JP2004311839A - マスクブランクスの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッチングとは異なる方法により、他の領域に比して薄膜のパターン形成領域を有するマスクブランクスを作製することができるマスクブランクスの作製方法を提供する。
【解決手段】例えば成形加工により、パターン形成領域Aを開口し、梁10aをもつ形状の支持補強体10を作製する。一方で、シリコンウェハからなる支持基板20上に、多孔質層21、膜膜12、および例えば酸化シリコンからなる補強層11を形成しておく。これは、SOI層の作製方法と同様にして作製される。次に、常温接合技術により、支持補強体10と、薄膜12を有する支持基板20とを、貼り合わせる。次に、ウォータージェットにより、多孔質層21を境界として支持基板20を剥離させる。最後に、酸化シリコンからなる補強層11を選択的に除去することにより、マスクブランクスが作製される。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスクブランクスの作製方法に関し、特に電子線やイオンビーム等の荷電粒子線、あるいはX線や遠紫外線(EUV)等の電磁波を用いた転写用マスクを作製するためのマスクブランクスの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィーに代わる次世代露光技術として、電子線やイオンビーム等の荷電粒子線、あるいはX線や遠紫外線(EUV)等の電磁波を用いた転写型露光法が開発されている。これらの新技術に共通なことは、マスク上に薄膜(メンブレンとも称する)のパターン形成領域を形成し、その上に転写パターンを配置するという点である。
【0003】
転写パターンがメンブレンの開口により形成されるものはステンシルマスク、金属薄膜等の散乱体で形成されるものはメンブレンマスクと称される。次世代露光技術実現のためには、転写パターンが形成される前の状態、つまりメンブレン構造のみが形成された状態である、マスクブランクスを大量かつ安価に供給することが必要不可欠である。
【0004】
上記の次世代のリソグラフィに用いられるマスクあるいはマスクブランクスの作製において共通な点は、SOI基板を深くエッチングすることにより、マスクブランクスに厚さが約10nm〜10μmのSOI層からなる薄膜のパターン形成領域を形成することにある(例えば、特許文献1〜2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−231599号公報
【特許文献2】
特開2002−270496号公報
【特許文献3】
特開平5−218366号公報
【特許文献4】
特開平9−100197号公報
【特許文献5】
特開平2000−150839号公報
【非特許文献1】
H. C. Pfeiffer, Jpn. J. Appl. Phys. 34, 6658 (1995)
【非特許文献1】
L. R. Harriott, J. Vac. Sci. Technol. B 15, 2130 (1997)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SOI基板の膜厚の大部分を占める700μm程度の膜厚のシリコン基板のエッチングは、マスクブランクスを大量かつ安価に供給するための障害となっている。
【0007】
すなわち、安価でバッチ処理が可能なウェットエッチングでは、一枚当たりのエッチングレートが遅くても安価に大量処理することができるという利点があるが、処理後の梁構造にテーパーができてしまい、実効的なパターン形成領域が狭くなってしまうという問題がある。
【0008】
従って、従来、高価なドライエッチング装置を使用していたが、通常、ドライエッチングは枚葉式であることから、マスクブランクス一枚当たりに高価な装置を長時間使用する必要がある。例えば、シリコン基板のドライエッチングのエッチングレートを5μm/minとしても、700μmのシリコン基板をエッチングするのに、2時間以上の時間を要する。
【0009】
さらに、従来技術では、エッチングを採用するため、パターン形成領域以外をマスク層で保護する必要があり、そのためのレジスト塗布装置、パターン露光装置、レジスト現像装置が必要なことも、マスクブランクスを大量かつ安価に供給することを困難とする要因となっていた。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エッチングとは異なる方法により、他の領域に比して薄膜のパターン形成領域を有するマスクブランクスを作製することができるマスクブランクスの作製方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のマスクブランクスの作製方法は、他の領域に比して薄膜のパターン形成領域に散乱体パターンあるいは孔パターンが形成されて転写用マスクとなるマスクブランクスの作製方法であって、前記パターン形成領域を開口し、前記薄膜を補強する支持補強体を作製する工程と、前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程とを有する。
【0012】
上記の本発明のマスクブランクスの作製方法では、まず、薄膜とは別に、パターン形成領域を開口する支持補強体を作製している。このため、支持補強体の作製には、エッチングに限られず、様々な加工法が用いられる。熱処理等による熱が薄膜に影響することがないからである。
