JP5820566B2 - 正極材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は正極材料の製造方法関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器類または電気自動車などの電源として、エネルギー密度が比較的高く、サイクル特性に優れた、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池が注目されている。
従来、非水電解質二次電池の正極材料としては、例えば、比較的高温条件下においても発火原因となり得る酸素を放出しにくく電池の安全性を高く保ち得るという点で、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)や、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO4)に代表されるポリアニオン型物質を含む正極材料が知られている(特許文献1および特許文献2)。
ポリアニオン型物質を含む正極材料のうち、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を含む正極材料は、非水電解質二次電池における0.1ItmA放電時において、理論容量170mAh/gに対して、例えば155mAh/gという放電容量を得られることが知られている。
さらに、リン酸鉄リチウムを含む正極材料の高率放電特性を向上させるべく、例えば、低級アルコールやポリビニルアルコールなどを熱分解させることによって生じる炭素(カーボン)をリン酸鉄リチウム含有粒子に担持させたものが上記特許文献1及び特許文献2に開示されている。
ところが、炭素(カーボン)をリン酸鉄リチウム含有粒子に担持させた正極材料であっても、非水電解質二次電池における放電容量はさほど大きく増加するわけではない。
しかも、リン酸鉄リチウムを用いた正極材料として用いた非水電解質二次電池は、非水電解質二次電池の作動電圧が比較的低い約3.4V(vs.Li/Li+)程度であることから、非水電解質二次電池のエネルギー密度が比較的低いものとなる。
一方、ポリアニオン型物質のうちのリン酸マンガンリチウム(LiMnPO4)を含む正極材料を使用した場合は、非水電解質二次電池の作動電圧が高くなり、非水電解質二次電池のエネルギー密度が、リン酸鉄リチウムを用いたものよりも高いものになり得ることが知られている。
しかしながら、リン酸マンガンリチウムを含む正極材料は、非水電解質二次電池における放電容量が、前記リン酸鉄リチウムを含む正極材料よりも低いという問題がある。
従って、非水電解質二次電池の作動電圧をより高くし得るリン酸マンガンリチウムを含む正極材料であって、満足できる放電容量を電池に与えうる正極材料、及びその製造方法が要望されている。
特表2005−530676号公報 特開2007−109533号公報
本発明は、非水電解質二次電池の作動電圧を高くし且つ放電容量を大きくし得る正極材料製造方法提供することを課題とする。
本発明に係る正極材料の製造方法は、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料の製造方法であって、リン酸、マンガン、リチウム及び有機化合物を含む水溶液が350℃以上の温度になるように加熱する水熱合成工程を備え
前記水熱合成工程において、前記粒子状活物質の表面に前記有機化合物由来の炭素を含む膜状体が形成され、該膜状体が結合して粒子状活物質同士が連結される。
上記製造方法で製造された正極材料は、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料であって、前記粒子状活物質の表面には、炭素を含む膜状体が備えられており、前記粒子状活物質同士が前記膜状体の結合によって連結してい
尚、ここでいう粒子状活物質同士が膜状体の結合によって連結している状態とは、隣接する粒子状活物質表面において、該粒子状活物質の表面の少なくとも一部を表面に沿って覆う膜状体が、単に接触しているだけではなく、接触している部分において連続した膜状体として一体化することで、隣接した粒子状活物質同士も連結されている状態をいう。
さらに、上記正極材料は、該正極材料が備える粒子状活物質のうちのすべての粒子状活物質が前記のように膜状体で互いに連結されている必要はなく、あるいは全粒子状活物質が塊状に一体化されていることも要しない。
上記正極材料は、少なくとも前記膜状体の結合によって連結している2個以上の粒子状活物質を含むものであればよい。
また、前記水熱合成工程が、16〜50MPaの圧力で行われることが好ましい。
また、前記水熱合成工程では、マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.15モル以上0.60モル以下となる量の前記有機化合物を存在させることが好ましい。
正極材料の製造方法に係る本発明は、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料の製造方法であって、リン酸、マンガン、リチウム及び有機化合物を含む水溶液が350℃以上の温度になるように加熱することによって正極材料を合成する水熱合成工程を行う方法によって、上記のようなリン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質同士が前記膜状体によって連結されている正極材料を製造する
