO粒子)を好適に用いることができる。
このLiDO粒子は、結晶性粒子であっても非晶質粒子であってもよく、結晶質粒子と非晶質粒子が共存した混晶粒子であってもよい。ここで、LiDO粒子が非晶質粒子でも良いとする理由は、この非晶質のLiDO粒子は、500℃以上かつ1000℃以下の非酸化性雰囲気下にて熱処理すると、結晶化するからである。
この電極活物質、すなわちLiDO粒子(1次粒子)の大きさは、特に限定されないが、平均粒径は0.01μm以上かつ20μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.02μm以上かつ5μm以下である。
ここで、電極活物質の1次粒子の大きさを上記の範囲とした理由は、1次粒子の平均粒径が0.01μm未満では、電極活物質の表面を炭素質薄層により被覆する際に、薄膜状の炭素で充分に被覆することが困難となり、高速充放電における放電容量が低くなり、充分な充放電性能を実現することが出来なくなる虞があるので好ましくなく、一方、1次粒子の平均粒径が20μmを超えると、1次粒子自体の内部抵抗が大きくなり、高速充放電における放電容量が不十分となるからである。
なお、本実施形態における平均粒径とは、個数平均粒径のことである。この電極活物質の1次粒子の平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置等を用いて測定することが出来る。
この電極活物質の形状は、特に限定されないが、球状粒子が充填性に優れている等の特徴があるので、電極活物質からなる1次粒子の形状は、球状、特に真球状であることが好ましい。
この電極活物質の1次粒子の形状として球状、特に真球状が好ましいさらなる理由は、この電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に窒素原子を含有してなる炭素質電子伝導性物質からなる薄層を介在させてなる電極材料と、バインダー樹脂(結着剤)と、溶媒とを混合して電極(正極)作製用ペーストを調製する際に、溶媒の量を低減させることができるとともに、この電極(正極)作製用ペーストの集電体への塗工も容易となるからである。
また、炭素源となる有機物としては、分子量が20万以下が好ましく、より好ましくは10万以下である。
ここで、炭素源となる有機物の分子量が20万を超えると、この有機物の水に対する溶解度が小さくなるとともに、この有機物を水に溶解させたとしても、得られた溶液の粘度が高くなり、この高粘度が作業性の低下を招く虞があるので好ましくない。
このような有機物としては、グルコース、スクロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ヒドロキシ酸等が挙げられる。これらの有機物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、窒素源となる有機物としては、分子量が炭素源となる有機物の分子量より小さい有機物が好ましく、このような有機物としては、ピリジン、尿素、チオ尿素、アミン等が挙げられる。これらの有機物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
特に、尿素等の架橋性の多官能性含窒素化合物や、ピリジン等の含窒素6員環化合物は、炭素源である有機物を架橋、あるいは自らが炭素骨格を形成することで、炭素源である有機物の焼失が少なく、残炭し易いばかりでなく、炭素質電子伝導性物質からなる薄層への窒素原子の導入が容易であるので好ましい。
さらに、窒素源としては、有機物にアミノ基やニトロ基を有する化合物を混合してもよく、硝酸塩やアジ化合物等の無機化合物を用いてもよい。あるいは、炭素源となる有機物それ自体に窒素を含むピリジン等の有機物を用いてもよい。
これら炭素源となる有機物と、窒素源となる有機物とは、窒素源となる有機物に含まれる窒素原子数の、炭素源となる有機物に含まれる炭素原子数に対する比(窒素原子数/炭素原子数)が0.001以上かつ0.2以下となるように組み合わせる。
これにより、炭素源となる有機物が架橋することでガラス転移点の上昇及び消失させることができ、炭素源となる有機物が炭化分解する際に生じる炭素質電子伝導性物質からなる薄層が移動するのを抑制することができ、よって、電極活物質粒子の表面の被覆率を80%以上とすることができる。
なお、炭素源である有機物が焼失すると、炭素質電子伝導性物質からなる薄層を所定量確保するために有機物の大量使用が必要となり、製造コストの増加を招くばかりか、無用なタール分の発生が生じ、環境への負荷、熱処理装置へのダメージを招いてしまうので好ましくない。
必要に応じて添加されるFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒としては、酸化鉄、塩化鉄、酢酸鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、酸化ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル等が挙げられる。これらの炭化触媒は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよく、さらに、上記と異なる他の成分を混合してもよい。
