JP5082681B2 - 反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法 - Google Patents

反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法に関する。特に、極端紫外光すなわちEUV(Extreme Ultra Violet)光を光源とするフォトリソグラフィを用いた半導体装置に利用される、反射型フォトマスクを製造するために用いる反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法に関する。
近年の半導体素子における高集積化に伴い、フォトリソグラフィにより転写されるパターンの微細化が加速している。パターンの解像限界は露光波長に対してほぼ比例関係にあることから、これまでに水銀ランプ(波長365nm)、エキシマレーザ(波長248nm、193nm)といった短波長源を使用した露光装置が開発されてきた。
しかしながら、波長よりも小さい100nm以下のパターンを形成するためには位相シフト法や近接効果補正等の技術を駆使する必要があり、このためにパターンデータ量が膨大となりパターンの集積度向上のための課題となってきている。
このための対策として、露光装置内でパターンを転写するウェハと縮小レンズとの間に液体を満たし露光を行う、液浸露光技術の開発により、既存の光源を用いて45nm、32nmといった微細パターンを形成することが検討されている。
一方で、さらなる微細化を見据えた次世代リソグラフィ技術として、10nm乃至15nmの波長を有するEUV光を光源とするリソグラフィ技術が開発されてきており、レーザプラズマや放電プラズマ光源の特性から13.5nm近傍の波長が最も有力な候補となっている。
EUVの波長領域において、ほとんどの物質の屈折率は1よりもわずかに小さい値であり、また光吸収性が非常に高い。このため、EUVリソグラフィにおいては従来から用いられてきた屈折光学系を使用することができず、反射光学系となる。フォトマスクも同様に従来の透過型のマスクは使用できないため、反射型のマスクとする必要がある。このように、EUVリソグラフィでは露光に使用する光学系やマスクなどが従来の露光技術とは顕著に異なる。
このEUVリソグラフィ用の反射型フォトマスクの基本的な構造は、熱膨張率が非常に小さい物質からなる平坦な基板の上に、EUV波長における反射率が大きいミラー(反射鏡)を設け、さらにその上にEUV光に対して吸収性の高い物質からなる光吸収層を所望の露光パターンに応じてパターン加工して形成したものである。
EUV光に対するミラー(反射鏡)は屈折率差が大きい材料を組合せた多層反射層から構成され、多層反射層の上には、通常酸化などによる反射率低下を防ぐための保護層が形成される。以下特記ある場合を除き、保護層を含めて多層反射層と表記する。反射型フォトマスクでは多層反射層表面が光吸収層パターンにより覆われた吸収領域と、光吸収層がなく多層反射層表面が露出した反射領域とのEUV光反射率のコントラストにより露光パターンの転写をおこなう。なお、パターン欠陥修正や光吸収層のドライエッチング、あるいはその他の工程において多層反射層に損傷が生じて反射率が低下するのを防止するために、前記多層反射層と光吸収層との間に緩衝層と呼ばれる層を設ける場合がある。
通常、光吸収層に形成されたパターンの欠陥検査は、波長190nm−260nm程度のDUV(遠紫外)光をマスク表面に入射させ、その反射光を検出して、反射率のコントラストによりパターン形状を調べることによっておこなわれる。
ドライエッチングによる光吸収層のパターン形成及びレジスト剥離洗浄後に、第1段階目の欠陥検査が、露出した緩衝層表面と光吸収層との表面で行われる。ここでは、本来エッチングされるべき光吸収層がエッチングされず、緩衝層上に残ってしまっている箇所(黒欠陥)や、本来緩衝層上に残るはずの光吸収層が消失してしまっている箇所(白欠陥)の検出を行う。したがって、緩衝層の材料としては、光吸収層のエッチングに対して十分に耐性があることに加え、多層反射層の上に形成された場合に、検査光波長において光吸収層表面との反射コントラストが十分にとれることが必要となる。
