JP5515773B2 - 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 - Google Patents
遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5515773B2 JP5515773B2 JP2010011223A JP2010011223A JP5515773B2 JP 5515773 B2 JP5515773 B2 JP 5515773B2 JP 2010011223 A JP2010011223 A JP 2010011223A JP 2010011223 A JP2010011223 A JP 2010011223A JP 5515773 B2 JP5515773 B2 JP 5515773B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- light shielding
- shielding frame
- reflective mask
- mask
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Description
特許文献2に開示されている遮光領域132に工夫を凝らした反射型マスクは、図13に示すように2つの方式が開示されている。図13(a)の反射型マスクは、第2の吸収層134が第1の吸収層133上に設けられており、遮光領域132の吸収層を2段構造にした積層吸収体方式の反射型マスクである。図10(b)の反射型マスクは、第2の吸収体パターンが基板111の露出部分で構成されており、遮光領域の反射層をエッチング加工で除去した多層膜加工方式の反射型マスクである。
一方、図13(b)に示す多層膜加工方式の反射型マスクでは、Mo層とSi層を交互に設けて一組の層とした40層に及ぶ多層の反射層(厚さ274nm)を深掘りエッチングするために、マスク製造工程が複雑で加工時間を要し、遮光領域形状の制御も難しいという問題を生じていた。さらに、図13(b)に示す反射型マスクは、反射層を構成するMo層とSi層を各々厚さ数nmで交互に積層した多層膜の側面が露出しているので、マスク洗浄時に洗浄液によっては多層膜(反射層)の一部が側面から溶出し、パターンが損傷する危険性があった。
1.第1の実施形態
図1は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第1の実施形態を示す図であり、図1(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図を示す。
まず図1(a)に示すように、反射型マスク1の主面は、転写パターン領域2と遮光領域3を有する。ここで、転写パターン領域2は、ウェハ等の被転写体に転写される露光フィールドに対応した反射型マスク1上のパターン領域であり、遮光領域3は、転写パターン領域2の周辺に設けられたEUV光の反射率が小さい領域である。例えば、外形6インチ角の反射型マスクにおいて、転写パターン領域2の面積は100mm角程度であり、遮光領域3の幅は3mm程度である。
次に図1(b)に示すように、本実施形態の遮光枠を有する反射型マスク1は、基板11の一方の主面上に、EUV光を反射する反射層12と、その反射層12上にEUV光を吸収する吸収層15とを少なくとも設けて形成された転写用パターンを有するマスクであって、前記転写用パターンが形成された領域(転写パターン領域2)の周囲の同一の主面上(遮光領域3)には、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠18が貼付されている。
遮光枠18は、図12に示すように、EUV露光時にウェハ123上で多重露光となる露光フィールド境界部126に相当する反射型マスク1上の領域に設けられる。そして、図1(b)に示すように、遮光領域3の遮光枠18を設けた部分は、吸収層15と遮光枠18との2つの部位で遮光性をより高めていることになる。なお、遮光枠18よりもさらに外側は、EUV露光装置に設けられたブレード122を用いて遮光することができる。
ここで、Hの値は、例えば500μm〜1mm程度であるのに対し、Dの値は、例えば50〜100nmであって、Hに比べ桁違いに小さいため、図14のLはtanθとHの積に近似できる。そして、例えばθの値を6度、Hの値を1mmとすると、Lの値は0.1mmと算出される。すなわち、転写パターン領域と遮光領域の境界から0.1mm以上離れた位置に遮光枠を貼付する場合、遮光枠の厚さは1mm以下であればシャドーイングの問題は生じないことになる。
シリコン(Si)からなる遮光枠は、例えば300mmSiウェハを加工して、厚さが775μmの枠を作製することができる。
反射型マスク1においては、パターンを形成する吸収層15が必ずしも反射層12に直接に接していなくてもよい。吸収層15をパターン状にドライエッチングする時に下層の反射層12に損傷を与えるのを防止するために、通常、反射層12と吸収層15との間にバッファ層(エッチングストッパー層とも称する)14が設けられる。さらに必要に応じて、反射層12の上に反射層の酸化防止などのために、キャッピング層(保護層とも称する)13が設けられる。また、マスク検査時の検査光(例えば、波長250nmの紫外光)の反射コントラストを上げるために、吸収層15の上に反射防止層16を設ける場合もある。
本実施形態の反射型マスクは、遮光枠18以外の他の構成要素、材料として従来の反射型マスクの構成要素、材料をそのまま適用することが可能であるが、以下に説明する。
本発明の反射型マスク1の基板11としては、パターン位置精度を高精度に保持するために低熱膨張係数を有し、高反射率および転写精度を得るために平滑性、平坦度が高く、マスク製造工程の洗浄などに用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましく、石英ガラス、SiO2−TiO2系の低熱膨張ガラス、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスなどのガラス基板、さらにはシリコンを用いることもできる。マスクブランクスの平坦度としては、例えば、パターン領域において50nm以下が求められている。
