JP2008015408A - フレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、光学特性に優れ、かつレターデーション値や視野角特性、波長分散特性、光弾性係数、フィルム表面硬度、耐折れ性にバランスよく優れたフレキシブルディスプレイ用延伸光学フィルムを提供すること。
【解決手段】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)を配合してなる樹脂組成物を延伸することによって得られる、面内レターデーション値(R)と厚み方向のレターデーション値(Rth)が制御されたフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性、光学特性に優れた光学フィルムに関し、より詳しくは、フラットパネルディスプレイやフレキシブルディスプレイ等に用いられる光学フィルムに求められるレターデーション値や視野角特性、波長分散性、光弾性係数、フィルム表面硬度、耐フィルム折れ性にバランスよく優れた、位相差フィルムや偏光板保護フィルムに好適な透明光学フィルムに関する。
最近、例えばディスプレイ市場の拡大に伴い、ディスプレイの中でも、可とう性があり、機器の筐体上の曲面に配置することができるフレキシブルディスプレイが検討され、より画像を鮮明にみたいという要求が高まっており、単なる透明材料ではなく、より高度な光学特性が付与された光学材料かつフレキシブルな材料が求められている。一般に高分子は分子主鎖方向とそれに垂直方向とで屈折率が異なるために複屈折を生じる。用途によっては、この複屈折を厳密にコントロールすることが求められており、液晶の偏光板に用いられる保護フィルムの場合は、全光線透過率が同じであっても複屈折がより小さい高分子材料が必要とされ、一方、偏光板により偏光された光を円偏光にかえる機能を持つ1/4波長板などの位相差フィルムには、高分子材料に意識的に複屈折を生じさせることで機能を付与している。
高分子材料をこれらの用途に用いる場合は、押し出し成形やキャスト成形で成形体が作製される。例えば、偏光板保護フィルムに押し出し成形体を適用する場合は、溶融成形時の配向の影響が残りやすく、複屈折が発生してしまうという問題点があった。また、延伸は成形体の強度や耐熱性を向上させるためにも必要である。しかし、耐熱性や強度の向上のために延伸を行うと、複屈折が発生してしまい用途が限定されてしまうという問題点があった。さらに、1/4波長板等の位相差フィルムに適用する場合は、キャスト成形等で無配向のフィルムを得た後、延伸により任意の複屈折を生じさせるが、少しの延伸により複屈折が大きく生じる材料は、位相差のコントロールが困難であり、延伸しても複屈折変化がゆるやかな材料が求められていた。
また、液晶ディスプレイの偏光板に用いられる保護フィルムは、これまでトリアセチルセルロース(TAC)フィルムが殆どの偏光板に使用されている。しかしTACフィルムはセルロース誘導体であるために比較的吸湿性が高く、高温高湿の条件下では偏光板が吸湿し偏光性能を大きく低下させてしまう問題があり、TACフィルムを他の透湿性の低いポリメタクリレート系樹脂の延伸フィルムに変える方法が提案されている(特許文献1参照)。ポリメチルメタクリレート樹脂フィルムは光線透過率が高く、複屈折が小さい等優れた光学特性を有する。しかし、ポリメチルメタクリレート樹脂フィルムは脆く、フィルムが裂けたり、割れが生じたりと加工性が悪い等の問題があることから、液晶の偏光板に用いられる保護フィルムとしては改良が要求されている。
ところで、ポリ乳酸は溶融成形可能で実用上優れた生分解性ポリマーとして期待されている。しかしながら、樹脂のガラス転移温度が比較的低く耐熱性が劣るという問題点があり、これを解決する方法として、ポリメチルメタクリレートを混合することでその樹脂組成物のガラス転移温度が向上することが記載されている(非特許文献1参照)。また特許文献2にはポリ乳酸にアクリル系化合物を配合し、耐候性、成型加工性に優れた樹脂組成物が得られること、特許文献3にはポリ乳酸系樹脂にポリメタクリレート系樹脂を配合し、少なくとも一軸方向に延伸することによって透明性、高温剛性、成形性に優れるフィルムが得られることが記載されている(特許文献2,3参照)。しかしながら、液晶ディスプレイ等に用いられる高分子光学材料に必要な複屈折(レターデーション)や光弾性係数等の光学特性を制御するといった技術思想については全く開示されておらず、その解決手段についての示唆もない。
特開昭55−155307号公報 特開2002−155207号公報 特開2005−36054号公報 POLYMER Vol.39,No.26,1998
本発明は、透明性、光学特性に優れ、かつレターデーション値や視野角特性、波長分散特性、光弾性係数、フィルム表面硬度、耐折れ性にバランスよく優れたフレキシブルディスプレイ用延伸光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)を配合してなる樹脂組成物を延伸することにより、面内レターデーション値(R)と厚み方向のレターデーション値(Rth)が制御され、視野角特性や波長分散特性、光弾性係数、耐折れ性がバランスよく優れることを見出し、延伸透明光学フィルムを完成するに至った。
即ち、本発明は、以下に記載する通りのフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム及びその製造方法である。
