JP5515773B2 - 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 - Google Patents

遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイスなどの製造におけるリソグラフィ用マスクの製造方法、およびリソグラフィ用マスクに関し、さらに詳しくは、極端紫外光(Extreme Ultra Violet:以降、EUVと記す)を用いてマスクパターンをウェハ上に転写するためのEUV露光用の反射型マスクおよびその製造方法に関するものである。
半導体デバイスの微細化に伴い、現在、ArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスクを用いてウェハ上にパターン転写する露光方法が行なわれている。これらの光学式の投影露光装置による露光方法では、いずれ解像限界に達するため、電子線描画装置による直描やインプリントリソグラフィやEUVリソグラフィのような新しいパターン形成方法が提案されている。
これらの新しいリソグラフィ技術の中でも、紫外線露光の短波長化の極限と見なされているEUV露光は、エキシマレーザよりもさらに短波長である波長13.5nm程度のEUV光を用いて通常1/4程度に縮小して露光する技術であり、半導体デバイス用の次世代リソグラフィ技術として注目されている。EUV露光においては、短波長のために屈折光学系が使用できないため、反射光学系が用いられ、マスクとしては反射型マスクが提案されている(例えば、特許文献1)。EUV露光用反射型マスクは、EUV光を反射する多層の反射層と、この反射層上にEUV光を吸収する吸収層とを少なくとも設けてパターンを形成したマスクである。
図10は、このような従来のEUV露光用反射型マスク(以降、反射型マスクと記す)の一例を示す断面図である。図10に示す反射型マスク110は、基板111上に多層膜構造でEUV光を反射する反射層112を有し、反射層112上に反射層を保護するキャッピング層113、次いでマスクパターン形成時の反射層112へのエッチングダメージを防止するためのバッファ層114が順に設けられ、さらにその上にEUV光を吸収する吸収層115が形成された構造となっている。吸収層115上には、検査時の検出感度を上げるために反射防止層116が設けられている。反射型マスク110は、吸収層115をパターニングし、パターニングした吸収層115に基づいてバッファ層114を除去して形成される。反射型マスク110に入射したEUV光は、吸収層115では吸収されるが、吸収層115を除去した反射層112では反射され、反射されたEUV光によりウェハ上に設けたレジストに縮小転写パターンが形成される。
図11は、EUV露光の概念図である。図11に示すように、EUV露光では、EUV光121は反射型マスク110面に対し垂直な方向から数度傾いた方向(例えば6度)から入射される。従って、吸収層115の膜厚が厚いと、吸収層115によってEUV光121が遮られ、吸収層115自身の影が生じ、ウェハ123上に転写されたレジストパターン124のエッジ部分がぼけるなどのシャドーイングと呼ばれる現象により鮮明な転写パターンが得られなくなる。それゆえ、鮮明な転写パターンを形成するためには、吸収層115の厚さは薄い方がより好ましい。この点から、吸収層115の膜厚は、露光光であるEUV光121を十分に吸収できる厚さであって、かつ可能な限り薄いことが望ましい。特に最近では、転写されたパターンの解像性能悪化の原因となるマスクの3次元構造に由来する立体遮蔽と呼ばれる問題点などの改善のために、吸収層115の一層の薄膜化が期待されている。
EUV露光では、反射型マスク110上のパターン領域を、矩形状の露光フィールド125に区切ってウェハ123に露光する。具体的には、図11に示すように、ウェハ123に転写される矩形の領域は、反射型マスク110面上に設置されるブレード122によって区切られる。ここで、反射型マスク110の吸収層115はEUV光を吸収する目的で設けられており、本来、この吸収層115からは、EUV光が放射されないことが期待されているが、現実には、吸収層115からの微弱な反射光およびフレアなどによる漏れ光が生じており、ブレード122境界近傍に相当する露光フィールド125外周の重なり部において、ウェハ123上のパターン形成用レジストが感光してしまうことが問題となっている。
図12は、EUV露光による上記の問題点の説明図であり、ウェハ123上に4つの露光フィールド125が転写された状態を例示している。図12に示すように、ウェハ123上の各露光フィールド125の境界部126では、隣り合う露光フィールド125により2重あるいは4重に露光が重なり合って多重露光されるために、あるいは、反射型マスクの遮光領域からの反射光や漏れ光の影響のために、不適切にレジストが露光されてしまう。例えば、ポジ型レジストを用いた場合、露光フィールド1個分の1回露光では適正露光であっても、続いて隣接する露光フィールドを同じ適正露光量で露光する場合には、露光フィールド125が重なり合う境界部126のレジストは多重露光されることになり、この多重露光による露光量がオーバー露光となってレジストの感度を上回ると、レジストの膜減り(レジストダメージ)の問題が発生する。例え、露光フィールド125を規定するブレード122の位置精度や直線性等の形状精度を上げたとしてもEUV光の漏れ拡がりがあるため、やはり露光フィールド125の境界部126ではレジストダメージが生じてしまう。それゆえ、別の方法で露光フィールド境界部126への多重露光を遮る必要がある。すなわち、吸収層の薄膜化への要望に伴い、EUV露光時における露光フィールドの重なり部分の遮光性がより重要視されてきている。
上記の露光フィールド境界でのオーバー露光の問題を解決するために、図13に示すように、転写パターン領域131の周辺に設けられた遮光領域132に工夫を凝らした反射型マスクが提案されている(特許文献2)。ここで、前記転写パターン領域とは、ウェハ等の被転写体に転写される露光フィールドに対応した反射型マスク上のパターン領域のことであり、前記遮光領域とは、前記転写パターン領域の周辺に設けられたEUV光の反射率が小さい領域のことであり、該遮光領域は、隣り合う露光フィールドの重なり部分における多重露光の影響から、ウェハ上に形成するべきパターンを守るためのものである。
特許文献2に開示されている遮光領域132に工夫を凝らした反射型マスクは、図13に示すように2つの方式が開示されている。図13(a)の反射型マスクは、第2の吸収層134が第1の吸収層133上に設けられており、遮光領域132の吸収層を2段構造にした積層吸収体方式の反射型マスクである。図10(b)の反射型マスクは、第2の吸収体パターンが基板111の露出部分で構成されており、遮光領域の反射層をエッチング加工で除去した多層膜加工方式の反射型マスクである。
特公平7−27198号公報 特開2009−141223号公報
高木秀樹:、「ウェハ常温接合技術」、表面科学、社団法人日本表面科学会、2005年2月、第26巻、第2号、p.82−87
