JP5509803B2 - シャフト型リニアモータ - Google Patents

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Description

本発明は、柱状ボンド磁石を軸部材に利用して、軸部材の軸方向への往復運動を行うシャフト型リニアモータに関する。
シャフト型リニアモータは、コイル部材が配置されたハウジングと、このハウジングに対して進退自在に設けられると共に軸方向に沿って所定のピッチで多数の磁極が配列された軸部材と、から構成されている。コイル部材は、軸部材の周囲に遊嵌すると共にハウジングに固定されており、軸部材の軸方向へ駆動される。さらに、ハウジングには、軸部材の進退を支承する軸受け部材が配置されている。
例えば、特開2005−331104号公報に開示されるシャフト型リニアモータは、図8に示されるように、軸部材1の軸方向への往復運動を支承する軸受け部材4を備えており、この軸受け部材4は、軸部材1が貫通する受入孔を有し、この受入孔に面した内周面には所定の間隔をおいて溝40が繰り返し形成されている。この軸部材1は、図7に示されるように、例えば、複数個の焼結磁石を同種の磁極が反発するように並べてステンレス製のパイプ301に嵌め込んで蓋302をして構成されている。そして、軸受け部材4の受入孔の内径は、軸部材1の外径と同じかそれよりも小さく形成されており、軸部材1の外周面に対して所謂締まり嵌めの状態で圧接している。このような軸受け部材4の内周面に複数条の溝40を設けることにより、軸受け部材4の内周面と軸部材との接触面積を減少させることができる。そのため、軸受け部材4に対する軸部材1の摺動抵抗を抑えることができる。
すなわち、このような軸受け部材とすることにより、軸受け部材と軸部材との隙間を排除して両者間のガタつきを排除して位置精度を向上させ、かかる軸部材の進退運動を円滑にすることができる。
特開2005−331104号公報
しかしながら、このような構成からなる従来のシャフト型リニアモータでは、位置精度を向上させることは十分できるものの、摺動抵抗を低減させるには未だ不十分である。
そこで、本発明は、位置精度を向上させるとともに摺動抵抗がさらに低減されたシャフト型リニアモータを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために本発明に係るシャフト型リニアモータは、磁性粉末と樹脂とからなる単一の成形体であり側面の軸方向にN極とS極が交互に多極磁化された柱状ボンド磁石と、その柱状ボンド磁石を取り囲むコイルを有するコイル部材と、上記柱状ボンド磁石が貫通する受入孔を有し上記柱状ボンド磁石の軸方向への往復運動を支承する軸受け部材と、を備えたシャフト型リニアモータにおいて、上記柱状ボンド磁石は、上記軸受け部材との間の摺動抵抗を低減させる潤滑剤が含有されており、上記柱状ボンド磁石の側面は、上記軸受け部材の受入孔の内周面に当接されていることを特徴とする。
上記軸受け部材の受入孔の内周面には、溝が所定の間隔を空けて繰り返し設けられていることが好ましい。
上記潤滑剤がステアリン酸またはその金属塩であることが好ましい。
上記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることが好ましい。
上記磁性粉末が、異方性の希土類−鉄−窒素系合金粉末であることが好ましい。
本発明は、シャフト型リニアモータにおける軸部材とコイル部材との位置精度を向上させるとともに摺動抵抗を低減させることができる。また、本発明は、柱状ボンド磁石の側面を軸受け部材の受入孔の内周面に当接させているので、焼結磁石をパイプに嵌め込んで軸部材とする従来の構成と比較して、部品点数を減らして製造コストを削減することができる。また、柱状ボンド磁石の材料自体に潤滑剤を含有しているので、柱状ボンド磁石と軸受け部材との間の摺動抵抗を低減させるとともに、柱状ボンド磁石を成形する際に、成形用の型からの離型性を向上させることもできる。
