JP7420327B1 - ロータ部材、ロータ、回転電気機械、ブラシレスモータ、及び、ロータ部材の製造方法 - Google Patents

ロータ部材、ロータ、回転電気機械、ブラシレスモータ、及び、ロータ部材の製造方法 Download PDF

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充浩 斎藤
大輝 岸本
亮介 山本
拓也 南坂
一嘉 石塚
寿人 天野
充俊 棗田
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Abstract

ロータ部材は、軟磁性粉から形成された筒状の成形体であり、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、硬磁性粉から形成された筒状の成形体であり、第1方向を向いた第3端面と第2方向を向いた第4端面とを有し、中心軸線を中心とする径方向についての軟磁性体の外周面に接触する硬磁性体と、を備え、軟磁性体と硬磁性体との接触面は、径方向の反対方向に突出する形状を有し、軟磁性体の内の接触面を構成する部分の径方向についての幅が最小となる第1方向の位置は、第1端面の第1方向の位置、第2端面の第1方向の位置、第3端面の第1方向の位置、及び、第4端面の第1方向の位置と異なる。

Description

本発明は、回転電気機械に用いられるロータ部材、ロータ部材を備えるロータ、ロータ部材を備える回転電気機械、ロータ部材を備えるブラシレスモータ、及び、回転電気機械に用いられるロータ部材の製造方法に関する。
従来のロータ部材に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のモータ用回転子が知られている。特許文献1に記載のモータ用回転子は、軟磁性ヨーク部及び磁石部を備える。軟磁性ヨーク部の材料は、結合材を含む軟磁性粉である。磁石部の材料は、結合材を含む磁石粉である。結合材を含む軟磁性粉と結合材を含む磁石粉とは、一体的に成形されている。
特開2007-074888号公報
ところで、特許文献1に記載のモータ用回転子において、軟磁性ヨーク部と磁石部との接着強度を向上したいという要望がある。
そこで、本発明の目的は、軟磁性体と硬磁性体との固定強度を向上することができるロータ部材、ロータ、回転電気機械、ブラシレスモータ、及び、ロータ部材の製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係るロータ部材は、
回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
軟磁性粉から形成された筒状の成形体であり、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
硬磁性粉から形成された筒状の成形体であり、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
を備え、
前記軟磁性体と前記硬磁性体との接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記径方向の反対方向に突出する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記径方向に突出する形状を有し、
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記第1端面の前記第1方向の位置、前記第2端面の前記第1方向の位置、前記第3端面の前記第1方向の位置、及び、前記第4端面の前記第1方向の位置と異なる。
本発明の一形態に係るロータ部材の製造方法は、
回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
筒状を有し、かつ、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
筒状を有し、かつ、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
を備える、
ロータ部材の製造方法であって、
等方性磁石粉及び第1結合材粉が混合された硬磁性粉を圧縮成形し、仮硬磁性体を形成する仮硬磁性体形成工程と、
前記仮硬磁性体形成工程の後に、鉄粉及び第2結合材粉が混合された軟磁性粉、及び、前記仮硬磁性体が前記径方向に並び、かつ、互いに接触するように、型に充填する充填工程と、
前記充填工程の後に、前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体を前記第1方向から圧縮成形し、ロータ部材を形成するロータ部材形成工程と、
を備え、
前記ロータ部材形成工程において前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体のそれぞれを加圧する圧力は、前記仮硬磁性体形成工程において前記硬磁性粉を加圧する圧力よりも大きい。
本発明によれば、軟磁性体と硬磁性体との固定強度を向上することができるロータ部材、ロータ、回転電気機械、ブラシレスモータ、及び、ロータ部材の製造方法を提供することができる。
図1は、ロータ10の斜視図である。 図2は、ロータ10のA-Aにおける断面図である。 図3は、ロータ部材1の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。 図5は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。 図6は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。 図7は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。 図8は、ロータ部材1が用いられるブラシレスモータ100の外観斜視図である。 図9は、ロータ部材1が用いられるブラシレスモータ100の分解斜視図である。 図10は、比較例に係るロータ20のA-Aにおける断面図である。 図11は、ロータ部材1のせん断試験のモデル図である。 図12は、比較例に係るロータ部材6のせん断試験のモデル図である。 図13は、ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験の結果である。 図14は、ロータ10aのA-Aにおける断面図である。 図15は、ロータ10bのA-Aにおける断面図である。 図16は、ロータ10cのA-Aにおける断面図である。 図17は、ロータ10dのA-Aにおける断面図である。 図18は、ロータ10eのA-Aにおける断面図である。 図19は、ロータ10fのA-Aにおける断面図である。
[第1の実施形態]
(ロータ10の構成)
以下に、本発明の第1の実施形態に係るロータ10の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、ロータ10の斜視図である。図2は、ロータ10のA-Aにおける断面図である。
ロータ10は、後述するブラシレスモータ100に用いられる。ブラシレスモータ100は、本発明の「回転電気機械」の一例である。
ロータ10は、図1に示すように、シャフト4及びロータ部材1を備える。シャフト4は、図1に示すように、Z軸の正方向であるZ+方向に延びる形状を有する。より詳細には、シャフト4は、円柱状である。シャフト4の中心軸線は、Z軸である。また、シャフト4は、第1端E1及び第2端E2を含む。第1端E1は、ロータ部材1のZ+方向の端よりもZ+方向に位置する。第2端E2は、ロータ部材1のZ軸の負方向であるZ-方向の端よりもZ-方向に位置する。なお、Z-方向は、Z+方向の反対方向である。また、Z+方向は、本発明の「第1方向」に対応する。Z-方向は、本発明の「第2方向」に対応する。Z+方向及びZ-方向のそれぞれは、Z軸に沿う。
ロータ部材1は、図1に示すように、軟磁性体2及び硬磁性体3を含む。ロータ部材1は、円筒状である。ロータ部材1の中心軸線は、Z軸である。すなわち、ロータ部材1の中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致する。また、ロータ部材1は、Z-方向に視て、ロータ部材1の内縁がシャフト4の外縁と一致するように配置される。すなわち、Z軸を中心とする径方向についてのシャフト4の外周面OS4は、図2に示すように、Z軸を中心とする径方向についてのロータ部材1の内周面IS1に接触する。
軟磁性体2は、図1に示すように、円筒状である。軟磁性体2の中心軸線は、Z軸である。すなわち、軟磁性体2の中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致する。また、Z-方向に視た軟磁性体2の内縁及び軟磁性体2の外縁のそれぞれは、円状である。また、軟磁性体2は、Z-方向に視て、軟磁性体2の内縁がシャフト4の外縁と一致するように配置される。すなわち、Z軸を中心とする径方向についてのシャフト4の外周面OS4は、図2に示すように、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の内周面IS2に接触する。これにより、軟磁性体2は、Z軸を中心とする径方向についてのシャフト4の外周面OS4に接触する。