この第1段階目の検査において検出された欠陥を修正した後、さらに緩衝層の除去を行い、緩衝層直下の保護層表面を露出させた後、緩衝層で形成されたパターンに対する第2段階目の欠陥検査がおこなわれるが、この欠陥検査は光吸収層表面からなる吸収領域と、保護層表面からなる反射領域との反射コントラストによりパターン形状を調べることによって行われる。
検査光波長に対して高反射率コントラストを実現するために、光吸収層を2層構造とし、下層をタンタル、もしくはタンタルを主成分とする材料とし、上層をタンタルもしくはタンタルを主成分とする酸化物で、酸素の含有量が30at%〜70at%である反射型フォトマスクブランクで、緩衝層をCrもしくはCrを主成分とする物質で構成する反射型フォトマスクブランクが開示されている(特許文献1参照)。
検査光波長が257nmの場合、緩衝層表面での反射率は40%〜50%であるが、光吸収層を前記2層構造にすることにより、適当な上層の膜厚を設計すれば、光の干渉作用から光吸収層表面での257nmの反射率を10%以下にすることが可能となる。
しかしながら、緩衝層候補であるCrはそれ自体がEUV光の吸収性が高いので、光吸収層の欠陥検査、修正後は剥離する必要がある。
そのためEUV光の吸収性が高い緩衝層を有する反射型フォトマスクブランクを用いて、反射型フォトマスクを製造する場合、反射型フォトマスクブランクを用意する工程と、フォトマスクブランクに電子露光用レジストを塗布し、電子線リソグラフィを行い、レジストパターンを形成する工程と、2層構造の光吸収層をドライエッチングする工程と、欠陥検査、修正する工程と、緩衝層をエッチングする工程と、欠陥検査、修正する工程とを少なくとも実施しなければならない。
レジストをマスクとして光吸収層をエッチングする場合、光吸収層とレジストとの選択比が重要となる。選択比が十分に大きくなければ、レジストの膜厚を厚くしなければならなくなり、その結果、電子線描画による解像度の低下が懸念される。
従来の反射型フォトマスク製造においては、電子線レジストをマスクとした光吸収層のドライエッチング工程で、光吸収層とレジストの選択比が大きくない場合、レジストの膜厚を厚くしなければならなくなり、微細なレジストパターンが高アスペクト比となり解像しなくなる結果、微細な光吸収層パターンの形成が困難になるという課題があった。
また従来の反射型フォトマスクの製造工程のうち、緩衝層のエッチング工程において、検査光波長における反射コントラストの低下を防止するため、光吸収層上層の膜厚の減少や、形状変化を生じさせないようなエッチング条件にする必要があり、歩留まり低下の一因になってしまうという課題があった。
特開2005−347777
本発明は、光吸収層上にハードマスク層を形成し、ハードマスク層及び緩衝層は同じ材料を用いているため、光吸収層の形状変化を生じさせず、ハードマスク層及び緩衝層を同時にエッチングでき、工程数を減少できる。検査光波長における反射コントラストの低下を防止し、微細な光吸収層パターンを形成できるため歩留まりの向上を図ることができる反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、基板と、基板上に形成された多層反射層と、多層反射層上に形成された保護層と、保護層上に形成された光吸収層と、保護層と光吸収層との間に形成された緩衝層と、光吸収層上に形成されたハードマスク層と、を有する波長10nm−15nmのEUV光を光源とするリソグラフィの反射型フォトマスクブランクにおいて、ハードマスク層及び緩衝層は、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)又はインジウム(In)を主成分とする、光吸収層のエッチング条件に対して耐性を有する材料からなり、ハードマスク層及び緩衝層は、同種のガスプラズマにより、同等のエッチングレートを有しており、波長190nm−260nmのDUV光による欠陥検査光波長対して、ハードマスク表面の反射率(Rh)と緩衝層表面の反射率(Rb)が|(Rb−Rh)/(Rb+Rh)|×100≧50を満たす反射コントラスト値を示し、光吸収層表面と保護層表面との反射コントラスト値が50以上であることを特徴とする反射型フォトマスクブランクとしたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