しかしながら、特許文献2に記載された図13(a)に示すような積層吸収体方式の反射型マスクでは、吸収層を少なくとも2層にするために、積層する吸収層の成膜、パターン加工などの工程が余分に必要となりマスク製造工程が複雑となり、かつ、パターン形状およびパターン寸法(CD)の制御が難しくなり、パターン精度にも問題が出る恐れがある。
一方、図13(b)に示す多層膜加工方式の反射型マスクでは、Mo層とSi層を交互に設けて一組の層とした40層に及ぶ多層の反射層(厚さ274nm)を深掘りエッチングするために、マスク製造工程が複雑で加工時間を要し、遮光領域形状の制御も難しいという問題を生じていた。さらに、図13(b)に示す反射型マスクは、反射層を構成するMo層とSi層を各々厚さ数nmで交互に積層した多層膜の側面が露出しているので、マスク洗浄時に洗浄液によっては多層膜(反射層)の一部が側面から溶出し、パターンが損傷する危険性があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、EUV露光におけるシャドーイングの影響を低減しつつ、反射型マスク上の遮光領域の遮光性を高めてウェハ上の露光フィールド境界部(重なり部分)のオーバー露光を抑制し、かつ、マスク洗浄等で多層膜の一部が側面から溶出してパターンが損傷する危険性を解消できるEUV露光用の反射型マスクおよびその製造方法を提供することである。
本発明者は、種々研究した結果、不要なEUV光が被転写体へ照射されることを防止するための遮光枠を、表面活性化接合法(非特許文献1)を用いて、反射型マスクの遮光領域に貼付することにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、基板の一方の主面上に、少なくとも、EUV光を反射する反射層と、前記反射層の上に設けられ、前記EUV光を吸収する吸収層とから形成される転写用パターンと、前記転写用パターンが形成された領域の周囲に設けられ、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠と、を有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、前記遮光枠が少なくともシリコン(Si)を含むものであり、前記遮光枠は、貼付面とは反対側の面を静電吸着されることによって真空中で保持され、真空中で、前記遮光枠の貼付面と前記基板の主面上に設けられた最上層の表面に、不活性ガスのイオンビームを照射して両者の接合面を活性化し、前記活性化した両者の接合面を接触させて接合することにより、前記遮光枠を、前記基板の主面上に貼付することを特徴とする反射型マスクの製造方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記基板の他方の主面上には、導電層が形成され、前記接合において前記反射型マスクは、前記他方の主面を静電吸着されることによって、真空中で保持されることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクの製造方法。である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記EUV光を吸収する吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、基板の一方の主面上に、EUV光を反射する反射層と前記反射層の上に前記EUV光を吸収する吸収層とを少なくとも設けて形成された転写用パターンを有するEUV露光用の反射型マスクであって、前記転写用パターンが形成された領域の周囲の同一の主面上には、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠が貼付されており、前記遮光枠は、不活性ガスのイオンビーム照射によってスパッタエッチングされた貼付面で、表面活性化接合により貼付されており、前記遮光枠の少なくとも貼付面が、シリコン(Si)からなることを特徴とする反射型マスクである。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記基板の他方の主面上には、導電層が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の反射型マスクである。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記反射層と前記吸収層とが形成されており、前記吸収層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスクである。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が形成されており、前記反射防止層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスクである。
また、本発明の請求項10に係る発明は、前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記吸収層と、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が形成されており、前記ハードマスク層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスクである。
本発明によれば、反射型マスクの遮光領域に遮光枠が貼付されていることにより、遮光領域からの不要なEUV光がウェハへ照射されることを防止して遮光性を高め、ウェハ上の露光フィールド境界部(重なり部分)のオーバー露光を抑制することができるという効果を奏する。
そして、本発明によれば、遮光枠により遮光領域の遮光性を向上できるため、従来のように吸収層を厚く設ける必要はなくなり、転写パターン領域の吸収層をより薄膜化することができる。それゆえ、本発明に係る反射型マスクは、EUV露光におけるシャドーイングの影響を低減することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、遮光枠を設けることにより遮光領域の遮光性を向上できるため、従来のような多層の反射層を精度良く深掘りエッチングするという困難な加工工程が不要であり、かつ、深掘りエッチングによって反射層を構成する多層膜の側面が露出することも生じないため、マスク洗浄等で多層膜の一部が側面から溶出してパターンが損傷する危険性を解消できる。
さらに、本発明に係る遮光枠は、接着剤等を使わずに、表面活性化接合法を用いて貼付されているため、本発明に係る反射型マスクは、接着剤等からアウトガスを発生する危険性がなく、それゆえ、真空装置であるEUV露光装置内を汚染する恐れや、真空度の劣化を引き起こしてEUV光が吸収されてしまう恐れなしに、EUV露光装置に搭載することができる。
