JP2010122304A - 反射型マスクブランクス、反射型マスク、反射型マスクブランクスの製造方法、および、反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランクス、反射型マスク、反射型マスクブランクスの製造方法、および、反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、その厚みが均一であり、反射型マスクとされた際に露光装置の静電チャックへ装着した場合の平坦性が高く、高いパターン転写精度を実現することが可能な反射型マスクブランクスを提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスであって、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする反射型マスクを提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、極紫外線(Extreme Ultra Violet;EUV)リソグラフィに用いられる反射型マスクに関するものである。
近年、半導体産業において、半導体デバイスの微細化に伴い、極紫外(Extreme Ultra Violet:以下、EUVと呼称する)光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィが有望視されている。なお、ここで、EUV光とは、軟X線領域又は真空紫外線領域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光のことである。このEUVリソグラフィにおいて用いられるマスクとしては、たとえば特許文献1に記載された露光用反射型マスクが提案されている。
このような反射型マスクは、基板上に露光光を反射する多層膜、該多層膜上に露光光を吸収する吸収層が形成され、上記吸収層を部分的に除去することにより吸収体パターンが形成されたものである。露光機(パターン転写装置)に搭載された反射型マスクに入射した光は、吸収体のある部分では吸収され、吸収体のない部分では多層膜により反射された光像が反射光学系を通して被転写体上に転写される。
反射型マスクを用いて、被転写基体上へのパターン転写を行う場合、反射型マスクの表面形状が平坦でないと、露光時に被転写体上での位置ずれが生じるという問題がある。図6を参照して説明すると、通常EUV光を反射型マスクに対して斜め(角度θ)方向から露光するため、反射型マスク表面に仮に距離dの凹凸差があると、反射型マスクからの反射光を縮小光学系で1/Mに縮小して被転写体であるSiウェハ面に露光した場合、Siウェハ面では、ΔP=(d×tanθ)/Mの位置ずれが生じてしまう。このような位置ずれは、EUV光露光時の重ね合わせ精度の低下を招くため問題となる。
しかしながら、上記位置ずれを生じさせない程度の平坦性は、基板の研磨技術により、再現良く、かつ低コストで作製するのが難しいため、露光時の位置ずれについて要求値を満たすことは困難であった。また、所望の平坦性を得るためには、基板の研磨と、基板の凹凸分布の計測(平坦度計測)とを繰り返し行い、基板の凸部分のみを局所的に研磨し、基板の厚みを均一にすること(特許文献2参照)が必要となり、このような作業は、研磨後に多層膜等を形成する際に欠陥の要因となる基板の傷を発生させることがある。
特開昭63−201656号公報 特開2004−291209号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その厚みが均一であり、反射型マスクとされた際に露光装置の静電チャックへ装着した場合の平坦性が高く、高いパターン転写精度を実現することが可能な反射型マスクブランクスを提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスであって、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする反射型マスクブランクスを提供する。
本発明の反射型マスクブランクスは膜厚分布が調整された導電膜を有しているため、反射型マスクブランクス全体としての厚みが均一である。そのため、このような反射型マスクブランクスを用いて反射型マスクを作製し、当該反射型マスクを露光装置の静電チャックへ装着した場合に、当該反射型マスクの表面を平坦なものとすることができ、パターンを高い精度において転写することができる。
上記発明においては、上記導電膜の膜厚を連続的、または、段階的に変化させることにより、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように上記導電膜の膜厚分布を調整することができる。また、導電膜の膜厚を段階的に変化させる場合は、上記導電膜を、上記基板上に形成された均一な膜厚を有する除電用導電層と、1層または複数層の膜厚調整用導電層とから構成し、上記膜厚調整用導電層の有無により上記導電膜の膜厚分布を調整することができる。このように導電層の膜厚分布を調整することにより、反射型マスクブランクスの厚みを均一なものとすることができる。