従って、本発明の製造方法によれば、非水電解質二次電池のエネルギー密度がリン酸鉄リチウムを用いた正極材料よりも高いリン酸マンガンリチウムを含む正極材料を用いて、電子伝導性を高め電池の放電容量を大きくできる正極材料を得ることができる。
さらに、前記水熱合成工程を上記高温条件にするためには、加圧することが必要となるが、この水熱合成時の圧力は16〜50MPaであることが好ましい。
このような高温高圧条件で水熱合成を行った場合に、さらに上記のような膜状体によって連結された粒子状活物質を備える正極材料を容易に得ることができる。
上記のごとく製造された正極材料は、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質を備えため、非水電解質二次電池のエネルギー密度がリン酸鉄リチウムを用いたものよりも高いものになる。
また、前記粒子状活物質に前記膜状体が備えられ、該膜状体によって各粒子状活物質同士が結合されため、正極材料の電子伝導性が高められ、該正極材料が用いられた電池の放電容量を大きくできる。
すなわち、上記正極材料には、リン酸マンガンリチウムを含む前記粒子状活物質と前記粒子状活物質とを連結するように前記膜状体が備えられことから、前記粒子状活物質間の一体性が向上し、正極材料の電子伝導性が高められ、該正極材料が用いられた電池の放電容量を大きくできる。
本発明によれば、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料を用いた電池の放電容量を大きくできる正極材料を得ることができる。
非水電解質二次電池における充放電試験の放電曲線を表す図。 本実施形態の正極材料の透過型電子顕微鏡写真。 従来の正極材料の透過型電子顕微鏡写真。 図2のトレース図。 図3のトレース図。 各実施例および比較例のラマンスペクトルを示すグラフ。 各実施例の1380cm-1と1600cm-1付近のピークを示すグラフ。
以下、本発明にて製造された正極材料の一実施形態について説明する。
本実施形態の正極材料は、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)を含む粒子状活物質が備えられた正極材料であって、前記粒子状活物質の表面には、炭素を含む膜状体が付着している。
隣接する粒子状活物質同士は前記膜状体よって連結されている。
すなわち、隣接する粒子状活物質表面の膜状体同士が、その接触している箇所において一体化しているため、連続する膜状体によって複数の粒子状活物質同士が一体的に覆われて連結されている。
この膜状体は、前記粒子状活物質の表面で膜状をなし、炭素(カーボン)を含んでなるものであり、主として、分子中に2以上のヒドロキシ基を有する分子量350以下の第一の有機化合物が炭化されてなるものである。また、前記粒子状活物質の表面で略一定厚さをもって膜状に形成されている。
前記膜状体の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm以上20nm以下であり、好ましくは3nm以上10nm以下である。
また、前記膜状体は、前記粒子状活物質の表面を覆うように付着しているものであり、必ずしも該粒子状活物質の表面全体を覆うものに限定されず、表面を部分的に覆うものであってもよいが、正極材料の電子伝導性がより高められ得るという点で、前記粒子状活物質の表面を全面的に覆っていることが好ましい。
前記膜状体は、各粒子状活物質の表面に付着していると同時に、上述のように隣接する粒子状活物質の膜状体同士が接触箇所において一体化しているため、連続する膜状体によって複数の粒子状活物質同士が一体的に覆われて連結されている。
本発明の粒子状活物質は350℃以上の高温条件下で水熱合成されることで形成されるため、膜状体の成長が促進されて、前記膜状体の成長の際に近接する粒子状活物質表面の膜状体と結合しながら成長していくものと考えられる。
次に、本発明に係る正極材料の製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の正極材料の製造方法は、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料の製造方法であって、リン酸、マンガン、リチウム及び有機化合物を含む水溶液を350℃以上の温度になるように加熱することによってリン酸マンガンリチウムを含む正極材料を合成する水熱合成工程を有する方法を実施するものである。
本実施形態の正極材料の製造方法によれば、上記のような350℃以上という高温条件での水熱合成工程を実施することにより、電子伝導性の炭素(カーボン)を含む膜状体が表面に形成されると同時に、該膜状体を介して粒子状活物質同士が連結した粒子状活物質を含む正極材料を製造することができる。
詳しくは、前記水熱合成工程を実施する際に、350℃以上の高温条件下でリン酸マンガンリチウムを含む粒子を形成するため、該粒子の表面に付着した有機化合物の炭化が促進され膜状体の成長が進むものと考えられる。該膜状体の成長が進むことによって隣接する粒子状活物質同士が膜状体を介して連結することになる。
