JP2012010571A - 回転電機用磁石ロータ及びその製造方法並びにインナーロータ型モータ - Google Patents

回転電機用磁石ロータ及びその製造方法並びにインナーロータ型モータ Download PDF

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徳郎 楠
Yukihiko Hayakawa
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Abstract

【課題】回転軸の外周にヨークを、その外周に駆動用磁石を配置するロータ構造において、外周面に形成される磁束密度を正確な正弦波特性が得られ、同時に角度検出用の磁石と干渉することのない回転電機における磁石ロータを提供する。
【解決手段】回転軸の外周にヨークを、その外周に円筒形状の永久磁石を一体化し、この永久磁石を外周面は略真円形状に、内周面は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に形成する。この正弦波形状を次式、0.65・T2(凸部の肉厚)≦T1(凹部の肉厚)≦T2、T1≧hmg(磁極形成時の磁束浸透深さ)、P2(凸部のピッチ磁極間隔)/2=T2の関係がともに成立する形状に構成する。
【選択図】図1

Description

本発明はモータその他の回転電機用磁石ロータに係わり、回転軸の外周に形成する磁極密度分布の改良に関する。
一般にインナーロータ型回転電機は、回転軸の外周にヨークを、その外周に永久磁石(駆動用磁石)を一体化した磁石ロータとステータコイルで構成されている。そしてヨークの外周に円周方向にNS極を着磁形成して、環状のステータコイルでロータを回転する電動機は広く知られている。
このようなインナーロータ型の磁石ロータはヨークの外周に円筒形状の永久磁石を嵌合、或いは一体成形し、この永久磁石の外周にNS極を交互に磁極形成している着磁形成している。そしてロータ外周のステータコイルに通電することによってロータに生起された回転力を回転軸から出力している。
このとき円筒形状の永久磁石の内径肉厚形状を所定ピッチで凸曲面と凹曲面を周期的に形成する正弦波形状とすることが例えば特許文献1(特開平09−056092号公報)に提案されている。同文献にはこの磁石厚さの正弦波形状をサインカーブとすることが提案されている。
同様に特許文献2(特開2008−092702号公報)には、永久磁石の内径形状を正弦波形状にする際に、周期的に磁極形成する角度θと磁石厚さTm(θ)との関係を、次式で特定することが提案されている。
Tm(θ)≒a/(1/(k・sinθ)−1)
a:磁石の最大厚さに対する磁石外周とステータ間のエアギャップの間隔
k:磁石厚さ最大の領域での、磁束量と起磁力の比例定数
k=Tm max・vm/((Tm max+a)/μ0)
μ0:透磁率
このように磁石ロータの内径状を所定周期の正弦波形状とすることは既に知られ、このとき磁極角度と磁石厚さを特定の関係にすることは既に知られている。
特開平09−56092号公報 特開2008−92702号公報
上述のように従来のインナーロータ型回転電機における磁石ロータの内径肉厚形状を所定周期の正弦波形状とすることは前掲特許文献1で知られ、その肉厚形状を磁極角度と磁石厚さとの関係を特定の関係に設定することは特許文献2などで知られている。
しかし特許文献1には、永久磁石の厚みの変化周期を磁極数と一致させることと磁極中心部を厚肉に、極間部を薄肉にすることによって磁石に発生する磁束を円周面に沿って
サイン波形を描くように形成することが開示されているに過ぎない。
そこで本発明者は駆動用の永久磁石を特許文献1及び2に開示されている条件で形成したところ、永久磁石の外周に生起される磁束密度が正確な正弦波特性と成らないことがあり、種々の条件に基づいて実験を試みた。その結果、永久磁石の表面に形成される磁束密度を正弦波特性にするためには磁石内径部の正弦波形状の肉厚さと、着磁の際の磁束浸透深さを特定の関係とすることを究明するに至った。