軟磁性体2は、図2に示すように、第1端面EF1及び第2端面EF2を有する。より詳細には、第1端面EF1は、軟磁性体2のZ+方向の端に位置する。また、第1端面EF1は、Z+方向を向いている。すなわち、第1端面EF1の法線方向は、Z+方向である。第2端面EF2は、軟磁性体2のZ-方向の端に位置する。また、第2端面EF2は、Z-方向を向いている。すなわち、第2端面EF2の法線方向は、Z-方向である。また、Z-方向に視た第1端面EF1の内縁及びZ-方向に視た第1端面EF1の外縁のそれぞれ、及び、Z+方向に視た第2端面EF2の内縁及びZ+方向に視た第2端面EF2の外縁のそれぞれは、円状である。
軟磁性体2は、軟磁性体である。軟磁性体は、外部から磁界を印加されると、磁化される。その後、磁界の印加を停止すると、軟磁性体は、磁化を失う。このような軟磁性体の材料は、例えば、鉄である。
軟磁性体2は、軟磁性粉21から形成された成形体である。軟磁性粉21の材料は、例えば、鉄及び結合材を含む。鉄は、軟磁性材料の一例である。結合材は、例えば、樹脂である。軟磁性粉21は、例えば、鉄粉、及び、結合材粉の一例であるエポキシ樹脂粉を混合したものである。軟磁性体2の形成方法については、後述する。
硬磁性体3は、図1に示すように、円筒状である。硬磁性体3の中心軸線は、Z軸である。すなわち、硬磁性体3の中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致する。また、Z-方向に視た硬磁性体3の内縁及び硬磁性体3の外縁のそれぞれは、円状である。また、硬磁性体3は、Z-方向に視て、硬磁性体3の内縁が軟磁性体2の外縁と一致するように配置される。すなわち、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の内周面IS3は、図2に示すように、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2に接触する。これにより、硬磁性体3は、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2に接触する。また、硬磁性体3は、図1及び図2に示すように、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の内周面IS2に接触しない。
硬磁性体3は、図2に示すように、第3端面EF3及び第4端面EF4を有する。より詳細には、第3端面EF3は、硬磁性体3のZ+方向の端に位置する。また、第3端面EF3は、Z+方向を向いている。すなわち、第3端面EF3の法線方向は、Z+方向である。第4端面EF4は、硬磁性体3のZ-方向の端に位置する。また、第4端面EF4は、Z-方向を向いている。すなわち、第4端面EF4の法線方向は、Z-方向である。また、Z-方向に視た第3端面EF3の内縁及びZ-方向に視た第3端面EF3の外縁のそれぞれ、及び、Z+方向に視た第4端面EF4の内縁及びZ+方向に視た第4端面EF4の外縁のそれぞれは、円状である。
硬磁性体3は、硬磁性体である。硬磁性体は、外部から磁界を印加されると、磁化される。その後、磁界の印加を停止しても、硬磁性体は、磁化を失わない。このような硬磁性体の材料は、磁石である。
硬磁性体3は、硬磁性粉31から形成された成形体である。硬磁性粉31の材料は、例えば、磁石及び結合材を含む。磁石は、例えば、ネオジム磁石等の希土類磁石である。結合材は、例えば、樹脂である。硬磁性粉31は、例えば、ネオジム磁石粉、及び、結合材粉の一例であるエポキシ樹脂粉を混合したものである。硬磁性体3の形成方法については、後述する。
軟磁性体2の第1端面EF1のZ+方向の位置は、図2に示すように、硬磁性体3の第3端面EF3のZ+方向の位置と等しい。また、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置は、硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と等しい。
Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2の全体は、図1及び図2に示すように、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の内周面IS3の全体に面接触している。そこで、本実施形態では、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2、及び、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の内周面IS3のそれぞれを軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSと定義する。
軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、図2に示すように、硬磁性体3が軟磁性体2の外周面OS2に接触する場合には向心方向DIRCに突出する形状を有している。ここで、向心方向DIRCは、Z軸を中心とする径方向の反対方向である。具体的には、向心方向DIRCは、Z軸に直交し、かつ、Z+方向又はZ-方向に視て、Z軸に向かう方向である。言い換えると、向心方向DIRCは、Z+方向又はZ-方向に視たときに、Z軸に向かう方向である。そして、本実施形態では、図2に示すように、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、向心方向DIRCに突出するように湾曲する形状を有している。また、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、曲面であり、かつ、平面を含まない。
このように軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSが向心方向DIRCに突出する形状を有しているため、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSの向心方向DIRCの位置は、図2に示すように、Z+方向において、不均一である。すなわち、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分(外周面OS2)のZ軸を中心とする径方向についての幅Wは、Z+方向において、不均一である。
軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wは、言い換えると、軟磁性体2が存在するZ+方向の位置(例えば、図2における第1位置PO1)における内周面IS2と外周面OS2との間の向心方向DIRCの距離(例えば、図2における距離WC,DC)の内、第1位置PO1における内周面IS2と外周面OS2との間に軟磁性体2以外の部材(例えば、図2におけるシャフト4)又は空間等が存在しない場合の第1位置PO1における内周面IS2と外周面OS2との間の向心方向DIRCの距離(例えば、図2における距離WC)である。
そして、上記幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、第1端面EF1のZ+方向の位置、第2端面EF2のZ+方向の位置、第3端面EF3のZ+方向の位置及び第4端面EF4のZ+方向の位置のいずれとも異なる位置である。本実施形態では、そのように幅Wが最小となるZ+方向の位置は、図2に示すように、1つのみ存在しており、中間面ISのZ+方向の位置と等しい位置である。すなわち、幅Wが最小となるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置のみである。ここで、中間面ISは、硬磁性体3の第3端面EF3とのZ+方向の距離D1が硬磁性体3の第4端面EF4との距離D2と等しい面である。このような中間面ISは、第3端面EF3の法線方向がZ+方向であること、及び、第4端面EF4の法線方向がZ-方向であることにより、Z軸に垂直な平面である。
また、本実施形態では、軟磁性体2は、次のような構成を有している。第1端面EF1のZ+方向の位置における幅W(以下、「幅W1」と称す)は、第2端面EF2のZ+方向の位置における幅W(以下、「幅W2」と称す)と等しく、かつ、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分の最大幅WMAXとなっている(W1=W2=WMAX)。なお、本実施形態では、第3端面EF3のZ+方向の位置は、第1端面EF1のZ+方向の位置と等しい。従って、第3端面EF3のZ+方向の位置における幅W(以下、「幅W3」と称す)は、幅W1と等しくなっている(W3=W1)。また、第4端面EF4のZ+方向の位置は、第2端面EF2のZ+方向の位置と等しい。従って、第4端面EF4のZ+方向の位置における幅W(以下、「幅W4」と称す)は、幅W2と等しくなっている(W4=W2)。
(ロータ部材1の製造方法)