[1]ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)を配合してなる、少なくとも一軸方向に延伸されたフィルムであって、下記式(1)で定義される厚み方向のレターデーション値(Rth)の絶対値が0nm〜200nm、下記式(2)で定義される面内レターデーション値(R)の絶対値が0nm〜150nmの範囲であり、フィルムヘイズが0.5%以下、フィルム表面硬度が2H以上、フィルム耐折回数が10回以上であることを特徴とするフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
|Rth|=|{(n+n)/2−n}|×d ・・・(1)
|R|=|n−n|×d ・・・(2)
(n:フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、n:フィルム面内で遅相軸と垂直方向の屈折率、n:フィルムの厚み方向の屈折率、d:フィルムの厚み)
[2]面内レターデーション値(R)の測定波長450nm〜750nmの範囲における変化量|R(最大値)−R(最小値)|が30nm以下であって、面内レターデーション値(R)の測定波長550nmでの視野角40°と視野角0°との差|R(40)−R(0)|が30nm以下であることを特徴とする[1]記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
[3](a)成分がポリメチルメタクリレートであることを特徴とする[1]または[2]記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
[4](a)成分が60重量%以上99重量%以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
[5]フィルム厚みが20〜100μmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
[6]光弾性係数の絶対値が4.0×10−12/Pa以下であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載の透明光学フィルムよりなるフレキシブルディスプレイ用位相差フィルム。
[8][1]〜[6]のいずれか1項に記載の透明光学フィルムよりなるフレキシブルディスプレイ用偏光板保護フィルム。
[9]ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)からなる樹脂組成物のフィルムを、延伸倍率が10%以上200%以下であり、延伸温度が該樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)のTg+5℃〜Tg+40℃で少なくとも一軸方向に延伸すること特徴とするフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルムの製造方法。
本発明により、透明性、光学特性に優れ、かつレターデーション値や視野角特性、波長分散特性、光弾性係数、フィルム表面硬度、耐折れ性にバランスよく優れた高分子光学材料の提供が可能になる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の(a)ポリ(メタ)アクリレート系樹脂とは、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、より選ばれる1種以上の単量体を重合したものである。なかでも、メタクリル酸メチルの単独重合体または他の単量体との共重合体が好ましい。メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、他のメタクリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、N―フェニルマレイミド、N―シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類が挙げられる。
これらメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体の中でも、特にアクリル酸アルキルエステル類は耐熱分解性に優れ、またアクリル酸アルキルエステル類を共重合させて得られるメタクリル系樹脂は成形加工時の流動性が高く好ましい。メタクリル酸メチルにアクリル酸アルキルエステル類を共重合させる場合のアクリル酸アルキルエステル類の使用量は、耐熱分解性の観点から0.1重量%以上であることが好ましく、耐熱性の観点から15重量%以下であることが好ましい。0.2重量%以上14重量%以下であることがさらに好ましく、1重量%以上12重量%以下であることがとりわけ好ましい。このアクリル酸アルキルエステル類の中でも、特にアクリル酸メチル及びアクリル酸エチルは、それを少量メタクリル酸メチルと共重合させても上記改良効果は著しく最も好ましい。上記メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体は一種または二種以上組み合わせて使用することもできる。
