JP2013120868A - 反射型マスクブランクス、反射型マスク、および、それらの製造方法 - Google Patents

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太一 尾ヶ瀬
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Abstract

【課題】 本発明は、遮光枠部で囲まれた転写領域の帯電を防止しつつ、前記遮光枠部におけるEUV光の反射を十分に低減させることができ、かつ、反射層のフラットネス悪化や位相欠陥の発生を抑制し、繰り返しの洗浄に対しても前記遮光枠部における反射層の側面を保護して異物発生を防止できる反射型マスクブランクス、反射型マスク、および、それらの製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 前記遮光枠部で囲まれた転写領域、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域の表面のみならず、前記遮光枠部の側面、および、前記遮光枠部の底面も、吸収層で被覆することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、極端紫外光(Extreme Ultra Violet:以後、EUVと記す)を用いてマスクパターンをウェハ上に転写するためのEUV露光用の反射型マスクに関し、より詳しくは、露光フィールド境界における多重露光を防止するための遮光枠部を有する反射型マスクブランクス、反射型マスク、およびそれらの製造方法に関するものである。
現在、半導体デバイス用のリソグラフィ技術としては、波長193nmのArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光方法が主に用いられているが、いずれ解像限界に達するため、エキシマレーザを用いた露光方法に代わる新しいリソグラフィ技術が検討されている。
この新しいリソグラフィ技術として、エキシマレーザよりもさらに短波長である波長13.5nmのEUV光を用いて、マスクパターンを1/4程度に縮小露光するEUVリソグラフィ技術が注目されている。このEUV露光においては、露光に用いるEUV光が極めて短波長のために、屈折光学系を使用できないことから反射光学系が用いられ、マスクも反射型のマスクが提案されている(特許文献1)。
このEUV露光用の反射型マスク(以降、反射型マスクと記す)は、光学研磨された基板の上に、少なくとも部分的に、EUV光を反射する多層膜構造の反射層と、マスクパターンとしてEUV光を吸収する吸収体パターンとを、備えるものである。
なお、反射層の上には、反射層を保護するためのキャッピング層や、吸収体パターン形成時の反射層へのエッチングダメージを防止するためのバッファ層が設けられていてもよい。
上述の反射型マスクにおいても、従来のフォトマスクと同様に、位相シフト法を用いることでさらに解像度を向上させることができる。例えば、反射層の上に形成された吸収体パターンを構成するルテニウム(Ru)層とタンタル(Ta)層の膜厚を、それぞれ最適化することで、所望の反射率と位相差を両立させたハーフトーン型の位相シフト反射型マスクが提案されている(特許文献2)。
図5は、反射型マスクを用いたEUV露光の説明図である。図5に示すように、反射型マスク110の吸収体パターン113Aから露出する反射層112に入射したEUV光201Aは、反射光201Bとして反射型マスク110から放射され、ウェハ300上に設けたレジスト(図示せず)に縮小転写パターン301を形成する。
このEUV露光において、EUV光は反射型マスクの主面に対し垂直な方向から数度(例えば、6度)傾いた方向から入射される。
したがって、吸収体パターン113Aの膜厚が厚いと、入射するEUV光201A、または反射光201Bが、吸収体パターン113Aによって遮られ、吸収体パターン113A自身の影が生じ、ウェハ300上に形成された縮小転写パターン301のエッジ部分がぼけるなどのシャドーイング効果と呼ばれる現象により、鮮明な転写パターンが得られなくなる。それゆえ、シャドーイング効果を低減し、鮮明な転写パターンを形成するためには、吸収体パターン113Aの膜厚は薄い方がより好ましいことになる。
しかしながら、吸収体パターン113Aの膜厚を薄くした場合、以下のような、露光フィールド境界部におけるレジストの多重露光の問題が生じる。
EUV露光では、図5に示すように、反射型マスク110上の転写領域を、EUV露光装置に備えられたブレード210によって制限し、前記転写領域の1/4縮小に相当する露光フィールド302をステップアンドリピート方式により、ウェハ300上に多面付け露光する。
ここで、上述のように、吸収体パターン113Aの膜厚を薄くした場合には、吸収体パターン113Aに入射したEUV光202Aの全ては吸収されず、その一部は反射層112で反射して、反射光202Bとして反射型マスク110から放射されることになる。
そして、露光フィールド302の外周の境界部では、露光フィールド302の重なり合いによって、ウェハ300上のレジストが多重露光され、レジストの感度によってはオーバー露光してしまう恐れがある。
このような多重露光の問題は、特に、上述のハーフトーン型の位相シフト反射型マスクにおいて、解決することを求められている問題である。