反射層12は、EUV露光に用いられるEUV光を高い反射率で反射する材料が用いられ、Mo(モリブデン)層とSi(シリコン)層からなる多層膜が多用されており、例えば、2.74nm厚のMo層と4.11nm厚のSi層を各40層積層した多層膜よりなる反射層が挙げられる。それ以外には、特定の波長域で高い反射率が得られる材料として、Ru/Si、Mo/Be、Mo化合物/Si化合物、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜およびSi/Ru/Mo/Ru周期多層膜なども用いることができる。ただし、材料によって最適な膜厚は異なる。Mo層とSi層からなる多層膜の場合、DCマグネトロンスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でSi層を成膜し、その後、Moターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でMo層を成膜し、これを1周期として、30〜60周期、好ましくは40周期積層されて、多層膜の反射層が得られる。上記のように、EUV光を高い反射率で反射させるために、13.4nmのEUV光を入射角6.0度で入射したときの反射層12の反射率は、通常、60%以上を示すように設定されている。
反射層12の反射率を高めるには屈折率の大きいMo層を最上層とするのが好ましいが、Moは大気で酸化され易く、反射率が低下するので、酸化防止やマスク洗浄時における保護のための保護層として、スパッタリング法などによりSiやRu(ルテニウム)を成膜し、キャッピング層13を設けることがある。例えば、キャッピング層13としてSiを用いる場合は、反射層12の最上層に11nmの厚さで設けられる。
EUV露光に用いられるEUV光を吸収する吸収層15をドライエッチングなどの方法でパターンエッチングするときに、下層の反射層12に損傷を与えるのを防止するために、通常、反射層12と吸収層15との間にバッファ層14が設けられる。バッファ層14の材料としてはSiO2、Al2O3、Cr、CrNなどが用いられる。CrNを用いる場合は、RFマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてN2ガス雰囲気下で、上記の反射層の上にCrN膜を5nm〜15nm程度の膜厚で成膜するのが好ましい。
マスクパターンを形成し、EUV光を吸収する吸収層15の材料としては、Ta、TaB、TaBNなどのTaを主成分とする材料、Cr、Crを主成分としN、O、Cから選ばれる少なくとも1つの成分を含有する材料などが、膜厚30nm〜100nm程度の範囲、より好ましくは50nm〜85nmの範囲で用いられる。
また、マスクパターン検査時の検出感度を上げるために、吸収層15上に検査光(例えば、波長250nmの紫外光)に対して低反射となる反射防止層16を設ける場合もある。反射防止層16の材料としては、例えば、タンタルの窒化物(TaN)、酸化物(TaO)、酸窒化物(TaNO)、タンタルホウ素酸化物(TaBN)、タンタルホウ素窒化物(TaBN)などが挙げられ、膜厚5nm〜30nm程度の範囲で用いられる。
本発明の第1の実施形態においては、図1(b)に示すように、反射防止層16の表面に遮光枠18が貼付される。
基板11の一方の主面上に設けられたマスクパターンと相対する他方の主面上には、導電層17が形成される。導電層17は、反射型マスクの裏面を静電吸着するために、設けられるものである。導電層17は、導電性を示す金属や金属窒化物などの薄膜であって、例えば、クロム(Cr)や窒化クロム(CrN)などを厚さ20nm〜150nm程度に成膜して用いられる。
図2は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第2の実施形態を示す図であり、図2(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線における断面図を示す。
本実施形態においては、図2(b)に示すように、吸着層15の表面に、遮光枠18が貼付されている点で、第1の実施形態と相違する。
しかしながら、本実施形態であれば、例えば、Taなどの金属からなる吸収層15に、遮光枠18を直接貼付するため、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
それゆえ、転写パターンの微細化が進み、マスクパターン検査が上述の紫外光ではなく、電子線を用いた検査になる場合、反射防止層16は検査の障害となるため、反射型マスクに設けられなくなる。そうすると、反射防止層16の上に遮光枠を貼付することは出来なくなる。
しかしながら、本実施形態であれば、より導電性のある吸収層15(例えば、Ta)に、遮光枠18を直接貼付するため、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
図3は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第3の実施形態の一例を示す図であり、図3(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図3(b)は図3(a)のC−C線における断面図を示す。
なお、本実施形態においては、少なくとも遮光枠18の下にハードマスク層19が設けられていればよく、ハードマスク層19は、遮光領域3の他の部位や、転写パターン領域2の部位に設けられていても良い。
また、図3(b)においては、ハードマスク層19の下に反射防止層16が設けられているが、本発明の反射型マスク40においては、反射防止層16を設けず、ハードマスク層19が、吸収層15の表面に設けられていても良い。この場合、上記の第2の実施形態の説明で述べたように、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
第1および第2の実施形態では、ハードマスク層を設けずに、レジストパターン20をエッチング用のマスクとして吸収層15をエッチングして、転写パターンを形成する(図4、図6)。
しかし、転写パターンの微細化の要求に応じるためには、レジストは薄膜化する必要があり、薄膜化を進めると、吸収層15(例えば、80nmの厚み)のエッチングの際に一部もしくは全てが消失してしまってエッチングマスクとしての機能を果たせない場合も生じてくる。
なお、遮光枠18の下のハードマスク層19は、遮光枠18がハードマスク層除去の際のマスクとして機能するため、除去されずに残ることになる。
また、ハードマスク層19の材料は、バッファ層14と同一の材料であっても良い。この場合、吸収層15のエッチングの後に、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去とを同一工程で除去できる。
ハードマスク層19の厚さは、その材料のエッチング耐性や転写パターンのサイズに応じた加工精度にもよるが、例えば5nm〜15nmである。
ハードマスク層は、例えば、Crをスパッタ成膜することで設けることができる。