つまり、正確な正弦波特性を得るためには、磁極境界となる凹曲面部肉厚さ(最小肉厚部分)を極小にすると、磁束密度分布の波高値は変化しないが波形形状が変化し、これによって正弦波特性が変化することが判明した。そこでこの凹曲面部の肉厚さの条件を実験によって求めた。
更に、本発明者はインナーロータ型の磁石ロータにおいて、ロータ表面の磁束密度の改善と同時に、回転角度を検出するマグネットの磁界がロータ表面の磁束密度に影響を及ぼすことに着眼した。
つまり従来はロータを構成する円筒形状のヨーク周面に駆動用の永久磁石と角度位置検出用の永久磁石を外周面に形成している。このため両磁石の磁界の影響で相互に干渉する問題があることを究明し、角度位置検出用の永久磁石をヨークの端面に埋設するとの着想に至った。
本発明は、回転軸の外周にヨークを、その外周に駆動用磁石を配置するロータ構造において、外周面に形成される磁束密度を正確な正弦波特性が得られ、同時に角度検出用の磁石と干渉することのない回転電機における磁石ロータの提供をその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は、回転軸の外周にヨークを、その外周に円筒形状の永久磁石を一体化し、この永久磁石を外周面は略真円形状に、内周面は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に形成する。この正弦波形状を次式、
P2=2πR2/(2n)
0.65・T2≦T1≦T2
T1≧hmg
P1≦0.5・P2
T2=P2/2
但し、
P1;ピッチ円の間隔
P2;凸部のピッチ磁極間隔
R1;凹曲部の半径
R2;凸曲部の半径からの内径
2n;極数
T1;凹部の肉厚
T2;凸部の肉厚
hmg;磁極形成時の磁束浸透深さ
の関係がともに成立する形状に構成することを特徴としている。
更にその構成を詳述すると、回転軸(10)と、回転軸の外周に配置されたヨーク(20)と、ヨークの外周に配置された永久磁石から成る駆動用磁石(30)とから構成され、回転軸とヨークと駆動用磁石を一体的に回転するように固定した磁石ロータであって、駆動用磁石は、円周方向に交互に形成された複数のN極とS極を有する円筒形状に構成され、この駆動用磁石は、外周面(30x)は略真円形状に、内周面(30y)は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に形成する。そしてこの内周面の正弦波形状を前式が成立する形状に構成する。
本発明は、回転軸の外周にヨークを、その外周に円筒形状の永久磁石から成る駆動用磁石を一体化し、この駆動用磁石を外周面は略真円形状に、内周面は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に形成し、この正弦波形状を0.65・T2≦T1≦T2、T1≧hmg、T2=P2/2、P1≦0、5・P2の関係に形成したものであるから以下の効果を奏する。
略々正弦波形状に形成される駆動用磁石は、磁界境界を形成する凹曲部の肉厚さT1を凸曲部の肉厚さT2の65%以上に形成したため、外周面に形成される磁束密度分布は周方向に正確な正弦波特性を呈することとなり、円滑な回転出力が得られる。
更に、ヨークに駆動用磁石と共に角度検出用磁石を配置し、この角度検出用磁石をヨークの一端面に配置することによって、駆動用磁石と角度検出用磁石が相互に磁気的に干渉することがなく、ロータの円滑な回転と、その角度位置検出を正確に検知できる。
本発明に係わる磁石ロータの構成を示し、(a)は全体図を、(b)はx−x矢印拡大図を、(c)は角度検出磁石の配置構成図であり、(d)は(c)と異なる角度検出磁石の配置構成図。 (a)は、図1の磁石ロータの一部破断した端面形状の説明図であり、(b)は駆動用磁石と角度検出磁石の磁極関係の説明図。 図2に示す駆動用磁石の形状説明図。 本発明に係わるインナーロータ型モータの全体図。 (a)は磁石ロータの製造工程説明図であり、(b)は製造型の型構造の説明図。 (a)は磁束密度グラフ図であり、(b)は磁束量のグラフ図。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を、[磁石ロータの構成]、[磁石ロータの特性]、[磁石ロータの製造方法]、[回転電機の構成]の順に詳述する。
[磁石ロータの構成]
本発明に係わる磁石ロータAは、例えばその構成を後述するインナーロータ型ブラシレスモータに使用される。この磁石ロータAは回転軸10と、ヨーク20と、駆動磁極を形成する永久磁石(以下「駆動用磁石」という)30とから構成される。回転軸10には、この他、回転位置を検出するための信号磁極を形成するマグネット以下(「角度検出磁石」という)13を備える。
図1に磁石ロータAの構造(縦断面図)を示す。回転軸10は、例えばモータハウジングに回転可能に軸支持される軸部材で構成する。この回転軸10は鉄系金属、樹脂など用途に応じた材質で構成し、その形状は例えば同一径の中実円柱形状に形成する。
ヨーク20は、スリーブ形状に形成し、上記回転軸10の外周に固着する。このヨーク20は、磁性材料で構成しその外周に駆動用磁石30を保持する。駆動用磁石30はヨーク20の外周に一体形成する。図示の駆動用磁石30は後述するようにヨーク20を焼結加工する際に、その外周にリング状磁石をインサート成形して一体化している。
上記回転軸10と、ヨーク20は、圧入或いは接着剤で回転軸10の外周にヨーク20が固着する。或いは回転軸10とヨーク20の嵌合部にキー溝(不図示)を設け、キーで両者が一体的に回転するように構成する。尚本発明にあって回転軸10を磁性材で構成する場合には回転軸とヨークを一体成形(例えば焼結成形)することも可能である。
また上記駆動用磁石30は、中空円筒形状に形成するか、複数のセグメント磁石(不図示)を円筒形状に組み合わせる。そして駆動用磁石30の外周面30xの形状は図1に示すように断面略真円形状で外径D、軸長さLの円筒形状に形成する。
また内周面30yの形状は図2にその断面を示すように周期的に所定のピッチで肉厚(T1,T2)が変化して凸曲部3aと凹曲部3bを周期的に形成する断面正弦波形状に形成する。この断面正弦波形状は軸方向長さL(図1参照)を有する波板形状(以下断面正弦波形状で軸長さを有する波板形状を「正弦波形状」という)で全体としてリング形状(円筒形状)を呈する。なお、この場合の断面正弦波形状は例えば正弦波形状或いは近似正弦波形状に形成することが望ましい。
このように、回転軸10と、その外周にヨーク20と、更にその外周に駆動用磁石30を一体的に回転するように固着する。これは例えば回転軸10にヨーク20を嵌合して、圧入、接着剤、キー溝などで固着し、同様にヨーク20に駆動用磁石30を嵌合して圧入、接着剤、キー溝などで固着する。
或いは回転軸10とヨーク20を成形加工(焼結成形など)で一体化し、このヨーク20をインサートした状態で駆動用磁石30を射出成形する。
そして駆動用磁石30の正弦波形状はロータの外周面に形成する磁極数と一致させる。図2には磁極数2nを8極とした場合の正弦波形状を示す。同図に示す22.5度、67.5度、112.5度、157.5度、202.5度、247.5度、292.5度、337.5度の各位置に凸曲部30aが形成される。
また0度、45度、90度、135度、180度、225度、270度、315度の各位置に凹曲部30bが形成される。そして凸曲部3aの肉厚T2はいずれも同一寸法に形成され、同様に凹曲面3bの肉厚T1はいずれも同一寸法に形成されている。
このように駆動用磁石30に形成する正弦波形状は、ロータ外周に形成する磁極数2nと磁極角度θと一致する凸曲面を形成する。従って2極構成の場合には180度の角度間隔で2つ、4極構成の場合には90度の角度間隔で4つ、6極構成の場合には60度の角度間隔で6つの凸曲面30aを形成し、その中間に凹曲面30bを形成する。
そしてこの駆動用磁石30の正弦波形状は、磁性材料からリング状の磁石を成形する、例えば焼結成形、或いは射出成形の製造型で形状加工する。
このとき本発明は、図3及び図4に示すように「互いに隣接する凸曲部の磁極間隔」をP2、「磁極数」を2n、「凹曲部の半径」をR1、「凸曲部の半径」をR2とするとき、次式が成立する正弦波形状に構成する。