図6は、EUV露光における上記多重露光の説明図であり、ウェハ300上に4つの露光フィールド302が転写された状態を例示している。
図6に示すように、ウェハ300上の各露光フィールド302の境界部303では、反射型マスクの吸収体パターン113Aから放射される反射光202Bにより、2重あるいは4重に露光フィールド302が重なり合って多重露光されるために、ウェハ300上のレジストが不適切に感光してしまう。
そして、例えば、前記レジストにポジ型レジストを用いた場合には、露光フィールド302が重なり合う境界部303において、レジストの膜減り等の問題を生じることになる。
上述のような、露光フィールド境界部での多重露光の問題を解決するために、図7に示すような、転写領域121の外周の反射層112を基板111の主面に達するまで除去した遮光枠部122を形成した反射型マスク110Aが提案されている(特許文献3)。
ここで、図7は、従来の遮光枠部を有する反射型マスクの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−C断面図を示す。
図7(a)に示すように、遮光枠部122は、吸収体パターン113Aを有する転写領域121を囲むように形成されており、また、図7(b)に示すように、遮光枠部122においては、基板111の主面、および、反射層112の側面が露出している。
なお、遮光枠部122が形成された領域の外側の領域(非転写領域123)は、EUV露光時に、上述のEUV露光装置に備えられたブレード210によって覆われる領域である。
ここで、上記の転写領域とは、ウェハ等の被転写体に転写される露光フィールドに対応した反射型マスク上のパターン領域のことである。そして、上記の遮光枠部とは、前記転写領域の周囲に設けられたEUV光の反射を低減させた領域のことであり、ウェハ等の被転写体上で隣り合う露光フィールドの境界部におけるレジストの多重露光を防止するものである。
上述のような、遮光枠部を有する反射型マスク110Aを形成する際には、反射層および吸収層を形成した反射型マスクブランクスを用いて、前記吸収層、および、前記反射層を除去して前記遮光枠部を形成していた。
図8は、従来の遮光枠部を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。
遮光枠部122を有する反射型マスク110Aを形成するには、例えば、図8に示すように、まず、反射層112および吸収層113を形成した反射型マスクブランクス100を準備し(図8(a))、吸収層113の上に形成したレジストパターン401から露出する吸収層113をエッチングして(図8(b))、転写領域121に吸収体パターン113Aを有する反射型マスク110を得る(図8(c))。
次に、前記吸収体パターン113Aが形成された吸収層113、および、吸収体パターン113Aから露出する反射層112の上に形成したレジストパターン402から露出する吸収層113、および、反射層112をエッチングすることにより(図8(d))、転写領域121の外周に遮光枠部122を有する反射型マスク110Aを得る(図8(e))。
特開昭63−201656号公報 特開2004−207593号公報 特開2009−212220号公報 特開2010−118520号公報
上述の図7に示す反射型マスク110Aにおいては、遮光枠部122を形成するために、導電性を有する反射層112を絶縁性の基板111の主面に達するまで除去している。
それゆえ、反射枠部122で囲まれた転写領域121は、反射型マスク110Aの外周部の非転写領域123とは電気的に絶縁された孤島状態になり、例えばEUV露光時に、この反射枠部122で囲まれた転写領域121が帯電して異物を吸着してしまうという問題がある。
そこで、上述のような帯電対策として、図9(a)に示すように、遮光枠部122において反射層112の一部を残した反射型マスク110Bや、図9(b)に示すように、基板111と反射層112との間に導電層114を形成した反射型マスク110Cが提案されている(特許文献3)。
また、上述の図7に示す反射型マスク110Aは、前記遮光枠部において多層膜からなる反射層の側面が露出するため、例えば洗浄工程で、前記露出する反射層の側面から異物が発生してしまうという問題もある。
そこで、図9(c)に示すように、前記露出する反射層112の側面に、洗浄耐性を有する保護用酸化皮膜115を形成した反射型マスク110Dが提案されている(特許文献4)。
しかしながら、図9(a)に示すような反射層112の一部を残した反射型マスク110Bにおいては、前記残された反射層でEUV光を反射してしまうため、遮光枠部122におけるEUV光の反射を十分に低減させることができないという問題がある。
また、図9(b)に示すような基板111と反射層112との間に導電層114を形成した反射型マスク110Cにおいては、反射層112のフラットネス悪化や、位相欠陥の発生を引き起こしやすいという問題がある。
