JP5484678B2 - 光学素子用成形体 - Google Patents
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Description
しかし、トリアセチルセルロースフィルムは透湿度が高いため、高温多湿の条件下での耐久性が劣るという欠点を持っている。特に、光学素子が、偏光フイルムの両面に保護フイルムを積層した偏光板である場合、偏光フイルムはポリビニルアルコール系樹脂フィルム等にヨウ素や二色性染料を吸着させた配位構造を有し、この配位構造が水分により損傷されやすいため、保護フイルムとして透湿度の低いものを用いると偏光板の劣化が顕著である。
また、本発明によれば、さらに、生産性、耐久性に優れる偏光板を製造することができる。
本発明においてアクリル系樹脂とは、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの誘導体を単量体成分として含む重合体をいう。
本発明におけるアクリル系樹脂(A)の具体例としては、例えば、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、より選ばれる1種以上の単量体を重合したものが挙げられる。
メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、メタクリル酸メチル以外のメタリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレンやα−メチルスチレン、α−メチル−p−メ
チルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等の芳香族ビニル化合物類;アクリロニトリ
ル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類が挙げられる。
これらの単量体は、一種または二種以上組み合わせて使用することもできる。
アクリル酸アルキルエステル類の中でも、特にアクリル酸メチル及びアクリル酸エチルは、少量メタクリル酸メチルと共重合させるだけで前述の成形加工時の流動性の改良効果が著し得られるため最も好ましい。
溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調整した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
特に、90℃以上の高温下で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上で、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましい。具体的には1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメ チル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。 これらの開始剤は、例えば、0.005〜5wt%の範囲で用いることができる。
これらの分子量調節剤は、アクリル系樹脂(A)の重合度が好ましい範囲内に制御されるような濃度範囲で添加される。
また、アクリル系樹脂(A)として、分子量、組成等が異なる2種以上のものを同時に用いることができる。
Pa-1以上であることが好ましく、−30×10-12Pa-1以上であることがさら
に好ましく、−6×10-12Pa-1以上であることがとりわけ好ましい。アクリル系
樹脂(A)の光弾性係数がこの範囲にあると、本発明の光学樹脂用組成物からなる成形体の光弾性係数を小さくすることができ、かつ、所望の厚み方向レタデーション(Rth)を付与することが可能となるため好ましい。
CR[Pa-1]=Δn/σR Δn=nx−ny
(式中、CR:光弾性係数、σR:伸張応力[Pa]、Δn:応力付加時の複屈折、nx
:伸張方向と平行な方向の屈折率、ny:伸張方向と垂直な方向の屈折率)
光弾性係数の値がゼロに近いほど外力による複屈折の変化が小さいことを示しており、各用途において設計された複屈折が外力によって変化が小さいことを意味し、光学特性に優れることになる。
、代表的なものはスチレンである。
このような他の単量体成分の含量は、スチレン系樹脂(B)に対して、50重量%以下であることがこのましく、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
a-1以下であることが好ましく、30×10-12Pa-1以下であることがさらに好
ましく、6×10-12Pa-1以下であることがとりわけ好ましい。スチレン系樹脂(
B)の光弾性係数がこの範囲にあると、本発明の光学材料用樹脂用組成物からなる成形体の光弾性係数を小さくすることができ、かつ、本発明の光学材料用樹脂用組成物からなる成形体に所望の厚み方向レタデーション(Rth)を付与することが可能となるため好ましい。