まず、磁極間隔P2を、
(P2=2πR2/(2n))・・・(式1)として求める。
そして、凹曲部の肉厚T1と凸曲部の肉厚T2を、
(0.65)×T2≦T1<T2・・・(式2)
が成立する厚さ関係にする。これと同時に、
T1≧hmg・・・(式3)
が成立するようにT1を設定する。
ここで、hmgは磁束の浸透深さ(depth of penetration)であり、磁性体を着磁するときの磁界の浸透深さとする。
そして、磁極間隔P2と凸曲部の肉厚を、
T2=P2/2・・・(式4)に設定する。
P1≦0、5・P2・・・(式5)に設定する。
上記条件について説明すると、上記式2の(T1<T2)は、凹曲部の肉厚(T1)はNS磁極の切り換え部であり磁気特性には余り関係しない。このため形状として凹曲部の肉厚(T1)は凸曲部の肉厚(T2)より小さい条件が満たされれば良い。
また、同式の((0.65)×T2≦T1)は、凹曲部の肉厚(T1)を小さく設定するとマグネット特性が低下する。このためT1の最低値(マグネット特性が低下しない限界値)を究明し、この限界値は実験から凸曲部の肉厚(T2)の65%であった。そこで凹曲部の肉厚(T1)を凸曲部の肉厚(T2)の65%以上に設定することとした(図6参照)。
また、上記式(3)は、凹曲部の肉厚(T1)を、磁性体を着磁するときの磁束の浸透深さより小さい寸法とする。これは、着磁の際に突き抜ける磁束を出さない条件として凹曲部の肉厚T1を着磁の磁束の浸透深さ(hmg)より大きく設定する。
なお、この場合に凹曲部の肉厚T1<hmgとすると、着磁時の磁束が駆動用磁石30の内側にまで到着してしまい、理想的な正弦波形状が得られない。これはマグネットの厚みが磁束の浸透深さ(hmg)より薄くなる部分より影響が発生してしまう為である。よって影響を抑える為にもT1≧hmgとする必要がある。
上記式(4)T2=P2/2は磁性材料を必要最小限とするため、凸曲部の肉厚(T2)をP2の1/2と等しく設定する。これは駆動用磁石30には凸曲部の肉厚(T2)の増加に関して飽和する厚みが存在するが、駆動用磁石30の材料自体が高価であるため、最大限に活用することが望まれる為である。
そして着磁はバラツキを発生するので、凸曲部の肉厚(T2)は凹曲部の肉厚(T1)より大きくする必要があり、駆動用磁石30の極ピッチ分の1/2を確保することが効率的であるため、凸部のピッチ磁極間隔(P2)/2=凸曲部の肉厚(T2)に設定することとした。
[角度検出磁石]
上記磁石ロータAには角度検出磁石40を設ける。この角度検出用磁石40は、回転軸10の角度位置を検出する。このため回転軸10と一体に回転する検出磁極41と、この磁極の磁界を検出する磁気検出素子(例えばホール素子)45と、磁気検出素子からの検出信号で回転角度位置を検知する制御回路(不図示)で構成される。
図示の装置は角度検出磁石40を次のように構成することを特徴としている。この角度検出磁石40は、前述の回転軸10の外周に配置されたヨーク20の一端面に配置する。これはヨーク20には外周に駆動用の永久磁石30が配置されているため、その磁気の影響を受けない軸端面(図示のものは右端面20R)に配置している。勿論左端面20Lに配置することも可能である。
このように角度検出磁石40は、図1(a)に示すようにヨーク20の一端面20Rに配置され、同図(b)に示すように回転軸10の外周に円板形状に配置する。そして回転軸10の回転方向に等間隔で複数の検出磁極41が形成されている。この磁極数は駆動用磁石30の磁極数の整数倍で2倍以上に設定し、N極とS極を交互に形成する。また図示39は原点マグネット40aを検出するための原点検出用センサである。
そして、検出磁極41は図1(c)(d)に示すようにヨーク20の一端面20Rに臨む検出端面41aと、これを除く隣接する2端面41b、41cはヨーク20に埋設する。同図(c)は検出端面41aをヨーク端面に臨ませ、端面41bと端面41cをヨーク内部に埋設し、端面41dは回転軸10の外表面に臨ませてある。
