JP2009079601A - 手動変速機の変速用ケーブル調整機構 - Google Patents

手動変速機の変速用ケーブル調整機構 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成でありながらも、変速用ケーブルの長さを高い精度で調整することを可能とする手動変速機の変速用ケーブル調整機構を提供する。
【解決手段】変速機構のシフトアンドセレクトシャフトに連繋されるセレクトアウタレバー21の位置決め用アーム24に開口24cを形成しておき、変速機ケース41の上面に開口を有する位置決めボス43を設けておく。セレクトケーブルの長さ調整時、セレクトアウタレバー21を回動させて各開口を位置決めした状態で各開口に亘ってピン9を挿入することでセレクトアウタレバー21を位置決めする。この状態で、シフトレバーとセレクトアウタレバー21とに亘ってセレクトケーブルを連結し、その長さ調整を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、自動車等に搭載される手動変速機における変速用ケーブル長さを調整するために利用される機構に係る。特に、本発明は、簡単な構成で変速用ケーブルの長さを高い精度で調整可能とするための対策に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、自動車等に搭載される手動変速機にあっては、運転者が所望の変速段を選択するべくシフトレバーを操作し、その操作力が変速用ケーブルを介して変速機構に伝達されることによって変速動作が行われる。
このため、運転者によるシフトレバーの操作力が適正に変速機構に伝達されて、この変速機構に所定の変速段を成立させるためには、上記変速用ケーブルの長さが適正に調整されている必要がある。つまり、変速用ケーブルの長さが適正長さから乖離している場合には、運転者が要求している変速段を得ることができなくなる可能性がある。
一般に、変速用ケーブルは、セレクト操作を行うためのセレクトケーブル及びシフト操作を行うためのシフトケーブルを備えている。これらケーブルの一端は、シフトレバーに連結されている。また、これらケーブルの他端は、変速機構内部に備えられたシフトアンドセレクトシャフトに連繋されたアウタレバー(セレクトアウタレバー、シフトアウタレバー)にそれぞれ連結されている。つまり、運転者からのシフトレバーのセレクト操作力がセレクトケーブルにより、シフト操作力がシフトケーブルにより、各アウタレバーを介してシフトアンドセレクトシャフトの回動やスライドのための操作力としてそれぞれ伝達され、所定のシフトフォーク(例えば第1変速段及び第2変速段用のシフトフォーク)を選択して移動させることでギヤ同士の噛み合い状態を変更し、これによって変速動作が行われるようになっている。
尚、上記シフトレバーによって選択されるセレクト位置としては、6速手動変速機にあっては、第1変速段及び第2変速段に対応したLow位置、第3変速段及び第4変速段に対応したN位置、第5変速段及び第6変速段に対応したHigh位置、リバース(後進段)に対応したリバースセレクト位置がある。
ところで、この種の手動変速機には、様々なタイプがある。例えば、不用意にリバースセレクト位置へのセレクトが行われないように、前進段のセレクト位置(上記Low位置、N位置、High位置)の相互間でのセレクト操作に必要な操作力よりも、リバースセレクト位置へのセレクト操作に必要な操作力を大きく設定するようにしたもの(以下、ヘビーセレクトタイプと呼ぶ)や、前進段のセレクト位置からリバースセレクト位置へセレクト操作するためには、そのセレクト操作とは別の操作を必要とするものなどが知られている。この後者のもの(セレクト操作とは別の操作を必要とするもの)としては、例えばシフトレバーのシフトノブの下側にプルカラーと呼ばれる操作部を備えさせておき、このプルカラーの引き上げ操作によってリバースセレクト位置へのセレクト操作を可能にするもの(以下、プルカラータイプと呼ぶ)や、シフトレバーをリバースセレクト位置へセレクト操作するためには、このシフトレバーの押し下げ操作を必要とするもの(以下、プッシュレバータイプと呼ぶ)等が知られている。特に、これらプルカラータイプやプッシュレバータイプのものでは、上記ヘビーセレクトタイプのものに比べて必要となるセレクト操作力が軽減できるという利点がある。
そして、上記何れのタイプにおいても、上述した如くセレクトケーブルの長さが適正に調整されていない場合には、シフトレバーのセレクト位置とシフトアンドセレクトシャフトのセレクト位置(回動位置またはスライド位置)とにズレが生じ、運転者が要求している変速段を得るためのセレクト位置を適正に得ることができなくなる可能性がある。
また、このセレクトケーブルの長さを適正に調整することは、手動変速機のタイプに関わりなく要求されるものであるが、特に、以下の如く構成された変速機においてはその要求が高いものである。以下、具体的に説明する。