またアクリル系樹脂(A)とスチレン系樹脂(B)の質量比((A)/(B))を大きくすると、これから得られる成形体の吸水率は大きくなり、水蒸気透過度が小さくなる傾向を示し、逆に、質量比((A)/(B))を小さくすると、これから得られる成形体の吸水率は小さくなり、水蒸気透過度が大きくなる傾向を示す。
したがって、樹脂組成物の質量比((A)/(B))を調整することにより、所望の吸水率、所望の水蒸気透過度を有する成形体を容易に製造することができる。
光弾性係数の点から、これらの重合体の添加量は、アクリル系樹脂(A)とスチレン系樹脂(B)とを含む光学材料用樹脂組成物に対して、20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下であることが好ましい。
これらの添加剤の量を調整することにより、得られる成形体の吸水率、水蒸気透過度の値を調整することができる。
これらは単独で用いても、2種以上併用して用いても構わない。
分子中にアクリレート基を有するフェノール系酸化防止剤としては、例えば下記の一般式で表される化合物が好ましい。
R12は、より好ましくはt−ブチル基、t−アミル基またはt−オクチル基である。R13は、より好ましくはt−ブチル基、t−アミル基である。
工性に優れ好ましい。さらに好ましい範囲は蒸気圧(P)が1.0×10-6Pa以下で
あり、とりわけ好ましい範囲は蒸気圧(P)が1.0×10-8Pa以下である。ここで
、成形加工性に優れるとは、例えばフィルム成形時に、添加剤のロールへの付着が少ないことなどを示す。添加剤がロールへ付着すると、例えば成形体表面へ付着し外観、光学特性を悪化させるため、光学用材料として好ましくないものとなる。
紫外線吸収剤が、23℃から260℃まで20℃/分の速度で昇温した場合の重量減少率が50%以下である場合に成形加工性に優れ好ましい。さらに好ましい範囲は重量減少率が15%以下であり、とりわけ好ましい範囲は重量減少率が2%以下である。
本発明の光学素子用成形体をフイルムとして用いる場合には、その吸水率は0.01%以上0.5%以下であることが好ましい。高温多湿の条件下において光学素子を外部の湿度から保護するために保護フイルムの透湿度は低いことが好ましいので、その吸水率は0.5%以下であることが好ましい。一方、光学素子の内部から生じる水分を外部に放出するためには、保護フイルムであっても多少の透湿度を有していることが好ましく、その吸水率は0.01%以上であることが好ましい。
吸水率(%)=(M1/M2)×100
(M1:試験片の吸水量、M2:試験片の乾燥質量)
試験片を乾燥、例えば50℃に保った恒温槽中で24時間静置、した後、23℃、50%RHの浸潤空気雰囲気下に吸水が平衡に達するまで長時間、例えば24時間以上、静置し、吸水した試験片の質量を測定する。次いで、吸水した試験片を、乾燥窒素等の気流下で高温、例えば180℃、に昇温し、試験片から放出される水分量をカールフィッシャー法により定量する。この測定方法による場合、吸水率は下記の式により求められる。
吸水率(%)=(W2/(W1−W2))×100
(W1:湿潤空気に曝露後の試験片の質量、W2:放出された水分質量)
しい。さらに好ましくは20g/m2・24h以上80g/m2・24hであることが好
ましく、とりわけ好ましくは20g/m2・24h以上60g/m2・24hである。
ここで、成形体の水蒸気透過度とは、JIS K 7129 B(1992)法(赤外センサー法)に従って求めた40℃及び相対湿度90%RHにおいて単位時間に単位面積の試験片を通過する水蒸気量である。
延伸倍率は、少なくともどちらか一方向に0.1%以上300%以下であることが好ましく、1%以上200%以下であることがさらに好ましく、2%以上100%以下であることがとりわけ好ましい。この範囲に設計することにより、複屈折、強度の観点で好ましい延伸成形体が得られる。
ここで、延伸倍率は、得られた延伸フィルムまたはシートをガラス転移温度よりも20℃以上高い温度で収縮させ、以下の式により求めることができる。また、ガラス転移温度はDSC法や粘弾性法により求めることもできる。
延伸倍率(%)=[(収縮前の長さ/収縮後の長さ)−1]×100
通常、保護フィルムは、偏光フィルムの保護を目的としているので、トリアセチルセルロース系フィルムのような光学的に等方性を持つフィルムが用いられている。
これに対し、本発明の好ましい態様では、一方の面に本発明の光学的に異方性を持つ保護フィルムを積層し、他方の面に光学的に等方性を持つ保護フィルムを積層する。これにより、一方の面の保護フィルムが位相差フィルムを兼ねるので、通常は偏光板の保護フィルムの上に貼り付けられるポリカーボネート樹脂やシクロオレフィン系の樹脂などからなる位相差フィルムを省き、偏光板の薄肉化を図ることができる。
