JP5494866B2 - 手動変速機のギヤ鳴り防止装置 - Google Patents

手動変速機のギヤ鳴り防止装置 Download PDF

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Description

本発明は、前進段用の同期装置を具備する一方、後進段用の同期装置を具備しない自動車など車両用の手動変速機において、後進段にシフトチェンジする際のギヤ鳴りを防止する装置に関する。
従来から、車両用の手動変速機において、前進段用の同期装置を具備する一方、後進段用の同期装置を具備しないものがある。ところで、後進段にシフトチェンジする際に、インプットシャフトが惰性回転していることがあり、この場合、リバースギヤがそれぞれ設けられたシャフトに回転差が生じている。シャフトの回転差が大きい場合には、リバースギヤの円滑な噛み合いができずギヤ鳴り(異音)が発生することがある。このようなギヤ鳴りの発生を防止するために、後進段用の同期装置を具備しない手動変速機においては、通常、ギヤ鳴り防止装置が設けられている。
手動変速機のギヤ鳴り防止装置は種々開発されている。例えば、特許文献1には、コントロールロッドのスリーブにカム溝が形成されたカムプレートが固着されると共に、シフトロッドのスリーブにカム溝に係合するピンが固着された変速機のギヤ鳴り防止装置が開示されている。この変速機のギヤ鳴り防止装置では、シフトレバーを後進段に向けてセレクト操作した際にシフトロッドが軸方向に若干移動し特定前進段用のギヤ装置を選択する同期噛合装置(同期装置)が作動するようになっている。この装置の作動によりプライマリシャフト(インプットシャフト)とセカンダリシャフト(アウトプットシャフト)とが伝動状態になってプライマリシャフトの回転が低下または停止することになり、これらシャフトの回転差に起因するギヤ鳴りの発生を防止している。
実開平5−1059号公報(例えば、明細書の段落[0014]−[0017]、[図3]−[図4]など参照)
上述した特許文献1記載の変速機のギヤ鳴り防止装置では、シフトロッドがカム溝の形状によりその軸方向へ移動するごく限られた範囲においてのみ同期噛合装置が作動し、セレクト操作が完了した位置では同期噛合装置が解除されている。そのため、同期噛合装置の作動は一時的にしか行われず、プライマリシャフトの回転低下が不十分なままリバースギヤの噛み合いに至り、ギヤ鳴りが発生してしまう虞があった。
以上のことから、本発明は上述したような問題を解決するために為されたものであって、後進段にシフトチェンジする際に、セレクト操作完了時まで前進段用の同期装置を作動させることにより、十分な作動時間且つ十分な作動量を確保してギヤ鳴りの防止をより確実に行うことができる手動変速機のギヤ鳴り防止装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する第1の発明に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置は、
変速動作時に軸方向へ移動するセレクト動作と軸周りに回動するシフト動作とを行うシフトセレクトシャフトと、当該シフトセレクトシャフトに連係される前進段用シフトラグと、前記前進段用シフトラグにシフトレールを介して連結され、前記シフトセレクトシャフトのシフト動作に伴って同期装置を作動させながら所定前進段への変速動作を実行する前進段用シフトフォークと、当該シフトセレクトシャフトに連係される後進段用シフトラグと、前記後進段用シフトラグにシフトレールを介して連結され、前記シフトセレクトシャフトのシフト動作に伴って後進段への変速動作を実行する後進段用シフトフォークとを有する手動変速機において、
前記シフトセレクトシャフトの後進段に向けてのセレクト動作時に、当該シフトセレクトシャフトに沿って軸方向に移動する第1の回動部と、
前記第1の回動部の軸方向への移動力を受けて回動するプレボークカムと、
前記プレボークカムに設けられ、前記シフトセレクトシャフトに向けて延在する突起部と、
前記第1の回動部に設けられ、前記プレボークカムに向けて延在し、前記突起部に係合可能なプレボークピンと、
前記シフトセレクトシャフトに設けられ、シフトレバーのセレクト操作が伝達される第2の回動部と、
前記前進段用シフトラグに設けられ、前記プレボークカムの回動力を受けて前記前進段用シフトレールを軸線に沿う方向に移動させることにより、前記シフトセレクトシャフトの後進段に向けてのセレクト動作時に、前記同期装置を作動させる突出部を備え、
前記第1の回動部と前記第2の回動部にばねが巻き掛けられる
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置は、