先ず、上記シフトレバー及びセレクトアウタレバーは、共に中立位置(N位置:6速手動変速機にあっては第3変速段及び第4変速段に対応したセレクト位置)へ復帰させるためのスプリング力を付与するスプリングが連結されている。この場合、シフトレバーを中立位置に復帰させるためのスプリング(以下、シフトレバースプリングと呼ぶ)のスプリング力よりもセレクトアウタレバーを中立位置に復帰させるためのスプリング(以下、アウタレバースプリングと呼ぶ)のスプリング力の方が高く設定されていると、シフトレバーのシフトフィーリングの悪化に繋がってしまう。
何故なら、変速時には、上記アウタレバースプリングの高いスプリング力やセレクトケーブルの摺動抵抗に抗する大きな力でシフトノブを操作する必要がある一方、シフトノブの中立位置への復帰時には、シフトレバースプリングの低いスプリング力によって中立位置に復帰することになり、その復帰動作が緩慢になるためである。
そこで、上記とは逆に、アウタレバースプリングのスプリング力よりもシフトレバースプリングのスプリング力の方が高くなるように設定しておくことが考えられる。
しかし、これでは、セレクトアウタレバーの位置、つまり、シフトアンドセレクトシャフトのセレクト位置は、シフトレバースプリングのスプリング力の影響を大きく受ける状態となり、この際に、セレクトケーブルの長さが適正に調整されていない場合には、シフトレバーのセレクト方向の位置とシフトアンドセレクトシャフトのセレクト方向の位置との関係が適切に得られない可能性がある。例えば、シフトレバーは、上記シフトレバースプリングの高いスプリング力によって中立位置に設定されているものの、シフトアンドセレクトシャフトにあっては、上記シフトケーブルの長さが適正に調整されていないことの影響を受けて中立位置とは異なる変速段が選択されるセレクト位置となっている可能性がある。つまり、シフトレバーが中立位置から例えば第3変速段にシフト操作されたとしても、シフトアンドセレクトシャフトのセレクト位置にズレが生じていることで、運転者が要求している変速段を得ることができなくなる可能性がある。
これまで、シフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの相対的な位置関係を適正に調整するためのケーブル調整動作としては、変速機構の内部に、シフトアンドセレクトシャフトを所定位置(例えば第1変速段及び第2変速段に対応したLow位置)に固定するための固定機構を備えさせておき、その固定状態で、シフトレバーを同様のLow位置に設定した状態としてセレクトケーブルの長さ調整を行っていた。また、この長さ調整作業の終了後に、上記固定状態を解除するために解除機構も備えられていた。
特開2006−10003号公報 特開2005−233281号公報 特開平8−74978号公報
しかしながら、上述したように変速機構の内部においてシフトアンドセレクトシャフトを固定及びその解除を行う構成とした場合、固定機構及び解除機構の構成が複雑となり、コストの高騰、部品点数の増大を招くものであった。そればかりでなく、シフトアンドセレクトシャフトからシフトレバーまでに亘る様々な機構部品の相互間で生じているガタの影響が残ることになり、このガタ分だけシフトレバーの操作位置に対してシフトアンドセレクトシャフトの位置がずれてしまう可能性の高いものであり、シフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの位置関係を適正に調整するには限界があった。
尚、上記特許文献3には、自動変速機のマニュアルシャフトの回動位置を検知するインヒビタスイッチの取り付け角度を調整する機構について開示されているが、手動変速機におけるシフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの位置関係の適正化を図る技術にまで適用することは困難なものである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成でありながらも、ケーブルの長さを高い精度で調整することを可能にする手動変速機の変速用ケーブル調整機構を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、変速機ケースを有効に利用し、この変速機ケースの外面に対してアウタレバーを位置決めすることでシフトアンドセレクトシャフトを所定位置に位置決めし、この状態で変速用ケーブルの長さ調整が行えるようにしている。このように変速機ケースを利用することで部品点数の増加を招くことなく、しかも、この位置固定が変速機構外部で行われるため、変速機構内部の構造物のガタの影響を受けることなく適正に変速用ケーブルの長さ調整を行うことが可能になる。
−解決手段−
具体的に、本発明は、運転者が操作するシフトレバーと、変速機ケース内部に備えられて変速機構に変速動作を行わせるシフトアンドセレクトシャフトと、変速機ケース外部に備えられてシフトアンドセレクトシャフトに連繋すると共に上記シフトレバーに対し変速用ケーブルを介して操作力の伝達が可能に連結されたアウタレバーとを備えた手動変速機において、上記変速用ケーブルの長さ調整を行うための調整機構を前提とする。この変速用ケーブル調整機構に対し、上記アウタレバーの位置を変速機ケース上で固定することにより、シフトアンドセレクトシャフトを所定のケーブル調整基準位置に固定する固定手段を設けている。