また、本発明は基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、上記吸収層に上記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクであって、上記反射型マスクの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする反射型マスクを提供する。
本発明の反射型マスクは膜厚分布が調整された導電膜を有しているため、反射型マスク全体としての厚みが均一である。そのため、このような反射型マスクを露光装置の静電チャックへ装着した場合に、上記反射型マスクの表面を平坦なものとすることができ、パターンを高い精度において転写することができる。
さらに、本発明は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスの製造方法であって、上記基板の厚み分布を測定する基板厚み分布測定工程と、上記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とする反射型マスクブランクスの製造方法を提供する。
本発明の反射型マスクブランクスの製造方法によれば、その厚みが均一な反射型マスクブランクスを容易に製造することができる。そのため、本発明の製造方法によって製造された反射型マスクブランクスを用いて反射型マスクを作製し、当該反射型マスクを露光装置の静電チャックへ装着した場合に、当該反射型マスクの表面を平坦なものとすることができ、パターンを高い精度において転写することができる。
加えて、本発明は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、上記吸収層に上記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクの製造方法であって、上記基板の厚み分布を測定する基板厚み分布測定工程と、上記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、上記反射型マスクの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とする反射型マスクの製造方法を提供する。本発明の反射型マスクの製造方法によれば、露光装置の静電チャックへ装着した場合に平坦な表面が得られ、高いパターン転写精度を実現することができる、マスクの厚みが均一な反射型マスクを容易に製造することができる。
本発明の反射型マスクブランクスはその厚みが均一であるため、反射型マスクとした際に露光装置の静電チャックへ装着した場合の平坦性が高く、高いパターン転写精度を実現することが可能であるという効果を奏する。
以下、本発明の反射型マスクブランクス、反射型マスク、反射型マスクブランクスの製造方法、および、反射型マスクの製造方法について詳細に説明する。
A.反射型マスクブランクス
本発明の反射型マスクブランクスは、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスであって、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクブランクスについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の反射型マスクブランクスの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、反射型マスクブランクス1においては、基板2上に多層膜3、中間層4および吸収層5がこの順に積層され、基板2の多層膜3、中間層4および吸収層5が形成されている面の反対側の面(基板2の裏面)に導電膜6が形成されている。導電膜6の膜厚分布は、反射型マスクブランクス1の厚みが均一となるように調整されている。
また、図2は、図1の反射型マスクブランクス1が露光装置の静電チャック7に装着された状態の一例を示す概略断面図である。反射型マスクブランクス1における導電膜6は、正・負の電荷の吸着力により静電チャック7へ密着されるため、図1の反射型マスクブランクス1のように吸着面(導電膜6の表面)に多少の凹凸がある場合でも、静電チャック7に装着された状態では、反射型マスクブランクス1の吸着面は静電チャック7の表面形状と同じ形状(平坦な面状)となる。図1の反射型マスクブランクス1においては、その表面(吸収層5表面)の中央部は凹形状であり、裏面(導電膜6の表面)の中央部は凸形状であるが、当該反射型マスクブランクス1を静電チャック7に装着した場合、上記裏面中央部の凸形状部分が押圧されるため、図2に例示するように、表面の凹形状であった部分が平坦な面となっている。
このことから、反射型マスクブランクス単体では平坦性を有していない場合でも、静電チャックに装着された状態では平坦な表面が得られる場合があることが分かる。本発明は、反射型マスクブランクスが平坦性を有していなくても、その厚みが均一である場合は、静電チャックに装着された際に平坦な表面が得られることを見出し、厚みが均一である反射型マスクブランクスを得るために、膜厚分布が調整された導電膜を用いることにより上記課題を解決するものである。
