JP2002343661A - 筒状ボンド磁石及びコアレスモータ - Google Patents

筒状ボンド磁石及びコアレスモータ

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JP2002343661A
JP2002343661A JP2001150088A JP2001150088A JP2002343661A JP 2002343661 A JP2002343661 A JP 2002343661A JP 2001150088 A JP2001150088 A JP 2001150088A JP 2001150088 A JP2001150088 A JP 2001150088A JP 2002343661 A JP2002343661 A JP 2002343661A
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bonded magnet
magnet
cylindrical bonded
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JP2001150088A
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Shuji Matsumura
周治 松村
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I & P Kk
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I & P Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極配向した筒状ボンド磁石であ
って、筒状ボンド磁石の配向方向とウェルドラインの形
成方向とが一致せず、ウェルドラインによる悪影響を受
けにくい磁気特性に優れた筒状ボンド磁石を提供する。
極配向した筒状ボンド磁石であって、筒状ボンド磁石の
配向方向と着磁方向とを容易に一致させることができ、
磁気特性及びコストパフォーンマンスの良い筒状ボンド
磁石及びそれを用いたコアレスモータを提供する。 【解決手段】 異方性希土類系磁性粉体と、熱可
塑性樹脂とを含む混合物を円筒状のキャビティ内に射出
成形して成る筒状射出成形体の断面直径方向に前記異方
性希土類系磁性粉体が配向した筒状ボンド磁石である。
前記筒状ボンド磁石の端面における中心点を通る直線上
であって、前記異方性希土類系磁性粉体の配向方向に対
し直角方向の位置に、ゲート部を備え、ゲート部には凹
状の窪み又は凸状の突起が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状ボンド磁石及
びコアレスモータに関し、さらに詳しくは、異方性希土
類系磁性粉体が断面直径方向に配向しており、前記配向
方向との関係において、磁気特性に悪影響を及ぼさない
位置にゲート部が設けられ、さらに、このゲート部に配
向方向の目印となる突起又は窪みが設けられた磁気特性
に優れ、コストパフォーマンスの良い筒状ボンド磁石及
びそれを用いたコアレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】高い磁気特性が要求される小型のモータ
用の永久磁石として、Nd−Fe−B系焼結磁石、Sm
−Co系焼結磁石等の希土類系焼結磁石が知られてい
る。しかし、希土類系焼結磁石は、10,000G(1
T)以上の高い残留磁束密度(Br)を有する反面、寸
法精度が低いという欠点を有する。特に直径5mm以下
の小型モータにおいては磁石外径を3mm以下とする必
要があるので、寸法精度を確保するために焼結後の切削
加工が必要であった。また、希土類系焼結磁石は錆びや
すいので、防錆のためのニッケルめっき加工が必要であ
り加工コストがかかっていた。さらに、モータ径が小さ
くなる程、希土類系焼結磁石に対するめっき厚みが増加
し、磁石の見かけ有効磁束が減少するという問題があ
る。さらに、Sm−Co系焼結磁石の場合は、高価なC
oを使用するので、製造コストが高いという問題もあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、寸法精度が高
く、前記加工コストが少ない永久磁石として射出成形ボ
ンド磁石がある。中でも、異方性希土類系磁性粉体を用
いて、円筒状の射出成形ボンド磁石の直径方向に配向さ
せた極配向ボンド磁石は、磁束漏れが少なく、磁気特性
に優れるので、小型モータ用の永久磁石としての利用が
期待される。しかし、射出成形により、円筒状のボンド
磁石を形成する場合、ゲートから注入された成形材料が
キャビティの内周面を流れて、ゲートに対してコアを挟
んで180°反対側の位置で合流し、この合流点である
断面半径方向位置にウェルドラインが形成される。射出
成形ボンド磁石におけるウェルドライン部分は、成形材
料のバインダー成分濃度が高く、磁場を与えても異方性
希土類磁性粉体が配向しにくい部分であり、着磁後の磁
気特性が劣る欠陥部分となる。特に前記極配向ボンド磁
石においては、異方性希土類系磁性粉体の着磁方向と前
記ウェルドラインが形成される断面半径方向とが一致す
る場合、最も悪影響を受け、期待する磁気特性が得られ
ないことになる。したがって、射出成形と同時に異方性
希土類系磁性粉体の配向処理を行う場合には、射出成形
に伴うウェルドラインの形成方向と、極配向ボンド磁石
の配向方向が一致せず、ウェルドラインの悪影響を受け
にくい位置にゲートを設置する必要がある。また、極配
向ボンド磁石は、配向処理後に、配向方向と同方向に着
磁を行うことにより残留磁束密度等の磁気特性を高める
ことができるが、円筒形に加工された極配向ボンド磁石
は、どの方向に配向させたかを示す目印となるものがな
く、配向させた方向と同じ方向に着磁するのが困難であ
る。さらに、射出成形の後で配向処理を行う場合には、
ウェルドラインと配向方向を一致させないために極配向
ボンド磁石のゲート設置位置を知る必要がある。また、
極配向ボンド磁石は、配向処理により、弱く磁化するの
で、磁石同士が互いにくっつきハンドリングが悪くなる
場合がある。このため、着磁前に一旦脱磁処理する場合
がある。この脱磁処理においても、射出成形ボンド磁石
の位置決めが困難であるという問題があった。
【0004】そこで、本発明は、極配向した筒状ボンド
磁石であって、筒状ボンド磁石の配向方向とウェルドラ
インの形成方向とが一致せず、ウェルドラインによる悪
影響を受けにくい磁気特性に優れた筒状ボンド磁石を提
供することを目的とする。また、本発明は、極配向した
筒状ボンド磁石であって、脱磁処理、及び着磁処理にお
ける筒状ボンド磁石の配向方向と着磁方向とを容易に一
致させることができ、磁気特性及びコストパフォーンマ
ンスの良い筒状ボンド磁石及びそれを用いたコアレスモ
ータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段は、(1)異方性希土類系磁性粉体と、熱可塑性
樹脂とを含む混合物を円筒状のキャビティ内に射出成形
して成る筒状射出成形体の断面直径方向に前記異方性希
土類系磁性粉体が配向した筒状ボンド磁石であって、前
記筒状ボンド磁石の端面における中心点を通る直線上で
あって、前記異方性希土類系磁性粉体の配向方向に対し
直角方向の位置に、ゲート部を少なくとも一つ備えるこ
とを特徴とする筒状ボンド磁石、または、(2)筒状ボ
ンド磁石の端面であって、前記ゲート部に、凹状の窪み
又は凸状の突起を有することを特徴とする(1)に記載
の筒状ボンド磁石、または、(3)前記凹状の窪み又は
凸状の突起が形成された筒状ボンド磁石の端面とは反対
の端面に、前記凹状の窪み又は凸状の突起と嵌合可能な
凸状の突起又は凹状の窪みを設けたことを特徴とする
(2)に記載の筒状ボンド磁石、または、(4)前記筒
状ボンド磁石が、少なくとも、残留磁束密度7000
G、保持力8000Oe以上であることを特徴とする
(1)〜(3)のいずれか一つに記載の筒状ボンド磁
石、または、(5)前記異方性希土類系磁性粉体が異方
性Sm−Fe−N系磁性粉体であることを特徴とする
(1)〜(4)のいずれか一つに記載の筒状ボンド磁
石、または、(6)前記筒状ボンド磁石の外径が大きく
とも3mmであり、密度が少なくとも4×10kg/
であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか
一つに記載の筒状ボンド磁石、または、(7)射出成形
時において、前記異方性希土類系磁性粉体を配向させる
配向用磁石を、前記円筒状キャビティの軸を挟んで、そ
の両側にそれぞれ備え、異方性希土類系磁性粉体と熱可
塑性樹脂とを含む混合物を磁場中において、円筒状のキ
ャビティ内に射出成形してなることを特徴とする(1)
〜(6)のいずれか一つに記載の筒状ボンド磁石、ま
た、(8)前記配向用磁石が先細り形状を有し、配向用
磁石の先細り面が前記円筒状キャビティに向けて備えら
れることを特徴とする(7)に記載の筒状ボンド磁石、
また、(9)前記円筒状キャビティ内には、コアピンが
備えられており、前記配向用磁石の先細り面の厚みが、
小さくとも前記コアピンの外径の1/3であり、大きく
とも前記円筒状キャビティの内径の2倍であり、前記配
向用磁石の先細り角が1°〜60°であることを特徴と
する(8)に記載の筒状ボンド磁石、また(10)前記
配向用磁石の先細り面と前記キャビティの内壁との間隔
が大きくとも0.5mmであることを特徴とする(7)
〜(9)のいずれか一つに記載の筒状ボンド磁石、ま
た、(11)前記配向用磁石の磁場の強さが少なくとも
500Oeであることを特徴とする(7)〜(10)の
いずれか一つに記載の筒状ボンド磁石、また、(12)
最大表面磁束が少なくとも1800Gであることを特徴
とする(1)〜(11)のいずれか一つに記載の筒状ボ
ンド磁石、また、(13)前記(1)〜(12)のいず
れか一つに記載の筒状ボンド磁石を備えることを特徴と
するコアレスモータ、また、(14)前記筒状ボンド磁
石とモータにおけるコイルとの間隔が大きくとも0.2
mmであることを特徴とする(13)に記載のコアレス
モータである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の筒状ボンド磁石は、異方
性希土類系磁性粉体と、熱可塑性樹脂とを含む混合物を
円筒状のキャビティ内に射出成形して成る筒状射出成形
体の断面直径方向に前記異方性希土類系磁性粉体が配向
した極配向ボンド磁石である。前記混合物の円筒状のキ
ャビティへの注入路となるゲートが、前記異方性希土類
系磁性粉体の配向方向に対し直角方向の直線であって、
前記筒状のキャビティの断面中心点を通る直線上に設置
されている。前記筒状ボンド磁石の端面であって、前記
ゲート設置位置には、脱磁又は着磁の際における磁石の
配向方向を示す目印となる凹状の窪み又は凸状の突起を
備えている。
【0007】前記異方性希土類系磁性粉体は、異方性の
磁性粉を主構成要素としてなるものであり、具体的に
は、イットリウム又はランタノイド系希土類金属と遷移
金属TMとからなる合金粉末であり、Sm−Co系、N
d−Fe−B系、Sm−Fe−N系、及びSm−Fe−
Ti系等の希土類系磁性粉体を挙げることができる。ま
たこれらの硬磁性材料とα−Fe等の軟磁性材料とのナ
ノ複合材料を挙げることができる。さらに、これらを単
独又は2種類以上を使用することもできる。また、これ
らの希土類系磁性粉体と、Ba、Sr系フェライト、L
a−Co系フェライト等の酸化物系磁性材料とでハイブ
リット化した材料を挙げることもできる。
【0008】この中でも、特にSm−Fe−N系希土類
系磁性粉体が特に好ましい。Sm−Fe−N系希土類系
磁性粉体は、Smを主とする希土類元素と、Feを主と
する遷移金属元素と、Nを主とする格子間元素とを基本
成分とするSm−Fe−N系合金粉末である。Sm−F
e−N系希土類系磁性粉体は、熱可塑性樹脂との複合体
を形成したときに最も磁気特性に優れている。また、合
金に含まれる窒素の影響により錆びにくく、防錆のため
の塗装やメッキ等の処理が不要であるという利点も有
る。さらに、高価なコバルト元素を含まないので、他の
希土類磁性体と比較して製造コストが低いという利点も
有る。
【0009】Sm−Fe−N系合金は、次の一般式で示
すことができる。
【化1】 ここで、Rは、希土類元素の群より選ばれる少なくとも
一種であり、Tは、Fe、又はNiであり、Nは窒素元
素であり、Aは、Be、Mg、Sr、Baの中から選ば
れるアルカリ土類金属の少なくとも一種であり、3<x
<30、5<y<15、0≦z<0.3である。代表的
なものとしては、SmFe17合金を窒化して作製し
たSmFe17が挙げられる。
【0010】Sm−Fe−N系希土類磁性粉体の平均粒
径は、特に限定されないが、0.5〜5μm程度が好ま
しい。
【0011】前記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリ
カーボネート等のポリエステル、ポリアセタール及びポ
リフェニレンエーテル等のポリエーテル、熱可塑性ポリ
イミド及び芳香族ポリエステル系樹脂等の液晶ポリマ
ー、ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、変性
ポリオレフィン、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、並び
にポリエステル系熱可塑性エラストマー及びポリアミド
系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーを挙
げることができる。これらは1種単独でも、2種以上を
混合して用いてもよい。
【0012】Sm−Fe−N系希土類磁性粉体と熱可塑
性樹脂との混合比率は、重量比で、Sm−Fe−N系希
土類磁性粉体10〜98%、熱可塑性樹脂90〜2%で
あることが好ましく、中でもSm−Fe−N系希土類磁
性粉体85〜97%、熱可塑性樹脂15〜3%であるこ
とが好ましい。磁性粉体が上限値より多くなると、流動
性が悪化して射出成形が困難になり、加工性、寸法精度
が低下するので好ましくない。また磁性粉体が下限値よ
り少なくなると、ボンド磁石の磁気特性が低下するので
好ましくない。
【0013】本発明の筒状ボンド磁石は少なくとも4×
10kg/mの密度を有するものであることが好ま
しい。この密度以上とすることにより高い磁気特性を得
ることができる。
【0014】本発明の筒状ボンド磁石は熱可塑性樹脂以
外に、例えば、Sm−Fe−N系希土類磁性粉体の酸化
を防止するための酸化防止剤、及び混練時、成形時の流
動性を高める潤滑剤を添加することができる。酸化剤と
しては、トコフェロール、アミン系化合物、アミノ酸系
化合物、ニトロカルボン酸類、ヒドラジン化合物、硫化
物等のFe成分に対しキレート化合物を形成するキレー
ト化剤が好適に使用される。潤滑剤としては、ステアリ
ン酸及びその金属塩、脂肪酸、シリコーンオイル、各種
ワックス、グラファイト、二硫化モリブデン等が挙げら
れる。
【0015】熱可塑性樹脂とSm−Fe−N系希土類磁
性粉体との混練は、熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で
混練機により行われる。混練は、200〜300℃の温
度で行うのが好ましい。混練時間は、1〜30分程度が
好ましい。混練は大気中で行ってもよいが、酸化を防止
するために真空中又は減圧下、あるいはアルゴンガス又
は窒素ガス雰囲気中で行ってもよい。
【0016】熱可塑性樹脂とSm−Fe−N系希土類磁
性粉体との混合物は、射出成形により筒状に成形され
る。ここで、筒状には、中空の円筒状の他、中実の円柱
状も含まれるものとする。射出成形法は、他の圧縮成
形、押出成形等に比べて形状に対する自由度が高く、寸
法精度が高いという利点を有する。射出成形される筒状
ボンド磁石の形状は、円柱状であってもよいし、円筒状
でもよいが、小型のコアレスモータに使用する場合は、
円筒状がより好ましい。
【0017】本発明の筒状ボンド磁石は、断面直径方向
に異方性希土類磁性粉体が配向した極配向磁石であるの
で、等方性のボンド磁石に比べて、磁気特性が優れる
他、モータに装着した場合の磁束の漏れが少ないという
利点を有する。
【0018】筒状ボンド磁石の配向処理は、磁場中にお
いて射出成形することにより、射出成形時に配向処理す
る方法と、射出成形後に筒状ボンド磁石に磁場を与える
ことにより、配向処理する方法とがある。射出成形時に
配向処理する方が、熱可塑性樹脂と異方性希土類磁性粉
体との混合物が流動性を有する間に、異方性希土類磁性
粉体を磁場方向に配向させることができるので、射出成
形後に配向させる場合よりも、配向の度合が高く、磁気
特性に優れる。
【0019】射出成形時における筒状ボンド磁石の断面
直径方向への配向処理は、異方性希土類磁性粉体を配向
させる配向用磁石を、射出成形用の円筒状キャビティの
軸を挟んで、その両側にそれぞれ備えた射出成形装置を
用い、磁場内において射出成形することにより行われ
る。使用する配向用磁石は、永久磁石でも電磁石のいず
れであってもよい。
【0020】例えば、図1に示すような永久磁石からな
る配向用磁石あるいは電磁石用ヨークで金型を両側から
挟み込む形で設置して行う。図1は、本発明における筒
状ボンド磁石の射出成形装置の一例を示す断面図であ
る。円筒状のボンド磁石を成形する金型1は、断面円形
のキャビティ2を有する。キャビティ2内には、強磁性
体のコアピン3が挿入され、キャビティ2とコアピン3
とで形成される内部空間によって筒状のボンド磁石が成
形される。金型1の上下に配向用磁石4,4’が設けら
れ、残りの部分は非磁性体5で覆われている。配向用磁
石4、4’の金型に向かう先端面4a、4a’部分がそ
れぞれS極、N極であり、図1の場合、下から上に向か
って垂直方向に磁束が発生する。配向用磁石4、4’に
より、金型1における断面円形のキャビティの直径方向
に配向磁場が与えられる。このため、断面直径方向に前
記異方性希土類系磁性粉体が配向する極配向ボンド磁石
が形成される。
【0021】本発明において用いられる配向用磁石は、
配向磁場の強さが4×10A/m(500Oe)以
上、好ましくは、800〜9000Oeであればよく、
比較的低磁場で配向させることができ、永久磁石を配向
用磁石として採用することができる。また、使用する配
向用磁石は、少なくとも1.6×10J/m(20
MGOe)以上の最大エネルギー積(BHmax)を有
するものが好ましく、その例として希土類系焼結磁石を
挙げることができる。射出成形時に金型温度が高温にな
るので、温度特性の良いSmCo系焼結磁石を用いるこ
とがより好ましい。
【0022】本発明における配向用磁石の形状は、特に
制限はないが、図1、図2に示すように先端が先細りで
あることが好ましい。先端を先細りとすることにより、
磁束が先端面4a,4a’部分に集中し、より高い磁束
密度をキャビティ2内の射出成形体に与えることができ
る。また、配向用磁石の後端面4bを幅広とすることに
より、一定以上の磁束数を確保することができる。図2
に示すようにコアピン3の外径をD、金型1における
キャビティ2の内径をD、配向用磁石4の先端面4a
の厚みをL、配向用磁石4の幅をA、配向用磁石4の先
細りの傾斜角をθとすると、L=1/3D〜2D
θ=1°〜60°、L:A=1:1〜100の範囲にあ
ることが好ましい。特に傾斜角が°30〜60°の範囲
にあることが好ましい。尚、ここで傾斜角θは、配向用
磁石4の台形断面において、先端面4aと斜辺とが交わ
る点から後端面4bに向う垂線と、斜辺とが交わる角度
である。Lが1/3Dよりも小さくなると、配向用磁
石4により発生した磁束が金型1の中心近くに集中し、
得られたボンド磁石の最大表面磁束密度は大きくなる
が、トータル磁束量が少なくなるので好ましくない。ま
た、Lが2Dよりも大きくなると、配向用磁石4によ
り発生した磁束が分散し、配向磁場が乱れるため、ボン
ド磁石の最大表面磁束密度が小さくなるので好ましくな
い。
【0023】また、配向用磁石4はなるべくキャビティ
の内壁2に近づけることが好ましい。従って、前記極配
向磁石の先端面4aと金型1におけるキャビティの内壁
2との間隔Wは、大きくとも0.5mmであることが好
ましい。
【0024】本発明において、成形材料を円筒状のキャ
ビティへ注入するための注入路となるゲートが、異方性
希土類系磁性粉体の配向方向に対して直角方向の直線で
あって、前記キャビティの断面中心点を通る直線上に少
なくとも設置される。具体的には、図2におけるゲート
位置9の位置である。ここで、ゲートは金型1に設置さ
れるが、射出成形後、このゲートから切り離されたボン
ド磁石の端面部分をゲート部という。この異方性希土類
系磁性粉体の配向方向に対して直角方向の直線であっ
て、前記キャビティの断面中心点を通る直線上は、ボン
ド磁石の磁気特性への影響が少ない部分にあたる。この
位置にゲートを設けた場合、ウエルドラインもコアピン
を挟んで180°反対の前記直線上に形成されるので、
筒状ボンド磁石の磁気特性に悪影響を与えるウエルドラ
インが、磁性ボンド磁石の磁気特性への影響が少ない部
分に設けられることとなる。
【0025】前記ゲート部には、凹状の窪み又は凸状の
突起が形成される。ゲートが、前記異方性希土類系磁性
粉体の配向方向に対し直角方向に設けられているので、
ゲート部に設けられた前記凹状の窪み又は凸状の突起
は、着磁の際における磁石の配向方向を示す目印として
作用する。また直角方向に目印となる前記凹状の窪み又
は凸状の突起が設けられるので、異方性希土類系磁性粉
体の配向方向を容易に知ることができる。
【0026】図3に筒状ボンド磁石の端面におけるゲー
ト部に凹状の窪みを形成する方法の一例を示す。射出成
形時において、前記キャビティ2を形成する金型1の端
面及びコアピン3との端面と接し、キャビティ2とコア
ピン3とで形成される内部空間を覆蓋するようにゲート
金型7が当接される。このとき、キャビティ2に接する
ゲート金型7の一部がキャビティ2内に向かって突出し
て設けられる。この突出部8によって成形材料が注入さ
れなかった部分が射出成形後のボンド磁石の端面におけ
る凹状の窪みとなる。突出部8部分を開口するゲート6
が設けられ、突出部8を通じてゲート6とキャビティ2
の内部空間とが連通される。混練機によって混練された
熱可塑性樹脂と異方性希土類磁性粉体との混合物は、ゲ
ート6を通ってキャビティ2の内部空間に注入される。
射出成形品が硬化した後、金型1と、ゲート金型7とを
切り離すことにより、射出成形品が取り出されると共
に、射出成形品からゲート内の成形物が切り離され、ゲ
ートを切り離した部分であるゲート部に、凹状の窪みが
形成される。前記ゲート設置位置に凸状の突起を設ける
場合は、例えば、上記の場合と反対に、ゲート金型7の
一部をキャビティ2の外側に凹ませる。この場合、この
凹み部分に注入された成形材料が射出成形後のボンド磁
石の端面における凸状の突起となる。
【0027】凹状の窪み又は凸状の突起は、前記ゲート
が複数ある場合には複数のゲート部にそれぞれ凹状の窪
み又は凸状の突起を設けることもできるし、ゲート部以
外の筒状ボンド磁石端面に、凹状の窪み又は凸状の突起
を設けることもできる。例えば、筒状ボンド磁石をロー
タとして使用する場合には、凹状の窪みを端面の一箇所
のみに設けた場合、バランスが悪く、回転ムラが生じる
おそれもあるので、端面のゲート部に設けた凹状の窪み
と対称的な位置に別の凹状の窪みを設ける。また、この
場合、別の凹状の窪みはゲート部以外に設けるのが好ま
しい。ゲート部を対称となる2箇所の位置に設置すると
ウェルドラインが配向方向と一致する方向に発生するこ
ととなるので好ましくない。
【0028】本発明の筒状ボンド磁石に設けられる凸状
の突起、又は凹状の窪みの形状、深さ、大きさはについ
て制限はなく、成形されるボンド磁石の大きさ等に応じ
て適宜変更することが可能である。
【0029】さらに、ゲート設置位置に凹状の窪み又は
凸状の突起が形成された筒状ボンド磁石の端面とは反対
の端面に、前記凹状の窪み又は凸状の突起と嵌合可能な
凸状の突起又は凹状の窪みを設けることもできる。この
ように筒状ボンド磁石の両端面に嵌合可能な凸状の突起
又は凹状の窪みをそれぞれ設けることにより、ボンド磁
石同士を嵌合させて軸方向に積み重ねることができる。
特に脱磁した筒状ボンド磁石に振動を与えることで、互
いに嵌合させ、積み重ねることができ、その後のモータ
への取り付け等のハンドリングが非常に容易となる。
【0030】射出成形時に配向処理された筒状ボンド磁
石は、配向すると同時に、弱く磁化されるので、一旦脱
磁処理する場合がある。磁性を帯びたままであると、筒
状ボンド磁石同士が磁力によりくっついてしまい、モー
タへの組み込みの際の作業性等が悪くなるからである。
この脱磁処理は、ボンド磁石の配向方向と反対方向の磁
場を与えることにより行われる。このため、ボンド磁石
の配向位置に合わせて、位置決めを行い脱磁する必要が
ある。本発明の筒状ボンド磁石は磁石の配向方向の目印
となる窪み又は突起を有するので、脱磁の際における磁
石の位置決めも容易に行うことができる。
【0031】射出時に配向させた筒状ボンド磁石、射出
後に配向させた筒状ボンド磁石、及び配向後一旦脱磁し
た筒状ボンド磁石は、配向方向と同じ方向に配向処理時
よりも強磁界において着磁処理される。着磁処理に使用
する磁石は、主に電磁石が用いられる。この着磁処理
は、筒状ボンド磁石をモータに組み込んでから行っても
よいし、筒状ボンド磁石のみを着磁しても良い。この着
磁処理を磁石の配向と同じ方向で行うことにより、ボン
ド磁石中の磁性粉体の配向性良く着磁することができ、
高い磁気特性を得ることが可能となる。ゲート部におけ
る凸状の突起又は凹状の窪みは、人間が目視によって観
察することもできるが、機械によって窪みの有無、位置
を判別させることもできるので、凸状の突起又は凹状の
窪みを設けることにより、着磁の際の配向方向と着磁方
向とを正確に一致させることができる。
【0032】射出成形と同時に配向処理を行い、さらに
ボンド磁石端面に設けられた目印となる突起又は窪みを
利用して、配向方向と同方向に着磁することにより、残
留磁束密度(Br)0.7T(7000G)以上、保持
力(iHc)6.4×10A/m(8000Oe)以
上の極配向ボンド磁石を得ることができる。
【0033】本発明のボンド磁石は、小型のモータ、特
に5mm以下のコアレスモータに使用することができ
る。例えば、携帯電話やページャ等の小型の電子機器に
用いられる小型のモータへの使用に適する。
【0034】モータに組み込んだ時の筒状ボンド磁石と
モータにおけるコイルとのギャップはできるだけ小さい
ことが望ましく、特に、0.2mmよりも小さいことが
望ましい。このギャップを小さくすることにより、磁束
密度が向上し、モータ特性がより高められるためであ
る。本発明の筒状ボンド磁石は、射出成形により成形さ
れ、高い寸法精度で成形されるので、このギャップを小
さくすることが可能である。
【0035】
【実施例】以下、本発明の一実施例を用いて説明する。 参考試験1 Nd−Fe−B系焼結磁石、Sm−Co系焼結磁石及び
Sm−Fe−N系異方性射出成形磁石について、外径3
mmの試験片を作製し、定格電圧1.2Vにおけるモー
タ回転数nを測定した。尚、焼結磁石については、防錆
のためにそれぞれ30μmのめっきをした。モータ回転
数nを測定した上記各磁石の残留磁束密度Br(カタロ
グ値、外径10mm、肉厚7mmの試験片を、BHトレ
ーサーを用いて測定)とモータ回転数nとの関係を図4
に示した。
【0036】この結果、残留磁束密度Br0.2〜0.