この特定事項により、変速用ケーブルの長さ調整を行う際には、先ず、固定手段によってアウタレバーの位置を変速機ケース上で固定する。このアウタレバーの位置が固定されたことで、このアウタレバーに連繋しているシフトアンドセレクトシャフトも固定され(回動方向またはスライド方向が固定され)、これがケーブル調整基準位置となる。そして、このシフトアンドセレクトシャフトのケーブル調整基準位置に対応するようにシフトレバーの位置(例えばセレクト位置)を位置決めしておき、この状態でシフトレバーとアウタレバーとを変速用ケーブルによって連結する。これにより、変速用ケーブルの長さが適正に得られることになり、シフトレバーとアウタレバーとの位置関係、つまりは、シフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの位置関係が正確に得られる。このように、本解決手段では、変速機ケースを利用しているために部品点数の増加を招くことがなく、しかも、シフトアンドセレクトシャフトの位置固定がアウタレバーを利用することで変速機構外部で行われるため、変速機構内部の各機構部品相互間で生じているガタの影響を受けることなく適正に変速用ケーブルの長さ調整を行うことが可能である。尚、この場合に調整される変速用ケーブルの長さとしては、経時変化による変速用ケーブルの伸びを考慮し、適正長さよりも僅かに短く(変速の誤作動を生じさせることのない範囲内で短く)設定するようにしてもよい。
シフトレバーの構成として具体的には以下のものが挙げられる。つまり、上記シフトレバーに、前進段のセレクト位置から後進段のセレクト位置へセレクト操作する際に操作されるリバース操作機構を備えさせると共に、そのセレクト方向において前進段のセレクト位置に対して後進段のセレクト位置を独立して設けた構成としている。ここでいうリバース操作機構とは、例えば上述したプルカラータイプに備えられるプルカラー機構やプッシュレバータイプに備えられるプッシュレバー機構などが挙げられる。
このような構成とされた変速機構における変速用ケーブルの長さ調整動作では、リバース操作機構を操作しないことで、シフトレバーは前進段のセレクト位置の最端部、例えば、第1変速段及び第2変速段に対応したLow位置で位置決めできる。このことを利用し、固定手段により固定されるシフトアンドセレクトシャフトのケーブル調整基準位置を第1変速段及び第2変速段に対応したセレクト位置(回動位置またはスライド位置)に設定しておくと共に、シフトレバーを上記Low位置に位置決めした状態で、シフトレバーとアウタレバーとを変速用ケーブルによって連結する。これにより、変速用ケーブルの長さが適正に得られ、シフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの位置関係が正確に得られることになる。
また、上記固定手段によって固定されるシフトアンドセレクトシャフトのケーブル調整基準位置を、シフトレバーのセレクト方向において前進段のセレクト位置と後進段のセレクト位置との境界部分であるストッパ位置に対応した位置に設定することによっても、上記の場合と同様に、シフトレバーとシフトアンドセレクトシャフトとの位置関係が正確に得られる。
上記固定手段の具体構成としては以下のものが挙げられる。つまり、固定手段に、アウタレバー及び変速機ケースにそれぞれ形成された開口を備えさせ、これら開口同士が位置合わせされて、これらにピンが挿通されることにより、アウタレバーの位置が変速機ケース上で固定される構成としている。
これによれば、開口同士を位置合わせしてピンを挿通するといった非常に簡単な操作で、アウタレバーの位置を変速機ケース上で固定し、それに伴ってシフトアンドセレクトシャフトを上記ケーブル調整基準位置に固定することができる。このため、変速用ケーブルの長さ調整作業の簡素化及び長さ調整作業時間の大幅な短縮化を図ることができる。
本発明では、変速機ケースを有効に利用し、この変速機ケースの外面に対してアウタレバーを位置決めすることでシフトアンドセレクトシャフトを所定位置に位置決めし、この状態で変速用ケーブルの長さ調整が行えるようにしている。このように、変速機ケースを利用しているために部品点数の増加を招くことがなく、しかも、シフトアンドセレクトシャフトの位置固定がアウタレバーを利用することで変速機構外部で行われるため、変速機構内部の各機構部品相互間で生じているガタの影響を受けることなく適正に変速用ケーブルの長さ調整を行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、前進6速段、後進1速段の手動変速機(マニュアルトランスミッション)に本発明を適用した場合について説明する。
−手動変速機の概略構成−
図1は、本実施形態に係る手動変速機の変速動作を行うためのシフトレバー1、変速用ケーブルとしてのセレクトケーブル2及びシフトケーブル3、変速機構4を示す斜視図である(変速機構4については仮想線で示している)。また、図2は、本実施形態における6速手動変速機のシフトパターン(シフトゲート形状)の概略を示している。シフトレバー1(図中仮想線で示す)は、図2に矢印Xで示す方向のセレクト操作と、セレクト操作方向に直交する矢印Yで示す方向のシフト操作とが行い得る形状に構成されている。