溶媒としては、水が好ましいが、水の他、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒として水を用いた場合、炭素源となる有機物及び窒素源となる有機物の水に対する溶解度(含有率)は6質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
ここで、炭素源となる有機物及び窒素源となる有機物の水に対する溶解度(含有率)が6質量%未満であると、電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とする際に、これら1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を均一に付着させることができ難くなる。
ここで、炭素源となる有機物と窒素源となる有機物とを同時に用いた理由は、炭素質電子伝導性物質からなる薄層の原料となる炭素源となる有機物と、窒素源となる有機物とを混合することで、有機物の炭化分解により生成する炭素質電子伝導性物質からなる薄層内に微視的な欠陥を導入し、電子伝導性の高い高黒鉛化した炭素部分と、イオン拡散性の高い非晶質からなる炭素部分の双方を効果的に生成させることが容易に実現可能となるからである。
次いで、上記のスラリーを、噴霧熱分解法を用いて、高温雰囲気中、例えば70℃以上かつ250℃以下の大気中に噴霧し、乾燥する。
この噴霧熱分解法では、速やかに乾燥して略球状の乾燥物とするためには、噴霧の際の液滴の粒子径は、0.05μm以上かつ500μm以下とすることが好ましい。
次いで、この乾燥物を、非酸化性雰囲気下にて、70℃以上かつ350℃以下の温度範囲にて有機物を重合させる。
次いで、この有機物を重合させた乾燥物を、非酸化性雰囲気下、すなわち不活性雰囲気下または還元性雰囲気下にて、400℃以上かつ1000℃以下、好ましくは550℃以上かつ850℃以下の温度にて熱処理する。
この不活性雰囲気としては、窒素(N2)、アルゴン(Ar)等の不活性ガスからなる雰囲気が好ましく、より酸化を抑えたい場合には水素(H2)等の還元性ガスを含む還元性雰囲気が好ましい。
ここで、熱処理温度を400℃以上かつ1000℃以下とした理由は、熱処理温度が400℃未満では、炭素源となる有機物及び窒素源となる有機物の分解・反応が充分に進行せず、炭素源となる有機物の炭化が不充分となった場合、生成する分解・反応物は高抵抗の炭素質電子伝導性物質からなる薄層となるので好ましくない。一方、熱処理温度が1000℃を超えると、電極活物質を構成するLiDO粒子の成分、例えばリチウム(Li)が蒸発して組成にずれが生じるだけでなく、LiDO粒子の粒成長が促進し、高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となるので好ましくない。
また、熱処理時間は、炭素源となる有機物が充分に炭化される時間であればよく、特に制限はないが、例えば0.5時間以上かつ48時間以下である。
以上により、本実施形態の電極材料を得ることができる。
この電極材料の製造方法によれば、より低コスト、低環境負荷、低装置ダメージで、電子伝導性とイオン拡散性の双方に優れた炭素質導電性被覆を容易に実現する事が可能である。本法は、電極活物質の種類によらず適応可能であるが、前述の様に、低コスト、低環境負荷で、電子伝導性の低いオリビン型リン酸塩系電極材料の導電性被覆として特に有効である。
[電極]
本実施形態の電極は、本実施形態の電極材料を含有してなる電極である。
本実施形態の電極を作製するには、上記の電極材料と、バインダー樹脂からなる結着剤と、溶媒とを混合して、電極形成用塗料または電極形成用ペーストを調整する。この際、必要に応じてカーボンブラック等の導電助剤を添加してもよい。
上記の結着剤、すなわちバインダー樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂、フッ素ゴム等が好適に用いられる。
上記の電極材料とバインダー樹脂との配合比は、特に限定されないが、例えば、電極材料100質量部に対してバインダー樹脂を1質量部以上かつ30質量部以下、好ましくは3質量部以上かつ20質量部以下とする。
この電極形成用塗料または電極形成用ペーストに用いる溶媒としては、バインダー樹脂の性質に合わせて適宜選択すればよく、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次いで、この電極形成用塗料または電極形成用ペーストを、金属箔の一方の面に塗布し、その後、乾燥し、上記の電極材料とバインダー樹脂との混合物からなる塗膜が一方の面に形成された金属箔を得る。
次いで、この塗膜を加圧圧着し、乾燥して、金属箔の一方の面に電極材料層を有する電極を作製する。
このようにして、本実施形態の電極を作製することができる。
この電極では、電極の電子伝導性を向上させることが可能である。
[リチウムイオン電池]
本実施形態のリチウムイオン電池は、本実施形態の電極からなる正極と、金属Li、Li合金、LiTi12、炭素材料等からなる負極と、電解液とセパレータあるいは固体電解質を備えている。
