JP4346063B2 - 転写マスクブランク、転写マスク並びにその転写マスクを用いた転写方法 - Google Patents

転写マスクブランク、転写マスク並びにその転写マスクを用いた転写方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置の製造のリソグラフィ工程で用いられる転写マスク、転写マスクブランク並びに転写マスクを用いた転写方法に係わるものであり、特に、近接電子線投影転写マスク、転写マスクブランク並びに転写マスクを用いた転写方法や他の荷電粒子、X線あるいは極端紫外線用の転写マスクのための転写マスクブランク並びにその転写マスクを用いた転写方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造のリソグラフィ工程においては、光学式縮小投影露光装置によるフォトマスク(レチクルとも呼ばれている。)を用いたパターン転写が主流である。その露光に用いられる電磁波は、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2 レーザ光(波長157nm)であり、解像力を向上させるため短波長化が図られている。これらの電磁波に対して石英(フッ素ドープ品を含む。)のような非常に透過性の高い材料が存在するため、フォトマスクの構造は石英基板とパターン化された吸収体とからなるのが普通である。つまり、フォトマスクを作製する際の出発形態であるフォトマスクブランクは、石製基板の片面に吸収体が積層されてなるのが通常である。この場合、石英の上記の露光光に対する吸収係数が非常に小さい(つまり、透明性が非常に高い)ので、基板の厚さに対する制約は少なく、フォトマスクブランクの外形は、必要なパターン領域及びマスクの剛性の確保を考慮して決められている。現在、フォトマスクブランクの外形は直方体型であり、一辺が6インチ、7インチ乃至は9インチの場合も含めSEMIにより規格化されている(非特許文献1) 。現在の最先端フォトマスクの外形は6インチ角の正方形、厚さ0.25インチである。
【0003】
他方、半導体集積回路装置の製造のリソグラフィ工程においては、パターン転写の手法として、転写マスク(以下では、単にマスクと呼ぶ。)にX線、極端紫外線又は荷電粒子を照射し、マスクを透過したX線、極端紫外線又は荷電粒子のマスクパターンに応じた強度によってレジストを感光させる方法がある。ここで、X線は波長0.5nm前後の電磁波、極端紫外線は波長13nmの電磁波、荷電粒子は電子又はイオンを意味する。
【0004】
これらのX線、極端紫外線又は荷電粒子に対しては、フォトリソグラフィで使用される電磁波における石英のような透過性の高い材料は存在しない。したがって、そのマスクの構造は、これらのX線、極端紫外線又は荷電粒子に対して、ステンシルメンブレン構造と連続メンブレン構造と呼ぶ構造をとる。ステンシルメンブレン構造とは、図5(a)、(b)に示すように、自己支持薄膜m(以下、メンブレンと称する。)にパターン状の貫通孔hを設けた構造である。他方、連続メンブレン構造とは、図5(c)に示すように、メンブレンmにパターン状の吸収体又は散乱体aを設けた構造である。
【0005】
100keVという高エネルギーの電子を用いる投影転写方式には、PREVAIL(非特許文献2)方式と、SCALPEL(非特許文献3) 方式とがある。マスクは、ステンシルメンブレン構造と連続メンブレン構造の何れもとり得る。なお、連続メンブレン構造では、メンブレン上にパターン状の散乱体を有する。PREVAIL用電子線転写マスクでは、2ミクロン厚のシリコンからなるステンシルメンブレン構造が報告されており、SCALPEL用電子線転写マスクでは、メンブレンとして150nm厚のシリコン窒化物(SiNx )、散乱体として6nm厚のクロム(Cr)と27nm厚のタングステン(W)からなる複合膜を採用した連続メンブレン構造が報告されている。これらの電子線投影転写方式では、マスクは投影電子光学系を介してレジストを塗布したウェーハと対向して配置させられ、その転写倍率は1/4倍である。
【0006】
2乃至5keVという低エネルギーの電子を用いる低速電子線近接投影転写方式(非特許文献4)では、マスクはステンシルメンブレン構造をとる。メンブレンとして0.3乃至0.5ミクロン厚のシリコン炭化物(SiC)やシリコン(Si)が報告されている。マスクはレジストを塗布したウェーハと対向して近接させて配置させられ、マスクとウェーハとの間隔は50から40ミクロンである。
【0007】
極端紫外線を用いる転写方式では、マスクは反射型をとるのが一般的であるが、透過型のものも報告されている。その場合、マスク構造は、ステンシルメンブレン構造と連続メンブレン構造の何れでもあり得る。