また、本発明の製造方法によれば、吸収層を積層加工する方法(積層吸収体方式)や、反射層をエッチング加工する方法(多層膜加工方式)のような複雑なマスク製造工程を用いず、表面活性化接合法を用いて遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの一例を示す図であり、(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの他の例を示す図であり、(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの他の例を示す図であり、(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略平面図、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 図1に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図4に続く本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図2に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図6に続く本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図3に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図8に続く本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 従来のEUV露光用反射型マスクの一例を示す断面図である。 EUV露光の概念図である。 EUV露光による露光フィールドが重なり合う部分における多重露光の問題に係る説明図である。 従来の遮光領域を有する反射型マスクの断面構造を示す模式図であり、(a)は積層吸収体方式の反射型マスクであり、(b)は多層膜加工方式の反射型マスクである。 本発明に係る遮光枠の厚さと転写パターン領域からの距離との関係を示す説明図である。 表面活性化接合の説明図である。
以下、本発明の遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法について詳細に説明する。
<反射型マスク>
1.第1の実施形態
図1は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第1の実施形態を示す図であり、図1(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図を示す。
まず図1(a)に示すように、反射型マスク1の主面は、転写パターン領域2と遮光領域3を有する。ここで、転写パターン領域2は、ウェハ等の被転写体に転写される露光フィールドに対応した反射型マスク1上のパターン領域であり、遮光領域3は、転写パターン領域2の周辺に設けられたEUV光の反射率が小さい領域である。例えば、外形6インチ角の反射型マスクにおいて、転写パターン領域2の面積は100mm角程度であり、遮光領域3の幅は3mm程度である。
次に図1(b)に示すように、本実施形態の遮光枠を有する反射型マスク1は、基板11の一方の主面上に、EUV光を反射する反射層12と、その反射層12上にEUV光を吸収する吸収層15とを少なくとも設けて形成された転写用パターンを有するマスクであって、前記転写用パターンが形成された領域(転写パターン領域2)の周囲の同一の主面上(遮光領域3)には、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠18が貼付されている。
以下、本発明に係る反射型マスク1を構成する遮光枠18についてさらに詳しく説明する。
(遮光枠)
遮光枠18は、図12に示すように、EUV露光時にウェハ123上で多重露光となる露光フィールド境界部126に相当する反射型マスク1上の領域に設けられる。そして、図1(b)に示すように、遮光領域3の遮光枠18を設けた部分は、吸収層15と遮光枠18との2つの部位で遮光性をより高めていることになる。なお、遮光枠18よりもさらに外側は、EUV露光装置に設けられたブレード122を用いて遮光することができる。
遮光枠18の形状は、遮光領域3からの不要なEUV光の被転写体への照射を防止することができるものであれば良く、その断面形状は図1(b)に例示するような略長方形状の他に、略三角形状、略台形状、略半円形状、略逆U字形状であっても良い。
遮光枠18の厚さは、その材料にも依るが、概ね100nm以上あれば本目的を満たすことができる。ただし、貼付工程等のハンドリング性を考慮すると、例えば100μm〜10mm程度が好ましい。より好ましくは、シリコンウェハの厚さと同程度の500μm〜1mmである。表面平坦性が極めて高い半導体用シリコンウェハを遮光枠として利用できるからである。
ここで、シャドーイングについて検討する。図14は、断面形状が長方形の場合における、本発明に係る遮光枠の厚さと転写パターン領域からの距離との関係を示す説明図である。図14において、Hは遮光枠18の厚さを、Dはバッファ層14と吸収層15と反射防止層16を合わせた厚さを、θはEUV光の反射型マスクへの入射角をそれぞれ示す。
ここで、Hの値は、例えば500μm〜1mm程度であるのに対し、Dの値は、例えば50〜100nmであって、Hに比べ桁違いに小さいため、図14のLはtanθとHの積に近似できる。そして、例えばθの値を6度、Hの値を1mmとすると、Lの値は0.1mmと算出される。すなわち、転写パターン領域と遮光領域の境界から0.1mm以上離れた位置に遮光枠を貼付する場合、遮光枠の厚さは1mm以下であればシャドーイングの問題は生じないことになる。
遮光枠18の幅は、転写パターン領域の外縁からマスク端部までの領域に収まる大きさであって、EUV露光装置のブレードで覆わない遮光領域の幅より大きいものであれば本目的を満たすことができる。ブレードで覆われる領域は、ブレードが遮光するからである。遮光枠18の幅は、例えば1〜3mmである。
遮光枠18の材料は、表面活性化接合(非特許文献1)により、反射型マスクの遮光領域に貼付することができるものであれば用いることができるが、さらに、真空中でのアウトガスや発塵が少なく、かつ、EUV光照射による劣化が少ないものであって、反射型マスクの洗浄工程にも耐えるものが好ましい。
図15は、表面活性化接合について説明する図である(非特許文献1)。表面活性化接合は、酸素や水分、有機物などの付着により汚染され、接合の妨げになっている表面層を、イオンビームやプラズマなどによるスパッタエッチングで除去することにより、露出した表面の原子の結合手同士を直接結合させ、強固な接合を形成するものである。スパッタエッチング後の表面は、周囲の気体分子とも反応しやすい状態にあるため、イオンビームにはアルゴン(Ar)などの不活性ガスが用いられる。また、一連の工程は高真空に排気した真空チャンバー中で行われる。スパッタエッチング後の結合手を持った原子が露出している表面は、他の原子との結合力が大きい活性な状態と考えられ、これらを接合することで強固な接合を得ることができる。