セレクト操作方向には、1速―2速セレクト位置(Low位置)P1,3速―4速セレクト位置(N位置)P2,5速―6速セレクト位置(High位置)P3及びリバースセレクト位置P4が一列に並んでいる。このように、本実施形態におけるシフトパターンでは、そのセレクト方向において前進段のセレクト位置に対してリバースのセレクト位置が独立して設けられている。
上記1速―2速セレクト位置P1でのシフト操作(矢印Y方向の操作)により、シフトレバー1を第1変速段位置1stまたは第2変速段位置2ndに操作することができる。また、3速−4速セレクト位置P2でのシフト操作により、シフトレバー1を第3変速段位置3rdまたは第4変速段位置4thに操作することができる。同様に、5速―6速セレクト位置P3でのシフト操作により、シフトレバー1を第5変速段位置5thまたは第6変速段位置6thに操作することができる。更に、リバースセレクト位置P4でのシフト操作により、シフトレバー1をリバース(後進段)位置REVに操作することができる。
また、本実施形態に係るシフトレバー1にはプルカラー機構(リバース操作機構)が備えられている。このプルカラー機構は、不用意にリバースセレクト位置へのセレクトが行われないようにするためのものであり、例えば上記シフトレバー1のシフトノブ11の下側にプルカラーと呼ばれる操作部(図示省略)を備え、このプルカラーの引き上げ操作によってリバース位置へのセレクト操作を可能にする構成となっている。また、このプルカラー機構に代えて、シフトレバー1をリバースセレクト位置へセレクト操作するためには、このシフトレバー1の押し下げ操作を必要とするプッシュレバー機構(リバース操作機構)を備えさせるようにしてもよい。このようなプルカラー機構やプッシュレバー機構を備えさせることで、上述したヘビーセレクトタイプのものに比べて必要となるセレクト操作力を軽減することが可能である。
−セレクト・シフト機構−
次に、上述の如きシフトレバー1を操作することで第1変速段〜第6変速段及び後進段の各変速段を成立させるために上記シフトレバー1の操作力を変速機構4に伝達するためのセレクト・シフト機構について説明する。
図3は、手動変速機におけるセレクト・シフト機構を示す図である。手動変速機は、変速機ケース41(図1参照)内にシフトアンドセレクトシャフト5および第1シフトフォークシャフト51、第2シフトフォークシャフト52、第3シフトフォークシャフト53の3本のシフトフォークシャフトを備えている。
上記シフトアンドセレクトシャフト5は、図示しない軸受け等によって回転可能且つ軸心X1方向の移動が可能に支持されている。また、シフトアンドセレクトシャフト5には、複数(本実施形態では4つ)のセレクト位置に操作されるセレクトアウタレバー21、及び、ニュートラル位置とそれを挟む2つのシフト位置に操作されるシフトアウタレバー31が設けられている。これらは運転者によって変速操作されるシフトレバー1と作動的に連動し、セレクトアウタレバー21は、シフトレバー1のセレクト方向の操作に関連して伝達されるセレクト操作力に従って、シフトアンドセレクトシャフト5を軸心X1回りに回転させる。また、シフトアウタレバー31は、シフトレバー1のシフト方向の操作に関連して伝達されるシフト操作力に従って、シフトアンドセレクトシャフト5を軸心X1方向に移動させる。
上記第1シフトフォークシャフト51は、シフトアンドセレクトシャフト5に平行に、且つ軸心X2方向に移動可能に支持されている。また、この第1シフトフォークシャフト51には、図示しない第1変速段のギヤおよび第2変速段のギヤの間に設けられ、これら第1変速段のギヤおよび第2変速段のギヤに選択的に動力を伝達するシンクロ機構のスリーブに嵌合された第1シフトフォーク61が接続されており、第1シフトフォークシャフト51が軸心X2方向に移動させられると第1シフトフォーク61も連動して軸心方向に移動させられ、第1変速段または第2変速段が選択的に成立するようになっている。
上記第2シフトフォークシャフト52は、シフトアンドセレクトシャフト5に平行に、且つ軸心X3方向に移動可能に支持されている。また、この第2シフトフォークシャフト52には、図示しない第3変速段のギヤおよび第4変速段のギヤの間に設けられ、これら第3変速段のギヤおよび第4変速段のギヤに選択的に動力を伝達するシンクロ機構のスリーブに嵌合された第2シフトフォーク62が接続されており、第2シフトフォークシャフト52が軸心X3方向に移動させられると第2シフトフォーク62も連動して軸心方向に移動させられ、第3変速段または第4変速段が選択的に成立するようになっている。
上記第3シフトフォークシャフト53は、シフトアンドセレクトシャフト5に平行に、且つ軸心X4方向に移動可能に支持されている。また、この第3シフトフォークシャフト53には、図示しない第5変速段のギヤおよび第6変速段のギヤの間に設けられ、これら第5変速段のギヤおよび第6変速段のギヤに選択的に動力を伝達するシンクロ機構のスリーブに嵌合された第3シフトフォーク63が接続されており、第3シフトフォークシャフト53が軸心X4方向に移動させられると第3シフトフォーク63も連動して軸心方向に移動させられ、第5変速段または第6変速段が選択的に成立するようになっている。
なお、第1シフトフォークシャフト51〜第3シフトフォークシャフト53には、それぞれ外周面に溝を設け、この溝にボールをスプリングの付勢力で押し付けることによって、シフト操作時の節度感を発生させると共にギヤ抜けを防止するためのシフトチェック機構70が設けられている。
上記シフトアンドセレクトシャフト5には、第1シフトフォークシャフト51〜第3シフトフォークシャフト53の何れかを選択的に軸心方向に移動させるためのインナレバー81が設けられている。図4はインナレバー81及びその周辺部の斜視図である。図4に示すように、インナレバー81は、シフトアンドセレクトシャフト5に相対回転不能且つ軸心X1方向に相対移動不能に接続されている。また、インナレバー81は、シフトアンドセレクトシャフト5の外周面に外装されている円筒形状の円筒部81aと、その円筒部81aの外周面から軸心X1方向に長手状の断面を有して径方向に突設された根元部81bと、さらにその根元部81bの外縁から根元部81bよりも円周方向の厚みが薄くなった係合部81cが根元部81bと同様に軸心X1方向に長手状に突設されている。
この根元部81bの円周方向の両側には、インターロック部材82が摺接している。このインターロック部材82は、シフトアンドセレクトシャフト5に対し軸心X1まわりに回転可能且つ軸心X1方向に移動可能に支持されている円筒部82aと、その円筒部82aの外周面の両端から対向するように互いに平行に延びる一対の回転伝達部82b,82bと、その円筒部82aから軸心方向に延びると共にインナレバー81の根元部81bの周方向両側に摺接する摺接部82cと、この摺接部82cの両側から径方向外側に延びると共に周方向へ円弧状に延びる一対のガイド部82d,82dが設けられている。このガイド部82dの軸心方向の長さは、インナレバー81の係合部81cの軸心X1方向の長さとほぼ等しくなっている。また、インナレバー81の円筒部81aとインターロック部材82の円筒部82aとの軸心X1方向の間隙は、インナレバー81が軸心X1方向の両側に移動できるように設けられている。
図5は、図4のインナレバー81およびインターロック部材82をシフトアンドセレクトシャフト5の軸心X1と平行な矢印A方向からみた矢視図である。インタロック部材82の互いに対向する一対の回転伝達部82b,82bの間には、セレクトアウタレバー21に設けられているセレクトインナレバー21aが介在されている。セレクトアウタレバー21のセレクト操作力に従って、セレクトインナレバー21aが回転伝達部82bの当接面83に対し垂直な方向に押圧すると、インタロック部材82は、シフトアンドセレクトシャフト5を回動の中心として回動させられる。また、摺接部82cにおける、インナレバー81の根元部81bの周方向両側に摺接して相対向する面は、セレクトアウタレバー21のセレクト操作による回転をインナレバー81に伝達する一対の案内面84となっている。また、インナレバー81の係合部81cの円周方向の厚みは根元部81bの厚みに比べて薄くなっており、そのインナレバー81の係合部81cを挟み込んでいるガイド部82d,82dの間隙は、対向する案内面84,84の間隙に比べて大きくなっている。
図6は、図3の手動変速機を軸心X1と平行に矢印B方向からみた図である。図6に示されるように、第1シフトフォーク61〜第3シフトフォーク63の内周面は、図示しないスリーブに嵌合できるように円弧形状となっている。また、第1シフトフォークシャフト51から第1連結部材85を介して第1シフトヘッド85aが連結されている。同様に、第2シフトフォークシャフト52から第2連結部材86を介して第2シフトヘッド86aが連結され、第3シフトフォークシャフト53から第3連結部材87を介して第3シフトヘッド87aが連結されている。また、上記第1シフトヘッド85aに隣接して、図示しない後進段用のリバースアームに形成されたリバース用シフトヘッド88が配設されている。
第1シフトヘッド85aには、図3に示すように、インナレバー81の係合部81cの軸心方向の両端に係合するように係合凹溝89が形成されている。また、他のシフトヘッド86a,87a,88にも同様の係合凹溝が設けられている。
このように構成される手動変速機において、たとえば第3変速段または第4変速段が選択される場合には、セレクトアウタレバー21のセレクト操作によって、インターロック部材82がシフトアンドセレクトシャフト5を回動の中心として回動させられ、その回転がインターロック部材82の案内面84を介して、インナレバー81に連動して伝達される。ここで第3変速段および第4変速段においては、図6に示されるように、インナレバー81の係合部81cと第2シフトフォークシャフト52の第2シフトヘッド86aとが軸心方向に重複する位置、すなわち係合部81cが第2シフトヘッド86aに係合する位置にまで回動し位置決めされる。上述のように係合部81cと第2シフトヘッド86aとが係合させられ、シフトアウタレバー31のシフト操作に連動してインナレバー81が軸心X1方向に移動させられると、係合部81cに係合している第2シフトヘッド86aも同様に軸心X3方向に移動させられる。この第2シフトヘッド86aの移動に連動し、第2シフトフォークシャフト52の第2シフトフォーク62が軸心X3方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられ、第3変速段または第4変速段が成立させられる。