本発明の反射型マスクの製造方法は、基板の一方の主面上に、少なくとも、EUV光を反射する反射層と、前記反射層の上に設けられ、前記EUV光を吸収する吸収層とから形成される転写用パターンと、前記転写用パターンが形成された領域の周囲に設けられ、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠と、を有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、前記遮光枠が少なくともシリコン(Si)を含むものであり、前記遮光枠は、貼付面とは反対側の面を静電吸着されることによって真空中で保持され、真空中で、前記遮光枠の貼付面と、前記基板の主面上に設けられた最上層の表面に、不活性ガスのイオンビームを照射して両者の接合面を活性化し、前記活性化した両者の接合面を接触させて接合することにより、前記遮光枠を前記基板の主面上に貼付することを特徴とするものである。
図4および図5は、図1に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。ここで、図4に示す工程は、従来公知の反射型マスクの製造工程と同じ方法を用いることが出来るため、この工程に関する詳細は省略する。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜5nm程度である。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク60も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
図6および図7は、図2に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜4nm程度である。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク80も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
また、本実施形態であれば、より導電性のある吸収層15(例えば、Ta)に、遮光枠18を直接貼付するため、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
図8および図9は、図3に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜4nm程度である。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク100も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
ここで、ハードマスク層19とバッファ層14が同一の材料からなる場合であれば、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去とを同一工程で除去できる。また、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去は別々の工程で行ってもよく、例えば、吸収層15のエッチングの後であって、表面活性化接合する前に、バッファ層14を除去しても良い。
さらには、本実施形態であれば、例えばクロム(Cr)などの金属をハードマスク層に用いることで、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
(実施例1)
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
次に、上記のTaBN膜の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Taを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaN膜を10nmの厚さで成膜して反射防止層16を形成した。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス50を得た。
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス70を得た。
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
次に、上記のTaBN膜の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Taを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaN膜を10nmの厚さで成膜して反射防止層16を形成した。
続いて、上記の反射防止層16上に、DCマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、ハードマスク層19とした。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス50を得た。
また、本発明に係る反射型マスクの製造方法によれば、表面活性化接合により遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
2、131 転写パターン領域
3、132 遮光領域
11、111 基板
12、112 反射層
13、113 キャッピング層
14、114 バッファ層
15、115 吸収層
16、116 反射防止層
17 導電層
18 遮光枠
19 ハードマスク層
20 レジストパターン
21 イオンビーム
50、70、90 反射型マスクブランクス
60、80、100、110 反射型マスク
121 EUV光
122 ブレード
123 ウェハ
124 レジストパターン
125 露光フィールド
126 境界部
133 第1の吸収層
134 第2の吸収層
Claims (10)
- 基板の一方の主面上に、少なくとも、EUV光を反射する反射層と、前記反射層の上に設けられ、前記EUV光を吸収する吸収層とから形成される転写用パターンと、前記転写用パターンが形成された領域の周囲に設けられ、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠と、を有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、前記遮光枠が少なくともシリコン(Si)を含むものであり、前記遮光枠は、貼付面とは反対側の面を静電吸着されることによって真空中で保持され、真空中で、前記遮光枠の貼付面と前記基板の主面上に設けられた最上層の表面に、不活性ガスのイオンビームを照射して両者の接合面を活性化し、前記活性化した両者の接合面を接触させて接合することにより、前記遮光枠を、前記基板の主面上に貼付することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
- 前記基板の他方の主面上には、導電層が形成され、前記接合において前記反射型マスクは、前記他方の主面を静電吸着されることによって、真空中で保持されることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクの製造方法。