そして、パターン形成領域を開口する形状の支持補強体を作製した後に、当該支持補強体に薄膜を貼り付けることにより、マスクブランクスが作製される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のマスクブランクスの実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
第1実施形態
本実施形態に係るマスクブランクス(マスクのもとになる基板)は、次世代リソグラフィとして開発が進められている電子線やイオンビーム等の荷電粒子線、あるいはX線や遠紫外線(EUV)等の電磁波を用いたリソグラフィに用いられるマスクの製造用のものである。
【0015】
上記のリソグラフィには、マスクを透過した荷電粒子線を電子/イオン光学系によりウエハ上に縮小投影するタイプのもの(EPL:Electron Projection Lithography 、IPL:Ion Projection Lithographyなど)、および、マスク直下に近接させたウェハ上に結像光学系を介さずにマスクパターンを転写するタイプのもの(PEL:Proximity Electron Lithography)がある。
【0016】
上記のマスクでは、厚さおよそ10nmから10μmの薄膜領域(メンブレン)を形成した同様の構造のマスクブランクスが使用される。当該マスクブランクスのメンブレン上に、転写すべきパターンを配置することによりマスクとなる。転写パターンが(1)メンブレンの開口により形成されるものはステンシルマスク(例えば、非特許文献1参照)、(2)金属薄膜など荷電粒子線の散乱体で形成されるものは散乱メンブレンマスク(例えば、非特許文献2参照)と呼ばれる。ステンシルマスクと散乱メンブレンマスクの断面構造の例を図1に示す。
【0017】
図1(a)は、ステンシルマスクの断面図である。
図1(a)に示すステンシルマスクは、支持補強体10上に補強層11を介してメンブレン(薄膜)12が形成されている。支持補強体10および補強層11が加工されて梁10aが形成されており、梁10aにより区画されたパターン形成領域Aにおける薄膜12には、孔パターン12aが形成されている。補強層11の膜厚は、例えば10μmであり、薄膜12の膜厚は例えば500nmである。
【0018】
図1(b)は、散乱メンブレンマスクの断面図である。
図1(b)に示す散乱メンブレンマスクは、支持補強体10上に薄膜12が形成されており、支持補強体10が加工されて梁10aが形成されている。なお、図1(a)と同様に、支持補強体10と薄膜12との間に、補強層11が介在していてもよい。梁10aにより囲まれた薄膜12上には、クロム膜13aおよびタングステン膜13bからなる散乱体パターン13が形成されている。薄膜12の膜厚は、例えば500nmであり、クロム膜13aの膜厚は例えば10nmであり、タングステン膜13bの膜厚は例えば50nmである。
【0019】
図2(a)は、図1に示すマスクの平面図である。
図2(a)に示すように、例えば直径200nmの円盤状のマスクの中心の50mm角の露光領域Bに、孔パターン12aや散乱体パターン13が形成される。
【0020】
図2(b)は、図2(a)の露光領域Bを拡大して示す斜視図である。
図2(b)に示すように、上記のマスクは、機械的剛性の低い薄膜12を有するため、マスク領域全面を単一の薄膜で構成するのではなく、格子状の梁10aで分割された多数の小区画薄膜から構成される。上記の梁10aにより区画された薄膜12の領域が、図1に示すパターン形成領域Aとなる。
【0021】
図3は、上記のマスクを作製するもととなるマスクブランクスの断面図である。
図3に示すマスクブランクスは、図1(a)に示すステンシルマスクの孔パターン12aや、図1(b)に示す散乱体パターン13が形成されていない点が図1に示すマスクとは異なる。なお、図3では、一例として、支持補強体10と薄膜12との間に、補強層11が形成されている例について示している。
【0022】
次に、上記のマスクブランクスを作製する方法について、図4〜図5を参照して説明する。
【0023】
まず、図4(a)に示すように、例えば成形加工により、パターン形成領域Aを開口し、梁10aをもつ形状の支持補強体10を作製する。成形加工とは、材料を金型、ダイ等を用いて所定の形状に加工することをいう。成形加工には、金型を用いる圧縮成形、トランスファー成形、射出成形、ブロー成形等の他、押出し成形、真空成形等があり、特に限定はない。また、被加工体として金属板を用いる場合には、打ち抜き加工を採用することもできる。例えば、低速電子線近接転写リソグラフィ(LEEPL:Low Energy electron proximity projection lithography)用のマスク構造として、厚さ2mm、直径200mmの円盤状の中央50mm角の露光領域Bに、梁10aの幅150μm、パターン形成領域Aが1mm角の支持補強体10を形成する。上記の寸法の支持補強体は、上記した成形方法であれば作製可能である。
【0024】
一方で、図4(b)に示すように、シリコンウェハからなる支持基板20上に、多孔質層21、Siからなる膜膜12、および例えば酸化シリコンからなる補強層11を形成しておく。これは、SOI層の作製方法の一つである、ELTRAN法(キャノン)により作製することができる(例えば、特許文献3〜5参照)。
【0025】
すなわち、支持基板20上への多孔質層21の形成は、陽極化成により行うことができる。例えば、まず、Si単結晶からなる支持基板20に、モノシランあるいはジボランガスに例えばボロンを所定の濃度で不純物添加したCVDにより、高濃度に不純物を含有するエピタキシャル成長の単結晶Siからなる高濃度p型不純物層を形成する。