【0008】
近接X線転写方式では、マスクは連続メンブレン構造をとり、例えば、メンブレンとして2ミクロン厚のシリコン窒化物(SiNx )、吸収体として0.5ミクロン厚のタンタル(Ta)を採用した例が報告されている。マスクはレジストを塗布したウェーハと対向して近接させて配置させられ、マスクとウェーハとの間隔は20から5ミクロンである。
【0009】
なお、近接X線転写方式及び低速電子線近接投影転写方式における転写倍率は、1倍である。したがって、パターン領域には、転写されるべき半導体集積回路が1個又は数個が配置される。多数を配置すると、一度に転写できる半導体集積回路が増え、生産性が向上するが、大きな面積のメンブレンを有するマスクでは、パターンの位置精度が劣化するという困難生じるので、パターン領域の大きさは通常は20〜50mm角に制約される。ウェーハでの転写では、逐次、転写領域を移動させる方式が採用されている。
【0010】
マスク構造から見た場合、近接X線転写方式用マスク(以下、近接X線マスクと呼ぶ。)と低速電子線近接投影転写方式用マスク(以下、近接電子線マスクと呼ぶ。)は類似の構造を有しているので、以下の議論では、両者をまとめて扱う。近接X線マスクにおける吸収体パターンと近接電子線マスクにおける散乱体とが対応することに留意すると、パターン領域を除けば、一方の構造は、容易に他方の構造として採用し得るものである。
【0011】
ここで、従来例による転写マスクの構造を、外形に着目して、図5、図6及び図7に示す。図5(a)、(b)に示す例は、近接電子線マスクの平面図(a)と断面図(b)である。このマスク10自体の外形は、基板11にシリコンウェーハを用いているため、シリコンウェーハの形状である。基板11の中央部12には開口部13の上に約50mm角のパターン領域が設けられ、その上に穴開きパターン14が形成されている。基板11は、4インチないしは8インチウェーハの形状を有している。実際上、基板11外径が4インチである近接電子線マスクが作製されている。なお、上記の説明においては、外形に注意が払われているので、穴開きパターンをなす素材と基板11の素材との異同の議論は略されている。
【0012】
図5(c)に示す例は、近接X線マスク20であり、その断面図のみを示すが、基板21はウェーハ形状で、そのウェーハ形状の基板21の中央部22には開口部23の上にパターン領域が設けられ、その上に吸収体又は散乱体パターン24が固着されている。
【0013】
図6に平面図(a)と断面図(b)を示す例は、近接X線マスク30であり、基板31はウェーハ形状で、図5(c)の場合と同様に、基板31の中央部32には開口部33の上にパターン領域が設けられ、その上に吸収体又は散乱体パターン34が固着されている。この基板31が同じく最外形がウェーハ形状で開口部33に対応する開口部36が設けられたフレーム35に固着されている。基板31外形が4インチ、フレーム35外形が5インチのものが、NIST規格として規格化されている。非特許文献5に作製例があげられる。これと類似の構造を有する近接電子線マスクの作製例が、非特許文献6に報告されている。
【0014】
図7の例は、近接X線マスク40であり、基板41はウェーハ形状で、基板41の中央部42には開口部43の上にパターン領域が設けられ、その上に吸収体又は散乱体パターン44が固着されている。この基板41が角形状で開口部43に対応する開口部46が設けられたフレーム45に固着されている。同様に、低速電子線マスクにおいて、基板外形が4インチ、厚さ0.525mm、フレーム外形が6インチ角で厚さが5.82mmのものが、つまり、基板の厚さを加えて0.25インチとなるものが提案されている。
【0015】
以上の例では、パターン領域の大きさから、マスク基板としては、4インチウェーハで十分であることが分かる。図6の従来例2及び図7の従来例3においては、フレーム35、45は、マスク基板31、41をフレーム35、45と固着することによって、マスク全体の剛性を高め、マスク製造工程におけるマスク基板の変形を防止することによるパターン位置精度の確保及びマスク搬送や転写装置内でのマスクの取り扱いを容易にする働きがある。
【0016】
他方、図5の従来例1において、基板11、21として8インチサイズのウェーハ形状を採用するのは、基板11、21の外形を大きくすることで、パターン領域以外の部分にフレームと同じ働きをさせること、及び、PREVAIL用電子線転写マスクの外形が8インチサイズのウェーハ形状であるため、近接電子線マスクに対しても同じ形状を採用することで、製造装置の共用化を図れる利点があるからである。
【0017】