- 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記EUV光を吸収する吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法。
- 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法。
- 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法。
- 基板の一方の主面上に、EUV光を反射する反射層と前記反射層の上に前記EUV光を吸収する吸収層とを少なくとも設けて形成された転写用パターンを有するEUV露光用の反射型マスクであって、前記転写用パターンが形成された領域の周囲の同一の主面上には、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠が貼付されており、前記遮光枠は、不活性ガスのイオンビーム照射によってスパッタエッチングされた貼付面で、表面活性化接合により貼付されており、前記遮光枠の少なくとも貼付面が、シリコン(Si)からなることを特徴とする反射型マスク。
- 前記基板の他方の主面上には、導電層が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の反射型マスク。
- 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記反射層と前記吸収層とが形成されており、前記吸収層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク。
- 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が形成されており、前記反射防止層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク。
- 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記吸収層と、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が形成されており、前記ハードマスク層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010011223A JP5515773B2 (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010011223A JP5515773B2 (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011151202A JP2011151202A (ja) | 2011-08-04 |
JP5515773B2 true JP5515773B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=44537922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010011223A Active JP5515773B2 (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5515773B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5765666B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2015-08-19 | 凸版印刷株式会社 | 反射型マスク |
CN103748660B (zh) | 2011-08-25 | 2016-11-23 | 凸版印刷株式会社 | 反射型掩模及其制造方法 |
JP5786605B2 (ja) * | 2011-09-28 | 2015-09-30 | 凸版印刷株式会社 | フォトマスク |
JP5909964B2 (ja) * | 2011-09-27 | 2016-04-27 | 凸版印刷株式会社 | 反射型マスクブランクおよび反射型マスク |
EP2763158A4 (en) * | 2011-09-28 | 2015-12-30 | Toppan Printing Co Ltd | REFLECTIVE MASK ROLL, REFLECTIVE MASK AND METHOD FOR PRODUCING A REFLECTIVE MASK ROLL AND A REFLECTIVE MASK |
JP5803517B2 (ja) * | 2011-09-29 | 2015-11-04 | 凸版印刷株式会社 | 反射型マスクおよびマスクブランク、その製造方法 |
DE102012213515A1 (de) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Verfahren zum Betreiben einer mikrolithographischen Projektionsbelichtungsanlage |
JP6226517B2 (ja) * | 2012-09-11 | 2017-11-08 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 反射型マスクの製造方法、および反射型マスクの製造装置 |
SG11201710317RA (en) * | 2015-06-17 | 2018-01-30 | Hoya Corp | Substrate with electrically conductive film, substrate with multilayer reflective film, reflective mask blank, reflective mask, and method of manufacturing semiconductor device |
KR101829604B1 (ko) * | 2015-08-17 | 2018-03-29 | 주식회사 에스앤에스텍 | 극자외선용 포토마스크 및 그 제조방법 |
JP6319368B2 (ja) * | 2016-06-16 | 2018-05-09 | 凸版印刷株式会社 | 反射型フォトマスクおよびその製造方法 |
JP7018162B2 (ja) * | 2019-02-28 | 2022-02-09 | Hoya株式会社 | 反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0758679B2 (ja) * | 1985-12-28 | 1995-06-21 | 日本電信電話株式会社 | X線露光用マスクの製造方法 |
JP2694140B2 (ja) * | 1989-02-27 | 1997-12-24 | 日本電信電話株式会社 | X線マスク及びその製造方法 |