第1の発明に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置であって、
前記前進段用シフトラグに設けられた前記突起部に係合可能な係合部が前記プレボークカムに設けられる
ことを特徴とする。
本発明に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置によれば、後進段にシフトチェンジする際に、セレクト操作完了時まで前進段用の同期装置を作動させることができる。これにより、十分な作動時間且つ十分な作動量を確保してギヤ鳴りの防止をより確実に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置の平面図である。 シフトレバーがニュートラル状態にあるときの説明図であって、図3Aにその平面を示し、図3Bにその正面を示し、図3Cにその側面を示す。 シフトレバーが1,2速セレクト状態にあるときの説明図であって、図4Aにその平面を示し、図4Bにその正面を示し、図4Cにその側面を示す。 シフトレバーがリバースセレクト状態にあるときの説明図であって、図5Aにその平面を示し、図5Bにその正面を示し、図5Cにその側面を示す。 シフトレバーがリバースシフト入り状態にあるときの説明図であって、図6Aにその平面を示し、図6Bにその正面を示し、図6Cにその側面を示す。 シフトレバーがリバースセレクト(シフト抜き)状態にあるときの説明図であって、図7Aにその平面を示し、図7Bにその正面を示し、図7Cにその側面を示す。 シフトレバーがリバースからシフト抜きして1,2速セレクト状態にあるときの説明図であって、図8Aにその平面を示し、図8Bにその正面を示し、図8Cにその側面を示す。 シフトレバーのシフトパターンの説明図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置について、図1〜図9を参照して説明する。
本実施形態では、前進段用の同期装置を具備する一方、後進段用の同期装置を具備しない、6速マニュアルトランスミッションの手動変速機に適用した場合について説明する。ギヤ鳴り防止装置は、後進段にシフトチェンジする際のギヤ鳴りの発生を防止する装置であって、セレクト操作をしたときに、前進段用の同期装置が作動して(例えば、5−6速用同期装置を5速段成立側に動作させて)インプットシャフトの回転が十分に低下または停止し、シフト操作したときに、前進段用の同期装置の作動を解除し、リバースギヤの噛み合いに至るものである。本実施形態では、5−6速用同期装置を作動させることにより、ギヤ鳴りの発生を防止するギヤ鳴り装置を例に挙げて説明するが、ギヤ鳴りの発生の防止に利用する同期装置は、5−6速用同期装置以外であってもよい。
手動変速機において、図9に示すように、所望のギヤを選択するシフトレバー103はシフトパターン100にしたがって車両の進行方向に対して左右方向となるセレクト方向Xと、車両の進行方向に対して前後方向となるシフト方向Yへ操作できる形状に構成されている。シフトパターン100では、中立位置より車両前方向に延びる1本のシフト路101dと中立位置を挟んで車両前後方向に延びる3本のシフト路101a〜101cとが車両幅方向に並べられ、各シフト路101a〜101dの中立位置がセレクト路102で連絡されている。すなわち、シフト路101dの中立位置であるリバースセレクト位置、シフト路101aの中立位置である1−2速セレクト位置、シフト路101bの中立位置である3−4速セレクト位置、シフト路101cの中立位置である5−6速セレクト位置がこの順番に隣接している。
シフトレバー103は、図1および図2に示すように、セレクトケーブル(図示せず)を介してセレクト用レバー3に連結され、シフトケーブル(図示せず)を介してシフト用レバー7に連結されている。これにより、シフトレバー103がセレクト方向に操作されると、この操作力がセレクトケーブルによりセレクト用レバー3に伝達される。シフトレバー103がシフト方向に操作されると、この操作力がシフトケーブルによりシフト用レバー7に伝達される。
セレクト用レバー3は、変速機ケース1に軸受91,91により軸回転可能に取り付けられる。セレクト用レバー3は、セレクトケーブルが接続された軸体4と、軸体4の下端部に取り付けられたアーム部5とで構成される。アーム部5は、後述するシフトセレクトシャフト21の上方に向けて延在する。アーム部5の先端部には、後述するセレクト操作用回動部22の係合溝22cに係合可能な、半球状の係合部6が取り付けられる。よって、シフトレバー103がセレクト方向にセレクト操作されると、セレクトケーブルによりセレクト用レバー3に伝達されて、セレクト用レバー3により後述のセレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向にスライドし、シフトレバー103の操作位置に応じたスライド位置となる。