また同図(d)に示す実施形態では、同様に検出端面41aをヨーク端面に臨ませ、これ以外の端面41b、41c、41dはいずれもヨーク内部に埋設してある。
このように検出磁極41をヨーク20の端面20Rに配置し、検出端面41aを除く他の端面、は少なくとも隣設する2端面(41b、41c)はヨークに覆われるように埋設してある。これによって角度検出磁石40の磁界は同図矢印の方向に形成され、ヨーク外周に形成されている駆動用磁石磁界と、互いに干渉することがない。
[磁石ロータの製造方法]
次に上述の磁石ロータAの製造方法について説明する。
図5に工程図を示すように、金属材料で回転軸10を、磁性材料でヨーク20を、それぞれ成形する第1の工程と、駆動用磁石用の磁性体と角度検出磁石用の磁性体をそれぞれ成形する第2の工程と、この駆動用磁性体に駆動磁極を、角度検出用磁性体に信号磁極を、それぞれ着磁する着磁工程(第3の工程)とから構成する。
そして前記着磁工程では駆動磁極と信号磁極を、駆動磁極次いで信号磁極又は信号磁極次いで駆動磁極の順に着磁する。
上記第1の工程は、回転軸10を鉄、金属などの金属材料で棒状に加工する。この工程で回転軸10を所定長さ、所定外径に形成する。また、ヨーク20は磁性材料、例えばパーマロイ、フェライト、アモルファス合金などの軟磁性材料を所定の形状寸法に、例えばスリーブ形状に焼結成形する。そしてヨーク20の内径部を機械加工して回転軸10の外形状に適合させる。
上記第2の工程は、前述した駆動用磁石用の磁性体と角度検出磁石用の磁性体をそれぞれ成形する。この磁性体の成形は、例えばネオジマグネット粉末などの希土類系、或いはフェライト系の磁性材粉末を成形型で成形する。このとき駆動用磁石用の磁性体と角度検出用の磁性体を同一型(製造型)で射出成形する。この射出成形の際に第1の工程で製作したヨーク20をアウトサート成形する。
上記第2の工程でヨーク20の外周に駆動用磁石用磁性体31が、ヨーク端面に角度検出用磁性体42が一体成形される。この状態を図5(b)に示す。次いでこの成形品に回転軸10を嵌合する。この回転軸10とヨーク20との嵌合は、前述したように接着剤、キー溝、圧入などで一体的に回転するように結合する。
上記第3の工程は、回転軸10と、その外周にヨーク20が一体化され、ヨーク20の外周には駆動用磁石用磁性体31が、その一端面には角度検出用磁性体42が一体成形されている。この成形品を着磁機で回転軸10をチャッキングして着磁する。この回転軸10をチャッキングした状態で、外周の駆動用磁石用磁性体31を所定磁極数の駆動磁極32を着磁し、次いで角度検出用磁性体42に信号磁極を着磁する。
このように回転軸10をチャッキングして所定角度ずつ回転させながら駆動磁極を形成し、次いで信号磁極を形成することによって駆動磁極と信号磁極は位置ズレすることなく大量生産することが可能となる。なお、この場合に信号磁極次いで駆動磁極の順に着磁成形しても同様となる。
[回転電機の構成]
次に図4に示す回転電動機の構成について説明する。図4はインナーロータ型ブラシレスモータBを示す。適宜形状のハウジング5には、磁石ロータAと、ステータコイル6が設けられ、ハウジング5の中心に磁石ロータAが軸受7で回転自在に支持されている。
また、上記ハウジング5には磁石ロータAの角度検出磁石40と対向する位置に磁気検出素子45が配置されている。図示の磁気検出素子45は、図4に示すように位相差を有する複数(3コ)のホール素子で構成され、回転軸10の角度位置と回転方向を検出するように構成されている。
上記ステータコイル6は、磁石ロータAの磁極数と一致するセグメントコイルが巻装され、このコイルに通電することによって磁石ロータAを所定角度ずつ回転する。そして各コイルへの通電タイミングは磁気検出素子45から出力される信号に基づいて制御する。
A 磁石ロータ
B インナーロータ型ブラシレスモータ
5 ハウジング
6 ステータコイル
7 軸受
10 回転軸
20 ヨーク
20R 右端面
20L 左端面
30 駆動用磁石(永久磁石)
30a 凸曲部
30b 凹曲部
30x 外周面
30y 内周面
31 駆動用磁石用磁性体
40 角度検出磁石(マグネット)