本発明において「反射型マスクブランクスの厚みが均一」とは、反射型マスクブランクスを用いて反射型マスクを作製し、当該反射型マスクを静電チャックに装着して露光し、パターンの転写を行った際に、転写パターンの位置ずれによる不具合が生じない程度に、反射型マスクブランクスの厚みに場所によるばらつきがないことを意味する。そのためには、反射型マスクブランクスを静電チャックに装着した場合の平坦度が50nm以下、中でも30nm以下であることが好ましい。ここで、平坦度とは、TIR(Total Indicated Reading)で示される表面の反り(変形量)を示す値である。この値は、基板表面を元に最小二乗法で定められる平面を焦平面としたとき、この焦平面より上にある基板表面の最も高い位置と、焦平面より下にある最も低い位置の高低差の絶対値である。本明細書において平坦度とは142mm角エリアでの平坦度である。
また、反射型マスクブランクス単体(静電チャックに装着されていない状態)における厚みの場所によるばらつき(最も厚い個所と、最も薄い個所の厚みの差)が50nm以下、中でも30nm以下であることが好ましい。上記「ばらつき」についての数値は、表面の最小二乗面と裏面の最小二乗面のくさび角を取り除いた後の数値(SEMI37−1102参照)である。
また、本発明において「導電膜の膜厚分布が、反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように調整されている」とは、反射型マスクブランクスの厚みのばらつきが上記範囲内となるように、導電膜の膜厚分布が調整されていることを意味し、反射型マスクブランクスが静電チャックに装着されていない状態で平坦性を有するように導電膜の膜厚分布が調整されていることを意味するものではない。例えば、基板の厚みが均一ではない場合、上記基板の厚みの不均一性を相殺するように、導電膜の膜厚分布を調整することにより、反射型マスクブランクス全体としての厚みを均一なものとすることができる。
なお、本願明細書においては、特に断りのない限り、「基板の一方の面」または「基板の表面」とは、基板の多層膜、中間層、および吸収層(吸収体)が形成されている側の面を意味し、「基板の他方の面」または「基板の裏面」とは、上記多層膜等が形成されている面とは反対側の面を意味するものとする。
以下、本発明の反射型マスクブランクスにおける各構成について説明する。
1.導電膜
本発明における導電膜は、反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、その膜厚分布が調整されている。このように、導電膜の膜厚分布を調整することにより、厚みが均一ではない基板を用いる場合や、基板の表面上に形成される多層膜、中間層、または吸収層の膜厚が均一でない場合でも、反射型マスクブランクス全体の厚みを均一なものとすることができる。基板を局所的に研磨することは非常に困難であるため、研磨によって基板の厚みを調整する作業よりも、導電膜の局所的な加工によって導電膜の膜厚分布を調整する作業の方が遥かに容易である。
導電膜は、反射型マスクを、露光装置の静電チャックに吸着させるために設けられるものである。導電膜の膜厚の違いによる静電チャックへの吸着力への影響は少ないため、導電膜の膜厚分布を調整することにより、場所によって膜厚が異なっていても、反射型マスクとしての性能には影響がない。
導電膜の材料としては、一般的に反射型マスクの導電膜に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、導電性を示すCr、CrN等の金属または金属化合物が用いられる。
本発明において導電膜の膜厚分布の調整は、基板の裏面上に導電膜が形成された後であれば、反射型マスクブランクスの製造工程におけるいずれの段階で行ってもよい。例えば、基板を研磨した後に基板の厚み分布を測定し、当該基板の裏面上に導電膜を形成した後に導電膜の膜厚分布を調整し、その後に基板の表面上に多層膜等を形成してもよい。また、基板の表面上に多層膜、中間層、および吸収層またはそれらのいずれかの層を形成した後に、基板および基板の表面上に形成された層全体の厚み分布を測定し、当該基板の裏面上に導電膜を形成した後に導電膜の膜厚分布を調整してもよい。本発明においては、基板の表面上に形成された多層膜等の損傷等を防止する観点から、導電膜の膜厚分布を調整した後に基板の表面上に多層膜等を形成することが好ましい。
本発明において、導電膜の膜厚分布を調整するための基準となる基板の厚み分布および基板上に形成された層の膜厚分布の測定は、これらを測定することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば光の干渉を利用して測定することができる。石英ガラスの基板の厚み分布を測定する場合、研磨後の基板に光を照射し、基板の表面によって反射された光と、基板の表面を透過して、基板の裏面によって反射された光との干渉によってガラス基板の厚み分布を測定することができる。また、基板の表面に多層膜等が形成されている状態であっても、基板表裏の凹凸をそれぞれ光学的に測定し、その計測結果から基板の厚みを算出することができる。しかしながら、この場合は光が透過されないため、基板の裏側から光を照射して裏面の凹凸を測定し、さらに、基板の表側(多層膜等の上)から光を照射して表面の凹凸を測定する必要がある。従って、測定が容易であることから、基板の厚み分布の測定は、基板上に多層膜等が形成される前に行うことが好ましい。
本発明においては、上述したような方法等によって測定された基板の厚み分布に基づいて、導電膜の膜厚分布を調整する。すなわち、基板の厚みが厚い個所の導電膜の膜厚は薄く、基板の厚みが薄い個所の導電膜の膜厚は厚く、反射型マスクブランクス全体としての厚み分布が均一になるように調整する。