本発明の(a)ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の重量平均分子量は5万〜20万のものが望ましい。重量平均分子量は成形品の強度の観点から5万以上が望ましく、成形加工性、流動性の観点から20万以下が望ましい。さらに望ましい範囲は7万〜15万である。また、本発明においてはアイソタクチックポリメタクリル酸エステルとシンジオタクチックポリメタクリル酸エステルを同時に用いることもできる。
本発明の(a)ポリ(メタ)アクリレート系樹脂を製造する方法として、例えばキャスト重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、アニオン重合等の一般に行われている重合方法を用いることができるが、光学用途としては微小な異物の混入はできるだけ避けるのが好ましく、この観点からは懸濁剤や乳化剤を用いない塊状重合や溶液重合が望ましい。溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調製した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
重合反応に用いられる開始剤としては、一般にラジカル重合において用いられる任意の開始剤を使用することができ、例えばアゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t―ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物が用いられ、又特に90℃以上の高温下で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上でかつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましく、具体的には1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。これらの開始剤は0.005〜5重量%の範囲で用いられる。
重合反応に必要に応じて用いられる分子量調節剤は、一般的なラジカル重合において用いる任意のものが使用され、例えばブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等のメルカプタン化合物が特に好ましいものとして挙げられる。これらの分子量調節剤は、重合度が上記の範囲内に制御されるような濃度範囲で添加される。
本発明の(b)ポリ乳酸系樹脂としては、L−乳酸および/またはD−乳酸を主たる構成成分とする重合体であるが、本発明の目的を損なわない範囲で、乳酸以外の他の共重合成分0.1〜30重量%を含んでいてもよい。かかる他の共重合成分単位としては、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどが挙げられ、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの多価カルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ−ル、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ビスフェノールにエチレンオキシドを付加反応させた芳香族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの多価アルコール類、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸類、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類などを使用することができる。これらの共重合成分は、単独ないし2種以上を用いることができる。
本発明の(b)ポリ乳酸系樹脂の製造方法としては、既知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを採用することができる。ポリ乳酸系樹脂は乳酸、すなわちL−乳酸、D−乳酸を主とする重合体である。ポリ乳酸系樹脂において、L−乳酸単位と、D−乳酸単位の構成モル比は、L−体とD−体あわせて100%に対し、L体ないしD体いずれかが85%以上が好ましく、更に好ましくは一方が90%以上であり、更に好ましくは一方が94%以上の重合体である。本発明においてはL−乳酸を主体とするポリL乳酸とD−乳酸を主体とするポリD乳酸を同時に用いることもできる。
本発明の(b)ポリ乳酸系樹脂は、L体ないしD体以外の乳酸誘導体モノマーまたは、ラクチドと共重合可能な他成分を共重合していてもよく、このような成分としてはジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等が例示される。ポリ乳酸系樹脂は、直接脱水縮合、ラクチドの開環重合等公知の重合法で重合することが出来る。また必要に応じてポリイソシアネート等の結合剤を用いて、高分子量化することも出来る。
本発明の(b)ポリ乳酸系樹脂の好ましい重量平均分子量範囲は、機械的性質の観点から重量平均分子量が30,000以上であることが好ましく、加工性の観点から1,000,000以下であることが好ましい。更に好ましくは50,000〜500,000、最も好ましくは100,000〜280,000である。