次に、陽極化成により、例えば電界液にフッ化水素液とエチルアルコールの混合液を用いて、支持基板を陽極として電界液中で通電を行う。この陽極化成では、不純物層の不純物濃度や電流密度や電界液の濃度等により、多孔率が決定される。例えば、不純物層の不純物濃度が低いと多孔率が高くなり、不純物濃度が高いと多孔率が低くなる。以上のようにして、不純物層から多孔質層21が形成される。
【0026】
その後、CVDにより、エピタキシャル成長のSi層を500nm程度積層することにより薄膜12を形成し、CVD法により酸化シリコンを例えば10μm程度積層することにより補強層11を形成する。
【0027】
次に、図5(a)に示すように、常温接合技術により、図4(a)に示す支持補強体10と、表面に補強層11が形成された薄膜12を有する支持基板20とを、貼り合わせる。常温接合技術では、支持補強体10の接合面と、支持基板20側の接合面(本例では補強層11表面)に、真空中でアルゴンビームを照射することで、吸着原子を取り除いて清浄で活性な状態とし、そのまま常温で接着させることにより強固な接合を形成する。
ここで、常温接合技術を用いるのは、熱を加える接合法では、冷却した後に歪みが生じ、例えばステンシルマスクの作製においてパターンの孔を形成したときに、パターン位置がずれたり破損したりする恐れがあるためである。
【0028】
次に、例えばウォータージェットを多孔質層21に向けて噴射することにより、ウォータージェットによる圧力作用により多孔質層21を境界として支持基板20を剥離させる。その後、シリコンからなる薄膜12上に残された多孔質層21をエッチングにより取り除く。多孔質層21は、非常に表面積が大きいことから、このエッチングでは、シリコンの多孔質層21は、シリコンの単結晶からなる薄膜12に比べて1000倍程度のエッチングレートをもち、選択的にエッチングされる。最後に、水素アニールにより、エッチングして鏡面化することにより、図5(b)に示すように、支持補強体10上に酸化シリコンからなる補強層11を介して薄膜12が形成された構造体が得られる。
【0029】
以降の工程としては、例えばCHF を用いたドライエッチングにより、パターン形成領域A内に露出した酸化シリコンからなる補強層11を選択的に除去することにより、図3に示すマスクブランクスが作製される。
【0030】
上記の本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法によれば、従来のように例えばSOIウェハを用いてエッチングにより薄膜のパターン形成領域Aを作製するのではなく、パターン形成領域Aを開口する支持補強体10を予め成形加工等により作製しておき、この支持補強体10に薄膜12を貼り合わせることによって作製することから、従来に比べてマスク層の作製や長時間のエッチングが不要となる。
【0031】
例えば、エッチングする膜厚が、従来ではウエハ厚さである700μm以上であったのに対し、本実施形態では酸化シリコンからなる補強層11の厚さである10μm程度で足り、従来に比べて1/70程度となることから、一枚のマスクブランクスの作製当たりのエッチング装置の使用時間を短くすることができる。
【0032】
また、本実施形態では、エッチングする補強層11の膜厚が10μm程度と薄く、異方性のない酸化シリコンがエッチング対象であることから、安価なウェットエッチングを用いることができる。さらに、補強層11のエッチングにはマスク層は不要であることから、マスクブランクスの作製工程においてマスク層の形成が不要となる。
【0033】
以上のように、本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法によれば、エッチングする膜厚を最小にすることができ、かつ、マスク層の形成が不要であることから、TATとコストの面で従来のSOIウエハを用いた作製方法に比べて有利となる。
【0034】
また、支持補強体10に薄膜12を常温接合することにより、薄膜12に歪みが生じることを防止することができる。これにより、後に孔や散乱体からなるパターンを形成した際に、パターン位置がずれたり破損したりすることを防止することができ、信頼性のあるマスクブランクスを作製することができる。
【0035】
また、最後の工程まで薄膜12の全面を補強層11で補強しておくことにより、例えば、図5(b)に示す支持基板10の剥離工程において、500nm程度の薄い薄膜12が破損してしまうことを防止することができる。
【0036】
第2実施形態
図6は、本実施形態に係るマスクブランクスの断面図である。
図6に示すマスクブランクスは、支持補強体10に梁が形成されていない点で第1実施形態と異なる。すなわち、図6に示すマスクブランクスは、薄膜12−1が十分な強度をもち、支持補強体10に梁が不要な場合におけるマスクブランクスの例である。例えば、薄膜12−1は、SiN、ダイアモンドライクカーボン、SiC等からなる。このため、本実施形態に係るマスクブランクスでは、露光領域Bの全体が、パターン形成領域となる。
【0037】
次に、上記の本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法について、図7を参照して説明する。
【0038】
まず、図7(a)に示すように、第1実施形態と同様にして、例えば石英ガラス等により露光領域Bの全体に開口をもつ支持補強体10を成形加工等により形成する。例えば、直径200mmの円盤の中央付近に、50mm角の型が抜かれている構造の支持補強体10を作製する。
【0039】
一方、図7(b)に示すように、Siウェハからなる支持基板30に、例えばCVD法により窒化シリコン(SiN)を例えば500nm程度積層して、薄膜12−1を形成する。
