JP5515778B2 - 車両のバックドア構造 - Google Patents
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Description
上述のバックドアは、その閉時に車体側のストライカと、バックドア側のラッチとで結合される一方、車両走行時には、路面の凹凸がタイヤを介して外部振動として入力されるので、この外部振動によるバックドアからの騒音発生を防止するためには、バックドア下部における充分な剛性確保が望まれる。
すなわち、車体後面に設けられた開口部を、その上辺部に設けられたヒンジを介して上部側を中心として回動することにより開閉するバックドアにおいて、該バックドアは、インナパネルとアウタパネルとで中空体として構成されていると共に、上記インナパネルの下面部に、バックドアの内部に収容されたラッチの係合部材を外部に臨ませて、閉時に車体側のストライカと係合可能とさせるラッチ用開口部が形成されており、かつ、上記ラッチが、インナパネルにおけるラッチ用開口部周辺を補強する補強プレートを介してインナパネルの下面部に取付けられ、上記補強プレートに、その後部から上方に延び、上記アウタパネルに接合される上方延長部が設けられていると共に、該上方延長部に、上記インナパネルが接合されたものである。
上記構成によれば、バックドアの下辺部のラッチ取付部にラッチ用開口部を設け、このラッチ用開口部の周辺を補強する補強部材を設け、該補強部材の車幅方向側部にインナパネルとアウタパネルとを前後方向に延びて連結する側壁部を設けたので、該側壁部により剛性を確保して、振動および騒音を抑制することができる。
上記構成によれば、側壁部をインナパネルに対して車幅方向の短いスパンで強固に結合することができ、また側壁部をアウタパネルに対して車幅方向の広いスパンで広範囲に結合することができる。
上記構成によれば、側壁部をアウタパネルに広いスパンで広範囲に結合することができる。
上述の外装品は、ライセンスプレートに設定してもよい。
上記構成によれば、アウタパネル側接合部とアウタパネルとを溶接によって剛性を確保した状態に接合することができ、かつ外装品により溶接痕を覆うことができるので、外観の悪化を防止することができる。つまり、剛性の確保と、外観悪化防止との両立を図ることができる。
要するに、バックドアの軽量化と、剛性確保による振動、騒音の抑制と、の両立を図ることができる。
上記構成によれば、上記接合部がインナパネルの中間辺部とアウタパネルとを接合するので、中間辺部の剛性を確保することができ、これにより、振動および騒音を抑制することができる。
上記構成によれば、上述の接合部がインナパネルの傾斜部とアウタパネルとを接合するので、傾斜部の剛性を確保することができ、これにより、振動および騒音の抑制を図ることができる。
上記構成によれば、連結部で傾斜部と、下部側辺部または下辺部とを連結するので、傾斜部の剛性を確保することができ、これにより振動および騒音を抑制することができる。
図面は車両のバックドア構造を示し、図1、図2、図3において、バックドア1は図1に示すアウタパネル2と、図2、図3に示すインナパネル3とを接合して構成されるものである。
また、上述のリヤフロア5の後端部には、上方に所定量立上がるリヤエンドパネル7を取付け、このリヤエンドパネル7のリヤ側にはリヤエンドメンバ8を接合固定して、このリヤエンドメンバ8と上述のリヤエンドパネル7との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面9を形成して、下部車体剛性の向上を図っている。なお、図4において10は樹脂製のリヤバンパである。
上述のバックドア1はその上部がヘッダ閉断面14と対応するルーフパネル11の段下げ部11aに設けられるバックドアヒンジ(図示せず)により開閉可能に構成されるもので、バックドア1の閉時には、該バックドア1の下部に設けられたラッチ16がボディ側のストライカ17に係合して、バックドア閉状態が確保されるものである。
ここで、上述のストライカ17はリヤエンドパネル7の上方折曲げ部、つまりリヤエンド閉断面9と対応する部位において車幅方向の略中央部に設けられたものである。
そして、図4、図1に示すように、ウインドシールド開口部18にはバックドアウインド20を配設している。
さらに、上述の下辺部3Eの車幅方向略中央部には、ラッチ16の取付け部を補強する補強部材23(いわゆるラッチレイン)が設けられている。
この実施例では、図5〜図10に示すように、上述の側壁部27は、ラッチ用開口部24(図3参照)を挟んで補強部材23の両側部に設けられている。
さらに、両側部の側壁部27,27が、図5に示すように、その下方から上方に向って距離が広がるように形成されており、左右の側壁部27,27は同図に示す背面図において逆ハの字状に形成されている。
このように構成された補強部材23は、そのベース部26がインナパネル3の下辺部3Eにおけるラッチ用開口部24の周辺にスポット溶接にて固定され、インナパネル側接合フランジ27a,27aがインナパネル3にスポット溶接にて固定され、アウタパネル側接合フランジ27b,27bがアウタパネル2に接合されるものである。
また、これら複数の各接合部30,31,32は、略水平部と、この略水平部の後端に一体に折曲げ形成された折曲げ部とを有し、略水平部にはビード30a,31a,32aが一体形成されて、接合部30,31,32それ自体の剛性向上を図るように構成している。
これら一対の各接合部33,34は車幅方向に略直線状に設けられている。また、この実施例では、各接合部33,31,34も車幅方向に略直線状に設けられている。
同様に、上述の連結部3Hにもビード3aが形成されていて、該連結部3Hそれ自体の剛性向上を図るように構成している。
中間辺部3Dに設けた複数の接合部30,31,32のうちの両サイドの接合部30,32は接着剤36(図示の便宜上、○印にて示す)を用いて、アウタパネル2と接着されるものである。