このリチウムイオン電池は、本実施形態の電極材料を用いて電極を作製することにより、負荷特性、サイクル特性及びエネルギー密度を向上させることができる。したがって、耐久性、高放電容量、充分な充放電レート性能を有し、信頼性の高いリチウムイオン電池を提供することができる。
以上説明したように、本実施形態の電極材料によれば、電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を介在させ、さらに、この炭素質電子伝導性物質に窒素原子を含有させたので、炭素質電子伝導性物質からなる薄層中に窒素原子を導入することで、電子伝導性に優れた炭素質物質の黒鉛化した部分と、リチウムイオンの拡散性に優れた非晶質の炭素部分を共存させることができ、したがって、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる。
本実施形態の電極材料の製造方法によれば、電極活物質と、炭素源となる有機物と、窒素源と、必要に応じてFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒とを混合した後、非酸化性雰囲気下にて熱処理するので、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる電極材料を容易かつ安価に製造することができる。
本実施形態の電極によれば、本実施形態の電極材料を含有したので、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができる。したがって、負荷特性及びエネルギー密度を向上させることができ、延いては、サイクル特性も優れたものとすることができる。
本実施形態のリチウムイオン電池によれば、本実施形態の電極からなる正極を備えたので、負荷特性、サイクル特性及びエネルギー密度を向上させることができる。したがって、耐久性、高放電容量、充分な充放電レート性能を有し、信頼性の高いリチウムイオン電池を提供することができる。
以下、実施例1〜7及び比較例1〜4により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例に共通して用いられる電極活物質及び炭化触媒溶液を作製した。
(電極活物質)
(1)LiFePOは、水熱合成法にて作製されたLCP400(住友大阪セメント製)を用いた。
(2)LiMnPOは、水熱合成法にて作製した。
まず、Li源として水酸化リチウム(LiOH)、P源としてリン酸(HPO)、Mn源として硫酸マンガン5水和物(MnSO・5HO)を用い、これらをモル比でLi:Mn:P=2:1:1となるように純水中に投入して混合し、200mlの前駆体スラリーを作製した。
次いで、この前駆体スラリーを耐圧容器に入れ、170℃にて24時間水熱合成を行った。この反応後に室温(25℃)になるまで自然冷却し、沈殿しているケーキ状の反応生成物を得た。この沈殿物を蒸留水で5回十分に水洗し、乾燥しないように含水率30%に保持してケーキ状物質とした。
このケーキ状物質から測定用試料を若干量採取し、70℃にて2時間真空乾燥させ、得られた粉体をX線回折で同定したところ、単相のLiMnPOが生成していることが確認された。
(炭化触媒溶液)
有機物の炭化負触媒であるLiMnPO活物質に炭素被覆するための炭化触媒溶液を調整した。
ここでは、炭酸リチウム、硝酸鉄(III)、リン酸をそれぞれ水に1molずつ加え、全体量が1kgとなる様に調整し、次いで、撹拌・溶解し、炭化触媒溶液を得た。
この炭化触媒溶液中のLiFePOに換算した濃度は15.78質量%、モル濃度で1mol/kgであった。
[実施例1]
LiFePO20gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にショ糖2.5gとピリジン1.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N2)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例1の電極材料を得た。
[実施例2]
LiMnPO19gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にショ糖2.5gとチオ尿素1.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例2の電極材料を得た。
[実施例3]
LiMnPO19gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にポリビニルアルコール(PVA;分子量:50,000)3.0gと尿素1.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例3の電極材料を得た。
[実施例4]
LiMnPO19gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にショ糖3.5gと尿素1.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例4の電極材料を得た。
[実施例5]
LiFePO20gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にショ糖3.0gとピリジン0.1gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例5の電極材料を得た。