JP2002075839A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-15 | Canon Inc | 露光装置、該露光装置に用いるマスク構造体、露光方法、該露光装置を用いて作製された半導体デバイス、および半導体デバイス製造方法 |
US6653053B2 (en) * | 2001-08-27 | 2003-11-25 | Motorola, Inc. | Method of forming a pattern on a semiconductor wafer using an attenuated phase shifting reflective mask |
JP2004311839A (ja) * | 2003-04-09 | 2004-11-04 | Sony Corp | マスクブランクスの作製方法 |
JP2008114448A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 転写基板とそれを用いた転写方法 |
JP5082681B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2012-11-28 | 凸版印刷株式会社 | 反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法 |
JP2009170445A (ja) * | 2008-01-10 | 2009-07-30 | Nissan Motor Co Ltd | 半導体装置の製造方法および半導体装置 |
JP4602430B2 (ja) * | 2008-03-03 | 2010-12-22 | 株式会社東芝 | 反射型マスク及びその作製方法 |
-
2010
- 2010-01-21 JP JP2010011223A patent/JP5515773B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011151202A (ja) | 2011-08-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5515773B2 (ja) | 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 | |
JP5423236B2 (ja) | 反射型マスクおよびその製造方法 | |
US8372564B2 (en) | Reflective mask, reflective mask blank and method of manufacturing reflective mask | |
JP2013120868A (ja) | 反射型マスクブランクス、反射型マスク、および、それらの製造方法 | |
US6048652A (en) | Backside polish EUV mask and method of manufacture | |
WO2010007955A1 (ja) | Euvリソグラフィ用反射型マスクブランク、および、euvリソグラフィ用反射型マスク | |
JP5239762B2 (ja) | 反射型マスク、および、反射型マスク製造方法 | |
US7294438B2 (en) | Method of producing a reflective mask and method of producing a semiconductor device | |
WO2013031863A1 (ja) | 反射型マスクブランク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクブランクの品質管理方法 | |
KR20070054651A (ko) | Euv 리소그래피용 반사형 마스크 블랭크스 및 그 제조방법 | |
KR20060119798A (ko) | Euv 노광용 마스크 블랭크스 및 그 제조 방법, euv노광용 마스크 | |
JP2010192503A (ja) | フォトマスクおよびフォトマスクの製造方法 | |
JP2012009537A (ja) | 反射型マスクブランクス、反射型マスク、反射型マスクブランクスの製造方法、および、反射型マスクの製造方法 | |
JP2010103463A (ja) | 反射型フォトマスクブランク、反射型フォトマスク、半導体装置製造方法 | |
KR20150037918A (ko) | 반사형 마스크 블랭크 및 그 제조방법, 반사형 마스크의 제조방법, 그리고 반도체 장치의 제조방법 | |
US20030232256A1 (en) | Photolithographic mask and methods for the fabrication of the mask | |
KR20150004168A (ko) | 반사형 포토마스크 블랭크 및 반사형 포토마스크 | |
JP5258368B2 (ja) | 多層反射膜付基板の製造方法、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法 | |
JP6845122B2 (ja) | 反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法 | |
JP2012054412A (ja) | 遮光領域を有する反射型マスク、反射型マスクブランクス、および反射型マスクの製造方法 | |
JP4390418B2 (ja) | Euv露光用反射型マスクブランクおよびeuv露光用反射型マスク並びに半導体の製造方法 | |
JP2010122304A (ja) | 反射型マスクブランクス、反射型マスク、反射型マスクブランクスの製造方法、および、反射型マスクの製造方法 | |
JP5685951B2 (ja) | 反射型マスク、およびその製造方法 | |
JP5240396B2 (ja) | 反射型マスク、および、反射型マスク製造方法 | |
JP2013065739A (ja) | 反射型マスク、反射型マスクブランクス、および反射型マスクの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121109 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20130823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130917 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140317 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5515773 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |