JP2007214393A - リング状の極異方性プラスチック磁石及びモータ用ロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータ外周表面に発生する磁力が高く、かつ低コストのモータ用ロータを提供することを目的とする。
【解決手段】リング状の極異方性プラスチック磁石30において、リング外周面の磁極αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸を形成し、リング内周面βから外部に向けて発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極付近のリング内周面γへ到達し、さらにリング内周面γからリング外周面の隣の磁極δに向けて略円弧状の磁化容易軸を形成する。そして、このリング状の極異方性プラスチック磁石30の内周側に強磁性体20を設置することにより、ロータ外周表面に発生する磁力を増加させ、材料コストの低減を図る。
【選択図】図1

Description

この発明は、高い磁気特性を有するリング状の極異方プラスチック磁石及びそのモータ用ロータに関するものである。
従来、リング状の極異方性磁石は、例えば特許文献1に記載されているように、外部磁界により磁性粉末の結晶方位を揃える(配向させる)ことで、周方向で連続的に変化する磁化容易軸方向が形成されている。リング状の極異方性磁石は、内径側への漏れ磁束がない状態を作ることが磁気特性を高くする方法であると考えられている。このような磁化容易軸方向をもつリング状の磁石は、着磁波形が正弦波であるため、モータ用ロータとして用いる場合には、コギングトルクの低減を図ることができる。
また、例えば特許文献2には、リング状の極異方性プラスチック磁石の磁化容易軸の方向に沿うように磁石内径側の磁極部分を凹形状にしたものが示されている。つまり、磁石の着磁されていない領域(内径側の磁極部分)には極力磁石を配置しないような構成をとり、磁気特性を低下させずに材料コストの低減を図っている。
特開2003−257762号公報 特開平5‐76147号公報
リング状の極異方性プラスチック磁石の磁化容易軸方向は、図19に示すように、キャビティKの外部から矢印M1のような磁界を発生させると共に、キャビティK内へ磁性粉末と樹脂を混合した成形材料を射出し、成形材料の中の磁性粉末を配向することにより形成する。このとき、上記磁化容易軸の方向を形成するため(リング内径側への漏れ磁束をなくすため)には、リング状のキャビティK内周に設けている軸部材A1を非磁性にすることが必要となる。非磁性部材の軸部材A1の磁気抵抗は、キャビティKに充填された磁性粉末と樹脂を混合した成形材料よりも磁気抵抗が高い。
したがって、リング状磁石の肉厚がリング外径寸法に対して10%以下であるような薄肉の極異方性プラスチック磁石を製造する場合には、外部からの磁界は、図20に示すように磁気抵抗の高い軸部材(非磁性部材)A1を避けて、キャビティK内のリング状磁石の内周面で急に周方向を向くような磁気回路M2を構成する。そのため、配向後のリング状磁石の磁化容易軸の方向は、リング状磁石の周方向を向く成分が多くなる。その結果、リング磁石の内径側に強磁性部材(ロータシャフト)を配置しても、磁気抵抗の低い強磁性部材(ロータシャフト)を通る磁界はリング状磁石の漏れ磁束LMのみとなり、リング状磁石の外周表面に発生する磁力はそれほど大きくはならず、磁石の有効利用にかけるという問題がある。なお、図20の製造装置では、磁界発生手段としてリング状の非磁性部材R、磁芯MC、永久磁石PMを備えている。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、従来よりもロータ外周表面に発生する磁力が高く、かつ低コストのモータ用ロータを提供することを目的とする。
この発明に係るリング状の極異方性プラスチック磁石は、リング外周面の磁極からリング内周面に向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、上記リング内周面から外部に向けて発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極付近のリング内周面へ到達し、さらに上記リング内周面からリング外周面の上記隣の磁極に向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、当該リング状の極異方性プラスチック磁石を着磁してモータ用ロータとして使用する場合、リング状の極異方性プラスチック磁石の内周側に強磁性部材を配置することにより、当該磁石のリング外周面の磁極からリング内周面に向けて略円弧状の磁界が発生し、当該リング内周面から強磁性部材に向けて発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極付近のリング内周面へ到達し、さらに上記リング内周面からリング外周面の上記隣の磁極に向けて略円弧状の磁界が形成されるので、径方向の磁力線が増大し、リング状磁石の外周表面に発生する磁力を大幅に増加させることができる。