また、図9(c)に示すような露出する反射層112の側面に、洗浄耐性を有する保護用酸化皮膜115を形成した反射型マスク110Dにおいては、長期間同一の反射型マスクを使用する場合には、繰り返しのマスク洗浄が必要になるところ、前記保護用酸化皮膜115では、複数回の洗浄には耐えられるが、数十回という洗浄には耐えられないという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、遮光枠部で囲まれた転写領域の帯電を防止しつつ、前記遮光枠部におけるEUV光の反射を十分に低減させることができ、かつ、反射層のフラットネス悪化や位相欠陥の発生を抑制し、繰り返しの洗浄に対しても前記遮光枠部における反射層の側面を保護して異物発生を防止できる反射型マスクブランクス、反射型マスク、および、それらの製造方法を提供することである。
本発明者は、種々研究した結果、遮光枠部を有する反射型マスクブランクス、および反射型マスクにおいて、前記遮光枠部で囲まれた転写領域、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域(非転写領域)の表面のみならず、前記遮光枠部の側面、および、前記遮光枠部の底面も、前記吸収層で被覆することにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスであって、前記反射型マスクブランクスの転写領域の外周には、前記反射層が前記基板の主面に達するまで除去された遮光枠部が形成されており、前記転写領域の表面、前記遮光枠部の側面、前記遮光枠部の底面、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域の表面を、前記吸収層が被覆していることを特徴とする反射型マスクブランクスである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、前記吸収層が部分的に除去された吸収体パターンと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクであって、前記反射型マスクの転写領域の外周には、前記反射層が前記基板の主面に達するまで除去された遮光枠部が形成されており、前記転写領域の表面、前記遮光枠部の側面、前記遮光枠部の底面、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域の表面を、前記吸収体パターンを有する吸収層が被覆していることを特徴とする反射型マスクである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスの製造方法であって、順に、前記基板の主面の上に、前記反射層を形成する工程と、前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、を有することを特徴とする反射型マスクブランクスの製造方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、前記吸収層が部分的に除去された吸収体パターンと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、順に、前記基板の主面の上に、前記反射層を形成する工程と、前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、前記吸収層を部分的に除去して前記吸収体パターンを形成する工程と、を有することを特徴とする反射型マスクの製造方法である。
本発明によれば、遮光枠部で囲まれた転写領域の帯電を防止しつつ、前記遮光枠部におけるEUV光の反射を十分に低減させることができ、かつ、反射層のフラットネス悪化や位相欠陥の発生も抑制することができる。
また、繰り返しの洗浄に対しても前記遮光枠部における反射層の側面を保護することができ、異物の発生を防止することができる。
本発明に係る反射型マスクブランクスの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図を示す。 本発明に係る反射型マスクの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図を示す。 本発明に係る反射型マスクブランクスの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 本発明に係る反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 従来の反射型マスクを用いたEUV露光の説明図である。 従来の反射型マスクを用いたEUV露光における多重露光の説明図である。 従来の遮光枠部を有する反射型マスクの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−C断面図を示す。 従来の遮光枠部を有する反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 従来の遮光枠部を有する反射型マスクの他の例を示す断面図である。
(反射型マスクブランクス)
まず、本発明に係る反射型マスクブランクスについて説明する。
図1は、本発明に係る反射型マスクブランクスの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図を示す。