本発明においては、更に、(a)成分と(b)成分の樹脂組成物に加水分解抑制剤を加えることにより、(b)成分の加水分解による分子量低下を抑えることが可能となり、例えば強度低下等を抑えることができ好ましい。加水分解抑制剤としては、脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の末端官能基であるカルボン酸及び水酸基との反応性を有する化合物、例えばカルボジイミド化合物、イソアネート化合物、オキソゾリン系化合物などが適用可能であるが、特に、カルボジイミド化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)がポリエステル樹脂と良く溶融混練でき、少量添加で加水分解を抑制できるため好適である。分子中に1個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)としては、例えば、触媒として有機リン系化合物または有機金属化合物を用い、各種ポリマーイソシアネートを約70℃以上の温度で、無溶媒または不活性溶媒中で脱炭酸縮合反応に付することにより合成することができるものが挙げられる。
ポリカルボジイミドとしては、種々の方法で製造したものを使用することができるが、基本的には従来のポリカルボジイミドの製造方法(特公昭47−33279号公報、J.0rg.Chem.28, 2069−2075(1963)、Chemical Review l981,Vol.81 No.4、p619〜621)により製造したものを用いることができる。
ポリカルボジイミドを製造するための原料である有機ジイソシアネートとしては、例えば芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートやこれらの混合物を挙げることができ、具体的には、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートを例示することができる。
加水分解抑制剤の好ましい量は、(a)成分、(b)成分あわせて100重量部に対し、加水分解抑制剤を0.01〜50重量部である。加水分解抑制効果の発現の観点から0.01重量以上が好ましく、光学特性の観点から50重量部以下が好ましい。より好ましい範囲は、0.01〜30重量部の範囲であり、更に好ましくは、0.1〜30重量部である。
本発明における(a)ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の配合量に関しては特に制限はないが、(b)ポリ乳酸系樹脂との合計を100重量%としたときに、60重量%以上99重量%以下であることがフィルムの光学特性、表面硬度を発現させる点から好ましく、85重量%以上99重量%以下であることが更に好ましく、90重量%以上97重量%以下であることが最も好ましい。
また、本発明においては(a)成分および(b)成分以外の重合体を、本発明の効果を損なわない範囲で混合することができる。(a)成分、(b)成分以外の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、およびフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などの少なくとも1種以上をさらに添加することができる。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種目的に応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は,樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に用いられるものであれば特に制限はない。無機充填剤、酸化鉄等の顔料、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアロアミド等の滑剤、離型剤、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系熱安定剤等の酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、その他添加剤或いはこれらの混合物等が挙げられる。
本発明の光学フィルムは、少なくとも一軸方向に延伸したフィルムであることが必要である。延伸方向は、フィルムの機械的流れ方向、機械的流れ方向に直交する幅方向のどちらでも良い。好ましくは機械的流れ方向、機械的流れ方向に直交する幅方向の両方向に延伸した二軸延伸フィルムである。延伸していないフィルムは、フィルムの機械的強度(耐折れ性)が十分ではなく、フィルムの割れや裂けが生じないよう取り扱い時に注意する必要があるため好ましくない。延伸倍率は少なくともどちらか一方向に10%以上200%以下であることが好ましく、15%以上150%以下であることが更に好ましく、20%以上100%以下であることが最も好ましい。この範囲に設計することにより、複屈折、機械的強度の観点で好ましい光学フィルムが得られる。
本発明の光学フィルムの製造方法は、押し出し成形、キャスト成形、インフレーション成形等の手法が用いられる。例えば、Tダイ、円形ダイ等が装着された押出機等を用いて、未延伸フィルムを押し出し成形することができる。押し出し成形やインフレーション成形によりフィルムを得る場合は、事前に(a)成分、(b)成分を溶融混練した材料を用いることもできれば、押し出し成形時に溶融混練を経て成形することもできる。また、(a)成分、(b)成分に共通な溶媒、例えばクロロホルム、二塩化メチレン等の溶媒を用いて、(a)成分、(b)成分を溶解後、キャスト乾燥固化することにより未延伸フィルムをキャスト成形もすることができる。