、ハードマスク層及び緩衝層が、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)又はインジウム(In)を主成分とする反射型フォトマスクブランクを準備し、反射型フォトマスクブランクに電子線露光用レジストを塗布し、電子線リソグラフィによりレジストのパターンを形成し、レジストをマスクとして、ハードマスク層をエッチングし、レジストもしくはハードマスク層をマスクとして、光吸収層をエッチングし、露出したハードマスク層表面と緩衝層表面との間で、波長190nm−260nmのDUV光を欠陥検査光として用いた欠陥検査を行い、検出した欠陥箇所について集束イオンビームによる修正を実施した後、ハードマスク層及び緩衝層を同種のガスプラズマで、同等のエッチングレートにより同時にエッチングし、光吸収層表面と保護層表面との間で、前記波長190nm−260nmのDUV)光を前記欠陥検査光として用いた欠陥検査を行ない、検出した欠陥箇所について修正を実施することを特徴とする反射型フォトマスクの製造方法としたものである。
本発明によれば、光吸収層上にハードマスク層を形成し、ハードマスク層及び緩衝層は同じ材料を用いているため、光吸収層の形状変化を生じさせず、ハードマスク層及び緩衝層を同時にエッチングでき、工程数を減少できる。検査光波長における反射コントラストの低下を防止し、微細な光吸収層パターンを形成できるため歩留まりの向上を図ることができる反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ、説明する。なお、実施の形態において同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
反射型フォトマスクブランク100の構造においては、緩衝層5と同じエッチング特性を有し、且つハードマスク層8表面と緩衝層5表面とで検査光波長における反射コントラストが十分である材料をハードマスク層8として最表面に形成する。この反射型フォトマスクブランク100を用いることにより、反射型フォトマスク製造工程において、非常に微細な光吸収層11のパターンを形成することを目的とする。
本発明の実施の形態に係る反射型フォトマスクブランク100は、図1に示すように
光吸収層11の上の最上層をハードマスク層8として、その下には上から順に光吸収層上層7、光吸収層下層6、緩衝層5、保護層4、多層反射層3、低熱膨脹基板2および静電チャックに対する保持用としてのCrN層1が形成されている。
光吸収層11のエッチング条件においては、光吸収層11に対する最上層のハードマスク層8及び光吸収層11に対する緩衝層5のエッチングレート比を十分に小さくできる。ハードマスク層8及び緩衝層5のエッチング条件においては、ハードマスク層8及び緩衝層5に対して光吸収層11のエッチングレート比を十分に小さくできる。
欠陥検査用の検査光波長においては、ハードマスク層8表面と緩衝層5表面とで十分な反射コントラストをとることができる。欠陥検査用の検査光波長において、光吸収層11表面と保護層4表面とで十分な反射コントラストをとることができる。
本発明の反射型フォトマスクの製造方法を以下に述べる。
用意した反射型フォトマスクブランク100に電子線レジストを塗布し、電子線描画、現像を行い、レジストパターンを形成する。
ハードマスク層8のエッチング条件で、ハードマスク層8のみをエッチングし、ハードマスク層8までのパターン形成を行う。
ハードマスク層8の材料としては、光吸収層11のエッチング条件に対して、耐性が高ければ高いほど良いが、ハードマスク層8自体がエッチング可能でなくてはならない。また、ハードマスク層8のエッチングの際に、光吸収層11表面に損傷を生じさせないため、ハードマスク層8のエッチング条件に対して光吸収層11はエッチング耐性が高くなければならない。
従来の反射型フォトマスクブランクでは、欠陥検査光波長に対して緩衝層表面または多層反射層表面との高コントラストを実現するために、光吸収層を二層構造としている。二層構造の光吸収層のうち、露光光源波長に対して吸収の高い材料を光吸収層下層とし、検査光波長に対して比較的透明な光学特性を有する材料を光吸収層上層とする。光吸収層上層の膜厚を適切に設計することで、光吸収層上層表面での反射光と光吸収層上層を透過し光吸収層下層表面で反射した光との干渉作用により、入射した検査光が弱め合う。その結果光吸収層表面では検査光は低反射となり、緩衝層表面もしくは多層反射層表面とのコントラストを高くとることができる。