つまり、従来のリング状極異方性プラスチック磁石を用いたロータよりも、ロータ外周表面に発生する磁束が大きくなり、モータの高効率化を実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図であり、図2は図1のモータ用ロータの縦断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態のモータ用ロータは、シャフト10と、シャフト10にPBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート:Polybutylene terephthalate)から成る連結部材15を介して連結されているリング状の強磁性部材(鉄部材)20と、BHmax10MGOeのSm−Fe−N系磁性粉末とナイロン12から成るリング状の極異方性プラスチック磁石30により構成されている。リング状の強磁性部材20とプラスチック磁石30は、樹脂接着剤を介して一体化しており、リング状の強磁性部材20とシャフト10は、樹脂製の連結部材15をインサート成形することにより連結されている。
プラスチック磁石30の外周面には周方向に交互に異なる磁極N、Sが形成されている。そして、プラスチック磁石30の磁化容易軸は図中の実線矢印の方向に揃っており、リング状の強磁性材料20の磁界はプラスチック磁石30から発生した磁力線により図中の点線の方向を向いている。すなわち、プラスチック磁石30のリング外周面の磁極(N極)αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、当該リング内周面βから強磁性体20に向けた発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極(S極)付近のプラスチック磁石30のリング内周面γに結ばれ、さらにプラスチック磁石30のリング内周面γからリング外周面の当該隣の磁極(S極)δに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されている。
シャフト10の寸法は、外径8mm、軸長120mmである。リング状の強磁性材料20の軸長は25mm、内径はφ27mm、外径は44mmである。また、強磁性材料20の外周に装着されているプラスチック磁石30の寸法は、内径が44mm、外径が50mm、軸長が25mmである。
次に、上記モータ用ロータの製造方法について説明する。図3はこの発明の実施の形態1によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置50を示す断面図である。本実施の形態1のプラスチック磁石30は、図3に示す製造装置50のキャビティK内に成形材料を射出成形することにより製造する。本例では、成形材料として、Sm−Fe−N系(希土類)磁性粉末とナイロン12(樹脂)との混合物を使用する。なお、磁性粉末としてNd−Fe−B系の磁性粉末を使用しても良いし、バインダとしてその他の樹脂を使用しても良い。そして、成形材料を注入するキャビティKの外周部には、所定の円弧の曲率半径を有する8つの凹部が円周方向に45度おきに形成されているリング状の非磁性部材51が配置されている。また、キャビティKの内周部には、強磁性体(鉄製等)の軸部材52が配置されている。リング状の非磁性部材51はステンレス鋼製であり、内径は50mm、外周面の円弧状凹部の曲率半径は10mmである。強磁性体の軸部材52は、外径が44mmである。リング状の非磁性部材51と軸部材52とにより形成されるキャビティKの深さは25mmである。
リング状の非磁性部材51の外周部には、成形材料の配向のための磁界発生手段としての8本の磁芯53が円周方向に一定の間隔を置いて放射状に配置されている。これらの磁芯53は、強磁性部材で構成されており、キャビティK側に円弧状凸部を有している。この円弧状凸部の曲率半径は、10mmである。また、隣り合うそれぞれの磁芯53の間には、Brが1.25T、Hcjが約2000kA/mの永久磁石55が配設されており、磁芯53に接する両隣の永久磁石55の磁極は同極となっている。磁芯53がその両隣の永久磁石55のN極同士によってN極に磁化され、その隣の磁芯53が両隣の永久磁石55のS極同士によってS極に磁化されている。そして、磁芯53は円周方向に交互にN極、S極に磁化されるような構成になっている。永久磁石55のN極同士で挟まれている磁芯53の先端面と対向する位置の成形材料の部位はS極に、永久磁石のS極同士で挟まれた磁芯の先端面と対向する位置の成形材料の部位はN極にそれぞれ磁化され、磁芯53と同数の磁極数を有する異方性多極プラスチック磁石が形成される。
ここで、永久磁石55の発生する磁界は、図3に示す磁力線56のように分布しており、キャビティKに注入された成形材料の磁化容易軸は上記磁力線の方向に揃えられる。このとき、キャビティK外周部からの磁界は、リング状のキャビティK内の成形材料を通過し、磁気抵抗の低い強磁性部材(鉄製)の軸部材52を通ってから、再びキャビティK内の成形材料へ戻る経路を取るため、このようにして配向されたリング状の極異方性プラスチック磁石は、周囲に配置された磁芯の数と同じ8極を有し、キャビティ外周からの磁界と同じ方向の磁化容易軸の方向を持つことになる。