また、保護フィルムの上に別の位相差フィルムを接着する工程がないので生産性に優れる。
この場合、一方の面に積層するReが10nm以上の保護フィルムは、1/4波長板、1/2波長板、その他位相差フィルムとしての機能を併せもつことになる。
Re=(nx−ny)×d
式中、nx:成形体面内において屈折率が最大となる方向をxとした場合のx方向の主屈折率、ny:成形体面内においてx方向に垂直な方向をyとした場合のy方向の主屈折率d:成形体の厚み(nm)である。
メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、他のメタリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類等が挙げられる。これらは一種または二種以上組み合わせて使用することもできる。
メタクリル酸メチルにアクリル酸アルキルエステル類を共重合させる場合のアクリル酸アルキルエステル類の使用量は、耐熱分解性の観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、耐熱性の観点から15質量%以下であることが好ましい。0.2〜14質量%であることがさらに好ましく、1〜12質量%であることがとりわけ好ましい。
アクリル酸アルキルエステル類としては、アクリル酸メチル及びアクリル酸エチルが、少量メタクリル酸メチルと共重合させるだけでも前述の成形加工時の流動性の改良効果が著しく得られるため好ましい。
溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調整した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
特に、90℃以上の高温下で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上でかつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましい。具体的には1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。これらの開始剤は、例えば、0.005〜5質量%の範囲で用いることができる。
ン等が挙げられ、好ましくはスチレンである。
この6員環構造の酸無水物単位を含む共重合体の第一の単量体成分であるメタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルとしてはメタクリル酸メチルが好ましく、第二の単量体成分である芳香族ビニル化合物としては、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等が挙げられ、好ましくはスチレンで
ある。
また、6員環構造の酸無水物単位を含む共重合体の第三の単位である6員環構造の酸無水物単位は、不飽和カルボン酸単量体及び、必要に応じて不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体と、その他の単量体成分と重合させ、共重合体とした後、かかる共重合体を適当な触媒の存在下あるいは非存在下で加熱し、脱アルコールおよび/または脱水による分子内環化反応を行わせることにより生成することができる。この場合、典型的には共重合体を加熱することにより2単位の不飽和カルボン酸単位のカルボキシル基が脱水されて、あるいは隣接する不飽和カルボン酸単位と不飽和カルボン酸アルキルエステル単位からアルコールの脱離により1単位の6員環構造の酸無水物単位が生成される。
6員環構造の酸無水物単位を生成するための不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル等が挙げられる。
6員環構造の酸無水物単位を含む共重合体は、特公平02−26641号公報、特開2006−266543号公報、特開2006−274069号公報、特開2006−274071号公報、特開2006−283013公報、特開2005−162835公報に記載の方法を参照して、組成比を決定し、製造、評価することができる。
脂肪族ポリエステル系樹脂(e)としては、例えば、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体などが挙げられる。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体の具体例としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ吉草酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸およびポリカプロラクトンなどが挙げられ、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体の具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートおよびポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエステル系樹脂(e)は、単独ないし2種以上を用いることができる。