また、第1変速段または第2変速段が選択される場合には、セレクトアウタレバー21のセレクト操作によって、インターロック部材82がシフトアンドセレクトシャフト5を回動の中心として回動させられ、その回転がインターロック部材82の案内面84を介して、インナレバー81に連動して伝達される。ここで第1変速段および第2変速段においては、インナレバー81の係合部81cと第1シフトフォークシャフト51の第1シフトヘッド85aとが軸心方向に重複する位置、すなわち係合部81cが第1シフトヘッド85aに係合する位置にまで回動し位置決めされる。上述のように係合部81cと第1シフトヘッド85aとが係合させられ、シフトアウタレバー31のシフト操作に連動してインナレバー81が軸心X1方向に移動させられると、係合部81cに係合している第1シフトヘッド85aも同様に軸心X2方向に移動させられる。この第1シフトヘッド85aの移動に連動し、第1シフトフォークシャフト51の第1シフトフォーク61が軸心X2方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられ、第1変速段または第2変速段が成立させられる。
また、第5変速段または第6変速段が選択される場合には、セレクトアウタレバー21のセレクト操作によって、インターロック部材82がシフトアンドセレクトシャフト5を回動の中心として回動させられ、その回転がインターロック部材82の案内面84を介して、インナレバー81に連動して伝達される。ここで第5変速段および第6変速段においては、インナレバー81の係合部81cと第3シフトフォークシャフト53の第3シフトヘッド87aとが軸心方向に重複する位置、すなわち係合部81cが第3シフトヘッド87aに係合する位置にまで回動し位置決めされる。上述のように係合部81cと第3シフトヘッド87aとが係合させられ、シフトアウタレバー31のシフト操作に連動してインナレバー81が軸心X1方向に移動させられると、係合部81cに係合している第3シフトヘッド87aも同様に軸心X4方向に移動させられる。この第3シフトヘッド87aの移動に連動し、第3シフトフォークシャフト53の第3シフトフォーク63がX4方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられ、第5変速段または第6変速段が成立させられる。
また、後進変速段が選択される場合には、セレクトアウタレバー21のセレクト操作によって、インナレバー81が図示しないリバースアームに係合され、シフトアウタレバー31のシフト操作に連動してリバースアームが移動することにより図示しないリバースアイドラギヤが移動して後進段変速が成立させられる。
−セレクトケーブル長さ調整機構−
次に、本実施形態の特徴とする構成であるセレクトケーブル2の長さ調整機構について説明する。
図7及び図8は、上記セレクトアウタレバー21及びその周辺の変速機ケース41外面の一部分を示す斜視図である。この図に示すように、セレクトアウタレバー21は、変速機ケース41の上面に配設され、鉛直軸回りに回動自在に支持されており、上述した如くシフトレバー1の操作力をセレクトケーブル2を介して受けることにより回動して、シフトアンドセレクトシャフト5を回動操作(セレクト操作)するものである。
そして、このセレクトアウタレバー21としては、変速機ケース41の上面に支持されるベース部22と、セレクトケーブル2が接続されるケーブル接続部23と、ケーブル長さ調整時に回動位置決めを行うために利用される位置決め用アーム24とが一体的に形成されて成っている。
上記ベース部22は、変速機ケース41の上面に形成されたボス部42に挿通され、このボス部42の軸心回りに回動可能となっている。この回動に伴ってシフトアンドセレクトシャフト5を回動操作することになる。
上記ケーブル接続部23は、その上面に鉛直上方に延びる接続ピン23aが設けられており、この接続ピン23aに上記セレクトケーブル2が連結されるようになっている(図1参照)。つまり、運転者によるシフトレバー1に対するセレクト方向の操作力は、セレクトケーブル2を介してこの接続ピン23aに伝達され、これにより、セレクトアウタレバー21は、上記ベース部22を回動中心として回動するようになっている。
上記位置決め用アーム24は、上記ケーブル接続部23に連続して形成されており、このケーブル接続部23から変速機ケース41の上面に向けて下方に延びる垂下部24aと、この垂下部24aの下端から水平方向に延びる位置決め部24bとを備えている。そして、この位置決め部24bの中心には鉛直方向に貫通する開口24cが形成されている。この開口24cは平面視が円形状である。