その後、リング状の強磁性部材20とシャフト10をインサート成形によりPBT樹脂等の連結部材15で連結する。そして、上記の製造方法で製造したリング状の極異方性プラスチック磁石30と、シャフト10に連結部材15を介して連結されているリング状の強磁性部材20を嵌合させ、接着剤により固定して、モータ用ロータを製作した。上記モータ用ロータを着磁器を用いて着磁し、ロータ外周表面の磁束密度分布を測定した。比較のため、図4に示すモータ用ロータのロータ外周表面の磁束密度分布も測定した。図4のモータ用ロータは、図3の製造装置において強磁性の軸部材52の代わりに非磁性の軸部材を用いてリング状の極異方性プラスチック磁石35を成形し、このプラスチック磁石35の内周に非磁性(ステンレス製)のリング状部材25を接着したものである。また、図4のモータ用ロータと図1のモータ用ロータの寸法は同じである。比較測定結果を下記の表1に示す。図4のモータ用ロータに対して、実施の形態1(図1)のモータ用ロータの磁束密度のピーク値が約20%高くなっていることがわかる。
Figure 2007214393
以上のように、本実施の形態によるリング状の極異方性プラスチック磁石30を着磁してモータ用ロータとして使用した場合、リング状の極異方性プラスチック磁石30の内周側に強磁性部材20を配置することにより、当該磁石30のリング外周面の磁極からリング内周面に向けて略円弧状の磁界が発生し、当該リング内周面から強磁性部材20に向けて発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極付近のリング内周面へ到達し、さらに上記リング内周面からリング外周面の上記隣の磁極に向けて略円弧状の磁界が形成されるので、径方向の磁力線が増大し、当該磁石30の外周表面に発生する磁力を大幅に増加させることができる。つまり、従来のリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたロータよりも、ロータ外周表面に発生する磁束が大きくなり、モータの高効率化を実現できる。
また、モータとして用いた場合のさらなるコギングトルク低減のため、リング状の極異方性プラスチック磁石30を軸方向に2以上に分割し、それらのプラスチック磁石30をが周方向でわずかに角度をずらして軸方向に積み重ねるようにしても良い。さらに、リング状の極異方性プラスチック磁石30の各磁極を軸方向に所定角度スキューさせるように構成しても良い。また、リング状の強磁性部材20の内周側には連結部材15との滑り止めのために、連結部材15が接する部分、すなわち隣り合う磁極間の周方向の中心位置付近に凹部が設けられている。このとき、上記凹部は軸方向につながっていてもよく、連続的に周方向で角度が変化していてもよい。
実施の形態2.
上記実施の形態1のようにプラスチック磁石30の配向時に強磁性体の軸部材52を用いた場合、図1に示すように、リング表面の隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近における内周側の磁性粉末はさほど配向しない。つまり、リング表面の隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近の磁石は、ロータ外周表面の磁束発生にほとんど寄与しないこととなる。本実施の形態では、リング状磁石の隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近の部分を最小肉厚とし、リング状磁石の磁極付近のロータ外周表面の磁束発生に寄与する部分を最大肉厚とするように構成した。
図5はこの発明の実施の形態2によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図であり、図6は図5のモータ用ロータの縦断面図である。
図5及び図6に示すように、本実施の形態のモータ用ロータは、シャフト10と、シャフト10にPBT樹脂等から成る連結部材15を介して連結されているリング状の強磁性部材(鉄部材)21と、BHmax10MGOeのSm−Fe−N系磁性粉末とナイロン12から成るリング状の極異方性プラスチック磁石31により構成されている。リング状の強磁性部材21とプラスチック磁石31は、樹脂接着剤を介して一体化しており、リング状の強磁性部材21とシャフト10は、樹脂製の連結部材15をインサート成形することにより連結されている。