ポリ乳酸系樹脂は、L体ないしD体以外の乳酸誘導体モノマーまたは、ラクチドと共重合可能な他成分を共重合していてもよく、このような成分としてはジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等が挙げられる。ポリ乳酸系樹脂は、直接脱水縮合、ラクチドの開環重合等公知の重合法で重合することができる。また必要に応じてポリイソシアネート等の結合剤を用いて、高分子量化することもできる。
ポリ乳酸系樹脂の好ましい質量平均分子量範囲は、機械的性質の観点から質量平均分子量が30,000以上であることが好ましく、加工性の観点から1000,000以下であることがより好ましい。さらに好ましくは50,000〜500,000、最も好ましくは100,000〜280,000である。
、δ−バレロラクトンなどのラクトン類などを使用することができる。これらの共重合成分は、単独ないし2種以上を用いることができる。
このような偏光フィルムは公知の方法を用いて製造することができ、例えば特開2002−174729号公報等に記載されている方法により製造することができる。具体的には以下の通りである。
偏光フィルムを構成する樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。ここで、ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。また、ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、85〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは98〜100モル%である。このポリビニルアルコール系樹脂はさらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用し得る。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、1000〜10000であることが好ましく、より好ましくは1500〜10000である。
一軸延伸は、二色性色素による染色の前に行ってもよいし、二色性色素による染色と同時に行ってもよいし、二色性色素による染色の後に行ってもよい。一軸延伸を二色性色素による染色後に行う場合、一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。また、複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。
一軸延伸するには、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤で膨潤した状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用できる。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100質量部あたり0.01〜0.5質量部程度であることが好ましく、ヨウ化カリウムの含有量は、水100質量部あたり0.5〜10質量部程度であることが好ましい。この水溶液の温度は、20〜40℃程度であることが好ましく、また、この水溶液への浸漬時間は、30〜300秒程度であることが好ましい。
二色性色素として二色性染料を用いる場合は、二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用できる。この水溶液における二色性染料の含有量は、水100質量部あたり1×10-3〜1×10-2質量部程度であ
ることが好ましい。この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を含有していてもよい。この水溶液の温度は、20〜80℃程度であることが好ましく、また、この水溶液への浸漬時間は、30〜300秒程度であることが好ましい。
最終的なフィルム厚は、フィルムの取り扱い易さ、ディスプレイの薄肉化要求の観点から、5〜200μmが好ましく、10〜150μmが更に好ましく、15〜100μmがとりわけ好ましい。
本発明および実施例で用いた評価法を説明する。
(I)評価方法
(1)複屈折、光弾性係数の測定
Macromolecules 2004,37,1062−1066に詳細の記載のある複屈折測定装置を用いた。レーザー光の経路にフィルムの引っ張り装置を配置し、23℃で伸張応力をかけながら複屈折を測定した。伸張時の歪速度は20%/分(チャック間:30mm、チャック移動速度:6mm/分)、試験片幅は7mmで測定を行った。複屈折(Δn)をy軸、伸張応力(σR)をx軸としてプロットし、その関係から、最小二