次に、ロータ部材1の製造方法の一例について、図面を参照しながら説明する。図3は、ロータ部材1の製造方法の一例を示すフローチャートである。図4は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。図5は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。図6は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。図7は、ロータ部材1の製造工程の一例を示すA-Aにおける断面図である。
まず、硬磁性粉31をインナーパンチIPと型DIの一部分であるアウターダイスODIとの間であって、アウターパンチOPよりもZ+方向に充填する(図3:ステップS11)。より詳細には、硬磁性粉31は、例えば、ネオジム磁石粉及びエポキシ樹脂粉を混合したものである。ネオジム磁石粉は、本発明の「希土類磁石粉」及び「等方性磁石粉」のそれぞれの一例である。エポキシ樹脂粉は、本発明の「樹脂」及び「第1結合材粉」のそれぞれの一例である。
インナーパンチIP、アウターパンチOP及びアウターダイスODIのそれぞれは、円筒状である。インナーパンチIP、アウターパンチOP及びアウターダイスODIのそれぞれの中心軸線は、Z軸である。アウターパンチOPは、図4に示すように、アウターダイスODIよりも向心方向DIRCに配置される。また、インナーパンチIPは、アウターパンチOPよりも向心方向DIRCに配置される。また、Z軸を中心とする径方向についてのアウターパンチOPの外周面OSOPは、Z軸を中心とする径方向についてのアウターダイスODIの内周面ISODIに接触する。また、Z軸を中心とする径方向についてのインナーパンチIPの外周面OSIPは、Z軸を中心とする径方向についてのアウターパンチOPの内周面ISOPに接触する。なお、インナーパンチIP及びアウターパンチOPのそれぞれは、Z+方向及びZ-方向のそれぞれに移動可能である。
型DIは、前述のアウターダイスODI及びインナーダイスIDIを備える。インナーダイスIDIは、円柱状である。インナーダイスIDIの中心軸線は、Z軸である。インナーダイスIDIは、図4に示すように、インナーパンチIPよりも向心方向DIRCに配置される。また、Z軸を中心とする径方向についてのインナーダイスIDIの外周面OSIDIは、Z軸を中心とする径方向についてのインナーパンチIPの内周面ISIPに接触する。
充填された硬磁性粉31は、図5に示すように、硬磁性粉31よりもZ-方向に配置されているアウターパンチOP、及び、硬磁性粉31よりもZ+方向に配置されているパンチPにより、Z-方向に加圧される。パンチPのZ-方向の端面は、Z-方向を向いている。すなわち、パンチPのZ-方向の端面の法線方向は、Z-方向である。
硬磁性粉31を加圧する圧力は、例えば、300MPaである。これにより、硬磁性粉31が圧縮成形され、仮硬磁性体32が形成される(図3:ステップS12、仮硬磁性体形成工程)。より詳細には、仮硬磁性体32のZ軸を中心とする径方向の厚みは、Z+方向において、均一である。
仮硬磁性体形成工程の後に、図6に示すように、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32がZ軸を中心とする径方向に並び、かつ、互いに接触するように、型DIに充填する(図3:ステップS13、充填工程)。より詳細には、軟磁性粉21は、例えば、鉄粉及びエポキシ樹脂粉を混合したものである。エポキシ樹脂粉は、本発明の「樹脂」及び「第2結合材粉」のそれぞれの一例である。
充填工程の後に、充填された軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれは、図7に示すように、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれよりもZ-方向に配置されているインナーパンチIP及びアウターパンチOPのそれぞれ、及び、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれよりもZ+方向に配置されているパンチPにより、Z-方向に加圧される。ここで、仮硬磁性体32を加圧する圧力は、軟磁性粉21を加圧する圧力よりも大きい。仮硬磁性体32を加圧する圧力は、例えば、800MPaである。これにより、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32がZ+方向から圧縮成形され、本成形体が形成される。形成された本成形体を熱硬化させることにより、ロータ部材1を形成する(図3:ステップS14、ロータ部材形成工程)。
本成形体が形成されるとき、インナーパンチIPのZ+方向の端面のZ+方向の位置は、アウターパンチOPのZ+方向の端面のZ+方向の位置と等しい。これにより、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置を硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と等しくすることができる。なお、型DIが撓んでいる場合であっても、インナーパンチIPのZ+方向の端面のZ+方向の位置、及び、アウターパンチOPのZ+方向の端面のZ+方向の位置を調整することにより、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置を硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と等しくすることができる。また、軟磁性粉21と仮硬磁性体32とが、Z-方向の端面がZ-方向を向いているパンチPによりZ-方向に一体成形されることにより、軟磁性体2の第1端面EF1のZ+方向の位置を硬磁性体3の第3端面EF3のZ+方向の位置と等しくすることができる。
また、硬磁性体3の形成に必要な圧力は、軟磁性体2の形成に必要な圧力よりも大きい。これにより、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれを加圧する圧力条件(平均圧力、加圧分布、加圧時間等)を制御することにより、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSを向心方向DIRCに突出する形状を有するようにすることができる。より詳細には、インナーパンチIP及びアウターパンチOPのそれぞれによりZ-方向から、及び、パンチPによりZ+方向から軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれを加圧するとき、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれを加圧する圧力を軟磁性体2の形成に必要な圧力よりも大きく、かつ、硬磁性体3の形成に必要な圧力よりも小さくする期間を設けることにより、軟磁性体2を形成しつつ、硬磁性体3を、向心方向DIRC(例えば、図2における領域A1)に入り込ませることができる。従って、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSを向心方向DIRCに突出する形状を有するようにすることができる。
(ブラシレスモータ100の構成)
以下に、本発明の第1の実施形態に係るブラシレスモータ100の構成について、図面を参照しながら説明する。図8は、ロータ部材1が用いられるブラシレスモータ100の外観斜視図である。図9は、ロータ部材1が用いられるブラシレスモータ100の分解斜視図である。なお、図9では、複数のティース部14b、複数のコイル15及び複数の絶縁性部材16のそれぞれの内の代表的なティース部14b、コイル15及び絶縁性部材16のそれぞれにのみ参照符号を付した。
ブラシレスモータ100は、図8及び図9に示すように、ステータアッシー11、シャフト4及びロータ部材1を備える。ステータアッシー11は、図9に示すように、Z-方向に視て、ロータ10の周囲に配置される。すなわち、ブラシレスモータ100は、インナーロータ型である。
ステータアッシー11は、図9に示すように、軸受12、筐体13、磁性体コア14、複数のコイル15及び複数の絶縁性部材16を含む。
軸受12は、シャフト4がZ軸を中心とする周方向に回転できるように支持する。より詳細には、軸受12は、図9に示すように、第1軸受12a及び第2軸受12bを有する。第1軸受12a及び第2軸受12bのそれぞれは、円筒状である。第1軸受12a及び第2軸受12bのそれぞれの中心軸線は、Z軸である。第1軸受12a及び第2軸受12bのそれぞれの中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致する。
第1軸受12aは、図9に示すように、第2軸受12bよりもZ+方向に位置する。また、第1軸受12aは、ロータ部材1よりもZ+方向に位置する。第2軸受12bは、ロータ部材1よりもZ-方向に位置する。第2軸受12bは、シャフト4の第2端E2を支持する。
筐体13は、図8に示すように、第1筐体13a及び第2筐体13bを有する。第1筐体13aは、図8及び図9に示すように、円筒状である。第1筐体13aの中心軸線は、Z軸である。第2筐体13bは、第1筐体13aよりもZ-方向に位置する。また、第1筐体13aは、開口OP1を有する。これにより、シャフト4の第1端E1は、開口OP1からZ+方向に突出している。すなわち、ブラシレスモータ100は、片軸型である。