図1は、本発明にかかるシャフト型リニアモータの一実施例を示す正面断面図である。 図2は、本発明にかかるシャフト型リニアモータの別の一実施例を示す正面断面図である。 図3は、本発明にかかるシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石の正面図である。 図4は、本発明にかかるシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石を成形する装置の断面図である。 図5は、本発明にかかるシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石を配向させる磁石の斜視図である。 図6は、本発明にかかるシャフト型リニアモータの一実施例を示す正面図である。 図7は、本発明と比較のために示すシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石の正面図である。 図8は、本発明と比較のために示すシャフト型リニアモータの部分的な断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するためのシャフト型リニアモータを例示するものであって、本発明はシャフト型リニアモータを以下に限定するものではない。
また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
側面の軸方向にN極とS極が交互に多極磁化された柱状ボンド磁石と、その柱状ボンド磁石を取り囲むコイル部材と、そのコイル部材と柱状ボンド磁石との間に、柱状ボンド磁石が貫通する受入孔を有し柱状ボンド磁石の軸方向への往復運動を支承する軸受け部材と、を備えたシャフト型リニアモータにおいて、軸部材とコイル部材との位置精度を向上させるとともに、軸部材と軸受け部材との摺動抵抗を低減させるため、本発明者は鋭意研究した。
その結果、磁性粉末と樹脂とからなる単一の成形体である柱状ボンド磁石に、コイル部材との間の摺動抵抗を低減させる潤滑剤を含有させ、柱状ボンド磁石の側面を、軸受け部材の受入孔の内周面に当接させることにより、摺動抵抗が小さく、長期間にわたって位置精度の高いシャフト型リニアモータを安価に作製できることを見出した。
すなわち、本発明のシャフト型リニアモータは、これまで多数の磁石をパイプに収容して構成した軸部材の代わりに、予め潤滑剤を添加した柱状ボンド磁石用材料を射出成形により一体的に成形した柱状ボンド磁石をそのまま軸部材としたものである。射出成形により一体的に成形させた磁石なので、パイプに収容する必要が無くなり、柱状ボンド磁石はその表面が露出された状態で、シャフト型リニアモータの軸受け部材の内周面で柱状ボンド磁石を直接軸受けできるようになる。本発明の柱状ボンド磁石を軸部材としてシャフト型リニアモータを組み立てたとき、柱状ボンド磁石に添加された潤滑剤が軸受け部材の内周面と柱状ボンド磁石との間の摺動抵抗を軽減させることが本発明者により確認されている。この効果から推測すると、潤滑剤は柱状ボンド磁石の表面に染み出しており、柱状ボンド磁石の表面は潤滑剤で覆われた状態になっていると考えられる。
柱状ボンド磁石を成形するための金型と、柱状ボンド磁石との離型性を向上させるために、柱状ボンド磁石として射出成形する材料に潤滑剤を添加することもできる。本発明は、そのような潤滑剤を含有する柱状ボンド磁石をシャフト型リニアモータに適用することにより、シャフト型リニアモータにおける摺動抵抗を低減させることができる。
図1は、本発明にかかる柱状ボンド磁石(軸部材)101を、シャフト型リニアモータの軸受け部材102に支承させた例を示すものである。また、図6は、本発明にかかるシャフト型リニアモータの一実施例を示す正面図である。このシャフト型リニアモータは、貫通孔105が形成されたハウジング103と、貫通孔105を貫くようにして配置されると共に軸方向に沿って所定のピッチで多数の磁極が配列された柱状ボンド磁石101と、この柱状ボンド磁石101の周囲に遊嵌すると共にハウジング103に固定され、柱状ボンド磁石101を軸方向へ駆動するコイル部材104と、貫通孔105の両端開口部においてハウジング103に固定されると共に柱状ボンド磁石101の進退を支承する一対の軸受け部材102から構成されている。これにより、柱状ボンド磁石を軸方向へ自在に進退運動させ、任意の位置に停止させることもできる。