図1に示すように、本発明に係る反射型マスクブランクス1は、基板11と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層12と、前記反射層12の上に形成された吸収層13と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスであって、転写領域21の外周には、前記反射層12が前記基板11の主面に達するまで除去された遮光枠部22が形成されており、前記転写領域21の表面、前記遮光枠部22の側面、前記遮光枠部22の底面、および、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)の表面を、前記吸収層13が被覆しているものである。
本発明に係る反射型マスクブランクス1においては、前記転写領域21、および、前記非転写領域23の表面のみならず、前記遮光枠部22の側面、および、前記遮光枠部22の底面も、前記吸収層13で連続的に被覆しており、前記吸収層13は、Ta(タンタル)等の導電性を有する材料からなるため、前記遮光枠部22で囲まれた前記転写領域21と、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)を電気的に接続することができ、上述のような、転写領域21の帯電を防止することができる。
それゆえ、本発明に係る反射型マスクブランクス1を用いて製造された反射型マスクにおいては、例えばEUV露光時に、転写領域が帯電して異物を吸着してしまうという従来の反射型マスクにおける問題を解消することができる。
そして、前記遮光枠部22の底部においては、基板11の主面の上に反射層12が存在しないため、本発明に係る反射型マスクブランクス1を用いて形成された反射型マスクにおいては、転写領域21の帯電を防止しつつ、遮光枠部22におけるEUV光の反射を十分に低減させることができる。
また、本発明に係る反射型マスクブランクス1においては、平坦度の高い基板11の主面の上に、他の層を介さずに直接、反射層12を形成しているため、基板11と反射層12との間に導電層等を形成した場合に懸念される反射層12のフラットネス悪化や、位相欠陥の発生という問題を解消することができる。
また、本発明に係る反射型マスクブランクス1においては、遮光枠部22の側面を吸収層13が被覆しており、前記吸収層13は、マスクパターンを構成する吸収体パターンと同じ材料からなり、前記マスクパターンと同じ洗浄耐性を有することから、繰り返しの洗浄に対しても、遮光枠部22における反射層12の側面を保護することができ、異物の発生を防止することができる。
(反射型マスク)
次に、本発明に係る反射型マスクについて説明する。
図2は、本発明に係る反射型マスクの一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図を示す。
図2に示すように、本発明に係る反射型マスク2は、基板11と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層12と、前記反射層12の上に形成された吸収層13と、前記吸収層13が部分的に除去された吸収体パターン13Aと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクであって、転写領域21の外周には、前記反射層12が前記基板11の主面に達するまで除去された遮光枠部22が形成されており、前記転写領域21の表面、前記遮光枠部22の側面、前記遮光枠部22の底面、および、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)の表面を、前記吸収体パターン13Aを有する吸収層13が被覆しているものである。
本発明に係る反射型マスク2においては、前記転写領域21、および、前記非転写領域23の表面のみならず、前記遮光枠部22の側面、および、前記遮光枠部22の底面も、前記吸収体パターン13Aを有する吸収層13で連続的に被覆しており、前記吸収層13は、Ta(タンタル)等の導電性を有する材料からなるため、前記遮光枠部22で囲まれた前記転写領域21と、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)を電気的に接続することができ、上述のような、転写領域21の帯電を防止することができる。
それゆえ、本発明に係る反射型マスク2においては、例えばEUV露光時に、転写領域が帯電して異物を吸着してしまうという従来の反射型マスクにおける問題を解消することができる。
そして、前記遮光枠部22の底部においては、基板11の主面の上に反射層12が存在しないため、本発明に係る反射型マスク2においては、転写領域21の帯電を防止しつつ、遮光枠部22におけるEUV光の反射を十分に低減させることができる。
また、本発明に係る反射型マスク2においては、平坦度の高い基板11の主面の上に、他の層を介さずに直接、反射層12を形成しているため、基板11と反射層12との間に導電層等を形成した場合に懸念される反射層12のフラットネス悪化や、位相欠陥の発生という問題を解消することができる。
また、本発明に係る反射型マスク2においては、遮光枠部22の側面を吸収層13が被覆しており、前記吸収層13は、マスクパターンを構成する材料と同じ材料からなり、洗浄耐性を有することから、繰り返しの洗浄に対しても、遮光枠部22における反射層12の側面を保護することができ、異物の発生を防止することができる。