第1筐体13aは、第1軸受12a、磁性体コア14、複数のコイル15及び複数の絶縁性部材16を支持する。第2筐体13bは、第2軸受12bを支持する。第1筐体13a及び第2筐体13bのそれぞれの材料は、例えば、SUS等の剛性が高い材料である。
磁性体コア14は、軟磁性体である。磁性体コア14は、図9に示すように、電磁鋼板を積層することにより、作製される。磁性体コア14は、円筒状であるコアバック部14a、及び、複数のティース部14bを有する。コアバック部14aの中心軸線は、Z軸である。ティース部14bの数は、9つである。9つのティース部14bは、Z軸を中心とする周方向に並ぶ。また、9つのティース部14bのそれぞれは、コアバック部14aの内側面からZ軸を中心とする径方向の反対方向に延びている。磁性体コア14の外面には、絶縁処理が施されている。磁性体コア14は、硬磁性体3が発生する磁界及び後述するコイル15が発生する磁界のそれぞれにより、磁化される。
複数のコイル15及び複数の絶縁性部材16のそれぞれの数は、9つである。9つのコイル15のそれぞれ及び9つの絶縁性部材16のそれぞれは、9つのティース部14bのそれぞれに対応して設けられる。より詳細には、1つのティース部14b、1つのコイル15及び1つの絶縁性部材16を含む組を1つのセットとすると、9つのセットは、Z軸を中心とする周方向に並ぶ。各セットは、硬磁性体3と間隔を空けて、硬磁性体3の周囲に配置される。なお、各セットの構造は、同じである。そのため、1つのティース部14b、1つのコイル15及び1つの絶縁性部材16を含む組を1つのセットについて、説明する。
コイル15は、図9に示すように、Z軸を中心とする径方向に視て、ティース部14bの周囲に位置するように、ティース部14bに巻き付けられる。コイル15は、例えば、銅等の導電性材料により作製される。また、コイル15は、銅線の表面が絶縁膜により覆われた構造を有している。コイル15は、コイル15に電流が流れることにより、磁界を発生する。
絶縁性部材16は、絶縁体である。絶縁性部材16は、図9に示すように、磁性体コア14とコイル15との間に配置される。これにより、磁性体コア14とコイル15とは、電気的に絶縁される。
コイル15には、電源(図示せず)から電流が供給される。ロータ10の回転は、この電流を制御することにより、制御される。
[効果]
本願発明者は、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度の向上を確認するために、ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験を行った。ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験について、図面を参照しながら説明する。図10は、比較例に係るロータ20のA-Aにおける断面図である。図11は、ロータ部材1のせん断試験のモデル図である。図12は、比較例に係るロータ部材6のせん断試験のモデル図である。図13は、ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験の結果である。
まず、比較例に係るロータ20について説明する。なお、比較例に係るロータ20については、ロータ10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。比較例に係るロータ20において、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSの向心方向DIRCの位置は、図10に示すように、Z+方向において、均一である。従って、比較例に係るロータ20において、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、向心方向DIRCに突出する形状を有していない。
次に、ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験について説明する。ここで、コイル15に電流が流れると、ロータ10又は比較例に係るロータ20のそれぞれに回転トルクが発生する。このとき、ロータ10又は比較例に係るロータ20のそれぞれには、ロータ10又は比較例に係るロータ20のそれぞれの回転方向(Z軸を中心とする周方向)に対し、接線方向の応力が加わる。軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSには、主にせん断応力が加わる。ロータ10又は比較例に係るロータ20のそれぞれの回転速度が大きくなるにつれ、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSには、引張応力も加わるが、本発明に係るロータ部材1を回転電気機械のロータ10として使用する場合、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSに大きなせん断応力が加わる場合が多いことが想定される。そのため、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度を軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度の指標とした。
ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれのせん断試験では、図10及び図11のそれぞれに示すように、ロータ部材1及び比較例に係るロータ部材6のそれぞれに対し、Z-方向に力を加えた。
ロータ部材1における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度は、図13に示すように、比較例に係るロータ部材6における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度よりも大きい。より詳細には、比較例に係るロータ部材6における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度が回転電気機械のロータ10として実用上必要とされる20MPa以下であるのに対し、ロータ部材1における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度は、20MPa以上である。このように、ロータ部材1によれば、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSのせん断強度を向上することができる。その結果、ロータ部材1によれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度を向上することができる。
ロータ部材1によれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。より詳細には、ロータ部材1における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、向心方向DIRCに突出するように湾曲する形状を有している。従って、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSの面積を大きくすることができる。その結果、ロータ部材1によれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。
ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。より詳細には、接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小となるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置と等しい。ここで、中間面ISは、硬磁性体3の第3端面EF3とのZ+方向の距離D1が硬磁性体3の第4端面EF4との距離D2と等しい面である。これにより、硬磁性体3のZ軸を中心とする径方向についての幅が最大となるZ+方向の位置を、中間面ISのZ+方向の位置と等しくしやすくなる。従って、硬磁性体3が発生する磁束の内、漏れ磁束を抑制しやすくなる。その結果、ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。
ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。より詳細には、硬磁性体3が発生する磁束に対するパーミアンス値が最大となるZ+方向の位置は、1つあればよい。そこで、接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小となるZ+方向の位置は、1つのみ存在する。従って、ロータ部材1によれば、軟磁性体を有効に活用することができる。その結果、ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。
ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。より詳細には、硬磁性体3が発生する磁束に対するパーミアンス値のZ+方向の位置に対する分布は、連続である。そこで、接触面CSは、曲面であり、かつ、平面を含まない。従って、ロータ部材1によれば、硬磁性体3が発生する磁束に対するパーミアンス値のZ+方向の位置に対する変化に合わせて、軟磁性体2の形状を連続的に変化させることにより、軟磁性体を有効に活用することができる。その結果、ロータ部材1によれば、より少ない軟磁性体により、所望の磁気特性を得やすくなる。
本発明の第1の実施形態に係るロータ部材1の製造方法によれば、ロータ部材1を製造することができる。より詳細には、仮硬磁性体形成工程において、等方性磁石粉及び第1結合材粉が混合された硬磁性粉31を圧縮成形し、仮硬磁性体32を形成する。仮硬磁性体形成工程の後の充填工程において、鉄粉及び第2結合材粉が混合された軟磁性粉21、及び、仮硬磁性体32がZ軸を中心とする径方向に並び、かつ、互いに接触するように、型DIに充填する。充填工程の後のロータ部材形成工程において、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32をZ+方向から圧縮成形し、ロータ部材1を形成する。ここで、ロータ部材形成工程において、仮硬磁性体32を加圧する圧力は、軟磁性粉21を加圧する圧力よりも大きい。これにより、本成形体が形成される。その結果、本発明の第1の実施形態に係るロータ部材1の製造方法によれば、ロータ部材1を製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係るロータ部材1の製造方法によれば、ロータ部材1を製造しやすくなる。より詳細には、軟磁性体2の形成に必要な圧力は、硬磁性体3の形成に必要な圧力よりも小さい。そこで、Z+方向から軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれを加圧するとき、軟磁性粉21及び仮硬磁性体32のそれぞれを加圧する圧力を軟磁性体2の形成に必要な圧力よりも大きく、硬磁性体3の形成に必要な圧力よりも小さくする期間を設ける。これにより、軟磁性体2を形成しつつ、硬磁性体3を、向心方向DIRCに入り込ませることができる。従って、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSを向心方向DIRCに突出する形状を有するようにすることができる。その結果、本発明の第1の実施形態に係るロータ部材1の製造方法によれば、ロータ部材1を製造しやすくなる。
[第1の変形例]
以下に、本発明の第1の変形例に係るロータ部材1aについて、図を参照しながら説明する。図14は、ロータ10aのA-Aにおける断面図である。なお、第1の変形例に係るロータ部材1aについては、第1の実施形態に係るロータ部材1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1aは、図14に示すように、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSが向心方向DIRCに突出するように屈曲する形状を有している点において、ロータ部材1と異なる。
以上のようなロータ部材1aにおいても、ロータ部材1と同じ効果を奏する。また、ロータ部材1aによれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。より詳細には、ロータ部材1における軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、向心方向DIRCに突出するように屈曲する形状を有している。従って、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSの面積を大きくすることができる。その結果、ロータ部材1aによれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。
[第2の変形例]
以下に、本発明の第2の変形例に係るロータ部材1bについて、図を参照しながら説明する。図15は、ロータ10bのA-Aにおける断面図である。なお、第2の変形例に係るロータ部材1bについては、第1の変形例に係るロータ部材1aと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1bは、図15に示すように、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が中間面ISのZ+方向の位置のみでない点において、ロータ部材1aと異なる。また、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、平面を含む。
以上のようなロータ部材1bにおいても、ロータ部材1aと同じ効果を奏する。
[第3の変形例]
以下に、本発明の第3の変形例に係るロータ部材1cについて、図を参照しながら説明する。図16は、ロータ10cのA-Aにおける断面図である。なお、第3の変形例に係るロータ部材1cについては、第1の実施形態に係るロータ部材1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1cは、図16に示すように、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が中間面ISのZ+方向の位置と異なる点において、ロータ部材1と異なる。
本変形例では、図16に示すように、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置よりもZ+方向である。
以上のようなロータ部材1cにおいても、ロータ部材1と同じ効果を奏する。また、ロータ部材1cによれば、所望の磁気特性を得やすくなる。より詳細には、接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小となるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置と異なる。従って、磁性体コア14が非対称な形状を有する場合においても、軟磁性体2が構成する磁気回路を柔軟に設計することができる。その結果、ロータ部材1cによれば、所望の磁気特性を得やすくなる。
[第4の変形例]
以下に、本発明の第4の変形例に係るロータ部材1dについて、図を参照しながら説明する。図17は、ロータ10dのA-Aにおける断面図である。なお、第4の変形例に係るロータ部材1dについては、第1の実施形態に係るロータ部材1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1dは、図17に示すように、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が2つ存在する点において、ロータ部材1と異なる。
具体的には、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、図17に示すように、中間面ISのZ+方向の位置よりもZ+方向及びZ-方向のそれぞれに存在する。
以上のようなロータ部材1dにおいても、ロータ部材1と同じ効果を奏する。また、ロータ部材1dによれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。より詳細には、接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小となるZ+方向の位置は、複数存在する。従って、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSの面積を大きくすることができる。その結果、ロータ部材1dによれば、軟磁性体2と硬磁性体3との固定強度をより向上することができる。
[第5の変形例]
以下に、本発明の第5の変形例に係るロータ部材1eについて、図を参照しながら説明する。図18は、ロータ10eのA-Aにおける断面図である。なお、第5の変形例に係るロータ部材1eについては、第1の実施形態に係るロータ部材1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1eは、図18に示すように、軟磁性体2の第1端面EF1のZ+方向の位置が硬磁性体3の第3端面EF3のZ+方向の位置と異なる点、及び、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置が硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と異なる点において、ロータ部材1と異なる。
また、本変形例では、第1端面EF1は、図18に示すように、第3端面EF3よりもZ-方向に位置している。従って、幅W3は、存在しない。第1端面EF1と第3端面EF3との間のZ+方向の距離H13は、0よりも大きい。また、第1端面EF1と第3端面EF3との間のZ+方向の距離H13は、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下である。