[実施例6]
LiFePO20gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にポリビニルアルコール(PVA;分子量:50,000)3.0gと尿素1.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例6の電極材料を得た。
[実施例7]
LiFePO20gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にポリビニルアルコール(PVA;分子量:50,000)3.0gと尿素2.0gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gとし、この混合物を、直径5mmのジルコニアボール150gとともにボールミルにて粉砕混合し、スラリーを得た。
得られたスラリーを、スプレードライヤーを用いて乾燥、造粒し、その後、窒素(N)雰囲気下にて、200℃にて2時間、次いで、700℃にて5時間、熱処理を行い、実施例7の電極材料を得た。
[比較例1]
ピリジンを用いず、ショ糖2.5gを3.5gに替えた他は、実施例1に準じて、比較例1の電極材料を得た。
[比較例2]
チオ尿素を用いず、ショ糖2.5gを3.5gに替えた他は、実施例2に準じて、比較例2の電極材料を得た。
[比較例3]
尿素を用いず、ポリビニルアルコール(PVA)3.0gを4.0gに替えた他は、実施例3に準じて、比較例3の電極材料を得た。
[比較例4]
LiFePO20gと、炭化触媒溶液をLiFePO換算で1gとを混合し、次いで、この混合液にアニリン4.5gを添加し、さらに水を添加して全体量を100gにしようとしたが、アニリンの一部が溶解せず、分離してしまい、操作を中断した。したがって、比較例4の電極材料を得ることはできなかった。
[電極材料の炭素・窒素の定性、定量)
実施例1〜7及び比較例1〜3にて得られた各々の電極材料の炭素量及び窒素量それぞれを、炭素・硫黄分析装置(赤外線吸収式;LECO社製)及び酸素・窒素分析装置 (窒素:熱伝導度検出式;LECO社製)を用いて測定した。これらの測定結果を表1に示す。表1中、「tr」は、極微量(窒素の分析感度の2ppm以下)であることを示す。
また、各々の電極材料について、炭素質電子伝導性物質からなる薄層を、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)を用いて分析した。
ここでは、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)により検出された質量数12のイオン(炭素イオンに相当)のカウント数、質量数14のイオン(窒素イオンに相当)のカウント数、及び質量数26のイオン(炭素−窒素結合イオンに相当)のカウント数を示した。表1中、「tr」は、極微量(バックグランドに相当する5以下)であることを示す。
飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)のイオンカウント数には、定量性が無いことが知られている。実施例1〜7の電極材料の全てにおいては、酸素・窒素分析装置による窒素の存在と、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)による窒素イオン及び炭素−窒素結合イオンに由来するイオン種の存在を確認することができた。これにより、炭素質電子伝導性物質からなる薄層内に炭素と結合した窒素が存在することが明らかとなった。
[リチウムイオン電池の作製]
実施例1〜7及び比較例1〜3にて得られた各々の電極材料を用いて、実施例1〜7及び比較例1〜3各々のリチウムイオン電池を作製した。
まず、上記の電極材料と、導電助剤としてアセチレンブラック(AB)と、結着材(バインダー)としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比が電極材料:AB:PVdF=90:5:5となるように混合し、さらに溶媒としてN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)を加えて流動性を付与し、正極材料ペーストとした。
次いで、この正極材料ペーストを厚み30μmのアルミニウム(Al)箔上に塗布し、乾燥した。その後、所定の密度となる様に圧着し、電極板とした。
次いで、得られた各電極板を、直径16mmの円板状に打ち抜き、実施例1〜7及び比較例1〜3各々の試験電極(正極)を作製した。
このリチウムイオン電池の正極に対し、負極としてリチウム金属を配置し、これら正極と負極の間に多孔質ポリプロピレンからなるセパレーターを配置し、電池用部材とした。
また、非水電解質である非水電解質溶液として、1mol/LのLiPF溶液を用いた。なお、このLiPF溶液に用いられる溶媒としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルを体積比で1:1に混合したものを用いた。