前記水熱合成工程では水熱法によって水熱合成が行われるが、水熱法としては、例えば、前記リン酸の原料を溶解させた水溶液を密閉可能な容器中に投入した後に、容器外部より加熱する方法が採用できる。
具体的には、例えば、前記リン酸マンガンリチウムの原料を溶解させた水溶液を密閉可能な容器中に投入した後、密閉し、容器外部より加熱し、内部圧力を10〜50MPa程度、好ましくは15〜35MPa程度とする方法が採用できる。
前記のように350℃以上という高温条件にすることで、密閉容器中の内部圧力を従来の水熱合成に比して著しく高い内部圧力とすることができる。
また、前記水熱合成工程において前記水熱法を採用するため、リン酸マンガンリチウムを含む粒子を簡便により小さくできる。該粒子がより小さくなることにより、前記粒子状活物質を備えた正極材料の電子伝導性がより高まり得るという利点がある。
該水熱合成工程での加熱温度としては350℃以上、好ましくは400℃以上で加熱することが適している。
350℃以上の高温条件において水熱合成された粒子状活物質を備えた正極材料の電気的特性が向上する理由としては,つぎのように考えられる。
密閉容器中の温度を高くすることによって、上記のように容器内の内部圧力は著しく向上し、その内部圧力は温度が高くなるほど急激に上昇する。
このような高温高圧の状態では、水素イオン濃度が高くなり、350℃付近においては,常温常圧と比較して約30倍になる。水素イオン濃度が高くなると水は酸触媒として機能する。
また、高温高圧の状態は水の誘電率も増大する。
よって、350℃以上の高温条件下で水熱合成することで合成した粒子は、一旦粒子が生成したのちに、その粒子表面が酸触媒の作用で一部溶解すると同時に、誘電率も増大することで炭素を含む膜状体部分も溶解することによって、粒子間が膜状体によって連結されることとなる。
一方、この温度よりも低い温度で加熱した場合には、前記粒子状活物質表面の膜状体部分が溶解することがないため、膜状体が結合した状態にはならず、各粒子状活物質が分離した状態で存在するものと推察される。
このような結合した膜状体が形成されることで、粒子間の電子伝導バスが形成され,電気化学的特性が向上するものと考えられる。
このようにして、前記水熱合成工程により、マンガン、リチウム、リン酸を含む原料から、リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質を備えた正極材料が形成される。
前記リン酸マンガンリチウムの原料としては、様々なものを用いることができる。
マンガン(Mn)を含む原料としては、例えば、硫酸マンガン、シュウ酸マンガン、酢酸マンガンなどを用いることができる。
リチウム(Li)を含む原料としては、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウムなどを用いることができる。
リン酸(PO4)を含む原料としては、例えば、リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸リチウムなどを用いることができる。
前記水熱合成工程で形成されるリン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質は、オリビン型結晶構造を有し、且つ実質的に化学組成がLiMnPO4で表されるリン酸マンガンリチウムの固溶体を含む。
前記リン酸マンガンリチウムの化学組成は、必ずしもLiMnPO4に限られるものではなく、上記組成式における各元素の係数は変動し得る。具体的には、前記リン酸マンガンリチウムの化学組成は、Li:P:Mn=0.75〜1.20:1:0.95〜1.20の範囲となり得る。
特に、前記リン酸マンガンリチウムの化学組成におけるLiの係数は、水熱合成における各元素の仕込み比と異なる傾向が高いことが知られている。なお、前記粒子状活物質には、Fe、Co、Ni等のMn以外の遷移金属が含まれていてもよく、また、前記粒子状活物質は、PO4の一部がSiO4等となったオリビン型結晶構造を有していてもよい。
前記リン酸マンガンリチウムが含有する遷移金属中に占めるMnの原子比は、高い作動電圧を備えるものとするために、70原子%以上であることが好ましい。
前記粒子状活物質は、通常、20nm〜10μmの平均粒子径を有する。正極材料の電子伝導性をより向上させ得るという点で、好ましくは、20nm〜100nmの平均粒子径を有する。
前記有機化合物としては、分子中に2以上のヒドロキシ基を有する分子量350以下のものであれば特に限定されないが、例えば、単糖類、二糖類、分子中に2以上のヒドロキシ基を有する分子量350以下の有機酸などが挙げられる。なお、前記有機化合物の分子量は、通常、100以上である。
前記単糖類としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなどが挙げられる。
前記二糖類としては、マルトース、スクロース、セロビオースなどが挙げられる。
前記有機酸としては、例えば、アスコルビン酸(光学異性体であるエリソルビン酸を含む)、酒石酸、メバロン酸、キナ酸、シキミ酸、没食子酸、コーヒー酸などが挙げられる。