プラスチック磁石31の外周面には周方向に交互に異なる磁極N、Sが形成されている。そして、プラスチック磁石31の磁化容易軸は図中の実線矢印の方向に揃っており、リング状の強磁性材料21の磁界はプラスチック磁石31から発生した磁力線により図中の点線の方向を向いている。すなわち、プラスチック磁石31のリング外周面の磁極(N極)αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、当該リング内周面βから強磁性体21に向けた発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極(S極)付近のプラスチック磁石31のリング内周面γに結ばれ、さらにプラスチック磁石31のリング内周面γからリング外周面の当該隣の磁極(S極)δに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されている。
本実施の形態では、リング状のプラスチック磁石31において、リング表面の磁極付近でのリング肉厚を最大とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小とし、最小肉厚が最大肉厚に対して40%以上となるように、リング内周の周方向に周期的な凹凸形状が形成されている。
シャフト10の寸法は、外径8mm、軸長120mmである。外周面に凹凸形状を有するリング状の強磁性体20の軸長は25mm、内径はφ27mm、最大外径は46mm、最小外径は44mmである。また、リング状のプラスチック磁石31の寸法は、リング外径が50mm、軸長が25mmであり、リング内周の最大内径は46mm、最小内径は44mmである。そして、プラスチック磁石31の磁極の位置で最大内径となり、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近で最小内径となるように、最大外径と最小外径が滑らかな曲線で結ばれている。本実施の形態では、以上のように最大肉厚が3mm、最小肉厚が2mmとなるが、最小肉厚が最大肉厚に対して40%以上未満、すなわち1.2mm未満である場合は成形が困難となるため、最小肉厚は1.2mm以上とすることが好ましい。
次に、上記モータ用ロータの製造方法について説明する。図7はこの発明の実施の形態2によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す断面図である。すなわち、本実施の形態2のプラスチック磁石31は、図7に示す製造装置のキャビティK内に成形材料を射出成形することで製造する。本例では、成形材料として、Sm−Fe−N系(希土類)磁性粉末とナイロン12(樹脂)との混合物を使用する。なお、磁性粉末としてNd−Fe−B系の磁性粉末を使用しても良いし、バインダとしてその他の樹脂を使用しても良い。そして、成形材料を注入するキャビティKの外周部には、所定の円弧の曲率半径を有する8つの凹部が円周方向に45度おきに形成されているリング状の非磁性部材51が配置されている。また、キャビティKの内周部には、強磁性体(鉄製等)の軸部材58が配置されている。リング状の非磁性部材51はステンレス鋼製であり、内径は50mm、外周面の円弧状凹部の曲率半径は10mmである。強磁性体の軸部材58は、その外周面に凹凸形状が形成されており、最大外径が46mm、最小外径が44mmであり、磁極の位置で最小外径となり、隣り合う磁極間の中間位置付近で最大外径となるように構成され、最大外径と最小外径が滑らかな曲線で結ばれている。リング状の非磁性部材51と軸部材58とにより形成されるキャビティKの深さは25mmである。
さらに、リング状の非磁性部材51の周囲には、成形材料の配向のための磁界発生手段として、実施の形態1と同様の構成の永久磁石55と永久磁石55に狭持された磁芯53を備えている。すなわち、リング状の非磁性部材51の外周部には、8本の磁芯53が円周方向に一定の間隔を置いて放射状に配置されている。これらの磁芯53は、強磁性部材で構成されており、キャビティK側に円弧状凸部を有している。この円弧状凸部の曲率半径は、10mmである。また、磁芯53と隣の磁芯53の間には、Brが1.25T、Hcjが約2000kA/mの永久磁石55が配設されており、磁芯53に接する両隣の永久磁石の磁極は同極となっている。磁芯53がその両隣の永久磁石55のN極同士によってN極に磁化され、その隣の磁芯53が両隣の永久磁石55のS極同士によってS極に磁化されている。そして、磁芯53は円周方向に交互にN極、S極に磁化されるような構成になっている。永久磁石55のN極同士で挟まれている磁芯53の先端面と対向する位置の成形材料の部位はS極に、永久磁石のS極同士で挟まれた磁芯の先端面と対向する位置の成形材料の部位はN極にそれぞれ磁化され、磁芯53と同数の磁極数を有する異方性多極プラスチック磁石が形成される。
また、永久磁石55の発生する磁界は、図7に示す磁力線56のように分布しており、キャビティKに注入された成形材料の磁化容易軸は上記磁力線の方向に揃えられる。このとき、キャビティK外周部からの磁界は、リング状のキャビティK内の成形材料を通過し、磁気抵抗の低い強磁性部材の軸部材58を通ってから、再びキャビティK内の成形材料へ戻る経路を取る。このようにして配向されたリング状の極異方性プラスチック磁石31は、周囲に配置された磁芯の数と同じ8極を有し、キャビティ外周からの磁界と同じ方向の磁化容易軸の方向を持つことになる。さらに、リング状の極異方性プラスチック磁石31は、磁極付近でのリング肉厚が最大となり、隣り合う磁極間の中間位置付近でのリング肉厚が最小となるような、リング内周に周期的な凹凸形状を有することとなる。ここで、隣り合う磁極間の中間位置付近のリング肉厚を薄くすることで、成形材料の使用量の削減を図っている。