基板の裏面上に均一な膜厚の導電膜を形成し、当該導電膜を加工することにより膜厚分布が調整された導電膜を形成する場合、最初に形成する膜厚が均一な導電膜は、通常の反射型マスクブランクスにおける場合よりも若干厚く形成されることが好ましい。最初に形成する導電膜の膜厚が厚い方が、導電膜の膜厚分布の差を大きくすることができるため、基板の厚みの不均一性が大きくても導電膜の膜厚分布の調整により対応することができるからである。このような観点から、基板の裏面上に最初に形成される膜厚が均一な(膜厚調整加工前の)導電膜の膜厚は、少なくとも100nm以上、中でも150nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。また、導電膜を複数の層から構成する場合は、同様の理由から、全ての層の膜厚の合計が上記範囲内であることが好ましい。
導電膜の膜厚分布の調整方法は、反射型マスクブランクスの厚みが均一なものとなるように調整できる方法であれば特に限定されるものではない。例えば、本発明においては上記導電膜の膜厚を連続的、または、段階的に変化させることにより、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように上記導電膜の膜厚分布を調整することができる。
以下、導電膜の膜厚を連続的に変化させる場合、および、段階的に変化させる場合について説明する。
(I)導電膜の膜厚を連続的に変化させる場合
本発明においては、基板の裏面上に均一な膜厚の導電膜を形成し、当該導電膜を部分的に除去すること等によって導電膜の膜厚を連続的に変化させ、導電膜の膜厚分布を調整してもよい。例えば図3のように、基板2の裏面上に均一な膜厚の導電膜6´をスパッタリング法等によって形成し(図3(a))、上記均一な膜厚の導電膜6´上に均一な膜厚のレジスト層8´を形成し(図3(b))、階調露光して現像することにより膜厚が連続的に変化されたレジスト層8とし(図3(c))、エッチングすることにより、膜厚が連続的に変化された導電膜6を得ることができる(図3(d))。
導電膜が全く形成されていない(基板の裏面が露出している)個所があると、露光後の反射型マスクを露光装置から取り外すための除電作業の際に、当該個所の除電が十分に行えず、反射型マスクを露光装置から取り外すことができなくなる場合があるため、基板の裏面の全面に導電膜が形成されていることが好ましい。基板を露出させないために、導電膜を複数層に分けて形成し、基板に隣接する層は加工せずに膜厚が均一なものとし、それ以外の層を部分的に除去することにより、導電膜全体としての膜厚を調整してもよい。
(II)導電膜の膜厚を段階的に変化させる場合
本発明においては、基板の裏面上に均一な膜厚の導電膜を形成し、当該導電膜を部分的に除去すること等によって導電膜の膜厚を段階的に変化させ、導電膜の膜厚分布を調整してもよい。例えば図4のように、基板2の裏面上に均一な膜厚の導電膜6´をスパッタリング法等によって形成し(図4(a))、上記均一な膜厚の導電膜6´に対し、マスクを用いたドライエッチング等することにより、膜厚が段階的に変化された導電膜6を得ることができる(図4(b))。ドライエッチングによるエッチング量は、エッチングを行う時間を変化させることにより調整することができる。上記工程を実施することにより、膜厚が段階的(1段階)に変化された導電膜6を得ることができるが、本発明においては、膜厚が複数段階的に変化された導電膜6´´としてもよい(図4(c))。基板の厚み分布の等高線に対応して、互いに異なるパターンのエッチング用マスクを複数用意し、これらの複数のマスクを順番に用いて導電膜6のエッチングを繰り返して実施することにより、膜厚が複数段階的に変化された導電膜6´´を得ることができる。導電膜6´´の膜厚を複数段階的に変化させることにより、膜厚の変化が1段階の場合に比べ、導電膜6´´の膜厚の変化を滑らかなものとすることができ、より細かく反射型マスクブランクスの厚みを調整することができる。
また、上記導電膜を、上記基板上に形成された均一な膜厚を有する除電用導電層と、1層または複数層の膜厚調整用導電層とから構成し、上記膜厚調整用導電層の有無により上記導電膜の膜厚分布を段階的に変化させることにより調整してもよい。例えば図5のように、均一な膜厚を有する除電用導電層6aを基板の裏面上に形成し、上記除電用導電層6a上に1層または複数層の膜厚調整用導電層6b´を形成することにより導電膜6´とし(図5(a))、上記膜厚調整用導電層6b´を部分的に除去することにより、導電膜6の膜厚を段階的に変化させることができる(図5(b))。膜厚調整用導電層6b´の部分的な除去は、ウエットエッチング等により行うことができる。この場合、除電用導電層6aと、膜厚調整用導電層6b´とは、エッチング特性の異なる材料から形成されることが好ましい。さらに、複数層の膜厚調整用導電層6b´を形成し、各層によって除去する個所を変化させることで、導電膜の膜厚をより微細に変化させることができる。
2.基板