なお、以上のような近接電子線マスク、近接X線マスクとそれらのマスクを作成する前のマスクブランク(以下では、単にブランクと呼ぶ。)の関係について説明すると、通常、量産段階でのマスクは、基板からではなく、ブランクスという中間段階の製品から加工される。ブランクに対し、レジスト製版(例、レジスト塗布、電子線描画、レジスト現像・リンス)、エッチングを施して、穴開きパターン(図5(b)参照)、又は、吸収体又は散乱体パターン(図5(c)参照)のパターン構造を形成する。ブランクから加工が始まらず、加工工程が前後しても、マスクの構造として同じものが作製される場合は、後記する本発明の対象範囲となる。したがって、マスクの構造は、ブランクスの構造として規定されるので、以下には、ブランクス構造を議論する。
【0018】
【特許文献1】
特開2002−299229号公報
【0019】
【特許文献2】
特開平8−306614号公報
【0020】
【非特許文献1】
SEMI P1-92: Specification for Hard Surface Photomask Substrates
【0021】
【非特許文献2】
H. C. Pfeiffer, Journal of Vacuum Science and Technology B17 p.2840 (1999)
【0022】
【非特許文献3】
L. R. Herriott, Journal of Vacuum Science and Technology B15 p.2130 (1997)
【0023】
【非特許文献4】
T. Utsumi, Journal of Vacuum Science and Technology B17 p.2897
(1999)
【0024】
【非特許文献5】
Y. Tanaka 他, Proceedings of SPIE 4409 p.664 (2001)
【0025】
【非特許文献6】
K. Kurihara 他, Proceedings of SPIE 4409 p.727 (2001)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5の従来例1及び図6の従来例2のブランクでは、最外形が丸型であるために、転写マスクの製造における工程、例えば電子線描画工程、ドライエッチング工程、異物検査工程、欠陥検査工程、走査型電子顕微鏡による寸法計測工程において、フォトマスク製造装置を流用し難いという欠点がある。もし、フォトマスク製造装置を流用できれば、技術的な恩恵及び経済的効果は大きい。特に電子線描画工程において、この利点は大きい。
【0027】
フォトマスクは、電子線描画装置でパターン描画されるため、フォトマスク用装置はフォトマスク用に特化され、フォトマスク形状以外の基板では高精度な描画ができなくなっている。
【0028】
電子線描画装置における描画室内におけるブランクの固定方法には2種類あり、一つはカセット方式であり、もう一つはカセットレス方式である。
【0029】
カセット方式とは、フォトマスクブランク及びウェーハ形状の基板のブランクに対して、描画室外でカセット(ペレットとも呼ぶ。)という特殊容器に装着して、カセットごと描画室に搬入出し、カセットに固定された状態で描画を行う方式である。
【0030】
他方、カセットレス方式とは、フォトマスクブランクが描画室に直接搬送され、テーブル上の固定機構で固定される方式、つまり、カセットを用いない方式である。
【0031】
過去には、カセット方式がほとんどの電子線描画装置で採用されていたが、今では、カセット方式の電子線描画装置の種類が少なくなり、技術の流れは、カセットレス方式へと向かっている。理由は、カセットレス方式の方が、フォトマスブランクの温度制御がやさしく、かつ、固定機構に固定された際のフォトマスブランクの変形が一義的であるため、カセットの機差によらず、安定的かつ高いパターン位置精度を得やすいからである。
【0032】
フォトマスク用電子線描画装置で描画可能な形態のマスクブランクとして、図7の従来例3の構造が提案されている。ただし、このブランクに対しフォトマスク用電子線描画装置を用いようとすると、被描画面(以下、パターン領域面と称する。)を電子線の焦点範囲内に収めるのが困難であるという問題が生ずる。以下で、この点を詳しく述べる。
【0033】
以下では、カセットレス方式の描画装置での1例をあげる。図8は、従来のフォトマスクブランク50に対する描画準備を模式的に示した平面図(a)と側面図(b)である。フォトマスク用電子線描画装置の描画室内のテーブル上の固定位置におけるフォトマスクブランク50は図8のような配置になる。なお、フォトマスクブランク50の上面には電子線レジストが塗布されているが、図示を略している。