次に、本発明に係る反射型マスクブランクス、および、反射型マスクを構成する各要素について説明する。
(基板)
基板11には、パターン位置精度を高精度に保持するために、低熱膨張係数を有し、さらに、高反射率や転写精度を得るために、平滑性、平坦度が高く、マスク製造工程の洗浄などに用いる洗浄液への耐性に優れた基板が求められ、例えば、石英ガラス、SiO2−TiO2系の低熱膨張ガラス、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスなどのガラス基板などが用いられている。
(反射層)
反射層12は、EUV露光に用いられるEUV光を高い反射率で反射する材料が用いられ、Mo(モリブデン)層とSi(シリコン)層からなる多層膜が多用されており、例えば、2.8nm厚のMo層と4.2nm厚のSi層を各40層積層した多層膜よりなる反射層が挙げられる。それ以外には、特定の波長域で高い反射率が得られる材料として、Ru/Si、Mo/Be、Mo化合物/Si化合物、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜およびSi/Ru/Mo/Ru周期多層膜なども用いることができる。ただし、材料によって最適な膜厚は異なる。Mo層とSi層からなる多層膜の場合、イオンビームスパッタ法により、まずSiターゲットを用いてSi層を成膜し、その後、Moターゲットを用いてMo層を成膜し、これを1周期として、30〜60周期、好ましくは40周期積層されて、多層膜の反射層が得られる。上記のように、EUV光を高い反射率で反射させるために、13.5nmのEUV光を入射角6.0度で入射したときの反射層12の反射率は、通常、60%以上を示すように設定されている。
(吸収層)
EUV光を吸収する吸収層13の材料としては、Ta、TaO、TaB、TaN、TaBNなどのTaを主成分とする材料や、Cr、Crを主成分としN、O、Cから選ばれる少なくとも1つの成分を含有する材料などが用いられる。例えば、吸収層13をTaNで形成する場合には、DCマグネトロンスパッタ法により、Taターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で成膜することで、TaNからなる吸収層13を設けることができる。吸収層13の膜厚としては、20nm〜100nm程度の範囲の膜厚が用いられる。
(キャッピング層)
反射層12の反射率を高めるには屈折率の大きいMo層を最上層とするのが好ましいが、Moは大気で酸化され易く、反射率が低下するため、酸化防止やマスク洗浄時における保護のための保護層として、最上層を厚めのSi層とすることや、最上層にスパッタリング法などによりRu(ルテニウム)層を成膜して、キャッピング層とすることが行われている。例えば、キャッピング層としてSiを用いる場合は、反射層12の最上層に11nmの厚さで設けられ、キャッピング層としてRuを用いる場合は、反射層12の最上層に2.5nmの厚さで設けられる。
(バッファ層)
EUV光を吸収する吸収層13をドライエッチングなどの方法でパターンエッチングするときに、下層の反射層12に損傷を与えるのを防止するために、反射層12と吸収層13との間にバッファ層が設けられる場合がある。バッファ層の材料としてはSiO2、Al23、Cr、CrNなどが用いられる。CrNを用いる場合は、RFマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてN2ガス雰囲気下で、上記の反射層の上にCrN膜を5nm〜15nm程度の膜厚で成膜するのが好ましい。
(ハードマスク層)
吸収層13の上には、吸収層のエッチングマスクとしてハードマスク層を設けても良い。ハードマスク層の材料としては、吸収層13のエッチングに耐性をもつものであって、反射型マスクの転写パターンに応じた微細加工に適したものを用いる必要がある。例えば、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニュウム(Hf)およびその窒化物、酸化物などである。
また、ハードマスク層の材料は、バッファ層と同一の材料であることが好ましい。この場合、吸収層13のエッチングの後に、ハードマスク層の除去とバッファ層の除去とを同一工程で除去できる。
ハードマスク層の厚さは、その材料のエッチング耐性や転写パターンのサイズに応じた加工精度にもよるが、例えば5nm〜15nmである。
具体例として、例えば、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、Crをスパッタ成膜することで、CrNからなるハードマスク層を設けることができる。
(導電層)
基板11における反射層12が設けられた主面とは反対側の面(裏面)の上には、導電層が形成されていてもよい。この導電層は、反射型マスクの裏面を静電吸着するために設けられるものである。この導電層は、導電性を示す金属や金属窒化物などの薄膜であって、例えば、クロム(Cr)や窒化クロム(CrN)などを、厚さ20nm〜150nm程度に成膜して用いられる。
(遮光枠部)
遮光枠部22は、EUV光の反射を効果的に制限するために、転写領域21の外周に、転写領域21を取り囲むように形成されている。