【0040】
次に、図7(c)に示すように、陽極接合により、図7(a)に示す支持補強体10と、図7(b)に示す薄膜12−1が形成された支持基板30とを、貼り合わせる。陽極接合とは、所定の温度に加熱して、物体間に電圧を印加することにより、物体間に大きな静電引力を発生させ、界面で化学結合させて接合させる方法である。例えば、本実施形態では、石英ガラスで作製した支持補強体10と薄膜12−1が形成された支持基板30との間に、500〜1000Vを印加し、300〜500℃において圧力を加えることにより接合する。なお、第1実施形態と同様に、常温接合技術を用いてもよい。
【0041】
以降の工程としては、KOHやTMAH(tetramethylammoniumhydroxide)等を用いたウェットエッチングにより、Siからなる支持基板30を除去し、図6に示すマスクブランクスが作製される。このエッチング処理では、支持基板30を構成するSiと薄膜12−1を構成するSiNとは、Siの方が4、5桁くらいエッチングレートが速いことから、安価なウェットエッチングを採用することができる。
【0042】
上記の本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法によれば、第1実施形態と同様に、露光領域Bを開口する支持補強体10を予め成形加工等により作製しておき、この支持補強体10に薄膜12−1を貼り合わせることによって作製することから、従来に比べてマスク層の作製や長時間のドライエッチングが不要となる。
【0043】
本実施形態では、Siウェハからなる支持基板30をエッチングにより除去する必要があるが、このエッチングにはマスク層は不要であり、バッチ式かつ安価なウェットエッチングを採用することが可能であることから、TATとコストの面で従来のSOIウエハを用いた作製方法に比べて有利となる。
【0044】
第3実施形態
図8は、本実施形態に係るマスクブランクスの断面図である。
図8に示すマスクブランクスは、支持補強体10上に金箔等の金属箔からなる薄膜12−2が形成され、薄膜12−2の表面に例えば窒化シリコンからなる補強層11−2が形成されている。補強層11−2は、膜厚が300nm程度の市販の金箔等からなる薄膜12−2の強度を補強すべく設けられている。なお、例えば薄膜12−2としてアルミ箔を採用する場合に、強度が十分であれば、必要に応じて補強層11−2を省略することも可能である。
【0045】
次に、上記の本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法について、図9を参照して説明する。
【0046】
まず、第1実施形態と同様に、図4(a)に示すように、梁10aをもつ形状の支持補強体10を、例えば、金型を用いた鋳造金属により作製する。なお、第1実施形態と同様に、他の成形法を採用してもよい。例えば、LEEPL用のマスク構造として、厚さ2mm、直径200mmの円盤状の中央50mm角の露光領域Bに、梁10aの幅100μm、パターン形成領域Aが500μm角の支持補強体10を形成する。
【0047】
次に、図9に示すように、例えば常温で接合する接着剤を介して、図4(a)に示す支持補強体10に、例えば300nm厚の金箔からなる薄膜12−2を貼り合わせる。なお、薄膜12−2として、金箔以外にもアルミ箔等を採用してもよい。なお、第1実施形態と同様に、接着剤を用いずに常温接合技術を用いてもよい。
【0048】
最後に、薄膜12−2の上に、CVD等により、例えばSiN、Poly−Si、SiO 、ダイヤモンドライクカーボン、SiC、SiON、Ti、Moを500nm程度積層させて、補強層11−2を形成することにより、図8に示すマスクブランクスが作製される。
【0049】
上記の本実施形態に係るマスクブランクスの作製方法によれば、第1実施形態と同様に、パターン形成領域Aを開口する支持補強体10を予め成形等により作製しておき、この支持補強体10に金箔等の金属箔からなる薄膜12−2を貼り合わせることによってマスクブランクスを作製することから、従来に比べてエッチング処理が不要となる。従って、TATとコストの面で従来のSOIウエハを用いた作製方法に比べて有利となる。
【0050】
また、支持補強体10に薄膜12−2を常温で結合する接着剤を介して接合することにより、薄膜12−2に歪みが生じることを防止することができる。これにより、後に孔や散乱体からなるパターンを形成した際に、パターン位置がずれたり破損したりすることを防止することができ、信頼性のあるマスクブランクスを作製することができる。
【0051】
また、金箔等の良導体を薄膜12−2として用いることにより、最終製品であるマスクの帯電を防止することができ、このため、コンタミの付着を防止することができる。
【0052】
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態で例示した材料や数値は一例であり、これに限定されるものではない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、エッチングとは異なる方法により、他の領域に比して薄膜のパターン形成領域を有するマスクブランクスを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るマスクブランクスにより作製されるマスクの断面図であり、(a)はステンシルマスク、(b)は散乱メンブレンマスクを示す。