本発明に用いられる基板としては、上述した多層膜、中間層、吸収層、および、導電膜を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に反射型マスクブランクスの基板に使用されるものを用いることができ、例えば、ガラス基板や金属基板を使用することができる。中でも、ガラス基板が好ましく用いられる。ガラス基板は、良好な平滑性および平坦度が得られるので、特に反射型マスク用基板として好適である。ガラス基板の材料としては、例えば、石英ガラス、低熱膨張係数を有するアモルファスガラス(例えばSiO−TiO系ガラス等)、β石英固溶体を析出した結晶化ガラス等が挙げられる。また、金属基板の材料としては、例えば、シリコン、Fe−Ni系のインバー合金等が挙げられる。
本発明においては、膜厚分布が調整されている導電膜が用いられるため、基板の平坦度や厚みの均一性は通常の反射型マスクブランクスにおける場合よりも低くてもよいが、基板の平坦度は150nm以下、中でも100nm以下であることが好ましく、また、基板の厚みの場所によるばらつき(最も厚い個所と、最も薄い個所の厚みの差)が150nm以下、中でも100nm以下であることが好ましい。基板の平坦度や厚みのばらつきが上記範囲を越えると、基板の不均一性を相殺するために導電膜の膜厚を極めて厚くする必要が生じ、製造効率や材料コストの観点から好ましくないからである。上記範囲の平坦度や厚みの均一性を有する基板は、基板を研磨すること等によって得ることができる。
本発明において、基板の厚みとしては、例えば6mm〜7mm程度とすることができる。
3.多層膜
本発明に用いられる多層膜は、上記基板上に形成されるものであり、本発明の反射型マスクブランクスを用いて作製される反射型マスクを用いたリソグラフィにおいて露光光を反射するものである。
本発明の反射型マスクブランクスに用いられる多層膜の材料としては、一般的に反射型マスクの多層膜に使用されるものを用いることができ、中でも、EUV光に対する反射率が極めて高い材料を用いることが好ましい。反射型マスク使用時においてコントラストを高めることができるからである。例えば、EUV光を反射する多層膜としては、通常、Mo/Siの周期多層膜が用いられる。また、特定の波長域で高い反射率が得られる多層膜として、例えば、Ru/Siの周期多層膜、Mo/Beの周期多層膜、Mo化合物/Si化合物の周期多層膜、Si/Nbの周期多層膜、Si/Mo/Ruの周期多層膜、Si/Mo/Ru/Moの周期多層膜、Si/Ru/Mo/Ruの周期多層膜等も用いることができる。
本発明においては、上記の多層膜の材料の中でも、Mo/Siが好ましい。
多層膜を構成する各層の膜厚や、各層の積層数としては、使用する材料に応じて異なるものであり、適宜調整される。例えば、Mo/Siの周期多層膜としては、数nm程度の厚さのMo膜とSi膜とが40層〜60層ずつ積層された多層膜を用いることができる。
多層膜の膜厚としては、例えば280nm〜420nm程度とすることができる。
多層膜の成膜方法としては、例えば、イオンビームスパッタ法やマグネトロンスパッタ法などが用いられる。また、多層膜を部分的に形成する方法としては、非形成部に物理的なマスクを介した蒸着法やフォトリソグラフィー法を用いることができる。
4.中間層
本発明の反射型マスクブランクスにおいて中間層を構成する層としては、例えば、反射型マスクブランクスを用いて作製される反射型マスクの使用中等に多層膜が酸化されることを防止するためや、反射型マスクの洗浄時の保護のために設けられるキャッピング層、および、吸収層をドライエッチング等の方法でパターンエッチングする際や、回路パターンの欠陥修正をする際に多層膜に損傷を与えるのを防止するために設けられるバッファー層(エッチングストッパー層とも称する。)が挙げられる。
中間層は、キャッピング層であってもよく、バッファー層であってもよく、キャッピング層およびバッファー層が積層されたものであってもよい。中でも、中間層は、少なくともキャッピング層を有することが好ましい。すなわち、中間層は、キャッピング層であるか、キャッピング層およびバッファー層が積層されたものであることが好ましい。
キャッピング層およびバッファー層が積層されている場合は、通常、多層膜上にキャッピング層およびバッファー層の順に形成される。
以下、キャッピング層およびバッファー層についてそれぞれ説明する。
(1)キャッピング層
本発明に用いられるキャッピング層は、中間層を構成する層であり、多層膜上に多層膜の酸化防止や反射型マスクブランクスを用いて作製される反射型マスクの洗浄時の保護のために設けられるものである。キャッピング層が形成されていることにより、多層膜の最表面がSi膜やRu膜である場合には、Si膜やRu膜が酸化されるのを防ぐことができる。Si膜やRu膜が酸化されると、多層膜の反射率が低下するおそれがある。
キャッピング層の材料としては、上記機能を発現するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、SiやRu等が挙げられる。また、キャッピング層には、吸収層に用いられている材料とエッチング特性が異なる材料、すなわち吸収層とのエッチング選択比が大きい材料が用いられることが好ましい。特に、バッファー層を用いない場合、すなわち、キャッピング層上に吸収層が形成される場合は、吸収層のエッチング時におけるキャッピング層および吸収層のエッチング選択比は、100以上であることが好ましい。
また、キャッピング層の膜厚としては、例えば2nm〜15nm程度とすることができる。