シフト用レバー7は、変速機ケース1に回動自在に取り付けられている。シフト用レバー7は、軸体8とクランク部9と係合部10とを有する。軸体8の基端部側には上述したシフトケーブルが接続される。軸体8の先端部側は、係合ピン81を介してクランク部9の基端部側に連結される。クランク部9の先端部には、後述するシフト操作用回動部24の係合溝24aに係合可能な、半球状の係合部10が取り付けられる。よって、シフトレバー103がシフト方向にシフト操作されると、シフトケーブルによりシフト用レバー7に伝達されて、シフト用レバー7によりシフトセレクトシャフト21が軸周りに回動し、シフトレバー103の操作位置に応じた回動位置となる。
変速機ケース1には、セレクト用レバー3の軸体4の軸方向に直交して、且つ軸受92,92により軸周りに回動可能にシフトセレクトシャフト21が取り付けられる。
シフトセレクトシャフト21には、セレクト操作用回動部(第2の回動部)22、後進段用回動部23、シフト操作用回動部24、プレボーク用回動部(第1の回動部)25がそれぞれ取り付けられている。
セレクト操作用回動部22は後進段用回動部23に固定され、後進段用回動部23はシフトセレクトシャフト21に軸方向移動可能に固定され、シフトセレクトシャフト21と一体に回転する。セレクト操作用回動部22の外周部22aには、前進段用シフトフィンガー22bと係合溝22cとが設けられる。前進段用シフトフィンガー22bは、シフトセレクトシャフト21の軸心に直交する方向に延在し、後述する前進段用シフトラグ38,39,40の凹部に係合可能に形成されている。係合溝22cにはセレクト用レバー3の係合部6が嵌まり込んでいる。よって、シフトレバー103がセレクト方向にセレクト操作されて、1−2速セレクト位置、3−4速セレクト位置、5−6速セレクト位置に配置されると、この操作力がセレクトケーブルによりセレクト用レバー3に伝達される。セレクト用レバー3に伝達された操作力は、アーム部5、係合部6、セレクト操作用回動部22を介して後進段用回動部23に伝達される。これにより、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動し、シフトレバー103の操作位置に応じた位置となる。その結果、前進段用シフトフィンガー22bがシフトレバー103の操作位置に応じたシフトラグ38,39,40に係合することになる。
プレボーク用回動部25は、セレクト操作用回動部22に隣接して配置される。プレボーク用回動部25に設けられた係止部25bとセレクト操作用回動部22に設けられた係止部22dにはコイルスプリング26が巻き掛けられている。よって、コイルスプリング26の周方向の付勢力により、シフトセレクトシャフト21の周方向に対してプレボーク用回動部25の回動を規制するようになっている。プレボーク用回動部25には、軸体状のプレボークピン51が設けられている。プレボークピン51は、後述のプレボークカム52に向けて延在しており、プレボークカム52に設けられた突起部56と係合可能になっている。
後進段用回動部23はシフトセレクトシャフト21に軸方向移動可能に固定され、シフトセレクトシャフト21と一体に回転する。後進段用回動部23はプレボーク用回動部25に隣接して配置される。後進段用回動部23には、後進段用シフトフィンガー23aが設けられる。後進段用シフトフィンガー23aは、シフトセレクトシャフト21の軸心に直交する方向に延在し、後述する後進段用シフトラグ43の凹部に係合可能に形成されている。よって、シフトレバー103がセレクト方向にセレクト操作されてリバースセレクト位置に配置されると、この操作力がセレクトケーブルによりセレクト用レバー3に伝達される。セレクト用レバー3に伝達された操作力は、アーム部5、係合部6、セレクト操作用回動部22を介して後進段用回動部23に伝達される。これにより、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動し、シフトレバー103の操作位置に応じた位置となる。その結果、後進段用シフトフィンガー23aがシフトレバー103の操作位置に応じたシフトラグ43に係合することになる。