乗近似により線形領域の直線の傾きをもとめ光弾性係数(CR)を計算した。
(2)面内レタデーション(Re)の測定
シックネスゲージを用いてフィルムの厚さd(nm)を測定した。この値を大塚電子(株)社製複屈折測定装置RETS−100に入力し、測定面が測定光と垂直になるように試料を配置し、23℃で回転検光子法により面内レタデーション(Re)を測定・算出した。
(3)吸水率測定方法
フィルムを23℃50%RH下に24h以上置いた後、三菱化学株式会社製CA−06型カールフィッシャー水分計を用い、180℃に昇温したときの揮発成分を適定し、吸水率を求めた。
(4)水蒸気透過度測定方法
MOCON社製PERMATRAN−W3/33を用い、JIS K 7129 B(1992)法(赤外センサー法)に従い、40℃/90%RHの条件で測定した。
(5)偏光板の反りの測定
偏光板を200mm×200mmの正方形に裁断し、水平で平坦な台の上にフィルムの中央が台に接するように置き、23℃、50%RHの雰囲気下で72時間静置し、裁断したフィルムの四隅が台から反り上がった高さを平均して算出した。
(6)偏光板の高温多湿時の耐久性の測定
60℃、90%RH条件で1000時間保持した前後の偏光度を下式に従って求め、この値を用いて偏光度保持率を算出して耐久性を評価した。
偏光度(%)={〔(H2−H1)/(H2+H1)〕×1/2}×100
ここで、H2は2枚の偏光板の配向方向が同一方向になるように重ね合わせた状態で分
光光度計を用いて測定した値(平行透過率)であり、H1は2枚の偏光板の配向方向が互
いに直交方向になるように重ね合わせた状態で測定した値(直交透過率)である。偏光度の測定は、島津製作所UV−3150分光光度計を使用した。
偏光度保持率とは、60℃、90%RH条件、1000時間保持試験後の偏光度を試験前の偏光度で除した値に100を掛けた数値である。数値が大きいほど耐久性がよい。
試料となるスチレン−アクリロニトリル共重合体を熱プレス機を用いてフィルムに成形し、日本分光社製FT−410を用いて、フィルムの1603cm-1、2245cm-
1におけるアクリロニトリル基に由来する吸光度を測定した。アクリロニトリル含量が既
知のスチレン−アクリロニトリル共重合体を用いてあらかじめ求めておいたスチレン−アクリロニトリル共重合体中のアクリロニトリル含量と1603cm-1、2245cm-
1の吸光度比との関係を用いて、スチレン−アクリロニトリル共重合体中のアクリロニト
リル含量を定量した。
(8)スチレン−無水マレイン酸共重合体中の無水マレイン酸含有量の測定
試料となるスチレン−無水マレイン酸共重合体を重クロロホルムに溶解し、日本電子製1H−NMR(JNM ECA−500)を用い、周波数500MHz、室温にてNMR測定を行なった。測定結果より、スチレン単位中のベンゼン環のプロトンピーク(7ppm付近)と無水マレイン酸単位中のアルキル基のプロトンピーク(1〜3ppm付近)の面積比から、試料中のスチレン単位と無水マレイン酸単位のモル比を求めた。得られたモル比とそれぞれのモノマー単位の質量比(スチレン単位:無水マレイン酸単位=104:98)から、スチレン−無水マレイン酸共重合体中の無水マレイン酸の含量を求めた。
(9)スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸含有量の測定
試料となるスチレン−メタクリル酸共重合体を重クロロホルムに溶解し、日本電子製1H−NMR(JNM ECA−500)を用い、周波数500MHz、室温にてNMR測定を行なった。測定結果より、スチレン単位中のベンゼン環のプロトンピーク(7ppm付近)とメタクリル酸単位中のアルキル基のプロトンピーク(1〜3ppm付近)の面積比から、試料中のスチレン単位とメタクリル酸単位のモル比を求めた。得られたモル比とそれぞれのモノマー単位の質量比(スチレン単位:メタクリル酸単位=104:86)から、スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸の含量を求めた。
(10)メタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体中のそれぞれの含有量の測定