キャッピング層の成膜方法としては、スパッタリング法等を挙げることができる。また、キャッピング層を部分的に形成する方法としては、非形成部に物理的なマスクを介したスパッタリング法やフォトリソグラフィー法を用いることができる。
(2)バッファー層
本発明に用いられるバッファー層は、中間層を構成する層であり、EUV露光に用いられるEUV光を吸収する吸収層をドライエッチング等の方法でパターンエッチングする際や、回路パターンの欠陥修正をする際に、下層の多層膜に損傷を与えるのを防止するために設けられるものである。バッファー層が形成されていることにより、吸収層をパターニングする際や、回路パターンの欠陥修正をする際に、多層膜がエッチングによるダメージを受けるのを防止することができる。
バッファー層の材料としては、耐エッチング性の高いものであれば特に限定されるものではないが、通常、吸収層とエッチング特性の異なる材料、すなわち吸収層とのエッチング選択比が大きい材料が用いられる。吸収層のエッチング時におけるバッファー層および吸収層のエッチング選択比は、反射型マスクブランクスの構造によって大きく異なるものではあるが、30以上であることが好ましく、より好ましくは50以上、さらに好ましくは100以上である。さらに、バッファー層の材料としては、低応力で、平滑性に優れた材料であることが好ましい。特にバッファー層の平滑性は、0.3nmrms以下であることが好ましい。このような観点から、バッファー層の材料は、微結晶またはアモルファス構造であることが好ましい。
このようなバッファー層の材料としては、例えば、SiO、Al、Cr、CrN等が挙げられる。
また、バッファー層の膜厚としては、例えば2nm〜30nm程度とすることができる。
バッファー層の成膜方法としては、例えば、マグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法などが挙げられる。SiO2を用いる場合は、RFマグネトロンスパッタ法によりSiO2ターゲットを用いてArガス雰囲気下で、多層膜上にSiO2を成膜するのが好ましい。また、バッファー層を部分的に形成する方法としては、非形成部に物理的なマスクを介した蒸着法やフォトリソグラフィー法を用いることができる。
また、上記バッファー層をパターニングする方法は、バッファー層の下層である多層膜に損傷を与えることなくバッファー層を部分的に除去できる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的に用いられるドライエッチング法、ウエットエッチング法等によってバッファー層のパターニングをすることができる。
5.吸収層
本発明に用いられる吸収層は、上記中間層上に形成されるものであり、本発明の反射型マスクブランクスを用いて作製される反射型マスクを用いたリソグラフィにおいて露光光を吸収するものである。
本発明において、吸収層は膜厚が薄いものが好ましく、具体的には30nm〜90nmの範囲内、中でも50nm〜60nmの範囲内であることが好ましい。吸収層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、吸収層のEUV吸収率が十分ではない場合がある。一方、吸収層の膜厚が上記範囲を超えると、露光時に吸収体転写パターン自身の影が生じ、鮮明な転写像を得ることができない場合がある。
吸収層の材料としては、EUV光を吸収可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、Ta、TaN、Taを主成分とする材料、Cr、Crを主成分としN、O、Cから選ばれる少なくとも1つの成分を含有する材料等が用いられる。さらに、TaSi、TaSiN、TaGe、TaGeN、WN、TiN等も使用可能である。
吸収層の成膜方法としては、例えば、マグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法、CVD法、蒸着法などが用いられる。
6.用途
本発明の反射型マスクブランクスは、EUVリソグラフィ用の反射型マスクを作製するために好ましく用いられる。
B.反射型マスク
本発明の反射型マスクは、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、上記吸収層に前記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクであって、上記反射型マスクの厚みが均一となるように、前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクは膜厚分布が調整された導電膜を有しているため、反射型マスク全体としての厚みが均一である。そのため、このような反射型マスクを露光装置の静電チャックへ装着した場合に、上記反射型マスクの表面を平坦なものとすることができ、パターンを高い精度において転写することができる。
本発明の反射型マスクは、上記「A.反射型マスクブランクス」に記載された反射型マスクブランクスにおける吸収層に吸収体転写パターンを形成することにより得ることができる。
なお、本願明細書においては、上記吸収層を部分的に除去することにより形成されたパターンを「吸収体転写パターン」とする。また、「吸収体」とは、上記吸収体転写パターンにおける、上記吸収層が除去されなかった部分を意味するものとするものとする。