【0034】
この例では、フォトマスクブランク50は、図8に示すように、フォトマスク用電子線描画装置内の3本の固定腕51の先端下面に固定されたルビー等からなる半球52に下方から持ち上げ機構53によって押し付けられ、3つの半球52の頂点(以下では基準点Aと称する。)が形成する面が、描画時におけるフォトマスクブランク50の上面位置を規定する基準面となる。この3つの基準点Aの位置は、フォトマスク用電子線描画装置のメーカ毎に異なるが、通常、フォトマスクブランク50の基板の外周から5〜10mmの距離の位置にある。このフォトマスク用電子線描画装置を用いて、フォトマスクブランク50のパターン領域に電子線を照射する場合、電子線の焦点面は通常、上記の基準面に一致するよう調整されている。フォトマスクブランク50のパターン領域面(電子線レジストが塗布された上面)の電子線焦点面からのずれは、レジストパターン像の劣化を生じさせる。許容される実用上のずれは、対象パターンの要求解像度によって異なるが、せいぜい10乃至30ミクロン程度である。
【0035】
カセットを用いる場合でも、カセットには、図8に示すものと同様にフォトマスクブランク50を固定し、基準面を規定する機構が備えられている。したがって、カセット方式の描画装置では、カセットが描画室内に装着されたときには、電子線の焦点面は通常、上記の基準面に一致するよう調整されている。
【0036】
このように、フォトマスク用電子線描画装置の描画室内の基準面とフォトマスクブランク50のパターン領域面は、同一平面に設定されている。なお、より詳しくは、外周3点Aで支持されたフォトマスクブランク50の基板はその中央部が自重で球面状に撓むことになるが、そのパターン領域面での撓みの大きさは理論的に予想可能であり、そのパターン位置精度への寄与を描画時の補正により無視できる程度に小さくできる。
【0037】
このような配置で描画前に行われる高さ計測装置では、図8(b)に示すように、パターン領域面の高さが数箇所測定される。図8(b)には、2組のレーザ光541 、542 をパターン領域面に斜めに照射して、反射した光を図示しない2組のCCDラインセンサーで捉える方式を示している。この計測によってパターン領域面の基準面からの高さが規定値(例えば20ミクロン)を超える場合には、描画を中止するように設定する例もある。
【0038】
図9は、図7の従来例3のマスク40用のブランク40’を、フォトマスク用電子線描画装置の描画室内のテーブル上に固定配置して描画準備をする場合の模式図である。なお、ブランク40’上面には電子線レジストが塗布されているが、図示を略している。ここで、3つの基準点Aで規定される基準面とブランク40’のパターン領域面は、基板41の厚さd(場合によっては、接着層の厚さを含み、通常、0.4〜0.6mm)だけ離れている。
【0039】
次に、カセット方式の描画装置のおける、上記とは別のカセット構造の例をあげる。この例のカセットでは、図8における3組の固定腕、半球、持ち上げ機構の代わりに、左側1列で3組、右側1列で3組、計6組の固定腕、半球、持ち上げ機構を持つ。これらは周辺から5〜10mm離れた位置にある。このカセットに固定されたフォトマスクブランク50の基板は自重により円筒状に撓むことになるが、そのパターン領域面での撓みの大きさは理論的に予想可能であり、そのパターン位置精度への寄与を描画の補正により無視できる程度に小さくできる。ちなみに、この例での基準面は一義的ではなく、左右6個の半球の頂点に接する曲面となる。先に述べた例での議論はこの例でも成り立つ。
【0040】
上記したように、通常のフォトマスクブランク描画のための配置では、電子線の焦点面はこの基準面に合わせてある。図7の従来例3のマスク40用のブランク40’に対しては、パターン領域面高さ情報に基づき、電子線の焦点面を調整して描画するのであるが、電子線の焦点面が通常の設定である基準面から0.3mm以上離れると、高い調整精度が得られないという問題がある。また、基板41とフレ−ム45とを固着させた形態において、基板41の上面がフレーム45の上面と平行に保たれることは困難で、基板41の上面が傾くことによりパターン領域面の高さが電子線の焦点範囲からはずれるという問題も生じやすい。
【0041】
さらに、フォトマスク用電子線描画装置においては、フォトマスクブランクの基板外形が角型であることを前提にして、テーブル上のx−y座標軸にフォトマスクブランクの外形が平行になるように位置決めして固定配置する位置決め機構をとっているが、図5や図6に示すように最外形が丸型のマスク10、20、30用のブランクに描画する場合は、そのようなフォトマスク用電子線描画装置に予め備えられた位置決め機構が使えず、したがって、ブランクの中央部のパターン領域に正確にマスクパターンを描画することができないという問題がある。