その後、リング状の強磁性部材21とシャフト10をインサート成形によりPBT樹脂等の連結部材15で連結する。そして、上記の製造方法で製造したリング状の極異方性プラスチック磁石31と、シャフト10に連結部材15を介して連結されているリング状の強磁性部材21を嵌合させ、接着剤により固定して、モータ用ロータを製作した。上記モータ用ロータを着磁器を用いて着磁し、ロータ外周表面の磁束密度分布を測定した。比較のため、図4に示すモータ用ロータと、図1に示す実施の形態1のモータ用ロータのロータ外周表面の磁束密度分布も測定した。図4のモータ用ロータは、図3の製造装置において強磁性の軸部材52の代わりに非磁性の軸部材を用いてリング状の極異方性プラスチック磁石35を成形し、このプラスチック磁石35の内周に非磁性(ステンレス製)のリング状部材25を接着したものである。なお、図1及び図4のモータ用ロータの寸法は図5の寸法と同じである。その比較測定結果を下記の表2に示す。図4のモータ用ロータに対して、実施の形態2(図5)のモータ用ロータの磁束密度のピーク値が約20%高くなっていることがわかる。また、実施の形態1のモータ用ロータに対して実施の形態2のモータ用ロータは、成形材料の使用量が約20%少ないが、ロータの外周表面の磁束密度のピーク値の低下は、2.9%程度と少なく、成形材料の使用量が20%少なくてもほぼ同等の磁気特性が得られることがわかる。
Figure 2007214393
以上のように本実施の形態によれば、リング状の極異方性プラスチック磁石において、磁極付近でのリング肉厚を最大肉厚とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小肉厚とし、上記最小肉厚が上記最大肉厚に対して40%以上となるように、リング内周の周方向に周期的な凹凸形状を形成することにより、リング状の極異方性プラスチック磁石の成形材料の使用量の削減を図ることができる。
特に、極異方性プラスチック磁石の成形材料として、磁気特性に優れたSm−Fe−N系やNd−Fe−B系等の希土類磁性粉末と樹脂の混合物を使用する場合、当該成形材料の使用量を削減することができるので、コスト低減を図ることができる。
さらに、極異方性プラスチック磁石の成形材料の使用量が少なくても、実施の形態1の極異方性プラスチック磁石とほぼ同等の磁気特性が得られる。
また、モータとして用いた場合のさらなるコギングトルク低減のため、リング状の極異方性プラスチック磁石31を軸方向に2以上に分割し、それらのプラスチック磁石31をが周方向でわずかに角度をずらして軸方向に積み重ねるようにしても良い。さらに、リング状の極異方性プラスチック磁石31の各磁極を軸方向に所定角度スキューさせるように構成しても良い。また、リング状の強磁性部材21の内周側には連結部材15との滑り止めのために、連結部材15が接する部分、すなわち隣り合う磁極間の周方向の中心位置付近に凹部が設けられている。このとき、上記凹部は軸方向につながっていてもよく、連続的に周方向で角度が変化していてもよい。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図であり、図9は図8のモータ用ロータの縦断面図である。
図8及び図9に示すように、本実施の形態のモータ用ロータは、シャフト10と、シャフト10に圧入されると共に外周面に周期的な凹凸形状が形成された鋼板を積層して形成される強磁性部材22と、BHmax10MGOeのSm−Fe−N系磁性粉末とナイロン12から成るリング状の極異方性プラスチック磁石32により構成されている。
プラスチック磁石32の外周面には周方向に交互に異なる磁極N、Sが形成されている。そして、プラスチック磁石32の磁化容易軸は図中の実線矢印の方向に揃っており、鋼板を積層した強磁性部材22の磁界はプラスチック磁石32から発生した磁力線により図中の点線の方向を向いている。すなわち、プラスチック磁石32のリング外周面の磁極(N極)αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、当該リング内周面βから強磁性部材22に向けた発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極(S極)付近のプラスチック磁石32のリング内周面γに結ばれ、さらにプラスチック磁石32のリング内周面γからリング外周面の当該隣の磁極(S極)δに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されている。
さらに、リング状のプラスチック磁石32は、リング表面の磁極付近でのリング肉厚を最大とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小となるように、リング内周の周方向に周期的な凹凸形状が形成されている。