【図2】図2(a)は、図1に示すマスクの平面図であり、図2(b)は、図2(a)の露光領域Bを拡大して示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るマスクブランクスの一例を示す断面図である。
【図4】第1実施形態に係るマスクブランクスの作製における工程図である。
【図5】第1実施形態に係るマスクブランクスの作製における工程図である。
【図6】第2実施形態に係るマスクブランクスの一例を示す断面図である。
【図7】第2実施形態に係るマスクブランクスの作製における工程図である。
【図8】第3実施形態に係るマスクブランクスの一例を示す断面図である。
【図9】第3実施形態に係るマスクブランクスの作製における工程図である。
【符号の説明】
10…支持補強体、10a…梁、11,11−2…補強層、12,12−1,12−2…メンブレン(薄膜)、12a…孔パターン、13…散乱体パターン、13a…クロム膜、13b…タングステン膜、20,30…支持基板、21…多孔質層、A…パターン形成領域、B…露光領域。

Claims (8)

  1. 他の領域に比して薄膜のパターン形成領域に散乱体パターンあるいは孔パターンが形成されて転写用マスクとなるマスクブランクスの作製方法であって、
    前記パターン形成領域を開口し、前記薄膜を補強する支持補強体を作製する工程と、
    前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程と
    を有するマスクブランクスの作製方法。
  2. 前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程において、前記支持補強体に前記薄膜を常温接合により貼り付ける
    請求項1記載のマスクブランクスの作製方法。
  3. 前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程において、前記支持補強体に前記薄膜を陽極接合により貼り付ける
    請求項1記載のマスクブランクスの作製方法。
  4. 前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程は、
    支持基板上に多孔質層を介して形成された前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける工程と、
    前記多孔質層を境界として、前記支持補強体に貼り付けられた前記薄膜から前記支持基板を剥離する工程と、
    前記薄膜上の前記多孔質層を除去する工程と
    を有する請求項1記載のマスクブランクスの作製方法。
  5. 前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける工程において、常温接合により前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける
    請求項4記載のマスクブランクスの作製方法。
  6. 前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程は、
    支持基板上に形成された前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける工程と、
    前記支持基板を選択的に除去する工程と
    を有する請求項1記載のマスクブランクスの作製方法。
  7. 前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける工程において、陽極接合により前記薄膜を前記支持補強体に貼り付ける
    請求項6記載のマスクブランクスの作製方法。
  8. 前記支持補強体に前記薄膜を貼り付ける工程において、前記支持補強体に常温で結合する接着剤を介して金属箔を貼り付ける
    請求項1記載のマスクブランクスの作製方法。
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JP (1) JP2004311839A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7623311B2 (en) 2005-03-18 2009-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Recording media, recording and reproducing apparatus, and method for recording and reproducing
US7738213B2 (en) 2005-06-10 2010-06-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic disk medium, reticle and magnetic recording and reproducing apparatus
US7746587B2 (en) 2006-03-06 2010-06-29 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording apparatus and magnetic recording and reproducing apparatus
JP2011151202A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Dainippon Printing Co Ltd 遮光枠を有する反射型マスクおよびその製造方法

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