なかでも、前記有機化合物としては、非水電解質二次電池の放電容量がより大きくなり得るという点で、スクロース、アスコルビン酸、酒石酸が好ましい。
前記有機化合物としては、前記水熱合成工程において用い得る溶媒としての水に溶解しやすいという点で、水溶性であるものが好ましい。具体的には、中性で20℃の水に1質量%以上溶解するものが好ましい。
前記水熱合成工程では、マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.15〜0.60モルとなるように前記有機化合物を存在させることが好ましい。
マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.15モル以上となる量の前記有機化合物を存在させることにより、前記有機化合物がより前記粒子状活物質に付着しやすくなり、製造された正極材料を用いた非水電解質二次電池の放電容量がより大きくなり得るという利点がある。
また、マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.60モル以下となる量の前記有機化合物を存在させることにより、製造された正極材料に含まれるリン酸マンガンリチウム(LiMnPO4)の割合がより高くなり、該正極材料を用いた非水電解質二次電池の放電容量がより大きくなり得るという利点がある。
なお、マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.15〜0.60モルとなる量の前記有機化合物とは、具体的には例えば、前記有機化合物が、分子中に炭素原子を6個有するアスコルビン酸の場合、マンガン1モルに対して、0.025〜0.10モルの量のアスコルビン酸を意味する。
なお、このような水熱合成工程によって、リン酸マンガンリチウムと炭素を含む正極材料が形成される。
さらに前記水熱合成工程では、必要に応じて、形成した正極材料を脱イオン水、アセトンなどの溶媒で洗浄することができる。また、さらに減圧下でその溶媒を揮発させる乾燥をおこなうことができる。乾燥時には、室温を超える温度に加温することもできる。
前記正極材料は、炭素を含む膜状体が備えられているので、このまま正極に用いてもよい。また、前記正極材料の導電性を高めるために、さらに別の炭素材料を付与してもよい。別の炭素材料を付与する方法としては、例えば、前記正極材料に、炭素化可能な有機化合物を共存させて、前記有機材料を炭化させる熱処理工程を設ける方法などが挙げられる。
前記熱処理工程では、従来公知の一般的な熱処理方法を採用できる。例えば、500〜750℃程度の温度、0.5〜2時間程度、純窒素ガス、純アルゴンガス等の、酸素を含まない不活性ガス雰囲気下でおこなうことができる。なお、熱処理後の冷却は、例えば、−1℃/分の冷却速度を超えないように徐々におこなうことが好ましい。
前記熱処理工程に用いる炭素化可能な有機化合物は、水溶性化合物が好ましく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール;ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの親水性ビニル重合体;又は、ポリオキシエチレン(テトラメチルブチル)フェニルエーテルなどのポリオキシエチレン(アルキル)フェニルエーテル;などを用いることができる。
熱処理前に、前記正極材料と前記有機化合物を混合する方法としては、例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミルや篩等、公知の混合方法を採用することができるが、前記正極材料の表面に形成された膜状体が欠損しない程度に混合できる混合条件を選択することが好ましい。
混合時には水、あるいはエタノール等の有機溶剤を共存させた湿式方式を採用することができる。
続いて非水電解質二次電池の一実施形態について説明する。
本実施形態の非水電解質二次電池は、上記の製造方法により製造された正極材料が備えられているものであれば特に限定されない。詳しくは、上記製造方法により製造された正極材料を含む正極と、負極材料を含む負極と、電解質塩及び非水溶媒が含有された非水電解質とが備えられ、さらには、一般的には、正極と負極との間にセパレータと、これら構成物を包装する外装体とが備えられている。
非水電解質二次電池の態様としては、特に限定されるものではなく、例えば、正極、負極および単層又は複層のセパレータを有するコイン電池やボタン電池、さらに、正極、負極およびロール状のセパレータを有する円筒型電池、角型電池、扁平型電池等が挙げられる。
前記非水電解質に含有される非水溶媒、及び電解質塩としては、一般的に非水電解質二次電池等で用いられているものが採用できる。