【0042】
本発明は従来技術の上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子線等の荷電粒子線転写マスク、X線転写マスク、極端紫外線転写マスクを既存の例えばフォトマスク用電子線描画装置を用いて効率良く、かつ、マスクパターンの加工精度を改善して作製することができる転写マスクブランクとその転写マスクブランクから作製した転写マスクを提供することである。また、本発明は、そのような転写マスクを使用した転写方法を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の転写マスクブランクは、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板上面の略中央のパターン領域と周辺領域とが同一平面内にあることを特徴とするものである。
【0044】
本発明の別の転写マスクブランクは、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板下面の略中央部に開口部が設けられ、基板上面の略中央部の前記開口部に対応した部分にパターン領域を構成する自己支持薄膜が支持され、そのパターン領域とその周辺の周辺領域とが同一平面内にあることを特徴とするものである。
【0045】
これらにおいて、全体が一体で構成されているか、あるいは、全体が基板と外形が略直方体のフレームで構成され、両者が固定されているものとすることができる。
【0046】
後者の場合、基板とフレームとの固定位置が、パターン描画装置内における、又は、転写マスクブランクを収容するカセットにおける転写マスクブランク固定機構の基準点に略一致することが望ましい。
【0047】
また、以上の転写マスクブランクは、荷電粒子転写マスク用のブランク、あるいは、X線又は極端紫外線転写マスク用のブランクとすることが望ましい。
【0048】
本発明の転写マスクは、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板下面の略中央部に開口部が設けられ、基板上面の略中央部の前記開口部に対応した部分にパターン領域を構成する自己支持薄膜が支持され、前記自己支持薄膜にマスクパターンの貫通孔又はマスクパターンの吸収体あるいは散乱体が設けれられており、前記パターン領域とその周辺の周辺領域とが同一平面内にあることを特徴とするものである。
【0049】
この場合、全体が一体で構成されているか、あるいは、全体が基板と外形が略直方体のフレームで構成され、両者が固定されているものとすることができる。
【0050】
また、以上の転写マスクは、荷電粒子転写マスク、あるいは、X線又は極端紫外線転写マスクとして用いることが望ましい。
【0051】
本発明の転写方法は、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板下面の略中央部に開口部が設けられ、基板上面の略中央部の前記開口部に対応した部分にパターン領域を構成する自己支持薄膜が支持され、前記自己支持薄膜にマスクパターンの貫通孔又はマスクパターンの吸収体あるいは散乱体が設けれられており、前記パターン領域とその周辺の周辺領域とが同一平面内にある転写マスクを用いて前記マスクパターンを荷電粒子又はX線又は極端紫外線を用いて転写することを特徴とする方法である。
【0052】
本発明においては、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板上面の略中央のパターン領域と周辺領域とが同一平面内にあるので、荷電粒子線転写マスク、X線転写マスク、極端紫外線転写マスクを既存の例えばフォトマスク用電子線描画装置を用いて、効率良く、かつ、正確で高解像のマスクパターンの転写マスクを作製することができる。したがって、このような転写マスクから正確で高解像のパターンを容易に転写することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の転写マスクとその転写マスクを作製するための転写マスクブランクを実施例に基づいて説明する。
【0054】
図1は、本発明によるステンシル型転写マスクの1実施例の平面図(a)と断面図(b)ある。このマスク1は、基板2の中央部の開口部3上にパターン領域4が設けられ、そのパターン領域4には、開口部3の上にパターン状の貫通孔hを設けたメンブレンmが支持されており、パターン領域4の外周に基板2の上面が形成する周辺領域5が配置されている。そして、マスク1の外形は略直方体であり、かつ、パターン領域4と周辺領域5が同一平面上になるように、一体に構成されてなるものである。このステンシル型転写マスク1は、X線用又は荷電粒子線用転写マスクとして用いられる。