表面活性化接合に用いることができる材料としては、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、インジウムリン(InP)、ガリウムリン(GaP)、インジウム砒素(InAs)などの半導体、金(Au)、プラチナ(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、錫(Sn)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)などの金属、若しくは、前記半導体または金属の酸化物、窒化物、炭化物を挙げることが出来る。本発明においては、上述の材料は、少なくとも遮光枠の貼付面に用いられていれば良い。
本発明の遮光枠においては、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)を主たる材料とすることが、汎用性、加工性、清浄性の点から好ましい。特に、シリコン(Si)は、半導体用ウェハの純度、加工精度を利用することができるため、好ましい。また、真空中であっても静電吸着により保持できることも、本発明において好ましい。例えば、表面活性化接合において、真空接合装置の中で、貼付面とは反対側の面を静電吸着により保持して反射型マスクに貼付することができるからである。
シリコン(Si)からなる遮光枠は、例えば300mmSiウェハを加工して、厚さが775μmの枠を作製することができる。
(他の構成要素)
反射型マスク1においては、パターンを形成する吸収層15が必ずしも反射層12に直接に接していなくてもよい。吸収層15をパターン状にドライエッチングする時に下層の反射層12に損傷を与えるのを防止するために、通常、反射層12と吸収層15との間にバッファ層(エッチングストッパー層とも称する)14が設けられる。さらに必要に応じて、反射層12の上に反射層の酸化防止などのために、キャッピング層(保護層とも称する)13が設けられる。また、マスク検査時の検査光(例えば、波長250nmの紫外光)の反射コントラストを上げるために、吸収層15の上に反射防止層16を設ける場合もある。
本実施形態の反射型マスクは、遮光枠18以外の他の構成要素、材料として従来の反射型マスクの構成要素、材料をそのまま適用することが可能であるが、以下に説明する。
(基板)
本発明の反射型マスク1の基板11としては、パターン位置精度を高精度に保持するために低熱膨張係数を有し、高反射率および転写精度を得るために平滑性、平坦度が高く、マスク製造工程の洗浄などに用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましく、石英ガラス、SiO2−TiO2系の低熱膨張ガラス、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスなどのガラス基板、さらにはシリコンを用いることもできる。マスクブランクスの平坦度としては、例えば、パターン領域において50nm以下が求められている。
(反射層)
反射層12は、EUV露光に用いられるEUV光を高い反射率で反射する材料が用いられ、Mo(モリブデン)層とSi(シリコン)層からなる多層膜が多用されており、例えば、2.74nm厚のMo層と4.11nm厚のSi層を各40層積層した多層膜よりなる反射層が挙げられる。それ以外には、特定の波長域で高い反射率が得られる材料として、Ru/Si、Mo/Be、Mo化合物/Si化合物、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜およびSi/Ru/Mo/Ru周期多層膜なども用いることができる。ただし、材料によって最適な膜厚は異なる。Mo層とSi層からなる多層膜の場合、DCマグネトロンスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でSi層を成膜し、その後、Moターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でMo層を成膜し、これを1周期として、30〜60周期、好ましくは40周期積層されて、多層膜の反射層が得られる。上記のように、EUV光を高い反射率で反射させるために、13.4nmのEUV光を入射角6.0度で入射したときの反射層12の反射率は、通常、60%以上を示すように設定されている。
(キャッピング層)
反射層12の反射率を高めるには屈折率の大きいMo層を最上層とするのが好ましいが、Moは大気で酸化され易く、反射率が低下するので、酸化防止やマスク洗浄時における保護のための保護層として、スパッタリング法などによりSiやRu(ルテニウム)を成膜し、キャッピング層13を設けることがある。例えば、キャッピング層13としてSiを用いる場合は、反射層12の最上層に11nmの厚さで設けられる。
(バッファ層)
EUV露光に用いられるEUV光を吸収する吸収層15をドライエッチングなどの方法でパターンエッチングするときに、下層の反射層12に損傷を与えるのを防止するために、通常、反射層12と吸収層15との間にバッファ層14が設けられる。バッファ層14の材料としてはSiO2、Al23、Cr、CrNなどが用いられる。CrNを用いる場合は、RFマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてN2ガス雰囲気下で、上記の反射層の上にCrN膜を5nm〜15nm程度の膜厚で成膜するのが好ましい。
(吸収層)
マスクパターンを形成し、EUV光を吸収する吸収層15の材料としては、Ta、TaB、TaBNなどのTaを主成分とする材料、Cr、Crを主成分としN、O、Cから選ばれる少なくとも1つの成分を含有する材料などが、膜厚30nm〜100nm程度の範囲、より好ましくは50nm〜85nmの範囲で用いられる。
(反射防止層)
また、マスクパターン検査時の検出感度を上げるために、吸収層15上に検査光(例えば、波長250nmの紫外光)に対して低反射となる反射防止層16を設ける場合もある。反射防止層16の材料としては、例えば、タンタルの窒化物(TaN)、酸化物(TaO)、酸窒化物(TaNO)、タンタルホウ素酸化物(TaBN)、タンタルホウ素窒化物(TaBN)などが挙げられ、膜厚5nm〜30nm程度の範囲で用いられる。
本発明の第1の実施形態においては、図1(b)に示すように、反射防止層16の表面に遮光枠18が貼付される。
(導電層)
基板11の一方の主面上に設けられたマスクパターンと相対する他方の主面上には、導電層17が形成される。導電層17は、反射型マスクの裏面を静電吸着するために、設けられるものである。導電層17は、導電性を示す金属や金属窒化物などの薄膜であって、例えば、クロム(Cr)や窒化クロム(CrN)などを厚さ20nm〜150nm程度に成膜して用いられる。
上述のとおり、第1の実施形態の反射型マスクにおいては、遮光領域の反射防止層上に遮光枠が貼付されていることにより、遮光領域からの不要なEUV光がウェハへ照射されることを防止して遮光性を高め、ウェハ上の露光フィールド境界部(重なり部分)のオーバー露光を抑制することができるという効果が得られ、良好な転写パターンを得ることができる。
2.第2の実施形態
図2は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第2の実施形態を示す図であり、図2(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線における断面図を示す。