試料となるメタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体を重クロロホルムに溶解し、日本電子製1H−NMR(JNM ECA−500)を用い、周波数500MHz、室温にてNMR測定を行なった。測定結果より、スチレン単位中のベンゼン環のプロトンピーク(7ppm付近)と無水マレイン酸単位中のアルキル基のプロトンピーク(1〜3ppm付近)とメタクリル酸メチル単位中のメチル基のプロトンピーク(0.5〜1ppm付近)の面積比から、試料中のスチレン単位と無水マレイン酸単位とメタクリル酸メチル単位のモル比を求めた。得られたモル比とそれぞれのモノマー単位の質量比(スチレン単位:無水マレイン酸単位:メタクリル酸メチル=104:86:100)から、メタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体中のそれぞれの含量を求めた。
(1)アクリル系樹脂(A)
i)メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体1
メタクリル酸メチル89.2重量部、アクリル酸メチル5.8重量部、及びキシレン5重量部からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,3−トリメチルシクロヘキサン0.0294重量部、及びn−オクチルメルカプタン0.115重量部を添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10リットルの密閉耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度130℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された貯層に連続的に送り出し、一定条件下で揮発分を除去し、さらに押出機に連続的に溶融状態で移送し、アクリル系樹脂(A)であるメタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体ペレットを得た。得られた共重合体のアクリル酸メチル含量は6.0%、重量平均分子量は14.5万、ASTM−D1238に準拠して測定した230℃3.8kg荷重のメルトフロー値は1.0g/分であった。また、その23℃における光弾性係数(未延伸)は、−5.2×10-12/Paであった。
ii)メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体2
メタクリル酸メチル93.2質量部、アクリル酸メチル2.3質量部、及びキシレン3.3質量部からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,3−トリメチルシクロヘキサン0.03質量部、及びn−オクチルメルカプタン0.12質量部を添加し、均一に混合する。この溶液を内容積10Lの密閉耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度130℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された貯層に連続的に送り出し、一定条件下で揮発分を除去した。さらに押出機に連続的に溶融状態で移送し、メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体のペレットを得た。
得られたメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体のアクリル酸メチル含量は2.0%、質量平均分子量は10.2万、ASTM−D1238に準拠して測定した230℃3.8kg荷重のメルトフロー値は2.0g/10分であった。その23℃における光弾性係数(未延伸)は、−4.5×10-12/Paであった。
i)スチレン−アクリロニトリル共重合体(B−1)
攪拌機付き完全混合型反応機に、スチレン72質量%、アクリロニトリル13質量%、エチルベンゼン15質量%からなる単量体混合物を連続的にフイードし、150℃、滞留時間2時間で重合反応を行った。
得られた重合溶液を押出機に連続的に供給し、押出機で未反応単量体、溶媒を回収し、スチレン−アクリロニトリル共重合体(B−1)のペレットを得た。
得られたスチレン−アクリロニトリル共重合体(B−1)は無色透明で、中和滴定による組成分析の結果、スチレン含量80質量%、アクリロニトリル含量20質量%であり、ASTM−D1238に準拠した220℃、10kg荷重のメルトフローレート値は13g/10分であった。また、その光弾性係数(未延伸)は、5.0×10-12Pa-1
であり、固有複屈折は負であった。
装置の全てがステンレス鋼で製作されているものを用いて、連続溶液重合を行った。スチレン75.2質量%、メタクリル酸4.8質量%、エチルベンゼン20質量%を調合液とし、重合開始剤として1,1−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを用いる。この調合液を1L/hr.の速度で連続して、内容積2Lの攪拌機付きの完全混合重合器へ供給し、136℃で重合を行った。