シフト操作用回動部24は係合ピン82によりシフトセレクトシャフト21に固定されて、シフトセレクトシャフト21と一体に回転する。シフト操作用回動部24の外周部には、シフト用レバー7の係合部10と係合可能な係合溝24aが形成されている。係合溝24aは、シフトセレクトシャフト21の軸方向と平行に延在している。よって、シフトレバー103がシフト方向にシフト操作されると、この操作力がシフトケーブルによりシフト用レバー7に伝達される。シフト用レバー7に伝達された操作力は、軸体8、クランク部9、係合部10、シフト操作用回動部24を介してシフトセレクトシャフト21に伝達される。これにより、シフトセレクトシャフト21が軸周りに回動し、シフトレバー103の操作位置に応じた位置となる。その結果、シフトフィンガーにより選択されたシフトラグがシフトレールの軸方向に移動し、この移動に伴って所定のシフトフォークが所定の方向に回動することになる。そして、前進段への変速時には、前進段用シフトフォークがシフトセレクトシャフト21のシフト動作に伴って同期装置を作動させながら所定前進段への変速動作を実行している。他方、後進段への変速時には、後進段用シフトフォークがシフトセレクトシャフト21のシフト動作に伴って後進段への変速動作を実行している。
変速機ケース1には、シフトセレクトシャフト21と直交する方向に沿って延在するように前進段の1−2速用シフトレール31、前進段の3−4速用シフトレール32、前進段の5−6速用、後進段用シフトレール33が並列に配置され、各シフトレール31,32,33は、軸方向移動可能に設けられる。各シフトレール31,32,33には、それぞれシフトフィンガー22b,23aの外方に突出した係合部が嵌入して噛み合う二又形状のシフトラグ38,39,40,43が一体に形成されている。また、各シフトレール31,32,33には変速ギア(図示せず)を結合するためのシフトフォーク34,35,36,37が結合ピン83,84,85により連結されている。よって、セレクト用レバー3の軸体4が回動するとシフトフィンガー22b,23aがシフトセレクトシャフト21の軸方向に沿って移動して所望のシフトラグが選択され、シフト用レバー7の軸体8が回動すると、シフトセレクトシャフト21が軸周りに回動して選択されたシフトラグが連結されるシフトレールが軸方向に移動するようになっている。
また、5−6速用シフトラグ40の上部には、後述するプレボークカム52に向けて突出する突出部41が設けられている。突出部41の先端部には傾斜面部42が形成されている。これにより、後述するプレボークカム52がリベット60を中心に回転すると、プレボークカム52の下湾曲延在部(係合部)55が5−6速用シフトラグ40の突出部41における傾斜面部42に接触して5−6速用シフトラグ40がシフトレール33の軸方向に沿って円滑に移動することになる。これに伴い、特定前進段用同期装置が作動し、特定前進段用同期装置により選択されたギヤがアウトプットシャフトに固定され、車両の停車と同時に回転が停止するアウトプットシャフトに、惰性回転しているインプットシャフトが連繋されて、インプットシャフトの回転が低下または停止されることになる。
シフトレール31には、1速の変速位置、中立位置、2速の変速位置に対応した3つの凹部31b,31a,31cが隣接して形成されている。シフトレール32には3速の変速位置、中立位置、4速の変速位置に対応した3つの凹部32b,32a,32cが隣接して形成されている。シフトレール33には5速およびリバースの変速位置、中立位置、6速の変速位置に対応した3つの凹部33b,33a,33cが隣接して形成されている。シフトレール31〜33に隣接して位置決め機構(ディテント)70が設けられている。位置決め機構70は、有底筒状部材72とばね74とチェックボール(駒)75とを有する。有底筒状部材72は、ブラケット71の穴部71aに固定される。ブラケット71は変速機ケース1に固定される。ばね74およびチェックボール75は有底筒状部材72内に配置され、チェックボール75がばね74によりシフトレール側へ付勢されている。これにより、シフトレール31にあっては、1速の変速位置、中立位置、2速の変速位置の何れかに選択的に位置決めされる。シフトレール32にあっては、3速の変速位置、中立位置、4速の変速位置の何れかに選択的に位置決めされる。シフトレール33にあっては、5速およびリバースの変速位置、中立位置、6速の変速位置の何れかに選択的に位置決めされる。
変速機ケース1には、シフトセレクトシャフト21に隣接してプレボークカム52が回動可能に設けられる。プレボークカム52は、略Y字状であって、右側に延在する右延在部53と、上方へ延在する上延在部54と、下方へ湾曲して延在する下湾曲延在部55とを有する。上延在部54には突起部56が設けられる。突起部56は、シフトセレクトシャフト21に向けて突出(延在)しており、突起部56はプレボークピン51と係合可能になっている。