40a 原点マグネット
41 検出磁極
41a 検出端面
41b 端面
41c 端面
41d 端面
42 角度検出用磁性体
45 磁気検出素子
T1 肉厚(凹曲部)
T2 肉厚(凸曲部)
L 軸方向長さ
P2 磁極間隔
2n 磁極数
R1 凹曲部の半径
R2 凸曲部の半径

Claims (4)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の外周に配置されたヨークと、
    前記ヨークの外周に配置された永久磁石から成る駆動用磁石と、
    から構成され、
    前記回転軸とヨークと駆動用磁石を一体的に回転するように固定した磁石ロータであって、
    前記駆動用磁石は、円周方向に交互に形成された複数のN極とS極を有する円筒形状に構成され、
    この駆動用磁石は、外周面は略真円形状に、内周面は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に、形成され、
    この内周面の正弦波形状は、次式
    P2=2πR2/(2n)
    0.65・T2≦T1≦T2
    T1≧hmg
    P1≦0.5・P2
    T2=P2/2
    但し、
    P1;ピッチ円の間隔
    P2;凸曲部の磁極間距離
    R1;円筒中心からの凹曲部の半径
    R2;円筒中心からの凸曲部の半径
    2n;極数
    T1;凹曲部の肉厚さ
    T2;凸曲部の肉厚さ
    hmg;磁極形成時の磁束浸透深さ
    をいずれも満たす形状に形成されていることを特徴とする回転電機用磁石ロータ。
  2. 前記ヨークには、前記回転軸の回転量を検出するための前記駆動用磁石とは異なる角度位置検出磁石が配置され、
    この角度位置検出磁石は、
    前記回転軸の周方向に所定間隔で前記駆動用磁石の磁極数の2倍以上、で整数倍の磁極を有し、
    前記ヨークの一端面に臨む検出端面と、
    この検出端面を除く少なくとも隣設する2端面は前記ヨークに覆われるようにこのヨーク及び/又は前記回転軸に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機用ロータ。
  3. 励磁コイルが巻装された環状のステータコアと、
    前記ステータコアに内蔵され、外周に複数の磁極を有する磁石ロータと、
    から構成され、
    前記磁石ロータは請求項1又は2に記載の構成を備えていることを特徴とするインナーロータ型ブラシレスモータ。
  4. 互いに一体的に回転するように構成された回転軸とヨークと駆動用磁石と角度位置検出磁石とを有する磁石ロータの製造方法であって、
    金属材料で前記回転軸を、軟磁性材料で前記ヨークを、それぞれ成形する工程と、
    前記駆動用磁石と角度位置検出磁石を構成する磁性体を、それぞれ成形する工程と、
    前記駆動磁性体に駆動磁極を、前記角度位置検出磁性体に信号磁極を、それぞれ着磁する着磁工程と、
    から構成され、
    前記着磁工程では駆動磁極と信号磁極を、駆動磁極次いで信号磁極又は信号磁極次いで駆動磁極の順に着磁し、
    前記駆動用磁石は、円周方向に交互に形成された複数のN極とS極を有する円筒形状に構成されると共に、外周面は略真円形状に、内周面は所定のピッチで厚さが変化して凸曲部と凹曲部を周期的に形成する正弦波形状に形成され、次式
    P2=2πR2/(2n)
    0.65・T2≦T1≦T2
    T1≧hmg
    P1≦0.5・P2
    T2=P2/2
    但し、
    P1;ピッチ円の間隔
    P2;凸部のピッチ磁極間隔
    R1;凹曲部の半径
    R2;凸曲部の半径からの内径
    2n;極数
    T1;凹部の肉厚
    T2;凸部の肉厚
    hmg;磁極形成時の磁束浸透深さ
    を満たす形状に形成されていることを特徴とする磁石ロータの製造方法。
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