上記吸収体転写パターンを形成する方法としては、通常、フォトリソグラフィー法が用いられる。具体的には、多層膜および中間層が形成された基板上に吸収層を形成し、この吸収層上にレジスト層を形成し、レジスト層をパターニングし、レジストパターンをマスクとして吸収層をエッチングし、残存するレジストパターンを除去して、吸収体のパターンを形成する。フォトリソグラフィー法としては、一般的な方法を用いることができる。
上記パターンを形成する際に用いるレジストは、所望の吸収体転写パターンを形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、通常のフォトリソグラフィー法において用いられる光感光型または電子ビーム(EB)感光型レジスト等の一般的な、ドライエッチングに耐え得るレジストを用いることができる。例えば、ノボラック型、化学増幅型等のレジスト材料を用いることができる。
本発明の反射型マスクは、吸収層に上記吸収体転写パターンが形成されていること以外は、上記「A.反射型マスクブランクス」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
C.反射型マスクブランクスの製造方法
本発明の反射型マスクブランクスの製造方法は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスの製造方法であって、上記基板の厚み分布を測定する基板厚み分布測定工程と、上記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、上記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクブランクスの製造方法によれば、その厚みが均一な反射型マスクブランクスを容易に製造することができる。そのため、本発明の製造方法によって製造された反射型マスクブランクスを用いて反射型マスクを作製し、当該反射型マスクを露光装置の静電チャックへ装着した場合に、当該反射型マスクの表面を平坦なものとすることができ、パターンを高い精度において転写することができる。
上記「A.反射型マスクブランクス」の項においても記載したように、本発明において基板の厚み分布の測定は、基板単体の状態で測定されても、基板の表面上に多層膜等が形成されて反射型マスクブランクスとされた状態で測定されてもよい。また、導電膜の膜厚分布の調整は、基板の裏面上に導電膜が形成された後であれば、反射型マスクブランクスの製造工程におけるいずれの段階で行ってもよい。そのため本発明においては、基板の表面上に多層膜等が形成されている状態で、反射型マスクブランクスの厚み分布を測定する場合も、上記「基板厚み分布測定工程」に含むものとする。また、基板厚み分布測定工程において測定された反射型マスクブランクスの厚み分布に応じて上記導電膜の膜厚分布を調整する場合も、上記「導電膜厚分布調整工程」に含むものとする。
本発明の反射型マスクブランクスの製造方法は、上記基板厚み分布測定工程と、導電膜厚分布調整工程とを有するものであれば特に限定されるものではなく、上記3つの工程以外の工程を有していてもよい。本発明の反射型マスクブランクスの製造方法は、例えば、基板研磨工程、多層膜の形成工程、中間層の形成工程、吸収層の形成工程、導電膜形成工程などを有していてもよい。
なお、上記の各工程については、上記「A.反射型マスクブランクス」の項において反射型マスクブランクスにおける各構成の形成方法を記載したので、ここでの説明は省略する。
D.反射型マスクの製造方法
本発明の反射型マスクの製造方法は、基板と、上記基板の一方の面に形成された多層膜と、上記多層膜上に形成された中間層と、上記中間層上に形成された吸収層と、上記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、上記吸収層に前記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクの製造方法であって、上記基板の厚み分布を測定する基板厚み分布測定工程と、上記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、上記反射型マスクの厚みが均一となるように、上記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクの製造方法によれば、露光装置の静電チャックへ装着した場合に平坦な表面が得られ、高いパターン転写精度を実現することができる、厚みが均一な反射型マスクを容易に製造することができる。
本発明の反射型マスクの製造方法は、吸収層に吸収体転写パターンを形成するためのレジスト塗布工程、レジストパターン描画工程、ドライエッチング工程、中間層の除去工程等を有していてもよい。これらの工程を有すること以外は、上記「C.反射型マスクブランクスの製造方法」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、上記吸収体転写パターンを形成する各工程は、上記「B.反射型マスク」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