固形分49%を含有する重合液を連続して取り出し、まず230℃に予熱後、230℃に保温し、20torrに減圧された脱揮器に供給し、平均滞留0.3時間経過後、脱揮器の低部のギヤポンプより連続して排出した。
得られたスチレン−メタクリル酸共重合体(B−2)は無色透明で、中和滴定による組成分析の結果、スチレン含量92質量%、メタクリル酸含量8質量%であった。ASTM−D1238に準拠して測定した230℃、3.8kg荷重のメルトフローレート値は5.2g/10分であった。また、その光弾性係数(未延伸)は、4.8×10-12Pa
-1であり、固有複屈折は負であった。
装置の全てがステンレス鋼で製作されているものを用いて、連続溶液重合を行った。スチレン91.7質量部、無水マレイン酸8.3質量部の比率で合計100質量部を準備した。(ただし、両者は混合しない。)メチルアルコール5質量部、重合開始剤として1,1−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.03質量部をスチレンに混合し、第1調合液とした。0.95kg/hr.の速度で連続して内容積4Lのジャケット付き完全混合重合機に供給した。
一方、70℃に加熱した無水マレイン酸を、第二調合液として0.10kg/hr.の速度で同一重合機へ供給し、111℃で重合を行う。重合転化率が54%となったところで、重合液を重合機から連続して取り出し、まず230℃に予熱後、230℃に保温し、20torrに減圧された脱揮器に供給し、平均滞留0.3時間経過後、脱揮器の低部のギヤポンプより連続して排出し、スチレン−無水マレイン酸共重合体(B−3)を得た。 得られたスチレン−無水マレイン酸共重合体(B−3)は無色透明で、中和滴定による組成分析の結果、スチレン含量85質量%、無水マレイン酸単位15質量%であった。ASTM−D1238に準拠して測定した230℃、2.16kg荷重のメルトフローレート値は2.0g/10分であった。また、その光弾性係数(未延伸)は、4.1×10-
12Pa-1であり、固有複屈折は負であった。
比較のため、従来技術の偏光板保護フィルムの代表例として非晶性ポリオレフィン系樹脂であるシクロオレフィン系樹脂フィルムを以下のようにして製造した。
環状ポリオレフィンとしてエチレンとノルボルネンとの付加重合を行い、エチレン−ノルボルネンランダム共重合体(エチレン含量:65mol%、MFR:31g/10分、数平均分子量:68000)を製造した。ここで得た樹脂100質量部をシクロヘキサン80質量部、トルエン80質量部、キシレン80質量部の混合溶剤に溶解し、流延法により厚さ101μmのフィルムを作製した。
比較のため、トリアセチルセルロースフイルム(富士写真フィルム株式会社製)(100μm)を用いた。
(i)アデカスタブLA−31
一般式[3]で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である旭電化(株)社製アデカスタブLA−31(融点(Tm):195℃)を用いた。
(ii)スミライザ− GS
アクリレート基を有するフェノール系酸化防止剤である住友化学(株)社製スミライザ− GS(融点(Tm):≧115℃)を用いた。
表1に記載の配合比の樹脂組成物を用い、テクノベル製Tダイ装着押し出し機(KZW15TW−25MG−NH型/幅150mmTダイ装着/リップ厚0.5mm)を用いて、スクリュー回転数、押し出し機のシリンダー内樹脂温度、Tダイの温度を表1に示す条件に調整し押し出し成形をすることにより未延伸フィルムを得た。フィルムの流れ(押し出し方向)をMD方向、MD方向に垂直な方向をTD方向とした。
そして、未延伸フィルムを幅が50mmになるように切り出し、表1に示す条件で1軸延伸(チャック間:50mm、チャック移動速度:500mm/分)を引っ張り試験機を用いて行い、参考例1、4、7の一軸延伸フィルムを得た。
また、1軸延伸フイルムを幅が50mmになるように切り出し、表1に示す条件で1軸延伸(チャック間:50mm、チャック移動速度:500mm/分)を引っ張り試験機を用いて行い、参考例2、3、5、6の2軸延伸フィルムを得た。
また、比較のための、シクロオレフィン系樹脂フィルム(COP)(光弾性係数は正、固有複屈折は正)を比較例1、市販のTAC(トリアセチルセルロース)フィルム(LOFO High Tech Film社製 商品名TACPHAN、光弾性係数は正、固有複屈折は正)を比較例2として、その厚み、面内レタデーションRe、光弾性係数の絶対値、吸水率を表1に示す。
表2に記載の配合比の樹脂組成物を用い、テクノベル製Tダイ装着押し出し機(KZW15TW−25MG−NH型/幅150mmTダイ装着/リップ厚0.5mm)を用いて、スクリュー回転数、押し出し機のシリンダー内樹脂温度、Tダイの温度を表2に示す条件に調整し押し出し成形をすることにより未延伸フィルムを得た。フィルムの流れ(押し出し方向)をMD方向、MD方向に垂直な方向をTD方向とした。