遮光枠部22の寸法等は、多重露光による不具合を防止することができるものであれば特に限定されるものではなく、反射型マスクの寸法や、EUV光が照射される領域の寸法等により適宜調整することができる。一般的には5mm以上の幅を有する溝状の遮光枠部を転写領域の外周に形成する。
このような遮光枠部の形成方法は、反射層等を部分的に除去し、基板を露出させることができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、フッ素プラズマエッチングや塩素プラズマエッチング等により形成することができる。
フッ素プラズマエッチングの際には、例えば、四フッ化炭素(CF4)、六フッ化炭素(C26)、六フッ化硫黄(SF6)、トリフルオロメタン(CHF3)等のガスを単独で、またはこれらのガスを複数組み合せて用いることができる。
また、塩素プラズマエッチングの際には、例えば、塩素(Cl2)、四塩化炭素(CCl4)、塩化水素(HCl)等のガスを単独で、またはこれらのガスを複数組み合せて用いることができる。
(反射型マスクブランクスの製造方法)
次に、本発明に係る反射型マスクブランクスの製造方法について説明する。
本発明に係る反射型マスクブランクスの製造方法は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスの製造方法であって、順に、前記基板の主面に、前記反射層を形成する工程と、前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去して前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、を有するものである。
図3は、本発明に係る反射型マスクブランクスの製造方法の一例を示す模式的工程図である。
本発明に係る反射型マスクブランクス1を製造するには、まず、図3(a)に示すように、表面研磨された基板11を用意し、その主面の上に多層膜からなる反射層12を形成する。
なお、図3においては省略しているが、反射層12の上には、反射層12を保護するためのキャッピング層や、吸収体パターン形成時の反射層12へのエッチングダメージを防止するためのバッファ層が設けられていてもよい。
次に、反射層12の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンとしてレジストパターン31を形成し(図3(b))、レジストパターン31から露出する反射層12をエッチングにより除去して基板11の主面を露出させて遮光枠部22を形成する(図3(c))。
その後、レジストパターン31を除去し(図3(d))、反射層12、前記遮光枠部22において露出する基板11の主面、および、前記遮光枠部22において露出する前記反射層12の側面の上に、吸収層13を形成して、本発明に係る反射型マスクブランクス1を得る(図3(e))。
ここで、従来、遮光枠部を有する反射型マスクを形成する際には、上述の図8に示したように、反射層および吸収層を形成した反射型マスクブランクスを用いて、前記吸収層、および前記反射層を除去して前記遮光枠部を形成していた。それゆえ、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部において露出する前記反射層の側面を、前記吸収層で被覆することはできなかった。
一方、本発明においては、上述のように、基板11に反射層12を形成した後であって、吸収層13を形成する前に、前記遮光枠部22を形成し、その後、吸収層13を形成することにより、前記転写領域21、および、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)の表面のみならず、前記遮光枠部22の側面、および、前記遮光枠部22の底面も、前記吸収層13で連続的に被覆することができる。
そして、前記吸収層は、Ta(タンタル)等の導電性を有する材料からなるため、本発明の製造方法により得られた反射型マスクブランクス1においては、転写領域の帯電を防止することができる。
また、前記遮光枠部22の底面においては、基板11の主面の上に反射層12が存在しないため、本発明の製造方法により得られた反射型マスクブランクス1を用いて製造された反射型マスクにおいては、転写領域21の帯電を防止しつつ、遮光枠部22におけるEUV光の反射を十分に低減させることができる。
また、本発明の製造方法により得られた反射型マスクブランクス1においては、平坦度の高い基板11の主面の上に、他の層を介さずに直接、反射層12を形成しているため、基板11と反射層12との間に導電層等を形成した場合に懸念される反射層12のフラットネス悪化や、位相欠陥の発生という問題を解消することができる。
また、本発明の製造方法により得られた反射型マスクブランクス1においては、遮光枠部22の側面を吸収層13が被覆しており、前記吸収層13は、マスクパターンを構成する吸収体パターンと同じ材料からなり、前記マスクパターンと同じ洗浄耐性を有することから、繰り返しの洗浄に対しても、遮光枠部22における反射層12の側面を保護することができ、異物の発生を防止することができる。
(反射型マスクの製造方法)
次に、本発明に係る反射型マスクの製造方法について説明する。