【0055】
この実施例の転写マスク1の作製例を説明しながら、この実施例の転写マスク1に用いる転写マスクブランクを説明する。
【0056】
図3(a)〜(d)にブランクの作製工程を、図3(e)〜(f)にそのブランクを用いたマスク作製工程を示す。図3(a)に示すように、基材61として、外形が縦6インチ、横6インチ、厚さ0.25インチの直方体の単結晶シリコンを採用し、その一面(パターン領域となる部分を含む面。以下、表面と称する。)の上にエッチストップ層62として0.4ミクロン厚のシリコン酸化層、その上にステンシル層として0.4ミクロン厚の単結晶シリコン層63を形成し、その表面の反対側の面(以下、裏面と称する。)には0.6ミクロン厚のシリコン酸化層64を形成してなる基板60を準備する。このような基板60はSOI(Silicon On Insulator)基板と呼ばれ、貼り合わせ法又はSIMOX(Separation by IMplanted OXygen)法によって作製できる。なお、表面のシリコン層63の内部応力は、例えば、ボロンドープ法によって、好適には、5MPa以下の引っ張り応力であるように調節されているものとする。また、この基板60の全角部は適切に面取りされているものとする。
【0057】
このような基板60を用いて、まず、図3(b)に示すように、裏面から放電加工法(特許文献1)又は超音波研削法により、開口部3(以下では、窓65と称する。)に対応する部分を表面から測った厚さが60ミクロン前後になるまで除去する。この図3(b)では、窓65は1個しか図示していないが、複数個を形成することも可能である。
【0058】
次に、図3(c)に示すように、裏面から窓65に残った基材61のシリコンを除去する。この際、表面側のシリコン酸化層62はエッチストップ層として働く。窓65に残った基材61のシリコンの除去方法としては、裏面のシリコン酸化層64をマスクとした異方性エッチング又はドライエッチングを用いることができる。異方性エッチングは90℃の水酸化カリウム水溶液によって、ドライエッチングは六フッ化硫黄(SF6 )ガスによるエッチング工程と八フッ化ブタン(C4 8 )ガスによる側壁保護工程を相互に繰り返すBosch法によって可能である。
【0059】
最後に、図3(d)に示すように、基板60の裏面から、緩衝フッ化水素酸(フッ化水素酸とフッ化アンモニウムとの混合溶液)を用いて、エッチストップ層のシリコン酸化層62と裏面のシリコン酸化層64を除去する。この形態が、転写マスクブランク66である。なお、図3(c)の段階(シリコン酸化層62、64が残った段階)の形態も転写マスクブランクとして使用可能である。
【0060】
次いで、図3(e)〜(f)にそのブランク66を用いたマスク作製工程を示す。まず、図3(e)に示すように、ブランク66の表面にレジストを回転塗布し、レジスト層67を形成する。次に、フォトマスク用電子線描画装置を用いて、図8のフォトマスクブランク50の代わりにこの表面にレジスト層67を形成したブランク66をその描画室内のテーブル上に配置して、図8に示すように、描画室内の3本の固定腕51の先端下面に固定された半球52に下方から持ち上げ機構53によって押し付け、3つの半球52の頂点が形成する基準面とレジスト層67の面を一致させるようにする。また、ブランク66の外形は、フォトマスクブランク50と同様に略直方体であるため、そのフォトマスク用電子線描画装置の描画室内に配置された位置決め機構を利用してx−y座標軸にフォトマスクブランクの外形が平行になるようにブランク66を正確に位置決めすることができる。そのため、ブランク66の窓65上のパターン領域のレジスト層67に描画用の電子線が正確に焦点が合い、かつ、正確な位置に入射することができるので、正確で高解像のマスクパターンを描画することができる。
【0061】
そのようなマスクパターンの描画の後、露光済みのレジスト層67の現像、リンスを経て、窓65上のレジスト層67にレジストパターン68を得る。最後に、図3(f)に示すように、そのレジストパターン68をマスクにしてドライエッチングにより表面のメンブレンmを構成するシリコン層63に貫通孔hを作製し、レジストパターン68を除去することにより、図1のX線用又は荷電粒子線用のステンシル型転写マスク1が完成する。
【0062】