7T(2000〜7000G)の範囲の磁石について
は、残留磁束密度とモータ回転数とは直線的に増加する
関係にあるが、0.7T(7000G)を超えると、モ
ータ回転数が直線的に増加するという予測に反して、そ
の傾きがねてきて、残留磁束密度を大きくしてもモータ
回転数がほとんど増加しなくなることが分かる。残留磁
束密度0.7T(7000G)より大きい磁石において
モータ特性が増加しなくなる理由としては、モータ構造
上に起因する磁束飽和、磁石の漏洩磁束の発生、及び焼
結磁石に30μmのめっき層を設けたことによる減磁等
の複合的要因が考えられる。この結果から、外径3mm
以下の小型磁石が用いられる小型モータにおいては、残
留磁束密度0.7T以上を達成できれば、残留磁束密度
1以上の高磁束密度を有する焼結系磁石とほぼ同様のモ
ータ特性を得ることができるようになると思われる。
【0037】実施例1 平均粒子径2.5μmのSm−Fe−N系希土類磁性粉
体(日亜化学(株)製A12)91重量%、熱可塑性樹
脂として(12−ナイロン)9重量%を200℃で混練
して混合物を得た。この混合物を図1に示す射出成形機
にて射出成形と同時に配向処理を行い、配向方向と直角
方向の位置に凹状の窪みを有する外径3mmの射出成形
品を得た。尚、この射出成形機は、配向方向に対し直角
方向の直線であって、前記筒状のキャビティの断面中心
点を通る直線上にゲートが設けられている。続いて、前
記凹状の窪みを目印にして配向処理方向と同じ方向で着
磁を行い、筒状ボンド磁石を得た。同様にして、外径
1、1.5、2、2.5、3.5,4mmの筒状ボンド
磁石を得た後、それぞれ最大表面磁束を測定した。射出
成形と同時に行う配向処理は、配向用磁石として、Sm
−Co系焼結磁石を用いた。着磁は、配向用磁石として
巻線2mm×5mmの角型コイルを360ターン巻回し
た電磁石を用い、100V、40A、6秒間着磁を行っ
た。最大表面磁束は、NDK6700マグネットアナラ
イザーを用いて測定した。結果を図5に示す。尚、比較
例1として、住友特殊金属(株)製Nd−Fe−B系焼
結磁石 NEOMAX−35H(めっき厚み 30μ
m)についても同様に同径の磁石を作製し、最大表面磁
束を測定し、図5に示した。
【0038】実施例2(マグネット評価試験) 実施例1で得た外径3mm、長さ6mmの磁石を図6に
示すコアレスモータに永久磁石として組み込んだ後、定
格電圧1.2Vにおける平均電流値、平均モータ回転
数、平均起動電圧について測定した。さらに前記比較例
1、及び比較例2としてSm−Co系焼結磁石について
同様にマグネット評価を行った。結果を表1に示す。
【表1】
【0039】図6に示す外径1〜4mmの磁石における
最大表面磁束密度の測定結果から、磁石の外径が3mm
より小さくなるに従い、本発明のボンド磁石は、焼結系
磁石よりも高い最大表面磁束を示し、焼結系磁石よりも
高い磁気特性を示すことが確認された。
【0040】また、表1に示すマグネットの評価試験よ
り、本発明の射出成形ボンド磁石は、焼結系磁石と同等
のモータ特性を有することが確認された。
【0041】さらに、ボンド磁石の端面に凹状の窪みを
設けたことによる磁気特性への影響を調べるため、窪み
を設けて目印に従って位置決めをして再着磁した場合
と、窪みを設けない場合で位置決めを行わずに再着磁し
た場合の最大表面磁束を測定した。その結果、窪みを設
けないで再着磁した場合0.19Tであったのが、窪み
を設けて位置決めを行い再着磁した場合0.22Tと最
大表面磁束が向上することが確認された。
【発明の効果】本発明の筒状ボンド磁石は、筒状ボンド
磁石の端面における中心点を通る直線上であって、前記
異方性希土類系磁性粉体の配向方向に対し直角方向の位
置に、ゲート部が設けられており、筒状ボンド磁石の配
向方向とウェルドラインの形成方向とが一致せず、ウェ
ルドラインによる悪影響を受けにくい磁気特性に優れた
筒状ボンド磁石を提供することができた。またゲート部
に凹状の窪み又は凸状の突起が設けられているので、着
磁後の脱磁処理、及び再着磁処理における筒状ボンド磁
石の位置決めが容易であり、特に、射出成形時における
着磁と同じ配向で再着磁処理をすることが容易となっ
た。また、本発明の筒状ボンド磁石は、射出成形により
成形されるので、寸法精度が高く成形後の加工処理が不
要である。また、本発明の筒状ボンド磁石は、異方性S
m−Fe−N系磁性粉体を主成分とするので錆びにく
く、防錆処理が不要である。また、本発明の筒状ボンド
磁石及びそれを用いたコアレスモータは、磁気特性に優
れ、コストパフォーマンスが従来の焼結系磁石に比べて
良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明における筒状ボンド磁石を射
出成形する射出成形機の断面図である。
【図2】 図2は、図1の略図である。
【図3】 図3は、図1の射出成形機のゲート部分を示
す図1のc−c’断面図である。
【図4】 図4は、磁石の残留磁束密度と定格電圧にお
けるモータの回転数との関係を示す参考図である。
【図5】 図5は、本発明の筒状ボンド磁石と、比較例
の焼結磁石の表面磁束密度との比較図である。
【図6】 図6は、本発明の筒状ボンド磁石を備えたコ
アレスモータの構成部品の展開図である。
【符号の説明】