より詳細には、本変形例では、第2端面EF2は、図18に示すように、第4端面EF4よりもZ+方向に位置している。従って、幅W4は、存在しない。第2端面EF2と第4端面EF4との間のZ+方向の距離H24は、0よりも大きい。また、第2端面EF2と第4端面EF4との間のZ+方向の距離H24は、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下である。
以上のようなロータ部材1eにおいても、ロータ部材1と同じ効果を奏する。また、ロータ部材1eによれば、硬磁性体3に裂け又は割れが発生することを抑制することができる。より詳細には、型DIが撓んでいる場合、第1端面EF1のZ+方向の位置は、第3端面EF3のZ+方向の位置と異なる。また、第2端面EF2のZ+方向の位置は、第4端面EF4のZ+方向の位置と異なる。第1端面EF1と第3端面EF3との間のZ+方向の距離H13が大きい、又は、第2端面EF2と第4端面EF4との間のZ+方向の距離H24が大きいと、硬磁性体3に裂け又は割れが発生しやすくなる。そこで、ロータ部材1eによれば、第1端面EF1と第3端面EF3との間のZ+方向の距離H13は、0以上であり、かつ、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下である。また、第2端面EF2と第4端面EF4との間のZ+方向の距離H24は、0以上であり、かつ、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下である。これらにより、ロータ部材1eによれば、硬磁性体3に裂け又は割れが発生することを抑制することができる。
[第2の実施形態]
以下に、本発明の第2の実施形態に係るロータ部材1fについて、図を参照しながら説明する。図19は、ロータ10fのA-Aにおける断面図である。なお、第2の実施形態に係るロータ部材1fについては、第1の実施形態に係るロータ部材1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
ロータ部材1fは、アウターロータ型回転電気機械に用いられる点において、ロータ部材1と異なる。より詳細には、Z+方向に視た軟磁性体2の第2端面EF2の内縁は、Z-方向に視た軟磁性体2の第1端面EF1の内縁を囲む。アウターロータ型回転電気機械において、ステータアッシー11(図示せず)は、Z-方向に視て、シャフト4の周囲、かつ、シャフト4と硬磁性体3との間に配置される。
硬磁性体3は、Z-方向に視て、硬磁性体3の外縁が軟磁性体2の内縁の一部と一致するように配置される。すなわち、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の外周面OS3は、図19に示すように、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の内周面IS2の一部に接触する。これにより、硬磁性体3は、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の内周面IS2に接触する。また、硬磁性体3は、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2に接触しない。
軟磁性体2の第1端面EF1のZ+方向の位置は、図19に示すように、硬磁性体3の第3端面EF3のZ+方向の位置と異なる。より詳細には、第1端面EF1は、第3端面EF3よりもZ+方向に位置する。また、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置は、硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と異なる。より詳細には、第2端面EF2は、第4端面EF4よりもZ-方向に位置する。
Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の外周面OS3の全体は、図19に示すように、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の内周面IS2の一部に面接触している。そこで、本実施形態では、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の外周面OS3を軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSと定義する。
軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、図19に示すように、硬磁性体3が軟磁性体2の内周面IS2に接触する場合には動径方向DIRRに突出する形状を有している。ここで、動径方向DIRRは、Z軸を中心とする径方向である。そして、本実施形態では、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、動径方向DIRRに突出するように湾曲する形状を有している。
第1端面EF1のZ+方向の位置における軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅W1は、図19に示すように、存在しない。また、第2端面EF2のZ+方向の位置における軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅W2は、存在しない。
以上のようなロータ部材1fにおいても、ロータ部材1と同じ効果を奏する。
[その他の実施形態]
本発明に係るロータ部材は、ロータ部材1,1a~1fに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、ロータ部材1,1a~1fの構造を任意に組み合わせてもよい。
なお、回転電気機械は、電気によりロータが回転する構造、又は、ロータが回転することにより電気が発生する構造を有していればよい。この場合、回転電気機械は、ロータ部材1,1a~1fの少なくともいずれかを備えていればよく、ブラシを備えていてもよい。
なお、シャフト4は、円柱状でなくてもよい。シャフト4は、Z+方向に延びる形状を有していればよい。従って、シャフト4は、例えば、中心軸線がZ軸である角柱状又は中心軸線がZ軸である楕円柱状等であってもよい。
なお、軟磁性体2の中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致していなくてもよい。
なお、軟磁性体2は、円筒状でなくてもよい。軟磁性体2は、筒状であればよい。従って、軟磁性体2は、例えば、角筒状又は楕円筒状等であってもよい。
なお、硬磁性体3の中心軸線は、シャフト4の中心軸線と一致していなくてもよい。
なお、硬磁性体3は、円筒状でなくてもよい。硬磁性体3は、筒状であればよい。従って、硬磁性体3は、例えば、角筒状又は楕円筒状等であってもよい。
なお、硬磁性粉31の材料の一つである磁石は、ネオジム磁石に限られない。硬磁性粉31の材料である磁石は、サマリウムコバルト磁石、プラセオジム磁石又はサマリウム鉄窒素磁石等の希土類磁石であってもよい。また、硬磁性粉31の材料である磁石は、希土類磁石に限られない。硬磁性粉31の材料である磁石は、フェライト磁石等であってもよい。
なお、ロータ部材1eにおいて、第1端面EF1は、第3端面EF3よりもZ+方向に位置していてもよい。この場合においても、第1端面EF1と第3端面EF3との間のZ+方向の距離H13が、0以上であり、かつ、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下であれば、ロータ部材1eと同じ効果を奏する。また、ロータ部材1eにおいて、第2端面EF2は、第4端面EF4よりもZ-方向に位置していてもよい。この場合においても、第2端面EF2と第4端面EF4との間のZ+方向の距離H24が、0以上であり、かつ、ロータ部材1eのZ+方向の長さH1eの5%以下であれば、ロータ部材1eと同じ効果を奏する。
なお、ロータ部材1,1a~1dにおいて、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2の全体は、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の内周面IS3の全体に面接触していなくてもよい。すなわち、Z軸を中心とする径方向についての軟磁性体2の外周面OS2の一部が、Z軸を中心とする径方向についての硬磁性体3の内周面IS3の一部に接触していればよい。
なお、第1端面EF1、第2端面EF2、第3端面EF3及び第4端面EF4のそれぞれは、曲面であってもよい。
なお、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、平面であってもよい。
なお、幅W1、幅W2、幅W3及び幅W4のそれぞれは、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wの最大である最大幅WMAXと等しくなくてもよい。
なお、ロータ部材1の製造方法は、第1の実施形態において示したロータ部材1の製造方法に限られない。ロータ部材1は、例えば、あらかじめ、内周面が向心方向DIRCに突出する形状を有する仮硬磁性体32aと、外周面が向心方向DIRCに陥没する形状を有する仮軟磁性体22aと、を形成し、仮硬磁性体32aと仮軟磁性体22aとを一体成形することにより、本成形体を形成し、ロータ部材1を製造してもよい。あるいは、ロータ部材1の製造方法は、例えば、あらかじめ、内周面が向心方向DIRCに突出する形状を有する仮硬磁性体32aを形成し、仮硬磁性体32aと軟磁性粉21とを一体成形することにより、本成形体を形成し、ロータ部材1を製造してもよい。
なお、ブラシレスモータ100は、片軸型に限られない。ブラシレスモータ100は、例えば、両軸型であってもよい。
なお、第1筐体13a及び第2筐体13bのそれぞれの材料は、剛性が高い材料であればよい。
なお、複数のティース部14b、複数のコイル15及び複数の絶縁性部材16の数は、それぞれ9つに限らない。複数のコイル15のそれぞれ及び複数の絶縁性部材16のそれぞれは、複数のティース部14bのそれぞれに対応して設けられていればよい。
なお、磁性体コア14は、電磁鋼板を積層することにより、作製されることに限らない。磁性体コア14は、軟磁性体であればよい。
なお、ロータ部材1cにおいて、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置よりもZ-方向であってもよい。
なお、ロータ部材1dにおいて、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、2つに限らず、複数存在していればよい。
なお、ロータ部材1dにおいて、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置は、中間面ISのZ+方向の位置よりもZ+方向のみ又はZ-方向のみに存在していてもよい。
なお、ロータ部材1fにおいて、軟磁性体2の第1端面EF1のZ+方向の位置は、硬磁性体3の第3端面EF3のZ+方向の位置と等しくてもよい。また、軟磁性体2の第2端面EF2のZ+方向の位置は、硬磁性体3の第4端面EF4のZ+方向の位置と等しくてもよい。
なお、ロータ部材1fにおいて、第1端面EF1のZ+方向の位置における軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅W1は、存在してもよい。また、第2端面EF2のZ+方向の位置における軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅W2は、存在してもよい。これらの場合においても、上記幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が、第1端面EF1のZ+方向の位置、第2端面EF2のZ+方向の位置、第3端面EF3のZ+方向の位置及び第4端面EF4のZ+方向の位置のいずれとも異なる位置であればよい。
なお、ロータ部材1fにおいて、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、動径方向DIRRに突出するように屈曲する形状を有していてもよい。
なお、ロータ部材1fにおいて、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が中間面ISのZ+方向の位置と異なっていてもよい。
なお、ロータ部材1dにおいて、軟磁性体2の内の接触面CSを構成する部分のZ軸を中心とする径方向についての幅Wが最小の最小幅WMINとなるZ+方向の位置が、複数存在していてもよい。
なお、軟磁性体2と硬磁性体3との接触面CSは、軟磁性体2と硬磁性体3とが接触する面であればよい。
本発明は、以下の構成を有する。
(1)
回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
軟磁性粉から形成された筒状の成形体であり、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
硬磁性粉から形成された筒状の成形体であり、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
を備え、
前記軟磁性体と前記硬磁性体との接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記径方向の反対方向に突出する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記径方向に突出する形状を有し、
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記第1端面の前記第1方向の位置、前記第2端面の前記第1方向の位置、前記第3端面の前記第1方向の位置、及び、前記第4端面の前記第1方向の位置と異なる、
ロータ部材。
(2)
前記接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記径方向の反対方向に突出する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記径方向に突出するように湾曲する形状を有する、
(1)に記載のロータ部材。
(3)
前記接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記径方向の反対方向に突出する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記径方向に突出するように屈曲する形状を有する、
(1)又は(2)に記載のロータ部材。
(4)
前記第1端面と前記第3端面との間の前記第1方向の距離は、0以上であり、かつ、前記ロータ部材の前記第1方向の長さの5%以下であり、
前記第2端面と前記第4端面との間の前記第1方向の距離は、0以上であり、かつ、前記ロータ部材の前記第1方向の長さの5%以下である、
(1)乃至(3)のいずれかに記載のロータ部材。
(5)
前記第3端面との前記第1方向の距離が前記第4端面との前記第1方向の距離と等しい面を中間面と定義し、
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記中間面の前記第1方向の位置と等しい、
(1)乃至(4)のいずれかに記載のロータ部材。
(6)
前記第3端面との前記第1方向の距離が前記第4端面との前記第1方向の距離と等しい面を中間面と定義し、
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記中間面の前記第1方向の位置と異なる、
(1)乃至(4)のいずれかに記載のロータ部材。
(7)
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、1つのみ存在する、
(1)乃至(6)のいずれかに記載のロータ部材。
(8)
前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、複数存在する、
(1)乃至(6)のいずれかに記載のロータ部材。
(9)
前記接触面は、曲面であり、かつ、平面を含まない、
(1)乃至(8)のいずれかに記載のロータ部材。
(10)
前記軟磁性体の前記筒状は、円筒状であり、
前記硬磁性体の前記筒状は、円筒状である、
(1)乃至(9)のいずれかに記載のロータ部材。
(11)
前記硬磁性体は、前記軟磁性体の前記外周面に接触し、かつ、前記軟磁性体の前記内周面に接触しない、
(1)乃至(10)のいずれかに記載のロータ部材。
(12)
前記軟磁性粉の材料は、鉄及び樹脂を含み、
前記硬磁性粉の材料は、磁石及び樹脂を含む、
(1)乃至(11)のいずれかに記載のロータ部材。
(13)
前記磁石は、希土類磁石である、
(12)に記載のロータ部材。
(14)
(1)乃至(13)のいずれかに記載のロータ部材と、
前記第1方向に延びる形状を有するシャフトと、を備え、
前記径方向についての前記シャフトの外周面は、前記軟磁性体の前記内周面に接触する、
ロータ。
(15)
(1)乃至(14)のいずれかに記載のロータ部材を備える、
回転電気機械。
(16)
(1)乃至(14)のいずれかに記載のロータ部材を備える、
ブラシレスモータ。
(17)
回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
筒状を有し、かつ、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
筒状を有し、かつ、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
を備える、
ロータ部材の製造方法であって、
等方性磁石粉及び第1結合材粉が混合された硬磁性粉を圧縮成形し、仮硬磁性体を形成する仮硬磁性体形成工程と、
前記仮硬磁性体形成工程の後に、鉄粉及び第2結合材粉が混合された軟磁性粉、及び、前記仮硬磁性体が前記径方向に並び、かつ、互いに接触するように、型に充填する充填工程と、
前記充填工程の後に、前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体を前記第1方向から圧縮成形し、ロータ部材を形成するロータ部材形成工程と、
を備え、
前記ロータ部材形成工程において、前記仮硬磁性体を加圧する圧力は、前記軟磁性粉を加圧する圧力よりも大きい、