本発明の実施の形態においては例えば、光吸収層下層6としてTaを主成分とし、Siなどの元素を含有した材料、またはこれの窒化物を選択する。検査光波長として257nm、もしくは199nmの紫外光を用いる場合、光吸収層上層7としてはこれらの波長に対して比較的透明であるTaを主成分とし、Siなどの元素を含有した材料の酸化物または酸窒化物が適しており、表面反射光と光吸収層11の上層7と下層6の界面での反射光が干渉作用により弱め合うように膜厚を設計すればよい。
Taは塩素系ガスプラズマに対して非常に高いレートでエッチングされる。しかしながら、Taの酸化物は塩素系ガスプラズマに対してエッチング耐性が高い。一方塩素系ガスプラズマよりもレートは低いものの、Taはフッ素系ガスプラズマでもエッチングすることができ、Taの酸化物もフッ素系ガスプラズマでエッチングすることができる。
Taの酸化物を主成分とする光吸収層上層7が塩素系ガスプラズマに対してエッチング耐性があることを考慮すると、ハードマスク層8として好ましいのは塩素系ガスプラズマにより容易にエッチングすることができ、且つ光吸収層11をエッチングする際のフッ素系ガスプラズマに対して高いエッチング耐性を有する材料である。
上記条件を満たすハードマスク層8の材料は、Cr(クロム)またはZr(ジルコニウム)またはIn(インジウム)、もしくはこれらのうち少なくとも一つを含む酸化物または窒化物また酸窒化物が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
したがって、これらの材料を主成分とした緩衝層5及びハードマスク層8を形成すれば良く、フッ素系ガスプラズマによる光吸収層11のドライエッチングの際に耐性が十分に高い。
また、ハードマスク層8と緩衝層5が類似したエッチング特性を有していれば、緩衝層5のエッチング工程において、ハードマスク層8も同時にエッチングされることになり、工程数の増加を防止することができる。
光吸収層11のエッチングにおいて光吸収層11に対してハードマスク層8の耐性が十分に高い場合、この選択比に応じてハードマスク層8を薄くすることができる。したがって、ハードマスク層8のパターン形成を行う際に塗布するレジストも薄膜化でき、結果として電子線描画による超微細パターンの解像度を高めることができる。
光吸収層11のエッチングガスとしてフッ素系ガスを選択する場合、前述したようにハードマスク層8の材料をCrもしくはZrもしくはInを主成分とする材料とすればフッ素系ガスのエッチングに対して十分な耐性を有するため、ハードマスク層8の膜厚としては薄くすることができる。
本発明の反射型マスクブランクにおいては、光吸収層上にハードマスク層を形成し、ハードマスク層及び緩衝層は同じ材料を用いているため、光吸収層の形状変化を生じさせず、ハードマスク層及び緩衝層を同時にエッチングでき、工程数を減少できる。検査光波長における反射コントラストの低下を防止し、微細な光吸収層パターンを形成できるため歩留まりの向上を図ることができる。
光吸収層表面と保護層表面との反射コントラスト値が50以上であると、検査光波長を用いて欠陥を検出することが容易になる。
ハードマスク層表面の反射率と緩衝層表面の反射率との反射コントラスト値が
|(Rb−Rh)/(Rb+Rh)|×100 ≧ 50であると、検査光波長を用いて欠陥を検出することが容易になる。
以下、本発明の反射型フォトマスクブランク100を加工し、ハードマスク層8表面と緩衝層表面とで、検査光波長199nm及び257nmの反射コントラスト測定実験を行い、集束イオンビームによる修正実験結果について記述する。
まず、反射型フォトマスクブランク100を作成した。図1に示すように、低熱膨張基板2を用意し、低熱膨張基板2の一方の面に露光時の静電チャックに対する保持用としてCrN層1を形成した。
次に、低熱膨張基板2のもう一方の面にMo及びSiを交互に40対積層させた多層反射層3を形成し、11nmのSiからなる保護層4を形成し、10nmのCrからなる緩衝層5を順次形成した。