1 金型 2 キャビティ 3 コアピン 4、4’ 配向用磁石 4a、4a’ 先端面 4b 後端面 5 非磁性体 6 ゲート 7 ゲート金型 8 突出部 10 モータフランジ 11 モータハウジング 12 希土類マグネット 13 ムービングコイル 14 整流子 15 貴金属ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 15/03 H02K 15/03 C 23/58 23/58 Z Fターム(参考) 4K018 AA11 AA27 CA04 CA15 KA46 5E062 CC02 CD04 CE02 CF02 5H622 AA03 CA01 CA07 DD02 DD04 QA04 5H623 AA05 AA07 GG12 GG18 HH06 HH10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性希土類系磁性粉体と、熱可塑性樹
    脂とを含む混合物を円筒状のキャビティ内に射出成形し
    て成る筒状射出成形体の断面直径方向に前記異方性希土
    類系磁性粉体が配向した筒状ボンド磁石であって、前記
    筒状ボンド磁石の端面における中心点を通る直線上であ
    って、前記異方性希土類系磁性粉体の配向方向に対し直
    角方向の位置に、ゲート部を少なくとも一つ備えること
    を特徴とする筒状ボンド磁石。
  2. 【請求項2】 筒状ボンド磁石の端面であって、前記ゲ
    ート部に、凹状の窪み又は凸状の突起を有することを特
    徴とする請求項1に記載の筒状ボンド磁石。
  3. 【請求項3】 前記凹状の窪み又は凸状の突起が形成さ
    れた筒状ボンド磁石の端面とは反対の端面に、前記凹状
    の窪み又は凸状の突起と嵌合可能な凸状の突起又は凹状
    の窪みを設けたことを特徴とする請求項2に記載の筒状
    ボンド磁石。
  4. 【請求項4】 前記筒状ボンド磁石が、少なくとも、残
    留磁束密度7000G、保持力8000Oe以上である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    筒状ボンド磁石。
  5. 【請求項5】 前記異方性希土類系磁性粉体が異方性S
    m−Fe−N系磁性粉体であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一項に記載の筒状ボンド磁石。
  6. 【請求項6】 前記筒状ボンド磁石の外径が大きくとも
    3mmであり、密度が少なくとも4×10kg/m
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に
    記載の筒状ボンド磁石。
  7. 【請求項7】 射出成形時において、前記異方性希土類
    系磁性粉体を配向させる配向用磁石を、前記円筒状キャ
    ビティの軸を挟んで、その両側にそれぞれ備え、異方性
    希土類系磁性粉体と熱可塑性樹脂とを含む混合物を磁場
    中において、円筒状のキャビティ内に射出成形してなる
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の
    筒状ボンド磁石。
  8. 【請求項8】 前記配向用磁石が先細り形状を有し、配
    向用磁石の先細り面が前記円筒状キャビティに向けて備
    えられることを特徴とする請求項7に記載の筒状ボンド
    磁石。
  9. 【請求項9】 前記円筒状キャビティ内には、コアピン
    が備えられており、前記配向用磁石の先細り面の厚み
    が、小さくとも前記コアピンの外径の1/3であり、大
    きくとも前記円筒状キャビティの内径の2倍であり、前
    記配向用磁石の先細り角が1°〜60°であることを特
    徴とする請求項8に記載の筒状ボンド磁石。
  10. 【請求項10】 前記配向用磁石の先細り面と前記キャ
    ビティの内壁との間隔が大きくとも0.5mmであるこ
    とを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の筒
    状ボンド磁石。
  11. 【請求項11】 前記配向用磁石の磁場の強さが少なく
    とも500Oeであることを特徴とする請求項7〜10
    のいずれか一項に記載の筒状ボンド磁石。
  12. 【請求項12】 最大表面磁束が少なくとも1800G
    であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項
    に記載の筒状ボンド磁石。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一項に記載
    の筒状ボンド磁石を備えることを特徴とするコアレスモ
    ータ。
  14. 【請求項14】 前記筒状ボンド磁石とモータにおける
    コイルとの間隔が大きくとも0.2mmであることを特
    徴とする請求項13に記載のコアレスモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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