なお、図中、38はバックドア1の荷室4側に設けられたドアトリムである。また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
この構成によれば、補強部材23の両側部に一対の側壁部27,27を設けたので、より一層高い剛性の確保が達成でき、この結果、振動および騒音をさらに抑制することができる。
この構成によれば、一対の側壁部27をインナパネル3に対して車幅方向の短いスパンで強固に結合することができ、また一対の側壁部27をアウタパネル2に対して車幅方向の広いスパンで広範囲に結合することができる。
この構成によれば、側壁部27,27をアウタパネルに広いスパンで広範囲に結合することができる。
この構成によれば、左右一対の側壁部27,27をアウタパネル2の可及的上方部に広いスパンで広範囲に結合することができる。
この構成によれば、アウタパネル側接合部27b,27bとアウタパネル2とを溶接によって剛性を確保した状態に接合することができ、かつ外装品(ライセンスプレート37参照)により溶接痕を覆うことができるので、外観の悪化を防止することができる。つまり、剛性の確保と、外観悪化防止との両立を図ることができる。
要するに、バックドア1の軽量化と、剛性確保による振動、騒音の抑制と、の両立を図ることができる。
この構成によれば、上記接合部30,31,32がインナパネル3の中間辺部3Dとアウタパネル2とを接合するので、中間辺部3Dの剛性を確保することができ、これにより、振動および騒音を抑制することができる。
この構成によれば、上述の接合部33,34がインナパネル3の傾斜部3Gとアウタパネル2とを接合するので、傾斜部3Gの剛性を確保することができ、これにより、振動および騒音の抑制を図ることができる。
この構成によれば、連結部3Hで傾斜部3Gと、下部側辺部3Fまたは下辺部3Eとを連結するので、傾斜部3Gの剛性を確保することができ、これにより振動および騒音を抑制することができる。
つまり、剛性の確保と、外観悪化防止と、の両立を図ることができる。
例えば、バッテリがあがって、ラッチ16が動かなくなった場合、アクセス用の開口からラッチ16を解徐するレバーが設けられているが、ランプ開口を破壊して該レバーを不正アクセスしようとしても、上述の側壁部27,27により、このような不正アクセスを阻止することができる。
図5〜図9で示した先の実施例においては、補強部材23はベース部26と、左右の側壁部27,27とを一体形成したが、図12に示すこの実施例においては、ベース部26と、左右の側壁部27,27とをそれぞれ別々に形成し、これらを組合せて補強部材23を構成するように成したものである。
なお、図12に示すこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図12において、前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の外装品は、実施例のライセンスプレート37に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
2…アウタパネル
3…インナパネル
3A…上辺部
3B…上部側辺部
3C…下半部
3D…中間辺部
3E…下辺部
3F…下部側辺部
3G…傾斜部
3H…連結部
16…ラッチ
18…ウインドシールド開口部
19…開口部
23…補強部材
24…ラッチ用開口部
27…側壁部
27a…インナパネル側接合フランジ
27b…アウタパネル側接合フランジ
30〜34…接合部
37…ライセンスプレート(外装品)
Claims (8)
- バックドアがインナパネルとアウタパネルとを備え、
バックドアの下辺部の車幅方向中間部にラッチが取付けられた車両のバックドア構造であって、
上記バックドアの下辺部のラッチ取付部にラッチ用開口部が設けられると共に、
該ラッチ用開口部の周辺を補強する補強部材が設けられ、
該補強部材の車幅方向側部に上記インナパネルとアウタパネルとを前後方向に延びて連結する側壁部を設け、
上記側壁部が、上記ラッチ用開口部を挟んで補強部材の両側部に設けられ、
上記両側部の側壁部が、上方に向って距離が広がるように形成された
車両のバックドア構造。 - 上記両側部の側壁部のインナパネル側接合フランジが車幅方向内方に折曲げて形成され、
アウタパネル側接合フランジが車幅方向外方に折曲げて形成された
請求項1記載の車両のバックドア構造。 - 上記両側部の側壁部が、アウタパネル側に向って距離が広がるように形成された
請求項1または2記載の車両のバックドア構造。 - 上記両側部の側壁部のアウタパネル側接合部が、該アウタパネルの車外側に設けられる外装品に対応する位置に設けられ、溶接によって上記アウタパネルに接合されている
請求項1〜3の何れか1に記載の車両のバックドア構造。 - 上記インナパネルが、ウインドシールド開口部の上辺を構成する上辺部と、
該上辺部の左右から下方に延びる上部側辺部と、
該上部側辺部の下端に接続される下半部と、から構成され、
上記下半部が、バックドアの上下方向中間位置でウインドシールド開口部の下辺を構成する中間辺部と、
バックドアの下辺を構成する下辺部と、
上記中間辺部と上記下辺部との間に形成された開口部と、
該開口部の左右に設けられた下部側辺部と、
上記中間辺部と上記下部側辺部との結合部近傍と上記下辺部とを車幅方向に傾斜して結合する傾斜部と、を備えて構成された
請求項1〜4の何れか1項に記載の車両のバックドア構造。 - 上記中間辺部の車幅方向中間位置にアウタパネル側に延びて該アウタパネルと接合される接合部を備えた
請求項5記載の車両のバックドア構造。 - 上記傾斜部にアウタパネル側に延びて該アウタパネルと接合される接合部を備えた
請求項5または6記載の車両のバックドア構造。 - 上記傾斜部の中間部と、上記下部側辺部または上記下辺部とを連結する連結部を備えた
請求項5〜7の何れか1項に記載の車両のバックドア構造。
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