プレボークカム52は、プレボークカムブラケット57を介して変速機ケース1に固定されている。プレボークカム52は、リベット(連結具)60によりプレボークカムブラケット57に軸回転可能に連結される。リベット60およびプレボークカム52の右延在部53ならびにプレボークカムブラケット57に設けられた係合部57aにはばね59が巻き掛けられる。よって、プレボークカム52は、リベット60の軸部を中心として回転可能であって、ばね59によりプレボークカム52の回転が規制されるようになっている。
ここで、上述した構成の手動変速機のギヤ鳴り防止装置の動作について図3〜図8を参照して具体的に説明する。
まず、シフトレバー103がニュートラル状態に操作されると、図3Aに示すように、前進段用シフトフィンガー22bが3−4速用シフトラグ39の係合部内に配置される。後進段用シフトフィンガー23aは、後進段用シフトラグ43の側方に配置される。図3Bに示すように、プレボークピン51とプレボークカム52の突起部56とが離間して配置される。プレボークカム52の下湾曲延在部55が5−6速用シフトラグ40の突出部41に隣接して配置される。
続いて、シフトレバー103が1,2速セレクト位置に操作されると、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動し、図4Aに示すように、前進段用シフトフィンガー22bが1−2速用シフトラグ38の係合部内に配置される。後進段用シフトフィンガー23aは、後進段用シフトラグ43に隣接して配置される。図4Bに示すように、プレボークピン51がプレボークカム52の突起部56に隣接して配置される。プレボークカム52の下湾曲延在部55が5−6速用シフトラグ40の突出部41に隣接して配置される。
続いて、シフトレバー103がリバースセレクト位置に操作されると、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動し、図5Aに示すように、前進段用シフトフィンガー22bが1−2速用シフトラグ38の係合部に隣接して配置される。後進段用シフトフィンガー23aは、後進段用シフトラグ43内に配置される。図5Bに示すように、プレボークピン51がプレボークカム52の突起部56に接触して係合する。これによりプレボークカム52がリベット60を中心に回動する。この回動に伴い、プレボークカム52の下湾曲延在部55が5−6速用シフトラグ40の突出部41に接触して、5−6速用シフトラグ40が後方に(図5Aにて上方に)移動する。これにより、5−6速用シフトラグ40が連結された5−6速用シフトレール33が軸方向に移動し、シフトフォーク36により特定の前進段用の同期装置が作動する。このとき、特定の前進段用の同期装置により選択されたギヤがアウトプットシャフトに固定され、車両の停車と同時に回転が停止するアウトプットシャフトに、惰性回転しているインプットシャフトが連繋されて、インプットシャフトの回転が低下または停止される。
続いて、シフトレバー103がリバースシフト入りの位置に操作されると、シフトセレクトシャフト21が回動し、図6Bおよび図6Cに示すように、プレボークピン51がプレボークカム52の突起部56の上方に移動する。これにより、プレボークピン51と突起部56との係合が解除され、ばね59の付勢力により、プレボークカム52の下湾曲延在部55が5−6速用シフトラグ40の突出部41に隣接して配置される。すなわち、プレボークカム52は、シフトレバー103をニュートラル位置に操作したときの位置に配置される。これに伴って、位置決め機構70により、シフトレーン33が軸方向に移動し5−6速用シフトラグ40が中立位置に配置される。他方、図6Aに示すように、前進段用シフトフィンガー22bが1−2速用シフトラグ38の係合部に隣接して配置される。後進段用シフトフィンガー23aは、後進段用シフトラグ43内に配置された状態で、図中下側に移動する。これにより、後進段用シフトフォーク37が回動し、リバースギヤが噛み合わされ、インプットシャフトの動力が、インプットシャフトの回転方向に対して逆回転となってアウトプットシャフトに伝達される。そして、アウトプットシャフト、差動装置などを介して車両の駆動輪に動力が伝達される。
続いて、シフトレバー103がリバースシフト抜き位置(リバースセレクトの位置)に操作されると、シフトセレクトシャフト21が回動し、図7Aに示すように、後進段用シフトフィンガー23aは、前進段用シフトラグ38,39,40と並んだ位置に配置される。また、シフトセレクトシャフト21が回動するため、図7Bおよび図7Cに示すように、プレボークピン51がプレボークカム52の突起部56に隣接する位置に移動する。