一方、変速機ケース41の上面には、上記セレクトアウタレバー21の回動位置を位置決めする際に使用する位置決めボス43が設けられている。この位置決めボス43の形成位置は、上記セレクトアウタレバー21が回動する際の上記位置決め用アーム24に形成されている開口24cの移動軌跡上の所定位置に対応している。具体的には、上記シフトアンドセレクトシャフト5が1速―2速セレクト位置(Low位置)にある場合におけるセレクトアウタレバー21の回動位置での上記開口24cの位置に対向するように位置決めボス43が形成されている。そして、この位置決めボス43の中央部には平面視が円形の開口43aが形成されており、この開口43aの内径寸法は、上記位置決め用アーム24に形成されている開口24cの内径寸法に略一致している。
−セレクトケーブル長さ調整動作−
次に、上述したセレクトケーブル長さ調整機構を利用したセレクトケーブル2の長さ調整動作について説明する。
先ず、例えば図7に示すようにセレクトアウタレバー21が位置規制されていない状態から、このセレクトアウタレバー21を手動によって回動させ、位置決め用アーム24に形成されている開口24cの位置が、上記変速機ケース41に形成されている位置決めボス43の開口43aに対向する位置にする。これにより、シフトアンドセレクトシャフト5は1速―2速セレクト位置(Low位置:本発明でいうケーブル調整基準位置)となる。
この状態で、図8に示すように、各開口24c,43aに亘って、予め準備しておいたピン9を挿入する。このピン9は金属製で円柱形状の部材であって、その外径寸法は、上記各開口24c,43aの内径寸法に略一致しているか若しくは僅かに小さく設計されている。これにより、セレクトアウタレバー21の回動位置が規制されることになり、同時に、シフトアンドセレクトシャフト5も1速―2速セレクト位置(Low位置)に固定される。図9は、この各開口24c,43aに亘ってピン9が挿入された状態を示す断面図である。このようにして、上記位置決め用アーム24、位置決めボス43、ピン9によって本発明でいう固定手段が構成されている。
そして、このシフトアンドセレクトシャフト5の固定位置に対応するようにシフトレバー1の位置(セレクト位置)を位置決めする。本形態の場合には、シフトレバー1を1速―2速セレクト位置(Low位置)に位置決めする。上述した如く本実施形態に係るシフトレバー1にはプルカラー機構が備えられているため、このプルカラー機構のプルカラーを引き上げ操作することなしにリバースセレクト位置に向けてセレクト操作すれば、シフトレバー1は1速―2速セレクト位置(Low位置:本発明でいう前進段のセレクト位置と後進段のセレクト位置との境界部分であるストッパ位置)に位置決めされることになり作業性が良好である。
この状態でシフトレバー1とセレクトアウタレバー21とをセレクトケーブル2によって連結する。
このようにしてセレクトケーブル2が連結されることにより、シフトアンドセレクトシャフト5及びシフトレバー1が共に1速―2速セレクト位置(Low位置)に位置決めされた状態でケーブル長さの調整が行えるため、セレクトケーブル2の長さが適正に得られることになり、シフトレバー1とセレクトアウタレバー21との位置関係、つまりは、シフトレバー1とシフトアンドセレクトシャフト5との位置関係が正確に得られる。
以上のようにしてシフトレバー1とセレクトアウタレバー21とがセレクトケーブル2によって連結された後に、上記ピン9を各開口24c,43aから抜き取り、作業を終了する。このピン9の抜き取り作業を行うと、シフトレバー1及びセレクトアウタレバー21は共に3速―4速セレクト位置(N位置)に復帰する(例えば図7に示す位置に復帰する)。これは、シフトレバー1及びセレクトアウタレバー21に、中立位置(N位置)へ復帰させるためのスプリング力を付与する図示しないスプリングが連結されているためである。
以上のように、本実施形態では、変速機ケース41を利用してセレクトアウタレバー21を固定してシフトアンドセレクトシャフト5の位置規制を行いながらケーブル長さの調整が可能であるため、部品点数の増加を招くことがなく、しかも、シフトアンドセレクトシャフト5の位置固定がセレクトアウタレバー21を利用することで変速機構4の外部で行われるため、変速機構4の内部の各機構部品相互間で生じているガタの影響を受けることなく適正にセレクトケーブル2の長さ調整を行うことが可能である。尚、この場合に調整されるセレクトケーブル2の長さとしては、経時変化によるセレクトケーブル2の伸びを考慮し、適正長さよりも僅かに短く(変速の誤作動を生じさせることのない範囲内で短く)設定することが好ましい。
また、上記ピン9は各開口24c,43aから抜き取られることになるので、このピン9の存在が変速機の重量を増大させることがない。また、従来の変速機に比べて、変速機ケース41に位置決めボス43を追加すると共に、セレクトアウタレバー21に位置決め用アーム24を追加するのみであるので、変速機の重量が大幅に増大することもない。