次に、上記モータ用ロータの製造方法について説明する。図10はこの発明の実施の形態3によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す横断面図であり、図11は図10のプラスチック磁石の製造装置を示す縦断面図である。本実施の形態3のプラスチック磁石32は、図10及び図11に示すリング状磁石の製造装置のキャビティK内に成形材料を射出成形することで製造する。本例では、成形材料として、Sm−Fe−N系(希土類)磁性粉末とナイロン12(樹脂)との混合物を使用する。なお、磁性粉末としてNd−Fe−B系の磁性粉末を使用しても良いし、バインダとしてその他の樹脂を使用しても良い。そして、成形材料を注入するキャビティKの外周部には、所定の円弧の曲率半径を有する8つの凹部が円周方向に45度おきに形成されているリング状の非磁性部材51が配置されている。
リング状の非磁性部材51の周囲には、成形材料の配向のための磁界発生手段として、実施の形態1と同様の構成の永久磁石55と永久磁石55に狭持された磁芯53を備えている。外周面に周期的な凹凸形状が形成された鋼板を軸方向に積層して強磁性部材22を形成し、その中心にφ8mm、軸長120mmのシャフト10を圧入してロータシャフトとした。そして、このロータシャフトのシャフト10を、図13に示す製造装置のベース57に設けられた窪み57aに挿入配置させることにより、軸部材としての強磁性部材22とリング状の非磁性部材51との間で成形材料を注入するためのキャビティKが形成される。
このように、強磁性部材22とシャフト10が一体となったロータシャフトを配向時の軸部材に用いることで、ロータシャフトとリング状の非磁性部材51により形成されるキャビティKに成形材料を射出成形することができ、上記実施の形態のようにプラスチック磁石を軸部材から取り外したり、シャフトと接着したりする工程を省略することができ、そのままモータ用ロータとして用いることができる。すなわち、本実施の形態では、製造装置の軸部材とロータシャフトを兼用することで、生産性を向上することができる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図であり、図13は図12のモータ用ロータの縦断面図である。
図12及び図13に示すように、本実施の形態のモータ用ロータは、シャフト10と、ナイロン12と鉄粉の混合物からなり外周面に周期的な凹凸形状が形成されたリング状の軟磁性部材23と、その内周面にリング状の軟磁性部材23と同様の凹凸形状を持つBHmax10MGOeのSm−Fe−N系磁性粉末とナイロン12から成るリング状の極異方性プラスチック磁石33により構成されている。ここで、リング状の軟磁性部材23において、鉄粉の含有量は体積率で60%であり、平均粒径が約200μmのものを使用した。鉄粉の含有量は体積率で60%に限らず、50%以上であればよい。なお、50%以下であると所望の透磁率が得にくく(磁気抵抗が高い)、70%以上であるとバインダとしてのナイロン12に対して鉄分の量が多くなり成形が困難となるため、好ましくは55〜65%がよい。
プラスチック磁石33の外周面には周方向に交互に異なる磁極N、Sが形成されている。そして、プラスチック磁石33の磁化容易軸は図中の実線矢印の方向に揃っており、軟磁性部材23の磁界はプラスチック磁石33から発生した磁力線により図中の点線の方向を向いている。すなわち、プラスチック磁石33のリング外周面の磁極(N極)αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、当該リング内周面βから軟磁性部材23に向けた発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極(S極)付近のプラスチック磁石33のリング内周面γに結ばれ、さらにプラスチック磁石33のリング内周面γからリング外周面の当該隣の磁極(S極)δに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されている。
さらに、リング状のプラスチック磁石33は、リング表面の磁極付近でのリング肉厚を最大とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小となるように、リング内周の周方向に周期的で滑らかな凹凸形状が形成されている。
なお、シャフト10の外径はφ8mm、軸長は120mmである。リング状の軟磁性部材23の軸長は25mm、内径はφ8mm、最大外径は46mm、最小外径は44mmである。
次に、上記モータ用ロータの製造方法について説明する。図14及び図16はこの発明の実施の形態4のリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置による製造工程を示す横断面図であり、図15は図14のプラスチック磁石の製造工程を示す縦断面図である。