本発明に係る反射型マスクの製造方法は、基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、前記吸収層が部分的に除去された吸収体パターンと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、順に、前記基板の主面の上に、前記反射層を形成する工程と、前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、前記吸収層を部分的に除去して前記吸収体パターンを形成する工程と、を有するものである。
すなわち、本発明に係る反射型マスクの製造方法は、上述の本発明に係る反射型マスクブランクスの製造方法の工程に続いて、前記吸収層を部分的に除去して吸収体パターンを形成する工程を有するものである。
図4は、本発明に係る反射型マスクの製造方法の一例を示す模式的工程図である。
本発明に係る反射型マスク2を製造するには、まず、上述の図3に示した工程を経た本発明に係る反射型マスクブランクス1を用意し(図4(a))、次いで、その吸収層13の上に、レジスト層を形成し、電子線描画および現像によりレジストパターン32を形成する(図4(b))。次いで、このレジストパターン32をマスクに用いて吸収層13をエッチングして部分的に除去し、吸収体パターン13Aを形成し、その後、レジストパターン32を剥離除去して、本発明に係る反射型マスク2を得る(図4(c)、(d))。
本発明によれば、前記転写領域21、および、前記遮光枠部22が形成された領域の外側の領域(非転写領域23)の表面のみならず、前記遮光枠部22の側面、および、前記遮光枠部22の底面も、吸収体パターン13Aを有する吸収層13で連続的に被覆している反射型マスクを製造することができる。
そして、前記吸収層13は、Ta(タンタル)等の導電性を有する材料からなるため、本発明の製造方法により得られた反射型マスク2においては、転写領域21の帯電を防止することができる。
また、前記遮光枠部22の底部においては、基板11の主面の上に反射層12が存在しないため、本発明の製造方法により得られた反射型マスク2においては、転写領域21の帯電を防止しつつ、遮光枠部22におけるEUV光の反射を十分に低減させることができる。
また、本発明の製造方法により得られた反射型マスク2においては、平坦度の高い基板11の主面の上に、他の層を介さずに直接、反射層12を形成しているため、基板11と反射層12との間に導電層などを形成した場合に懸念される反射層12のフラットネス悪化や、位相欠陥の発生という問題を解消することができる。
また、本発明の製造方法により得られた反射型マスク2においては、遮光枠部22の側面を吸収層13が被覆しており、前記吸収層13は、マスクパターンを構成する材料と同じ材料からなり、洗浄耐性を有することから、繰り返しの洗浄に対しても、遮光枠部22における反射層12の側面を保護することができ、異物の発生を防止することができる。
以上、本発明に係る反射型マスクブランクス、反射型マスク、および、それらの製造方法について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
基板として、光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板を用い、その主面の上に、イオンビームスパッタ法により、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層してMoとSiの多層膜よりなる反射層を形成した後、最表面のMo膜の上に、Ru膜を2.5nm成膜してキャッピング層を形成した。
次に、上記のRu膜の上にフォトレジスト層を形成し、フォト製版により、遮光枠部に相当する領域が開口したレジストパターンを形成し、前記レジストパターンから露出する前記Ru膜および前記反射層を、CF4ガスを用いたプラズマエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて、幅5mmの溝状の遮光枠部を形成した。
次に、前記レジストパターンを剥離除去し、前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部において露出する前記反射層の側面の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Taターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、吸収層としてTaN膜を40nmの厚さで形成し、本発明に係る反射型マスクブランクスを得た。
上記の反射型マスクブランクスのフラットネス、および、位相欠陥を検査したところ、本発明に係る反射型マスクブランクスにおいては、平坦度の高い基板の主面の上に、他の層を介さずに直接、反射層を形成しているため、前記遮光枠部を有しない通常の構成の反射型マスクブランクスと同程度のフラットネスであり、位相欠陥の数、サイズとも同程度であった。
次に、上記の反射型マスクブランクスを用い、TaN膜からなる吸収層の上に電子線レジスト層を形成し、電子線描画により、マスクパターンに相当するレジストパターンを形成した。
次いで、前記レジストパターンから露出するTaN膜からなる吸収層を、塩素ガスを用いたプラズマエッチングにより除去し、Ruからなるキャッピング層を露出させて、マスクパターンとなる吸収体パターンを形成した。その後、前記レジストパターンを剥離除去して、本発明に係る反射型マスクを得た。