前記非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類、テトラヒドロフランまたはその誘導体;、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独物、又は、それら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記電解質塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiN(SO2CF3)(SO249)、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li210Cl10、NaClO4、NaI、NaSCN、NaBr、KClO4、KSCN等のイオン性化合物が挙げられ、これらのイオン性化合物の単独物、又は2種類以上の混合物が挙げられる。
前記非水電解質における前記電解質塩の濃度としては、優れた電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.5〜5.0mol/lが好ましく、さらに好ましくは、1.0〜2.5mol/lである。
前記負極材料としては、例えば、リチウム金属、リチウム合金(リチウム‐アルミニウム、リチウム‐鉛、リチウム‐錫、リチウム‐アルミニウム‐錫、リチウム‐ガリウム、およびウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えばグラファイト、ハードカーボン、低温熱処理炭素、非晶質カーボン等)、金属酸化物、リチウム金属酸化物(Li4Ti512等)、ポリリン酸化合物等が挙げられる。
前記負極材料を構成する粉体は、平均粒子サイズ100μm以下であることが好ましい。該粉体を所定の大きさにするためには、粉砕機や分級機が用いられ得る。
前記正極および前記負極には、前記主要構成成分の他に、導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等が、他の構成成分として含有されていてもよい。
これら他の構成成分は、通常、物理的に略均一に混合できる混合方法で混合されてなるものである。該混合方法としては、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルなどの粉体混合機を乾式又は湿式で混合する混合方法が採用され得る。
前記導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定されないが、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金等)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料の1種、又はそれらの混合物が挙げられる。
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマーの1種、又は2種以上の混合物が挙げられる。
前記増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等の多糖類等の1種、又は2種以上の混合物が挙げられる。また、多糖類のようにリチウムと反応する官能基を有する増粘剤は、例えばメチル化するなどしてその官能基を失活させておくことが好ましい。
前記フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、無定形シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス等が挙げられる。
前記セパレータとしては、優れたレート特性を示す多孔膜や不織布等が単独で用いられたもの、又は併用されているものが好ましい。
前記セパレータの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂;ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン‐エチレン‐テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
前記外装体の材料としては、例えば、ニッケルメッキした鉄やステンレススチール、アルミニウム、金属樹脂複合フィルム、ガラス等が挙げられる。
本実施形態の非水電解質二次電池は、従来公知の一般的な方法によって製造できる。例えば、非水電解質電池用セパレータと正極と負極とを積層する前又は積層した後に、前記非水電解質を注液し、最終的に、外装材で封止することによって製造できる。
本発明は、上記例示の正極材料の製造方法、該製造方法により製造した正極材料、及び上記例示の非水電解質二次電池に限定されるものではない。
即ち、一般的な正極材料の製造方法において用いられる種々の形態を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。また、一般的な非水電解質二次電池において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
尚、前記のように高温条件で行う水熱合成工程において合成される粒子は、粒子表面に付着した有機化合物の炭化が促進され膜状体の成長が進むため、粒子表面に存在する膜状体と、隣接する粒子状活物質同士を連結している膜状体は、同質の炭素材料を含む膜状体である。
すなわち、水熱合成工程において添加される分子中に2以上のヒドロキシ基を有する分子量350以下の有機化合物等の有機化合物を由来とする炭素を含む膜状体が粒子表面に付着していると同時に粒子状活物質同士も連結している。