該未延伸フィルムは、機械的流れ方向に縦一軸延伸する方法、機械的流れ方向に直交する方向に横一軸延伸する方法等によって一軸延伸フィルムを製造することができ、またロール延伸とテンター延伸の逐次二軸延伸法、テンター延伸による同時二軸延伸法、チューブラー延伸による二軸延伸法等によって二軸延伸フィルムを製造することができる。
本発明の光学フィルムの延伸温度は、該未延伸フィルムのガラス転移温度をTgとすると、Tg+5℃〜Tg+40℃である。延伸光学フィルムの複屈折(レターデーション値)の制御及びムラの観点から、Tg+5℃〜Tg+30℃であることがさらに好ましく、Tg+10℃〜Tg+25℃であることが最も好ましい。
本発明における光学フィルムの厚みは、フィルム製造工程における取り扱い易さ時及び効果的な面内レターデーションを得るために20〜100μmが好ましく、40〜80μmが更に好ましい。
本発明における延伸光学フィルムの下記式(1)で定義される厚み方向のレターデーション値(Rth)の絶対値は0nm〜200nm、下記式(2)で定義される面内レターデーション値(Re)の絶対値が0nm〜150nmの範囲であることが好ましく、Rthが30nm〜150nm、Rが5nm〜80nmの範囲であることが更に好ましい。R値が大きすぎると、延伸条件のばらつきによる複屈折のむらによってR値の均一性を得にくくなる。Rth値も同様の理由により、大きくなりすぎない方が制御しやすく好ましい。
|Rth|=|{(n+n)/2−n}|×d ・・・(1)
|R|=|n−n|×d ・・・(2)
(n:フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、n:フィルム面内で遅相軸と垂直方向の屈折率、n:フィルムの厚み方向の屈折率、d:フィルムの厚み)
本発明における延伸光学フィルムの面内レターデーション値(R)の測定波長450nm〜750nmの範囲における変化量|R(最大値)−R(最小値)|は、30nm以下であることが好ましく、20nm以下であることが更に好ましく、10nm以下であることが最も好ましい。測定波長によるR値の差異が大きいと、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや特にフレキシブルディスプレイにしたときの色むらが大きくなる。
本発明における延伸光学フィルムの面内レターデーション値(R)の測定波長550nmでの視野角40°と視野角0°との差|R(40)−R(0)|は、30nm以下であることが好ましく、25nm以下であることが更に好ましく、20nm以下であることが最も好ましい。視野角によるR値の差異が大きいと、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイにしたときの視野角による光漏れの原因となる。
本発明の上述のレターデーション値(R)は、大塚電子製RETs−100を用いて、23℃、50%RH条件下で測定したものである。
本発明の透明光学フィルムのヘイズは、0.5%以下である。フレキシブルディスプレイの場合、周辺に用いられる光学材料に曇りがあると、曲面部分はより不透明性が強調されるので、より高い透明性が求められるためである。
本発明の透明光学フィルムの表面硬度は、2H以上である。フィルムの表面硬度が低いと、偏光板や位相差板等へフィルムを組み込む時や貼り付け後のフレキシブルディスプレイの曲面凸部の取り扱い時に傷がつきやすくなり好ましくない。
本発明の透明光学フィルムの耐折回数は、10回以上である。フィルム耐折回数は、JIS P8115に準拠したMIT試験機を用いた折り曲げ試験において、フィルムが折れるまでの折り曲げ回数で定義されるものである。フレキシブルディスプレイの場合、繰返し折り曲げて使用されることも想定されるため、耐折れ性に優れていることが必須となる。耐折回数が10回未満であると、フィルムを筐体に組み込んだり、取り扱い時にぶつけるなどの衝撃で割れてしまうなど好ましくない。
本発明の透明光学フィルムの光弾性係数の絶対値は、4.0×10−12/Pa以下であることが好ましい。光弾性係数に関しては種々の文献に記載があり、下記式(3)により定義されるものである。
=|Δn|/σ, Δn=n−n ・・・(3)
(C:光弾性係数、σ:伸張応力、Δn:複屈折、n:伸張方向の屈折率、n:伸張方向と垂直方向の屈折率)
光弾性係数の値がゼロに近いほど外力による複屈折の変化が小さいことを示しており、各用途において設計された複屈折の変化が小さいことを意味する。光弾性係数値の絶対値は3.0×10−12/Pa以下であることが更に好ましく、1.0×10−12/Pa以下であることが最も好ましい。
本発明の透明光学フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のフレキシブルディスプレイに用いられる偏光板保護フィルム、1/4波長板、1/2波長板等の位相差板、視野角制御フィルム等の液晶光学補償フィルム、フレキシブルディスプレイ前面板、フレキシブルディスプレイ基盤、ソフトレンズ等、また、太陽電池に用いられるフレキシブル透明基板等に好適に用いることができる。その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー、光ファイバーの被覆材料、LEDのレンズ、レンズカバーなどにも用いることができる。