尚、本実施形態の場合、上記セレクトアウタレバー21の位置決め用アーム24の長さを長く設定し、位置決め部24bに形成される開口24cの回動軌跡の半径を大きく設定するようにすれば、セレクトアウタレバー21の回動角度に対する開口24cの移動量を大きく得ることができるので、セレクトアウタレバー21の回動角度、つまりは、シフトアンドセレクトシャフト5の固定位置を高い精度で管理することが可能になる。
−その他の実施形態−
以上説明した実施形態は、前進6速段、後進1速段の手動変速機に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、段数の異なる変速機(例えば前進5速段、後進1速段のもの)に対しても適用可能である。
また、上記実施形態では、セレクトケーブル2の長さ調整を行うためのものとして本発明を適用した場合について説明したが、シフトケーブル3の長さ調整を行うためのものとして適用することも可能である。
また、上記実施形態では、セレクトケーブル2の長さ調整を行うための固定位置であるシフトアンドセレクトシャフト5のケーブル調整基準位置を1速―2速セレクト位置(Low位置)としたが、本発明はこれに限らず、3速―4速セレクト位置(N位置),5速―6速セレクト位置(High位置)であってもよい。特に、上述した如く、セレクトアウタレバー21を中立位置に復帰させるためのスプリングであるアウタレバースプリングのスプリング力よりも、シフトレバー1を中立位置に復帰させるためのスプリングであるシフトレバースプリングのスプリング力の方を高く設定したものでは、上記N位置における保持力が高いので、ケーブル調整基準位置としては3速―4速セレクト位置(N位置)とすることが好ましい。
また、セレクトアウタレバー21を変速機ケース41上で位置固定するための治具としてピン9を使用したが、一般的な工具、例えばドライバ等を使用してもよい。この場合、各開口24c,43aの内径寸法はドライバ等の外径寸法に一致させておく必要がある。また、ピン9としては、変速機ケース41から離脱されるものに限らず変速機ケース41に取り付けられたものであってもよい。これによれば、ピン9の紛失を防止でき、また、セレクトケーブル2の長さを再度調整する際の作業性が良好になる。
手動変速機の概略構成を示す外観図である。 6速手動変速機のシフトパターンの概略を示す図である。 手動変速機におけるのセレクト・シフト機構を説明するための図である。 インナレバー及びその周辺部を示す斜視図である。 図4において矢印A方向からみた矢視図である。 図3において矢印B方向からみた矢視図である。 セレクトケーブル長さ調整前におけるセレクトアウタレバー及びその周辺部を示す斜視図である。 セレクトケーブル長さ調整時におけるセレクトアウタレバー及びその周辺部を示す斜視図である。 位置決め用アーム及び位置決めボスの各開口にピンが挿入された状態を示す断面図である。
符号の説明
1 シフトレバー
2 セレクトケーブル(変速用ケーブル)
3 シフトケーブル(変速用ケーブル)
4 変速機構
41 変速機ケース
5 シフトアンドセレクトシャフト
9 ピン
21 セレクトアウタレバー
24 位置決め用アーム(固定手段)
24c 開口
31 シフトアウタレバー
43 位置決めボス(固定手段)
43a 開口

Claims (4)

  1. 運転者が操作するシフトレバーと、変速機ケース内部に備えられて変速機構に変速動作を行わせるシフトアンドセレクトシャフトと、変速機ケース外部に備えられてシフトアンドセレクトシャフトに連繋すると共に上記シフトレバーに対し変速用ケーブルを介して操作力の伝達が可能に連結されたアウタレバーとを備えた手動変速機において、上記変速用ケーブルの長さ調整を行うための調整機構であって、
    上記アウタレバーの位置を変速機ケース上で固定することにより、シフトアンドセレクトシャフトを所定のケーブル調整基準位置に固定する固定手段が設けられていることを特徴とする手動変速機の変速用ケーブル調整機構。
  2. 上記請求項1記載の手動変速機の変速用ケーブル調整機構において、
    上記シフトレバーは、前進段のセレクト位置から後進段のセレクト位置へセレクト操作する際に操作されるリバース操作機構を備えていると共に、そのセレクト方向において前進段のセレクト位置に対して後進段のセレクト位置が独立して設けられていることを特徴とする手動変速機の変速用ケーブル調整機構。
  3. 上記請求項2記載の手動変速機の変速用ケーブル調整機構において、
    上記固定手段によって固定されるシフトアンドセレクトシャフトのケーブル調整基準位置は、シフトレバーのセレクト方向において前進段のセレクト位置と後進段のセレクト位置との境界部分であるストッパ位置に対応した位置であることを特徴とする手動変速機の変速用ケーブル調整機構。
  4. 上記請求項1、2または3記載の手動変速機の変速用ケーブル調整機構において、
    上記固定手段は、アウタレバー及び変速機ケースにそれぞれ形成された開口を有し、これら開口同士が位置合わせされて、これらにピンが挿通されることにより、アウタレバーの位置が変速機ケース上で固定される構成となっていることを特徴とする手動変速機の変速用ケーブル調整機構。
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