一方、300℃以下の低温で水熱合成を行った場合には、粒子表面に膜状体は付着するが、成長することはない。
ところで、本発明の非水電解質電池の正極には、前記粒子状活物質からなる正極材料の他に、熱処理工程で添加されるポリビニルアルコールやポリアルキレングリコールなどの有機化合物を炭素源とする炭素や、導電材料として添加される黒鉛やアセチレンブラックなどの炭素がさらに付着する場合がある。このような状態の正極材料を観察した場合、前記粒子状活物質以外の炭素材料が混在しているため、視覚的には、前記粒子状活物質に備えられた隣接する粒子状活物質を連結している膜状体と、前記粒子状活物質以外の炭素材料との区別がつきにくい場合が考えられる。
しかしながら、これらは正極中の炭素の結晶性を分析することで判別できる。
具体的には走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いた電子線エネルギー損失分光(EELS:Electron energy-loss spectroscopy)の観察結果に基づいて、結晶性の程度を反映するsp2軌道に対応するピークを比較すると、前記熱処理工程で添加されるポリビニルアルコール由来の炭素材料は、膜状体部分に比べてピーク強度が低く、導電材料として添加される黒鉛やアセチレンブラックなどの炭素材料は膜状体部分に比べてピーク強度が高いと考えられることから区別できる。
本発明者らは、過去に、水熱合成温度として本発明の水熱合成温度より低い170℃を採用して粒子状活物質を合成し、ついで熱処理工程においてポリビニルアルコールを添加した正極材料について、電解放出型電子顕微鏡(HRTEM、JEOL社製 型式「JEM2100F」)を用いて観察した高角度散乱暗視野透過型電子顕微鏡(HAADF-STEM)像をもとに、電子エネルギー損失分光(EELS)測定によって炭素の分布状態を調べた上で、該EELS法を用いて結晶性の程度を反映するsp2軌道に対応するピークを比較したところ、Energy lossの値が283evの付近にsp2軌道に対応するピークが観察された。
該強度のピークについて、粒子状活物質の表面の付着物、すなわち水熱合成時に形成されたと思われる膜部分と、熱処理時に付着したと思われるポリビニルアルコール由来の炭素材料部分に対応するピーク強度を比較したところ、水熱合成時に形成された膜部分はポリビニルアルコール由来の炭素部分に対応するピーク強度に対して明らかに高いものであった。
つまり、後工程で他の炭素材料を付着させた正極材料には、粒子同士を跨いでいるように見える炭素材料が観察されるとしても、該炭素材料は枝状やうろこ状に観察されることが多く、水熱合成時に形成される膜状体とは形状が相違する。すなわち、後工程で付着する炭素材料は、水熱合成時において形成された炭素を含む膜状体のように、粒子状活物質の表面において少なくとも表面の一部で表面に沿って覆うような膜状体としては形成されていない。
従って、上記のような低い温度で水熱合成された正極材料は、後工程で炭素材料を付着させたとしても、粒子状活物質同士が膜状体の結合によって連結しておらず、本発明の正極材料のような特性は見られない。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示す方法により、正極材料を製造した。
水酸化リチウム[LiOH・H2O]、リン酸水素二アンモニウム[(NH42HPO4]をそれぞれイオン交換水中に溶解した後に、両溶液を撹拌しながら混合した。
次に、アスコルビン酸を溶解した水溶液に、硫酸マンガン[MnSO4・5H2O]を溶解させた。なお、硫酸マンガンのマンガン1モルに対して0.1モルのアスコルビン酸を用いた。即ち、アスコルビン酸の分子中の炭素原子がマンガン1モルに対して0.15モルとなる量のアスコルビン酸を用いた。
続いて、この水溶液を水酸化リチウム[LiOH・H2O]およびリン酸水素二アンモニウム[(NH42HPO4]との混合溶液に添加することによって、前駆体液を得た。前駆体溶液中のLi:P:Mnの比は、モル比で2:1:1となるように調製した。この前駆体溶液をテトラフルオロエチレン容器に移した後に、これを圧力ゲージ付きの反応器に設置し、器内をN2ガスで充分に置換して密閉し、400℃、1時間の水熱法による合成をおこない、水熱合成工程を実施した。この時の器内圧力は30MPaであった。
生成した物質を脱イオン水およびアセトンで十分に洗浄した後、120℃、5時間の真空乾燥をおこなうことによってLiMnPO4を含む粒子状活物質が備えられた正極材料を得た。
(実施例2)
前記水熱法による合成時の温度を350℃(器内圧力は16MPa)にした点以外は、実施例1と同様にして正極材料を得た。
(比較例1)
前記水熱法による合成時の温度を300℃(器内圧力は9MPa)にした点以外は、実施例1と同様にして正極材料を得た。
(比較例2)
前記水熱法による合成時の温度を200℃(器内圧力は1.6MPa)にした点以外は、実施例1と同様にして正極材料を得た。
<充放電試験>