本実施形態においては、図2(b)に示すように、吸着層15の表面に、遮光枠18が貼付されている点で、第1の実施形態と相違する。
上述のように、反射防止層16には、例えば、TaOなどの金属酸化膜が用いられることがあるが、酸化膜は一般に安定な物質である。それ故、イオンビームなどで表面をスパッタエッチングしても、活性化しにくい場合があり、強固な表面活性化接合を得ることが困難な場合もある。
しかしながら、本実施形態であれば、例えば、Taなどの金属からなる吸収層15に、遮光枠18を直接貼付するため、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
また、上述のように、反射防止層16は、例えば、波長250nmの紫外光によるマスクパターン検査時の検出感度を上げるために設けられるものであるが、反射防止層16が、例えば、TaOなどの金属酸化膜からなる場合、導電性が低いため、電子線を用いた検査では帯電を生じやすく、電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れがある。
それゆえ、転写パターンの微細化が進み、マスクパターン検査が上述の紫外光ではなく、電子線を用いた検査になる場合、反射防止層16は検査の障害となるため、反射型マスクに設けられなくなる。そうすると、反射防止層16の上に遮光枠を貼付することは出来なくなる。
しかしながら、本実施形態であれば、より導電性のある吸収層15(例えば、Ta)に、遮光枠18を直接貼付するため、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
なお、図2(b)においては、遮光領域3のみならず、転写パターン領域2からも反射防止層16を削除した反射型マスク30の例を示しているが、本発明においては、少なくとも、遮光枠18が吸収層15に直接接合されていればよく、例えば、転写パターン領域の一部または全部に反射防止層16が設けられていても良い。例えば、転写パターン領域の一部に反射防止層16を設けた場合、反射防止層16を設けた部位は、波長250nmの紫外光によるマスクパターン検査を行うことができ、反射防止層16を削除した部位は、電子線によるマスクパターン検査を行うことができる。
本実施形態の反射型マスク30を構成する他の構成要素については、上記の第1の実施形態に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.第3の実施形態
図3は、本発明の遮光枠を有する反射型マスクの第3の実施形態の一例を示す図であり、図3(a)は転写パターン領域と遮光領域を示す概略断面図であり、図3(b)は図3(a)のC−C線における断面図を示す。
本実施形態においては、例えば、図3(b)に示すように、反射防止層16の上にハードマスク層19が設けられており、このハードマスク層19の表面に、遮光枠18が貼付されている点で、第1および第2の実施形態と相違する。
なお、本実施形態においては、少なくとも遮光枠18の下にハードマスク層19が設けられていればよく、ハードマスク層19は、遮光領域3の他の部位や、転写パターン領域2の部位に設けられていても良い。
また、図3(b)においては、ハードマスク層19の下に反射防止層16が設けられているが、本発明の反射型マスク40においては、反射防止層16を設けず、ハードマスク層19が、吸収層15の表面に設けられていても良い。この場合、上記の第2の実施形態の説明で述べたように、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
(ハードマスク層)
第1および第2の実施形態では、ハードマスク層を設けずに、レジストパターン20をエッチング用のマスクとして吸収層15をエッチングして、転写パターンを形成する(図4、図6)。
しかし、転写パターンの微細化の要求に応じるためには、レジストは薄膜化する必要があり、薄膜化を進めると、吸収層15(例えば、80nmの厚み)のエッチングの際に一部もしくは全てが消失してしまってエッチングマスクとしての機能を果たせない場合も生じてくる。
ここで、上記の課題を解決する手段として、レジストパターン20の下にハードマスク層19を予め設けておき、まず、レジストパターン20をハードマスク層19のエッチング用のマスクとしてハードマスク層19をエッチングして、その後、このハードマスク層19のパターン、または、レジストパターン20とハードマスク層19のパターンの2層をエッチングマスクとして、吸収層15をエッチングし、転写パターンを形成する手法がある(図8)。
通常の工程であれば、吸収層15のエッチングの後に、レジストパターン20およびハードマスク層19は、それぞれ除去されるが、本実施形態においては、レジストパターン20の除去後のハードマスク層19の上に、遮光枠18を表面活性化接合により貼付し、その後、ハードマスク層を除去することで、本実施形態の反射型マスク40を得る(図8、9)。
なお、遮光枠18の下のハードマスク層19は、遮光枠18がハードマスク層除去の際のマスクとして機能するため、除去されずに残ることになる。
本発明の第2の実施形態の説明において述べたように、反射防止層16に遮光枠18を貼付する場合には、反射防止層16に金属酸化膜が用いられることがあるため、強固な表面活性化接合を得ることが困難な場合もあるが、本実施形態であれば、例えばクロム(Cr)などの金属をハードマスク層に用いることで、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
ハードマスク層19の材料としては、吸収層15のエッチングに耐性をもつものであって、反射型マスクの転写パターンに応じた微細加工に適したものを用いる必要がある。例えば、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニュウム(Hf)およびその窒化物、酸化物などである。
また、ハードマスク層19の材料は、バッファ層14と同一の材料であっても良い。この場合、吸収層15のエッチングの後に、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去とを同一工程で除去できる。
ハードマスク層19の厚さは、その材料のエッチング耐性や転写パターンのサイズに応じた加工精度にもよるが、例えば5nm〜15nmである。
ハードマスク層は、例えば、Crをスパッタ成膜することで設けることができる。
なお、本実施形態の反射型マスク40を構成する他の構成要素については、上記の第1の実施形態に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
<反射型マスクの製造方法>