図1に示されるように、柱状ボンド磁石101とコイル部材104は、シャフト型リニアモータを構成しており、コイル部材104は柱状ボンド磁石101の周囲に僅かな隙間を介して遊嵌している。図3は、本発明にかかるシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石の正面図である。図3に示されるように、柱状ボンド磁石101の側面には複数の磁極が配向されていると共に、柱状ボンド磁石101の軸方向に沿って複数の磁極が配列されており、外周面は円滑に加工されている。本形態の柱状ボンド磁石101は、磁性粉末と樹脂とを混合した材料に配向磁場をかけながら柱状に射出成形したものである。
コイル部材104は、金属線を複数巻回させて構成されたコイルから構成されており、このコイルに流れる電流と柱状ボンド磁石によって形成される磁束との相互作用によって、コイルと柱状ボンド磁石の各磁極との間に吸引力および反発力が発生し、柱状ボンド磁石101に対してコイル部材104が固定されたハウジング103が柱状ボンド磁石101の軸方向に推進されることとなる。
ハウジング103は、軽量かつ熱伝導性に優れた金属を材料とすることが好ましい。例えば、アルミニウムで形成されることが好ましい。これにより、コイルに通電した際にコイルで発生する熱を効率よくハウジング103に伝達することができる。さらに、周辺雰囲気中に放熱させ、コイルそのものを効率良く冷却するという観点からすれば、ハウジングの表面には複数の放熱フィンを形成するのが好ましい。
また、図2に示されるように、軸受け部材102の内周面には周方向に沿って複数条の溝106が所定の間隔をおいて形成されることが好ましい。なお、溝106を形成する方向は、柱状ボンド磁石の軸方向でもよいし、柱状ボンド磁石の周方向でもよい。このように軸受け部材102の内周面に複数状の溝106を形成したことにより、軸部材101と軸受け部材102との間の接触面積が溝106を形成しない場合に比較して小さくなる。そのため、軸受け部材と軸部材との間の摺動抵抗を更に低減することができる。
以下、本形態におけるシャフト型リニアモータを構成する柱状ボンド磁石の製造方法について詳述する。
まず、磁性粉末と樹脂と、潤滑剤とを所定量混合する。磁性粉末は、異方性又は等方性の磁性粉末が適用可能である。例えば、異方性磁性粉末としては、フェライト系、SmCo系、Nd−Fe−B系、Sm−Fe−N系などが挙げられる。等方性磁性粉末としては、Sm−Co系、Nd−Fe−B系などが挙げられる。磁力の強い柱状ボンド磁石を作製する必要がある場合には、異方性磁性粉末を用いることが好ましく、特に、Sm−Fe−N系が好ましい。これは、異方性磁性粉末は、配向の際に印加される磁場によって、磁化方向が非常に揃いやすく、結果的に柱状ボンド磁石の磁力が強くなるためである。上記の磁性粉末は一種類単独でも二種以上を混合物としても使用可能である。また必要に応じて耐酸化処理やカップリング処理を施しても良い。
また、磁性粉末の粒子径は、成形品の表面粗さに直結する。表面が粗いと摺動抵抗が大きくなるので、平均粒子径が3μmと小さい異方性SmFeN系を使用するのが好ましい。
樹脂はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂や、エステル系、ポリアミド系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらを単独でも二種類以上を混合して使用しても良い。
潤滑剤としてはスピンドル油、冷凍機油、タービン油、マシン油、シリンダー油、ギヤ油等の鉱油;流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸;ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、グリコール類、グリセリン、ポリグリセロール、ペンタエリスルトール等のアルコール;ステアリルステアレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエリスルトールトリステアレート、ペンタエリスルトールテトラステアレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート等の脂肪酸エステル;ステリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸;モンタンロウ等の天然ワックス;シリコーン等が挙げられる。