上記実施例および比較例で得られたそれぞれの正極材料に対して、粒子1gあたり1.2g量のポリビニルアルコール(PVA)(和光純薬工業製 平均重合度1500)と60℃に加温した水とを加え、乳鉢で混合−混錬したのちに、N2雰囲気下で700℃、1時間の熱処理を施すことによって、熱処理工程を実施した。なお、用いたポリビニルアルコールの量は、LiMnPO4を含む粒子に対して、質量増加分から計算した炭素量が5質量%となる量とした。
このようにして得られた材料とアセチレンブラック(AB)とを80:8の質量比で秤量し、乳鉢で粉砕しながら混合した。次に、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)(型番:#1120)のN−メチルピロリドン(NMP)溶液を滴下して混練した。さらにNMPを加えて希釈し、正極材料:AB:PVdF=80:8:12の質量比で含有し、固形分濃度30質量%である正極用ペーストを作製した。この正極用ペーストをA1メッシュ板に塗布後、80℃で30分間乾燥した後に加圧プレスをおこない、減圧乾燥することによって正極板とした。また、Li金属を負極とし、ガラスセルを用いて、非水電解質二次電池を製造した。
それら非水電解質二次電池を用いて、次の条件で充放電試験をおこなった。充電条件は、充電電流0.1CmA、充電設定電圧4.5V、充電時間15時間の定電流定電圧充電とし、放電条件は、放電電流0.1CmA、放電終止電圧2.0Vの定電流放電とした。
各実施例および比較例の正極材料を備えた非水電解質二次電池における充放電試験の初回放電時の曲線を図1に示す。
図1から認識できるように、実施例1および実施例2の正極材料においては、比較例13及び比較例2の正極材料よりも、非水電解質二次電池の放電容量が大きい。
特に、400℃で水熱合成した実施例1は、200℃で水熱合成した比較例2に比べると約1.8倍も放熱容量が大きいことがわかる。
<透過型電子顕微鏡観察>
上記実施例1および比較例2で得られたLiMnPO4を含む粒子(熱処理工程に供する前のもの)の形状を調べるために、分散法によって調製したサンプルを透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission electron microscope、日立社製、形式「HF−2000」を用いて観察した。
図2に実施例1の水熱工程で得られたLiMnPO4を含む粒子を、図3に比較例2の水熱工程で得られたLiMnPO4を含む粒子を示す。なお、図2および図のいずれにおいても拡大倍率は30000倍である。
尚、図4に図2の写真のトレースを、図5に図3のトレースを参考までに示す。
図4および図5の1は粒子状活物質を示し、2は膜状体を示す。
図2と図3とを比較すると、400℃で水熱合成を行った実施例1における図2では各粒子状活物質が膜状体を介して結合されていることがわかる。
一方、200℃で水熱合を行った比較例2における図3では、各粒子状活物質表面の膜状体を介して結合されている様子は確認できなかった。
<ラマン測定>
次に、上記実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2で得られたLiMnPO4を含む粒子(熱処理工程に供する前のもの)について、ラマン分光装置(日本分光株式会社製、レーザーラマン分光光度計、形式NRS-2100 )による成分分析を行った。
図6にその結果を示す。比較例1と比較例2では、バックグラウンドのピークが極めて大きいのに対し、実施例1及び実施例2ではほとんどバックグラウンドのピークは見られなかった。
このバックグラウンドのピークはLiMnPO4を含む粒子の表面に未炭化の有機物が存在する場合に生じるため、高温条件での水熱合成を行った実施例1及び2では、前駆体液材料のアスコルビン酸の炭化が、比較例1および2に比べ進行していることがわかる。
さらに、上記測定結果のグラフのスケールを拡大して、1380cm-1と1600cm-1付近のピークを確認したところ、図7に示すように、実施例1および実施例2のLiMnPO4を含む粒子では、1380cm-1と1600cm-1付近に炭素に由来するピークが認められた。尚、比較例1および比較例2ではこのようなピークは認められなかった。
この結果からも、高温条件下で水熱合成を行った各実施例では、比較例に比して表面に炭素が多く存在することがわかる。
すなわち、各実施例では、粒子状活物質の表面に付着した有機化合物の炭化が促進されて膜状体の成長が進んでいることを示している。

Claims (3)

  1. リン酸マンガンリチウムを含む粒子状活物質が備えられた正極材料の製造方法であって、リン酸、マンガン、リチウム及び有機化合物を含む水溶液が350℃以上の温度になるように加熱する水熱合成工程を備え
    前記水熱合成工程において、前記粒子状活物質の表面に前記有機化合物由来の炭素を含む膜状体が形成され、該膜状体が結合して粒子状活物質同士が連結される、正極材料の製造方法。
  2. 前記水熱合成工程が16〜50MPaの圧力で行われる請求項1に記載の正極材料の製造方法。
  3. 前記水熱合成工程では、マンガン1モルに対して、分子中の炭素原子が0.15モル以上0.60モル以下となる量の前記有機化合物を存在させる請求項1又は2に記載の正極材料の製造方法。
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