続いて、シフトレバー103が1,2速セレクト位置に操作されると、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動し、図8Aに示すように、前進段用シフトフィンガー22bが1−2速用シフトラグ38の係合部内に配置される。後進段用シフトフィンガー23aは、後進段用シフトラグ43に隣接して配置される。また、セレクト操作用回動部22、後進段用回動部23、プレボーク用回動部25が軸方向に移動するため、図8Bおよび図8Cに示すように、プレボークピン51がプレボークカム52の突起部56に接触しつつ移動して突起部56に隣接する位置に配置される。すなわち、プレボークピン51は、シフトレバー103がニュートラル位置から1,2速セレクト位置に操作されたときと同じ位置に配置されることになる。
よって、上述した構成にしたことにより、シフトレバー103をリバースセレクト位置に操作すると、5−6速用シフトレール33が軸方向に移動し、シフトフォーク36により特定の前進段用の同期装置が作動する。このとき、特定の前進段用の同期装置により選択されたギヤがアウトプットシャフトに固定され、車両の停車と同時に回転が停止するアウトプットシャフトに、惰性回転しているインプットシャフトが連繋されて、インプットシャフトの回転が低下または停止される。このような状態がシフトレバー103をリバースシフト入りの位置に操作するまでの間維持される。つまり、後進段にシフトチェンジする際に、セレクト操作完了時まで前進段用の同期装置を作動させることができる。これにより、十分な作動時間且つ十分な作動量を確保してギヤ鳴りの防止をより確実に行うことができる。
本発明に係る手動変速機のギヤ鳴り防止装置は、後進段にシフトチェンジする際に、セレクト操作完了時まで前進段用の同期装置を作動させることができ、十分な作動時間且つ十分な作動量を確保してギヤ鳴りの防止をより確実に行うことが可能であり、自動車産業などにおいて、極めて有益に利用することができる。
1 変速機ケース
3 セレクト用レバー
6 係合部
7 シフト用レバー
10 係合部
21 シフトセレクトシャフト
22 セレクト操作用回動部
22b 前進段用シフトフィンガー
23 後進段用回動部
23a 後進段用シフトフィンガー
24 シフト操作用回動部
25 プレボークカム用回動部
26 コイルスプリング
31〜33 シフトレール
34〜37 シフトフォーク
38〜40 シフトラグ
41 突出部
42 傾斜面部
43 シフトラグ
51 プレボークピン
52 プレボークカム
56 突起部
59 ばね
70 位置決め機構
83〜85 係合ピン
100 シフトレーン
101a〜101d シフト路
102 セレクト路
103 シフトレバー

Claims (2)

  1. 変速動作時に軸方向へ移動するセレクト動作と軸周りに回動するシフト動作とを行うシフトセレクトシャフトと、当該シフトセレクトシャフトに連係される前進段用シフトラグと、前記前進段用シフトラグにシフトレールを介して連結され、前記シフトセレクトシャフトのシフト動作に伴って同期装置を作動させながら所定前進段への変速動作を実行する前進段用シフトフォークと、当該シフトセレクトシャフトに連係される後進段用シフトラグと、前記後進段用シフトラグにシフトレールを介して連結され、前記シフトセレクトシャフトのシフト動作に伴って後進段への変速動作を実行する後進段用シフトフォークとを有する手動変速機において、
    前記シフトセレクトシャフトの後進段に向けてのセレクト動作時に、当該シフトセレクトシャフトに沿って軸方向に移動する第1の回動部と、
    前記第1の回動部の軸方向への移動力を受けて回動するプレボークカムと、
    前記プレボークカムに設けられ、前記シフトセレクトシャフトに向けて延在する突起部と、
    前記第1の回動部に設けられ、前記プレボークカムに向けて延在し、前記突起部に係合可能なプレボークピンと、
    前記シフトセレクトシャフトに設けられ、シフトレバーのセレクト操作が伝達される第2の回動部と、
    前記前進段用シフトラグに設けられ、前記プレボークカムの回動力を受けて前記前進段用シフトレールを軸線に沿う方向に移動させることにより、前記シフトセレクトシャフトの後進段に向けてのセレクト動作時に、前記同期装置を作動させる突出部を備え、
    前記第1の回動部と前記第2の回動部にばねが巻き掛けられる
    ことを特徴とする手動変速機のギヤ鳴り防止装置。
  2. 請求項1に記載された手動変速機のギヤ鳴り防止装置であって、
    前記前進段用シフトラグに設けられた前記突出部に係合可能な係合部が前記プレボークカムに設けられる
    ことを特徴とする手動変速機のギヤ鳴り防止装置。
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