本発明の反射型マスクの製造方法は、基板の一方の主面上に、少なくとも、EUV光を反射する反射層と、前記反射層の上に設けられ、前記EUV光を吸収する吸収層とから形成される転写用パターンと、前記転写用パターンが形成された領域の周囲に設けられ、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠と、を有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、前記遮光枠が少なくともシリコン(Si)を含むものであり、前記遮光枠は、貼付面とは反対側の面を静電吸着されることによって真空中で保持され、真空中で、前記遮光枠の貼付面と、前記基板の主面上に設けられた最上層の表面に、不活性ガスのイオンビームを照射して両者の接合面を活性化し、前記活性化した両者の接合面を接触させて接合することにより、前記遮光枠を前記基板の主面上に貼付することを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクの製造方法によれば、上記の特許文献2に記載されている吸収層を積層加工する方法(積層吸収体方式)や、反射層をエッチング加工する方法(多層膜加工方式)のような複雑なマスク製造工程を用いることなく、表面活性化接合法を用いて遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
以下、本発明の反射型マスクの製造方法における実施形態について、詳細に説明する。なお、本発明の製造方法における反射型マスクの各構成要素、材料は、上記の反射型マスクに記載した内容と同様であるので、説明は省略する。
1.第1の実施形態
図4および図5は、図1に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。ここで、図4に示す工程は、従来公知の反射型マスクの製造工程と同じ方法を用いることが出来るため、この工程に関する詳細は省略する。
先ず、EUV露光用の反射型マスクブランクス50を準備する(図4(a))。反射型マスクブランクス50は、基板11の一方の主面上にEUV光を反射する反射層12と、その反射層12上にEUV光を吸収する吸収層15とを少なくとも設けてパターン形成層としている。図4(a)に示す反射型マスクブランクス50は、さらに、反射層12上にキャッピング層13、バッファ層14が順に設けられ、吸収層15上には、反射防止層16が設けられている。さらに、基板11の反対側の面には導電層17が設けられている。
次に、吸収層15をパターニングするために、レジストパターン20を形成し(図4(b))、反射防止層16、吸収層15、バッファ層14の順にドライエッチングして、図4(c)に示すように、反射型マスク60を作製する。
次に、図5(d)に示すように、反射型マスク60を真空接合装置に入れて真空排気し、不活性ガスとして、例えば、アルゴン(Ar)を用いて、アルゴン(Ar)のイオンビーム21により反射型マスク60の表面をスパッタエッチングする。なお、図示はしていないが、遮光枠18も、反射型マスク60を入れた真空接合装置に入れられ、その貼付面の表面を、反射型マスク60と同様に、アルゴン(Ar)のイオンビームによりスパッタエッチングされる。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜5nm程度である。
次に、図5(e)〜(f)に示すように、真空状態で、反射型マスク60と遮光枠18のスパッタエッチングした面を接触させて、両者を接合し、本発明の遮光枠を有する反射型マスク1を得る。この接合における密着の形成は、表面間引力により自発的に進行するため、接合に際し、両者の背面からの加圧は必要ない。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク60も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
上述のように、本発明の製造方法によれば、吸収層を積層加工する方法(積層吸収体方式)や、反射層をエッチング加工する方法(多層膜加工方式)のような複雑なマスク製造工程を用いず、表面活性化接合法を用いて遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
2.第2の実施形態
図6および図7は、図2に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。
先ず、EUV露光用の反射型マスクブランクス70を準備する(図6(a))。反射型マスクブランクス70は、基板11の一方の主面上にEUV光を反射する反射層12と、その反射層12上にEUV光を吸収する吸収層15とを少なくとも設けてパターン形成層としている。図6(a)に示す反射型マスクブランクス70は、さらに、反射層12上にキャッピング層13、バッファ層14が順に設けられており、基板11の反対側の面には導電層17が設けられている。
次に、吸収層15をパターニングするために、レジストパターン20を形成し(図6(b))、吸収層15、バッファ層14の順にドライエッチングして、図6(c)に示すように、反射型マスク80を作製する。
次に、図7(d)に示すように、反射型マスク80を真空接合装置に入れて真空排気し、不活性ガスとして、例えば、アルゴン(Ar)を用いて、アルゴン(Ar)のイオンビーム21により反射型マスク80の表面をスパッタエッチングする。なお、図示はしていないが、遮光枠18も、反射型マスク80を入れた真空接合装置に入れられ、その貼付面の表面を、反射型マスク80と同様に、アルゴン(Ar)のイオンビームによりスパッタエッチングされる。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜4nm程度である。
次に、図7(e)〜(f)に示すように、真空状態で、反射型マスク80と遮光枠18のスパッタエッチングした面を接触させて、両者を接合し、本発明の遮光枠を有する反射型マスク30を得る。この接合における密着の形成は、表面間引力により自発的に進行するため、接合に際し、両者の背面からの加圧は必要ない。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク80も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
上述のように、本発明の製造方法によれば、吸収層を積層加工する方法(積層吸収体方式)や、反射層をエッチング加工する方法(多層膜加工方式)のような複雑なマスク製造工程を用いず、表面活性化接合法を用いて遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
さらには、本実施形態であれば、例えば、Taなどの金属からなる吸収層15に、遮光枠18を直接貼付するため、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
また、本実施形態であれば、より導電性のある吸収層15(例えば、Ta)に、遮光枠18を直接貼付するため、電子線を用いた検査においても、帯電による電子線イメージの歪みを引き起こしてしまう恐れなく、良好に検査可能な反射型マスクを提供することが可能となる。
2.第3の実施形態
図8および図9は、図3に示す本発明に係る遮光枠を有する反射型マスクの製造方法の例を示す模式的工程図である。
先ず、EUV露光用の反射型マスクブランクス90を準備する(図8(a))。反射型マスクブランクス90は、基板11の一方の主面上にEUV光を反射する反射層12と、その反射層12上にEUV光を吸収する吸収層15とを少なくとも設けてパターン形成層としている。図8(a)に示す反射型マスクブランクス90は、さらに、反射層12上にキャッピング層13、バッファ層14が順に設けられ、吸収層15上には、反射防止層16、ハードマスク層19が設けられている。さらに、基板11の反対側の面には導電層17が設けられている。