これらの材料を単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。潤滑剤は、ステアリン酸またはその金属塩であることが好ましい。さらに、潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることが好ましい。このような潤滑剤とすることにより、摺動抵抗を容易に低減させることができるからである。また、潤滑剤は、柱状ボンド磁石の断面の中心部よりも周縁部で濃度が高いことが好ましい。これにより、シャフト型リニアモータを長時間駆動しても摺動抵抗を低減させる効果が維持できるからである。また、柱状ボンド磁石を成形する際に、成形用の金型からの離型性を向上させることもできる。
上述の磁性粉末、樹脂および潤滑剤を含有する混合原料を、単軸押出機で溶融押出しを行い、ストランドが固化した後、ストランドカッターでペレタイジングしてペレットを得る。このペレットを材料として射出成形した後、着磁コイルでパルス着磁を行い、柱状ボンド磁石を得る。
本形態の柱状ボンド磁石の射出成形について詳述する。本形態の柱状ボンド磁石は、射出成形により一体的に形成させているので、従来のように複数の焼結磁石の同極を反発させながら組み立てる方法と比較して、組立時間を短縮させることができる。
図4は、本形態における柱状ボンド磁石を成形するための装置の断面を模式的に示す。図4に基づいて説明すると、ゲート206から射出された、溶融コンパウンド中の異方性磁性粉末は、キャビティ205の内部に充填され、柱状に成形される。
さらに溶融コンパウンドが、金型内部で固化するまでの間に、配向用の永久磁石201、202によって磁性材料の磁化容易軸が揃えられる。金型内で十分に固化したあと、成形された柱状ボンド磁石は、エジェクタピン203によって突き出される。
図5は、本形態における柱状ボンド磁石を成形するキャビティ205の外側に配置させる配向用の永久磁石201、202を示す。図5に示されるように、配向用の永久磁石201、202は、例えば、断面コの字型の小磁石201a(202a)、小磁石201b(202b)の同種の磁極が対向するように配置している。さらに、配向用の永久磁石201、202は、キャビティ205を形成するように、コの字形状を向かい合わせに配置されている。そのため、例えば、N極同士の対向面の場合、その対向面で磁力線が反発して、強力な磁界を発生しキャビティ内部へ向かう。その後、磁力線は、隣接するS極同士が対向する面へと続く。この磁力線にそって、コンパウンド中の異方性磁性粉末が配向することによって、成形品の側面に磁力の強い放射状の磁極を発生させる。
このような成形方法とすることにより、焼結磁石をパイプに嵌め込んで軸部材とする従来の構成と比較して、速く、そして安く柱状ボンド磁石を軸部材として製造することができる。また、本形態の柱状ボンド磁石は、上述したような配向用の永久磁石により強い磁力が発生させられているとともに、従来の構成のようなパイプを必要としない。そのため、本形態の柱状ボンド磁石を軸部材として構成したシャフト型リニアモータは、柱状ボンド磁石から強い推進力を得ることができる。
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
(コンパウンドの作製)
異方性のSm−Fe−N系磁性粉末9000gと12ナイロン850gと潤滑剤としてステアリン酸亜鉛50gをミキサーで混合する。得られた混合粉を、単軸混練機を用いて220℃で混練し、冷却後ストランドカッターにより適当な大きさに切断しペレット状のコンパウンドを得る。
(円柱状ボンド磁石の作製)
射出成形機のキャビティは、内径5mm、全長70mmの円柱状とする。幅が5mmで、幅方向にアキシャル配向した市販のNdFeB焼結磁石(Br=1.35T)を、同種の磁極が対向するように磁石同士を接着させて構成した配向用の永久磁石201、202を、図4に示すようにキャビティ205を囲むように設置する。