図14において、キャビティKの外周部を成すリング状の非磁性部材51Aは、その外周面に所定の円弧の曲率半径を有する8つの凹形状が円周方向に45度おきに形成されており、かつその内周面に磁極付近で最小内径、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近で最大内径となる凹凸形状が形成されている。そして、リング状の非磁性部材51Aの周囲には、成形材料の配向のための磁界発生手段として、実施の形態1と同様の構成の永久磁石55と永久磁石55に狭持された磁芯53を備えている。
まず、図14に示す製造装置に、リング状の非磁性部材51Aと、φ8mmのシャフト10を装着する。その後、リング状の非磁性部材51Aとシャフト10により形成されるキャビティK内に、鉄粉をナイロン12で結合した成形材料を注入し、シャフト10とリング状の軟磁性部材23が一体となったロータシャフトを形成する。次に、図16に示すように、上記リング状の非磁性部材51Aの代わりに実施の形態1、2と同じ内径50mmで外周面に所定の円弧の曲率半径を有するリング状の非磁性部材51を配置する。そして、上記リング状の軟磁性部材23とシャフト10が一体となったロータシャフトとリング状の非磁性部材51で形成されるキャビティK内に、Sm−Fe−N系の磁性粉末とナイロン12が結合されたBHmaxが10MGOeの成形材料を注入する。そして、上記ロータシャフトの外周にプラスチック磁石33が一体成形されたモータ用ロータを得る。
以上のように、上記ロータシャフトを製造装置の軸部材として用いることで、ロータシャフトの外周に成形材料を射出成形することができ、そのままモータ用ロータとして用いることができる。また、上記ロータシャフトがプラスチック磁石33と同様の樹脂で結合されているため、プラスチック磁石33とロータシャフトはほぼ同等の線膨張係数を有する。従って、リング状の非磁性部材51及び51Aを取り替えることにより、上記ロータシャフトとプラスチック磁石33の製造装置を兼用したり、製造装置の軸部材と上記ロータシャフトを兼用することで、生産性を向上することができるばかりでなく、プラスチック磁石33とロータシャフトの接着性が良好となる。また、特に、Sm−Fe−N系等の希土類磁性粉末とナイロン12等の樹脂で結合された成形材料が固化する際やヒートショックにおける熱収縮時にプラスチック磁石33の割れを防止することができる。
実施の形態5.
図17はこの発明の実施の形態5によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図であり、図18は図17のモータ用ロータの縦断面図である。
図17及び図18に示すように、本実施の形態のモータ用ロータは、シャフト10と、BHmaxが2.1MGOeであるフェライトとナイロン12の混合物からなり外周面に周期的な凹凸形状が形成されたリング状の硬磁性部材24と、その内周面にリング状の強磁性部材24と同様の凹凸形状を持つBHmax10MGOeのSm−Fe−N系磁性粉末とナイロン12から成るリング状の極異方性プラスチック磁石34により構成されている。
プラスチック磁石34の外周面には周方向に交互に異なる磁極N、Sが形成されている。そして、プラスチック磁石34の磁化容易軸は図中の実線矢印の方向に揃っており、硬磁性部材24の磁界はプラスチック磁石34から発生した磁力線により図中の点線の方向を向いている。すなわち、プラスチック磁石34のリング外周面の磁極(N極)αからリング内周面βに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、当該リング内周面βから硬磁性部材24に向けた発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極(S極)付近のプラスチック磁石34のリング内周面γに結ばれ、さらにプラスチック磁石34のリング内周面γからリング外周面の当該隣の磁極(S極)δに向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されている。
さらに、リング状のプラスチック磁石34は、リング表面の磁極付近でのリング肉厚を最大とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小となるように、リング内周の周方向に周期的で滑らかな凹凸形状が形成されている。
なお、シャフト10の外径はφ8mm、軸長は120mmである。リング状の硬磁性部材24の軸長は25mm、内径はφ8mm、最大外径は46mm、最小外径は44mmである。
本実施の形態によるモータ用ロータは、実施の形態4で説明したと同様の製造装置及び製造工程により、ロータシャフトの外周に成形材料を射出成形することで製造する。
本実施の形態においては、上記実施の形態4の樹脂と鉄分の混合物と同様に、フェライトの磁性粉末と樹脂との混合物を使用するので、Sm−Fe−N系等の希土類磁性粉末よりも1/10程度安価となる。つまり、モータ用ロータにおいて、Sm−Fe−N系等の希土類磁性粉末と樹脂の混合物のプラスチック磁石の体積を少なくすることにより、ロータ全体のコストを下げることができる。