図2は、本発明によるステンシル型転写マスクの別の実施例の平面図(a)と断面図(b)ある。このマスク70は、図1のように、中央部の開口部3の上にパターン領域4が設けられた基板2と、基板2の開口部3に対応する開口部7が設けられたフレーム6とが基板2の裏面側に固着されてなる構成のもので、基板2のパターン領域4には、開口部3の上にパターン状の貫通孔hを設けたメンブレンmが支持されており、パターン領域4の外周に基板2の上面が形成する周辺領域5が配置されているものである。
【0063】
そして、この場合も、マスク70の外形は略直方体であり、かつ、パターン領域4と周辺領域5が同一平面上になるように構成されてなるものである。このステンシル型転写マスク70は、X線用又は荷電粒子線用転写マスクとして用いられる。
【0064】
このステンシル型転写マスク70のためのブランクは、図3(a)〜(d)と同様な作製工程を経て作製されたブランク半体66(図1の実施例の転写マスクブランク66に相当)に、開口部7が設けられたフレーム6を裏面側に固着してなるもので、図4にブランク80として示してある。
【0065】
図4は、図2のステンシル型転写マスク70を作製する場合に、上記のように、中央部に開口部3が裏面側に設けられ、その表面側にパターン領域4のための自己支持薄膜が設けられてなる基板2と、その開口部3に対応する開口部7が設けられたフレーム6とが一体に固着されてなるブランク80に対する描画準備を模式的に示した平面図(a)と側面図(b)である。なお、マスクブランク80の上面にはレジストが塗布されているが、図示を略している。
【0066】
フォトマスク用電子線描画装置に装着する以前は、マスクブランク80のパターン領域4と周辺領域5は同一平面にある。ここで、周辺領域5とは、フォトマスク用電子線描画装置の描画室内の3本の固定腕51の先端下面に固定された半球52の頂点で規定される3つの基準点Aを含む領域をいう。
【0067】
図3(e)が対応する描画工程において、描画室内のテーブル上に固定されたブランク80は図4のような配置になる。ここで、パターン領域4の面は、基準面Sとから理論的に予測可能な自重による撓みの分だけ下方に位置している。
【0068】
ここで、マスクブランク80のブランク半体66とフレーム6とは、3つの基準点Aに対応する位置B(面に垂直な方向で一致する位置)で固着されている。このように、ブランク半体(基板)66とフレーム6との固着位置Bを、描画装置のブランク固定機構による、又は、カセットによるブランクの基準点に一致させると、ブランクが固定されるときに、フレーム6に対し基板2を相対的に動かす力(モーメント)が最も小さくできるので、両者の固着位置に起因するパターン位置精度の劣化を避けることができる。
【0069】
以上のように、フォトマスク用電子線描画装置に、図2のステンシル型転写マスク70を作製するためのマスクブランク80を装着して描画しようとする場合、図3の説明でも説明したように、ブランク80の窓(窓65と開口部7からなる)上のパターン領域4のレジスト層に描画用の電子線が正確に焦点が合い、かつ、正確な位置に入射することができるので、正確で高解像のマスクパターンを描画することができるようになる。
【0070】
本発明では、周辺領域は、例えば描画装置の描画室内の固定機構の基準点に接する基板部分を含む領域と定義される。実際には、固定機構の基準点は、基板の周辺から5〜10mm離れた位置に3乃至6箇所ある。したがって、外周全てが周辺領域ということではなく、3個乃至は6個の孤立した島状の領域である。しかし、ブランクは、向きは指定せず、ある向きから時計回りの90度、180度、270度回転しても、ブランクとして利用できることが好ましいので、実用上は4辺に均等に周辺領域を指定するのが好ましい。
【0071】
なお、以上のような基板上面の略中央のパターン領域と周辺領域とが同一平面内にある転写マスクブランク及びそれから作製した転写マスクは、パターン領域及び周辺領域を除く部分の形状は、例えば凹に削られていてもよい。近接マスクでは、転写時はパターン領域のみがウェーハに近接することが必要であるが、他の部分は、ウェーハから離れている方が、ウェーハの搬入出時にマスクとウェーハが接触する危険度が低減するという利点がある。また、その凹部の深さは、約10ミクロン以上である。凹部を深くすることによる欠点は、従来のフォトマスク製造で用いられているレジスト塗布法、つまり、回転塗布法が利用できなくなる点がある。凹部構造の基板に対し回転塗布法でレジストを塗布すると、中央部(パターン領域を含む)と周辺領域でレジスト膜厚が異なつたり、凹部の段のところで膜が厚く付くという問題がある。この問題は別の塗布方法(例えば、特許文献2記載のレジスト塗布方法のよれば、基板又はノズルを移動させてノズルからミスト状にレジストを吹き付けることにより、基板全面にレジストを塗布する。)で解決できるが、専用塗布装置の使用が必要になる。
【0072】