ロータ部材の製造方法。
(18)
前記ロータ部材形成工程において、前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体のそれぞれを加圧する圧力を前記軟磁性体の形成に必要な圧力よりも大きく、かつ、前記硬磁性体の形成に必要な圧力よりも小さくする期間が設けられている、
(17)に記載のロータ部材の製造方法。
(19)
前記等方性磁石粉は、希土類磁石粉であり、
前記第1結合材粉は、樹脂であり、
前記第2結合材粉は、樹脂である、
(17)又は(18)に記載のロータ部材の製造方法。
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f,6:ロータ部材
2:軟磁性体
3:硬磁性体
4:シャフト
10,10a,10b,10c,10d,10e,10f,20:ロータ
11:ステータアッシー
12:軸受
12a:第1軸受
12b:第2軸受
13:筐体
13a:第1筐体
13b:第2筐体
14:磁性体コア
14a:コアバック部
14b:ティース部
15:コイル
16:絶縁性部材
21:軟磁性粉
22a:仮軟磁性体
31:硬磁性粉
32,32a:仮硬磁性体
100:ブラシレスモータ
A1:領域
CS:接触面
D1,D2,DC,WC:距離
DI:型
DIRC:向心方向
DIRR:動径方向
E1:第1端
E2:第2端
EF1:第1端面
EF2:第2端面
EF3:第3端面
EF4:第4端面
IDI:インナーダイス
IS:中間面
IS1,IS2,IS3,ISIP,ISODI,ISOP:内周面
ODI:アウターダイス
OP:アウターパンチ
OP1:開口
OS2,OS3,OS4,OSIDI,OSIP,OSOP:外周面
P:パンチ
PO1:第1位置
S11,S12,S13,S14:ステップ
WMAX:最大幅
WMIN:最小幅

Claims (19)

  1. 回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
    軟磁性粉から形成された筒状の成形体であり、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
    硬磁性粉から形成された筒状の成形体であり、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
    を備え、
    前記軟磁性体と前記硬磁性体との接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向の反対方向に突出する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向に突出する形状を有し、
    前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記第1端面の前記第1方向の位置、前記第2端面の前記第1方向の位置、前記第3端面の前記第1方向の位置、及び、前記第4端面の前記第1方向の位置と異なる、
    ロータ部材。
  2. 前記接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向の反対方向に突出するように湾曲する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向に突出するように湾曲する形状を有する、
    請求項1に記載のロータ部材。
  3. 前記接触面は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記外周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向の反対方向に突出するように屈曲する形状を有し、又は、前記硬磁性体が前記軟磁性体の前記内周面に接触する場合には前記中心軸線を中心とする全周に亘って前記径方向に突出するように屈曲する形状を有する、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  4. 前記第1端面と前記第3端面との間の前記第1方向の距離は、0以上であり、かつ、前記ロータ部材の前記第1方向の長さの5%以下であり、
    前記第2端面と前記第4端面との間の前記第1方向の距離は、0以上であり、かつ、前記ロータ部材の前記第1方向の長さの5%以下である、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  5. 前記第3端面との前記第1方向の距離が前記第4端面との前記第1方向の距離と等しい面を中間面と定義し、
    前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記中間面の前記第1方向の位置と等しい、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  6. 前記第3端面との前記第1方向の距離が前記第4端面との前記第1方向の距離と等しい面を中間面と定義し、
    前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、前記中間面の前記第1方向の位置と異なる、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  7. 前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、1つのみ存在する、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  8. 前記軟磁性体の内の前記接触面を構成する部分の前記径方向についての幅が最小となる前記第1方向の位置は、複数存在する、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  9. 前記接触面は、曲面であり、かつ、平面を含まない、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  10. 前記軟磁性体の前記筒状は、円筒状であり、
    前記硬磁性体の前記筒状は、円筒状である、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  11. 前記硬磁性体は、前記軟磁性体の前記外周面に接触し、かつ、前記軟磁性体の前記内周面に接触しない、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  12. 前記軟磁性粉の材料は、鉄及び樹脂を含み、
    前記硬磁性粉の材料は、磁石及び樹脂を含む、
    請求項1又は請求項2に記載のロータ部材。
  13. 前記磁石は、希土類磁石である、
    請求項12に記載のロータ部材。
  14. 請求項1又は請求項2に記載のロータ部材と、
    前記第1方向に延びる形状を有するシャフトと、を備え、
    前記径方向についての前記シャフトの外周面は、前記軟磁性体の前記内周面に接触する、
    ロータ。
  15. 請求項1又は請求項2に記載のロータ部材を備える、
    回転電気機械。
  16. 請求項1又は請求項2に記載のロータ部材を備える、
    ブラシレスモータ。
  17. 回転電気機械に用いられるロータ部材であって、
    筒状を有し、かつ、その中心軸線に沿う第1方向を向いた第1端面と前記第1方向の反対方向である第2方向を向いた第2端面とを有する軟磁性体と、
    筒状を有し、かつ、前記第1方向を向いた第3端面と前記第2方向を向いた第4端面とを有し、前記中心軸線を中心とする径方向についての前記軟磁性体の外周面又は内周面に接触する硬磁性体と、
    を備える、
    ロータ部材の製造方法であって、
    等方性磁石粉及び第1結合材粉が混合された硬磁性粉を圧縮成形し、仮硬磁性体を形成する仮硬磁性体形成工程と、
    前記仮硬磁性体形成工程の後に、鉄粉及び第2結合材粉が混合された軟磁性粉、及び、前記仮硬磁性体が前記径方向に並び、かつ、互いに接触するように、型に充填する充填工程と、
    前記充填工程の後に、前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体を前記第1方向から圧縮成形し、ロータ部材を形成するロータ部材形成工程と、
    を備え、
    前記ロータ部材形成工程において、前記仮硬磁性体を加圧する圧力は、前記軟磁性粉を加圧する圧力よりも大きい、
    ロータ部材の製造方法。
  18. 前記ロータ部材形成工程において、前記軟磁性粉及び前記仮硬磁性体のそれぞれを加圧する圧力を前記軟磁性体の形成に必要な圧力よりも大きく、かつ、前記硬磁性体の形成に必要な圧力よりも小さくする期間が設けられている、
    請求項17に記載のロータ部材の製造方法。
  19. 前記等方性磁石粉は、希土類磁石粉であり、
    前記第1結合材粉は、樹脂であり、
    前記第2結合材粉は、樹脂である、
    請求項17又は請求項18に記載のロータ部材の製造方法。
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