緩衝層5の上に75nmのTaを主成分としSiを含む材料からなる光吸収層下層6を形成し、光吸収層下層6の上に14nmのTaを主成分としSiを含む材料の酸化物からなる光吸収層上層7を形成し、光吸収層上層7の上に10nmのCrOからなるハードマスク層8を形成し、反射型フォトマスクブランク100とした。各層の膜はスパッタリング法を用いて形成した。
尚、光吸収層11のエッチングガスとしてフッ素系ガスを選択するので、ハードマスク層8であるCrOはフッ素系ガスのエッチングに対して十分な耐性を有するため、ハードマスク層8の膜厚としては薄くすることができる。
作成した基板に電子線露光用ポジ型レジスト、日本ゼオン株式会社製、商品名「ZEP520A」を150nm塗布し、電子線露光、現像を実施しプログラム欠陥を含むレジストパターンを形成した。この電子線露光工程により64nmの1:1 Line & Spaceのレジストパターンを解像することができる。
誘導結合型プラズマエッチング装置で塩素と酸素との混合ガスプラズマを生成し、レジストをマスクとしてハードマスク層8であるCrOをエッチングした。光吸収層の上層6であるTaを主成分としSiを含む材料の酸化物は塩素と酸素との混合ガスプラズマエッチングに対して耐性を有するため、ハードマスク層8のエッチングの進行は光吸収層上層6表面でほぼ止まった。
この後の工程で既にレジストは必要ないため、この工程の後にレジストの除去する工程を設けることも可能であるが、レジストがハードマスク層8の上に残っていても支障が無い場合は、この段階でのレジストの除去工程は実施せず、光吸収層11のエッチング後にレジスト剥離を実施しても良い。本発明における実施例ではこの段階でレジストの除去を実施しなかった。
ハードマスク層8のパターン形成後、誘導結合型プラズマエッチング装置でフッ素系ガスプラズマを生成し、光吸収層11をエッチングした。光吸収層下層6の緩衝層5はCrからなるため、フッ素系ガスプラズマエッチングに対して耐性を有し、エッチングの進行は緩衝層5表面でほぼ止まった。またこの時点で基板上にレジストは残っておらず、描画パターン領域以外はハードマスク層8が露出していた。
レジスト及びハードマスク層8が十分に薄いため、ほぼレジスト寸法にしたがってハードマスクパターン、光吸収膜パターンが形成された。
異物、ポリマー等を除去するため、硫酸過水、アンモニア過水による洗浄を実施した。
Cr、CrO、TaSiO、TaSi、Si、Moの屈折率、消衰係数(図3)から、199nm及び257nmにおけるハードマスク層8表面での反射率Rh、緩衝層5表面での反射率Rbの反射率計算結果を図4及び図5に示す。この結果により第一の検査(ハードマスク層8は10nm、緩衝層5は10nm)工程、第二の検査(ハードマスク層8は0nm、緩衝層5は0nm)工程での反射コントラストは十分か確保することができる。
図2に示すように、基板上に露出したハードマスク層8表面と緩衝層5表面とでの検査光波長199nmでの反射率を実測測定したところ、ハードマスク層8表面(Rh)で3.7%、緩衝層5表面(Rb)で50.6%であった。したがって、検査光波長199nmによる反射コントラストは86.4となった。ここで、反射コントラストは、ハードマスク層表面の反射率(Rh)と緩衝層表面の反射率(Rb)が
|(Rb−Rh)/(Rb+Rh)|×100の式より算出することができる。
図2に示すように、基板上に露出したハードマスク層8表面と緩衝層5表面とでの検査光波長257nmでの反射率を実測測定したところ、ハードマスク層8表面(Rh)で6.7%、緩衝層5表面(Rb)で63.8%であった。したがって、検査光波長257nmによる反射コントラストは81.0となった。ここで、反射コントラストは、ハードマスク層表面の反射率(Rh)と緩衝層表面の反射率(Rb)が
|(Rb−Rh)/(Rb+Rh)|×100の式より算出することができる。
基板上に露出したハードマスク層8表面と緩衝層5表面とで検査光波長257nmの光を用いた欠陥検査を行ったところ、十分な反射コントラストにより黒欠陥のプログラム欠陥の検出に成功した。
検出した欠陥箇所について集束イオンビームによる修正を実施した。