そして、以上の様にして作製された試験電極(正極)、負極および非水電解質溶液と、2016型のコインセルを用いて、実施例1〜7及び比較例1〜3各々のリチウムイオン電池を作製した。
[リチウムイオン電池の評価]
実施例1〜7及び比較例1〜3各々のリチウムイオン電池について、環境温度25℃にて、1C充電を10秒間行った後、10分休止し、次いで、0.1C放電を行ったときの放電容量(mAh/g)を測定し、さらに、第2サイクルとして、3C充電を10秒間行った後、10分休止し、次いで、3C放電を行ったときの放電容量(mAh/g)を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
Figure 0005949798
以上の結果によれば、実施例1〜7の電池材料では、酸素・窒素分析装置による窒素の存在と、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)による窒素イオン及び炭素−窒素結合イオンに由来するイオン種の存在を確認することができた。したがって、炭素質電子伝導性物質からなる薄層内に炭素と結合した窒素が存在することが明らかとなった。
また、これらの電池材料を用いたリチウムイオン電池では、電子伝導性を十分確保できる熱処理条件においても、リチウムイオン拡散性が阻害されること無く、良好な負荷特性を示した。
一方、比較例1〜3の電池材料では、酸素・窒素分析装置による窒素の存在と、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)による窒素イオン及び炭素−窒素結合イオンに由来するイオン種の存在を確認することができなかった。したがって、炭素質電子伝導性物質からなる薄層内には、炭素と結合した窒素は存在していないと考えられる。
また、これらの電池材料を用いたリチウムイオン電池では、リチウムイオン拡散性が阻害されており、負荷特性が低下していた。
本発明の電極材料は、電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を介在させ、さらに、この炭素質電子伝導性物質に窒素原子を含有させたことにより、電子の伝導性向上と、リチウムイオンの拡散性向上とを同時に満足することができ、しかも、炭素質電子伝導性物質を含む薄層内におけるリチウムイオンの拡散阻害を無くすことができるものであるから、より小型化、軽量化、高容量化が期待される次世代の二次電池に対しても適用することが可能であり、次世代の二次電池の場合、その効果は非常に大きなものである。

Claims (6)

  1. 電極活物質からなる1次粒子の表面に、有機物の炭化物である炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成してなる電極材料であって、
    前記炭素質電子伝導性物質は窒素原子を含有してなり、かつ炭素質物質が黒鉛化した部分と、非晶質の炭素部分とからなり、
    前記窒素原子の含有率は、前記炭素質電子伝導性物質の質量に対して0.1質量%以上かつ20.0質量%以下であり、
    前記電極活物質は、LiPO(但し、AはMn、Fe、Co、Niの群から選択される1種または2種以上、0≦x≦4、0<y≦1.5)であり、
    前記炭素質電子伝導性物質の含有率は、前記電極活物質の質量に対して0.5質量%以上かつ10.0質量%以下であり、
    正極材料であることを特徴とする電極材料。
  2. 前記電極活物質からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に前記薄層を介在させてなることを特徴とする請求項1記載の電極材料。
  3. 電極活物質からなる1次粒子の表面に炭素質電子伝導性物質からなる薄層を形成してなる電極材料であって、
    前記炭素質電子伝導性物質は窒素原子を含有してなり、
    前記窒素原子の含有率は、前記炭素質電子伝導性物質の質量に対して0.1質量%以上かつ20.0質量%以下であり、
    前記電極活物質は、Li PO (但し、AはMn、Fe、Co、Niの群から選択される1種または2種以上、0≦x≦4、0<y≦1.5)であり、
    前記炭素質電子伝導性物質の含有率は、前記電極活物質の質量に対して0.5質量%以上かつ10.0質量%以下であり、
    正極材料である電極材料の製造方法であって、
    前記電極活物質と、炭素源となる有機物と、窒素源と、必要に応じてFe、Niのいずれか一方または双方を含む炭化触媒とを混合した後、非酸化性雰囲気下にて熱処理することで前記薄層を形成する工程を有する電極材料の製造方法
  4. 前記有機物は、グルコース、スクロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ヒドロキシ酸の群から選択される1種または2種以上を含有し、前記窒素源は、ピリジン、尿素、チオ尿素、アミンの群から選択される1種または2種以上を含有してなることを特徴とする請求項3記載の電極材料の製造方法
  5. 請求項1または2に記載の電極材料を含有してなることを特徴とする電極。
  6. 請求項5記載の電極からなる正極を備えてなることを特徴とするリチウムイオン電池。
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