また、反射型マスクブランクス90の準備においては、例えば、ハードマスク層が設けられていない反射型マスクブランクスを準備し、その最上層に、ハードマスク層19をスパッタ成膜することにより、反射型マスクブランクス90を作製することにより準備しても良い。
次に、吸収層15をパターニングするために、レジストパターン20を形成し(図8(b))、反射防止層16、吸収層15の順にドライエッチングして、図8(c)に示すように、反射型マスク100を作製する。
次に、図8(d)に示すように、反射型マスク100を真空接合装置に入れて真空排気し、不活性ガスとして、例えば、アルゴン(Ar)を用いて、アルゴン(Ar)のイオンビーム21により反射型マスク100の表面をスパッタエッチングする。なお、図示はしていないが、遮光枠18も、反射型マスク100を入れた真空接合装置に入れられ、その貼付面の表面を、反射型マスク80と同様に、アルゴン(Ar)のイオンビームによりスパッタエッチングされる。
ここで、真空接合装置の真空度は1×10-6Pa〜1×10-5Pa程度であり、アルゴン(Ar)のイオンビームによるスパッタエッチングのエッチング深さは、1〜4nm程度である。
次に、図8(e)〜(f)に示すように、真空状態で、反射型マスク100と遮光枠18のスパッタエッチングした面を接触させて両者を接合する。この接合における密着の形成は、表面間引力により自発的に進行するため、接合に際し、両者の背面からの加圧は必要ない。
ここで、遮光枠18が、その材料としてシリコン(Si)を含むものであれば、貼付面とは反対側の面を静電吸着することによって真空中で保持することができ、遮光枠18の厚みが薄いなどの理由で、遮光枠の側面で保持することが困難な場合でも、支障なく接合することができる。また、同様に、反射型マスク100も、裏面を静電吸着することにより真空中で保持することができ、接合することができる。
次に、図8(g)に示すように、ハードマスク層19、および、バッファ層14をエッチングにより除去して本発明の遮光枠を有する反射型マスク40を得る。なお、遮光枠18の下のハードマスク層19は、遮光枠18がハードマスク層除去の際のマスクとして機能するため、除去されずに残ることになる。
ここで、ハードマスク層19とバッファ層14が同一の材料からなる場合であれば、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去とを同一工程で除去できる。また、ハードマスク層19の除去とバッファ層14の除去は別々の工程で行ってもよく、例えば、吸収層15のエッチングの後であって、表面活性化接合する前に、バッファ層14を除去しても良い。
上述のように、本発明の製造方法によれば、吸収層を積層加工する方法(積層吸収体方式)や、反射層をエッチング加工する方法(多層膜加工方式)のような複雑なマスク製造工程を用いず、表面活性化接合法を用いて遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
また、本発明の製造方法によれば、反射型マスクブランクスにハードマスク層が設けられているため、吸収層のエッチング工程においてエッチングマスク消失等の不具合を解消することができる。
さらには、本実施形態であれば、例えばクロム(Cr)などの金属をハードマスク層に用いることで、より強固な表面活性化接合を得ることが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
次に、上記のTaBN膜の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Taを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaN膜を10nmの厚さで成膜して反射防止層16を形成した。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス50を得た。
次に、この反射型マスクブランクス50を用い、EBレジストを塗布し、EB描画してレジストパターン20を形成した。次いで、TaNの反射防止層16およびTaBNの吸収層15をCl2ガスでドライエッチングし、さらにCrのバッファ層14をCl2と酸素との混合ガスでドライエッチングしてキャッピング層13を露出させ、レジストパターン20を剥膜して、転写用パターンを有し、遮光枠のない反射型マスク60を得た。
次に、厚さが775μmのSiからなる遮光枠18と、反射型マスク60を真空接合装置内に搭載し、静電吸着保持して、5×10-6Paの真空度で、Arイオンビームにより両者の接合面をスパッタエッチングし、その後速やかに両者の接合面を接触させて接合し、本発明の遮光枠を有する反射型マスク1を得た。
本実施例の反射型マスク1を用い、ウェハ上へのパターン露光を行ったところ、フィールド境界での多重露光による問題は生じず、良好なレジストパターンを形成することができた。なお、1ショットの露光フィールドは24×36mmとした。
(実施例2)
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス70を得た。
次に、この反射型マスクブランクス70を用い、EBレジストを塗布し、EB描画してレジストパターン20を形成した。次いで、TaBNの吸収層15をCl2ガスでドライエッチングし、さらにCrのバッファ層14をCl2と酸素との混合ガスでドライエッチングしてキャッピング層13を露出させ、レジストパターン20を剥膜して、転写用パターンを有し、遮光枠のない反射型マスク80を得た。
次に、厚さが775μmのSiからなる遮光枠18と、反射型マスク60を真空接合装置内に搭載し、静電吸着保持して、5×10-6Paの真空度で、Arイオンビームにより両者の接合面をスパッタエッチングし、その後速やかに両者の接合面を接触させて接合し、本発明の遮光枠を有する反射型マスク30を得た。
本実施例の反射型マスク30を用い、ウェハ上へのパターン露光を行ったところ、フィールド境界での多重露光による問題は生じず、良好なレジストパターンを形成することができた。なお、1ショットの露光フィールドは24×36mmとした。
(実施例3)
基板11として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その一方の主面(表面)上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層13とし、MoとSiの多層膜よりなる反射層12を形成した。
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、上記の反射層上にCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、バッファ層14とした。