塩素と酸素との混合ガスプラズマにより、ハードマスク層8及び緩衝層5をエッチングした。光吸収層11及び保護層4表面における反射率測定により、ハードマスク層8、緩衝層5が完全に除去されていることを確認した。
アンモニア過水洗浄により異物を除去した後、再び検査光波長257nmの光で欠陥検査を行い、プログラム欠陥が修正されていることを確認した。この時、光吸収層11表面と保護層4表面との反射コントラストは73.1であった。
原子間力顕微鏡を用いて修正箇所の表面分析を行った結果、修正を実施した箇所の保護層4には損傷が認められなかった。このことにより、緩衝層5は修正の際もストッパ層としての役割を果たしていることが確認できた。
本発明の実施の形態に係る反射型フォトマスクブランクスの構造を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る反射型フォトマスク製造におけるハードマスク層表面の反射率Rhと緩衝層表面での反射率Rbを示す概略断面図である。 反射率計算に用いた各種材料の屈折率及び消衰係数を示す図である。 199nmにおける反射率Rh及びRbの計算結果を示す図である。 257nmにおける反射率Rh及びRbの計算結果を示す図である。
符号の説明
1・・・CrN層
2・・・低熱膨張基板
3・・・多層反射層
4・・・保護層
5・・・緩衝層
6・・・光吸収層下層
7・・・光吸収層上層
8・・・ハードマスク層
9・・・検査光波長に対するハードマスク層表面での反射率
10・・検査光波長に対する緩層表面での反射率
11・・光吸収層
100・反射型フォトマスクブランクス

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された多層反射層と、
    前記多層反射層上に形成された保護層と、
    前記保護層上に形成された光吸収層と、
    前記保護層と前記光吸収層との間に形成された緩衝層と、
    前記光吸収層上に形成されたハードマスク層と、を有する波長10nm−15nmのEUV光を光源とするリソグラフィ技術の反射型フォトマスクブランクにおいて、
    前記ハードマスク層及び前記緩衝層は、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)又はインジウム(In)を主成分とする、前記光吸収層のエッチング条件に対して耐性を有する材料からなり、
    前記ハードマスク層及び前記緩衝層は、同種のガスプラズマにより、同等のエッチングレートを有しており、
    波長190nm−260nmのDUV光による欠陥検査光波長に対して、前記ハードマスク表面の反射率(Rh)と前記緩衝層表面の反射率(Rb)が
    |(Rb−Rh)/(Rb+Rh)|×100≧50
    を満たす反射コントラスト値を示し、
    前記光吸収層表面と前記保護層表面との前記反射コントラスト値が50以上であることを特徴とする反射型フォトマスクブランク。
  2. ハードマスク層及び緩衝層が、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)又はインジウム(In)を主成分とする反射型フォトマスクブランクを準備し、
    前記反射型フォトマスクブランクに電子線露光用レジストを塗布し、電子線リソグラフィにより前記レジストのパターンを形成し、
    前記レジストをマスクとして、ハードマスク層をエッチングし、
    前記レジストもしくは前記ハードマスク層をマスクとして、光吸収層をエッチングし、
    露出した前記ハードマスク層表面と前記緩衝層表面との間で、波長190nm−260nmのDUV光を欠陥検査光として用いた欠陥検査を行い検出した欠陥箇所について集束イオンビームによる修正を実施した後、
    前記ハードマスク層及び前記緩衝層を同種のガスプラズマで、同等のエッチングレートにより同時にエッチングし、
    前記光吸収層表面と前記保護層表面との間で、前記波長190nm−260nmのDUV光を前記欠陥検査光として用いた欠陥検査を行ない、検出した欠陥箇所について修正を実施することを特徴とする反射型フォトマスクの製造方法。
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