なお、転写マスクに加工後は、周辺領域もパターン領域より削って後退させてもよい。
【0073】
また、マスク外形として、NIST規格に準拠することが必要である。ただし、基板とフレームからなる場合、基板の外形はNIST規格通りでなく、角等が欠けていてもよく、寸法が少し小さくてもよい。
【0074】
また、本発明は、X線、極端紫外線又は荷電粒子用の近接転写マスクのみならず、PREVAIL用電子線転写マスクにも適用可能である。パターン領域を小さくできれば、6インチNIST規格の採用は可能となる。そうでない場合には、7インチ又は9インチフォトマスクNIST規格を採用するのが好ましい。7インチ又は9インチブランクを描画可能なフォトマスク用電子線描画装置はすでに存在しているので、フォトマスク技術の流用は可能である。
【0075】
以上、本発明の転写マスクブランク、転写マスク並びにその転写マスクを用いた転写方法を実施例に基づいて説明してきたが、これら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の転写マスクブランクによると、基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板上面の略中央のパターン領域と周辺領域とが同一平面内にあるので、荷電粒子線転写マスク、X線転写マスク、極端紫外線転写マスクを既存の例えばフォトマスク用電子線描画装置を用いて、効率良く、かつ、正確で高解像のマスクパターンの転写マスクを作製することができる。したがって、このような転写マスクから正確で高解像のパターンを容易に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるステンシル型転写マスクの1実施例の平面図(a)と断面図(b)ある。
【図2】本発明によるステンシル型転写マスクの別の実施例の平面図(a)と断面図(b)ある。
【図3】図1の実施例の転写マスクのマスクブランク及びマスクの作製工程を示す図である。
【図4】図2の転写マスク用のマスクブランクとそのマスクブランクに対する描画準備を模式的に示す平面図(a)と側面図(b)である。
【図5】従来例1の転写マスクの平面図(a)と断面図(b)、その変形例の断面図(c)である。
【図6】従来例2の転写マスクの平面図(a)と断面図(b)である。
【図7】従来例3の転写マスクの平面図(a)と断面図(b)である。
【図8】フォトマスクブランクの固定方法及び高さ計測方法を模式的に示す平面図(a)と側面図(b)である。
【図9】図7の従来例3の転写マスク用のブランクをフォトマスク用電子線描画装置の描画室内のテーブル上に固定配置して描画準備をする場合の模式図である。
【符号の説明】
m…自己支持薄膜
h…貫通孔
a…吸収体又は散乱体
A…基準点
S…基準面
B…固着位置
1…ステンシル型転写マスク
2…基板
3…開口部
4…パターン領域
5…周辺領域
6…フレーム
7…開口部
10…近接電子線マスク
11…基板
12…基板の中央部
13…開口部
14…穴開きパターン
20…近接X線マスク
21…基板
22…基板の中央部
23…開口部
24…吸収体又は散乱体パターン
30…近接X線マスク
31…基板
32…基板の中央部
33…開口部
34…吸収体又は散乱体パターン
35…フレーム
36…開口部
40…近接X線マスク
40’…ブランク
41…基板
42…基板の中央部
43…開口部
44…吸収体又は散乱体パターン
45…フレーム
46…開口部
50…フォトマスクブランク
51…固定腕
52…半球
53…持ち上げ機構
541 、542 …レーザ光
60…基板
61…基材
62…エッチストップ層(シリコン酸化層)
63…単結晶シリコン層
64…シリコン酸化層
65…窓
66…転写マスクブランク(ブランク半体)
67…レジスト層
68…レジストパターン
70…ステンシル型転写マスク
80…ブランク

Claims (3)

  1. 基板の外形が略直方体であり、かつ、その基板上面の略中央のパターン領域と周辺領域とが同一平面内にあり、全体が前記基板と外形が略直方体のフレームで構成され、両者が固定され、前記基板と前記フレームとの固定位置が、パターン描画装置内における、又は、転写マスクブランクを収容するカセットにおける転写マスクブランク固定機構の基準点に略一致することを特徴とする転写マスクブランク。
  2. 荷電粒子転写マスク用のブランクであることを特徴とする請求項記載の転写マスクブランク。
  3. X線又は極端紫外線転写マスク用のブランクであることを特徴とする請求項記載の転写マスクブランク。
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