上記の反射型マスクに対し、重量濃度90%、液温80度の温硫酸と過酸化水を用いたSPM洗浄と、アンモニア水と過酸化水を用いたSC1洗浄を、それぞれ20回行った。
本発明に係る反射型マスクにおいては、前記遮光枠部における前記反射層の側面を、前記吸収層が被覆しているため、前記反射層を構成する多層膜が温硫酸によって侵食されることはなく、異物の発生も認められなかった。
次に、上記の反射型マスクを用いてウェハ上のレジストにEUV露光を行った。
本発明に係る反射型マスクにおいては、前記遮光枠部の底部における基板の主面の上に反射層が存在しないため、前記遮光枠部におけるEUV光の反射を十分に低減させることができ、前記ウェハ上の露光フィールドの境界部が4重に重なり合う部分においても、レジスト像に変化は見られず、鮮明な転写パターンを得ることができた。
また、露光後の反射型マスクを検査したところ、本発明に係る反射型マスクにおいては、転写領域、および、非転写領域の表面のみならず、遮光枠部の側面、および、遮光枠部の底面も、導電性を有する吸収層が連続的に被覆しているため転写領域の帯電を防止することができ、前記転写領域に異物の吸着は認められなかった。
1・・・反射型マスクブランクス
2・・・反射型マスク
11・・・基板
12・・・反射層
13・・・吸収層
13A・・・吸収体パターン
21・・・転写領域
22・・・遮光枠部
23・・・非転写領域
31、32・・・レジストパターン
100・・・反射型マスクブランクス
110、110A、110B、110C、110D・・・反射型マスク
111・・・基板
112・・・反射層
113・・・吸収層
113A・・・吸収体パターン
114・・・導電層
115・・・保護用酸化被膜
121・・・転写領域
122・・・遮光枠部
123・・・非転写領域
201A、201B、202A、202B・・・EUV光
210・・・ブレード
300・・・ウェハ
301・・・縮小転写パターン
302・・・露光フィールド
303・・・境界部
401、402・・・レジストパターン

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスであって、
    前記反射型マスクブランクスの転写領域の外周には、前記反射層が前記基板の主面に達するまで除去された遮光枠部が形成されており、
    前記転写領域の表面、前記遮光枠部の側面、前記遮光枠部の底面、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域の表面を、前記吸収層が被覆していることを特徴とする反射型マスクブランクス。
  2. 基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、前記吸収層が部分的に除去された吸収体パターンと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクであって、
    前記反射型マスクの転写領域の外周には、前記反射層が前記基板の主面に達するまで除去された遮光枠部が形成されており、
    前記転写領域の表面、前記遮光枠部の側面、前記遮光枠部の底面、および、前記遮光枠部が形成された領域の外側の領域の表面を、前記吸収体パターンを有する吸収層が被覆していることを特徴とする反射型マスク。
  3. 基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクブランクスの製造方法であって、順に、
    前記基板の主面の上に、前記反射層を形成する工程と、
    前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、
    前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、
    前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、
    前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする反射型マスクブランクスの製造方法。
  4. 基板と、前記基板の主面の上に形成された多層膜からなる反射層と、前記反射層の上に形成された吸収層と、前記吸収層が部分的に除去された吸収体パターンと、を少なくとも部分的に有するEUV露光用の反射型マスクの製造方法であって、順に、
    前記基板の主面の上に、前記反射層を形成する工程と、
    前記反射層の上に、遮光枠部を形成するためのエッチングマスクパターンを形成する工程と、
    前記エッチングマスクパターンから露出する前記反射層をエッチングにより除去し、前記基板の主面を露出させて前記遮光枠部を形成する工程と、
    前記エッチングマスクパターンを除去する工程と、
    前記反射層、前記遮光枠部において露出する前記基板の主面、および、前記遮光枠部の側面の上に、前記吸収層を形成する工程と、
    前記吸収層を部分的に除去して前記吸収体パターンを形成する工程と、
    を有することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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