そして、未延伸フィルムを幅が50mmになるように切り出し、表2に示す条件で1軸延伸(チャック間:50mm、チャック移動速度:500mm/分)を引っ張り試験機を用いて行い、実施例8〜13の一軸延伸フィルムを得た。
(偏光フィルムの製造)
ポリ酢酸ビニルをケン化後(ケン化度98モル%)、成形し、得られたポリビニルアルコールフィルム(厚さ75μm)を水1000質量部、ヨウ素7質量部、ヨウ化カリウム105質量部からなる水溶液に5分間浸漬し、フィルムにヨウ素を吸着させた。次いでこのフィルムを40℃の4質量%ホウ酸水溶液中で、5倍に縦方向一軸延伸をした後、緊張状態のまま乾燥して偏光フィルムを得た。
特公昭63−1964号公報に記載の方法で、メタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体を得た。
得られたメタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体の組成は、メタクリル酸メチル74質量%、無水マレイン酸10質量%、スチレン16質量%であり、共重合体メルトフローレート値(ASTM−D1238;230℃、3.8kg荷重)は1.6g/10分であった。
このメタクリル酸メチル−無水マレイン酸−スチレン共重合体を表1に示す条件で成形・延伸し、試作例1の保護フィルムを製造した。
(偏光板の製造)
接着剤としてポリビニルアルコール系樹脂の10%水溶液を用いて、偏光フィルムの一方の面に、参考例1、5、7、実施例8、10、13、参考例14、16のフイルム、比較例2のCOPフイルム、比較例1のトリアセチルセルロースフイルムを、他方の面に試作例1の保護フイルムを貼り合わせ、参考例14〜16、実施例17〜19、比較例3〜4の偏光板を得た。
表3より、保護フィルムとして本発明の光学材料用樹脂組成物から製造したフイルムを用いた偏光板は、反りが少なく、高温多湿時の耐久性にも優れることが確認できた。
特に、本発明の光学材料用樹脂組成物は、適度な透湿度を有する成形体を製造できるので、各種光学素子の保護フイルムを製造するための光学材料として好適に用いることができる。
とりわけ、本発明の光学樹脂組成物の成形体は、レタデーションを付与することが容易であるので、保護フイルムとしての機能と、位相差フイルムとしての機能とを兼ねることができ、偏光板保護フイルムとして好適に用いることができる。
Claims (7)
- アクリル系樹脂(A)とスチレン系樹脂(B)とを含み、アクリル系樹脂(A)とスチレン系樹脂(B)の質量比((A)/(B))が20/80〜60/40である光学材料用樹脂組成物100質量部に対して0.01質量部以上2質量部以下の添加剤を含む組成物からなり、吸水率が0.01%以上0.5%以下、水蒸気透過度が15g/m2・day以上100g/m2・day以下であり、
前記アクリル系樹脂(A)が、単量体成分として、メタクリル酸メチルと、アクリル酸メチル及び/又はアクリル酸エチルと、を含み、
前記アクリル系樹脂(A)の単量体成分中の、前記アクリル酸メチル及び/又はアクリル酸エチルの含有量が、0.1質量%以上15質量%以下であり、
前記スチレン系樹脂(B)が、アクリロニトリル含量が1〜40質量%であるスチレン−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸含量が0.1〜50質量%であるスチレン−メタクリル酸共重合体、及び無水マレイン酸含量が0.1〜50質量%であるスチレン−無水マレイン酸共重合体からなる群より選ばれるいずれか1つ以上の共重合体である、光学素子用成形体。 - 前記添加剤が、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物、及び分子内にアクリレート基を有するフェノール系酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤である請求項1に記載の光学素子用成形体。
- 水蒸気透過度が20g/m2・day以上60g/m2・day以下である請求項1又は2に記載の光学素子用成形体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子用成形体からなる偏光板保護フィルム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子用成形体からなる位相差フィルム。
- 偏光フィルムと、
該偏光フィルムの一方の面に積層され、Reが10nm以上である請求項4に記載の偏光板保護フィルムと、
を有する偏光板。 - さらに、前記偏光フィルムの他方の面に積層され、Reが10nm以下であるアクリル系樹脂(d)保護フィルムを有する請求項6に記載の偏光板。
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