通常のブランク研磨プロセスを経て、低熱膨張ガラス基板を研磨し、その厚み分布を計測したところ、基板の厚み分布は最大で140nmであった。この後、表面上に多層膜、中間層、吸収層をこの順に作成し、裏面上にはTaN膜(膜厚50nm)の上にCrN膜を形成した。CrN膜の膜厚は、上記基板の厚み分布測定の結果に基づき、厚み分布の半分の70nmとした。裏面にDUV用ポジレジスト(膜厚400nm)を塗布したのち、上記の基板厚み分布測定の結果に基づき、基板の厚みが中間の値よりも厚い箇所を、レーザー描画機により露光および現像し、露光部分のレジストを除去した。CrN膜は50%濃度の硝酸第二セリウムアンモンを用いたウエットエッチングにより除去し、その後レジストを剥離した。
本実施例においては、厚み分布が最大140nmである基板を用いたが、上記プロセスを経ることにより、マスクブランクス全体としての厚み分布を、用いた基板の厚み分布の半分の70nm程度まで減少させることが出来た。この後、通常のEUVマスクプロセスに従ってパターンニングを行い、EUVマスクを作成したところ、露光装置の静電チャックへ装着時のEUVマスク表面にて良好な平坦度を得ることが出来た。
本発明の反射型マスクブランクスの一例を示す概略断面図である。 図1の反射型マスクブランクスが露光装置の静電チャックへ装着された状態を示す概略断面図である。 本発明の反射型マスクブランクスの製造工程の一例を示す概略工程図である。 本発明の反射型マスクブランクスの製造工程の他の例を示す概略工程図である。 本発明の反射型マスクブランクスの製造工程の他の例を示す概略工程図である。 従来の反射型マスクにおける光の反射を説明する図である。
符号の説明
1 … 反射型マスクブランクス
2 … 基板
3 … 多層膜
4 … 中間層
5 … 吸収層
6 … 導電膜
6´ … 均一な膜厚の導電膜
7 … 静電チャック
8 … レジスト層

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板の一方の面に形成された多層膜と、前記多層膜上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された吸収層と、前記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスであって、
    前記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする反射型マスクブランクス。
  2. 前記導電膜の膜厚を連続的に変化させることにより、前記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクス。
  3. 前記導電膜の膜厚を段階的に変化させることにより、前記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクス。
  4. 前記導電膜が、前記基板上に形成された均一な膜厚を有する除電用導電層と、1層または複数層の膜厚調整用導電層とから構成されており、
    前記膜厚調整用導電層の有無により前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする請求項3に記載の反射型マスクブランクス。
  5. 基板と、前記基板の一方の面に形成された多層膜と、前記多層膜上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された吸収層と、前記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、前記吸収層に前記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクであって、
    前記反射型マスクの厚みが均一となるように、前記導電膜の膜厚分布が調整されていることを特徴とする反射型マスク。
  6. 基板と、前記基板の一方の面に形成された多層膜と、前記多層膜上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された吸収層と、前記基板の他方の面に形成された導電膜とを有する反射型マスクブランクスの製造方法であって、
    前記基板の厚み分布を測定する、基板厚み分布測定工程と、前記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、前記反射型マスクブランクスの厚みが均一となるように、前記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とする反射型マスクブランクスの製造方法。
  7. 基板と、前記基板の一方の面に形成された多層膜と、前記多層膜上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された吸収層と、前記基板の他方の面に形成された導電膜とを有し、前記吸収層に前記吸収層が部分的に除去された吸収体転写パターンが形成された反射型マスクの製造方法であって、
    前記基板の厚み分布を測定する基板厚み分布測定工程と、前記基板厚み分布測定工程において測定された基板の厚み分布に応じ、前記反射型マスクの厚みが均一となるように、前記導電膜の膜厚分布を調整する導電膜厚分布調整工程とを有することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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