本発明の透明光学フィルムには、例えば反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理をすることもできる。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
次に、本願発明の実施例及び比較例で用いた評価法、用いた原材料及びフィルムの製造方法について説明する。
(A)評価法
(1)ガラス転移温度(Tg)測定
DSC−7型(パーキン・エルマー社製)を用い、室温から200℃までの昇温測定において、昇温速度20℃/分で原反(未延伸)フィルムサンプル重量8.0〜10mgのTgを測定した。
(2)フィルム膜厚の測定
マイクロメーター(ミツトヨ製)を用いて原反フィルムの中央部を測定した。
(3)フィルムヘイズの測定
フィルムのヘイズをJIS K7136に準じて測定した。
(4)フィルム表面硬度の測定
フィルム表面の鉛筆硬度をJIS K5600−5−4に準じて測定した。
(5)レターデーション(R,Rth)の測定
RETs−100(大塚電子製)を用いて、23℃、50%RH下で延伸フィルム中央部(5×5cm)の平面レターデーション値(R)を、測定波長400nm〜800nmの範囲において入射角θ=0°で測定した(R(0))。続いて、測定波長550nmの入射角θ=40°時のレターデーション値(R(40))を測定後、n、n、n(三次元屈折率)と厚み方向のレターデーション値(Rth)を算出した。ここで、|R|=|n−n|×d,|Rth|=|{(n+n)/2−n}|×dで定義される値である。
(6)耐折回数の測定
MIT試験機(東洋精機製)を用いて、厚み約100μmの延伸フィルムの折り曲げ試験をJIS P8115に準じて行い、折れるまでの回数を測定した。
(7)光弾性係数(C)の測定
ReTs−RFI(大塚電子製)で複屈折測定を行い、引張装置(井元製作所製)で応力をかけた。測定光の経路にフィルムの引張装置を配置し、23℃、50%RHの条件下で伸張応力をかけながら複屈折を測定した。伸張時の歪速度は0.3%/分(チャック間:30mm、チャック移動速度0.1mm/分)、試験片幅は10mmで測定した。時間に対する複屈折変化と応力変化の最小二乗近似による傾きを求め、複屈折の絶対値(|Δn|)と伸張応力(σR)の関係から、光弾性係数(C)の絶対値(|C|)を計算した。
|C|=|Δn|/σ
複屈折(Δn)の絶対値(|Δn|)は以下のように求めた。
|Δn|=|n−n
(C:光弾性係数、σ:伸張応力、Δn:複屈折、n:伸張方向屈折率、n:伸張方向と垂直な屈折率)
(B)用いた原材料など
(1)(メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル)共重合体(a)
グレード名:80N(旭化成ケミカルズ製)、メルトフローレート値(ASTM−D1238準拠):2.0g/分、屈折率:1.49のポリマーペレットを用いた。
(2)ポリ乳酸(b)
グレード名:4042D(カーギルダウ製)、比旋光度(Macromolecules 1991,24,P5657〜5662記載の方法で測定):144.7、Mw(重量平均分子量)=1.8×10−5のポリマーペレットを用いた。
(C)実施例および比較例のフィルムの製造方法
テクノベル製Tダイ装着押出機(KZW15TW−25MG−NH型,幅150mmTダイ装着,リップ厚0.5mm)のホッパーに(a)成分、(b)成分の各組成のペレットをドライブレンドし投入した。押出機のシリンダー内樹脂温度とTダイの温度を調整し、押出成形をすることにより未延伸フィルムを得た。
上記で得た未延伸フィルムを用いて以下に示す実施例1〜4、比較例1〜6の延伸条件にて延伸光学フィルムを得た。得られたフィルムの成形条件及び上記項目の評価結果を表1に示す。
[実施例1]
80N/4042D=95/5組成フィルムにおいて、延伸温度125℃下、延伸倍率(MD方向/TD方向)=100/100%の二軸延伸を行った。
[実施例2]
80N/4042D=85/15組成フィルムにおいて、延伸温度115℃下、延伸倍率(MD方向/TD方向)=100/100%の二軸延伸を行った。
[実施例3]
80N/4042D=75/25組成フィルムにおいて、延伸温度110℃下、MD方向にのみ延伸倍率200%の一軸延伸を行った。
[実施例4]
80N/4042D=65/35組成フィルムにおいて、延伸温度105℃下、MD方向にのみ延伸倍率200%の一軸延伸を行った。
[比較例1]
ポリメチルメタクリレート(80N)単独フィルムにおいて、延伸温度130℃下、MD方向にのみ延伸倍率100%の一軸延伸を行った。
[比較例2]
ポリ乳酸(4042D)単独フィルムにおいて、延伸温度80℃下、MD方向にのみ延伸倍率100%の一軸延伸を行った。
[比較例3]
実施例1の未延伸フィルムを用いた。
[比較例4]
80N/4042D=55/45組成フィルムにおいて、延伸温度95℃下、MD方向にのみ延伸倍率200%の一軸延伸を行った。
[比較例5]
80N/4042D=40/60組成フィルムにおいて、延伸温度85℃下、MD方向にのみ延伸倍率200%の一軸延伸を行った。
[比較例6]
市販のTAC(トリアセチルセルロース)フィルムを用いて、実施例との比較を行った。
実施例1及び実施例2の延伸光学フィルムは、ポリメチルメタクリレートとポリ乳酸の配合比率と二軸延伸条件をコントロールすることで、面内レターデーションの波長依存性及び視野角依存性が小さく、低R、高表面硬度、低光弾性係数、耐折れ性にバランスよく優れた、フレキシブルディスプレイ用偏光板保護フィルムに適した光学フィルムであるといえる。