射出成形機は、コンパウンドを溶融させるシリンダーの温度を230℃とし、キャビティ温度を90℃に設定する。射出成形の条件は、射出圧100MPa、射出速度80mm/s、冷却時間8秒とする。一回の射出成形によって、直径5mm、全長70mm、配向ピッチ5mmの円柱状ボンド磁石が得られる。
これをパルス方式の着磁機と着磁コイルにより着磁することにより、円柱状ボンド磁石からなる軸部材を得る。
(シャフト型リニアモータの作製)
図1に示されるように、コイル部材104が配置されたハウジング103の内周部に軸受け部材102を固定する。さらに、円柱状ボンド磁石により構成した軸部材101を軸受け部材102に締まり嵌めさせた後、図6に示されるように、支持プレート401を介して軸部材101を支持基板402に固定することによりシャフト型リニアモータを得る。コイル部材104に配置させるコイルは、線径0.2mmのエナメル線を内周が6mm、長さ4mmの範囲に200回巻いた。コイルは、電流の大きさを制御する装置を介して、2.4Vの直流電源に繋がっている。
(評価)
磁石部品の表面粗さを、ミツトヨ製SURFTEST SV−648により測定した。円柱状ボンド磁石の長手方向に10mmの距離を測定して、最も高い所と最も低い所の差を表面粗さとした。摺動抵抗を評価する指標として駆動電流を測定する。駆動電流は、1.5Vの直流電圧でコイルに徐々に電流を流して行き、軸部材101が動き始める時の電流値として測定した。
<比較例1>
円柱状ボンド磁石の材料に潤滑剤を含有させない他は、実施例1と同様にしてシャフト型リニアモータを作製した。
円柱状ボンド磁石の材料である磁性粉末を異方性のNd−Fe−B系とする他は、実施例1と同様にしてシャフト型リニアモータを作製した。
上述した実施例1、2および比較例1の測定結果を以下の表1にまとめる。
Figure 0005509803
表1より、潤滑剤を入れている円柱状磁石のほうが、潤滑剤を入れない円柱状磁石よりも駆動電流が小さいので、摺動抵抗が小さいことが分かる。また、実施例1と実施例2の比較より、磁性粉末として異方性Sm−Fe−Nを使用したものが、駆動電流が小さいので摺動抵抗が小さいことが分かる。
本発明は、直進運動を行うシャフト型リニアモータとして様々な産業用機械の分野で利用することができる。
101・・・軸部材、102・・・軸受け部材、103・・・ハウジング、104・・・コイル部材、105・・・貫通孔、106・・・溝、201、202・・・配向用の永久磁石、203・・・エジェクタピン、204・・・金型、205・・・キャビティ、301・・・パイプ、302・・・蓋、401・・・支持プレート、402・・・支持基板。

Claims (5)

  1. 磁性粉末と樹脂とからなる単一の成形体であり側面の軸方向にN極とS極が交互に多極磁化された柱状ボンド磁石と、その柱状ボンド磁石を取り囲むコイルを有するコイル部材と、前記柱状ボンド磁石が貫通する受入孔を有し前記柱状ボンド磁石の軸方向への往復運動を支承する軸受け部材と、を備えたシャフト型リニアモータにおいて、
    前記柱状ボンド磁石は、前記軸受け部材との間の摺動抵抗を低減させる潤滑剤が含有されており、
    前記潤滑剤は、前記柱状ボンド磁石の中心部よりも周縁部で濃度が高く、
    前記柱状ボンド磁石の側面が前記軸受け部材の受入孔の内周面に当接されていることを特徴とするシャフト型リニアモータ。
  2. 前記軸受け部材の受入孔の内周面には、溝が所定の間隔を空けて繰り返し設けられている請求項1に記載のシャフト型リニアモータ。
  3. 前記潤滑剤がステアリン酸またはその金属塩である請求項1に記載のシャフト型リニアモータ。
  4. 前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛である請求項3に記載のシャフト型リニアモータ。
  5. 前記磁性粉末が、異方性の希土類−鉄−窒素系合金粉末である請求項1から5のいずれか一項に記載のシャフト型リニアモータ。
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