続いて、上記のCr膜上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を80nmの厚さで成膜し、EUV光を吸収する吸収層15とした。
次に、上記のTaBN膜の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Taを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaN膜を10nmの厚さで成膜して反射防止層16を形成した。
続いて、上記の反射防止層16上に、DCマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてCr膜を10nmの厚さに成膜し、ハードマスク層19とした。
最後に、基板11の他方の主面(裏面)上に、導電層17としてCrを厚さ20nmスパッタリング成膜し、導電層付きの反射型マスクブランクス50を得た。
次に、この反射型マスクブランクス90を用い、EBレジストを塗布し、EB描画してレジストパターン20を形成した。次にCrのハードマスク層19をCl2と酸素との混合ガスでドライエッチングし、次いで、TaNの反射防止層16およびTaBNの吸収層15をCl2ガスでドライエッチングして、Crのバッファ層14を露出させ、レジストパターン20を剥膜して、転写用パターンを有し、遮光枠のない反射型マスク100を得た。
次に、厚さが775μmのSiからなる遮光枠18と、反射型マスク100を真空接合装置内に搭載し、静電吸着保持して、5×10-6Paの真空度で、Arイオンビームにより両者の接合面をスパッタエッチングし、その後速やかに両者の接合面を接触させて接合し、次いで、Crのハードマスク層19とCrのバッファ層14を、Cl2と酸素との混合ガスでドライエッチング除去してキャッピング層13を露出させ、本発明の遮光枠を有する反射型マスク40を得た。
本実施例の反射型マスク40を用い、ウェハ上へのパターン露光を行ったところ、フィールド境界での多重露光による問題は生じず、良好なレジストパターンを形成することができた。なお、1ショットの露光フィールドは24×36mmとした。
上述のように、本発明に係る反射型マスクにおいては、反射型マスクの遮光領域に遮光枠が貼付されていることにより、遮光領域からの不要なEUV光がウェハへ照射されることを防止して、ウェハ上の露光フィールド境界部(重なり部分)のオーバー露光を抑制することができる。
また、本発明に係る反射型マスクの製造方法によれば、表面活性化接合により遮光枠を貼付形成するため、加工方法を複雑にせず、かつ、パターンの加工精度の劣化も招かずに、簡易な工程で短時間に遮光枠を有する反射型マスクの製造が可能となる。
1、30、40 反射型マスク
2、131 転写パターン領域
3、132 遮光領域
11、111 基板
12、112 反射層
13、113 キャッピング層
14、114 バッファ層
15、115 吸収層
16、116 反射防止層
17 導電層
18 遮光枠
19 ハードマスク層
20 レジストパターン
21 イオンビーム
50、70、90 反射型マスクブランクス
60、80、100、110 反射型マスク
121 EUV光
122 ブレード
123 ウェハ
124 レジストパターン
125 露光フィールド
126 境界部
133 第1の吸収層
134 第2の吸収層

Claims (10)

  1. 基板の一方の主面上に、少なくとも、EUV光を反射する反射層と、前記反射層の上に設けられ、前記EUV光を吸収する吸収層とから形成される転写用パターンと、前記転写用パターンが形成された領域の周囲に設けられ、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠と、を有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、前記遮光枠が少なくともシリコン(Si)を含むものであり、前記遮光枠は、貼付面とは反対側の面を静電吸着されることによって真空中で保持され、真空中で、前記遮光枠の貼付面と前記基板の主面上に設けられた最上層の表面に、不活性ガスのイオンビームを照射して両者の接合面を活性化し、前記活性化した両者の接合面を接触させて接合することにより、前記遮光枠を、前記基板の主面上に貼付することを特徴とする反射型マスクの製造方法
  2. 前記基板の他方の主面上には、導電層が形成され、前記接合において前記反射型マスクは、前記他方の主面を静電吸着されることによって、真空中で保持されることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクの製造方法
  3. 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記EUV光を吸収する吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法
  4. 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法
  5. 前記基板の主面上の最上層として、少なくとも、前記遮光枠が貼付される領域には、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法
  6. 基板の一方の主面上に、EUV光を反射する反射層と前記反射層の上に前記EUV光を吸収する吸収層とを少なくとも設けて形成された転写用パターンを有するEUV露光用の反射型マスクであって、前記転写用パターンが形成された領域の周囲の同一の主面上には、EUV光の被転写体への照射を防止するための遮光枠が貼付されており、前記遮光枠は、不活性ガスのイオンビーム照射によってスパッタエッチングされた貼付面で、表面活性化接合により貼付されており、前記遮光枠の少なくとも貼付面が、シリコン(Si)からなることを特徴とする反射型マスク
  7. 前記基板の他方の主面上には、導電層が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の反射型マスク
  8. 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記反射層と前記吸収層とが形成されており、前記吸収層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク
  9. 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、マスク検査で用いられる検査光の反射を防止するための反射防止層が形成されており、前記反射防止層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク
  10. 前記反射型マスクの前記遮光枠が貼付されている領域には、少なくとも、前記吸収層と、前記吸収層をエッチングする際のマスクとして作用するハードマスク層が形成されており、前記ハードマスク層の表面に、前記遮光枠が貼付されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の反射型マスク
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