また、実施例3及び実施例4のフィルムは、ポリ乳酸の配合比率をUPすることで、高R、低光弾性係数に高度に制御されており、フレキシブルディスプレイ用位相差フィルム用途に適した光学フィルムが得られた。
比較例1や比較例2のようにポリメチルメタクリレート単独、ポリ乳酸単独成分からなるフィルムではレターデーションや光弾性係数が大きすぎるため、フレキシブルディスプレイ周辺に用いる光学フィルムには適しているとは言い難い。比較例3のように未延伸フィルムのままであると、表面硬度測定時や耐折回数測定時にフィルムの割れが生じるなど、フレキシブルディスプレイ用光学フィルムには適さないといえる。
また、比較例4及び比較例5のように、延伸条件(方法,倍率)とうまくバランスさせなければ、レターデーションが大きすぎ、表面硬度2H以下を満たすことができなくなり、フレキシブルディスプレイ用光学フィルムに適さないものとなる。
比較例6のキャスト法により得られる代表的なTACフィルムの場合、表面硬度が低く、レターデーションと光弾性係数のバランスを制御することが難しく、フレキシブルディスプレイ用位相差フィルム用途には適しているとは言い難い。
Figure 2008015408
本発明の光学フィルムとして、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のフレキシブルディスプレイに用いられる偏光板保護フィルム、1/4波長板、1/2波長板等の位相差板、視野角制御フィルム等の液晶光学補償フィルム、フレキシブルディスプレイ前面板、フレキシブルディスプレイ基盤、ソフトレンズ等、また、太陽電池に用いられるフレキシブル透明基板等に好適に用いることができる。
その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー、光ファイバーの被覆材料、LEDのレンズ、レンズカバーなどにも用いることができる。また本発明の光学フィルムは、例えば反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理をすることもできる。

Claims (9)

  1. ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)を配合してなる、少なくとも一軸方向に延伸されたフィルムであって、下記式(1)で定義される厚み方向のレターデーション値(Rth)の絶対値が0nm〜200nm、下記式(2)で定義される面内レターデーション値(R)の絶対値が0nm〜150nmの範囲であり、フィルムヘイズが0.5%以下、フィルム表面硬度が2H以上、フィルム耐折回数が10回以上であることを特徴とするフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
    |Rth|=|{(n+n)/2−n}|×d ・・・(1)
    |R|=|n−n|×d ・・・(2)
    (n:フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、n:フィルム面内で遅相軸と垂直方向の屈折率、n:フィルムの厚み方向の屈折率、d:フィルムの厚み)
  2. 面内レターデーション値(R)の測定波長450nm〜750nmの範囲における変化量|R(最大値)−R(最小値)|が30nm以下であって、面内レターデーション値(R)の測定波長550nmでの視野角40°と視野角0°との差|R(40)−R(0)|が30nm以下であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
  3. (a)成分がポリメチルメタクリレートであることを特徴とする請求項1または2記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
  4. (a)成分が60重量%以上99重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
  5. フィルム厚みが20〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
  6. 光弾性係数の絶対値が4.0×10−12/Pa以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明光学フィルムよりなるフレキシブルディスプレイ用位相差フィルム。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明光学フィルムよりなるフレキシブルディスプレイ用偏光板保護フィルム。
  9. ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(a)およびポリ乳酸系樹脂(b)からなる樹脂組成物のフィルムを、延伸倍率が10%以上200%以下であり、延伸温度が該樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)のTg+5℃〜Tg+40℃で少なくとも一軸方向に延伸すること特徴とするフレキシブルディスプレイ用透明光学フィルムの製造方法。
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