また、実施の形態4と同様に、軸部材つまりロータシャフトがプラスチック磁石34と同様の樹脂で結合されているため、プラスチック磁石34とロータシャフトはほぼ同等の線膨張係数を有する。従って、製造装置の軸部材とロータシャフトを兼用することにより、生産性を向上することができるばかりでなく、プラスチック磁石34とロータシャフトの接着性が良好となる。また、特にSm−Fe−N系等の希土類磁性粉末とナイロン12等の樹脂で結合された成形材料が固化する際やヒートショックにおける熱収縮時にプラスチック磁石34の割れを防止することができる。
この発明の実施の形態1によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図である。 図1のモータ用ロータの縦断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態のモータ用ロータと磁束密度分布を比較するためのモータ用ロータを示す横断面図である。 この発明の実施の形態2によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図である。 図5のモータ用ロータの縦断面図である。 この発明の実施の形態2によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図である。 図8のモータ用ロータの縦断面図である。 この発明の実施の形態3によるリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す横断面図である。 図10のリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態4によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図である。 図12のモータ用ロータの縦断面図である。 この発明の実施の形態4のリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置による製造工程を示す横断面図である。 図14のプラスチック磁石の製造工程を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態4のリング状の極異方性プラスチック磁石の製造装置による製造工程を示す横断面図である。 この発明の実施の形態5によるリング状の極異方性プラスチック磁石を用いたモータ用ロータを示す横断面図である。 図17のモータ用ロータの縦断面図である。 発明が解決使用とする課題を説明するためのキャビティの外部からの磁界の概略図である。 発明が解決使用とする課題を説明するための非磁性の軸部材を用いたプラスチック磁石製造装置の概略図である。
符号の説明
10 シャフト、15 連結部材、20,21,22 強磁性部材、
23 軟磁性部材、24 硬磁性部材、
30,31,32,33,34 リング状の極異方性プラスチック磁石、
50 リング状磁石の製造装置、51 リング状の非磁性部材、
52 強磁性体の軸部材、53 磁芯、55 永久磁石、K キャビティ。

Claims (7)

  1. リング外周面の磁極からリング内周面に向けて略円弧状の磁化容易軸が形成され、上記リング内周面から外部に向けて発生した略円弧状の磁力線が隣の磁極付近のリング内周面へ到達し、さらに上記リング内周面からリング外周面の上記隣の磁極に向けて略円弧状の磁化容易軸が形成されていることを特徴とするリング状の極異方性プラスチック磁石。
  2. 磁極付近でのリング肉厚を最大肉厚とし、隣り合う磁極間の周方向の中間位置付近でのリング肉厚を最小肉厚とし、上記最小肉厚が上記最大肉厚に対して40%以上となるように、リング内周の周方向に周期的な凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリング状の極異方性プラスチック磁石。
  3. 上記極異方性プラスチック磁石は、希土類系磁性粉末と樹脂の混合物により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリング状の極異方性プラスチック磁石。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリング状の極異方性プラスチック磁石の内周側に、シャフトに固定された強磁性部材が配設されていることを特徴とするモータ用ロータ。
  5. 上記シャフトと上記強磁性部材が樹脂製の連結部材により連結されていることを特徴とする請求項4に記載のモータ用ロータ。
  6. 上記強磁性部材は鋼板を軸方向に積層して形成され、上記強磁性部材を上記シャフトに固定していることを特徴とする請求項4に記載のモータ用ロータ。
  7. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリング状の極異方性プラスチック磁石と、上記シャフトとは、樹脂と磁性粉末の混合物からなる部材によって一体に形成されていることを特徴とするモータ用ロータ。
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